JP2005215309A - レンズ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リードスクリューを有するレンズ駆動装置において、進退駆動時に生じる、リードスクリューと噛合部材間、及び噛合部材とレンズホルダ間のガタを、少部品点数且つ省スペースな構成で防止する。
【解決手段】 リードスクリュー5と螺合する第1の噛合部材3及び第2の噛合部材2の間に、レンズホルダ1に備えられた連結部11とバネ6を挟挿し、第2の噛合部材2と連結部11が接し、第1の噛合部材3とバネ6が接するように配設すること、もしくはリードスクリュー25と螺合する第2の噛合部材22と第1の噛合部材23、及びバネ26を挟挿する形状の第1の連結部22と第2の連結部23をレンズホルダ21に備え、第1の連結部31には第2の噛合部材22が、第2の連結部32にはバネ26が接するよう配設すること、により、1つの弾性体でリードスクリューと噛合部材間のガタ、及び噛合部材とレンズホルダ間のガタ、の2つを同時に付勢する構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】 リードスクリュー5と螺合する第1の噛合部材3及び第2の噛合部材2の間に、レンズホルダ1に備えられた連結部11とバネ6を挟挿し、第2の噛合部材2と連結部11が接し、第1の噛合部材3とバネ6が接するように配設すること、もしくはリードスクリュー25と螺合する第2の噛合部材22と第1の噛合部材23、及びバネ26を挟挿する形状の第1の連結部22と第2の連結部23をレンズホルダ21に備え、第1の連結部31には第2の噛合部材22が、第2の連結部32にはバネ26が接するよう配設すること、により、1つの弾性体でリードスクリューと噛合部材間のガタ、及び噛合部材とレンズホルダ間のガタ、の2つを同時に付勢する構成とした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、レンズホルダを光軸方向に駆動するためのレンズ駆動装置に関する。
近年、ビデオカメラまたはスチルカメラの小型化に伴い、撮影光学系の小型化が著しい。この撮影光学系の小型化には、撮像素子の小型化と、レンズの光学的敏感度を上げることによる可動レンズの可動距離の減少とが大きく寄与している。
しかしレンズの敏感度を上げるに伴い、微小なレンズ位置変化によってもピントが大きくずれる、またズームの倍率が変化する等、撮影画像に与える影響も大きくなる。従って、レンズの敏感度を上げ撮像装置の更なる小型化を図るためには、レンズの位置精度向上が必要不可欠である。
レンズ位置の精度向上を妨げている主な原因として、各部品間に設けられた間隙による嵌合ガタが挙げられる。すなわち、可動レンズを保持するレンズホルダを光軸方向に移動させる構造において、バラツキの吸収、または温度変化に対する保障のために、各部品間に所定の間隙を確保することが必要とされており、この隙間によりガタが生じ、進退駆動時における精度低下の原因となっている。従って、高精度なレンズ進退移動を行うためには、各部品間のガタ、特に駆動に関する部品間のガタを可能な限り抑えることが重要となる。
従来のレンズ駆動装置における駆動部品間のガタ防止構造には、駆動用リードスクリューとの噛合部にラックギヤ部を備え、バネにより付勢を施したもの(例えば、特許文献1参照)、また、噛合部に雌ねじ部を備え、バネにより付勢を施したもの(例えば、特許文献2参照)がある。
以下、図9、図10及び図11により、従来のレンズ駆動装置における、駆動部品間のガタ防止構造について説明する。
図9に示される従来例のレンズ駆動装置は、駆動用リードスクリューとの噛合部にラックギヤ部を備えバネにより付勢を施したものである。図9において、101,102は光軸と平行に配置されているガイドバー、103は光軸方向に移動可能に上記ガイドバー101,102に支持されたレンズホルダ、104はレンズホルダ103に保持されたレンズ、105はレンズホルダ103に取り付けられたラック(本発明における噛合部材に相当)、106はリードスクリューを回転駆動する動力源であるところのモータ、107はレンズホルダ103を光軸方向に駆動するためにラックギヤ部105d,105eと噛み合っているリードスクリュー、108はラック105とレンズホルダ103とのガタを無くすために圧縮バネとして機能し、且つラックギヤ部105d,105eとリードスクリュー710との噛み合いガタを無くすため、ねじりコイルバネとして機能するガタ取りのバネである。
また、図10及び図11に示される従来例のレンズ駆動装置は、駆動用リードスクリューとの噛合部に雌ねじ部を備え、バネにより付勢を施したものである。図10において、撮影レンズ鏡筒210内には、レンズホルダ212がガイドバー214を介して光軸方向に移動可能になっている。レンズ鏡筒210の外側のフレーム216には、リードスクリュー218がガイドバー214と平行に配設され、このリードスクリュー218は図示しない駆動モータと連結されている。
リードスクリュー218には、連結枠220(本発明における噛合部材に相当)が螺合し、この連結枠220に一対の保持片222、222が形成されている。連結枠220の保持片222、222間には、レンズホルダ212からの突片224が挟持され、従ってリードスクリュー218が図示しない駆動モータによって回転されると、連結枠220と共にレンズホルダ212は移動する。ガイドバー214の周りで、レンズホルダ212とバネ受け226との間には、コイルバネ228が配設され、このコイルバネ228はレンズホルダ212を図上で左方向に付勢して連結枠220とリードスクリュー218との螺合部のガタを除去している。
また図11において、レンズホルダ364はレンズ鏡筒329内でガイドバー366を介して光軸方向に移動可能となっている。レンズ鏡筒329の外側のフレーム368には、リードスクリュー370がガイドバー366と平行に配設され、このリードスクリュー370はステッピングモータ372とギヤ374、376を介して連結されている。リードスクリュー370には、連結枠378(本発明における噛合部材に相当)がねじカラー380を介して螺合し、この連結枠378に一対の保持片382、382が形成されている。連結枠378の保持片382、382間には、レンズホルダ364からの突片384が挟持され、従ってリードスクリュー370がステッピングモータ372によって回転されると、連結枠378と共にレンズホルダ364は移動する。リードスクリュー370の周りで、ねじカラー380とバネ受け386との間には、コイルバネ388が配設され、このコイルバネ388は連結枠378を図上で左方向に付勢して連結枠378とリードスクリュー370との螺合部のバックラッシュを除去する。バネ受け386はリードスクリュー370に螺合すると共に回り止めがなされている。
特開平5−27149号公報(第4頁、図1)
特開平5−11165号公報(第4頁、図2、図4)
しかしながら、上記従来例では、次のような問題点があった。
(1)図9に示す従来のレンズ駆動装置の構成では、リードスクリューと噛合部であるラックギヤ部との間のガタ、及び噛合部材であるラックとレンズホルダとの間のガタの2種を防ぐことができるものの、本従来例のようにリードスクリューの噛合部としてラックギヤ部を用いた方式では、外力や振動によって、いわゆる歯飛びを起こしやすいという問題がある。また、図10及び図11に示される例のような、雌ねじ部による噛合部を備えた方式と比較して、ラックギヤ部による噛合部を備えた方式は、リードスクリューと噛合するラックギヤ部がレンズ径方向外方に大きく離れて配置する必要があり、小型化の妨げになる、という問題もあった。
(2)図10に示す従来のレンズの駆動装置では、リードスクリューと噛合部である雌ねじ部との間のガタ、及び噛合部材である連結枠とレンズホルダとの間のガタの2種を、コイルバネを用いることにより防いでいるものの、レンズホルダ212が図上で右方向に移動するに従って、コイルバネ228の反撥力が強くなる欠点がある。この為、レンズの位置によりコイルバネ228の反撥力が変化し、レンズホルダ212の倒れ量が変化する不具合がある。
(3)図11に示す従来例においては、コイルバネ388が連結枠378とリードスクリュー370に螺合するバネ受け386との間に配設され、連結枠378と共に移動するため、レンズ位置に拘わらずコイルバネ388の反撥力は変化せず、図10に示す従来例のような問題は生じない。しかしこの構成においては、リードスクリューと噛合部である雌ねじ部間のガタは防げるものの、噛合部材である連結枠とレンズホルダ間のガタを防ぐことができない。
本発明は上記従来の問題点に鑑み、コンパクトでありながら、少ない部品点数で効率的にガタを防止し、精度よい駆動が可能なレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のレンズ駆動装置では、レンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダを光軸方向に駆動するためのリードスクリューとを有し、前記レンズホルダは、前記リードスクリューによる光軸方向の駆動を受ける連結部を備えたレンズ駆動装置であって、前記リードスクリューと螺合する第1の噛合部材及び第2の噛合部材と、前記リードスクリューと前記第1の噛合部材、及び前記第2の噛合部材と前記連結部を、前記リードスクリューの軸方向へ同時に付勢する弾性体とを設けたことを特徴とする。
本発明のレンズ駆動装置では、レンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダを光軸方向に駆動するためのリードスクリューとを有し、前記レンズホルダは、前記リードスクリューによる光軸方向の駆動を受ける連結部を備えたレンズ駆動装置であって、前記リードスクリューと螺合する第1の噛合部材及び第2の噛合部材と、前記第1の噛合部材と接し光軸方向に弾性を発する弾性体とを設け、前記第1の噛合部材と前記第2の噛合部材との間に挟挿される形態で、前記連結部と前記弾性体を並設したことを特徴とする。
本発明のレンズ駆動装置では、レンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダを光軸方向に駆動するためのリードスクリューと、前記リードスクリューと螺合する第1の噛合部材及び第2の噛合部材と、前記第1の噛合部材に接し光軸方向に弾性を発する弾性体とを備え、前記レンズホルダは、前記第2の噛合部材と接する第1の連結部と、前記弾性体に接する第2の連結部とを備えた構成にし、前記第1の連結部と前記第2の連結部との間に挟挿される形態で、前記第1の噛合部材と前記第2の噛合部材を並設し、且つ前記第1の噛合部材と前記弾性体を並設したことを特徴とする。
本発明のレンズ駆動装置によれば、コンパクトでありながら、少ない部品点数で効率的にガタを防止し、精度よい駆動が可能である。
本発明におけるレンズ駆動装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態のレンズ駆動装置は、例えば、ビデオカメラやスチルカメラ、その他撮像装置において、ズーム系もしくはフォーカス系の可動レンズ連結部材を光軸方向に進退移動させるために適用される。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態を示すレンズ駆動装置の斜視図であり、図2はその上面図である。
図1は、本発明の第1実施形態を示すレンズ駆動装置の斜視図であり、図2はその上面図である。
同図1及び図2において、1は撮影レンズを保持するレンズホルダ、1a,1b,1c,1dは不図示のレールと噛合する支持部であり、レンズホルダ1は光軸方向に摺動可能に支持されている。なおレンズホルダ1の支持に関しては、図1及び図2に示すような支持構造に限らず、従来例の図9、図10及び図11に示すようなガイドバーを用いた支持構造等でもよく、レンズホルダ1が光軸方向に摺動可能に支持される構造であれば形態は問わない。
第1の噛合部材3及び第2の噛合部材2は、リードスクリュー5と螺合する雌ねじ部2b,3bを有しており、さらにこれらの噛合部材2,3は切欠部2a,3aを備えている。この切欠部2a,3aはレンズホルダ1と一体の回転止めダボ4にそれぞれ嵌合している。
レンズホルダ1には、第2の噛合部材2から伝達される駆動力を受ける連結部11が備えられている。この連結部11は、レンズホルダ1がリードスクリュー5に対して、光軸に垂直な面内において微少な範囲で相対変位しても、リードスクリュー5と接触することが無い形状となっている。第1の噛合部材3及び第2の噛合部材2の間には、連結部11とバネ6が挟挿され、第2の噛合部材2と連結部11が接し、第1の噛合部材3とバネ6が接するよう配設されている。
なお、連結部11は図で示すようにU字溝を設けた形状とすることにより、組立の際、リードスクリュー5、第1の噛合部材3、第2の噛合部材2及びバネ6を一体とした状態で、図の上方からレンズホルダ1に組み込むことができ、良好な組立性を得ることができる。
次に、本実施形態の付勢動作について、駆動部付近の略側面図である図3を用いて説明する。
第1の噛合部材3に支持されるバネ6は、連結部11を付勢力Fで光軸方向に付勢する。同時に連結部11と接する第2の噛合部材2を光軸方向に付勢する。
このような付勢順序により、まず連結部11が第2の噛合部材2に対して、図における左方向に付勢されることにより、連結部11と第2の噛合部材2間のガタが除去される。さらに第1の噛合部材3と第2の噛合部材2が連結部11を介して、図で示すP1及びP2のように外向きに付勢し合うことにより、雌ねじ部2b,3bがリードスクリュー5のねじ山に付勢され、リードスクリュー5と2つの噛合部材2、3の間のガタが除去される。すなわち、リードスクリュー5から第2の噛合部材2へ駆動力がガタ無く伝えられ、さらに第2の噛合部材2からレンズホルダ1へ駆動力が伝えられる際にもガタ生じないこととなり、精度よい光軸方向の駆動を行うことができる。
また、連結部11及び第2の噛合部材2と共にバネ6が光軸方向に移動するため、レンズの位置に係らずバネ6の反撥力は一定である。従ってレンズ位置によりレンズホルダ1の倒れ量が変化する不具合が生じることもない。
図4は、図1のレンズ駆動装置の構造から第2の噛合部材2を取り除いた状態を示す斜視図である。
図1及び図4に示すように、噛合部材2,3の切欠部2a、3aをレンズホルダ1の回転止めダボ4に嵌合させているので、リードスクリュー5から光軸方向の駆動力を伝達する第2の噛合部材2に対して、連結部11は、ガタなく常に接した状態にありながら、光軸に垂直な面内の限られた範囲内では自由に変位することができる。すなわち、第2の噛合部材2に生じる振動や倒れが、レンズホルダ1に伝わることを防ぐことが可能である。また製造誤差や組立誤差等によって生じる可能性のある、連結部11とリードスクリュー5との光軸に垂直な面内での相対変位を吸収しながら、ガタが生じない状態で駆動することが可能である。
また、第1の噛合部材3及び第2の噛合部材2の噛合部として雌ねじ部2b,3bを用いているため、ラックギヤのような歯飛びが起きることもなく、精度よい駆動が可能である。
さらに、図2及び図4に示されるように、連結部11の第2の噛合部材2と接する面に、当接部11aを設けても良い。この当接部11aを備えることにより、連結部11と第2の噛合部材2の接触面積が小さくなり、第2の噛合部材2に生じる振動や倒れが、レンズホルダ1に伝わることを防ぐ効果を更に高めることが可能である。
図1及び図2に示される7はスペーサである。バネ6の付勢力を調節するためには第1の噛合部材3と第2の噛合部材2の距離を、リードスクリュー5のピッチ単位で増減すればよいが、この作業には分解が必要な上、リードスクリュー5のピッチ単位より細かい調節はできない。一方、スペーサ7を第1の噛合部材3と連結部11の間に挟むことにより、分解することなく容易にバネの付勢力を調節することができる上、リードスクリュー5のピッチ以下の、より細かい設定が可能である。
また図1及び図2に示される12は、第2の噛合部材2と僅かな間隙12aを有してレンズホルダ1に備えられた補助保持部である。もし急激な衝撃が加わり、バネ6の付勢力以上の力がレンズホルダ1に加わった場合、連結部11はバネ6の変位可能量分、第2の噛合部材2と離れてしまう可能性がある。そこで補助保持部12を備えることにより、衝撃等が加わった際に生じる可能性のある第2の噛合部材2と連結部11との距離を、前述の間隙12a以下に抑え、大幅にレンズホルダ1の位置がずれることを防ぐ効果がある。
以上のように、本実施形態によれば、リードスクリュー5と螺合する第1の噛合部材3及び第2の噛合部材2の間に、レンズホルダ1に備えられた連結部11とバネ6を挟挿し、第2の噛合部材2と連結部11が接し、第1の噛合部材3とバネ6が接するように配設したので、1つの弾性体6でリードスクリュー5と噛合部材2,3間のガタ、及び噛合部材2とレンズホルダ1間のガタの2つを同時に付勢することが可能であり、ガタが無い高精度な駆動でありながら、省スペース化及び部品点数削減によるコストダウンの効果がある。
また、連結部11及び第1の噛合部材3と共にバネ6が光軸方向に移動するため、レンズの位置に係らずバネの反撥力は一定であり、レンズホルダ1の倒れ量が変化する不具合を防ぐ効果がある。
さらに噛合部材2,3は切欠部2a,3aを備え、レンズホルダ1と一体の回転止めダボ4に嵌合しているため、第2の噛合部材2に生じる振動や倒れ、及び製造誤差や組立誤差等によって生じる連結部11とリードスクリュー5との光軸に垂直な面内での相対変位を吸収し、レンズの位置精度を向上させる効果がある。
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態を示すレンズ駆動装置の斜視図であり、図6はその側面図である。
図5は、本発明の第2実施形態を示すレンズ駆動装置の斜視図であり、図6はその側面図である。
同図5及び図6において、21はレンズホルダであり、上記第1実施形態のレンズホルダ1に相当する。21a、21b、21cは不図示のレールと噛合する支持部である。なお、レンズホルダ21の支持に関しては第1実施形態と同様、レンズホルダ21が光軸方向に摺動可能に支持される構造であれば形態は問わない。
第2の噛合部材22及び第1の噛合部材23は、リードスクリュー25と螺合する雌ねじ部22b、23bを有しており、さらにこれら噛合部材22,23は切欠部22a、23aを備えている。この切欠部22a、23aはレンズホルダ21と一体の回転止めダボ24にそれぞれ嵌合している。また第2の噛合部材22と第1の噛合部材23の間には、最低でもリードスクリュー25の1ピッチ以上の間隙が設けられている。
レンズホルダ21には、第2の噛合部材22と第1の噛合部材23、及びバネ26を挟挿する形態で、第1の連結部31及び第2の連結部32が備えられている。この第1の連結部31及び第2の連結部32は、レンズホルダ21がリードスクリュー25に対して、光軸に垂直な面内において微少な範囲で相対変位しても、リードスクリュー25と接触することが無い形状となっている。また、第1の連結部31には第2の噛合部材22が、第2の連結部32にはバネ26がそれぞれ接するよう配設されている。
なお、第1の連結部31及び第2の連結部32は図で示すようにU字溝を設けた形状とすることにより、組立の際、リードスクリュー25、第2の噛合部材22、第1の噛合部材23及びバネ26を一体とした状態で、図の上方からレンズホルダ21に組み込むことができ、良好な組立性を得ることができる。
次に、本実施形態の付勢動作について、駆動部付近の略側面図である図7を用いて説明する。
第1の噛合部材23に支持されるバネ26は、第2の連結部32を、付勢力Fで光軸方向に付勢する。同時に第2の連結部32と一体である第1の連結部31を介して、第1の連結部31と接する第2の噛合部材22を光軸方向に付勢する。
このような付勢順序により、まず第1の連結部31が第2の噛合部材22に対して、図における右方向に付勢されることで、第1の連結部31と第2の噛合部材22間のガタが除去される。さらに第2の噛合部材22と第1の噛合部材23が、第1の連結部31及び第2の連結部32を介して、図で示すP1及びP2のように内向きに付勢し合うことにより、雌ねじ部22b、23bがリードスクリュー25のねじ山に付勢され、リードスクリュー25と2つの噛合部材22,23の間のガタが除去される。すなわち、リードスクリュー25から第2の噛合部材22に駆動力がガタ無く伝えられ、さらに第2の噛合部材22からレンズホルダ21に駆動力が伝えられる際にもガタ生じないこととなり、精度よい光軸方向の駆動を行うことができる。
また、第1の噛合部材23及び第2の連結部32と共にバネ26が光軸方向に移動するため、レンズの位置に係らずバネ26の反撥力は一定である。従ってレンズ位置によりレンズホルダ21の倒れ量が変化する不具合が生じることもない。
図8は、図5に示したレンズ駆動装置の構造において第2の噛合部材2を取り除いた状態を示す斜視図である。
図5及び図8に示すように、噛合部材22,23の切欠部22a,23aをレンズホルダ21の回転止めダボ24に嵌合させているので、リードスクリュー26から光軸方向の駆動力を伝達する第2の噛合部材22に対して、第1の連結部31は、ガタなく常に接した状態にありながら、光軸に垂直な面内の限られた範囲内では自由に変位することができる。すなわち、第2の噛合部材22に生じる振動や倒れが、レンズホルダ21に伝わることを防ぐことが可能である。また製造誤差や組立誤差等によって生じる可能性のある、連結部31,32とリードスクリュー26との光軸に垂直な面内での相対変位を吸収しながら、ガタが生じない状態で駆動することが可能である。
また、第2の噛合部材22及び第1の噛合部材23の噛合部として雌ねじ部22b、23bを用いているため、ラックギヤのような歯飛びが起きることもなく、精度よい駆動が可能である。
さらに、図6及び図8に示すように、第1の実施形態と同様、第1の連結部31が第2の噛合部材22と接する面に当接部31aを設けても良い。この当接部31aを備えることにより、第1の連結部31と第2の噛合部材22の接触面積が小さくなり、第2の噛合部材22に生じる振動や倒れが、レンズホルダ21に伝わることを防ぐ効果を高めることが可能である。
以上のように本第2実施形態によれば、リードスクリュー25と螺合する第1の噛合部材23と第2の噛合部材22、及びバネ26を挟挿する形状の第1の連結部31と第2の連結部32をレンズホルダ21に備え、第1の連結部31には第1の噛合部材23が、第2の連結部32にはバネ26が接するように配設したので、1つの弾性体26で、リードスクリュー25と噛合部材22,23との間のガタ、及び噛合部材22とレンズホルダ21との間のガタ、の2つを同時に付勢することが可能であり、ガタが無い高精度な駆動でありながら、省スペース化及び部品点数削減によるコストダウンの効果がある。
また上記構成により、第2の連結部32及び第2の噛合部材22と共にバネ26が光軸方向に移動するため、レンズの位置に拘わらずバネ26の反撥力は一定であり、レンズホルダ21の倒れ量が変化する不具合を防ぐ効果がある。さらに、第1の噛合部材23及び第2の噛合部材22は切欠部22a,23aを備え、レンズホルダ21と一体の回転止めダボ24に嵌合しているため、第1の噛合部材23に生じる振動や倒れ、及び製造誤差や組立誤差等によって生じる連結部31,32とリードスクリュー25との光軸に垂直な面内での相対変位を吸収し、レンズの位置精度を向上させる効果がある。
1 レンズホルダ
1a レンズホルダ支持部
2 第2の噛合部材
3 第1の噛合部材
2a、3a 切欠部
2b、3b 雌ねじ部
4 回転止めダボ
5 リードスクリュー
6 バネ
7 スペーサ
11 連結部
11a 当接部
12 補助保持部
1a レンズホルダ支持部
2 第2の噛合部材
3 第1の噛合部材
2a、3a 切欠部
2b、3b 雌ねじ部
4 回転止めダボ
5 リードスクリュー
6 バネ
7 スペーサ
11 連結部
11a 当接部
12 補助保持部
Claims (8)
- レンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダを光軸方向に駆動するためのリードスクリューとを有し、前記レンズホルダは、前記リードスクリューによる光軸方向の駆動を受ける連結部を備えたレンズ駆動装置であって、
前記リードスクリューと螺合する第1の噛合部材及び第2の噛合部材と、
前記リードスクリューと前記第1の噛合部材、及び前記第2の噛合部材と前記連結部を、前記リードスクリューの軸方向へ同時に付勢する弾性体とを設けたことを特徴とするレンズ駆動装置。 - レンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダを光軸方向に駆動するためのリードスクリューとを有し、前記レンズホルダは、前記リードスクリューによる光軸方向の駆動を受ける連結部を備えたレンズ駆動装置であって、
前記リードスクリューと螺合する第1の噛合部材及び第2の噛合部材と、前記第1の噛合部材と接し光軸方向に弾性を発する弾性体とを設け、
前記第1の噛合部材と前記第2の噛合部材との間に挟挿される形態で、前記連結部と前記弾性体を並設したことを特徴とするレンズ駆動装置。 - レンズを保持するレンズホルダと、
前記レンズホルダを光軸方向に駆動するためのリードスクリューと、
前記リードスクリューと螺合する第1の噛合部材及び第2の噛合部材と、
前記第1の噛合部材に接し光軸方向に弾性を発する弾性体とを備え、
前記レンズホルダは、前記第2の噛合部材と接する第1の連結部と、前記弾性体に接する第2の連結部とを備えた構成にし、
前記第1の連結部と前記第2の連結部との間に挟挿される形態で、前記第1の噛合部材と前記第2の噛合部材を並設し、且つ前記第1の噛合部材と前記弾性体を並設したことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 前記連結部の前記第2の噛合部材と接する面に当接部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ駆動装置。
- 前記第2の噛合と前記連結部との距離を所定の間隙以下に抑えるための補助保持部を備えたことを特徴とする請求項1、2または4に記載のレンズ駆動装置。
- 前記第1の連結部の前記第2の噛合部材と接する面に当接部を備えたことを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。
- 前記第1の噛合部材及び前記第2の噛合部材は、前記レンズホルダと一体の回転止め手段に嵌合する切欠部を備えたことを特徴とする請求項1乃至6に記載のレンズ駆動装置。
- 前記第1の噛合部材及び前記第2の噛合部材は、噛合部分に雌ねじを用いたことを特徴とする請求項1乃至7に記載のレンズ駆動装置。
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2004
- 2004-01-29 JP JP2004021708A patent/JP2005215309A/ja not_active Withdrawn
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