JP2005085495A - 導電性ペースト及びセラミック電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 めっき付き性や外部電極の接着強度を向上させることができ、かつ、部品実装時に加熱しても外部電極が破裂するのを回避する。
【解決手段】 導電性ペーストが、結晶化ガラスフリットと非晶質ガラスフリットとからなるガラスフリットを含有している。また、結晶化ガラスフリットの結晶溶融温度nは700〜835℃であり、非晶質ガラスフリットの軟化点mは前記結晶溶融温度nに対し、(n−50)〜(n+45)℃である。そして、このようなガラスフリットとAg等の微細な導電性粉末とを有機ビヒクル中に分散させ、導電性ペーストを得る。
【選択図】 選択図なし


Description

本発明は導電性ペースト及びセラミック電子部品に関し、より詳しくは、主としてセラミック電子部品の外部電極形成用に供される導電性ペースト、及び積層セラミックコンデンサ等のセラミック電子部品に関する。
積層セラミックコンデンサ等のセラミック電子部品は、セラミック素体の端面に導電性ペーストを塗布・焼付け処理を行なって外部電極を形成し、さらに該外部電極のはんだ濡れ性や耐熱性の向上を図るべく、外部電極の表面にNi、Sn、はんだ等のめっき皮膜を形成し、該めっき皮膜で外部電極を被覆している。
そして、この種の導電性ペーストとしては、従来より、Ag、Ag−Pd、Cu等の導電性粉末と、ZnO、SiO、B等を含有したホウケイ酸亜鉛系ガラスフリットとを有機ビヒクルに分散させた技術が既に提案されている(特許文献1、2)。
特開平5−342907号公報 特開平6−349313号公報
しかしながら、特許文献1、2で使用されるホウケイ酸亜鉛系ガラスフリットは、一般に軟化点が低く、このため、該ホウケイ酸亜鉛系ガラスフリットを含有した導電性ペーストを使用して前記外部電極を形成した場合、ガラス成分が外部電極の表面や外部電極とセラミック素体との界面に移動し、その結果外部電極の内部に気孔(ポア)が形成される。そして、外部電極内部に気孔が形成されたセラミック電子部品にめっき処理を行った場合、めっき皮膜が外部電極表面に被着し難くなるという問題点があった。
また、外部電極内部に気孔が形成されると、該気孔にめっき液が浸入し易くなり、このため、外部電極とセラミック素体との間の接着強度の低下を招くという問題点があった。
さらに、ガラスフリットの添加量を制御したり、外部電極の焼付け処理により、めっき付き性や接着強度を確保することができても、上述したようにホウケイ酸亜鉛系ガラスフリットの軟化点が低いため、該ガラスフリットがめっき液に溶解してしまってめっき液が外部電極内部に浸入することがある。そしてこの場合、外部電極の内部に浸入しためっき液中の水分は、部品実装時の加熱により気化・膨張し、その結果外部電極の破裂を招くおそれがあるという問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであって、めっき付き性や外部電極の接着強度を向上させることができ、かつ、部品実装時に加熱しても外部電極が破裂するのを回避することができる導電性ペースト、及び該導電性ペーストを使用して外部電極を形成したセラミック電子部品を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成するために鋭意研究した結果、結晶溶融温度nが700〜835℃の結晶化ガラスフリット(以下、単に「結晶化ガラス」という)を使用することにより、ガラス成分が外部電極の表面や該外部電極とセラミック素体との界面に移動するのを抑制することができ、また、前記結晶化ガラスに加え、軟化点が前記結晶化ガラスの結晶溶融温度nに対し−50〜+45℃の非晶質ガラスフリット(以下、単に「非晶質ガラス」という)を含有した導電性ペーストを使用することにより、外部電極内部に形成され得る気孔を埋めることができ、これにより、めっき付き性や外部電極の接着強度を向上させることができ、かつ、部品実装時に加熱しても外部電極が破裂するのを回避することが可能な導電性ペーストを得ることができるという知見を得た。
本発明はこのような知見に基づきなされたものであって、本発明に係る導電性ペーストは、導電性粉末とガラスフリットと有機ビヒクルとを含有した導電性ペーストにおいて、前記ガラスフリットが、結晶化ガラスと非晶質ガラスとを含み、前記結晶化ガラスは、結晶溶融温度nが700〜835℃であり、非晶質ガラスは、軟化点mが前記結晶溶融温度nに対し、(n−50)〜(n+45)℃であることを特徴としている。
尚、結晶化ガラスとは、ガラス作製時は非晶質ガラスであるが、ガラスを加熱していくと一部が結晶化するガラスフリットをいい、結晶溶融温度とは、ガラス加熱時に結晶化ガラスが溶融を開始する温度をいう。
そして、前記結晶化ガラスとしては、耐めっき液性に優れ、十分な接着強度を確保する観点からは、B、Bi、Al、アルカリ土類金属酸化物を構成するものが好ましい。
すなわち、本発明の導電性ペーストは、前記結晶化ガラスは、B、Bi、Al、アルカリ土類金属酸化物を構成成分とすることを特徴としている。
また、本発明に係るセラミック電子部品は、上記導電性ペーストを焼成してなる外部電極が、セラミック素体の表面に形成されていることを特徴とし、また、前記セラミック素体に内部電極が埋設され、該内部電極と前記外部電極とが電気的に接続されていることを特徴としている。
上記導電性ペーストによれば、結晶化ガラスフリットは、結晶溶融温度nが700〜835℃であり、非晶質ガラスフリットは、軟化点mが前記結晶溶融温度nに対し、(n−50)〜(n+45)℃であるので、めっき付き性、接着強度が向上し、かつ部品実装時の加熱に伴う外部電極の破裂を防止することができる。
また、上記セラミック電子部品によれば、上記導電性ペーストを焼成してなる外部電極が、セラミック素体の表面に形成されているので、めっき付き性や接着強度に優れ、部品実装時の加熱に伴う外部電極の破裂が生じることもなく、信頼性に優れたセラミック電子部品を得ることができる。
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
本発明の導電性ペーストは、導電性粉末と、有機ビヒクルと、ガラスフリットを含有している。
ここで、導電性粉末としては、セラミック電子部品の外部電極として良導電性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えばAg、Ag−Pd、Cu等が使用される。
また、有機ビヒクルとしては、例えばメチルセルロースやエチルセルロースをターピネオールやブチルカルビトール等の有機溶剤に溶解させたものが使用される。
ガラスフリットは、結晶溶融温度nが700〜835℃の結晶化ガラスと、軟化点mがその結晶化ガラスの結晶溶融温度nに対して(n−50)〜(n+45)℃の非晶質ガラスとの混合物で構成されている。したがって、例えば、結晶化ガラスの結晶溶融温度nが800℃の場合は、結晶溶融温度800℃に対し、−50〜+45℃の範囲である750〜845℃の軟化点を有する非晶質ガラスが使用されることとなる。
次に、結晶化ガラスの結晶溶融温度n、及び非晶質ガラスの軟化点mを上述のように限定した理由を詳述する。
結晶化ガラス
導電性ペースト中に結晶化ガラスを含有させることにより、外部電極の表面や、外部電極とセラミック素体との界面にガラス成分が移動するのを抑制することが可能となる。
しかしながら、結晶溶融温度nが700℃未満の場合は、導電性粉末が焼結する550〜700℃の温度域でガラス成分が流動し、このため外部電極の表面や外部電極とセラミック素体との界面にガラス成分が移動し、外部電極の内部に気孔が形成され易くなる。一方、外部電極の焼付け処理は、導電性粉末の融点(960〜1100℃)より100℃〜250℃程度低温の温度で行われるため、結晶溶融温度nが835℃を超えると、外部電極が焼結不足になる。
そこで、本実施の形態では、結晶溶融温度nが700〜835℃の結晶化ガラスを使用している
(2)非晶質ガラス
結晶化ガラスに非晶質ガラスを混合させることにより、結晶化ガラス単独では埋めきれない外部電極の気孔を埋めることが可能となる。
しかしながら、非晶質ガラスの軟化点mが、結晶化ガラスの結晶溶融温度nに対し−50℃未満の場合は、結晶化ガラスが非晶質ガラスの影響を受けて前記結晶化ガラスの結晶溶融温度nが低下する。このため、ガラスフリットが外部電極の表面に浮き出てしまい、外部電極表面へのめっき付け性の低下を招くおそれがある。
一方、非晶質ガラスの軟化点mが、結晶化ガラスの結晶溶融温度nに対し+45℃を超えると、非晶質ガラスの流動性が悪くなって外部電極の内部に形成された気孔を埋めることができなくなり、その結果めっき液の浸入が起こって外部電極とセラミック素体との間の接着強度が低下する。
そこで、本実施の形態では、非晶質ガラスの軟化点mが、結晶溶融温度nに対し(n−50)〜(n+45)℃となるような非晶質ガラスを使用している。
尚、結晶化ガラスとしては、耐めっき液性に優れ、十分な接着強度を有しているのが望ましく、B、Bi、Al、アルカリ土類金属酸化物系を構成成分とする結晶化ガラスフリットを使用するのが好ましい。
また、非晶質ガラスは、特に限定されるものではなく、例えばホウケイ酸系ガラス、ホウケイ酸塩ガラス等を使用することができる。
そして、上記ガラスフリット、導電性粉末、及び有機ビヒクルを3本ロールミル等で混練し、導電性粉末及びガラスフリットを有機ビヒクル中に分散させ、これにより導電性ペーストが製造される。
尚、ガラスフリットを構成する結晶化ガラスと非晶質ガラスの配合率は特に限定されるものではないが、結晶化ガラスの含有率が20〜80重量%となるように結晶化ガラス及び非晶質ガラスを配合するのが好ましい。
このようにして製造された導電性ペーストは、結晶溶融温度nが700〜835℃の結晶化ガラスと、軟化点mが前記結晶溶融温度nに対し、(n−50)〜(n+45)℃の非晶質ガラスをガラスフリットとして含有しているので、外部電極の表面や、外部電極とセラミック素体との界面にガラス成分が移動するのを抑制することができ、しかも結晶化ガラス単独では埋めきれない外部電極の気孔を埋めることができる。したがって、外部電極内部にめっき液が浸入するのを回避することができ、これにより、めっき付き性や接着強度を向上させることができ、また部品実装時に加熱しても外部電極が破裂するのを回避することができる。
次に、上記導電性ペーストを使用して製造されたセラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサについて詳説する。
図1は積層セラミックコンデンサの一実施の形態を模式的に示した断面図である。
該積層セラミックコンデンサは、セラミック素体1に内部電極2(2a〜2f)が埋設されると共に、該セラミック素体1の両端部には外部電極3a、3bが形成され、さらに該外部電極3a、3bの表面には第1のめっき皮膜4a、4b及び第2のめっき皮膜5a、5bが形成されている。
具体的には、各内部電極2a〜2fは積層方向に並設されると共に、内部電極2a、2c、2eは外部電極3aと電気的に接続され、内部電極2b、2d、2fは外部電極3bと電気的に接続されている。そして、内部電極2a、2c、2eと内部電極2b、2d、2fとの対向面間で静電容量を形成している。
上記積層セラミックコンデンサは以下のようにして製造される。
すなわち、まず、チタン酸バリウム等の誘電体材料を主成分とするセラミックグリーンシートを用意し、次いで、内部電極形成用の導電性ペーストを使用し、セラミックグリーンシート上にスクリーン印刷を施して所定形状の導電パターンを形成する。
そしてこの後、導電パターンが形成されたセラミックグリーンシートを所定方向に複数枚積層し、導電パターンの形成されていないセラミックグリーンシートで挟持・圧着し、所定寸法に切断してセラミック積層体を作製する。しかる後、脱バインダ処理を含む焼成処理を所定時間行い、これにより内部電極2が埋設されたセラミック素体1を作製する。
次いで、上述した本導電性ペーストをセラミック素体1の両端面に塗布し、焼付処理を行い、外部電極3a、3bを形成する。
次に、電解めっきを施して外部電極3a、3bの表面にNi、Cu、Ni−Cu合金等からなる第1のめっき皮膜4a、4bを形成し、さらに該第1のめっき皮膜4a、4bの表面にはんだやスズ等からなる第2のめっき皮膜5a、5bを形成し、これにより積層セラミックコンデンサが製造される。
このように本積層セラミックコンデンサは、上述した導電性ペーストを使用してセラミック素体1の両端面に外部電極3a、3bが形成されているので、めっき皮膜のめっき付き性や外部電極3a、3bとセラミック素体1との接着強度が良好で、部品実装時の加熱によって外部電極3a、3bが破裂することのない信頼性に優れた積層セラミック電子部品等のセラミック電子部品を得ることができる。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
まず、表1の成分組成を有する結晶化ガラス1〜6を作製した。
すなわち、表1の成分組成となるように出発原料を調合し、該調合された混合物を白金製の坩堝に投入し、1100〜1300℃で60分間保持した。次いで、この混合物が完全に溶融したことを確認した後、混合物を坩堝から取り出して純水中に投入し、ガラス化させた。そして、得られたビーズ状のガラスをボールミルで湿式粉砕し、微細なガラスフリットを得た。
そしてこのようにして得られたガラスフリットをX線回折法により調べたところ、非晶質ガラスであることを確認した。
次いで、差動型示差熱天秤(TG−DTA)(理学電機社製TG8120)を使用し、空気量100ml/分の大気雰囲気中、20℃/分の昇温速度でガラスフリットを昇温させた。そして、加熱時の重量変化を示すDTA曲線及び高温X線回折法からガラスフリットが結晶化することを確認した。このガラスフリットが結晶化した後も加熱を持続すると結晶が溶融を開始し、この結晶溶融に伴う吸熱ピークのピーク値を結晶溶融温度nとした。尚、参照試料としてAlを使用した。
各結晶化ガラス1〜6の結晶溶融温度nは、表1に示す通りである。
Figure 2005085495
次に、表2の成分組成を有する非晶質ガラス11〜15を作製した。
すなわち、表2の成分組成を有するように出発原料を調合し、該調合された混合物を白金製の坩堝に投入し、1100〜1300℃で60分間保持した。次いで、この混合物が完全に溶融したことを確認した後、混合物を坩堝から取り出して純水中に投入し、ガラス化させた。そして、得られたビーズ状のガラスをボールミルで湿式粉砕し、微細なガラスフリットを得た。
そしてこのようにして得られたガラスフリットを、X線回折法により調べたところ、非晶質ガラスであることを確認した。次いで、この非晶質ガラスの軟化点mを示差熱分析装置(理学電機社製)により測定した。
各非晶質ガラス11〜15の軟化点mは、表2に示す通りである。
Figure 2005085495
次に、結晶化ガラス1〜6及び非晶質ガラス11〜15を適宜配合し、表3の実施例1〜10及び比較例1〜5に示すような成分組成を有するガラスフリットを作製した。
次いで、ガラスフリット:5体積%、平均粒径0.1〜5μmのAg粉末:20体積%、有機ビヒクル:75体積%となるように、これら各ガラスフリット、Ag粉末、及び有機ビヒクルを混合し、3本ロールミルで混練して導電性ペーストを作製した。尚、有機ビヒクルとしては、溶剤としてのターピネオールにエチルセルロースを20重量%の割合で溶解させたものを使用した。
次に、チタン酸バリウムを主成分とし、内部電極が埋設されたセラミック素体を用意した。次にセラミック素体の両端面に、ガラスフリットを含有した上記導電性ペーストを塗布して乾燥させ、大気中800℃の条件下で20分間焼付け処理を行い、外部電極を形成した。
そしてこの後、電解めっき法でNiめっき及びSnめっきを順次施し、Ni皮膜及びSn皮膜を外部電極に被着させた。
次に、このようにして作製された実施例1〜10及び比較例1〜4の試料各5個について、蛍光X線膜厚計でNiめっき及びSnめっきの膜厚を測定し、めっき付き性を評価した。
また、実施例1〜10及び比較例1〜4の試料各10個について、外部電極にリード線をはんだ付けし、引張試験機で引張強度を測定し、接着強度を評価した。
さらに、回路基板の導体パターン上に積層セラミックコンデンサを載置し、電気的接続部にクリームはんだを付与し、温度250℃で2回リフローしたときのはんだの飛散有無を確認し、外部電極の破裂の有無を評価した。
表3は、各実施例及び比較例のガラスフリットの配合割合、及びめっき皮膜の膜厚(μm)、引張強度(N)、及びはんだ飛散の有無を示している。
Figure 2005085495
この表3から明らかなように比較例1は、結晶化ガラスの結晶溶融温度nが771℃と本発明の範囲内にあるが、非晶質ガラスを含んでいないため、引張強度が3Nと小さく、接着強度に劣り、またはんだ飛散が生じた。これは、ガラスフリットに非晶質ガラスが含まれていないため、外部電極内部に形成された気孔を埋め尽くすことができず、このため、めっき液が気孔に浸入し、外部電極とセラミック素体との間の接着強度低下やリフロー時の加熱により気化・膨張して外部電極の破裂を招いたものと思われる。
比較例2は、比較例1と同様、結晶化ガラスの結晶溶融温度nが771℃と本発明の範囲内にあるが、非晶質ガラスの軟化点mが605℃と低く、その差(m−n)が−166℃となっている。したがって結晶化ガラスが非晶質ガラスの影響を受けて結晶化ガラスの結晶溶融温度nが低下し、その結果外部電極表面にガラス成分が浮き出てしまい、めっき皮膜の膜厚がNi皮膜で0.98μm、Sn皮膜で1.54μmと薄く、めっき付け性が低下し、耐熱性やはんだ濡れ性の低下を招くことが分った。
比較例3は、比較例1及び2と同様、結晶化ガラスの結晶溶融温度nが771℃と本発明の範囲内にあるが、非晶質ガラスの軟化点mが836℃と高く、その差(m−n)が+65℃と大きい。このため非晶質ガラスの流動性が悪く、外部電極に形成された気孔を埋めることができなくなり、比較例1と同様、引張強度の低下やはんだ飛散が生じ、外部電極とセラミック素体との間の接着強度低下やリフロー時の加熱により気化・膨張して外部電極の破裂を招くことが分った。
比較例4は、結晶化ガラスの結晶溶融温度nが695℃と低く、しかも非晶質ガラスが含まれていないため、めっき皮膜の膜厚がNi皮膜で0.89μm、Sn皮膜で1.33μmと薄く、めっき付け性が悪く、引張強度も5Nと低く、はんだ飛散も生じた。すなわち、比較例4は、めっき付き性や接着強度が低く、しかもリフロー時における気化・膨張により外部電極の破裂が生じることが分った。
比較例5は、軟化点mと結晶溶融温度nの差(m−n)が+27℃と本発明の範囲内にあるが、結晶化ガラスの結晶溶融温度nが695℃と低いため、外部電極の形成過程(焼成処理)でガラスフリットが流動し、このため外部電極の表面や外部電極とセラミック素体との界面にガラスフリットが移動し、その結果めっき付き性や接着強度が低下し、しかもリフロー時における気化・膨張により外部電極に破裂が生じることが分った。
これに対して実施例1〜10は、ガラスフリットが結晶化ガラスと非晶質ガラスとで構成され、しかも結晶化ガラスの結晶溶融温度nが700〜835℃であり、非晶質ガラスの軟化点mが結晶溶融温度nに対し−50〜+45℃の範囲にあるので、めっき付き性及接着強度が良好であり、またはんだ飛散も起こらずリフロー時の加熱によっても外部電極の破裂を招かないことが確認された。
本発明に係るセラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサの一実施の形態を示す断面図である。
符号の説明
1 セラミック素体
2a〜2f 内部電極
3a、3b 外部電極

Claims (4)

  1. 導電性粉末とガラスフリットと有機ビヒクルとを含有した導電性ペーストにおいて、
    前記ガラスフリットが、結晶化ガラスフリットと非晶質ガラスフリットとを含み、
    前記結晶化ガラスフリットは、結晶溶融温度nが700〜835℃であり、非晶質ガラスフリットは、軟化点mが前記結晶溶融温度nに対し、(n−50)〜(n+45)℃であることを特徴とする導電性ペースト。
  2. 前記結晶化ガラスフリットは、B、Bi、Al、アルカリ土類金属酸化物を構成成分とすることを特徴とする請求項1記載の導電性ペースト。
  3. 請求項1又は請求項2記載の導電性ペーストを焼成してなる外部電極が、セラミック素体の表面に形成されていることを特徴とするセラミック電子部品。
  4. 前記セラミック素体に内部電極が埋設され、該内部電極と前記外部電極とが電気的に接続されていることを特徴とする請求項3記載のセラミック電子部品。
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