JP2005208827A - 自動釣銭機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 釣銭として使用しない金種の貨幣が生ずるような自動釣銭機の運用を採用する場合に、操作の簡略化を図る。
【解決手段】 入金された貨幣を金種別に選別して収納し、金種別に払い出すようにした自動釣銭機でのエンド状態報知、つまり、収納された貨幣のエンド状態を金種毎に検出し(ステップS11)、エンド状態を検出したらこれを報知する(ステップS15)という機能について、エンド状態であってもエンド状態の報知を実行しない金種を選択可能とし、選択された金種についてはエンド状態が検出されても(ステップS12のY)、エンド状態の報知を実行しない(ステップS14)。
【選択図】 図7

Description

本発明は、入金された貨幣を金種別に選別して収納する自動釣銭機に関する。
従来、入金された貨幣を金種別に選別して収納し、金種別に払い出すようにした自動釣銭機がある(例えば、特許文献1参照)。
自動釣銭機では、収納した金種毎に貨幣の在高を監視しており、ある金種の硬貨の在高がエンド状態となったことを検出すると、その旨をPOS端末などのホスト機器やオペレータに対してエラー報知するようにしている。なお、ここでの「エンド状態」というのは、実際のある金種の硬貨の在高が0になった場合のみならず、在高が例えば規定枚数よりも少ない状態になったようないわばニアエンド状態をも含む概念である。このような「エンド状態」の概念は、本明細書の全体を通じて共通である。
特開2001−148073公報
一般的に、店舗では、1日の営業が終了すると自動釣銭機内の貨幣を回収して金庫などに保管する。そして、翌日の営業開始の際に、金庫に保管していた貨幣などを準備金として自動釣銭機に入金する。
ところで、例えば100円単位で取り引きを行う100円ショップでは、100円の中に消費税を含む運用をしているとすると、1円、5円、10円、50円の硬貨を釣銭として使用することが無い。しかしながら、釣銭として使用しないからといって、1円、5円、10円、50円の硬貨を営業開始の際に自動釣銭機内に入金しないと、それらの硬貨がエンド状態となり、自動釣銭機によるエラー報知が行われてしまう。そこで、このような場合には、釣銭としては必要がない1円、5円、10円、50円の硬貨を自動釣銭機に数枚入金し、それらの金種の硬貨がエンド状態となることを回避している。このような入金作業は、上述したように、毎日行わなければならないので、店員にとって大きな負担となっている。
本発明の目的は、釣銭として使用しない金種の貨幣が生ずるような自動釣銭機の運用を採用する場合に、操作の簡略化を図ることである。
本発明は、収納された貨幣のエンド状態を金種毎に検出し、エンド状態が検出された場合にはエンド状態を報知するという機能を実行し、このような機能の実行について、エンド状態報知を実行しない金種を選択可能とし、選択された金種については、エンド状態が検出された場合でもエンド状態報知を実行させないようにした。
本発明によれば、釣銭として使用しない金種の貨幣が生ずるような自動釣銭機の運用を採用する場合、営業開始に際して、そのような金種の硬貨を自動釣銭機内に入金することなく不要なエンド状態報知を生じさせなくすることができ、したがって、操作の簡略化を実現して店員に掛かる負担を軽減することができる。
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図7に基づいて説明する。図1は本発明の第一の実施の形態の自動釣銭機である自動硬貨釣銭機の外観を示す斜視図、図2は自動硬貨釣銭機の内部構造を示す平面図、図3は自動硬貨釣銭機の内部構造を示す縦断側面図である。本実施の形態の自動硬貨釣銭機は、概略的には、収納した貨幣である硬貨のエンド状態の報知をするか否かを選択可能としたものである。
図1及び図2に示すように、自動硬貨釣銭機1の筐体であるハウジング2の右側手前には、貨幣である硬貨C(図3参照)を一括して投入する上方に開口した硬貨投入口3が設けられている。この硬貨投入口3には、光電的に硬貨Cの有無を検出する複数組の投入センサ4が設けられている。
ハウジング2の内部には、硬貨入出金機構Aが内蔵されている。以下、硬貨入出金機構Aについて説明する。
図2に示すように、硬貨投入口3には、モータM(図4参照)に連結されて駆動され、投入された硬貨Cを奥に向けて搬送する投入口ベルト5が設けられている。この投入口ベルト5上には硬貨投入口3の一端に位置させて不規則に投入された硬貨Cを一枚ずつ送り出すための投入口ローラ6が設けられている。また、投入口ベルト5には、モータM(図4参照)に連結されて駆動され、硬貨Cの送り速度を速めて所定の隙間をあけてそれぞれの硬貨Cを送ることができるように搬送速度を速めた搬送ベルト7が連設されている。さらに、搬送ベルト7の終端部分には、搬送方向を略直角に屈曲する硬貨案内部50と、自動硬貨釣銭機1の幅方向に略平行に設けられ、硬貨案内部50によって搬送方向が略直角に屈曲された硬貨Cを硬貨選別位置(後述する硬貨選別部11)に搬送する搬送ベルト8が設けられている。
搬送ベルト8の下方には、この搬送ベルト8に沿わせて順次孔幅寸法が拡大する金種毎の選別孔10が設けられ、ここに硬貨選別位置に位置し、搬送された硬貨Cを金種別に選別する硬貨選別部11が形成されている。選別孔10は、図2において右側から1円,50円,5円,100円,10円,500円の順にそれぞれの金種に対応する大きさで6個設けられている。そして、各選別孔10には、金種毎に硬貨Cの枚数をカウントするための計数センサ12が設けられている。選別孔10は、仕切板13により金種毎に仕切られた上方開口の硬貨収納部14(14a〜14f)に連通している。
次に、硬貨収納部14、硬貨払出機構B等について説明する。図3に示すように、硬貨収納部14のそれぞれの金種毎の底面部分には、モータM(図6参照)に連結されて駆動される搬送ベルトである払出ベルト15が駆動ローラ16と従動ローラ17とに掛け渡されて設けられている。
払出ベルト15は、エンドレスベルトであって、硬貨搬送方向下流側に向かうに従い高さが高くなるような昇斜面を形成するように傾斜配置されている。そして、硬貨収納部14の出口部には、硬貨Cを一枚毎に分離する分離ローラ18が、払出ベルト15に対して硬貨C一枚が通過し得る間隔を隔てて配設され、かつ、全ての金種の出口部をそれらの金種毎に横断するように配設されている。
さらに、硬貨収納部14の出口部には、所定枚数の硬貨Cを一列に整列させて、待機させる硬貨待機部19が金種毎に設けられている。なお、硬貨待機部19は、払出ベルト15を備えており、硬貨払出経路としても機能する。
各硬貨待機部19には、シャッタソレノイド21に連結され、それぞれ金種別に硬貨Cを一時的に停止させるとともに必要枚数の硬貨Cを送り出すように動作制御がなされる硬貨シャッタ20がそれぞれ設けられている。ここに、払出ベルト15、駆動ローラ16、従動ローラ、硬貨待機部19などにより硬貨払出機構Bが構成されている。
硬貨シャッタ20の直後には、金種毎に払い出された硬貨Cの枚数を計数する光センサである払出センサ22や、硬貨Cの材質を検出するための発振コイルである材質センサ27がそれぞれ設けられている。
さらに、払出ベルト15によって硬貨Cを金種別に落下させる硬貨払出位置であって、ハウジング2の左側手前には、図1及び図2に示すように、上面が開口した筐体状の硬貨払出口23が配置されている。また、この硬貨払出口23の上方には、図1に示すように、操作部24が設けられている。
操作部24は、各種画面を表示する液晶表示器25と、この液晶表示器25の表示部に
積層配置されたタッチパネル26とにより構成されている。
次に、自動硬貨釣銭機1に内蔵される各部の電気的接続について図5に基づいて説明する。自動硬貨釣銭機1はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)30を備えており、このマイコン30が各部を駆動制御する。マイコン30は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)31にバスライン32を介して、コンピュータプログラム等の固定的データを予め記憶するROM(Read Only Memory)33と各種データを書き換え自在に記憶するワークエリア等として機能するRAM(Random Access Memory)34とが接続されて構成されている。
このマイコン30には、投入センサ4、計数センサ12、払出センサ22、材質センサ27等のセンサ類35、シャッタソレノイド21、各モータM、液晶表示器25、タッチパネル26、ブザー28、例えばPOS端末が接続されデータ通信を行う通信インターフェース29等が接続されている。このようにマイコン30に接続された各部を説明する。
投入センサ4、計数センサ12、払出センサ22、材質センサ27等のセンサ類35は、例えば硬貨Cを光学的に検出した信号やコイルの電圧の変動等をマイコン30に伝達するものであり、この検出信号に基づいてマイコン30が各モータMを駆動制御する。
また、シャッタソレノイド21は、マイコン30から出力される信号に基づき駆動制御され、通電(ON)されることで硬貨シャッタ20を払出ベルト15から離反する方向に変位させ、指定された枚数だけ硬貨Cを払い出す。なお、シャッタソレノイド21は、ここでは1つしか図示しないが、実際には各金種毎に個々にマイコン30によって制御される。
タッチパネル26は、オペレータ(店員)によりタッチされたパネル上のXY座標の位置を認識して座標データを取得し、この取得された座標データに応じた信号をマイコン30に入力する。マイコン30に信号が入力されると、マイコン30は入力された座標データと画面上のキー位置とを比較することによりどのキーが操作されたかを特定する。
また、マイコン30には、各種データを書き換え自在に記憶する不揮発性メモリ36がバスライン32を介して接続されている。不揮発性メモリ36としてはEEPROMを例示することができる。この不揮発性メモリ36には、ニアエンド枚数設定テーブルT1が設けられている。ニアエンド枚数設定テーブルT1は、自動硬貨釣銭機1に収納されている硬貨Cのエンド状態を規定するためのテーブルである。図5に示すように、ニアエンド枚数設定テーブルT1には、金種毎にエンド状態を規定するニアエンド枚数が書き換え自在に設定されている。ここで、自動硬貨釣銭機1中の硬貨Cがニアエンドであるという表現は、自動硬貨釣銭機1に収納されている硬貨Cの在高が少ないことを示すために用いられ、硬貨収納部14中のある金種の硬貨Cがニアエンド枚数以下の状態がその金種のニアエンド状態である。また、自動硬貨釣銭機1に収納されているある金種の硬貨Cの在高が無い場合にはその硬貨Cがエンド状態ということになる。もっとも、前述したように、「エンド状態」という概念は、自動硬貨釣銭機1中におけるある金種の硬貨Cの在高が0である場合のみならず、ニアエンド状態である場合をも含む概念である。なお、本実施の形態では、1円,5円,10円,50円,100円,500円の各金種のニアエンド枚数を、NE(1),NE(5),NE(10),NE(50),NE(100)NE(500)と表すこととする。
次に、CPU31がコンピュータプログラムに基づいて実行する各種処理及び各部の動作を説明する。まず、硬貨Cの入金処理を各部の動作により説明する。硬貨Cが硬貨投入口3に投入されると、投入センサ4がその硬貨Cを検出し、この検出信号により投入口ベルト5、投入口ローラ6、搬送ベルト7、搬送ベルト8が駆動される。そして、硬貨投入口3に投入された硬貨Cは、投入口ベルト5と投入口ローラ6との間で1枚ずつ分離されて搬送される。その後、搬送ベルト7により搬送される硬貨Cは、硬貨案内部50によって搬送方向が略直角に屈曲され、搬送ベルト7から搬送ベルト8に受け渡され、硬貨選別部11で金種毎の選別がなされる。すなわち、硬貨Cは、金種に応じて選別孔10から落下し、硬貨収納部14a〜14fに金種別に収納される。そして、選別孔10から落下した硬貨Cは、計数センサ12により検出されその数がカウントされる。
また、POS端末からの釣銭払出命令を受信した場合には、払出処理を実行する。即ち、払出ベルト15及びシャッタソレノイド21を駆動して、釣銭払出命令に応じた釣銭を払い出す。このとき、払い出しされる硬貨Cは、払出センサ22によりその数がカウントされる。以上の入金・払出処理における計数センサ12及び払出センサ22による硬貨Cのカウントに基づいて自動硬貨釣銭機1内の金種毎の在高が算出される。このようにして算出された各金種の在高は、不揮発性メモリ36に記憶される。
次に、ニアエンド枚数設定処理を図6に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、ニアエンド枚数設定処理をするには、例えばタッチパネル26での入力操作によって、機器モードをニアエンド枚数設定モードに設定する。そして、500円に対するニアエンド枚数を設定する(ステップS1)。具体的には、機器モードがニアエンド枚数設定モードに設定されていれば、液晶表示器25に500円に対するニアエンド枚数を入力するためのニアエンド枚数入力画面(図示せず)が表示される。そこで、このニアエンド枚数入力画面に対してのタッチパネル26のタッチ入力より500円に対するニアエンド枚数を入力することが可能となる。そして、ニアエンド枚数が入力されたならば、その入力された500円のニアエンド枚数をニアエンド枚数設定テーブルT1に記憶させる。これにより500円に対するニアエンド枚数が設定される。以後、同様の処理を100円,50円,10円,5円,1円というように額面金額の高い金種から低い金種の順に実行する(ステップS2〜S6)。以上の処理により各金種のニアエンド枚数が設定される。
ここで、詳細は後述するが、本実施の形態では、ニアエンド枚数設定テーブルT1に設定されたニアエンド枚数が「0」に設定されている金種については、エンド報知を実行しない。この意味で、図6に示すフローチャート中のステップS1〜S6の処理は、エンド状態報知を実行しない金種を選択可能とする選択手段の機能を実行することになる。
次に、エンド状態報知処理を図7に示すフローチャートに基づいて説明する。このエンド報知処理は、例えば1取引毎の入金・払出処理が実行された後に行われる処理であり、概略的には、自動硬貨釣銭機1に収納された硬貨Cの枚数がニアエンド枚数以下である場合には、エンド報知を実行するが、エンド報知対象となる金種のニアエンド枚数が「0」に設定されている場合には、エンドの報知を実行しない処理である。
まず、エンド状態の金種があるか否かを検出する(ステップS11、検出手段)。具体的には、自動硬貨釣銭機1内の各金種の在高がニアエンド枚数設定テーブルT1に設定されたニアエンド枚数以下であるか否かを判定する。自動硬貨釣銭機1内の各金種の在高は、前述した入金・払出処理における計数センサ12及び払出センサ22による硬貨Cのカウントに基づいて算出される。
エンド状態の金種が無い場合には(ステップS12のN)、各金種の在高がエンド状態ではなく正常状態である旨を報知する(ステップS13)。具体的には、正常状態である旨のホスト機に対する送信及び液晶表示器25による表示、ブザー28からの通常音の出力などを実行する。
一方、エンド状態の金種が有る場合には(ステップS12のY)、当該金種のニアエンド枚数設定テーブルT1に設定されているニアエンド枚数が「0」であるか否かを判断する(ステップS14)。ニアエンド枚数が「0」ではなく「1」枚以上に設定されている場合には(ステップS14のN)、当該金種がエンド状態である旨を報知する(ステップS15、報知手段)。具体的には、当該金種がエンド状態である旨のホスト機に対する送信及び液晶表示器25による表示、通常音と異なるエンド用音のブザー28からの出力などを実行する。
ステップS14において、エンド状態である金種のニアエンド枚数設定テーブルT1に設定されているニアエンド枚数が「0」であると判断した場合には(ステップS14のY)、ステップS13に進み、全金種の枚数がエンド状態ではなく正常状態である旨を報知する(ステップS13)。即ち、ニアエンド枚数が「0」に設定されている金種がエンド状態になった場合は、エンド状態を無視して正常状態であるとする。ここに、選択手段(図6中のステップS1〜S6)によって選択された金種については、検出手段(図7中のステップS11)がエンド状態を検出した場合でも、報知手段にエンド状態報知を実行させない報知禁止手段の機能が実行される。
このように、本実施の形態では、自動硬貨釣銭機1に収納された貨幣である硬貨Cのエンド状態を金種毎に検出して、エンド状態を検出したことを報知する構成とした上で、エンド状態の報知を実行しない金種を選択可能としたことにより、釣銭として使用しない金種のエンド状態を報知しないように設定することができる。これにより、釣銭として使用しない金種を営業開始前に自動硬貨釣銭機1内に入金しなくてよいので、営業開始時における店員の準備金の入金作業に掛かる手間が軽減される。
また、本実施の形態では、検出手段は、貨幣である硬貨Cの収納枚数が、硬貨Cのエンド状態を規定するための金種毎にユーザ設定可能な規定枚数以下の枚数となった場合にエンド状態を検出し、選択手段は、ユーザ設定可能な規定枚数を0に設定することによってエンド状態報知を実行しない金種の選択を許容することにより、エンド状態を規定する規定枚数の設定によってエンド状態の報知/非報知を選択することができる。
なお、本実施の形態では、自動釣銭機として、自動硬貨釣銭機1を例に説明したが、これに限るものではなく、自動釣銭機としては、自動紙幣釣銭機でもよい。
次に、本発明の第二の実施の形態を図8に基づいて説明する。なお、前述した実施の形態と同じ部分は同一符号で示し説明も省略する(以降の実施の形態でも同じ)。
本実施の形態では、指定された金種の額面金額以下の金種のエンド状態報知を実行しない。このため、ニアエンド枚数設定処理が第一の実施の形態に対して異なる。
本実施の形態のニアエンド枚数設定処理では、図6に示した処理と同様に額面金額の高い金種から低い金種の順にニアエンド枚数の入力を受け付けてニアエンド枚数を設定する(ステップS1,S2,S3,S4,S5,S6)過程において、金種毎にニアエンド枚数として「0」が入力されたか否かを判断する(ステップS1´,S2´,S3´,S4´,S5´)。なお、この判断は、1円のニアエンド枚数に対しては実行しない。
ニアエンド枚数として「0」が入力されなかった場合には(ステップS1´のN,S2´のN,S3´のN,S4´のN,S5´のN)、次の金種のニアエンド枚数設定処理を実行する(ステップS2,S3,S4,S5,S6)。
ニアエンド枚数として「0」が入力された場合には(ステップS1´のY,S2´のY,S3´のY,S4´のY,S5´のY)、当該金種の額面金額以下の金種のニアエンド枚数を全て「0」に設定する。具体的には、それらの金種に対するニアエンド枚数設定テーブルT1のニアエンド枚数を「0」とする。例えば、金種50円のニアエンド枚数として「0」が入力されたならば、金種50円とともに金種10円,5円,1円のニアエンド枚数も「0」に設定する。そして、処理を終了する。
これにより、ニアエンド枚数として「0」が入力されることで指定された金種の額面金額以下の金種のエンド状態報知が実行されなくなる。
このように、本実施の形態においては、エンド状態報知を実行しない金種とした指定された金種の額面金額以下の金種を、エンド状態報知を実行しない金種として選択することにより、エンド状態報知を実行しない金種とした指定した金種の額面金額以下の金種に対しては、自動的にエンド状態報知を行わない設定となるので、エンド状態を報知しない金種の設定操作が容易化される。
次に、本発明の第三の実施の形態を図9に基づいて説明する。
本実施の形態では、全金種の在高が「0」の状態からの準備金投入の際に、投入されなかった金種のエンド状態報知を実行しない。このため、ニアエンド枚数設定処理が前述の実施の形態に対して異なる。
本実施の形態のニアエンド枚数設定処理は、図9に示すように、まず、当該自動硬貨釣銭機1への準備金の投入要求の有無を判断する(ステップS31)。この準備金の投入要求は、一例として、タッチパネル26での入力操作によってなされる。準備金の投入要求が有ったと判断する条件の別の例としては、当該自動硬貨釣銭機1の電源がONされたことや、図示しない準備金投入開始ボタンの操作による開始信号のマイコン30への入力などでも良い。このように準備金の投入要求があったということは、別の面から見ると、機器モードがニアエンド枚数設定モードに設定されたということになる。
当該自動硬貨釣銭機1への準備金の投入要求があった場合には(ステップS31のY)、自動硬貨釣銭機1の全金種の現在の在高が「0」であるか否かを判断する(ステップS32)。これは、不揮発性メモリ36に記憶されている自動硬貨釣銭機1内の全金種の現在の在高を参照することで行われる。
ステップS32において、自動硬貨釣銭機1内の少なくとも一つの金種の現在の在高が「0」でないと判断した場合には(ステップS32のN)、エラーとなり、エラー処理を実行する。
ステップS32において、自動硬貨釣銭機1内の全金種の現在の在高が「0」であると判断した場合には(ステップS32のY)、入金処理を実行する(ステップS33)。この入金処理は第一の実施の形態で説明したので、ここでは説明を省略する。
入金処理を終了したならば(ステップS34のY)、全金種のニアエンド枚数を設定する(ステップS35)。入金処理の終了は、一例として、タッチパネル26での入金処理終了指示のような入力操作によってなされる。そして、入金処理において、入金が有った金種に対しては、所定の枚数(例えば20枚)をニアエンド枚数としてニアエンド枚数設定テーブルT1に記憶させる。ここで、入金の有無は、前述したように計数センサ12により検出される。一方、入金処理において、入金が無かった金種に対しては、ニアエンド枚数として「0」枚をニアエンド枚数設定テーブルT1に記憶させる。
これにより、準備金の入金が無い金種に対しては、エンド状態報知が実行されなくなる。
このように、本実施の形態においては、全金種の在高が0の状態から準備金が入金されなかった金種を、エンド状態報知を実行しない金種として選択することにより、エンド状態を報知しない金種の設定操作が容易化される。
本発明の第一の実施の形態の自動硬貨釣銭機の外観を示す斜視図である。 自動硬貨釣銭機の内部構造を示す平面図である。 自動硬貨釣銭機の内部構造を示す縦断側面図である。 自動硬貨釣銭機に内蔵される各部の電気的接続を示すブロック図である。 ニアエンド枚数設定テーブルを示す模式図である。 ニアエンド枚数設定処理の流れを示すフローチャートである。 エンド状態報知処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第二の実施の形態のニアエンド枚数設定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第三の実施の形態のニアエンド枚数設定処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…自動硬貨釣銭機(自動釣銭機)、ステップS1〜S6…選択手段、ステップS11…検出手段、ステップS14…報知禁止手段、ステップS15…報知手段、C…硬貨(貨幣)

Claims (4)

  1. 入金された貨幣を金種別に選別して収納し、金種別に払い出すようにした自動釣銭機において、
    収納された貨幣のエンド状態を金種毎に検出する検出手段と、
    前記検出手段がエンド状態を検出したことを報知する報知手段と、
    前記報知手段によるエンド状態報知を実行しない金種を選択可能とする選択手段と、
    前記選択手段によって選択された金種については、前記検出手段がエンド状態を検出した場合でも前記報知手段にエンド状態報知を実行させない報知禁止手段と、
    を備えることを特徴とする自動釣銭機。
  2. 前記検出手段は、貨幣の収納枚数が、貨幣のエンド状態を規定するための金種毎にユーザ設定可能な規定枚数以下の枚数となった場合にエンド状態を検出し、
    前記選択手段は、前記ユーザ設定可能な規定枚数を0に設定することによってエンド状態報知を実行しない金種の選択を許容する、
    ことを特徴とする請求項1記載の自動釣銭機。
  3. 前記選択手段は、エンド状態報知を実行しない金種とした指定された金種の額面金額以下の金種を、エンド状態報知を実行しない金種として選択することを特徴とする請求項1記載の自動釣銭機。
  4. 前記選択手段は、全金種の在高が0の状態から準備金が入金されなかった金種を、エンド状態報知を実行しない金種として選択することを特徴とする請求項1記載の自動釣銭機。
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