JP2005214334A - 構造物へのワンサイド施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内側の構造物を破砕することなく、構造物の外側に付設されている鉄板に新たに補強用の施工を行う構造物へのワンサイド施工方法を提供する。
【解決手段】元の鉄板1と、該鉄板1に外側から重ねた別の鉄板2と、コンクリートCに対して、コンクリート構造物の外側から、ワンサイドボルトBを挿入するためのボルト挿入穴(3,6)を形成し、かつ、該ボルト挿入穴の前記コンクリートに形成された穴部6を拡径することにより、該拡径された穴部6A内で、ワンサイドボルトBの拡径スリーブ7を拡径させて、前記元の鉄板1に対して別の鉄板2を重ね固定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、鉄筋コンクリートの柱等の構造物の外側に付設されている補強用の鉄板等の板部材に締結されているボルトが老朽化した場合に構造物の外側から新たなボルトを締結したり、また、古くなった元の板部材に構造物の外側から新たな補強用の板部材を接合したりするための構造物へのワンサイド施工方法に関する。
鉄筋コンクリート製の柱やその他の構造物の外側に付設されている補強用の鉄板を締結しているボルトが、経年変化や環境影響等によって腐食した場合には、そのボルトから外れた別の位置に新たな補強用のボルトを締結して補強が施される。また、構造物の外面に既に付設されている元の鉄板の外側に新たな補強用の鉄板を重ねてボルト締結等によって一体的に接合する施工も行われる。
このような施工では、まず、ボルトの締結作業を可能とするために、空気圧(又は油圧等)で作動するコンクリートブレーカー(例えば、特許文献1参照)等を用いて、内側に充填されているコンクリートを破砕して除去する作業が行われる。そして、ボルト締結が完了した後で、再度、内側にコンクリートが充填される。
実開平7−27777号公報
上述の従来の施工方法では、コンクリートブレーカー等を用いて内側のコンクリートを破砕・除去するために多大の手間と時間を要する上に、再度、コンクリートを充填しなければならず、施工が長期間に及び大変なコスト高になっていた。また、構造的にコンクリートブレーカー等を使用できない場合やコンクリートの再充填ができない場合には、補強工事が不可能になることもあった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、付設されている板部材の内側の構造物を破砕することなく、構造物の外側から補強のための施工を行うようにした構造物へのワンサイド施工方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る構造物へのワンサイド施工方法は、少なくとも、ボルト部材と、該ボルト部材に螺合するナット部材と、前記ボルト部材に挿通されて前記ナット部材を締結すると拡径する拡径スリーブと、を有するワンサイドボルトにより、構造物の外側に付設されている板部材に対して外側から施工を行うようにした構造物へのワンサイド施工方法にあって、
前記板部材と構造物に対して前記構造物の外側から、前記ワンサイドボルトを挿入するためのボルト挿入穴を形成し、かつ、該ボルト挿入穴の前記構造物に形成された穴部を拡径することにより、該拡径された穴部内で、前記ワンサイドボルトの拡径スリーブを拡径させるようにしている。
このよう施工方法によれば、構造物の外側から、既に締結されているボルトがあれば、その位置から外れた位置にボルト挿入穴を形成して穴部の拡径作業を行った後、ワンサイドボルトを挿入して拡径スリーブの拡径作業を行うことにより、その新たなボルト(ワンサイドボルト)で効果的な補強を施すことができる。従って、内側の構造物を破砕する必要がなく、かつ、構造物を再現する(例えば、破砕したコンクリートを再充填すること等)必要もなくなるため、短時間で施工を完了することができる。また、構造上、板部材の内側の構造物を破砕して除去できない箇所、例えば、コンクリート構造物の場合、コンクリートブレーカーを使用できない箇所やコンクリートの再充填ができない箇所等にも施工が可能となる。なお、本方法の発明でいう構造物は、鉄筋コンクリートやエポキシ樹脂等の樹脂材を主体とするものやセメントやモルタル、木材等であってもよく、その他、構造材の素材や材質、品質の如何を問わない。この点については、以下の発明においても同様である。
(2)本発明に係る別の構造物へのワンサイド施工方法は、少なくとも、ボルト部材と、該ボルト部材に螺合するナット部材と、前記ボルト部材に挿通されて前記ナット部材を締結すると拡径する拡径スリーブと、を有するワンサイドボルトにより、構造物の外側に付設されている元の板部材に対して外側から別の板部材を重ねて接合するようにした構造物へのワンサイド施工方法にあって、
前記元の板部材と、該板部材に外側から重ねた別の板部材と、前記構造物と、に対して、前記構造物の外側から、前記ワンサイドボルトを挿入するためのボルト挿入穴を形成し、かつ、該ボルト挿入穴の前記構造物に形成された穴部を拡径することにより、該拡径された穴部内で、前記ワンサイドボルトの拡径スリーブを拡径させて、前記元の板部材に対して別の板部材を重ね接合するようにしている。
このような施工方法によれば、元の板部材に別の板部材を重ねて、構造物の外側から、ボルト挿入穴を形成して穴部の拡径作業を行った後、ワンサイドボルトを挿入して拡径スリーブの拡径作業を行うことにより、元の板部材に別の板部材を接合することができるため、構造物を破砕する必要がなく、かつ、構造物を再現する必要もなくなり、短時間で施工を完了することができる。また、構造上、板部材の内側の構造物を破砕して除去できない箇所、例えば、コンクリート構造物の場合、コンクリートブレーカーを使用できない箇所やコンクリートの再充填ができない箇所等にも施工が可能となる。
(3)本発明に係る異なる構造物へのワンサイド施工方法では、少なくとも、ボルト部材と、該ボルト部材に螺合するナット部材と、前記ボルト部材に挿通されて前記ナット部材を締結すると拡径する拡径スリーブと、を有するワンサイドボルトにより、構造物の外側に付設されている元の板部材に対して外側から別の板部材を重ねて接合するようにしたワンサイド施工方法にあって、
前記元の板部材と、該元の板部材の上に重ねた別の板部材と、に対して前記ボルト部材を挿通させるための孔部を形成するための穿孔工程と、前記構造物に対して前記ボルト部材を挿入するための穴部を形成するための穿穴工程と、前記構造物に形成された穴部を、拡径された状態の前記拡径スリーブの外径よりも大きな径に拡径するための拡径工程と、前記ワンサイドボルトを、前記元の板部材と別の板部材に形成された孔部から前記構造物に形成された穴部に挿入するボルト挿入工程と、前記ナット部材を締結することにより、拡径された前記穴部内で、前記拡径スリーブを拡径させて、前記別の板部材を、前記元の板部材に接合する締結工程と、を備え、前記穿孔工程から締結工程に至る全工程を前記構造物の外側から行うようにしている。
このような施工方法によれば、穿孔工程から締結工程に至る全工程を、構造物の外側から行うため、構造物を破砕する必要がなく、かつ、構造物を再現する必要もなくなり、短時間で施工を完了することができる。また、構造上、板部材の内側の構造物を破砕して除去できない箇所、例えば、コンクリート構造物の場合、コンクリートブレーカーを使用できない箇所やコンクリートの再充填ができない箇所等にも施工が可能となる。
(4)このような構造物へのワンサイド施工方法では、確認ゲージにより、前記拡径工程にて拡径された穴部の内径を検査する内径確認工程を、前記ボルト挿入工程の前段に設定するのが好ましい。このようにすれば、構造物に形成された穴部内でワンサイドボルトの拡径スリーブを確実に拡径させることができる。
(1)本発明に係る構造物へのワンサイド施工方法は、構造物の外側から、既に締結されているボルトがあれば、その位置から外れた位置にボルト挿入穴を形成して穴部の拡径作業を行った後、ワンサイドボルトを挿入して拡径スリーブの拡径作業を行うので、その新たなボルト(ワンサイドボルト)により効果的な補強を施すことができる。従って、内側の構造物を破砕する必要がなく、かつ、構造物を再現する必要もなくなるため、短時間で施工を完了することができる。また、構造上、板部材の内側の構造物を破砕して除去できない箇所、例えば、コンクリート構造物の場合、コンクリートブレーカーを使用できない箇所やコンクリートの再充填ができない箇所等にも施工が可能となる。
(2)本発明に係る別の構造物へのワンサイド施工方法は、元の板部材に別の板部材を重ねて、構造物の外側から、ボルト挿入穴を形成して穴部の拡径作業を行った後、ワンサイドボルトを挿入して拡径スリーブの拡径作業を行うことにより、元の板部材に別の板部材を接合するので、構造物を破砕する必要がなく、かつ、構造物を再現する必要もなくなるため、短時間で施工を完了することができる。また、構造上、板部材の内側の構造物を破砕して除去できない箇所、例えば、コンクリート構造物の場合、コンクリートブレーカーを使用できない箇所やコンクリートの再充填ができない箇所等にも施工が可能となる。
(3)本発明に係る異なる構造物へのワンサイド施工方法は、穿孔工程から締結工程に至る全工程を、コンクリート構造物の外側から行うので、構造物を破砕する必要がなく、かつ、構造物を再現する必要もなくなるため、短時間で施工を完了することができる。また、構造上、板部材の内側の構造物を破砕して除去できない箇所、例えば、コンクリート構造物の場合、コンクリートブレーカーを使用できない箇所やコンクリートの再充填ができない箇所等にも施工が可能となる。
(4)このような構造物へのワンサイド施工方法では、ワンサイドボルトを挿入する前に、拡径された穴部の内径を検査することにより、穴部に挿入したワンサイドボルトの拡径スリーブを確実に拡径させることができる。
以下に、本発明の最良の実施の形態に係る構造物へのワンサイド施工方法について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1(a)乃至(g)は、ワンサイドボルトBを用いた本施工方法の工程説明図を示す。この場合、鉄筋コンクリート(本発明の構造物)Cの外面に付設されている元の鉄板(本発明の板部材)1の強度を補強するために、別の鉄板(本発明の板部材)2を外側から重ねて接合する例を示し、以下の各工程は、全てコンクリート構造物の外側から行うことができる。図1(a)は、穿孔工程にて、ワンサイドボルトBを挿通させるために元の鉄板1と別の鉄板2に形成した孔部3を示し、図1(b)は、穿穴工程にて、ワンサイドボルトBを挿入するためにコンクリートCに形成した穴部6を示す。なお、上記孔部3は、通常、既に締結されている古くなったボルト(図示省略)の位置を避けた位置に形成される。
このように、本施工方法では、二枚の鉄板1,2に形成した孔部3に連通する穴部6をコンクリートCに対しても形成する。この穴部6の内径dは、孔部3の内径と略同等程度であればよい。なお、この孔部3と穴部6とでボルト挿入穴を構成している。そして、図1(c)に示す拡径工程では、拡径工具8を用いてコンクリートCに形成された穴部6を拡径する。その拡径された穴部6Aは、拡径された状態の拡径スリーブ7(図1(g)参照)の外径よりも大きな内径Dとなるようにする。次いで、図1(d)の内径確認工程にて、確認ゲージ9を用いて、拡径された穴部6Aの内径D及び深さHを検査する。これにより、ワンサイドボルトBを挿入するための準備が完了する(図1(e)参照)。
次いで、ボルト挿入工程により、図1(f)に示すように、鉄板1,2に形成された孔部3からコンクリート5に形成された拡径された穴部6AにワンサイドボルトBを挿入する。図1(g)は締結工程(後で詳述する)を示し、この工程では、ワンサイドボルトBを締結することにより、拡径された穴部6A内で、拡径スリーブ7を拡径させて、二枚の鉄板1,2同士を固定する。これにより施工が完了する。なお、図1(d)の内径確認工程は、その前段の図1(c)に示す拡径工程における拡径作業が精度よく行われる確証が得られる場合(例えば、熟練者による場合等)には省略してもよい。
また、二枚の鉄板1,2が鉄筋コンクリートCの外面に既にボルト(図示省略)の締結によって接合された状態で付設されており、そのボルトが老朽化した場合に、新たに、ワンサイドボルトBで二枚の鉄板1,2の接合強度を補強をするような施工方法も、同様に、図1(a)〜(g)に示すような手順で行うことができる。即ち、上記孔部3と穴部6を、既に締結されている古くなったボルト(図示省略)の位置を避けた位置に形成して、以下、同様の工程で施工すればよい。
このような施工方法に用いるワンサイドボルトBは、公知のものを使用することができる。このワンサイドボルトBは、例えば、図2(c)に示すように、ヘッド部11aを有する軸部11b,螺子部11c,縮径部11d,ピンテール11eからなるコアピン(ボルト部材)11と、そのコアピン11に被嵌されるバルブスリーブ(拡径スリーブ)7、グリップスリーブ12、シェアワッシャー13及びベアリングワッシャー14と、コアピン11の螺子11cに螺合するナット部材15と、で構成される。
このようなワンサイドボルトBを用いて二枚の鉄板1,2同士を固定する締結工程(図1(g)参照)について説明すると、専用の電動工具(電動シャーレンチ等)を使用して、コンクリート構造物の外側からナット部材15の締結を開始すると、コアピン11が引き上げられてバルブスリーブ7が変形し、裏側の鉄板2の裏面側にバルブ頭7aが形成され、さらに締め付けが進むと、バルブ頭7aが裏側の鉄板2に当たり締め付け力が増すと、シェアワッシャー13が剪断されて軸力導入が開始され、所定の軸力が出たところで縮径部11dからピンテール11eが破断され締結が完了する。
このワンサイドボルトBを用いた施行方法を実現するための工具について説明すると、まず、 穿孔工程で、図1(a)に示すように、二枚の鉄板1,2に孔部3を形成するためには、例えば、ワンサイドボルトBのコアピン11よりも若干径大な環状刃物(図示省略)を装着した自動磁気ボール盤等を用いることができ、その切り屑を除去するためにはエアコンプレッサー付きの集塵機を用いればよい。次いで、穿穴工程で、図1(b)に示すように、コンクリートCに対して、鉄板1,2に形成した孔部3と連通する穴部6を形成するためには、例えば、環状刃物と略同径のハンマービット(図示省略)を装着したハンマードリル(電動式等)を用いることができ、この場合にもエアコンプレッサー付きの集塵機を用いて切り粉を除去するのが好ましい。
図1(c)の拡径工程で、コンクリートCに形成された穴部6を拡径するための拡径工具8としては、例えば、図2(a)に示すような、金属筒の表面にダイヤモンドを固着させた(孔部3に挿通可能な径を有する)研削頭8aを、チャック部を有する軸部8cに一体化させたDMロータリーバーを、ハンドグラインダー等の回転工具に装着して用いるのが好ましい。なお、本発明は、拡径工具の構成をこれに限定するものではなく、その研削頭8aは、コンクリートCを研削可能であれば、その他の研削可能な素材を用いて形成されてもよく、その構成や形状の如何を問わない。
図1(d)の内径確認工程にて、拡径された穴部6Aの内径Dをチェックするための確認ゲージ9としては、例えば、図2(b)に示すように、(孔部3に挿通可能な径を有する)中実の円柱状ゲージ9aに軸部9bを一体化させた回転ゲージ9cと、その軸部9bを挿通させるための偏心させた孔部を有する蓋部材と、からなるものを用いることができる。この場合、その蓋部材の下部に形成した円柱状の挿入部を両鉄板1,2に形成した孔部3に回動自在に挿入して、蓋部材の孔部から上方に突出させた軸部9bを、一周回転させることができれば、図1(e)に示すような所定の内径D及び深さHを有する穴部6Aが形成されていることが検証される。
次いで、図3(a)〜(d)により、コンクリートCに形成した穴部6を拡径する作業について説明する。この例では、コンクリートCの外側に三枚の鉄板1(1a,1b),2を重ねて付設している。なお、二枚の元の鉄板(1a,1b)に対して新たな鉄板2を接合する場合であってもよく、既に三枚の鉄板1(1a,1b),2が付設されており、これを新たなボルト(ワンサイドボルトB)で補強する場合であってもよい。このような場合も、同様に、図3(a)(b)に示すように、まず、コンクリート構造物の外側から、鉄板1(1a,1b),2に対して孔部3を形成した後、その孔部3に連通する略同径の穴部6をコンクリートCに形成する。
そして、図3(c)に示すように、拡径工具としてのDMロータリーバー8を、コンクリートCに形成した穴部6に挿入し、まず、研削頭8aを穴部6に挿入してDMロータリーバー8を回転させつつ上下方向にも移動させて穴部6の内壁を研削し、図3(d)に示すように、所定の内径D及び深さHを有する穴部6Aを形成する。その際に、図示のように、軸部8cを孔部3の内壁に当接させて垂直に保った状態で、DMロータリーバー8を回転させつつ360°移動(一周)させるようにして底部の壁面を垂直な状態に拡径・研削する。なお、孔部3と穴部6は、三枚の鉄板1(1a,1b),2に対して垂直方向に形成されればよく、その方向の如何を問わない。
また、図示は省略するが、DMロータリーバー8の軸部8cに形成されるチャック部を軸部8cより径大な周突状に形成して、そのチャック部の下端を鉄板2の上面に当接させるようにして、研削を開始する穴部6の深さ位置の基準を設定するようにしてもよい。あるいは、軸部8cに鍔付きのスリーブを回動自在に被嵌させて鍔部を鉄板2の上面に当接させて穴部6の研削を行えば、DMロータリーバー8にぶれを発生させにくくなり、よりスムーズに一周させることができる。
このようなワンサイドボルトBを用いた構造物へのワンサイド施工方法は、鉄筋コンクリートの構造物だけでなく、セメント、モルタル、エポキシ樹脂等の構造用樹脂材や木材等その他の素材を含む構造物にも適用可能であり、これらの場合には、その構造物を構成する素材に適した拡径工具を用いればよい。例えば、セメントやモルタル等では、研削頭として砥石車又はこれに類似の研削工具を用いればよく、構造用樹脂材や木材の場合にはドリルを用いればよい。
以上説明したように、本発明に係る構造物へのワンサイド施工方法は、構造物の外側から、拡径工具を用いて、構造物に形成した穴部を、拡径された状態の拡径スリーブの外径よりも大きな径に拡径するので、ワンサイドボルトを締結するための締結工程に至る全工程を、構造物の外側から行うことができるため、内側の構造物を破砕する必要がなくなる。従って、従来のように、コンクリートブレーカー等の破砕工具を全く必要とせず、また、構造物を再現(再構築)する必要もなくなるため、短時間で施工を完了することができ、大幅なコストの削減が可能となる。また、破砕工具を使用できない箇所や、構造物の再現ができない箇所での施工も可能となる。
なお、本発明の施工方法は、実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて改良や変更等は自由である。例えば、この施工に用いられる工具についても、使用条件等に応じて適宜改良や変更等は自由であり、例えば、ワンサイドボルトは、少なくとも、ボルト部材と、該ボルト部材に螺合するナット部材と、前記ボルト部材に挿通されて前記ナット部材の締結状態では拡径する拡径スリーブと、を有するものであればよく、その構成や形式の詳細の如何を問わない。
(a)〜(g)は本発明のコンクリート構造物へのワンサイド施工方法の実施の一形態に係る工程説明図で、(a)は鉄板に形成した孔部、(b)はコンクリートに形成した穴部、(c)は穴部の拡径作業、(d)は穴部の内径確認作業、(e)は拡径された穴部、(f)ワンサイドボルトが挿入された穴部、(g)は鉄板が締結された状態、をそれぞれ示す。 (a)は拡径工具、(b)は確認ゲージ、(c)はワンサイドボルトを示す。 (a)〜(d)は拡径工程の説明図で、(a)は鉄板に形成した孔部、(b)はコンクリートに形成した穴部、(c)は穴部の拡径作業、(d)は拡径された穴部、をそれぞれ示す。
符号の説明
B…ワンサイドボルト、C…構造物、1…元の板部材、2…別の板部材、3…孔部、6…穴部、6A…拡径された穴部、7…拡径スリーブ、9…確認ゲージ、11…ボルト部材、15…ナット部材

Claims (4)

  1. 少なくとも、ボルト部材と、該ボルト部材に螺合するナット部材と、前記ボルト部材に挿通されて前記ナット部材を締結すると拡径する拡径スリーブと、を有するワンサイドボルトにより、構造物の外側に付設されている板部材に対して外側から施工を行うようにした構造物へのワンサイド施工方法であって、
    前記板部材と構造物に対して、前記構造物の外側から、前記ワンサイドボルトを挿入するためのボルト挿入穴を形成し、かつ、該ボルト挿入穴の前記構造物に形成された穴部を拡径することにより、該拡径された穴部内で、前記ワンサイドボルトの拡径スリーブを拡径させることを特徴とする構造物へのワンサイド施工方法。
  2. 少なくとも、ボルト部材と、該ボルト部材に螺合するナット部材と、前記ボルト部材に挿通されて前記ナット部材を締結すると拡径する拡径スリーブと、を有するワンサイドボルトにより、構造物の外側に付設されている元の板部材に対して外側から別の板部材を重ねて接合するようにした構造物へのワンサイド施工方法であって、
    前記元の板部材と、該板部材に外側から重ねた別の板部材と、前記構造物と、に対して、前記構造物の外側から、前記ワンサイドボルトを挿入するためのボルト挿入穴を形成し、かつ、該ボルト挿入穴の前記構造物に形成された穴部を拡径することにより、該拡径された穴部内で、前記ワンサイドボルトの拡径スリーブを拡径させて、前記元の板部材に対して別の板部材を重ね接合することを特徴とする構造物へのワンサイド施工方法。
  3. 少なくとも、ボルト部材と、該ボルト部材に螺合するナット部材と、前記ボルト部材に挿通されて前記ナット部材を締結すると拡径する拡径スリーブと、を有するワンサイドボルトにより、構造物の外側に付設されている元の板部材に対して外側から別の板部材を重ねて接合するようにした構造物へのワンサイド施工方法であって、
    前記元の板部材と、該元の板部材の上に重ねた別の板部材と、に対して前記ボルト部材を挿通させるための孔部を形成するための穿孔工程と、
    前記構造物に対して前記ボルト部材を挿入するための穴部を形成するための穿穴工程と、
    前記構造物に形成された穴部を、拡径された状態の前記拡径スリーブの外径よりも大きな径に拡径するための拡径工程と、
    前記ワンサイドボルトを、前記元の板部材と別の板部材に形成された孔部から前記構造物に形成された穴部に挿入するボルト挿入工程と、
    前記ナット部材を締結することにより、拡径された前記穴部内で、前記拡径スリーブを拡径させて、前記別の板部材を、前記元の板部材に接合する締結工程と、を備え、前記穿孔工程から締結工程に至る全工程を前記構造物の外側から行うことを特徴とする構造物へのワンサイド施工方法。
  4. 確認ゲージにより、前記拡径工程にて拡径された穴部の内径を検査する内径確認工程を、前記ボルト挿入工程の前段に設定したことを特徴とする請求項3に記載の構造物へのワンサイド施工方法。
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