JP2005217359A - 回路基板の製造方法、回路基板、薄膜トランジスタ、電気光学装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 液体材料からなる接続手段によって、第1の被接続対象34、34a及び第2の被接続対象32、35を接続して回路基板を製造する方法であって、第1又は第2の被接続対象の表面に、液体材料に可溶で、且つ絶縁性を有する機能性薄膜33を形成し、液体材料を機能性薄膜33に滴下し、当該機能性薄膜33を溶かすことによって第1及び第2の被接続対象を接続することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明の回路基板の製造方法は、液体材料からなる接続手段によって、第1の被接続対象及び第2の被接続対象を接続して回路基板を製造する方法であって、前記第1又は前記第2の被接続対象の表面に、前記液体材料に可溶で、且つ絶縁性を有する機能性薄膜を形成し、前記液体材料を前記機能性薄膜に滴下し、当該機能性薄膜を溶かすことによって前記第1及び前記第2の被接続対象を接続することを特徴としている。
また、機能性薄膜は、液体材料と接触することによって溶解する性質を有しており、また、被接続対象に対する液体材料の濡れ性や接触角を所望に調整し、液体材料を保持する機能を有している。
従って、液体材料を用いた回路基板の製造方法において、高精度かつ確実な接続を達成できるので、従来のようなフォトリソ工程が不要になり、低コスト、低温、低エネルギで回路基板を製造することができる。特に、フレキシブルなデバイスを製造するのに好適である。
このように、接続経路が段差又は突起を有していると、第1及び第2の被接続対象は段差又は突起を介して接続される。そして、上記のように機能性薄膜が第2の被接続対象の表面に形成されているので、段差又は突起において機能性薄膜が第1の被接続対象と第2の被接続対象の接続状態を保持する。従って、段差又は突起においても第1の被接続対象と第2の被接続対象を確実に接続することができる。
ここで、機能性薄膜は、水系の液体材料に対して溶解性を有すると共に、接触角を規定する性質を有することが好ましい。
また、水は、一般的に大きな表面張力を有しているので、比較的細い線を印刷する場合に適した液体である。
このようにすれば、第1の被接続対象を水に含有させた液体材料を機能性薄膜上に塗布することにより、機能性薄膜が局所的に溶解する。そして、液体材料が第2の被接続対象の表面まで達したところで、液体材料に含まれる第1の被接続対象は第2の被接続対象に固着して接続される。従って、先に記載の効果を奏すると共に、微細な線を容易に形成することができる。
このようにすれば、液体材料を塗布することにより、機能性薄膜が局所的に溶解する。そして、液体材料が第2の被接続対象の表面まで達したところで、液体材料に含まれる第1の被接続対象は第2の被接続対象に固着して接続される。ここで、機能性薄膜が液体材料に対して接触角を規定するので、第1の被接続対象と第2の被接続対象を所定の線幅で接続することができる。また、液体材料を微細に塗布することにより、第1の被接続対象及び第2の被接続対象の接続によって形成されたパターンの微細化を図ることができる。
上記のように、水は大きな表面張力を有するので解像度の高い印刷に好適な溶媒であり、適度な沸点、安全性を有するのでインクジェット法で吐出するのに適した液体である。しかし一方、表面張力が高すぎて、インクジェットヘッドの液滴吐出の不安定化や、乾燥速度が速すぎてインクジェットヘッドのノズルの目詰まりを招く場合がある。或いは、液滴を塗布した下地表面との撥液性が高すぎて、液滴が表面を流れて、液滴どうしが一体になって大きな液滴に形状変化を起こすことがある。これらの挙動を改善するために、表面張力を低下させる、水に可溶な溶媒としてアルコールを採用することが有効である。
従って、液体材料がアルコールを含有することにより、インクジェット法における液滴吐出状態の安定化を図ることができる。また、インクジェットヘッドを用いて液体材料を塗布する場合に、液体材料の乾燥に起因するインクジェットヘッドのノズルの目詰まりを防止できる。
このようにすれば、液体材料に多価アルコールが含まれることにより、液体材料の沸点が高くなる。従って、液体材料が乾燥し難くなるので、乾燥時間が十分に確保される。このような多価アルコールを含む液体材料を機能性薄膜上に塗布すると、当該液体材料は短時間で乾燥することなく、機能性薄膜を溶解し、確実に第2の被接続対象まで到達させることができる。そして、第2の被接続対象まで到達した後に液体材料を乾燥させることができ、第1の被接続対象と第2の被接続対象を確実に接続することができる。また、特に、液体材料に対して機能性薄膜が溶けにくい場合には、液体材料の乾燥を抑える必要があるので、上記のように多価アルコールを用いることが有効である。
このように、複数の溶媒が混合された液体材料の中に機能性薄膜に対して可溶性を有する溶媒が含まれているので、当該液体材料を機能性薄膜上に塗布することによって機能性薄膜が局所的に溶解する。従って、第1の被接続対象の材料を含む液体材料が第2の被接続対象に到達することで、第1の被接続対象と第2の被接続対象を確実に接続することができ、先に記載した同様の効果が得られる。
なお、ここで言う一の溶媒は、機能性薄膜の材料の種類により異なることを意味している。
このように一の溶媒が他の溶媒よりも高沸点であるので、当該一の溶媒は乾燥し難くなり、乾燥時間が十分に確保される。このような一の溶媒を含む液体材料を機能性薄膜上に塗布すると、一の溶媒を除く他の溶媒が先に乾燥しても、一の溶媒が短時間で乾燥することないので、機能性薄膜を溶解し、確実に第2の被接続対象まで到達させることができる。そして、第2の被接続対象まで到達した後に一の溶媒を乾燥させることができ、第1の被接続対象と第2の被接続対象を確実に接続することができる。また、特に、液体材料に対して機能性薄膜が溶けにくい場合には、一の溶媒の乾燥を抑える必要があるので、一の溶媒が他の溶媒よりも高沸点であることが有効である。
このようにすれば、液体材料の塗布によって機能性薄膜が溶解し、当該液体材料が第2の被接続対象に達したとしても、第2の被接続対象が液体材料に対して非溶解性であるので、当該第2の被接続対象の表面において液体材料を確実に保持することができる。
このようにすれば、第1及び第2の被接続対象の材料が異なっていたとしても、上記のように液滴吐出法を用いて第1及び第2の被接続対象を接続することができる。
このようにすれば、液体材料の塗布によって、導電性を有する第1の被接続対象と、第2の被接続対象とを確実に接続することができる。
このようにすれば、液体材料の塗布によって、第1の被接続対象と、絶縁性を有する第2の被接続対象とを確実に接続することができる。
このようにすれば、先に記載の同様の効果を奏する。
このようにすれば、第1の被接続対象とゲート絶縁膜とを確実に接続することができる。
このようにすれば、半導体層を湿式成膜法によって塗布成膜することができる。従って、有機薄膜トランジスタを容易に形成することができる。また、湿式成膜法としては、所定パターンの形成が容易に可能である液滴吐出法を採用することが好ましい。
このようにすれば、低コスト、低温、低エネルギで製造された電気光学装置となる。また、フレキシブルな電気光学装置を提供できる。
このようにすれば、低コスト、低温、低エネルギで製造された電子機器となる。また、フレキシブルな電子機器を提供することができる。
本実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。なお、以下に示す各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を異ならせてある。
本実施形態における有機トランジスタの構成としては、トップゲート構造を採用している。即ち、基板上に、ソース・ドレイン電極が形成され、その上に半導体層、絶縁層(ゲート絶縁膜)、そしてゲート電極とを順次積層した構成となっている。なお、本実施形態は、トップゲート構造を限定するものではなく、ボトムゲート構造であっても適用可能である。
まず、図1を参照し、回路基板の構成について説明する。
回路基板10は、基板20上に形成された有機トランジスタ10aや端子部10bによって構成されている。
基板20は、透明性、非透過性に限定することなく、各種材料によって構成されている。本実施形態では、特に可撓性に優れた所謂フレキシブル基板として、プラスチック基板を採用する。
有機トランジスタ10aは、ソース・ドレイン電極30と、半導体層31と、絶縁層(第2の被接続対象)32と、受容層(機能性薄膜)33と、ゲート電極(第1の被接続対象)34とが積層された構成となっている。
端子部10bは、外部端子(第2の被接続対象)35と、絶縁層32と、受容層33と、ゲート線(第1の被接続対象)34aとによって構成されている。また、端子部10bにおいては、絶縁層32が段差部(段差又は突起)32aを有している。そして、当該段差部32aに沿うように、絶縁層32の表面から外部端子35の表面を覆って、ゲート線34aが形成されている。従って、ゲート線34aによって、ゲート電極34と外部端子35とが電気的に接続されている。
次に、図2を参照し、回路基板10の製造方法を説明すると共に、回路基板10の各構成要素について説明する。なお、図2は、回路基板10の製造方法の工程図であって、図1に示す断面図と対応しており、符号10aは回路基板10上に形成された有機トランジスタ、符号10bは回路基板10の外周に形成された端子部をそれぞれ示している。
まず、図2(a)に示すように、プラスチック基板20上に金を蒸着することによって、ソース・ドレイン電極30を形成する。プラスチック基板20を脱ガス後、真空装置に導入して、クロム(又はチタン)を1〜20nm蒸着、又はスパッタリングする。続いて、金30〜300nm蒸着(スパッタリング)する。更に、フォトレジストをコートして、フォトマスクを密着させて露光する。更に、フォトレジストを現像して、露光部のフォトレジストを除去した後に、ウエットエッチングする。これによって、ソース・ドレイン電極30のパターンを得る。作製したトランジスタのサイズは代表的にはチャネル長20μm、チャネル幅1mmとなる。
次に、ソース・ドレイン電極30を跨ぐように、半導体層31を形成する。
ソース・ドレイン電極30が形成された基板20を水、有機溶剤で洗浄し、酸素プラズマで表面処理を施す。このようなプラズマ処理においては、チャンバ内にプラズマを生成させた状態で真空ポンプによって減圧し、酸素、窒素、アルゴン、水素、等のガスを導入して行うことが標準的な方法である。ただし、減圧する代わりに、大気圧プラズマを利用すれば、真空排気系が不要になる。このような酸素プラズマ処理によって、金属電極表面の有機物による汚れを除去することができる。こうすることで、ソース・ドレイン電極と半導体とのコンタクト抵抗を低くすることができる。
半導体層31としてはフルオレンとビチオフェンとのコポリマーを用いる。これは共役性高分子であり、半導体の特性を示す。そして、トルエン、又はキシレン、トリメチルベンゼンなどの有機溶媒を用いて溶解することができる。この共役性高分子のトルエン、又はキシレン、トリメチルベンゼン溶液をインクジェットヘッドにより、ノズルから直径が10〜50mの液滴として吐出して、ソース・ドレイン電極30を跨ぐように局所的に塗布し、60〜80℃で乾燥させた。そして、半導体層31の膜厚は10〜150nm程度が得られるように調整した。溶媒や高分子の濃度によって、半導体層31の膜厚を調整することができる。上記の溶媒を使った場合では、0.5〜3%wt/volの濃度に調整することで上記の膜厚を得ることが可能である。
高分子の有機半導体材料は、簡易な方法で成膜することができるとともに、比較的容易に配向させることができる。また、このうち、空気中で酸化され難く、安定であること等の理由から、フルオレン−ビチオフェン共重合体、或いは、ポリアリールアミンを用いるのが特に好ましい。
次に、絶縁性のポリマーをスピンコートで塗布し、絶縁層32を形成する。ポリマーとしては、PMMA(ポリメチルメタアクリレート)を始めとするアクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポレオレフィン類、ポリイミド、フッ素系樹脂等を使うことができる。本実施形態では、PMMAを採用し、500nmの膜厚になるように調整した。ここで、スピンコートで塗布する前に、樹脂製の粘着テープを用いて端子部10bを予め被覆(マスキング)しておく。そして、スピンコートの後に、粘着テープを剥がすことによって、端子部10bには、絶縁層32が非形成となり、外部端子35が露出状態となる。このように粘着テープを剥がすことによって、端子部10bには絶縁層32の側壁が露出した段差部32aが形成される。
また、絶縁層32は、後述するゲート電極34の液体材料34bに対して非溶解性の特性を有していることが好ましい。
次に、図2(b)に示すように、受容層33を高分子の溶液をスピンコートして形成する。これによって、絶縁層32、段差部32a、及び外部端子35のそれぞれの表面を被覆するように受容層33が形成される。図2において、段差部32aは絶縁層32が垂直に切れているように描かれているが、実際は、上述した絶縁層32の除去方法に依存して、形状が異なってくる。例えば、インクジェット法で溶剤を滴下して穴をあける方法では穴の周囲にクレーター状に隆起部が形成される。或いは、触針で穴をあける方法では、段差部32aにバリを生ずる。受容層32aを溶液からスピンコートすることによって、そういった、垂直に切り立った壁、隆起部、バリなども受容層32aで被うことができる。
また、芳香系炭化水素を溶媒として使うこともできる。例えば、受容層33としてポリスチレン層を、トルエンやキシレンを含む溶液からスピンコートで形成することができる。
また、このような材料によって形成された受容層33は、液体材料の濡れ性や接触角を調整する機能を有している。
次に、図2(c)に示すように、ゲート電極34の材料である液体材料34bを受容層33に向けて液滴として滴下する。
当該液体材料34bの滴下は、インクジェット法によって行われる。インクジェット法においては、不図示のインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドと基板20とを相対移動させる移動機構が作動することにより、受容層33の所定位置に液体材料34bを吐出することが可能となる。なお、液体材料34bが吐出されるパターンは、液滴吐出装置に記憶されたビットマップパターン等の電子データに基づいて形成されるので、電子データを作製するだけで、所望の位置に液体材料34bを塗布することができる。
インクジェットヘッドには、圧電素子でインクキャビティの体積を変化させて液滴を吐出する圧電方式と、インクキャビティ内でインクを加熱して気泡を発生させることによって、液滴を吐出するサーマル方式とが用いられるが、導電性インク、絶縁性インク、半導体インクなど機能性を重視する液体を吐出する場合には、熱の影響のない圧電方式が優れる。
更に、液体材料34bは、ソース・ドレイン電極30の間(チャネル)上を覆うように塗布されると共に、不図示の複数のゲート電極34を接続するようにゲート線34aが塗布形成される。更に、ゲート線34aは、外部端子35に接続するように印刷される。
そのため、本実施例では水にプロピレングリコールを15%添加して、乾燥速度を小さくすると共に、表面張力を低下させた。添加量は、乾燥条件(温度、風量)にも依存して、2〜40%が有効である。プロピレングリコールは、受容層33に用いたポリビニルフェノールを溶解するが、絶縁層32に用いた高分子(例えばPMMA、或いはポリスチレン、ポリオレフィン類)を膨潤させたり、溶解することがない。そのため、有機トランジスタ10aの電極を印刷するための液体材料34bには適した、溶媒、或いは添加溶媒である。類似の添加溶媒としてはプロピレングリコール以外にも、トリメチレングリコール、エチレングリコール、ブタンジオールが挙げられる。
図3は、液体材料34bが塗布されることによって、絶縁層32上に形成されたゲート電極34の断面拡大図である。
図3に示すように、受容層33に塗布された液体材料34bは、受容層33を溶かして、絶縁層32上に到達する。ここで、受容層33及び液体材料(ゲート電極材料)34bの双方がポリマー材料である場合、互いに相分離しやすい性質を有するので、液体材料34bは、受容層33の材料が殆ど混合されることなく、絶縁層32に到達する。そして、液体材料34bの塗布に伴って、受容層33にはクレーター状の縁部33aが析出して形成される。液体材料34bに金属コロイドを用いる場合も、同様の現象が起こる。
また、表1において、受容層33及び液体材料34bの材料名称と溶媒名称の各々には(1)〜(5)の番号を付している。当該番号において、同一番号の材料と溶媒は、上記実施形態における受容層33、ゲート電極34、及びゲート線34aを形成するのに好適な組み合わせを示している。
従って、このような液体材料を用いた回路基板の製造方法においては、高精度かつ確実な接続を達成できるので、従来のようなフォトリソ工程が不要になり、低コスト、低温、低エネルギで回路基板を製造することができる。特に、フレキシブルなデバイスを製造するのに好適となる。
先の実施例では、絶縁層32の表面よりも下側(基板に近い側)に設けられた外部端子35に電極、配線を接続する例を示した。この位置関係と逆、つまり、外部端子35が絶縁層32に表面よりも上側(基板から遠い側)に位置する実施例について説明する。このような例は、絶縁層32の上に、シリコンや化合物半導体のウエハ上に形成された集積回路を、ベアチップとして実装した場合である。シリコン基板の厚さは、研磨によって薄くすることができ、5ミクロンから200ミクロン程度まで小さくすることができる。ここまで、薄くしたシリコン基板を絶縁層32上に、接着剤を使って貼り付ける。そして、受容層33を全面にスピンコートする。この場合、受容層は、有機トランジスタ10aだけでなく、上述の集積回路ベアチップの側壁、外部端子35、回路面を全て被うことになる。ベアチップの厚さは、先の実施例の絶縁層32の厚さより、大きい。そのため、受容層がないと、有機トランジスタの電極と、集積回路ベアチップ上の外部端子35とを、液体材料34bを塗布して、導電線を印刷して接続することは、側壁に阻まれて、ほぼ不可能であった。本発明の実施例では上述するように側壁が受容層33に覆われるため、しかも、この受容層が液体材料34b中の溶媒・分散媒に溶解するため、液滴の密着性に優れる。その結果、側壁部でも断線が発生することなく、有機トランジスタの電極と、集積回路ベアチップ上の外部端子35とを接続することが可能であった。
次に、図4を参照して、上述の回路基板を有する電気光学装置の一例として挙げた電気泳動表示装置について説明する。
ここで、電気泳動層70は、マイクロカプセル70aを複数備えた構成となっている。
当該マイクロカプセル70aは樹脂皮膜によって形成されており、マイクロカプセル70aの大きさは1画素の大きさと同程度とされ、表示領域全域を覆うように複数配置されている。また、マイクロカプセル60は、実際には隣接するマイクロカプセル60同士が密着するため、表示領域はマイクロカプセル60によって隙間なく、覆われている。マイクロカプセル70aには、分散媒71、電気泳動粒子72等を有する電気泳動分散液73が封入されている。
電気泳動分散液73は、染料によって染色された分散媒71中に電気泳動粒子72を分散させた構成となっている。
電気泳動粒子72は、無機酸化物又は無機水酸化物からなる直径0.01μm〜10μm程度の略球状の微粒子であり、上記分散媒71と異なる色相(白色及び黒色を含む)を有している。このように酸化物又は水酸化物からなる電気泳動粒子72には固有の表面等電点が存在し、分散媒71の水素イオン指数pHによってその表面電荷密度(帯電量)が変化する。
pH低:M−OH+H+(過剰)+OH−→M−OH2 ++OH− ・・・(1)
pH高:M−OH+H++OH−(過剰)→M−OH―+H+ ・・・(2)
上述した電気泳動表示装置は、表示部を備えた様々な電子機器に適用される。以下、上述の電気泳動表示装置を備えた電子機器の例について説明する。
図5はこの電子ペーパーの構成を示す斜視図であり、電子ペーパー1400は、本発明の電気泳動表示装置を表示部1401として備える。電子ペーパー1400は、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体1402を備えて構成されている。
34…ゲート電極(第1の被接続対象)
34a…ゲート線(第1の被接続対象)
34b…液体材料
32…絶縁層(第2の被接続対象、ゲート絶縁膜)
32a…段差部(段差又は突起)
33…受容層(機能性薄膜)
35…外部端子(第2の被接続対象)
60…対向基板
70…電気泳動層(電気光学層)
Claims (17)
- 液体材料からなる接続手段によって、第1の被接続対象及び第2の被接続対象を接続して回路基板を製造する方法であって、
前記第1又は前記第2の被接続対象の表面に、前記液体材料に可溶で、且つ絶縁性を有する機能性薄膜を形成し、
前記液体材料を前記機能性薄膜に滴下し、当該機能性薄膜を溶かすことによって前記第1及び前記第2の被接続対象を接続することを特徴とする回路基板の製造方法。 - 前記第1及び前記第2の被接続対象の接続経路は、段差又は突起を有していることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の製造方法。
- 前記液体材料は、水を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路基板の製造方法。
- 前記機能性薄膜は、前記液体材料に対して接触角を規定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
- 前記液体材料は、アルコールを含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
- 前記アルコールは、多価アルコールを含むことを特徴とする請求項5に記載の回路基板の製造方法。
- 前記液体材料は複数の溶媒を含み、前記複数の溶媒のうち、少なくとも一の溶媒が前記機能性薄膜に対して可溶性を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
- 前記一の溶媒は、他の溶媒より高沸点であることを特徴とする請求項7に記載の回路基板の製造方法。
- 前記第1又は前記第2の被接続対象は、前記液体材料に対して非溶解性であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
- 前記第1及び前記第2の被接続対象の材料は、異なることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
- 前記第1の被接続対象は、導電性を有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
- 前記第2の被接続対象は、絶縁性を有することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
- 請求項1から請求項12のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする回路基板。
- ゲート絶縁膜が請求項12に記載の第2の被接続対象であることを特徴とする薄膜トランジスタ。
- 半導体層が有機材料からなることを特徴とする請求項14に記載の薄膜トランジスタ。
- 請求項13に記載の回路基板と、
当該回路基板に対向配置された対向基板と、
前記回路基板と前記対向基板の間に設けられた電気光学層と、
を具備することを特徴とする電気光学装置。 - 請求項16に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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