JP2005209514A - 電極フィルムの乾燥装置、非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池 - Google Patents

電極フィルムの乾燥装置、非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 巻き回された電極フィルムの全体を短時間で低水分量に乾燥できる電極フィルムの乾燥装置を提供することを目的とする。さらには、高容量で高寿命の非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】 電極フィルムの乾燥装置20は、巻回された電極フィルム21を乾燥させる電極フィルムの乾燥装置20であって、巻回された電極フィルム21を繰り出す繰出手段22と、繰出手段22により繰り出されて露出した電極フィルム表面23を加熱する加熱手段24とを具備する。非水電解質二次電池用電極は、上述した電極フィルムの乾燥装置で乾燥された電極フィルムからなる。非水電解質二次電池は、上述した非水電解質二次電池用電極を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、巻回された電極フィルムを乾燥させる電極フィルムの乾燥装置に関する。さらには、電極フィルムを用いた非水電解質二次電池用電極およびその電極を具備する非水電解質二次電池に関する。
近年、電力貯蔵の蓄電池や移動体の電源として、非水電解質二次電池が注目されている。非水電解質二次電池の一種であるリチウム二次電池としては、例えば、特許文献1に示すような、角型のものが例示される。
図6に、特許文献1に記載されているリチウム二次電池を示す。このリチウム二次電池1は、複数の正極電極2,2・・・と、負極電極3,3・・・と、正極電極2,2・・・と負極電極3,3・・・との間にそれぞれ配置されたセパレータ4,4・・・と、非水電解液とを主体として構成されている。
正極電極2,2・・・、負極電極3,3・・・およびセパレータ4,4・・・ならびに非水電解液は、ステンレス等からなる電池ケース5に収納されている。そして電池ケース5の開口部には封口体6が取り付けられている。
電池ケース5内においては、正極電極2,2・・・、セパレータ4,4・・・、負極電極3,3・・・が交互に複数重ね合わされて収納されている。
正極電極2,2・・・の一端には正極タブ12a,12a・・・が形成され、正極タブ12a,12a・・・の上部には正極タブ12a,12a・・・を連結する正極リード12bが取り付けられている。
そして、正極リード12bの上部には、封口体6を貫通する正極端子7が取り付けられている。
また、負極電極3,3・・・の一端には負極タブ13a,13a・・・が形成され、負極タブ13a,13a・・・の上部には負極タブ13a,13a・・・を連結する負極リード13bが取り付けられている。
そして、負極リード13bの上部には、封口体6を貫通する負極端子8が取り付けられている。
また、封口体6のほぼ中央に注液口9が設けられている。
上述したリチウム二次電池において、非水電解液とは、炭酸エチレン、炭酸プロピレンなどの非水電解液溶媒に電解質であるリチウム塩が溶解しているものである。ここで、リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiSbF、LiAsF、LiClO、LiCFSO、LiCSO 、LiSbF 、LiAlO、LiAlCl 、LiN(C2x+1SO)(C2y+1SO)(ただし、x,yは自然数)、LiCl、LiI等のうちの1種または2種以上のものを例示できる。
このようなリチウム二次電池の正極電極または負極電極は、金属からなる集電体に電極形成物質からなる膜が形成された電極フィルムからなるものであり、その作製方法としては、例えば、集電体に電極形成物質を塗工し、例えば特許文献2に記載の真空処理装置などによって乾燥する方法などが挙げられる。このような電極フィルムの作製方法において、乾燥は極めて重要な工程である。すなわち、水分は電池性能を低下させるおそれのある物質であり、リチウム二次電池内に水分が混入すると、下記化学反応式(1)に示すように、活性なリチウムと水分とが反応して不活性な水酸化リチウムを形成するので、電池容量を低下させることがあった。また、下記化学反応式(2)に示すように、非水電解液に溶解されたリチウム塩と水とが反応して劣化促進物質である酸を形成するので、寿命を短くすることがあった。このような理由から、通常、乾燥によって水分を100ppm程度にまで低減させていた。そして、この程度の水分量では、500サイクル程度の充放電が可能であった。
Figure 2005209514
特開2002−025542号公報(図1) 特開平8−027574号公報
ところで、リチウム二次電池などの非水電解質二次電池は、なお一層の電池性能向上が求められており、例えば、さらなる充放電サイクルの向上、すなわち電池寿命の長期化が望まれている。電池寿命の長期化は、電極中の水分量をより少なくすることで達成されるが、これまでより水分量を少なくするためには、乾燥時間を長くしなければならず、生産性が低下した。特に、電極フィルムは、通常、巻回されているから、内側に巻かれた部分は露出しておらず、乾燥が困難であった。そのため、内側に巻かれた部分の水分量を低くするには、乾燥時間をより一層長くしたり、真空度をより低くしたりする必要があった。したがって、生産性が低下したり、特殊な高性能の真空装置を使用したりする必要があった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、巻回された電極フィルムの全体を短時間で低水分量に乾燥できる電極フィルムの乾燥装置を提供することを目的とする。さらには、高容量で高寿命の非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明の電極フィルムの乾燥装置は、巻回された電極フィルムを乾燥させる電極フィルムの乾燥装置であって、巻回された電極フィルムを繰り出す繰出手段と、前記繰出手段により繰り出されて露出した電極フィルム表面を加熱する加熱手段とを具備することを特徴としている。
このような乾燥装置によれば、繰出手段によって巻回された電極フィルムの巻きを解き、解いた際に露出した電極フィルム表面を加熱手段によって加熱乾燥するので、巻きの内側の部分も容易に乾燥できる。その結果、巻回された電極フィルムの全体を短時間で低水分量に乾燥できる。
本発明の電極フィルムの乾燥装置においては、前記加熱手段が、電極フィルム表面に接触する加熱ロールであることが好ましい。加熱手段が加熱ロールであれば、直接電極フィルムを加熱するので、より短時間に乾燥できる。
また、繰り出された電極フィルムの移動方向を変更させる経由ロールを具備することが好ましい。経由ロールを具備していれば、電極フィルム表面の露出面積を大きくできるので、より短時間に乾燥できる。
本発明の非水電解質二次電池用電極は、上述した電極フィルムの乾燥装置で乾燥された電極フィルムからなることを特徴としている。このような非水電解質二次電池用電極は、水分量が少なくされている。
また、本発明の非水電解質二次電池は、上述した非水電解質二次電池用電極を具備することを特徴としている。
このような非水電解質二次電池は、水分量が少ないので、不活性物質や劣化促進物質の生成を抑制でき、その結果として電池容量が増加し、電池寿命が長期化する。
本発明の電極フィルムの乾燥装置によれば、巻き回された電極フィルムの全体を短時間で低水分量に乾燥できる。
本発明の非水電解質二次電池用電極あるいは非水電解質二次電池によれば、水分量が少なく、不活性物質や劣化促進物質の生成が抑制されているから、電池容量を高くでき、電池寿命を長くできる。
以下、本発明の一実施形態例について図面を参照して説明する。
はじめに、電極フィルムの乾燥装置について説明する。
図1に、本実施形態例の電極フィルムの乾燥装置20(以下、乾燥装置20と略す)を示す。この乾燥装置20は、巻回された電極フィルム21を繰り出す繰出手段22と、繰出手段22により繰り出されて露出した電極フィルム表面23に接触して加熱する加熱ロール24(加熱手段)と、繰出手段22と加熱ロール24とを収容する乾燥容器25とを具備して概略構成される。
さらに、繰出手段22は、乾燥しようとする巻回された電極フィルム21を取り付ける取付ロール26と、駆動手段(図示せず)によって回転し、電極フィルムを再び巻回する巻回ロール27とを具備している。
また、乾燥容器25には、除湿手段30が配管31およびポンプ32を介して接続されている。このように、乾燥容器25に除湿手段30が配管31およびポンプ32を介して接続されていれば、ポンプ32によって乾燥容器25内から排出されたガスを除湿手段30に通してガス中の水分を除去し、そのガスを再び乾燥容器25内に供給することができる。したがって、乾燥前にボンベ33から乾燥容器25内に充填したガスを再利用できる。また、乾燥容器25内を乾燥雰囲気にできる。
以下、上述した乾燥装置20の各構成要素について説明する。
繰出手段22では、電極フィルムが所望の水分量になるように、巻回ロール27の回転速度を決定することが好ましい。巻回ロール27の回転速度によって決定される電極フィルムの移動速度(「巻回速度」ともいう)が遅くなれば、電極フィルム表面が乾燥雰囲気に接する時間が長くなるので、より低水分量に乾燥させることができるが、過度に遅くすると乾燥時間が長くなるので、本発明の効果が十分に発揮されなくなるおそれがある。
図2に、巻回ロール27の回転速度に対する電池容量の傾向を示す。図2のグラフのように、回転速度が遅い領域では電池容量は高いが、回転速度がある程度速くなると、電池容量は低下する。なお、図2の例では、電極フィルム露出長さは一定にされている。
加熱ロール24は、ヒータを内蔵したロールである。また、この加熱ロール24は経由ロールを兼ねている。ここで、経由ロールとは、そのロール表面に、繰り出された電極フィルムが接して電極フィルムの移動方向を変更させるものである。経由ロールを設け、その経由ロールに電極フィルムを接触させれば、電極フィルム表面の露出面積を大きくできるので、より低水分量に乾燥できる。
加熱ロール24の温度は、電極フィルム表面の温度が110〜130℃に加熱されるように設定されることが好ましい。加熱ロール24の温度が上述した範囲であれば、乾燥速度をより高くできると同時に、乾燥に要するエネルギー消費を抑制できる。
乾燥容器25内の温度は0〜300℃であることが好ましい。乾燥容器25内の温度が0〜300℃であれば、より短時間かつ少ないエネルギー量で乾燥できる。一方、0℃未満では乾燥時間が長くなることがあり、300℃を超えると乾燥に要するエネルギー量が多くなることがある。
乾燥容器25内の圧力は常圧より低いことが好ましい。乾燥容器25内の圧力が常圧より低ければ、水分がより揮発しやすくなるので乾燥速度がさらに速くなる。
乾燥容器25内は不活性ガス雰囲気であることが好ましい。乾燥容器25内が不活性ガス雰囲気であれば、電極フィルムを構成する集電体の酸化を防止できる。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどが用いられる。
また、乾燥容器25には、巻回された電極フィルムを出し入れするための扉35a,35bが設けられ、そのうち一方の扉35bは、次工程の装置を収容するドライルームなどの乾燥領域36に接していることが好ましい。このように乾燥容器25の扉の一つが乾燥領域36に接していれば、その扉35bから電極フィルムを取り出すことで、乾燥した電極フィルムに再び水分が取り込まれることを防止でき、低水分量に乾燥した電極フィルムを次工程に供することができる。
さらに、乾燥容器25内には、電極フィルム表面23の水分量を測定する赤外計や露点計などの水分測定手段37が備えられていることが好ましい。赤外計や露点計などの水分測定手段37により水分量が測定され、その水分量に基づいて電極フィルムの移動速度を制御すれば、確実にかつ効率的に、所望の水分量まで乾燥できる。
上述した電極フィルムの乾燥装置20を用いた電極フィルムの乾燥方法は、繰出手段22によって、巻回された電極フィルム21を繰り出すとともに、電極フィルムを再び巻回する。このようにして、電極フィルムの表面を順次露出させ、その露出した電極フィルム表面23に加熱ロール24を接触させることで、電極フィルムを加熱して乾燥する。
このような乾燥装置20によって、電極フィルムの水分量を20ppm以下にすることが好ましい。電極フィルムの水分量を20ppm以下にすれば、充放電サイクルを4000サイクル程度にまで向上させることができる。なお、4000サイクルは約10年の寿命に相当する。
以上説明した乾燥装置20では、繰出手段22によって巻回された電極フィルム21の巻きを一旦解き、解いた際に露出した電極フィルム表面23に加熱ロール24を接触させて加熱し、乾燥させ、再び巻回するので、巻回された電極フィルム21の内部まで短時間に乾燥できる。すなわち、巻回された電極フィルム21の全体を短時間で低水分量に乾燥できる。
次に、本実施形態例におけるリチウム二次電池用電極(以下、電極と略す)およびリチウム二次電池について説明する。本実施形態例における電極は、上述した乾燥装置で乾燥された電極フィルムからなるものであり、リチウム二次電池は、その電極を具備するものである。リチウム二次電池の形態としては、例えば、図6に示す角型のリチウム二次電池が挙げられる。また、コイン型、円筒型であってもよい。
このリチウム二次電池では、電極に含まれる水分量が少なくなっているので、活性なリチウムと水分との反応による不活性な水酸化リチウムの形成が抑制されており、電池容量が向上している。また、非水電解液に溶解されたリチウム塩と水分との反応による酸の形成が抑制されているので、寿命が長い。なお、このリチウム二次電池において、正極電極および負極電極の少なくとも一方が上記電極であれば、上記効果は発揮されるが、正極電極および負極電極の両方が上記電極であれば、上記効果はより発揮される。
なお、本発明は、上述した実施形態例に限定されない。例えば、上述した乾燥装置20では、経由ロールを兼ねる加熱ロール24が1つ備えられていたが、複数備えられていてもよい。図3に、4つの経由ロール(加熱ロールでもある)41,41,41,41を具備する乾燥装置40を示す。このように加熱した経由ロールを増やせば、電極フィルム表面をより加熱できる上に、乾燥雰囲気中における電極フィルム表面の露出面積を増加させるので、より水分除去量を少なくできる。
図4に、電極露出長さ(電極露出面積)に対する電池容量の傾向を示す。このグラフのように、電極露出長さが長くなれば、水分の除去量が増加するので、電池容量が向上する。しかし、電極露出長さがある程度にまで長くなると、電極フィルム露出長さが長くなっても電池容量は増加しなくなる。なお、図4の例では、巻回ロールの回転速度は一定にされている。
また、上述した乾燥装置20では、加熱手段が経由ロールを兼ねる加熱ロール24であったが、図5に示すように、加熱手段が熱風ヒータ42であり、経由ロールを具備していない乾燥装置43であってもよい。このような乾燥装置43では、電極フィルム表面の損傷を防止できる。
また、加熱ロールの代わりに、加熱ブロックを用いることもできる。
(実施例1)
正極活物質としてマンガン酸リチウム90重量%と、導電剤として黒鉛5重量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5重量%とを、溶剤であるN−メチルピロリドン中で固形分が50重量%になるように混合してスラリーとした。このスラリーを集電体となる幅200mmのアルミ箔に幅140mmの範囲に200m連続的に塗布しながら、80℃で乾燥して塗膜を形成し、これをロール状に巻き取った。次いで、集電体上の塗膜をローラープレスにて膜密度が2.4g/cm となるように成形し、正極電極を作製した。次いで、この正極電極を巻回したまま100Pa以下に減圧しながら110℃で72時間加熱乾燥した。
また、負極活物質として黒鉛90重量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン10重量%とを、溶剤であるN−メチルピロリドン中で固形分が50重量%になるように混合してスラリーとした。このスラリーを集電体となる幅200mmのアルミ箔に幅140mmの範囲に200m連続的に塗布しながら、80℃で乾燥して塗膜を形成し、これをロール状に巻き取った。次いで、集電体上の塗膜をローラープレスにて膜密度が1.4g/cm となるように成形し、負極電極を作製した。次いで、常圧、130℃の窒素雰囲気の乾燥装置内で、この負極電極を繰り出し、150℃に加熱した加熱ロールを経由しながら0.5m/秒の巻回速度で巻き回すことで乾燥した。乾燥時間は、巻回する時間を含め9時間とした。
次いで、巻き取った負極の中間(長さ方向に端部から100m)部分を50×50mmの大きさに裁断した後、カールフィッシャー水分計(京都電子工業株式会社製MKC−510N)で水分測定した。
また、正極および負極を面積が2cmの円形になるように切断し、これらを組み合わせるとともに両極の間にセパレータを挟んでコイン型電池を作製した。そして、このコイン型電池の充放電試験を行った。なお、コイン型電池の非水電解液としては、炭酸エチレン(EC)と炭酸ジメチル(DMC)とを、混合比EC:DMC=1:2となるように混合し、この混合溶媒にLiPFを1モル/リットルの濃度になるように溶解したものを用いた。
乾燥条件、含水量、充放電試験の結果を表1に示す。なお、充放電試験では、初期容量を100%とし、500サイクル後の電池容量の維持率を求めた。
Figure 2005209514
(実施例2〜11)
負極電極の乾燥条件を表1に示すようにしたこと以外は実施例1と同様にしてコイン型電池を作製した。含水量、充放電試験の結果を表1に示す。
(比較例1)
負極電極作製時に負極電極を、「負極電極を繰り出し、150℃に加熱した加熱ロールを経由しながら0.5m/秒の巻回速度で巻き回すことで乾燥した」代わりに「負極電極を巻回したまま130℃で、100Pa以下に減圧しながら72時間加熱乾燥した」こと以外は実施例1と同様にしてコイン型電池を作製した。含水量、充放電試験の結果を表2に示す。
Figure 2005209514
Figure 2005209514
(比較例2〜13)
負極電極の乾燥条件を表2または表3に示すようにしたこと以外は実施例1と同様にしてコイン型電池を作製した。含水量、充放電試験の結果を表2または表3に示す。
なお、実施例1〜4では巻回速度の影響について調べ、実施例5〜7では圧力の影響について調べ、実施例1,8,9では乾燥ガスの影響について調べ、実施例10〜12では加熱ロールの本数の影響について調べた。
実施例1〜8では、負極電極を繰り出し、150℃に加熱した加熱ロールを経由しながら巻き回すことで乾燥したので、乾燥時間を長くせず、圧力を極端に低くしないで低水分量にできた。
一方、比較例1〜8では、低水分量にできたものの、乾燥時間が長かったり、圧力を極端に低くしたりする必要があった。また、比較例9では正極電極を乾燥しなかったので正極電極の水分量が高く、比較例10では負極電極を乾燥しなかったので負極電極の水分量が高かった。比較例11では負極電極を繰り出さなかったので水分量が高かった。
実施例1〜4の結果から、図7に示すように、巻回速度が遅ければ電極中の水分量が少なくなり、巻回速度が4m/秒以下であれば、水分量を20ppm以下にできることが判明した。
また、実施例5〜7および比較例12の結果から、図8に示すように、圧力が低ければ電極中の水分量が少なくなり、80kPa以下であれば水分量を20ppm以下にできることが判明した。
また、実施例1,8,9の結果から、図9に示すように、不活性ガスを用いれば500サイクル後の電池容量が96%以上になることが判明した。
また、実施例10〜12の結果から、図10に示すように、加熱ロール本数が多くなれば水分量が少なくなり、加熱ロール本数が4本以上であれば、乾燥時間1時間、巻回速度4m/秒以下でも水分量を20ppm以下にできることが判明した。
また、比較例1〜10の結果から、図11,12に示すように、乾燥時間が長くなるにしたがって電極中の含水量が低くなることが判明した。さらに、図13、図14に示すように、正極電極では水分量が120ppm以下、負極電極では水分量が20ppm以下であれば、500サイクル後の電池容量の維持率が80%以上になることが判明した。
本発明における電極フィルムの乾燥装置の一実施形態例を示す模式図である。 巻回ロールの回転速度と電池容量との関係を示すグラフである。 本発明における電極フィルムの乾燥装置の他の実施形態例を示す模式図である。 電極フィルム表面露出長さと電池容量との関係を示すグラフである。 本発明における電極フィルムの乾燥装置の他の実施形態例を示す模式図である。 角型のリチウム二次電池を示す斜視図である。 巻回速度と電極中の水分量との関係を示すグラフである。 圧力と電極中の水分量との関係を示すグラフである。 ガスの種類に対する電池容量維持率を示すグラフである。 加熱ロール本数と水分量との関係を示すグラフである。 正極電極の乾燥時間と水分量との関係を示すグラフである。 負極電極の乾燥時間と水分量との関係を示すグラフである。 正極電極の水分量と電池容量維持率との関係を示すグラフである。 負極電極の水分量と電池容量維持率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 リチウム二次電池(非水電解質二次電池)
2 正極電極(非水電解質二次電池用電極)
3 負極電極(非水電解質二次電池用電極)
20,40,43 電極フィルムの乾燥装置
21 巻回された電極フィルム
22 繰出手段
23 電極フィルム表面
24 加熱ロール(加熱手段)
41 経由ロール

Claims (5)

  1. 巻回された電極フィルムを乾燥させる電極フィルムの乾燥装置であって、
    巻回された電極フィルムを繰り出す繰出手段と、前記繰出手段により繰り出されて露出した電極フィルム表面を加熱する加熱手段とを具備することを特徴とする電極フィルムの乾燥装置。
  2. 前記加熱手段が、電極フィルム表面に接触する加熱ロールであることを特徴とする請求項1に記載の電極フィルムの乾燥装置。
  3. 繰り出された電極フィルムの移動方向を変更させる経由ロールを具備することを特徴とする請求項1または2に記載の電極フィルムの乾燥装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電極フィルムの乾燥装置で乾燥された電極フィルムからなることを特徴とする非水電解質二次電池用電極。
  5. 請求項4に記載の非水電解質二次電池用電極を具備することを特徴とする非水電解質二次電池。
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