JP2008198859A - 多層回路基板の製造方法およびそれによって製造される多層回路基板 - Google Patents

多層回路基板の製造方法およびそれによって製造される多層回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】貼り合わせ前の樹脂フィルムの準備工程が単純で、準備工程における各部材の取り扱いが容易であり、製造コストを抑制できると共に、貼り合わせ後においては接続導体での接続不良が発生し難い多層回路基板の製造方法およびそれによって製造される信頼性の高い安価な多層回路基板を提供する。
【解決手段】電気接続に用いる導体パターン2aの所定位置において、導体パターン2aと樹脂フィルム30を貫通する貫通穴3bを形成する貫通穴形成工程と、貫通穴3bに導電ペースト4を充填する導電ペースト充填工程と、貫通穴3bに導電ペースト4が充填された複数枚の樹脂フィルム30a〜30fを積層し、該積層体を加熱加圧して、樹脂フィルム30a〜30fを相互に貼り合わせると共に、導電ペースト4を焼結させる加熱加圧工程とを有してなる多層回路基板100の製造方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂フィルム同士の貼り合わせと接続導体となる導電ペーストの焼結を一度の加熱加圧により一括して行う多層回路基板の製造方法、およびそれによって製造される多層回路基板に関する。
樹脂フィルム同士の貼り合わせと接続導体となる導電ペーストの焼結を一度の加熱加圧により一括して行う多層回路基板の製造方法、およびそれによって製造される多層回路基板が、例えば、特開2000−38464号公報(特許文献1)と特開2003−86948号公報(特許文献2)に開示されている。
図4(a)〜(f)は、特許文献1に開示された製造方法を説明する図で、多層回路基板80の製造方法を示す工程別断面図である。
図4(a)〜(f)に示す多層回路基板80の製造方法では、最初に、図4(a)に示すように、熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム10の所定のビアを形成する位置に、貫通穴3を開ける。次に、図4(b)に示すように、貫通穴3に導電ペースト4を充填する。次に、図4(c)に示すように、加熱プレスによって、樹脂フィルム10の両面に銅箔2を貼り合わせる。次に、図4(d)に示すように、エッチングによって、銅箔2を所定の導体パターン2aに加工する。これによって、貫通穴3に導電ペースト4が充填され、両面に導体パターン2aが形成された、熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム10aが準備できる。
次に、図4(e)に示すように、図4(b)の状態にある樹脂フィルム10を、樹脂フィルム10aおよび同様にして準備した樹脂フィルム10cの間に挟んで、積層する。最後に、上記積層体を熱プレス板により加熱加圧して、熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム10a〜10cを相互に貼り合わせると共に、導電ペースト4を焼結させて接続導体4aとする。
以上の工程によって、図4(f)に示す多層回路基板80が製造される。
図5(a)〜(f)は、特許文献2に開示された製造方法を説明する図で、多層回路基板90の製造方法を示す工程別断面図である。尚、図5(a)〜(f)に示す製造途中にある多層回路基板90の各部において、図4(a)〜(f)に示した製造途中にある多層回路基板80の各部と同様の部分については、同じ符号を付した。
図5(a)〜(f)に示す多層回路基板90の製造方法では、最初に、図5(a)に示すように、加熱プレスによって、熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム20の片面に、銅箔2を貼り合わせる。次に、図5(b)に示すように、エッチングによって、銅箔2を所定の導体パターン2aに加工する。次に、図5(c)に示すように、樹脂フィルム20の所定のビアを形成する位置に、レーザ加工で熱可塑性樹脂1のみを除去し、導体パターン2aを底とする有底穴3aを開ける。次に、図5(d)に示すように、有底穴3aに導電ペースト4を充填する。これによって、片面に導体パターン2aが形成され、有底穴3aに導電ペースト4が充填された、熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム20aが準備できる。
次に、図5(e)に示すように、同様にして準備した樹脂フィルム20a〜20fを、図のように一部反転させて積層する。最後に、上記積層体を熱プレス板により加熱加圧して、熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム20a〜20fを相互に貼り合わせると共に、導電ペースト4を焼結させて接続導体4aとする。
以上の工程によって、図5(f)に示す多層回路基板90が製造される。
特開2000−38464号公報 特開2003−86948号公報
図4および図5に示す多層回路基板80,90の製造方法は、いずれも、複数枚の樹脂フィルム10a〜10c,20a〜20fに一括で加熱プレスを行い、樹脂フィルムを相互に貼り合わせると共に導電ペースト4を同時に焼結させて、多層化するものである。
上記製造方法は、基板上に層間絶縁膜と導体パターンを一層ずつ形成していく多層化方法に較べて、製造工程を簡略化することができ、製造コストを低減することができる。
一方、図4に示す多層回路基板80の製造方法は、図4(e)に示すように、両面に導体パターン2aが形成された樹脂フィルム10a,10cと導体パターン2aが形成されていない樹脂フィルム10bが必要で、貼り合わせ前の準備工程が複雑化する。また、導体パターン2aが形成されていない樹脂フィルム10bは、両面に導電ペースト4が露出しているため取り扱いが困難である。
図5に示す多層回路基板90の製造方法では、図5(e)に示すように、貼り合わされる樹脂フィルム20a〜20fの全てが片面に導体パターン2aが形成された樹脂フィルムであり、図4に示した多層回路基板80の製造方法における上記問題を解消することができる。しかしながら、図5に示す多層回路基板90の製造方法では、図5(c)に示す
有底穴3aの形成方法がレーザ加工に限られるため、これによって製造コストが増大する。また、図5(d)に示す導電ペースト4の充填工程においては、有底穴3aが微細になるに従って導電ペースト4の充填時に有底穴3a内の空気が抜け難くなり、加熱加圧後の多層回路基板90において接続導体4aでの接続不良が発生し易くなる。
そこで本発明は、樹脂フィルム同士の貼り合わせと接続導体となる導電ペーストの焼結を一度の加熱加圧により一括して行う多層回路基板の製造方法、およびそれによって製造される多層回路基板であって、貼り合わせ前の樹脂フィルムの準備工程が単純で、準備工程における各部材の取り扱いが容易であり、製造コストを抑制できると共に、貼り合わせ後においては接続導体での接続不良が発生し難い多層回路基板の製造方法、およびそれによって製造される信頼性の高い安価な多層回路基板を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、片面に金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムが、加熱加圧によって相互に貼り合わされ、導電ペーストの焼結体からなる接続導体によって、前記導体パターンが相互に電気接続されてなる多層回路基板の製造方法であって、前記電気接続に用いる導体パターンの所定位置において、該導体パターンと該樹脂フィルムを貫通する貫通穴を形成する貫通穴形成工程と、前記貫通穴に導電ペーストを充填する導電ペースト充填工程と、前記貫通穴に導電ペーストが充填された複数枚の樹脂フィルムを積層し、該積層体を加熱加圧して、樹脂フィルムを相互に貼り合わせると共に、導電ペーストを焼結させる加熱加圧工程とを有してなることを特徴としている。
上記多層回路基板の製造方法は、樹脂フィルム同士の貼り合わせと接続導体となる導電ペーストの焼結を一度の加熱加圧により一括して行う多層回路基板の製造方法である。
上記多層回路基板の製造方法においては、貼り合わせ前の樹脂フィルムを、全て、片面に金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムとすることができる。従って、両面に導体パターンが形成された樹脂フィルムと導体パターンが形成されていない樹脂フィルムを組み合わせて貼り合わせる従来の多層回路基板の製造方法のように、貼り合わせ前の準備工程が複雑化することもなく、準備工程における各部材の取り扱いも容易である。また、上記多層回路基板の製造方法においては、電気接続に用いる導体パターンの所定位置において、導体パターンと樹脂フィルムを貫通する貫通穴を形成する。従って、樹脂フィルムの片面に形成された導体パターンを底とする有底穴に導電ペーストを充填する従来の多層回路基板の製造方法のように、穴形成がレーザ加工に限られず、安価な穴形成方法を採用することができる。また、該貫通穴に導電ペーストを充填するため、穴径が微細になっても、導電ペーストの充填時に穴内に空気が残留することがない。従って、加熱加圧後の多層回路基板においては、該貫通穴に充填された導電ペーストの焼結体からなる接続導体での接続不良の発生を抑制することができる。
以上のようにして、上記多層回路基板の製造方法は、樹脂フィルム同士の貼り合わせと接続導体となる導電ペーストの焼結を一度の加熱加圧により一括して行う多層回路基板の製造方法であって、貼り合わせ前の樹脂フィルムの準備工程が単純で、準備工程における各部材の取り扱いが容易であり、製造コストを抑制できると共に、貼り合わせ後においては接続導体での接続不良の発生を抑制することができる多層回路基板の製造方法となっている。
請求項2に記載のように、前記熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムの片面に形成される金属箔は、安価で導電性のよい、銅箔とすることが好ましい。
請求項3に記載のように、上記多層回路基板の製造方法における前記貫通穴形成工程では、レーザ加工に較べて安価である、パンチまたはドリルにより、前記貫通穴を形成することが好ましい。
また、この場合には請求項4に記載のように、前記樹脂フィルムにおける前記導体パターンの形成面側から、前記貫通穴を形成することが好ましい。これによって、導体パターンから外部に突き出るバリの発生を抑制することができる。
請求項5に記載のように、前記貫通穴の最大径は、50μm以上、250μm以下の範囲が好適である。貫通穴の最大径が50μm以上であれば、パンチやドリルといった安価な穴形成方法であっても簡単に正確な穴価を形成でき、貫通穴の最大径が250μm以下であれば、貫通穴内に充填される導電ペーストの保持が容易となる。
上記多層回路基板の製造方法においては、請求項6に記載のように、前記導電ペースト充填工程において、一般的に用いられ安価である、スクリーン印刷により、前記貫通穴に導電ペーストを充填することが好ましい。
また、この場合には請求項7に記載のように、前記樹脂フィルムにおける前記導体パターンの形成面側から、前記貫通穴に導電ペーストを充填することが好ましい。これによれば、スクリーン印刷時の該樹脂フィルムの真空吸引による保持を、導体パターンの形成されていない樹脂フィルムのもう一方の平坦な面で行うことができる。従って、逆の場合に較べて樹脂フィルムの保持が安定したものとなり、導電ペーストをより正確に印刷することができる。
また、この場合には請求項8に記載のように、前記貫通穴に対応する前記スクリーンの開口部の径を、前記貫通穴の径より大きく設定し、前記スクリーン印刷時に、前記貫通穴周りの導体パターン上にも、前記導電ペーストを印刷することができる。これによれば、該導体パターンと該導電ペーストの接触面積が増大するため、該導電ペーストの焼結後の接続導体と該導体パターンの接続をより確実にすることができる。
請求項9に記載のように、前記導電ペーストは、焼結時の気泡の発生を抑制するために、金属微粒子と溶剤からなることが好ましい。
また、この場合には請求項10に記載のように、前記金属微粒子が、安価で導電性のよい、銀と錫からなることが好ましい。
請求項11に記載のように、前記導電ペーストの粘度は、貫通穴充填後の保持のためには300Pa・sec以上であることが好ましく、貫通穴へ正確に充填するためには500Pa・sec以下であることが好ましい。
請求項12と請求項13に記載の発明は、上記した多層回路基板の製造方法によって製造される多層回路基板の発明である。
請求項12に記載の多層回路基板は、片面に金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムが、加熱加圧によって相互に貼り合わされ、導電ペーストの焼結体からなる接続導体によって、前記導体パターンが相互に電気接続されてなる多層回路基板であって、前記接続導体によって相互に電気接続される導体パターンの少なくとも一方において、前記接続導体が該導体パターンを貫通してなることを特徴としている。
該多層回路基板は、請求項1に記載の多層回路基板の製造方法によって製造できる。
請求項13に記載の多層回路基板は、上記多層回路基板において、前記接続導体が貫通してなる導体パターンの貫通穴周りにおいて、前記接続導体が、前記貫通穴から連続して、前記導体パターンの一方の面上にも形成されてなることを特徴としている。
該多層回路基板は、請求項8に記載の多層回路基板の製造方法によって製造できる。
前述した多層回路基板の製造方法において詳細に説明したように、上記多層回路基板は、いずれも、信頼性の高い安価な多層回路基板とすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
図1(a)〜(e)と図2(a),(b)は、本発明における多層回路基板の製造方法の一例を示す図で、多層回路基板100の製造工程別の断面図である。尚、図1(a)〜(e)と図2(a),(b)に示す製造途中にある多層回路基板100の各部において、図5(a)〜(f)に示した製造途中にある多層回路基板90の各部と同様の部分については、同じ符号を付した。
図1と図2に示す多層回路基板100の製造方法は、片面に金属箔2からなる導体パターン2aが形成された熱可塑性樹脂1からなる複数枚の樹脂フィルム30a〜30fが、加熱加圧によって相互に貼り合わされ、導電ペースト4の焼結体からなる接続導体4aによって、導体パターン2aが相互に電気接続されてなる多層回路基板100の製造方法である。
図1と図2に示す多層回路基板100の製造方法においては、最初に、図1(a)に示すように、加熱プレスによって、熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム30の片面に、金属箔2を貼り合わせる。
熱可塑性樹脂1は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチック構造を有するスチレン系樹脂のいずれか、もしくはそれらの混合物が好ましい。また、金属箔2は、安価で導電性のよい、銅箔とすることが好ましい。
次に、図1(b)に示すように、エッチングによって、金属箔2を所定の導体パターン2aに加工する。以上の工程は、図5(a),(b)に示した多層回路基板90の製造方法における工程と同様である。
次に、図1(c)に示す貫通穴形成工程において、樹脂フィルム30の電気接続に用いる導体パターン2aの所定のビアを形成する位置において、該導体パターン2aと該樹脂フィルム30を貫通する貫通穴3bを形成する。
上記貫通穴形成工程では、レーザ加工に較べて安価である、パンチまたはドリルにより、貫通穴3bを形成することが好ましい。また、この場合には、樹脂フィルム30における導体パターン2aの形成面側から、貫通穴3bを形成することが好ましい。これによって、導体パターン2aから外部に突き出るバリの発生を抑制することができる。
貫通穴3bの最大径は、50μm以上、250μm以下の範囲が好適である。貫通穴3bの最大径が50μm以上であれば、上記パンチやドリルといった安価な穴形成方法であっても簡単に正確な穴価を形成でき、貫通穴3bの最大径が250μm以下であれば、次に示す貫通穴3b内に充填される導電ペースト4の保持が容易となる。
次に、図1(d)に示す導電ペースト充填工程において、貫通穴3bに導電ペースト4を充填する。
上記導電ペースト充填工程においては、スクリーンScとスキージSqで図示したように、一般的に用いられ安価である、スクリーン印刷により、貫通穴3bに導電ペースト4を充填することが好ましい。スクリーンScには、樹脂フィルム30における径d1の各貫通穴3bと同じ配置で、貫通穴3bと略同じ径d1の開口部S1が設けられており、この開口部S1を介して、貫通穴3b内にスキージSqで導電ペースト4を押し込む。
このスクリーン印刷を用いる場合には、図1(d)に示すように、樹脂フィルム30における導体パターン2aの形成面側から、貫通穴3bに導電ペースト4を充填することが好ましい。これによれば、スクリーン印刷時の樹脂フィルム30の真空吸引による保持を、導体パターン2aの形成されていない樹脂フィルムのもう一方の平坦な面で行うことができる。従って、逆の場合に較べて、樹脂フィルム30の保持が安定したものとなり、導電ペースト4をより正確に印刷することができる。尚、導体パターン2aによる樹脂フィルム30の表面の凹凸が樹脂フィルム30の真空吸引保持に問題とならない場合は、導体パターン2aの形成面と反対側の面から、導電ペースト4を印刷充填するようにしてもよい。
導電ペースト4は、焼結時の気泡の発生を抑制するために、金属微粒子と溶剤からなることが好ましい。また、この場合には、上記金属微粒子が、安価で導電性のよい、銀と錫からなることが好ましい。さらに、導電ペースト4の粘度は、貫通穴3b充填後の保持のためには300Pa・sec以上であることが好ましく、貫通穴3bへ正確に充填するためには500Pa・sec以下であることが好ましい。
以上の一連の工程によって、図1(e)に示すように、片面に導体パターン2aが形成され、貫通穴3bに導電ペースト4が充填された熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム30aが準備できる。
次に、図2(a)に示すように、同様にして準備した樹脂フィルム30a〜30fを、図のように一部反転させて積層する。最後に、加熱加圧工程において、上記積層体を熱プレス板により加熱加圧して、熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム30a〜30fを相互に貼り合わせると共に、導電ペースト4を焼結させて接続導体4aとする。
以上の工程によって、図2(b)に示す、接続導体4aによって相互に電気接続される導体パターン2aの少なくとも一方において、接続導体4aが該導体パターン2aを貫通してなる多層回路基板100が製造される。
上記多層回路基板100の製造方法は、樹脂フィルム30a〜30f同士の貼り合わせと接続導体4aとなる導電ペースト4の焼結を一度の加熱加圧により一括して行う多層回路基板の製造方法である。
図1と図2に示す多層回路基板100の製造方法においては、貼り合わせ前の樹脂フィルム30a〜30fを、全て、片面に金属箔2からなる導体パターン2aが形成された熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルムとすることができる。従って、図4に示した両面に導体パターン2aが形成された樹脂フィルム10a,10cと導体パターン2aが形成されていない樹脂フィルム10bを組み合わせて貼り合わせる従来の多層回路基板80の製造方法のように、貼り合わせ前の準備工程が複雑化することもなく、準備工程における各部材の取り扱いも容易である。
また、図1と図2に示す多層回路基板100の製造方法においては、電気接続に用いる導体パターン2aの所定位置において、導体パターン2aと樹脂フィルム30を貫通する貫通穴3bを形成する。従って、図5に示した樹脂フィルム20の片面に形成された導体パターン2aを底とする有底穴3aに導電ペースト4を充填する従来の多層回路基板90の製造方法のように、穴形成がレーザ加工に限られず、安価な穴形成方法を採用することができる。また、図1と図2に示す多層回路基板100の製造方法では、貫通穴3bに導電ペースト4を充填するため、穴3bの径が微細になっても、導電ペースト4の充填時に穴3b内に空気が残留することがない。従って、加熱加圧後の多層回路基板100においては、貫通穴3bに充填された導電ペースト4の焼結体からなる接続導体4aでの接続不良の発生を抑制することができる。
以上のようにして、図1と図2に示す多層回路基板100は、樹脂フィルム30a〜30f同士の貼り合わせと接続導体4aとなる導電ペースト4の焼結を一度の加熱加圧により一括して行う多層回路基板の製造方法であって、貼り合わせ前の樹脂フィルム30a〜30fの準備工程が単純で、準備工程における各部材の取り扱いが容易であり、製造コストを抑制できると共に、貼り合わせ後においては接続導体4aでの接続不良の発生を抑制することができる多層回路基板の製造方法となっている。
図3(a)〜(d)は、上記多層回路基板100の製造方法の変形例を示す図で、多層回路基板100aの製造工程別の断面図である。尚、図3(a)〜(d)に示す製造途中にある多層回路基板100aの各部において、図1と図2に示した製造途中にある多層回路基板100の各部と同様の部分については、同じ符号を付した。
図3(a)は、図1(d)と同様の導電ペースト充填工程を示す図で、図1(a)〜(c)の工程を用いて同様に準備した樹脂フィルム40に対して、スクリーン印刷により、貫通穴3bへ導電ペースト4を充填する様子を示した図である。
図3(a)に示すスクリーン印刷では、図1(d)に示したスクリーン印刷と異なり、貫通穴3bに対応するスクリーンScの開口部S2の径d2を、貫通穴3bの径d1より大きく設定し、スクリーン印刷を行っている。これによって、図3(b)に示すように、貫通穴3b周りの導体パターン2上にも、導電ペースト4が印刷された樹脂フィルム40aが準備できる。
次に、図3(c)に示すように、同様にして準備した樹脂フィルム40a〜40fを積層し、熱プレス板により加熱加圧して、熱可塑性樹脂1からなる樹脂フィルム40a〜40fを相互に貼り合わせると共に、導電ペースト4を焼結させて接続導体4aとする。
以上の工程によって、図3(d)に示す、接続導体4aが貫通してなる導体パターン2aの貫通穴3b周りにおいて、接続導体4aが、貫通穴3bから連続して、導体パターン2aの一方の面上にも形成されてなる多層回路基板100aが製造される。
図3(a)〜(d)に示す多層回路基板100aの製造方法によれば、図1と図2に示した多層回路基板100の製造方法と較べて、導体パターン2aと導電ペースト4の接触面積が増大するため、導電ペースト4の焼結後の接続導体4aと導体パターン2aの接続をより確実にすることができる。
以上のようにして、図1〜図3で例示した本発明の多層回路基板の製造方法およびそれによって製造される多層回路基板は、樹脂フィルム同士の貼り合わせと接続導体となる導電ペーストの焼結を一度の加熱加圧により一括して行う多層回路基板の製造方法、およびそれによって製造される多層回路基板であって、貼り合わせ前の樹脂フィルムの準備工程が単純で、準備工程における各部材の取り扱いが容易であり、製造コストを抑制できると共に、貼り合わせ後においては接続導体での接続不良が発生し難い多層回路基板の製造方法、およびそれによって製造される信頼性の高い安価な多層回路基板となっている。
(a)〜(e)は、本発明における多層回路基板の製造方法の一例を示す図で、多層回路基板100の製造工程別の断面図である。 (a),(b)は、本発明における多層回路基板の製造方法の一例を示す図で、多層回路基板100の製造工程別の断面図である。 (a)〜(d)は、多層回路基板100の製造方法の変形例を示す図で、多層回路基板100aの製造工程別の断面図である。 (a)〜(f)は、特許文献1に開示された製造方法を説明する図で、多層回路基板80の製造方法を示す工程別断面図である。 (a)〜(f)は、特許文献2に開示された製造方法を説明する図で、多層回路基板90の製造方法を示す工程別断面図である。
符号の説明
80,90,100,100a 多層回路基板
10,10a〜10c,20,20a〜20f,30,30a〜30f,40,40a〜40f 樹脂フィルム
1 熱可塑性樹脂
2 金属箔(銅箔)
2a 導体パターン
3 貫通穴
3a 有底穴
3b 貫通穴
4 導電ペースト
4a 接続導体
Sc スクリーン
Sq スキージ
S1,S2 開口部

Claims (13)

  1. 片面に金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムが、加熱加圧によって相互に貼り合わされ、
    導電ペーストの焼結体からなる接続導体によって、前記導体パターンが相互に電気接続されてなる多層回路基板の製造方法であって、
    前記電気接続に用いる導体パターンの所定位置において、該導体パターンと該樹脂フィルムを貫通する貫通穴を形成する貫通穴形成工程と、
    前記貫通穴に導電ペーストを充填する導電ペースト充填工程と、
    前記貫通穴に導電ペーストが充填された複数枚の樹脂フィルムを積層し、該積層体を加熱加圧して、樹脂フィルムを相互に貼り合わせると共に、導電ペーストを焼結させる加熱加圧工程とを有してなることを特徴とする多層回路基板の製造方法。
  2. 前記金属箔が、銅箔であることを特徴とする請求項1に記載の多層回路基板の製造方法。
  3. 前記貫通穴形成工程において、
    パンチまたはドリルにより、前記貫通穴を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の多層回路基板の製造方法。
  4. 前記樹脂フィルムにおける前記導体パターンの形成面側から、
    前記貫通穴を形成することを特徴とする請求項3に記載の多層回路基板の製造方法。
  5. 前記貫通穴の最大径が、50μm以上、250μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の多層回路基板の製造方法。
  6. 前記導電ペースト充填工程において、
    スクリーン印刷により、前記貫通穴に導電ペーストを充填することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の多層回路基板の製造方法。
  7. 前記樹脂フィルムにおける前記導体パターンの形成面側から、
    前記貫通穴に導電ペーストを充填することを特徴とする請求項6に記載の多層回路基板の製造方法。
  8. 前記貫通穴に対応する前記スクリーンの開口部の径が、前記貫通穴の径より大きく設定され、
    前記スクリーン印刷時に、前記貫通穴周りの導体パターン上にも、前記導電ペーストを印刷することを特徴とする請求項7に記載の多層回路基板の製造方法。
  9. 前記導電ペーストが、金属微粒子と溶剤からなることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の多層回路基板の製造方法。
  10. 前記金属微粒子が、銀と錫からなることを特徴とする請求項9に記載の多層回路基板の製造方法。
  11. 前記導電ペーストの粘度が、300Pa・sec以上、500Pa・sec以下であることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか一項に記載の多層回路基板の製造方法。
  12. 片面に金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムが、加熱加圧によって相互に貼り合わされ、
    導電ペーストの焼結体からなる接続導体によって、前記導体パターンが相互に電気接続されてなる多層回路基板であって、
    前記接続導体によって相互に電気接続される導体パターンの少なくとも一方において、前記接続導体が該導体パターンを貫通してなることを特徴とする多層回路基板。
  13. 前記接続導体が貫通してなる導体パターンの貫通穴周りにおいて、
    前記接続導体が、前記貫通穴から連続して、前記導体パターンの一方の面上にも形成されてなることを特徴とする請求項12に記載の多層回路基板。
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