JP2005209681A - 導電性ペーストおよび積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多層セラミック基板のような積層セラミック電子部品に備えるビアホール導体を形成するのに適した導電性ペーストを提供する。
【解決手段】 平均粒径0.5〜5μmであって各粒子が実質的に球形状の導電性粉末を含有するとともに、導電性粉末100重量部に対して、樹脂成分としてエチルセルロースを含む10〜30重量部の有機ビヒクルと、0.5〜10重量部の脂肪酸アミドとを含有する、導電性ペースト。
【選択図】 なし

Description

この発明は、導電性ペーストおよび積層セラミック電子部品の製造方法に関するもので、特に、ビアホール導体を形成するために用いられる導電性ペースト、およびこのような導電性ペーストを用いてビアホール導体を形成する工程を備える、積層セラミック電子部品の製造方法に関するものである。
たとえば、多層の回路を構成する配線基板である多層セラミック基板のような積層セラミック電子部品は、積層された複数のセラミック層を備えるとともに、セラミック層に関連して設けられる配線導体を備えている。配線導体には、セラミック層間の特定の界面に沿って設けられる導体膜や、特定のセラミック層を貫通するように設けられるビアホール導体等がある。
このような多層セラミック基板を製造するにあたっては、次のような工程が実施される。
まず、セラミック層となるべき複数のセラミックグリーンシートが用意される。多層セラミック基板に備えるセラミック層は、たとえば、BaO−Al2 3 −SiO2 混合セラミックのようなガラス成分を含む、低温焼結可能なセラミックから構成されることが多いので、セラミックグリーンシートは、たとえば、ガラス粉末とセラミックフィラーとの混合物を含んでいる。
他方、配線導体を形成するための導電性ペーストが用意される。導電性ペーストは、たとえばCu、NiまたはAgのような導電性金属からなる導電性粉末および有機ビヒクルを少なくとも含有するものである。
次に、特定のセラミックグリーンシートに、ビアホール導体を形成するための貫通孔が設けられる。貫通孔の大きさは、通常、直径100〜800μm程度とされる。
次に、前述のようにして予め用意された導電性ペーストが、上記貫通孔に充填される(たとえば、特許文献1および2参照)。この工程では、たとえばスクリーン印刷が適用され、スクリーン上からセラミックグリーンシート上に供給された導電性ペーストを貫通孔内に導くようにされる。特に特許文献2では、貫通孔を通して導電性ペーストを吸引しながら、導電性ペーストを貫通孔内に導く方法が記載されている。貫通孔を充填する導電性ペーストは、次いで、そこに含まれる溶剤を除去するため、乾燥される。
次に、特定のセラミックグリーンシート上には、導電性材料を用いて導体膜が形成される。この工程でも、通常、スクリーン印刷が適用され、導電性ペーストを所望のパターンで印刷することによって、パターニングされた導体膜が形成される。この導電性ペーストも、次いで、そこに含まれる溶剤を除去するため、乾燥される。
なお、上述の2つの工程、すなわち、ビアホール導体を形成するために貫通孔を導電性ペーストによって充填する工程とセラミックグリーンシート上に導体膜を形成する工程とは、逆の順序で実施されてもよい。
次に、複数のセラミックグリーンシートが積層されかつ圧着されることによって、生の積層体が得られる。
次に、生の積層体が焼成される。セラミックグリーンシートが、前述したように、ガラス粉末とセラミックフィラーとの混合物を含んでいるときには、800〜1000℃といった比較的低い焼成温度が適用される。
以上のような工程を経て、目的とする多層セラミック基板が製造される。
特開平3−212993号公報 特開2000−138309号公報
前述したように、ビアホール導体を形成するために貫通孔を導電性ペーストによって充填する工程とセラミックグリーンシート上に導体膜を形成するために導電性ペーストを付与する工程との双方において、スクリーン印刷が共通して適用される場合であっても、通常、これらの工程は、同時ではなく、別々に実施するようにされる。なぜなら、ビアホール導体を形成するための導電性ペーストに要求される性能と導体膜を形成するための導電性ペーストに要求される性能とが互いに異なっているからである。
ビアホール導体を形成するための導電性ペーストにあっては、貫通孔への充填時の垂れを防止し、かつ充填後の乾燥収縮および焼結収縮を抑えるため、有機ビヒクルの含有量が導電性粉末100重量部に対して10〜30重量部程度と比較的少なく、ペースト粘度が、たとえば800Pa・sと高い。
このことから、貫通孔への充填時において、導電性ペーストの流動性が十分でないため、導電性ペーストの充填が順調に進まず、導電性ペーストの充填不足がもたらされたり、貫通孔に導入された導電性ペーストに空洞が生じたりするなどの問題が引き起こされることがある。これらの問題は、多層セラミック基板の製造の歩留まりを低下させる原因となる。
なお、上述のような貫通孔への導電性ペーストの充填不足の問題に対しては、印刷による充填工程を繰り返すことによって対処したり、空洞の発生に対しては、印刷工程前に導電性ペーストの脱泡を行なうことによって対処したりしている。しかしながら、これらの対処は、必ずしも問題の完全な解決を図り得るものではないばかりでなく、工程数の増加を招くとともに、充填量のばらつきを招き、また、貫通孔の周辺に導電性ペーストが不所望にも付着する、といった新たな問題を引き起こすことになる。
以上の説明は、多層セラミック基板について行なったが、多層セラミック基板に限らず、積層セラミックインダクタや積層セラミックコンデンサなどを含む積層セラミック電子部品全般について、同様の問題に遭遇し得る。
そこで、この発明の目的は、上述のような問題を解決し得る、導電性ペーストおよび積層セラミック電子部品の製造方法を提供しようとすることである。
この発明は、積層された複数のセラミック層と、特定のセラミック層を貫通する貫通孔を充填するように設けられたビアホール導体とを備える、積層セラミック電子部品において、上記ビアホール導体を形成するために用いられる、導電性ペーストにまず向けられる。
この発明に係る導電性ペーストは、前述した技術的課題を解決するため、平均粒径0.5〜5μmであって各粒子が実質的に球形状の導電性粉末を含有するとともに、導電性粉末100重量部に対して、樹脂成分としてエチルセルロースを含む10〜30重量部の有機ビヒクルと、0.5〜10重量部の脂肪酸アミドとを含有することを特徴としている。
この発明は、また、上述のこの発明に係る導電性ペーストを用いて実施される、積層セラミック電子部品の製造方法にも向けられる。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、複数のセラミックグリーンシートを用意する工程と、前述したように、平均粒径0.5〜5μmであって各粒子が実質的に球形状の導電性粉末を含有するとともに、導電性粉末100重量部に対して、樹脂成分としてエチルセルロースを含む10〜30重量部の有機ビヒクルと、0.5〜10重量部の脂肪酸アミドとを含有する、導電性ペーストを用意する工程とを備えている。
その後、従来の場合と同様、特定のセラミックグリーンシートに貫通孔を設ける工程と、貫通孔に導電性ペーストを充填する工程と、複数のセラミックグリーンシートを積層しかつ圧着することによって、生の積層体を得る工程と、生の積層体を焼成する工程とが実施される。
この発明に係る導電性ペーストに含有される脂肪酸アミドは、導電性ペーストにチクソトロピー性を付与するように作用する。したがって、このような脂肪酸アミドを所定量含有させることにより、貫通孔への充填性に優れた導電性ペーストとすることができる。
上述の充填性に関して、この発明に係る導電性ペーストによれば、より具体的には、回転粘度計による5rpmにおける粘度を300〜600Pa・sとすることができ、また、回転型粘弾性測定機によるシェアー速度0.1秒-1におけるシェアー応力を100〜800Paとすることができる。
このようなことから、この発明に係る導電性ペーストを用いて、積層セラミック電子部品を製造すれば、ビアホール導体を形成するために貫通孔を導電性ペーストによって充填する際、導電性ペーストを貫通孔内へと順調に導入することができ、また、貫通孔内の導電性ペーストに空洞が生じにくくすることができる。したがって、積層セラミック電子部品の製造の歩留まりを向上させることができる。
図1は、この発明の一実施形態による導電性ペーストを用いて製造される積層セラミック電子部品の一例としての多層セラミック基板1を図解的に示す断面図である。
多層セラミック基板1は、積層された複数のセラミック層2を備えている。これらセラミック層2に関連して、配線導体が設けられている。
配線導体としては、セラミック層2上に形成されるいくつかの導体膜3、および特定のセラミック層2を貫通するように設けられるいくつかのビアホール導体4がある。
このような多層セラミック基板1を製造するため、たとえば、次のような工程が実施される。
まず、セラミック層2となるべき複数のセラミックグリーンシートが用意される。セラミックグリーンシートは、たとえば800〜1000℃といった比較的低温で焼結させ得る材料組成、たとえば、ガラス粉末とセラミックフィラーとの混合物を含む材料組成とされることが好ましい。
他方、配線導体を形成するための導電性ペーストが用意される。導電性ペーストは、たとえばCu、NiまたはAgのような導電性金属からなる導電性粉末および有機ビヒクルを少なくとも含有するものである。このような導電性ペーストのうち、特に、ビアホール導体4を形成するために用いられる導電性ペーストは、次のような組成に選ばれる。
すなわち、導電性ペーストは、まず、平均粒径0.5〜5μmであって各粒子が実質的に球形状の導電性粉末を含有している。
ここで、導電性粉末の平均粒径が0.5μmより小さいと、導電性ペーストの流動性が低下して、スクリーン印刷の際に、ビアホール導体を形成するための貫通孔の形状に沿って導電性ペーストが円滑に充填されない不良(これを「充填欠点」と言う。)が生じやすくなる。
他方、平均粒径が5μmより大きいと、貫通孔に充填された導電性ペーストの乾燥物密度が大きく低下し、そのため、充填欠点が増加し、ビアホール導体4において導通不良が発生しやすくなる。
また、各粒子が実質的に球形状の導電性粉末を用いることにより、導電性ペーストの分散性および充填密度が高くなり、充填欠点が生じにくくなる。
導電性ペーストは、また、上述の導電性粉末100重量部に対して、樹脂成分としてエチルセルロースを含む10〜30重量部の有機ビヒクルを含有している。
ここで、有機ビヒクルが10重量部より少ないと、導電性ペーストをペースト状態にするのが困難になり、他方、30重量部より多いと、貫通孔に充填した導電性ペーストの乾燥収縮が大きくなり、ビアホール導体4において導通不良が発生しやすくなる。
有機ビヒクルに含まれる溶剤成分としては、たとえば、ターピネオール、ブチルカルビトール等の任意の溶剤を用いることができ、また、フタル酸ブチル等の可塑剤が添加されてもよい。
導電性ペーストは、さらに、前述した導電性粉末100重量部に対して、0.5〜10重量部の脂肪酸アミドを含有している。脂肪酸アミドとしては、たとえば、酢酸アミド、酪酸アミド、プロピオン酸アミド、吉草酸アミド、ヘキサン酸アミド、ヘプチル酸アミド、オクタン酸アミド、デカン酸アミド、ノナン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミドおよびエルカ酸アミド等から選ばれた少なくとも1種を用いることができる。
脂肪酸アミドは、導電性ペーストにチクソトロピー性を付与するように作用する。導電性ペーストに脂肪酸アミドを添加することにより、高シェアー速度域では容易に流動し、低シェアー速度域では流動しにくい性質を導電性ペーストに与えることができる。そのため、貫通孔への充填不良が発生しやすい充填工程から乾燥工程に至るまでの間、導電性ペーストの形状を保持しやすくすることができる。
上述のような脂肪酸アミドによる作用効果が適正かつ十分に発揮させるようにするためには、前述したように、導電性粉末100重量部に対して、0.5〜10重量部の脂肪酸アミドを含有させる必要がある。
脂肪酸アミドが0.5重量部より少ないと、導電性ペーストの粘度が低くなり、また、低シェアー速度域でのシェアー応力が小さくなり、充填欠点が発生しやすくなるとともに、にじみ不良が発生しやすくなる。
他方、脂肪酸アミドが10重量部を超えると、導電性ペーストの粘度が高くなり、また、低シェアー速度域でのシェアー応力が大きくなり、充填欠点が発生しやすくなる。
以上のような組成に選ばれた導電性ペーストは、回転粘度計による5rpmにおける粘度を300〜600Pa・sとすることができ、また、0.1秒-1といった低シェアー速度域でのシェアー応力を100〜800Paとすることができる。
ここで、導電性ペーストの粘度が300Pa・sより低いと、貫通孔への充填の際に、導電性ペーストが貫通孔の周辺にまでにじみ出して、たとえば、配線の短絡を引き起こすことがある。他方、粘度が600Pa・sより高いと、導電性ペーストの流動性が損なわれ、充填欠点が増える。
また、前述したシェアー応力に関して、これが100Paより小さいと、導電性ペーストが流動しすぎ、貫通孔への導入時に、たとえば吸引を付与した場合、導電性ペーストが貫通孔を通過してしまい、貫通孔内に残らず、充填欠点が増加する。他方、シェアー応力が800Paより大きくなると、導電性ペーストが実質的に流動しなくなり、貫通孔への導入時に吸引を付与しても、貫通孔内に導電性ペーストが入りにくくなる。
導電性ペーストは、上述した導電性粉末、有機ビヒクルおよび脂肪酸アミドを所定量ずつ配合し、これを攪拌擂潰機または3本ロールミル等によって攪拌かつ混練することによって得られる。このとき、導電性粉末については、粗大粉や極端な凝集粉がなく、ペースト化してからの最大粗粒の粒径が50μm以下であることが好ましい。
再び、多層セラミック基板1の製造方法についての説明に戻ると、次に、特定のセラミックグリーンシートに、ビアホール導体4を形成するための貫通孔が設けられる。貫通孔の大きさは、通常、直径100〜800μm程度とされる。
次に、前述のようにして予め用意されたビアホール導体4のための導電性ペーストが、上記貫通孔に充填される。この工程では、たとえばスクリーン印刷が適用され、スクリーン上からセラミックグリーンシート上に供給された導電性ペーストは、貫通孔を通して吸引されながら、貫通孔内に導かれる。貫通孔を充填する導電性ペーストは、次いで、そこに含まれる溶剤を除去するため、乾燥される。
次に、特定のセラミックグリーンシート上には、導電性材料を用いて導体膜3が形成される。この工程でも、通常、スクリーン印刷が適用され、導電性ペーストを所望のパターンで印刷することによって、パターニングされた導体膜3が形成される。この導電性ペーストも、次いで、そこに含まれる溶剤を除去するため、乾燥される。なお、導体膜3を形成するための導電性ペーストは、前述したビアホール導体4を形成するための導電性ペーストとは異なる組成のものが用いられることが好ましい。
次に、複数のセラミックグリーンシートが積層されかつ圧着されることによって、生の積層体が得られる。この生の積層体は、必要に応じて、所定の寸法にカットされる。
次に、生の積層体が、たとえば800〜1000℃といった比較的低い焼成温度で焼成される。
このようにして、図1に示すような多層セラミック基板1が得られる。
以下に、この発明に係る導電性ペーストの組成範囲を決定しかつ効果を確認するために実施した実験例について説明する。
まず、表1に示すように、試料1〜20の各々に係る導電性ペーストを、各構成成分を3本ロールミルで混練することによって作製した。
表1において、導電性ペーストの構成成分である「導電性粉末」について、これを構成する導電性金属の種類が「種類」の欄に、導電性粉末の平均粒径が「粒径」の欄にそれぞれ示されている。また、導電性ペーストの構成成分である「脂肪酸アミド」について、具体的に用いた脂肪酸アミドの種類が「種類」の欄に示されている。なお、構成成分である「有機ビヒクル」としては、6重量%のエチルセルロースを94重量%のターピネオールに溶解したものを用いた。
また、表1には、「導電性粉末」、「有機ビヒクル」および「脂肪酸アミド」の重量比率が、各々の「量」の欄に示されている。
Figure 2005209681
次に、表1に示した各試料に係る導電性ペーストについて、粘度およびシェアー応力を測定した。
粘度については、Brookfield社製の回転粘度計を用い、5rpmにおける粘度を測定した。
シェアー応力については、Rhysica社製の回転型粘弾性測定機「MCR−30レオメータ」を用い、48μmの隙間に導電性ペーストを挟んだ直径25mmのコーンを、0.1秒-1、500秒-1、0.1秒-1の順でシェアー速度を変化させ、最終の0.1秒-1のシェアー速度時にシェアー応力を測定した。
これらの粘度およびシェアー応力が、表2の「ペースト粘度」および「シェアー応力」の各欄に示されている。
また、厚さ50μmのセラミックグリーンシートを用意し、セラミックグリーンシート1枚あたりに直径800μmの貫通孔を1800μmピッチで格子状に1000個形成した。
次に、1回のスクリーン印刷によって、各試料に係る導電性ペーストを上記貫通孔に充填し、60℃の温度で10分間乾燥した後、以下のようにして、充填欠点およびにじみ不良を評価した。なお、これらの評価は、各試料に係る導電性ペーストの各々について、サンプル数を10枚のセラミックグリーンシート、すなわち10000個の貫通孔とした。
充填欠点については、透過光付き40倍の顕微鏡で観察して、導電性ペーストの充填状態を評価した。そして、透過光が観察される貫通孔の数を求め、その数を評価した貫通孔の全数で除すことによって、充填欠点率を求めた。
また、にじみ不良については、貫通孔の端縁から100μm以上のにじみが発生している貫通孔の数を求め、この数を貫通孔の全数で除すことによって、にじみ不良率を求めた。
これらの結果も、表2において、「充填欠点率」および「にじみ不良率」の各欄に示されている。
Figure 2005209681
表1および表2において、試料番号に*を付したものは、この発明の範囲外の試料である。
この発明の範囲内にある試料2〜5、8〜10、13、14および16〜20では、「ペースト粘度」が300〜600Pa・sの範囲内にあり、「シェアー応力」が100〜800Paの範囲内にあり、また、「充填欠点率」および「にじみ不良率」について、いずれも、0%を示した。
これらに対して、この発明の範囲外にある試料1では、脂肪酸アミドを含有していないため、「ペースト粘度」が300Pa・s未満であり、「シェアー応力」が100Pa未満であり、「充填欠点率」および「にじみ不良率」の各々において比較的高い値を示した。
試料6では、脂肪酸アミドの含有量が10重量部を超えているので、「ペースト粘度」が600Pa・sを超え、「シェアー応力」が800Paを超え、「充填欠点率」について高い値を示した。
試料7では、導電性粉末の粒径が0.5μm未満であるので、「シェアー応力」が800Paを超え、「充填欠点率」および「にじみ不良率」のいずれについても、0%とすることができなかった。
試料11では、導電性粉末の粒径が5μmを超えるため、「ペースト粘度」が300Pa・s未満となり、「シェアー応力」が100Pa未満となって、「充填欠点率」について比較的高い値を示した。
試料12では、有機ビヒクルの含有量が10重量部未満であるため、ペースト化できなかった。
試料15では、有機ビヒクルの含有量が30重量部を超えるため、「ペースト粘度」が300Pa・s未満となって、「充填欠点率」において高い値を示し、また、「にじみ不良率」について0%とすることができなかった。
以上、この発明に係る導電性ペーストを用いて構成される積層セラミック電子部品として、多層セラミック基板について説明したが、この発明に係る製造方法は、たとえば、積層セラミックインダクタ、積層セラミックコンデンサなど、他の積層セラミック電子部品にも適用することができる。
この発明の一実施形態による導電性ペーストを用いて製造されるセラミック電子部品の一例としての多層セラミック基板1を図解的に示す断面図である。
符号の説明
1 多層セラミック基板
2 セラミック層
4 ビアホール導体

Claims (2)

  1. 積層された複数のセラミック層と、特定の前記セラミック層を貫通する貫通孔を充填するように設けられたビアホール導体とを備える、積層セラミック電子部品において、前記ビアホール導体を形成するために用いられる、導電性ペーストであって、
    平均粒径0.5〜5μmであって各粒子が実質的に球形状の導電性粉末を含有するとともに、前記導電性粉末100重量部に対して、樹脂成分としてエチルセルロースを含む10〜30重量部の有機ビヒクルと、0.5〜10重量部の脂肪酸アミドとを含有する、導電性ペースト。
  2. 複数のセラミックグリーンシートを用意する工程と、
    平均粒径0.5〜5μmであって各粒子が実質的に球形状の導電性粉末を含有するとともに、前記導電性粉末100重量部に対して、樹脂成分としてエチルセルロースを含む10〜30重量部の有機ビヒクルと、0.5〜10重量部の脂肪酸アミドとを含有する、導電性ペーストを用意する工程と、
    特定の前記セラミックグリーンシートに貫通孔を設ける工程と、
    前記貫通孔に前記導電性ペーストを充填する工程と、
    複数の前記セラミックグリーンシートを積層しかつ圧着することによって、生の積層体を得る工程と、
    前記生の積層体を焼成する工程と
    を備える、積層セラミック電子部品の製造方法。
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