JP2005208496A - クロージャおよびその組立方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光ファイバの接続余長を短くすることができ、小型、軽量化、低価格化を図るとともに、光ファイバの接続作業の効率を向上させることが可能なクロージャの提供。
【解決手段】 光ファイバ2が対向する両側から導入されるクロージャスリーブ11の内部に、前記光ファイバ2同士を接続するためのクランプ部4と、前記光ファイバ2を把持する一対のホルダ部20を具備する連結台3とが収容され、前記クランプ部4は前記ホルダ部20同士の間に配置され、前記ホルダ部20は、前記連結台3の両端側からクランプ部4に向けてスライド移動させることにより、該ホルダ部20に保持された光ファイバ2を前記クランプ部4に挿入できるようになっているクロージャ10を用いる。
【選択図】 図2
【解決手段】 光ファイバ2が対向する両側から導入されるクロージャスリーブ11の内部に、前記光ファイバ2同士を接続するためのクランプ部4と、前記光ファイバ2を把持する一対のホルダ部20を具備する連結台3とが収容され、前記クランプ部4は前記ホルダ部20同士の間に配置され、前記ホルダ部20は、前記連結台3の両端側からクランプ部4に向けてスライド移動させることにより、該ホルダ部20に保持された光ファイバ2を前記クランプ部4に挿入できるようになっているクロージャ10を用いる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、光ファイバ同士の接続に用いられるクロージャおよびその組立方法に関する。
光ファイバケーブルの一種であるドロップケーブルの接続としては、一般に、クロージャや屋外型のキャビネット等が用いられている。従来のクロージャとしては、例えば、特許文献1のようなものなどがある。
特開平10−300948号公報
ところで、上述した特許文献1記載のクロージャにおいては、複数の光ファイバを光接続し、かつ、光ファイバの接続余長を、許容曲げ半径以上の半径を有するループを描いて吸収できるように大きなクロージャスリーブを用いた構造となっているので、非常に大型なものとなってしまい、例えばドロップケーブルのように少心数の光ファイバケーブルの接続に適用した場合には、クロージャスリーブの容量に対して余長収容量が少ないなどといった無駄が非常に大きいといった不満がある。また、サイズが大きすぎることにより、重量が大きいため、現場での施工に手間がかかるといった問題もある。また、低コスト化も難しいといった問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光ファイバの接続余長を短くすることができ、小型、軽量化、低価格化を図るとともに、光ファイバの接続作業の効率を向上させることが可能なクロージャおよびその組立方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、光ファイバが対向する両側から導入されるクロージャスリーブの内部に、前記光ファイバ同士を接続するためのクランプ部と、前記光ファイバを把持する一対のホルダ部を具備する連結台とが収容され、前記クランプ部は前記ホルダ部同士の間に配置され、前記ホルダ部は、前記連結台の両端側からクランプ部に向けてスライド移動させることにより、該ホルダ部に保持された光ファイバを前記クランプ部に挿入できるようになっていることを特徴とするクロージャを提供する。
このようなクロージャにおいては、前記ホルダ部として、前記光ファイバを嵌め込んで固定する光ファイバ固定溝を有するものを採用することも可能である。
前記クランプ部に該クランプ部の開放状態を確保するための開放部材が介在しており、前記開放部材の抜去により、クランプ部による前記光ファイバへのクランプ力が作用するようになっている構成も採用可能である。
前記光ファイバは、外皮に被覆された光ファイバ心線および抗張力体を有するものであり、前記ホルダ部は、前記外皮を把持するものである構成も採用可能である。
このようなクロージャにおいては、前記ホルダ部として、前記光ファイバを嵌め込んで固定する光ファイバ固定溝を有するものを採用することも可能である。
前記クランプ部に該クランプ部の開放状態を確保するための開放部材が介在しており、前記開放部材の抜去により、クランプ部による前記光ファイバへのクランプ力が作用するようになっている構成も採用可能である。
前記光ファイバは、外皮に被覆された光ファイバ心線および抗張力体を有するものであり、前記ホルダ部は、前記外皮を把持するものである構成も採用可能である。
また、本発明は、光ファイバが対向する両側から導入されるクロージャスリーブの内部に、前記光ファイバ同士を接続するためのクランプ部と、前記光ファイバを把持する一対のホルダ部を具備する連結台とが収容され、前記クランプ部は前記ホルダ部同士の間に配置されているクロージャの組立方法であって、前記ホルダ部に前記光ファイバを把持させ、前記光ファイバの切断および先端部の被覆除去の作業を行った後、前記光ファイバを取り付けたまま前記ホルダ部を前記連結台の両端側からクランプ部に向けてスライド移動させることにより、ホルダ部に保持された光ファイバを前記クランプ部に挿入して接続させることを特徴とするクロージャの組立方法を提供する。
本発明によれば、光ファイバはホルダ部に保持させてクランプ部に直接挿入できるので、光ファイバの接続余長が不要であり、光ファイバの接続余長をループを描いて吸収することがない。従って、クロージャの小型化を実現でき、さらに、軽量化、低価格化を図ることもできる上、光ファイバの接続作業の効率を向上させることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
図1,図2に示すように、本形態例のクロージャ10は、光ファイバ2が対向する両側から導入されるクロージャスリーブ11の内部に、光ファイバ2同士を接続するためのクランプ部4と、光ファイバ2を把持する一対のホルダ部20,20を具備する連結台3とが収容され、クロージャスリーブ11の上面に、支持線固定具60が連結されたものである。ホルダ部20,20およびクランプ部4は、それぞれ、連結台3のホルダ部保持部31およびクランプ部保持部35に保持されている。ホルダ部20,20と連結台3とクランプ部4とにより、光ファイバ接続器1が構成されている。
図1,図2に示すように、本形態例のクロージャ10は、光ファイバ2が対向する両側から導入されるクロージャスリーブ11の内部に、光ファイバ2同士を接続するためのクランプ部4と、光ファイバ2を把持する一対のホルダ部20,20を具備する連結台3とが収容され、クロージャスリーブ11の上面に、支持線固定具60が連結されたものである。ホルダ部20,20およびクランプ部4は、それぞれ、連結台3のホルダ部保持部31およびクランプ部保持部35に保持されている。ホルダ部20,20と連結台3とクランプ部4とにより、光ファイバ接続器1が構成されている。
本形態例では、光ファイバとして、鋼線などの支持線7が並設され光ファイバ2と一括被覆された支持線付き光ファイバ8が用いられている。支持線付き光ファイバ8としては、インドアケーブル、ドロップケーブル等、各種採用可能である。
図1(b)に示すように、支持線付き光ファイバ8は、クロージャ10に導入される手前から光ファイバ2と支持線7とに分離されている。光ファイバ2と支持線7との分離部では、テープT1を巻き付けて補強することができる。クロージャ10の末端部付近では、支持線7に対して光ファイバ2にたるみを持たせて設置するとよい。
図1(b)に示すように、支持線付き光ファイバ8は、クロージャ10に導入される手前から光ファイバ2と支持線7とに分離されている。光ファイバ2と支持線7との分離部では、テープT1を巻き付けて補強することができる。クロージャ10の末端部付近では、支持線7に対して光ファイバ2にたるみを持たせて設置するとよい。
光ファイバ2は、ここでは、図20に示すように、光ファイバ心線2bとその両側に配置された抗張力体2dとが外皮2eによって被覆されてなる光ファイバケーブル2cが用いられている。抗張力体2dとしては、例えばアラミド繊維や鋼線などが挙げられる。外皮2eは、例えばポリオレフィン樹脂などの合成樹脂をベースとした組成物を採用することができる。なお、本発明において、光ファイバ2としては、光ファイバケーブルに限定されるものではなく、各種の単心または多心の光ファイバを採用することができる。
光ファイバ2は、図10に示すように、光ファイバケーブル2cをホルダ部20に把持させたとき、裸光ファイバ2aの端面がクランプ部4の中央付近に位置して突き合わせできるように、先端部に露出された裸光ファイバ2aおよび光ファイバ心線2bとして露出された心線部の長さが調節されている。
光ファイバ2は、図10に示すように、光ファイバケーブル2cをホルダ部20に把持させたとき、裸光ファイバ2aの端面がクランプ部4の中央付近に位置して突き合わせできるように、先端部に露出された裸光ファイバ2aおよび光ファイバ心線2bとして露出された心線部の長さが調節されている。
図5〜8に示すように、クランプ部4は、二つ割り構造の素子41,42,43と、これら素子41,42,43の外側に装着され、これら素子41,42,43を挟み込むようにしてクランプするコ字状のバネ部材46とを備えている。ここでは、上記素子41,42,43は、細長形状の基体41と、この基体41に対向して前後(基体41の長手方向)に並べて配置される3個の蓋体42,43,43とからなる。より詳しくは、蓋体42,43,43は、基体41との間に裸光ファイバ2aをクランプ保持する中央蓋42と、この中央蓋42の両側に配置されて基体41との間に光ファイバ心線2bをクランプ保持する2個の端部蓋43,43とに区別される。基体41と蓋体42,43,43は、バネ部材46のクランプ力によって、角柱状に一体化されている。
バネ部材46は、素子41,42,43の合わせ面41a,42a,43aと対向する背面41b,42b,43bに沿う一対のフランジ部46aにより、互いに対向する合わせ面41a,42a,43aの間にクランプ力を作用させる。本形態例では、図6,図7に示すように、フランジ部46aは、蓋体42,43の分割位置に合わせて形成されたスリット46bにより分割されている。なお、スリット46bによるフランジ部46aの分割は、特に必須の構成ではない。
バネ部材46は、素子41,42,43の合わせ面41a,42a,43aと対向する背面41b,42b,43bに沿う一対のフランジ部46aにより、互いに対向する合わせ面41a,42a,43aの間にクランプ力を作用させる。本形態例では、図6,図7に示すように、フランジ部46aは、蓋体42,43の分割位置に合わせて形成されたスリット46bにより分割されている。なお、スリット46bによるフランジ部46aの分割は、特に必須の構成ではない。
基体41と中央蓋42とが重ね合わされる合わせ面41a,42aには、調心機構44として、両光ファイバ2(裸光ファイバ2a)を位置決めして調心する位置決め溝44が、基体41の長手方向に延びるように設けられている。ここでは図5に示すように、位置決め溝44は、基体41の合わせ面41aに形成されているが、これに限定されず、位置決め溝44が蓋体42側の合わせ面42aに形成された構成や、基体41及び蓋体42の両方に形成された構成も採用可能である。位置決め溝44の断面形状は、例えばV溝であるが、U溝、丸溝(断面半円形の溝)などであってもよい。位置決め溝44は、接続される光ファイバ2の対ごとに(心数分)設けられる。
基体41と端部蓋43とが重ね合わされる合わせ面41a,43aには、光ファイバ心線2bをクランプ保持する被覆収納溝45が設けられている。被覆収納溝45は、位置決め溝44の両端と連通し、クランプ部4の両端に開口した光ファイバ挿入穴48につながっている。被覆収納溝45は、クランプ部4内に挿入された光ファイバ心線2bの先端部を収納し、かつ、素子41,43がバネ部材46でクランプされたときに、光ファイバ心線2bをしっかりとクランプ固定できる形状になっている。
図6,図7に示すように、基体41および蓋体42,43が重ね合わされる合わせ面41a,42a,43aの一側縁部には、開放部材5(楔)の先端部5a(図12参照)を挿入する楔挿入溝47a,47bが形成されている。ここでは、楔挿入溝47a,47bは、基体41と中央蓋42との合わせ面に2箇所(符号47a)、基体41と端部蓋43との合わせ面に各1箇所(符号47b)、設けられている。しかし、楔挿入溝の配置は、上記配置に特に限定されるものではない。
クランプ部4は、楔挿入溝47a,47bに楔5の先端部5aを圧入することにより、バネ部材46のクランプ力に抗して基体41と蓋体42,43とを押し開くことができるようになっている。そして、楔挿入溝47a,47bから楔5を抜くと、基体41と蓋体42,43との間を閉じて、再びバネ部材46のクランプ力によって一体化された状態とすることができる。
図9〜図12では、楔5は、基体41と中央蓋42との間に1個、基体41と端部蓋43との間に各1個を用いている。しかし、蓋体42,43の分割に合わせて異なる楔を用いることは必須の構成ではなく、例えば、2個以上の蓋体にまたがるような楔を用いる等しても構わない。
クランプ部4は、楔挿入溝47a,47bに楔5の先端部5aを圧入することにより、バネ部材46のクランプ力に抗して基体41と蓋体42,43とを押し開くことができるようになっている。そして、楔挿入溝47a,47bから楔5を抜くと、基体41と蓋体42,43との間を閉じて、再びバネ部材46のクランプ力によって一体化された状態とすることができる。
図9〜図12では、楔5は、基体41と中央蓋42との間に1個、基体41と端部蓋43との間に各1個を用いている。しかし、蓋体42,43の分割に合わせて異なる楔を用いることは必須の構成ではなく、例えば、2個以上の蓋体にまたがるような楔を用いる等しても構わない。
図3,図4,図6,図7に示すように、ホルダ部20は、底部21及び側壁22,22により上向き(図4の上向き)コ字状に形成された光ファイバ固定溝24を有する。光ファイバ固定溝24は、ホルダ部20の両端20a,20b間にわたって延びており、互いに対向する両側壁22,22の内面には、断面三角形状の押さえ突起24aが多数並設されている。ホルダ部20は、光ファイバ固定溝24に光ファイバケーブル2cの外皮2eを押し込んで嵌め込むことにより、光ファイバ2を把持して固定するようになっている。
ホルダ部20の底部21は、周知の光ファイバ被覆除去機や光ファイバカッター、光ファイバ検査機に対して、ファイバホルダとして適用できるような構造、形状となっている。底部21の側壁22と逆側の裏面に形成された凹溝23は、周知のファイバホルダと同様に、ファイバホルダが載せられるホルダ台に形成された突条に案内されるためのものである。
ホルダ部20の底部21は、周知の光ファイバ被覆除去機や光ファイバカッター、光ファイバ検査機に対して、ファイバホルダとして適用できるような構造、形状となっている。底部21の側壁22と逆側の裏面に形成された凹溝23は、周知のファイバホルダと同様に、ファイバホルダが載せられるホルダ台に形成された突条に案内されるためのものである。
図3,図4等に示すように、連結台3は、細長状のベース30と、ベース30の長手方向の両端部30aに設けられたホルダ部保持部31,31と、ベース30の長手方向の中央部30cに設けられたクランプ部保持部35とを有している。ベース30の端部30aと中央部30cとの境界部には、端部30a側が低くなるような段部30bが形成されている。
ホルダ部保持部31とクランプ部保持部35は、ホルダ部20とクランプ部4との間に、光ファイバ心線2bの湾曲変形を許容する空間6が確保されるように、所定の間隔を離して配置されている。空間6の間隔は、光ファイバ2の種類や用途などにも依存し、特に限定されるものではないが、クランプ部4の端面4aと光ファイバケーブル2cの外皮2e端との間隔d(図11参照)として、例えば約8mmである。
ホルダ部保持部31とクランプ部保持部35は、ホルダ部20とクランプ部4との間に、光ファイバ心線2bの湾曲変形を許容する空間6が確保されるように、所定の間隔を離して配置されている。空間6の間隔は、光ファイバ2の種類や用途などにも依存し、特に限定されるものではないが、クランプ部4の端面4aと光ファイバケーブル2cの外皮2e端との間隔d(図11参照)として、例えば約8mmである。
図3,図6,図7に示すように、それぞれのホルダ部保持部31は、ベース30の端部30aから上向きに突出し、ベース30の両側縁30sに沿って延びる一対の屈曲壁32と、先端に係合突起33aが形成された弾性係合片33とを有する。屈曲壁32は、上縁部が互いに対向する内側に屈曲して断面逆L字形の形状となっており、屈曲壁32の内側に臨んで凹溝32aを有している。弾性係合片33は、ベース30の中央部30cから端縁30eに向かう方向に延びており、係合突起33aは、屈曲壁32と同様、上向きに突出している。
ホルダ部保持部31は、以下に述べるようにして、ホルダ部20をベース30の両端部30aに保持するようになっている。
ホルダ部20をベース30の端縁30e側から屈曲壁32同士の間に挿入すると、ホルダ部20の底部21の両側縁部21aが凹溝32aに案内されて、ベース30の中央部30cに向けてスライド移動する。弾性係合片33は、ホルダ部20の底部21の押込みを受けて、先端側が下方に反るように湾曲する。ホルダ部20の端部20bがホルダ部保持部31の弾性係合片33先端の係合突起33aの位置に達すると弾性係合片33が反発し、ホルダ部20の底部21が、ベース30の段部30bと弾性係合片33の係合突起33aとの間に収容される。
図3(b),図7に示すように、ホルダ部保持部31に保持されたホルダ部20は、底部21が両側から凹溝32aに案内されることにより、凹溝32aに沿って両方向にスライド移動することができるようになっている。
ここで、底部21の側縁部21aとホルダ部保持部31の凹溝32aとの嵌め合いは締まり嵌めになっており、ホルダ部20が底部21が屈曲壁32同士の間に挟まれたとき、ホルダ部20の底部21とホルダ部保持部31の凹溝32aとの間に働く摩擦により、ホルダ部20のスライド移動は制限を受けるようになっている。
ホルダ部20とホルダ部保持部31との間に働く摩擦力は、少なくとも、図11に示すように、ホルダ部20とクランプ部4の間で弾性的に湾曲変形した光ファイバ心線2bの復元力に抗して該光ファイバ心線2bをとどめることができ、ホルダ部20がベース30の端縁30e側に押し出されない程度が好ましい。この場合、ホルダ部20から手を離しても、光ファイバ心線2bの湾曲変形が戻ることがない。また、手指等でホルダ部20を十分容易にスライド移動させることができるように、ホルダ部20とホルダ部保持部31との間に働く摩擦力は、手指等の推進力よりも小さいことが望ましい。
ホルダ部20をベース30の端縁30e側から屈曲壁32同士の間に挿入すると、ホルダ部20の底部21の両側縁部21aが凹溝32aに案内されて、ベース30の中央部30cに向けてスライド移動する。弾性係合片33は、ホルダ部20の底部21の押込みを受けて、先端側が下方に反るように湾曲する。ホルダ部20の端部20bがホルダ部保持部31の弾性係合片33先端の係合突起33aの位置に達すると弾性係合片33が反発し、ホルダ部20の底部21が、ベース30の段部30bと弾性係合片33の係合突起33aとの間に収容される。
図3(b),図7に示すように、ホルダ部保持部31に保持されたホルダ部20は、底部21が両側から凹溝32aに案内されることにより、凹溝32aに沿って両方向にスライド移動することができるようになっている。
ここで、底部21の側縁部21aとホルダ部保持部31の凹溝32aとの嵌め合いは締まり嵌めになっており、ホルダ部20が底部21が屈曲壁32同士の間に挟まれたとき、ホルダ部20の底部21とホルダ部保持部31の凹溝32aとの間に働く摩擦により、ホルダ部20のスライド移動は制限を受けるようになっている。
ホルダ部20とホルダ部保持部31との間に働く摩擦力は、少なくとも、図11に示すように、ホルダ部20とクランプ部4の間で弾性的に湾曲変形した光ファイバ心線2bの復元力に抗して該光ファイバ心線2bをとどめることができ、ホルダ部20がベース30の端縁30e側に押し出されない程度が好ましい。この場合、ホルダ部20から手を離しても、光ファイバ心線2bの湾曲変形が戻ることがない。また、手指等でホルダ部20を十分容易にスライド移動させることができるように、ホルダ部20とホルダ部保持部31との間に働く摩擦力は、手指等の推進力よりも小さいことが望ましい。
図3,図6,図7に示すように、クランプ部保持部35は、クランプ部4の両端部に係合してこれを把持する2対の係合アーム36と、クランプ部4の両端4aの位置がベース30の長手方向にずれないように規制する押さえ板37とを備えており、これら係合アーム36及び押さえ板37は、ベース30の中央部30c上に突設されている。押さえ板37には、光ファイバ2が挿通できるような切欠状の凹部37aが形成されている。図3(b)に示すように、各対の係合アーム36同士の間には、ベース30の裏表を貫通する貫通穴38が形成されている。
係合アーム36は、弾性変形してベース30の幅方向(図3(a)の上下方向)の外方に反ることにより、その間にクランプ部4を受け入れて、図6に示すようにクランプ部4を把持するようになっている。クランプ部4を連結台3から取り外すには、係合アーム36を開いてクランプ部4との係合を解除すればよい。
係合アーム36は、弾性変形してベース30の幅方向(図3(a)の上下方向)の外方に反ることにより、その間にクランプ部4を受け入れて、図6に示すようにクランプ部4を把持するようになっている。クランプ部4を連結台3から取り外すには、係合アーム36を開いてクランプ部4との係合を解除すればよい。
図17,図18に示すように、クロージャスリーブ11は、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂により形成されたものであり、主壁部12と、主壁部12を中心として対向する位置に配置された一対の側壁部13,13とから構成されている。これら主壁部12と側壁部13,13との間は、薄肉ヒンジにより開閉可能に連結されている。クロージャスリーブ11は、側壁部13,13の端縁に設けられたラッチ11aの係合により閉じ合わされ、また、ラッチ11aの係合を解除することにより中を開くことができるようになっている。
主壁部12の外面側には、クロージャスリーブ11と支持線固定具60とを連結するための連結部14が、クロージャスリーブ11の長手方向に延びる支持線把持溝15を両側から画成するように設けられている。連結部14は、支持線固定具60の連結部64の爪部64aと嵌合できるようになっている係合溝14aを有する。連結部14の中央部には、係合溝14aを断絶するように、ブロック状の突部14bが外方に突出している。
支持線把持溝15は、クロージャ10に1本の支持線7をスルーさせて取り付けるときに、支持線7を把持するためのものであり、幅が支持線7の外径よりも若干狭くなるように形成されている。支持線把持溝15に支持線7を差し入れて沿わせることにより、支持線7を把持することができる。支持線把持溝15は、クロージャスリーブ11と支持線固定具60を連結することにより、これらクロージャスリーブ11と支持線固定具60との間に配置されるので、クロージャ10が支持線7から外れて落下する恐れがない。
支持線把持溝15は、クロージャ10に1本の支持線7をスルーさせて取り付けるときに、支持線7を把持するためのものであり、幅が支持線7の外径よりも若干狭くなるように形成されている。支持線把持溝15に支持線7を差し入れて沿わせることにより、支持線7を把持することができる。支持線把持溝15は、クロージャスリーブ11と支持線固定具60を連結することにより、これらクロージャスリーブ11と支持線固定具60との間に配置されるので、クロージャ10が支持線7から外れて落下する恐れがない。
支持線固定具60は、2本の支持線7をクロージャ10で接続するときに、各支持線7の端末部を固定するためのものである。図18に示すように、支持線固定具60は、支持板61と、支持板61の上面に突設された支持線押さえ部62および支持線巻き回し部63と、支持板61の下面に突設された連結部64とを備えている。
支持線押さえ部62は、支持板61の長手方向の両端側に1個ずつ配置されており、それぞれ断面略菱形に形成された柱部62aと、その上端側に形成された傘部62bとから構成されている。支持線巻き回し部63は、支持板61の長手方向の中央部に2つ配置されており、それぞれ断面略楕円形に形成された柱部63aと、その上端側に形成された傘部63bとから構成されている。
連結部64は、先端側には、支持板61の短手方向の内方に向かって屈曲し、クロージャスリーブ11の連結部14の係合溝14aと嵌合できるようになっている爪部64aを有する。クロージャスリーブ11と支持線固定具60とは、互いの連結部14,64の係合溝14aと爪部64aを係合することにより、着脱可能に連結することができる。
支持線押さえ部62は、支持板61の長手方向の両端側に1個ずつ配置されており、それぞれ断面略菱形に形成された柱部62aと、その上端側に形成された傘部62bとから構成されている。支持線巻き回し部63は、支持板61の長手方向の中央部に2つ配置されており、それぞれ断面略楕円形に形成された柱部63aと、その上端側に形成された傘部63bとから構成されている。
連結部64は、先端側には、支持板61の短手方向の内方に向かって屈曲し、クロージャスリーブ11の連結部14の係合溝14aと嵌合できるようになっている爪部64aを有する。クロージャスリーブ11と支持線固定具60とは、互いの連結部14,64の係合溝14aと爪部64aを係合することにより、着脱可能に連結することができる。
図2,図19に示すように、クロージャスリーブ11の内面側には、クロージャスリーブ11の長手方向の両端に配置された端面板16と、端面板16からパッキン18を収容する空間を介して設けられた隔壁17と、光ファイバ接続器1を固定するための接続器固定部19とが設けられている。
図2に示すように、パッキン18は、クロージャスリーブ11の両端の開口部11bから挿入された光ファイバケーブル2cを挟み込むことにより、前記開口部11bを水密に封止するものである。
図19に示すように、接続器固定部19は、光ファイバ接続器1の連結台3の下面側に当接する突起19aと、連結台3の上面側に当接する突起19bと、連結台3の側縁30sに当接する突起19cとから構成されている。突起19aと突起19bの間隔は、連結台3の厚みよりも若干狭くなっており、これにより、連結台3を堅固に把持することができる。
図2に示すように、パッキン18は、クロージャスリーブ11の両端の開口部11bから挿入された光ファイバケーブル2cを挟み込むことにより、前記開口部11bを水密に封止するものである。
図19に示すように、接続器固定部19は、光ファイバ接続器1の連結台3の下面側に当接する突起19aと、連結台3の上面側に当接する突起19bと、連結台3の側縁30sに当接する突起19cとから構成されている。突起19aと突起19bの間隔は、連結台3の厚みよりも若干狭くなっており、これにより、連結台3を堅固に把持することができる。
以下、光ファイバ接続器1の使用方法を例示する。
まず、図9に示すように、クランプ部4の楔挿入溝47a,47b(図6参照)に楔5を割り入れる。これにより、基体41と蓋体42,43との合わせ面41a,42a,43a間が開かれる。
次いで、図10,図11に示すように、ホルダ部20をホルダ部保持部31から取り外して、光ファイバケーブル2cの外皮2eを光ファイバ固定溝24に固定する。光ファイバケーブル2cを把持させたホルダ部20を、ファイバカッターや光ファイバ被覆除去機にセットして、光ファイバの切断および先端部の被覆除去などの作業を行い、光ファイバ2の先端部に、所定の長さの裸光ファイバ2aおよび光ファイバ心線2bを露出させる。
光ファイバ2を把持したホルダ部20をホルダ部保持部31に挿入しながら、該ホルダ部20に把持した光ファイバ2の先端部を、クランプ部4に向けてスライド移動させ、光ファイバ2をクランプ部4に挿入する。そして、図12に示すように、ホルダ部20の底部21が弾性係合片33の係合突起33aを越えて段部30b側に進入するまで押し込んで、位置決め溝44内で両光ファイバ2の端面同士を突き合わせる(図8参照)。この結果、ホルダ部20とクランプ部4との間の空間6において、光ファイバ心線2bがたわんで湾曲変形し、光ファイバ2の端面間が密着するので、光ファイバ2同士を確実に光接続することができる。
まず、図9に示すように、クランプ部4の楔挿入溝47a,47b(図6参照)に楔5を割り入れる。これにより、基体41と蓋体42,43との合わせ面41a,42a,43a間が開かれる。
次いで、図10,図11に示すように、ホルダ部20をホルダ部保持部31から取り外して、光ファイバケーブル2cの外皮2eを光ファイバ固定溝24に固定する。光ファイバケーブル2cを把持させたホルダ部20を、ファイバカッターや光ファイバ被覆除去機にセットして、光ファイバの切断および先端部の被覆除去などの作業を行い、光ファイバ2の先端部に、所定の長さの裸光ファイバ2aおよび光ファイバ心線2bを露出させる。
光ファイバ2を把持したホルダ部20をホルダ部保持部31に挿入しながら、該ホルダ部20に把持した光ファイバ2の先端部を、クランプ部4に向けてスライド移動させ、光ファイバ2をクランプ部4に挿入する。そして、図12に示すように、ホルダ部20の底部21が弾性係合片33の係合突起33aを越えて段部30b側に進入するまで押し込んで、位置決め溝44内で両光ファイバ2の端面同士を突き合わせる(図8参照)。この結果、ホルダ部20とクランプ部4との間の空間6において、光ファイバ心線2bがたわんで湾曲変形し、光ファイバ2の端面間が密着するので、光ファイバ2同士を確実に光接続することができる。
光ファイバ心線2bの湾曲変形を確認してから、図12に示すように、楔5を抜く。これにより、基体41と蓋体42,43との間が閉じて、バネ部材46のクランプ力により、両光ファイバ2(裸光ファイバ2a)がクランプ部4内でクランプ保持される。
クランプ部4から楔5を抜いた後、ホルダ部20をベース30の端縁30e側に引き戻すと、ホルダ部保持部31の弾性係合片33の係合突起33aがホルダ部20の底部21と当接して抜け止めとなる(図3(b)参照)。このため、光ファイバ2は、これ以上クランプ部4から離れる方向に引き動かされることはなく、ホルダ部20およびホルダ部保持部31により引き留められ、光ファイバ2に加わる張力を連結台3で受けることができる。また、ホルダ部20を引き戻した状態では、光ファイバ心線2bのたわみが伸ばされ、光損失の少ない状態で保持される。なお、光ファイバ心線2bのたわみが伸ばされた状態とは、光ファイバ心線2bがたわんで湾曲変形した状態(図11)よりも、たわみの程度が小さくなっていることを表し、わずかなたわみが残っていることは差し支えない。また、光ファイバ2に余分な引張り力が加わった状態でないことが好ましい。
クランプ部4から楔5を抜いた後、ホルダ部20をベース30の端縁30e側に引き戻すと、ホルダ部保持部31の弾性係合片33の係合突起33aがホルダ部20の底部21と当接して抜け止めとなる(図3(b)参照)。このため、光ファイバ2は、これ以上クランプ部4から離れる方向に引き動かされることはなく、ホルダ部20およびホルダ部保持部31により引き留められ、光ファイバ2に加わる張力を連結台3で受けることができる。また、ホルダ部20を引き戻した状態では、光ファイバ心線2bのたわみが伸ばされ、光損失の少ない状態で保持される。なお、光ファイバ心線2bのたわみが伸ばされた状態とは、光ファイバ心線2bがたわんで湾曲変形した状態(図11)よりも、たわみの程度が小さくなっていることを表し、わずかなたわみが残っていることは差し支えない。また、光ファイバ2に余分な引張り力が加わった状態でないことが好ましい。
次に、上記の構成からなるクロージャ10に、2本の支持線付き光ファイバ8を光接続して取り付ける方法の一例について説明する。
支持線7を支持線固定具60に巻き付けて固定するには、図1(a)に示すように、支持線固定具60の両端側から進入させた支持線7,7を支持線押さえ部62に押さえつけ、支持線巻き回し部63に巻き付けて折り返し、さらに支持線7を支持線押さえ部62に押さえつけてから支持線7の先端部を同じ支持線7に逆向きに縦添えし、テープT2等を巻き付けて固定する。他方、光ファイバ2の光接続は、上述したように、光ファイバ2をホルダ部20に把持させてクランプ部4のクランプ固定により行うことができる。
光ファイバ接続器1をクロージャスリーブ11に収納するには、接続器固定部19に光ファイバ接続器1を嵌め込んで、両側壁部13を閉じ合わせ、ラッチ11aを係合させることにより行うことができる。
支持線7を支持線固定具60に巻き付けて固定するには、図1(a)に示すように、支持線固定具60の両端側から進入させた支持線7,7を支持線押さえ部62に押さえつけ、支持線巻き回し部63に巻き付けて折り返し、さらに支持線7を支持線押さえ部62に押さえつけてから支持線7の先端部を同じ支持線7に逆向きに縦添えし、テープT2等を巻き付けて固定する。他方、光ファイバ2の光接続は、上述したように、光ファイバ2をホルダ部20に把持させてクランプ部4のクランプ固定により行うことができる。
光ファイバ接続器1をクロージャスリーブ11に収納するには、接続器固定部19に光ファイバ接続器1を嵌め込んで、両側壁部13を閉じ合わせ、ラッチ11aを係合させることにより行うことができる。
支持線7を支持線固定具60に固定し、光ファイバ2を接続した光ファイバ接続器1をクロージャスリーブ11に収容した後、支持線固定具60とクロージャスリーブ11とを連結させることにより、クロージャ10の組立が完了する。支持線固定具60とクロージャスリーブ11との連結は、互いの連結部14,64の係合溝14aと爪部64aを係合することにより、極めて簡単に行うことができる。
なお、電柱の脇で光ファイバ2を光接続する場合については、支持線7を接続する必要が無いのでスルーさせることができる。この場合は、予め上述した方法で光ファイバ2を光接続し、光ファイバ接続器1をクロージャスリーブ11に収納しておく。そして、支持線把持溝15に支持線7を挟み込む。このとき、その後、上述したように支持線固定具60とクロージャスリーブ11とを嵌め合わせて連結させることにより、クロージャ10を組み立てることができる。
本形態例のクロージャ10によれば、クランプ部4とその両側に設けられたホルダ部20,20により、接続される両光ファイバ2を保持することができるので、光ファイバ2の接続に必要な余長を短くすることができる。また、光ファイバに許容限界を超える曲げ変形が加わることも抑制できる。
クランプ部による光ファイバ2の光接続が、光ファイバ2を取り付けたままホルダ部20をクランプ部4に向けてスライド移動させ、クランプ部4に挿入することにより行えるので、光ファイバケーブル2cを把持するホルダ部20を、連結台3の両端に設けられたホルダ部保持部31に直接取り付けることができる。ホルダ部20をファイバホルダとして使用できるので、ホルダ部20とクランプ部4の間隔を短くし、クロージャ10を小型(短寸)にすることができる。
クランプ部による光ファイバ2の光接続が、光ファイバ2を取り付けたままホルダ部20をクランプ部4に向けてスライド移動させ、クランプ部4に挿入することにより行えるので、光ファイバケーブル2cを把持するホルダ部20を、連結台3の両端に設けられたホルダ部保持部31に直接取り付けることができる。ホルダ部20をファイバホルダとして使用できるので、ホルダ部20とクランプ部4の間隔を短くし、クロージャ10を小型(短寸)にすることができる。
両光ファイバ2の接続時に、クランプ部4とホルダ部20との間で光ファイバが湾曲変形した状態に保持されることにより、光ファイバの弾性による押圧力が両光ファイバの端面間に作用し、両端面が密着して、確実な光接続状態を得ることができる。連結台3を作業台として利用できる上、クランプ部に先端部を挿入した光ファイバ2を、ただちに光ファイバ接続器1に保持させることができる。従って、光ファイバを突き合わせ接続するための工具が不要となり、人手で光ファイバ2をクランプ部4に挿入することが可能となるので、組立が容易である。
両光ファイバを引き留めるためのホルダ部20が連結台3の両側に設けられているので、光ファイバ2に掛かる張力を連結台によって支えることができ、クランプ部における両光ファイバ2の光接続が切れてしまう等の不都合が抑制される。
両光ファイバを引き留めるためのホルダ部20が連結台3の両側に設けられているので、光ファイバ2に掛かる張力を連結台によって支えることができ、クランプ部における両光ファイバ2の光接続が切れてしまう等の不都合が抑制される。
次に、本発明のクロージャに用いうる光ファイバ接続器の改変例を、図13〜図16を参照して説明する。この光ファイバ接続器は、図3に示す光ファイバ接続器1のクランプ部4に、予め開放部材50が取り付けられているものである。
図14〜図16に示すように、開放部材50は、板片状の5枚の可動片52a,52a,52b,52b,52cが弾性ヒンジ53b,53b,53c,53cを介してリング状に連結された楔駆動部52と、この楔駆動部52の両端部に弾性ヒンジ53a,53aを介して連結され、光ファイバ接続器1の連結台3の外側に組み付けられるホルダ部54と、前記楔駆動部52のホルダ部54とは逆側の端部に位置する可動片52c(以下、これを可動片中で特に区別して、可動端部52cということがある)からホルダ部54に向けて突出した楔51を有している。
ここで、開放部材50は、合成樹脂性の一体成形品として製造することができるが、本発明においては、特にこれに限定されず、複数の部品から構成されたものであっても構わない。
図14〜図16に示すように、開放部材50は、板片状の5枚の可動片52a,52a,52b,52b,52cが弾性ヒンジ53b,53b,53c,53cを介してリング状に連結された楔駆動部52と、この楔駆動部52の両端部に弾性ヒンジ53a,53aを介して連結され、光ファイバ接続器1の連結台3の外側に組み付けられるホルダ部54と、前記楔駆動部52のホルダ部54とは逆側の端部に位置する可動片52c(以下、これを可動片中で特に区別して、可動端部52cということがある)からホルダ部54に向けて突出した楔51を有している。
ここで、開放部材50は、合成樹脂性の一体成形品として製造することができるが、本発明においては、特にこれに限定されず、複数の部品から構成されたものであっても構わない。
図14に示すように、楔51は、クランプ部4の2つの楔挿入溝47a,47bに対応して、先端部51a,51bが2つに分かれている。楔51のそれぞれの先端部51a,51bは、クランプ部4の楔挿入溝47a,47bに割り入れられている。
ホルダ部54は、楔駆動部52の各端部53aから相手の端部53aに向かって突出する底壁54bと、端部53aから前記底壁54bに対して垂直に突設された側壁54aと、各側壁54aの先端から相手の側壁54aに向かってL字状に屈曲した形状の屈曲端部54cとを有し、断面コ字状に構成されている。両側壁54aの間は、光ファイバ接続器1を取り出し可能に収容する収容凹所55になっている。ホルダ部54は、収容凹所55に配置した連結台3を側壁54aの間に抱え込み、底壁54bをクランプ部4の側面(詳しくは、楔挿入溝47a,47b側の側面)に当接させ、屈曲端部54cをベース30の裏面側縁に設けられた係合凹部30mに係合させることにより、光ファイバ接続器1を保持できるようになっている。
ホルダ部54は、楔駆動部52の各端部53aから相手の端部53aに向かって突出する底壁54bと、端部53aから前記底壁54bに対して垂直に突設された側壁54aと、各側壁54aの先端から相手の側壁54aに向かってL字状に屈曲した形状の屈曲端部54cとを有し、断面コ字状に構成されている。両側壁54aの間は、光ファイバ接続器1を取り出し可能に収容する収容凹所55になっている。ホルダ部54は、収容凹所55に配置した連結台3を側壁54aの間に抱え込み、底壁54bをクランプ部4の側面(詳しくは、楔挿入溝47a,47b側の側面)に当接させ、屈曲端部54cをベース30の裏面側縁に設けられた係合凹部30mに係合させることにより、光ファイバ接続器1を保持できるようになっている。
開放部材50は、ホルダ部54に連結台3を組み付けて、可動端部52cをクランプ部4に向けて押圧することにより、楔51の先端部51a,51bをクランプ部4の素子41,42,43間に割り入れることができるようになっている。
図13に示すように、楔51の先端部51aを楔挿入溝47aに差し込むと、基体41と蓋体42の合わせ面41a,42a間が開いて、位置決め溝44に光ファイバ2(裸光ファイバ2a)を挿入できるような隙間が生じる。なお、図15には図示しないが、先端部51aの方と同時かつ同様にして、楔51の先端部51bが楔挿入溝47bに差し込まれ、基体41と端部蓋43の合わせ面41a,43a間も開かれる。
また、図16に示すように、楔駆動部52を両側(弾性ヒンジ53b,53bの側)から押圧することにより、可動端部52cがホルダ部54から遠ざかるような伸び変形をして、楔51の先端部51a,51bが素子41,42,43間から抜き出されるようになっている。
ここでは、開放部材50は、2個の蓋体42,43にまたがるようにしてクランプ部4に取り付けられるようになっている。しかし、蓋体42,43の分割に合わせて異なる開放部材を用いる構成も、もちろん可能である。
本形態例の光ファイバ接続器の使用方法は、図3に示す光ファイバ接続器1と同様(図9〜図12等を参照)である。
図13に示すように、楔51の先端部51aを楔挿入溝47aに差し込むと、基体41と蓋体42の合わせ面41a,42a間が開いて、位置決め溝44に光ファイバ2(裸光ファイバ2a)を挿入できるような隙間が生じる。なお、図15には図示しないが、先端部51aの方と同時かつ同様にして、楔51の先端部51bが楔挿入溝47bに差し込まれ、基体41と端部蓋43の合わせ面41a,43a間も開かれる。
また、図16に示すように、楔駆動部52を両側(弾性ヒンジ53b,53bの側)から押圧することにより、可動端部52cがホルダ部54から遠ざかるような伸び変形をして、楔51の先端部51a,51bが素子41,42,43間から抜き出されるようになっている。
ここでは、開放部材50は、2個の蓋体42,43にまたがるようにしてクランプ部4に取り付けられるようになっている。しかし、蓋体42,43の分割に合わせて異なる開放部材を用いる構成も、もちろん可能である。
本形態例の光ファイバ接続器の使用方法は、図3に示す光ファイバ接続器1と同様(図9〜図12等を参照)である。
このように、開放部材50の楔51をクランプ部4の楔挿入溝47a,47bに予め割り入れけば、図3に示す光ファイバ接続器1と同様の効果を奏する上、組立作業時に楔51を楔挿入溝47a,47bに挿入する手間が省略できる。開放部材50は、楔駆動部52を手動等で押圧するだけで楔51の挿入および抜き出しを操作できるので、光ファイバを光ファイバ接続器1で突き合わせ接続する作業が非常に簡単になる。組立のための専用工具が不要になるので、特に、光ファイバを配線する現場では、配線作業の効率化、低コスト化等の点で極めて有利である。
さらに、開放部材50を合成樹脂で一体成形すれば、安価で製造でき、専用工具を用いる場合に比べて、大幅なコスト削減を実現できる。
さらに、開放部材50を合成樹脂で一体成形すれば、安価で製造でき、専用工具を用いる場合に比べて、大幅なコスト削減を実現できる。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
クランプ部の構成は、光ファイバを調心して端面同士の突き合わせ接続をクランプ保持する構成のものであれば、構造や形状は特に限定されるものではない。例えば、基体と蓋体を1個ずつ用いた構成なども可能である。
ホルダ部の構成なども、特に上記構成に限定されるものではない。ホルダ部は、連結台と別部品としてもよく、または一体の部品に形成されたものであっても良い。
本発明は、クランプ部が複数対の光ファイバを光接続するような光ファイバ接続器に適用することもできる。この場合、クランプ部に設けられる位置決め溝などの調心機構は、少なくとも、光ファイバの本数(心数)分、設ければよい、
本発明において、クロージャスリーブや支持線固定部の構成は、何ら限定されるものではない。本発明を支持線付きでない光ファイバの接続に利用する場合は、支持線固定部を省略することができる。
クランプ部の構成は、光ファイバを調心して端面同士の突き合わせ接続をクランプ保持する構成のものであれば、構造や形状は特に限定されるものではない。例えば、基体と蓋体を1個ずつ用いた構成なども可能である。
ホルダ部の構成なども、特に上記構成に限定されるものではない。ホルダ部は、連結台と別部品としてもよく、または一体の部品に形成されたものであっても良い。
本発明は、クランプ部が複数対の光ファイバを光接続するような光ファイバ接続器に適用することもできる。この場合、クランプ部に設けられる位置決め溝などの調心機構は、少なくとも、光ファイバの本数(心数)分、設ければよい、
本発明において、クロージャスリーブや支持線固定部の構成は、何ら限定されるものではない。本発明を支持線付きでない光ファイバの接続に利用する場合は、支持線固定部を省略することができる。
本発明のクロージャは、例えば、光ファイバの接続箇所を架空で設置するのに使用できる。また、例えば、断線した光ファイバケーブルの支障移転や応急処置などに効果を発揮し、安価、小型、軽量の接続部材(クロージャ)により、支持線付き光ファイバ(光ファイバケーブルなど)の断線箇所を個別にかつ早期に復旧することが可能である。
また、短くなった光ファイバケーブルを複数つないで長尺化する延線の用途にも有用である。これにより、例えば、10m程度に短くなった光ファイバを廃棄することなく、有効に活用することが可能となる。
本発明のクロージャは小型(短寸)、軽量であるので、本クロージャが介在された支持線付き光ファイバのドラム巻きや金車通過なども自在に行うことができる。従って布設作業性に優れる。
また、短くなった光ファイバケーブルを複数つないで長尺化する延線の用途にも有用である。これにより、例えば、10m程度に短くなった光ファイバを廃棄することなく、有効に活用することが可能となる。
本発明のクロージャは小型(短寸)、軽量であるので、本クロージャが介在された支持線付き光ファイバのドラム巻きや金車通過なども自在に行うことができる。従って布設作業性に優れる。
2…光ファイバ、2b…光ファイバ心線、2d…抗張力体、2e…外皮、3…連結台、4…クランプ部、10…クロージャ、11…クロージャスリーブ、20…ホルダ部、24…光ファイバ固定溝、50…開放部材。
Claims (5)
- 光ファイバ(2)が対向する両側から導入されるクロージャスリーブ(11)の内部に、前記光ファイバ同士を接続するためのクランプ部(4)と、前記光ファイバを把持する一対のホルダ部(20)を具備する連結台(3)とが収容され、前記クランプ部は前記ホルダ部同士の間に配置され、前記ホルダ部は、前記連結台の両端側からクランプ部に向けてスライド移動させることにより、該ホルダ部に保持された光ファイバを前記クランプ部に挿入できるようになっていることを特徴とするクロージャ(10)。
- 前記ホルダ部は、前記光ファイバを嵌め込んで固定する光ファイバ固定溝(24)を有することを特徴とする請求項1に記載のクロージャ。
- 前記クランプ部には、該クランプ部の開放状態を確保するための開放部材(50)が介在しており、前記開放部材の抜去により、クランプ部による前記光ファイバへのクランプ力が作用するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載のクロージャ。
- 前記光ファイバは、外皮(2e)に被覆された光ファイバ心線(2b)および抗張力体(2d)を有するものであり、前記ホルダ部は、前記外皮を把持するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のクロージャ。
- 光ファイバ(2)が対向する両側から導入されるクロージャスリーブ(11)の内部に、前記光ファイバ同士を接続するためのクランプ部(4)と、前記光ファイバを把持する一対のホルダ部(20)を具備する連結台(3)とが収容され、前記クランプ部は前記ホルダ部同士の間に配置されているクロージャ(10)の組立方法であって、
前記ホルダ部に前記光ファイバを把持させ、前記光ファイバの切断および先端部の被覆除去の作業を行った後、前記光ファイバを取り付けたまま前記ホルダ部を前記連結台の両端側からクランプ部に向けてスライド移動させることにより、ホルダ部に保持された光ファイバを前記クランプ部に挿入して接続させることを特徴とするクロージャの組立方法。
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2004
- 2004-01-26 JP JP2004017159A patent/JP2005208496A/ja not_active Withdrawn
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