JP2005213485A - 被膜形成用ポリマー組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】疎水性モノマーから誘導される構成単位、親水性モノマーから誘導される構成単位、親水性ニ官能性モノマーから誘導される構成単位、及びフルオロアルキル基含有モノマーから誘導される構成単位を必須構成単位として有する水性コポリマーであり、親水性ニ官能性モノマーから誘導される構成単位の全構成単位に占める割合が0.1〜5.0質量%であり、且つフルオロアルキル基含有モノマーから誘導される構成単位の全構成単位に占める割合が0.1〜5.0質量%である水性コポリマーと、水とを含有する被膜形成用ポリマー組成物。
【選択図】なし
Description
(1)下記一般式(I)で表される疎水性モノマーから誘導される1種以上の構成単位、下記一般式(II)で表される親水性モノマーから誘導される1種以上の構成単位、下記一般式(III)で表される親水性二官能性モノマーから誘導される1種以上の構成単位、及び下記一般式(IV)で表されるフルオロアルキル基含有モノマーから誘導される1種以上の構成単位を必須構成単位として有し、他の構成単位を有していてもよい水性コポリマーであり、前記一般式(III)で表される親水性二官能性モノマーから誘導される1種以上の構成単位の全構成単位に占める割合が0.1〜5.0質量%であり、且つ前記一般式(IV)で表されるフルオロアルキル基含有モノマーから誘導される1種以上の構成単位の全構成単位に占める割合が0.1〜5.0質量%である水性コポリマーと、水とを含有することを特徴とする被膜形成用ポリマー組成物。
全構成単位に占める割合が2〜30質量%であることを特徴とする(5)の被膜形成用ポリマー組成物。
(1)本発明に用いられる一般式(I)で表される疎水性モノマーから誘導される1種以上の構成単位
本発明の被膜形成用ポリマー組成物を構成する水性コポリマーは、下記一般式(I)で表される疎水性モノマーから誘導される1種以上の構成単位(以下、「構成単位(I)」ともいう)を必須構成単位として有する。
成する被膜の強度に影響し、水性ポリマーの全構成単位に対する構成単位(I)の含有量を上記範囲とすることにより、優れた強度を有する被膜を形成できる水性コポリマーを製造することができる。構成単位(I)の含有量が上記範囲より少なすぎると被膜の強度が十分ではなく、反対に多すぎると得られるコポリマーの水溶性が低下し、被膜形成用組成物が調製できなくなることがある。
また、本発明の被膜形成用ポリマー組成物を構成する水性コポリマーは、下記一般式(II)で表される親水性モノマーから誘導される1種以上の構成単位(以下、「構成単位(II)」ともいう)を必須構成単位として有する。
コール(9)モノアクリレート、ポリプロピレングリコール(13)モノアクリレート、ポリプロピレングリコール(9)モノメタクリレート、ポリプロピレングリコール(13)モノメタクリレート等が挙げられる。これらのポリマーの多くは市販品として入手可能である。一例を挙げると、商品名「ブレンマー」AP−400、AP−550、AP−800、PP−500、PP−800(いずれも日本油脂(株)製)等がある。なお、R4がエチレン基であるモノマーの具体例は後述する。
構成単位に対して総量で30〜60質量%有することが好ましく、35〜55質量%有することがより好ましく、40〜55質量%有することが更に好ましい。
また、本発明の被膜形成用ポリマー組成物を構成する水性コポリマーは、下記一般式(III)で表される親水性二官能性モノマーから誘導される1種以上の構成単位(以下、「構成単位(III)」ともいう)を必須構成単位として有する。
15以上の時には該構成単位(III)は総量で0.1〜5.0質量%、好ましくは0.2〜4.5%、更に好ましくは0.4〜3.5質量%の割合で含まれる。また上記場合において、rが15未満の時は該構成単位(III)は総量で0.1〜3.5質量%、好ましくは0.2〜3.0%、更に好ましくは0.4〜2.5質量%の割合で含まれる。
本発明の被膜形成用ポリマー組成物を構成する水性コポリマーは、更に、下記一般式(IV)で表される親水性二官能性モノマーから誘導される1種以上の構成単位(以下、「構成単位(IV)」ともいう)を必須構成単位として有する。
3〜3.5質量%であることが重要である。上記一般式(IV)で表されるモノマーから誘導される構成単位(IV)は、水性コポリマーの形成する被膜に耐水性を付与するものであり、構成単位(IV)の割合を上記範囲とすることにより、水性コポリマーの水溶性を維持しながら、形成する被膜に十分な耐水性を付与することができる。構成単位(IV)の割合が上記範囲より少なすぎると、水性コポリマーの水溶性は確保できるが、耐水性は著しく低下することがある。反対に、上記範囲より多すぎると水性コポリマーの水溶性が充分に確保できなくなることがある。
本発明における水性コポリマーは、上記の必須構成単位(I)〜(IV)以外に、通常共重合体で使用されるモノマーから誘導されるものを任意の構成単位として有することができる。その中では、アクリル酸、メタクリル酸、或いはその塩から誘導される1種以上の構成単位(以下、「構成単位(VII)」ともいう)を有することが好ましい。
本発明に用いられる水性コポリマーは、上記構成単位(I)、(II)、(III)及び(IV)、並びに必要に応じて構成単位(VII)及び他の任意の構成単位を、その骨格中に含有する共重合体である。上記水性コポリマーは通常はその構成単位がランダムに結合したランダム共重合体であるが、ブロック共重合体又はグラフト共重合体であってもよい。
本発明の被膜形成用ポリマー組成物は上記水性コポリマーと水とを含有する。また、上記水性コポリマーはただ1種を含有させても良いし、2種以上を組み合わせて含有させても良い。更に、必要に応じエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、イソプレングリコール、1,2ペンタンジオール、グリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール、増粘剤
、pH調整剤、可塑剤、防腐剤、抗酸化剤等を含んでいてもよい。
本発明の化粧料は、上記本発明の被膜形成用ポリマー、即ち上記水性コポリマーの1種又は2種以上と水とを含有する。上記本発明の被膜形成用ポリマーを含有する本発明の化粧料は、肌の動きによっても破壊されない、優れた強度を有する化粧被膜を形成することができるため、初期の化粧仕上がりを長時間にわたって維持することができる。本発明の化粧料に於ける水性コポリマーの好ましい含有量は総量で0.1〜50質量%であり、より好ましくは1〜40質量%である。水性コポリマーの含有量が少なすぎると、形成する化粧被膜に良好な使用感を充分付与できない場合があり、多すぎると製剤化が困難になる場合がある。
テル類、ベンゾフェノン類などの紫外線吸収剤などが好ましく例示できる。これらは用途などに応じて適宜選択される。
ポリエチレングリコール化合物としてのポリエチレングリコール#1000を103g及びトリエチルアミン50gをテトラヒドロフラン500mlに溶解した。得られた溶液を氷冷、攪拌しながら、この溶液に酸クロライドとしてのメタクリル酸クロライド5.2gをテトラヒドロフラン100mlに溶解してなる溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、生成した白色沈澱を濾過し、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からテトラヒドロフラン及びトリエチルアミンを除去して生成物を得た。NMR測定により、得られた化合物が上記一般式(II)で表される親水性モノマーであるポリエチレングリコール(23)モノメタクリレートであることが確認された。
親水性モノマーの製造例1において、ポリエチレングリコール化合物及び酸クロライドの種類及び量を表1に示すように変更した以外は、上記製造例1と同様の方法により上記一般式(II)で表される親水性モノマーを製造した。
フルオロアルコールとしての1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−ヘキサノール52.8g、トリエチルアミン50gをテトラヒドロフラン500mlに溶解した。得られた溶液を氷冷、攪拌しながら、この溶液に酸クロライドとしてのアクリル酸クロライド18.1gをテトラヒドロフラン100mlに溶解してなる溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、生成した白色沈澱を濾過し、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からテトラヒドロフラン及びトリエチルアミンを除去して生成物を得た。NMR測定により、得られた化合物が1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシルアクリレートであることが確認された。
フルオロアルキル基含有モノマーの製造例1において、フルオロアルコール及び酸クロライドの種類及び量を表2に示すように変更した以外は、上記製造例1と同様の方法により上記一般式(IV)で表されるフルオロアルキル基含有モノマーを製造した。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、メチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)54.0g、メトキシポリエチレングリコール(9)メタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPME−400」)56.1g、ポリエチレングリコール(23)ジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPDE−1000」)1.0g、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名「ビスコート8F」)2.9g、メタクリル酸(東京化成工業(株)製)6.0g、及びイソプロピルアルコール300mlと水300mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸アンモニウム2.0gを水20mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、65℃で16時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去した。更に、1,3−ブチレングリコール72gを添加して、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物1を得た。
上記組成物1、タルク及び水を、コポリマー濃度が10質量%、タルク濃度が20質量%となるように混合し、コーティング組成物を調製した。刷毛を用いてこのコーティング組成物をスライドグラス上に塗布し、60℃で8時間乾燥して試験用塗膜とした。得られた試験用塗膜上に目の粗い麻布を置き、麻布の上に更に種々の重さの分銅を軽いものから順に置いた。このような荷重条件下、塗膜上で麻布を動かし、塗膜に傷が生じる荷重を求め被膜強度とした。結果を表3に示す。
上記組成物1、タルク及び水を、コポリマー濃度が10質量%、タルク濃度が30質量%となるように混合し、コーティング組成物を調製した。刷毛を用いてこのコーティング組成物を厚さ0.2mmのスチレンフィルム上に2回重ねて塗布し、40℃で12時間乾燥して試験用塗膜とした。この試験用塗膜を折り曲げたり伸ばしたりする作業を繰り返し、スチレンフィルム上のコーティング面に亀裂が生じるまでの折り曲げ回数を求めた。結果を表3に示す。コーティング膜に亀裂が生じるまでの回数が多いほどそのコーティング膜の柔軟性が高いことを示す。
上記被膜の強度試験で用いた試験用塗膜と同様のものを用いて試験を行った。該試験用
途膜を流水下で指で摺擦しながら、被膜が完全に消失するまでの摺擦回数を求め、被膜の耐水性を評価した。結果を表3に示す。被膜が消失するまでの摺擦回数が多いほど被膜の耐水性が高いことを示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、メチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)34.0g、ポリプロピレングリコール(6)モノアクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーAP−400」)54.0g、ポリプロピレングリコール(7)ジアクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーADP−400」)0.2g、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名「ビスコート4FM」)4.0g、アクリル酸(東京化成工業(株)製)7.8g及びエチルアルコール200mlと水300mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸アンモニウム1.5gを水20mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で12時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去して、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物2を得た。得られた組成物2について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、エチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)27.0g、メトキシポリエチレングリコール(23)メタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPME−1000」)29.5g、ポリエチレングリコール(9)ジアクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーADE−400」)0.2g、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名「ビスコート17F」)0.9g、スチレン(東京化成工業(株)製)2.4g及びイソプロピルアルコール150mlと水150mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸アンモニウム0.2gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で18時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去した後、更に1,2ペンタンジオール72gを添加して、20質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物3を得た。得られた組成物3について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、メチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)48.6g、メトキシポリエチレングリコール(4)メタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPME−200」)19.0g、メトキシポリエチレングリコール(9)メタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPME−400」)44.0g、ポリエチレングリコール(13)ジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPDE−600」)3.6g、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名「ビスコート3FM」)4.2g、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名「ビスコート6FM」)0.6g、及びイソプロピルアルコール300mlと水300mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸アンモニウム2.0gを水20mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、65℃で16時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去して、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成
物4を得た。得られた組成物4について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、イソプロピルメタクリレート(東京化成工業(株)製)47.6g、ポリエチレングリコール(10)モノアクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーAE−400」)49.0g、ポリエチレングリコール(23)ジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPDE−1000」)2.4g、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチルメタクリレート(フルオロアルキル基含有モノマーの製造例2で得られた化合物)1.0g及び酢酸エチル300mlを採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過酸化ベンゾイル0.2gを酢酸エチル10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、8時間のリフラックスにより反応を行った。反応終了後、水をこの溶液に添加し、フラッシングを行って、25質量%の水性コポリマー含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物5を得た。得られた組成物5について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、エチルアクリレート(東京化成工業(株)製)53.5g、ポリプロピレングリコール(13)モノメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPP−800」)36.0g、ポリエチレングリコール(4.5)モノアクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーAE−200」)14.4g、ポリプロピレングリコール(9)ジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPDP−400」)0.5g、1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシルアクリレート(フルオロアルキル基含有モノマーの製造例1で得られた化合物)3.6g、メタクリル酸(東京化成工業(株)製)12.0g、及びエチルアルコール300mlと水300mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸カリウム2.0gを水20mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、65℃で20時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去して、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物6を得た。得られた組成物6について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、メチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)4.5g、エチルアクリレート(東京化成工業(株)製)50.0g、ポリエチレングリコール(23)モノメタクリレート(親水性モノマーの製造例1で得られた化合物)34.5g、ポリエチレングリコール(9)ジアクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーADE−400」)0.8g、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名「ビスコート4F」)1.2g、1H,1H−トリデカフルオロヘプチルアクリレート(フルオロアルキル基含有モノマーの製造例3で得られた化合物)1.0g、n−ブチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)8.0g、及びイソプロピルアルコール180mlと水120mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸アンモニウム0.5gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で12時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去した後、イソプレングリコール72gを添加して、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物7を得た。得られた組成物7について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟
性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、メチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)50.5g、オレイロキシポリエチレングリコール(18)メタクリレート(親水性モノマーの製造例2で得られた化合物)58.8g、ポリエチレングリコール(13)ジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPDE−600」)0.7g、1H,1H,11H−エイコサフルオロウンデシルメタクリレート(フルオロアルキル基含有モノマーの製造例5で得られた化合物)1.0g、アクリル酸9.0g、及びエチルアルコール360mlと水240mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸カリウム2.0gを水20mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、65℃で20時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去して、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物8を得た。得られた組成物8について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、エチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)14.8g、ラウロイロキシポリエチレングリコール(10)アクリレート(親水性モノマーの製造例3で得られた化合物)21.8g、ポリエチレングリコール(23)ジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPDE−1000」)1.6g、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名「ビスコート3F」)1.8g、及びトルエン200mlを採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これにアゾビスイソブチロニトリル0.2gをトルエン10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で8時間反応を行った。反応終了後、水をこの溶液に添加し、フラッシングを行って、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物9を得た。得られた組成物9について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、メチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)30.0g、メトキシポリエチレングリコール(4)メタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPME−200」)9.4g、メトキシポリエチレングリコール(23)メタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPME−1000」)14.0g、ポリエチレングリコール(13)ジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPDE−600」)0.6g、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート(大阪有機化学工業(株)製「ビスコート8FM」)1.2g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)4.8g、及びイソプロピルアルコール180mlと水120mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸アンモニウム0.5gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で9時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去して、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物10を得た。得られた組成物10について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、エチルアクリレート(東京化成
工業(株)製)29.4g、ポリエチレングリコール(23)モノメタクリレート(親水性モノマーの製造例1で得られた化合物)26.7g、ポリエチレングリコール(4)ジアクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーADE−200」)0.3g、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチルメタクリレート(フルオロアルキル基含有モノマーの製造例4で得られた化合物)0.6g、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名「ビスコート3F」)1.2g、アクリル酸(東京化成工業(株)製)1.8g、及びイソプロピルアルコール180mlと水120mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸アンモニウム0.5gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、65℃で12時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去して、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物11を得た。得られた組成物11について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、メチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)59.2g、ラウロキシポリエチレングリコール(18)アクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーALE−800」)57.0g、ポリエチレングリコール(9)ジアクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーADE−400」)0.8g、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート(大阪有機化学工業(株)製「ビスコート6FM」)3.0g、及びイソプロピルアルコール360mlと水240mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸アンモニウム1.8gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で9時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去して、25質量%の水性コポリマーを含有する本発明の被膜形成用ポリマー組成物である組成物12を得た。得られた組成物12について、実施例1と同様に被膜の強度試験、柔軟性試験及び耐水性試験を行った。結果を表3に示す。
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、メチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)56.4g、メトキシポリエチレングリコール(23)メタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPME−1000」)59.0g、ジエチレングリコールジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名「ブレンマーPDE−100」)1.0g、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート(大阪有機化学工業(株)製「ビスコート8FM」)3.6g、及びイソプロピルアルコール300mlと水300mlとからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。これに過硫酸アンモニウム2.0gを水20mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、65℃で16時間反応を行った。反応終了後、pHを7.0に調整し、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去したが全体が固化し被膜形成用組成物は得られなかった。
ポリエチレングリコール化合物としてのポリエチレングリコール#2000を100g、及びトリエチルアミン50gをテトラヒドロフラン500mlに溶解した。得られた溶液を氷冷、攪拌しながら、この溶液に酸クロライドとしてのアクリル酸クロライド9.5gをテトラヒドロフラン100mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後生成した白色沈澱を濾過し、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からテトラヒドロフラン及びトリエチルアミンを除去して生成物を得た。NMR測定により、得られた化合物
がポリエチレングリコール(45)ジメタクリレートであることが確認された。
下記に示す処方に従って、本発明の化粧料であるメーク用下地クリームを作製した。即ち、表4に示す成分No.1〜8の混合物(イ)及び成分No.9〜20の混合物(ロ)を、それぞれ80℃に加熱し、(イ)に(ロ)を加えて乳化し、攪拌冷却してメーク下地用クリーム1を得た。なお、下記表4に化粧料の処方を示すが、表中の数値はいずれも質
量%である。
得られたクリーム1を手首内側に塗布した。手首の屈伸を激しく繰り返しながら、肌上の化粧膜の状態を拡大ビデオスコープにて観察した。これより、肌上の化粧膜に亀裂が生じる、又は化粧膜がしわ部分に偏在し始めるまでの手首の屈伸回数を求めた。この回数が多いほど、化粧膜が強固でかつ柔軟性に富み、肌の動きよって破壊され難いことを示している。結果を表7に示す。
得られたクリーム1を上腕内側に塗布した。塗布したクリームを流水下、手のひらで摺擦しながら、化粧膜が完全に流されるまでの摺擦回数を求め、化粧料の耐水性を評価した。結果を表7に示す。化粧膜が消失するまでの摺擦回数が多いほど化粧料の耐水性が高いことを示す。
処方を表4に示すように変更した以外は、上記実施例13と同様の方法を用いて本発明の化粧料であるメーク用下地クリーム2〜4を作製した。得られたクリーム2〜4について、肌との親和性評価及び耐水性評価を実施例13と同様に行った。結果を表7に示す。
処方を表4に示すように変更した以外は、上記実施例13と同様の方法を用いて比較用のメーク用下地クリーム5を作製した。得られたクリーム5について、肌との親和性評価及び耐水性評価を実施例13と同様に行った。結果を表7に示す。
下記に示す処方に従って、本発明の化粧料であるファンデーションを作製した。即ち、表5に示す成分No.1〜8の混合物(イ)を80℃に加熱し、成分No.9〜12(ロ)を添加し、ディスパー(高速分散機)で強力に攪拌混合した。温度を80℃に保ちながら、(イ)と(ロ)の混合物に成分No.13〜20の混合物(ハ)を80℃に加熱したものを徐々に加えて乳化し、攪拌冷却してクリーム状のファンデーション1を得た。得られたファンデーション1について、肌との親和性評価及び耐水性評価を実施例13と同様に行った。結果を表7に示す。
処方を表5に示すように変更した以外は、上記実施例17と同様の方法を用いて本発明の化粧料であるファンデーション2〜4を作製した。得られたファンデーション2〜4について、肌との親和性評価及び耐水性評価を実施例13と同様に行った。結果を表7に示す。
処方を表5に示すように変更した以外は、上記実施例17と同様の方法を用いて比較用のファンデーション5を作製した。得られたファンデーション5について、肌との親和性評価及び耐水性評価を実施例13と同様に行った。結果を表7に示す。
下記に示す処方に従って、本発明の化粧料であるアイカラーを作製した。即ち、表6に示す成分No.1〜14の混合物(イ)を攪拌混合し均一溶液とした後、成分No.15〜20(ロ)を添加し、ディスパー(高速分散機)で強力に攪拌混合した。成分No.21及び22を混合して均一溶液としたもの(ハ)を、攪拌を行いながら、(イ)と(ロ)の混合物に加えた後静置し、水性ゲル型のアイカラー1を得た。得られたアイカラー1について、肌との親和性評価及び耐水性評価を実施例13と同様に行った。結果を表7に示す。
処方を表6に示すように変更した以外は、上記実施例21と同様の方法を用いて本発明の化粧料であるアイカラー2〜4を作製した。得られたアイカラー2〜4について、肌との親和性評価及び耐水性評価を実施例13と同様に行った。結果を表7に示す。
処方を表6に示すように変更した以外は、上記実施例21と同様の方法を用いて比較用のアイカラー5を作製した。得られたアイカラー5について、肌との親和性評価及び耐水性評価を実施例13と同様に行った。結果を表7に示す。
Claims (7)
- 下記一般式(I)で表される疎水性モノマーから誘導される1種以上の構成単位、下記一般式(II)で表される親水性モノマーから誘導される1種以上の構成単位、下記一般式(III)で表される親水性二官能性モノマーから誘導される1種以上の構成単位、及び下記一般式(IV)で表されるフルオロアルキル基含有モノマーから誘導される1種以上の構成単位を必須構成単位として有し、他の構成単位を有していてもよい水性コポリマーであり、前記一般式(III)で表される親水性二官能性モノマーから誘導される1種以上の構成単位の全構成単位に占める割合が0.1〜5.0質量%であり、且つ前記一般式(IV)で表されるフルオロアルキル基含有モノマーから誘導される1種以上の構成単位の全構成単位に占める割合が0.1〜5.0質量%である水性コポリマーと、水とを含有することを特徴とする被膜形成用ポリマー組成物。
- 一般式(I)で表される疎水性モノマーから誘導される1種以上の構成単位の全構成単位に占める割合が30〜60質量%であり、一般式(II)で表される親水性モノマーから誘導される1種以上の構成単位の全構成単位に占める割合が30〜60質量%であることを特徴とする請求項1記載の被膜形成用ポリマー組成物。
- 前記水性コポリマーが、メタクリル酸、アクリル酸又はその塩から誘導される1種以上の構成単位を更に有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の被膜形成用ポリマー組成物。
- 前記メタクリル酸、アクリル酸又はその塩から誘導される1種以上の構成単位の全構成単位に占める割合が2〜30質量%であることを特徴とする請求項5記載の被膜形成用ポリマー組成物。
- 化粧料であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の被膜形成用ポリマー組成物。
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