JP2005219098A - 形状矯正能に優れたテンションレベラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 2つのデフレクターロールとその間にストリップを挟んでその進行方向の前後に対向配置された一対のワークロールユニットからなる伸長ユニット、該伸長ユニットの出口側に配設され、2つのデフレクターロールとその間に配置された1つのワークロールユニットからなるC反り矯正ユニット、及び該C反り矯正ユニットの出口側に配設され、2つのデフレクターロールとその間に配置された1つのワークロールユニットからなるL反り矯正ユニットを配列してなるテンションレベラにおいて、前記伸長ユニットを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット及び前記C反り矯正ユニットを構成するワークロールユニットのワークロールにクラウン又はテーパを付与して、高伸び率を付与して形状矯正する際に生じるワークロールの撓みの影響を補正する。
【選択図】 図5
Description
例えば、非特許文献1では、図1に示されるように、テンションレベラのロール配置が紹介されている。図中、1は金属帯、2a,2b,2c,2dはワークロール,3は中間ロール、4はバックアップロール、5a,5b,5c,5d,5e,5fはデフレクターロール、6a,6b,6c,6dはワークロールユニットを示している。
さらに、L反り矯正ユニットNでは、ワークロール2dとデフレクターロール5e(又は5f)間のインタメッシュを前記C反り矯正ユニットMより小さくして、金属帯のL反りを矯正している。
なお、図2に示すように、C反り矯正ユニットが、1つのデフレクターロールとその出口側にストリップを挟んでその進行方向の前後に対向配置された一対のワークロールユニットで構成され、L反り矯正ユニットNが前記C反り矯正ユニットMの出口側に配設された1つのデフレクターロールのみで構成される場合もある。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、伸長ユニット,C反り矯正ユニット,L反り矯正ユニットのワークロールユニットの内、何れか又は複数の適切なワークロールユニットのワークロールにクラウン又はテーパを付与してC反りを発生させずに効果的にワークロールの撓みの影響を補正し、耳伸び形状を生じさせることのないテンションレベラを提供することを目的とする。
ところで、一般に、小径のワークロールが組み込まれたワークロールユニットを用いて金属帯を変形させる際には、ワークロールにクラウン又はテーパを付与することにより耳伸びの低減は可能である。
しかし、各ワークロールユニットのワークロールにクラウン又はテーパを付与することの板形状に及ぼす影響が定量的に明確でないために、どのワークロールユニットのワークロールにクラウン又はテーパを付与すれば、効果的にワークロールの撓みの影響を補正できるかが把握できていない。形状改善効果の小さいワークロールユニットのワークロールにクラウン又はテーパを付与しても、十分な形状改善効果は得られない。
本発明は、クラウン又はテーパを付与したワークロールを備えたワークロールユニットの配置を適正化することにより、C反りを発生させずにワークロールの撓みの影響を効果的に補正し、耳伸び形状を改善することができたものである。
その結果、図3に示すように、C反り矯正ユニットMを構成するワークロールユニット6cのワークロール2cへのクラウン付与の効果が最も大きく、次に伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット6bのワークロール2bへのクラウン付与の効果が大きくなっている。そして、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6aのワークロール2a、及びL反り矯正ユニットNを構成するワークロールユニット6dのワークロール2dへのクラウン付与の効果は小さい。
また、ワークロールユニット6dのワークロール2dへのクラウン付与の効果が小さいのは、一般にL反り強制ユニットNで生じる伸び率は小さく、ワークロール2dにおける曲げ変形では板形状を大きく変化させるほどの塑性変形が生じていないためである。
その結果、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6aのワークロール2aやC反り矯正ユニットMを構成するワークロールユニット6cのワークロール2cにクラウンを付与した場合には、上に凸のC反りが発生し、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット6bのワークロール2bやL反り矯正ユニットNを構成するワークロールユニット6dのワークロール2dにクラウンを付与した場合には、下に凸のC反りが発生した。
すなわち、いずれのワークロールユニットのワークロールにクラウンを付与する場合にも、ロールクラウンに沿った方向にC反りが発生する。
また、図5に示すように、ワークロールユニット6bとワークロールユニット6cの両方のワークロール2b,2cにクラウンを付与した場合には、ワークロール2b,ワークロール2cそれぞれ単独にクラウンを付与した場合の形状改善効果の和に近い効果が得られる。
その結果、図6に示すように、C反り矯正ユニットMを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット6dのワークロール2dへのクラウン付与の効果が最も大きく、以下、C反り矯正ユニットMを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6cのワークロール2c、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット6bのワークロール2bの順にクラウン付与の効果が大きくなっている。そして、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6aのワークロール2aへのクラウン付与の効果は小さい。
なお、ワークロールユニット6aのワークロール2aへのクラウン付与の効果が小さいのは、図7に示すように、クラウン付与の影響がワークロール2b,2c,2dで曲げ変形を受ける際に軽減するためである。
その結果、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6aのワークロール2aやC反り矯正ユニットMを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6cのワークロール2cにクラウンを付与した場合には、上に凸のC反りが発生し、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット6bのワークロール2bやC反り矯正ユニットMを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット6dのワークロール2dにクラウンを付与した場合には、下に凸のC反りが発生した。
すなわち、いずれのワークロールユニットのワークロールにクラウンを付与する場合にも、ロールクラウンに沿った方向にC反りが発生する。
また、図8に示すように、ワークロールユニット6cとワークロールユニット6dの両方のワークロール2c,2dにクラウンを付与した場合には、ワークロール2c,ワークロール2dそれぞれ単独にクラウンを付与した場合の形状改善効果の和に近い効果が得られ、ワークロールユニット6bとワークロールユニット6cの両方のワークロール2b,2cにクラウンを付与した場合には、ワークロール2b,ワークロール2cそれぞれ単独にクラウンを付与した場合の形状改善効果の和に近い効果が得られる。
請求項2に記載の方法により、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット6bのワークロール2bと、C反り矯正ユニットMを構成するワークロールユニット6cのワークロール2cに直径1mmのクラウンを付与して形状矯正を行った。
比較のため、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6aのワークロール2aのみに直径1mmのクラウンを付与して形状矯正を行った。
これに対して、比較法により矯正された鋼帯は、ワークロールの撓みの影響が十分に補正されずに、急峻度0.8%以上の耳伸び形状になるとともに、約3mmのC反りが発生していた。
請求項3に記載の方法により、C反り矯正ユニットMを構成する一対のワークロールユニット6c、6dのワークロール2c,2dに直径1mmのクラウンを付与して形状矯正を行った。
比較のため、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6aのワークロール2aのみに直径1mmのクラウンを付与して形状矯正を行った。
これに対して、比較法により矯正された鋼帯は、ワークロールの撓みの影響が十分に補正されずに、急峻度0.8%以上の耳伸び形状になるとともに、約4mmのC反りが発生していた。
請求項4に記載の方法により、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット6bのワークロール2b、及びC反り矯正ユニットMを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6cのワークロール2cに直径1mmのクラウンを付与して形状矯正を行った。
比較のため、伸長ユニットLを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニット6aのワークロール2aのみに直径1mmのクラウンを付与して形状矯正を行った。
これに対して、比較法により矯正された鋼帯は、ワークロールの撓みの影響が十分に補正されずに、急峻度0.7%以上の耳伸び形状になるとともに、約3mmのC反りが発生していた。
3:中間ロール 4:バックアップロール
5a,5b,5c,5d,5e,5f:デフレクターロール
6a,6b,6c,6d:ワークロールユニット
L:伸長ユニット M:C反り矯正ユニット N:L反り矯正ユニット
Claims (4)
- 2つ以上のワークロールユニットが組み込まれたテンションレベラにおいて、曲げ方向が互いに逆の少なくとも2つのワークロールユニットのワークロールにクラウン又はテーパが付与されていることを特徴とする形状矯正能に優れたテンションレベラ。
- 2つのデフレクターロールとその間にストリップを挟んでその進行方向の前後に対向配置された一対のワークロールユニットからなる伸長ユニット、該伸長ユニットの出口側に配設され、2つのデフレクターロールとその間に配置された1つのワークロールユニットからなるC反り矯正ユニット、及び該C反り矯正ユニットの出口側に配設され、2つのデフレクターロールとその間に配置された1つのワークロールユニットからなるL反り矯正ユニットを配列してなるテンションレベラにおいて、前記伸長ユニットを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット及び前記C反り矯正ユニットを構成するワークロールユニットのワークロールにクラウン又はテーパが付与されていることを特徴とする形状矯正能に優れたテンションレベラ。
- 2つのデフレクターロールとその間にストリップを挟んでその進行方向の前後に対向配置された一対のワークロールユニットからなる伸長ユニット、該伸長ユニットの出口側に配設され、1つのデフレクターロールとその出口側にストリップを挟んでその進行方向の前後に対向配置された一対のワークロールユニットからなるC反り矯正ユニット、及び該C反り矯正ユニットの出口側に配設された1つのデフレクターロールからなるL反り矯正ユニットを配列してなるテンションレベラにおいて、前記C反り矯正ユニットを構成する一対のワークロールユニットのワークロールにクラウン又はテーパが付与されていることを特徴とする形状矯正能に優れたテンションレベラ。
- 2つのデフレクターロールとその間にストリップを挟んでその進行方向の前後に対向配置された一対のワークロールユニットからなる伸長ユニット、該伸長ユニットの出口側に配設され、1つのデフレクターロールとその出口側にストリップを挟んでその進行方向の前後に対向配置された一対のワークロールユニットからなるC反り矯正ユニット、及び該C反り矯正ユニットの出口側に配設された1つのデフレクターロールからなるL反り矯正ユニットを配列してなるテンションレベラにおいて、前記伸長ユニットを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向出側のワークロールユニット及びC反り矯正ユニットを構成する一対のワークロールユニットの内、進行方向入側のワークロールユニットのワークロールにクラウン又はテーパが付与されていることを特徴とする形状矯正能に優れたテンションレベラ。
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