JP2000100247A - 導電性組成物、ならびにセラミック電子部品およびその製造方法 - Google Patents

導電性組成物、ならびにセラミック電子部品およびその製造方法

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JP2000100247A JP10269633A JP26963398A JP2000100247A JP 2000100247 A JP2000100247 A JP 2000100247A JP 10269633 A JP10269633 A JP 10269633A JP 26963398 A JP26963398 A JP 26963398A JP 2000100247 A JP2000100247 A JP 2000100247A
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    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部端子電極のような導電膜を焼付けにより
形成するために用いられる、導電性ペーストのような導
電性組成物であって、内部導体との接続が良好でありな
がら、導電膜表面にガラスが染み出すことがなく、ま
た、緻密な導電膜を形成できるものを提供する。 【解決手段】 導電性組成物中のガラスフリットとし
て、少なくとも焼付け時の最高温度で溶融状態になる第
1のガラスフリットと、焼付け時の最高温度で結晶化状
態を維持し得る第2のガラスフリットとを混合して用
い、第1のガラスフリットによって、緻密な焼結および
内部導体との拡散接合をそれぞれ促進する効果を発揮さ
せるとともに、第2のガラスフリットによって、焼付け
時のガラスの過剰な流動を抑制する効果を発揮させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、導電性組成物、
ならびにセラミック電子部品およびその製造方法に関す
るもので、特に、セラミック電子部品の外表面上に導電
膜を焼付けにより形成するために用いられる導電性組成
物、ならびに、この導電性組成物を用いて製造されるセ
ラミック電子部品およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば積層セラミックコンデンサの外
部端子電極のような、セラミック電子部品の外表面上の
導電膜を形成するため、通常、固形成分として、金属粉
末およびガラスフリットを含み、これに適当な粘性や塗
布性等を与えるためのバインダおよび溶剤等を含むビヒ
クル成分を添加した、導電性組成物としての導電性ペー
ストが用いられ、この導電性ペーストを電子部品本体の
外表面上の所望の領域に付与し焼付けることにより、導
電膜が形成される。
【0003】積層セラミックコンデンサのような積層セ
ラミック電子部品の場合、導電膜を形成すべき電子部品
本体は、導電膜に電気的に接続されるように一部におい
て露出する内部導体を内部に形成している。したがっ
て、導電膜を形成するため、導電性ペーストは、内部導
体に接触するように付与され、これを焼付けることによ
り導電性ペーストに含まれる金属と内部導体との間での
電気的接続が達成される。
【0004】このような導電性ペーストのような導電性
組成物に含まれるガラスフリットに注目したとき、少な
くとも焼付け時の最高温度で溶融状態になるような軟化
点の比較的低いガラスフリットを用いる第1の場合と、
焼付け時の最高温度で結晶化状態を維持し得るような軟
化点の比較的高いガラスフリットを用いる第2の場合と
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、比較
的低い軟化点を有するガラスフリットを用いる第1の場
合には、焼付け工程において、ガラス成分が比較的早い
段階で軟化する。したがって、内部導体にニッケルのよ
うな卑金属が用いられても、このような卑金属が酸化さ
れない間に、導電性組成物に含まれる金属と内部導体と
が合金化し、導電性組成物によって形成された導電膜と
内部導体との間で良好な電気的接続状態が達成される。
【0006】しかしながら、この場合、導電組成物の焼
付け時の最高温度を高くすると、形成された導電膜の表
面にガラス成分が染み出し、この導電膜上に表面処理と
してめっきを施した場合、めっき膜の均一な付着が阻害
されることがある。
【0007】他方、焼付け時の最高温度を低くすると、
導電性組成物に含まれる金属粉末の焼結が十分に進ま
ず、ポーラスな状態となったりして、上述のようなめっ
き処理において、めっき液がセラミックをもって構成さ
れる電子部品本体中へ浸入し、たとえば絶縁抵抗の劣化
をもたらすことがある。
【0008】これに対して、前述したような焼付け時の
最高温度で結晶化状態を維持し得るガラスフリットを用
いる第2の場合には、焼付け時においてガラス成分が溶
融しないので、たとえば、導電性組成物を付与する前の
電子部品本体に対して研磨を施したりして、内部導体を
十分に露出させておかなければ、導電性組成物に含まれ
る金属と内部導体との間で良好な接続が達成されないこ
とがある。
【0009】また、内部導体が卑金属を含む場合には、
焼付け工程において、導電性組成物に含まれるガラス成
分が溶融しないまま内部導体が酸化されることがあるの
で、導電性組成物に含まれる金属と内部導体との間での
良好な接続がさらに困難になる。
【0010】そこで、この発明の目的は、上述したよう
な問題を解決し得る導電性組成物を提供しようとするこ
と、ならびに、このような導電性組成物を用いて製造さ
れるセラミック電子部品およびその製造方法を提供しよ
うとすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る導電性組
成物は、固形成分として、金属粉末およびガラスフリッ
トを含み、導電膜を焼付けにより形成するために用いら
れるものであって、簡単に言えば、ガラスフリットとし
て、少なくとも焼付け時の最高温度で溶融状態になる第
1のガラスフリットと、焼付け時の最高温度で結晶化状
態を維持し得る第2のガラスフリットとを混合して用い
ることにより、上述した技術的課題を解決しようとする
ものである。
【0012】より詳細には、この発明に係る導電性組成
物は、ガラスフリットとして、少なくとも焼付け時の最
高温度で溶融状態になる第1のガラスフリットと、焼付
け時の最高温度で結晶化状態を維持し得る第2のガラス
フリットとを含み、第1のガラスフリットは、焼付け時
の最高温度に対して100℃下回る温度以下の軟化点を
有し、ガラスフリット合計量に対する第1のガラスフリ
ットの含有量は、25〜90重量%に範囲内にあり、ガ
ラスフリット合計量は、金属粉末をも含めた固形成分量
に対して3〜10重量%の範囲内にあることを特徴とし
ている。
【0013】この発明は、また、電子部品本体およびこ
の電子部品本体の外表面上に焼付けにより形成された導
電膜を備える、セラミック電子部品にも向けられる。
【0014】この発明に係るセラミック電子部品では、
導電膜は、金属およびガラスを含む焼結体からなり、ガ
ラスは、少なくとも焼付け時の最高温度で溶融状態にな
る第1のガラスと、焼付け時の最高温度で結晶化状態を
維持し得る第2のガラスとを含み、第1のガラスは、焼
付け時の最高温度に対して100℃下回る温度以下の軟
化点を有し、ガラス合計量に対する第1のガラスの含有
量は、25〜90重量%の範囲内あり、ガラス合計量
は、導電膜において3〜10重量%の範囲内で含有して
いることを特徴としている。
【0015】また、この発明は、上述したような電子部
品本体およびこの電子部品本体の外表面上に焼付けによ
り形成された導電膜を備える、セラミック電子部品を製
造する方法にも向けられる。
【0016】この発明に係るセラミック電子部品の製造
方法は、電子部品本体を用意するとともに、導電膜を与
えるための前述したようなこの発明に係る導電性組成物
を用意する工程と、電子部品本体の外表面上に導電性組
成物を付与する工程と、次いで、導電性組成物を、第1
のガラスフリットの軟化点を100℃以上上回りかつ第
2のガラスフリットが結晶化状態を維持し得る最高温度
で焼付ける工程とを備えることを特徴としている。
【0017】この発明において、導電性組成物に含まれ
る金属粉末を構成する金属あるいはセラミック電子部品
の導電膜を与える焼結体に含まれる金属は、好ましく
は、たとえば銅または銀のような金属である。
【0018】また、この発明は、特に積層セラミック電
子部品、すなわち導電膜に電気的に接続される内部導体
を内部に形成している、電子部品本体を備える、セラミ
ック電子部品に対して有利に適用される。
【0019】また、この発明が上述したような積層セラ
ミック電子部品に適用されるとき、その内部導体は卑金
属からなることが好ましい。
【0020】
【実施例】(実験例1)以下の表1に示すようなZn−
B−Si系ガラスからなるガラスフリットとSi−B系
ガラスからなるガラスフリットとをそれぞれ用意し、種
々の混合比でこれらを混合した。
【0021】
【表1】 表1において、Zn−B−Si系ガラスは、600℃の
軟化点を有するものであり、Si−B系ガラスは、45
0〜850℃の温度範囲内で結晶化状態となるものであ
る。
【0022】次いで、表1に示した種々の混合比をもっ
て混合されたガラスフリットをそれぞれ用いて、以下の
ようにして、導電性組成物としての導電性ペーストを作
製した。すなわち、表1に示すように混合された全ガラ
スフリット5重量%に対して、銅粉末を75重量%の比
率で加え、これら固形成分に対して、さらに有機ビヒク
ルを20重量%の比率で加えたものを、3本ロールにて
混錬することによって、各試料に係る導電性ペーストを
作製した。
【0023】次いで、各試料に係る導電性ペーストを、
平面寸法が2.0mm×1.2mmおよび静電容量の規
格値が1μFとされ、ニッケルからなる内部導体を備え
る、積層セラミックコンデンサのためのコンデンサ本体
の外表面上に塗布し焼付けることによって、外部端子電
極となる導電膜を形成した。ここで、焼付け工程は、窒
素雰囲気(酸素濃度50ppm)中において、800℃
の最高温度を5分間保持するようにして実施した。
【0024】次いで、焼付け後の外部端子電極上に、表
面処理として、ニッケルめっきおよび錫めっきを順次施
し、厚さ1μmのニッケルめっき膜およびその上に厚さ
2μmの錫めっき膜を形成した。
【0025】次いで、このようにして得られた各試料に
係る積層セラミックコンデンサについて、静電容量の測
定、耐湿負荷試験およびめっき膜付着性の評価を行なっ
た。耐湿負荷試験については、85℃の温度および85
%の相対湿度の下で、1WVを1000時間印加した
後、絶縁抵抗を測定し、試料数100個中において絶縁
抵抗が劣化した試料数を求めた。また、めっき膜付着性
については、外部端子電極の全面積に対するめっき膜の
付着した面積を求め、これをめっき付着面積率として評
価した。これらの特性評価結果が以下の表2に示されて
いる。
【0026】
【表2】 前掲の表1に示した各ガラスフリットの混合比におい
て、ガラスフリット合計量に対するZn−B−Si系ガ
ラスフリットの含有量が25〜90重量%に範囲内にあ
る試料2〜5によれば、表2に示すように、静電容量に
ついては、ほぼ目的値が達成されているばかりでなく、
耐湿負荷試験については、絶縁抵抗の劣化がなく、ま
た、めっき付着面積率については、100%を達成して
いる。このことから、外部端子電極と内部導体との間に
おいて良好な電気的接続が達成され、また、外部端子電
極を通してのめっき液の浸透が実質的になく、さらに、
良好なめっき膜付着性を与えていることがわかる。
【0027】これに対して、ガラスフリット合計量に対
するZn−B−Si系ガラスフリットの含有量が90重
量%を超える試料1では、耐湿負荷試験において、絶縁
抵抗が劣化する傾向が認められる。
【0028】また、ガラスフリットの合計量に対するZ
n−B−Si系ガラスフリットの含有量が25重量%未
満である試料6によれば、めっき膜付着性が劣化する傾
向が認められる。
【0029】(実験例2)次に、導電性組成物におけ
る、金属粉末およびガラスフリットを含む固形成分中で
のガラスフリットの含有量の好ましい範囲を求めるた
め、次のような実験を行なった。
【0030】まず、ガラスフリットとして、実験例1で
用いた軟化点600℃のZn−B−Si系ガラスからな
るガラスフリットを用意するとともに、550〜100
0℃の温度範囲で結晶化状態となるBa−Si系ガラス
からなるガラスフリットを用意した。
【0031】これら2種類のガラスフリットを50重量
%ずつ混合したものをガラスフリットとして用い、以下
の表3に示すように、種々の混合比でガラスフリットと
銅粉末とを混合するとともに、これら混合物80重量%
に対して、有機ビヒクルを20重量の割合で混合し、実
験例1と同様の方法により、導電性組成物としての導電
性ペーストを作製した。
【0032】
【表3】 次いで、実験例1と同様の方法により、塗布、焼付けお
よびめっき処理を行ない、同様の積層セラミックコンデ
ンサを得た。
【0033】このようにして得られた各試料に係る積層
セラミックコンデンサについて、実験例1と同様の方法
により、特性を評価した。この特性評価結果が以下の表
4に示されている。
【0034】
【表4】 前掲の表3において、ガラスフリット合計量が、固形成
分量に対して3〜10重量%の範囲内にある、試料12
〜14によれば、表4に示すように、静電容量について
は、ほぼ目的値を達成し、また、耐湿負荷試験について
は、絶縁抵抗が劣化するものがなく、さらに、めっき付
着面積率についても、100%を達成している。このこ
とから、ガラスフリット合計量を、固形成分量に対して
3〜10重量%の範囲内に設定することにより、外部端
子電極と内部導体との間で良好な電気的接続が達成さ
れ、また、外部端子電極を通してのめっき液の浸透がな
く、さらに、良好なめっき膜付着性を示すことがわか
る。
【0035】これに対して、ガラスフリット合計量が、
固形成分量に対して3重量%未満である試料11によれ
ば、耐湿負荷試験において、絶縁抵抗が劣化する傾向が
認められる。
【0036】また、ガラスフリット合計量が、固形成分
量に対して10重量%を超える、試料15によれば、め
っき膜付着性において劣化する傾向が認められる。
【0037】
【他の実施例】以上、この発明を、特定的な実験例に基
づいて説明したが、この発明の範囲内において、その
他、種々の実施の形態が可能である。
【0038】たとえば、上述した実験例では、導電性ペ
ーストが銅粉末を含み、これによって形成される導電膜
としての外部端子電極は、銅を含むものであり、他方、
内部導体はニッケルを含むものであったが、このような
導電性ペーストあるいは外部端子電極に含まれる金属と
内部導体に含まれる金属との組み合わせは、互いに合金
化するものであればよく、種々の組み合わせを適用する
ことができる。すなわち、導電性ペーストおよび外部端
子電極に含まれる金属、あるいは内部導体に含まれる金
属は、実験例のように、両者とも卑金属である必要はな
く、卑金属と貴金属との組み合わせであっても、両者と
も貴金属であってもよい。より具体的には、外部端子電
極が銀を含み、内部導体がパラジウムを含んでいてもよ
い。
【0039】また、上述した実験例では、この発明に係
る導電性組成物によって形成される導電膜は、積層セラ
ミックコンデンサの外部端子電極であったが、この発明
に係る導電性組成物は、他の積層セラミック電子部品、
あるいは積層構造を持たないセラミック電子部品の電子
部品本体の外表面上に導電膜を焼付けにより形成するた
めに用いられてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、導電
性組成物中のガラスフリットとして、少なくとも焼付け
時の最高温度で溶融状態になる第1のガラスフリット
と、焼付け時の最高温度で結晶化状態を維持し得る第2
のガラスフリットとを含んでいるので、第1のガラスフ
リットのみまたは第2のガラスフリットのみを含んでい
る場合の各欠点を互いに他のガラスフリットによって補
いながら、第1のガラスフリットによる、導電膜の焼結
および導電膜中の金属と内部導体との拡散接合をそれぞ
れ促進する効果と、第2のガラスフリットによる、焼付
け時のガラスの過剰な流動および導電膜表面への染み出
しをそれぞれ抑制する効果との双方を奏することができ
る。
【0041】したがって、この発明によれば、緻密な導
電膜を焼付けにより形成することができるとともに、こ
の導電膜と内部導体との間で信頼性の高い電気的接続状
態を達成することができ、また、必要に応じて導電膜上
にめっき膜を良好に形成することができる。
【0042】そして、第1のガラスフリットが、焼付け
時の最高温度に対して100℃下回る温度以下の軟化点
を有していること、ガラスフリット合計量に対する第1
のガラスフリットの含有量が、25〜90重量%の範囲
内にあること、ならびに、ガラスフリット合計量が、導
電性組成物中の金属粉末をも含めた固形成分量に対して
3〜10重量%の範囲内にあることは、それぞれ、上述
したような第1および第2のガラスフリットによる効果
を確実に発揮させることを可能にするものである。
【0043】この発明に係る導電性組成物において、金
属粉末が銅または銀からなる場合、あるいは、この導電
性組成物によって形成される導電膜に接続される積層セ
ラミック電子部品の内部導体が卑金属からなる場合に
は、焼付け工程において、これら銅または銀あるいは卑
金属が酸化されやすいので、この発明による、導電膜の
焼結および導電膜中の金属と内部導体との拡散接合をそ
れぞれ促進する効果が特に有効となる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形成分として、金属粉末およびガラス
    フリットを含み、導電膜を焼付けにより形成するために
    用いられる、導電性組成物であって、 前記ガラスフリットとして、少なくとも焼付け時の最高
    温度で溶融状態になる第1のガラスフリットと、焼付け
    時の最高温度で結晶化状態を維持し得る第2のガラスフ
    リットとを含み、 前記第1のガラスフリットは、焼付け時の最高温度に対
    して100℃下回る温度以下の軟化点を有し、 前記ガラスフリット合計量に対する前記第1のガラスフ
    リットの含有量は、25〜90重量%の範囲内にあり、 前記ガラスフリット合計量は、前記固形成分量に対して
    3〜10重量%の範囲内にある、導電性組成物。
  2. 【請求項2】 前記金属粉末は銅または銀からなる、請
    求項1に記載の導電性組成物。
  3. 【請求項3】 電子部品本体および前記電子部品本体の
    外表面上に焼付けにより形成された導電膜を備える、セ
    ラミック電子部品であって、 前記導電膜は、金属およびガラスを含む焼結体からな
    り、 前記ガラスは、少なくとも焼付け時の最高温度で溶融状
    態になる第1のガラスと、焼付け時の最高温度で結晶化
    状態を維持し得る第2のガラスとを含み、 前記第1のガラスは、焼付け時の最高温度に対して10
    0℃下回る温度以下の軟化点を有し、 前記ガラス合計量に対する前記第1のガラスの含有量
    は、25〜90重量%の範囲内にあり、 前記ガラス合計量は、前記導電膜において3〜10重量
    %の範囲内で含有している、 セラミック電子部品。
  4. 【請求項4】 前記金属は銅または銀である、請求項3
    に記載のセラミック電子部品。
  5. 【請求項5】 前記電子部品本体は、前記導電膜に電気
    的に接続される内部導体を内部に形成している、請求項
    3または4に記載のセラミック電子部品。
  6. 【請求項6】 前記内部導体は卑金属からなる、請求項
    5に記載のセラミック電子部品。
  7. 【請求項7】 電子部品本体および前記電子部品本体の
    外表面上に焼付けにより形成された導電膜を備える、セ
    ラミック電子部品の製造方法であって、 前記電子部品本体を用意するとともに、 前記導電膜を与えるための請求項1または2に記載の導
    電性組成物を用意し、 前記電子部品本体の外表面上に前記導電性組成物を付与
    し、次いで、 前記導電性組成物を、前記第1のガラスフリットの軟化
    点を100℃以上上回りかつ前記第2のガラスフリット
    が結晶化状態を維持し得る最高温度で焼き付ける、 各工程を備える、セラミック電子部品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記電子部品本体は、前記導電膜に電気
    的に接続されるように一部において露出する内部導体を
    内部に形成しており、前記導電性組成物を付与する工程
    は、前記導電性組成物を前記内部導体に接触させるよう
    に付与する工程を備える、請求項7に記載のセラミック
    電子部品の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記内部導体は卑金属からなる、請求項
    8に記載のセラミック電子部品の製造方法。
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