JP2005207196A - 作業機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレードの微操作性を向上できる作業機械を提供する。
【解決手段】下部走行体11にブレード4を昇降動作可能、アングル動作可能およびチルト動作可能に設ける。ブレード4を昇降動作させるブレード昇降シリンダは、ブレード昇降用パイロット弁43によりパイロット操作するブレード昇降制御弁により制御する。ブレード4をアングル動作させるアングルシリンダおよびチルト動作させるチルトシリンダは、アングル・チルト用パイロット弁45によりパイロット操作するアングル・チルト制御弁により制御する。ブレードレバー19の前後方向の動きは、ブレード昇降用リンケージ82によりブレード昇降用パイロット弁43に伝達し、ブレードレバー19の左右方向の動きは、アングル・チルト用リンケージ93によりアングル・チルト用パイロット弁45に伝達する。ブレードレバー19にアングル・チルト切換用のボタンスイッチ33を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】下部走行体11にブレード4を昇降動作可能、アングル動作可能およびチルト動作可能に設ける。ブレード4を昇降動作させるブレード昇降シリンダは、ブレード昇降用パイロット弁43によりパイロット操作するブレード昇降制御弁により制御する。ブレード4をアングル動作させるアングルシリンダおよびチルト動作させるチルトシリンダは、アングル・チルト用パイロット弁45によりパイロット操作するアングル・チルト制御弁により制御する。ブレードレバー19の前後方向の動きは、ブレード昇降用リンケージ82によりブレード昇降用パイロット弁43に伝達し、ブレードレバー19の左右方向の動きは、アングル・チルト用リンケージ93によりアングル・チルト用パイロット弁45に伝達する。ブレードレバー19にアングル・チルト切換用のボタンスイッチ33を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、ブレードを備えた作業機械に関するものである。
機体に昇降可能に枢支される昇降アームに対し、ブレードをチルト軸およびチルトシリンダを介してチルト回動操作可能で、かつアングル軸およびアングルシリンダを介してアングル回動操作可能に支持するとともに、ブレードのチルト回動操作とアングル回動操作との切換操作を操縦部に設けた操作スイッチで行なうようにしたブレード作業機がある。
このブレード作業機において、前記操作スイッチをチルト回動操作とアングル回動操作に択一的に切換可能でかつ両操作を不能とする中立位置を有する切換スイッチと、チルト回動操作とアングル回動操作の回動角の設定を行なう回動角調整器とから構成したブレード操作スイッチ構造がある(例えば、特許文献1参照)。
図12は、上記のようなスイッチにより操作される従来のパワーアングルチルトドーザ(以下、パワーアングルチルトを「PAT」という)用の油圧回路を示し、図13乃至図16に示されるように機体にブレード昇降シリンダ1により昇降動作可能、アングルシリンダ2によりアングル動作可能およびチルトシリンダ3によりチルト動作可能に設けられたブレード4を制御する回路である。
図13および図15に示されるように、ブレード昇降用のブレードレバー5の先端にアングル・チルト操作用の電気式4ウェイのスイッチ6a,6b,6c,6dを備えた操作ノブ6が設けられ、そして、これらのスイッチ6a,6b,6c,6dを押すと、各スイッチ6a,6b,6c,6dからの信号がPATコントローラ(図示せず)で演算されて、PATコントローラからの出力信号が、図12に示された油圧回路中に設置されたアングルシリンダ/チルトシリンダ切換用の電磁弁7sおよびシリンダ伸縮切換用の電磁弁8sに送られ、ブレード4の左右アングル操作および左右チルト操作を行う。
すなわち、図13に示されるようにブレードレバー5の上部に設けられた上下1対のスイッチ6a,6bのいずれか一方を操作することにより、図12に示されたアングルシリンダ/チルトシリンダ切換用の電磁弁7sをオンにして、パイロットポンプ圧力を切換弁7の左側に供給してこの切換弁7をアングルシリンダ側に切換作動するとともに、シリンダ伸縮切換用の電磁弁8sをオン/オフ制御して、この電磁弁8sからの方向性を伴なうオン/オフ型パイロット圧力によりアングル・チルト制御弁8を中立位置、一方切換位置または他方切換位置に切換制御して、1対のアングルシリンダ2を図14に示されるように左寄せアングル状態または右寄せアングル状態に制御する。
同様に、図15に示されるようにブレードレバー5の上部に設けられた左右1対のスイッチ6c,6dのいずれか一方を操作することにより、図12に示されたアングルシリンダ/チルトシリンダ切換用の電磁弁7sをオフにして、切換弁7を図12に示されたチルトシリンダ側に復帰させるとともに、シリンダ伸縮切換用の電磁弁8sをオン/オフ制御して、この電磁弁8sからの方向性を伴なうオン/オフ型パイロット圧力によりアングル・チルト制御弁8を中立位置、一方切換位置または他方切換位置に切換制御して、チルトシリンダ3を図16に示されるように左下がりチルト状態または右下がりチルト状態に制御する。
また、4つのスイッチを操作レバー上に設け、対向する1対のスイッチの操作によりブレードをアングル動作させるとともに、他の対向する1対のスイッチの操作によりブレードをスライド動作させるようにした作業機械もある(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−240093号公報(第1頁、図4)
特開平8−270017号公報(第1頁、図1)
このように、従来は、ブレード4のアングルシリンダ2およびチルトシリンダ3の油圧制御が、操作ノブ6のスイッチ6a,6b,6c,6dのオン/オフ信号による全開/全閉制御によっているため、ブレード4の微操作が困難であり、作業性が良くないという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ブレードの微操作性を向上できる作業機械を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の発明は、機体と、機体に昇降動作可能、アングル動作可能およびチルト動作可能に設けられたブレードと、ブレードを昇降動作させるブレード昇降シリンダ、アングル動作させるアングルシリンダおよびチルト動作させるチルトシリンダと、ブレード昇降シリンダを伸縮動作制御するブレード昇降制御弁と、ブレード昇降制御弁をパイロット操作するブレード昇降用パイロット弁と、アングルシリンダおよびチルトシリンダの一方を伸縮動作制御するアングル・チルト制御弁と、アングル・チルト制御弁をパイロット操作するアングル・チルト用パイロット弁と、アングルシリンダおよびチルトシリンダの一方を選択してアングル・チルト制御弁に連通させる切換弁と、ブレードの昇降動作、アングル動作およびチルト動作を手動操作するブレードレバーと、ブレードレバーの前後方向の動きをブレード昇降用パイロット弁に伝達するブレード昇降用リンケージと、ブレードレバーの左右方向の動きをアングル・チルト用パイロット弁に伝達するアングル・チルト用リンケージと、ブレードレバーに設けられ切換弁を切換操作するための信号を発信するスイッチとを具備した作業機械であり、1つのブレードレバーの操作量によって、ブレード昇降用リンケージおよびブレード昇降用パイロット弁を介してブレード昇降制御弁を制御するとともに、アングル・チルト用リンケージおよびアングル・チルト用パイロット弁を介してアングル・チルト制御弁を制御することで、ブレード昇降動作、アングル動作およびチルト動作をそれぞれ微操作できるので、整地作業性を向上でき、また、ブレードレバーに設けられたスイッチを操作して切換弁を切換操作し、アングル/チルトの一方を選択することで、ブレードレバーの同一の動きをアングル操作用とチルト操作用とに用いるので、リンケージ構造が簡単になる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の作業機械において、ブレード昇降用パイロット弁、アングル・チルト用パイロット弁、ブレードレバー、ブレード昇降用リンケージおよびアングル・チルト用リンケージが、一体的にキット化されたものであり、これらのキット化されたブレード昇降用パイロット弁、アングル・チルト用パイロット弁、ブレードレバー、ブレード昇降用リンケージおよびアングル・チルト用リンケージは、機体に取付ける場合に手間がかからず省力化が図れ、またパワーアングル・チルト機能を既存の作業機械に追加する場合にも容易に取付けることが可能となる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の作業機械におけるブレード昇降制御弁が、ブレード昇降シリンダ内をタンクに連通するブレードフロートポジションを有するものであり、ブレード昇降制御弁にブレードフロートポジションを設けることで、ブレードを固定することなく自重で自由に上下動でき、均し作業に適する。
請求項1記載の発明によれば、1つのブレードレバーの操作量によって、ブレード昇降用リンケージおよびブレード昇降用パイロット弁を介してブレード昇降制御弁を制御するとともに、アングル・チルト用リンケージおよびアングル・チルト用パイロット弁を介してアングル・チルト制御弁を制御することで、ブレード昇降動作、アングル動作およびチルト動作をそれぞれ微操作できるので、整地作業性を向上でき、また、ブレードレバーに設けられたスイッチを操作して切換弁を切換操作し、アングル/チルトの一方を選択することで、ブレードレバーの同一の動きをアングル操作用とチルト操作用とに用いるので、リンケージ構造を簡単にできる。
請求項2記載の発明によれば、一体的にキット化されたブレード昇降用パイロット弁、アングル・チルト用パイロット弁、ブレードレバー、ブレード昇降用リンケージおよびアングル・チルト用リンケージは、機体に取付ける場合に手間がかからず省力化が図れ、またパワーアングル・チルト機能を既存の作業機械に追加する場合にも容易に取付けることができる。
請求項3記載の発明によれば、ブレード昇降制御弁にブレードフロートポジションを設けることで、ブレードを固定することなく自重で自由に上下動でき、均し作業に適する。
以下、本発明を図1乃至図9に示される一実施の形態、図10および図11に示される他の実施の形態を参照しながら説明する。
図5は作業機械としての油圧ショベルを示し、機体としての下部走行体11に旋回軸受部12を介して上部旋回体13が旋回可能に設けられ、下部走行体11には、パワーアングルチルトドーザ(以下、パワーアングルチルトを「PAT」という)を構成するプッシュアーム14を介して排土作業または均平作業などに用いられるブレード4が取付けられ、一方、上部旋回体13には、掘削作業または他のアタッチメント作業に用いられる作業装置15が搭載されている。
この作業装置15に対して、上部旋回体13上にはオペレータが座る運転席16が設けられ、この運転席16の左右両側部にはコンソールボックス17が配置され、これらのコンソールボックス17上には、作業装置15を操作するための操作レバー18がそれぞれ設けられ、また、右側のコンソールボックス17の近傍には、ブレード4の昇降動作、アングル動作およびチルト動作を手動操作するためのブレードレバー19が設けられている。
図6に示されるように、ブレード4は、下部走行体11上のブラケット21とプッシュアーム14の先端部内のブラケット22との間に設けられたブレード昇降シリンダ1により昇降動作可能に設けられ、プッシュアーム14の左右部のブラケット23とブレード4の左右部のブラケット24との間に設けられた一対のアングルシリンダ2により、プッシュアーム14の先端部とブレード4の中央部とを連結する軸部材(図示せず)を中心にアングル動作可能に設けられ、プッシュアーム14の先端部の上部に取付けられたブラケット25とブレード4の一側のブラケット26との間に軸支されたチルトシリンダ3により下部の軸部材27を中心にチルト動作可能に設けられている。
図4に示されるように、前記ブレードレバー19は、パイプ状のレバー本体31の上部に中空状の操作ノブ32が取付けられ、この操作ノブ32の内部にアングル/チルト切換用のオン/オフ型のスイッチとしてのボタンスイッチ33が設けられ、このボタンスイッチ33をオン/オフ操作する操作ボタン34が、操作ノブ32にて人差指で操作可能な位置に突設されている。ボタンスイッチ33の電気配線35は、レバー本体31内から下部の小孔36を経て外部に引出され、図示されないバッテリおよびアングルシリンダ回路/チルトシリンダ回路切換用の電磁弁47に接続されている。
図7は、ブレード昇降シリンダ1、アングルシリンダ2およびチルトシリンダ3を制御する油圧回路を示し、ブレード昇降シリンダ1に対して、メイン油圧源41から供給された作動油圧を方向制御してブレード昇降シリンダ1を伸縮動作制御するブレード昇降制御弁42が設けられ、このブレード昇降制御弁42の左右のパイロットライン42a,42bに偏平形で2ウェイ方式のブレード昇降用パイロット弁43が設けられている。このブレード昇降用パイロット弁43は、ブレードレバー19の前後方向の手動操作量に応じたパイロット圧をブレード昇降制御弁42に出力して、このブレード昇降制御弁42の変位方向および変位量を制御する所謂リモコン弁である。
ブレード昇降制御弁42にはブレードフロートポジション42Fが設けられている。このブレードフロートポジション42Fは、油圧回路を閉じても均衡が取れるようにしたフロート機構を構成し、ブレード昇降シリンダ1のヘッド側室とロッド側室とをタンクTに連通して、圧力が作用しないようにすることで、ブレード4を固定することなく自重で自由に上下動できるようにする。
また、アングルシリンダ2およびチルトシリンダ3に対して、メイン油圧源41から供給された作動油圧を方向制御してアングルシリンダ2およびチルトシリンダ3の一方を伸縮動作制御するアングル・チルト制御弁44が設けられ、このアングル・チルト制御弁44の左右のパイロットライン44a,44bに偏平形で2ウェイ方式のアングル・チルト用パイロット弁45が設けられている。このアングル・チルト用パイロット弁45は、ブレードレバー19の左右方向の手動操作量に応じたパイロット圧力をアングル・チルト制御弁44に出力して、このアングル・チルト制御弁44の変位方向および変位量を制御する所謂リモコン弁である。
アングル・チルト制御弁44とアングルシリンダ2およびチルトシリンダ3との間のライン中には、アングルシリンダ2およびチルトシリンダ3の一方を選択してアングル・チルト制御弁44に連通させるための切換弁46が設けられ、この切換弁46の一方のパイロットライン46a中には、アングルシリンダ回路/チルトシリンダ回路切換用の電磁弁47が設けられている。この電磁弁47は、前記ブレードレバー19に設けられたボタンスイッチ33から発信された電気信号に基づきオン/オフ作動して、オン時にパイロット油圧源Pから供給されたパイロット圧をパイロットライン46aに導き、切換弁46を図7に示されたチルトシリンダ3側からアングルシリンダ2側へ切換操作するものである。なお、図7の回路図中において、48はリリーフ弁であり、Tは共通のタンクである。
ブレード昇降用パイロット弁43は、図1に示されるように運転席16などと共にフロアプレート50に固定設置され、図8に示されるように、カバー体51内に、前記ブレードレバー19によって直接またはリンケージなどを介し間接的に回動操作される回動操作体52が、軸部材53により回動自在に軸支され、この回動操作体52に対し回動角を保持するデテント機構54が設けられ、また、回動操作体52の左右部下側面に、カバー体51に摺動自在に嵌合された1対のロッド55が当接され、これらのロッド55の下部に係合部材55aがそれぞれ係合され、さらに、これらの係合部材55aに、弁本体56内に摺動自在に嵌合された1対のスプール57がそれぞれ係合され、そして、各係合部材55aおよび各ロッド55は、大スプリング58aにより上方へ付勢され、一方、各スプール57は小スプリング58bにより下方へ付勢され、これらのスプール57と弁本体56内の通路59とによって、パイロット油圧源Pから供給されたパイロット圧を回動操作体52の回動操作量に応じてブレード昇降制御弁42のパイロットライン42a,42bに供給する減圧弁が形成されている。
図9に示されるように、アングル・チルト用パイロット弁45は、カバー体61の上部ブラケット61aに、前記ブレードレバー19によって直接またはリンケージなどを介し間接的に回動操作される回動操作体62が、軸部材63により回動自在に軸支され、この回動操作体62の左右部下側面に、カバー体61に摺動自在に嵌合された1対のロッド65が当接され、これらのロッド65の下部に係合部材65aがそれぞれ係合され、さらに、これらの係合部材65aに、弁本体66内に摺動自在に嵌合された1対のスプール67がそれぞれ係合され、そして、各係合部材65aおよび各ロッド65は、大スプリング68aにより上方へ付勢され、一方、各スプール67は小スプリング68bにより下方へ付勢され、これらのスプール67と弁本体66内の通路69とによって、パイロット油圧源Pから供給されたパイロット圧を回動操作体62の回動操作量に応じてアングル・チルト制御弁44のパイロットライン44a,44bに供給する減圧弁が形成されている。
次に、前記のように電磁弁47を介して切換弁46を切換操作するための信号を発信するボタンスイッチ33が設けられたブレードレバー19は、図1に示されるように、オペレータから見て運転席16の右側に位置するコンソールボックス17の下側に位置する取付基板70にボルトで固定されてそのコンソールボックス17の外側面に沿って立設された取付板71に、図2および図3に示されるように車両の左右方向と前後方向に直角に交わる2つの揺動軸72,73によって揺動可能に設置されている。
すなわち、図2に示されるように、取付板71の上部に一体に溶接付けされた取付部71aに、軸受筒74が直角に溶接付けされ、この軸受筒74に、揺動板75の裏面に一体に取付けられた前記揺動軸72が回動自在に嵌合されて抜止め係止され、さらに、図4に示されるように揺動板75の表面に溶接付けされた一対の軸受板76の間に、ブレードレバー19のレバー本体31の下端に溶接付けされたレバー取付筒77が嵌合され、このレバー取付筒77を通して一対の軸受板76間に揺動板75と平行に挿入された前記揺動軸73によって、このブレードレバー19が左右方向に回動自在に軸支されている。
さらに、揺動板75から図4右方へ突設されたレバー部81と、図1に示されるように上部旋回体13上のフロアプレート50に取付けられた前記ブレード昇降用パイロット弁43とが、図3に示されるようにブレード昇降用リンケージ82により連結され、このブレード昇降用リンケージ82により、揺動軸72を中心とするブレードレバー19の前後方向の動きがブレード昇降用パイロット弁43の回動操作体52に伝達される。
ブレード昇降用リンケージ82は、図4に示されるように揺動板75のレバー部81に軸部材83により上部接続金具84が回動自在に取付けられ、また、図8に示されるようにブレード昇降用パイロット弁43の回動操作体52に一体に取付けられたレバー接続ねじ穴体52aに、図3に示されるようにボルト85によりレバー部86が取付けられ、このレバー部86の先端に軸部材87により下部接続金具88が回動自在に取付けられ、これらの上部接続金具84と下部接続金具88とに、リンクロッド89の上部および下部に相互に逆ねじ形成されたねじ部が螺合されて、上部接続金具84・下部接続金具88間の長さが調整された上でダブルナットにより固定されている。
また、レバー取付筒77から図4手前側へ突設されたレバー部91と、図2および図3に示されるように取付板71に取付けられカバープレート92で覆われたアングル・チルト用パイロット弁45とが、図3に示されるようにアングル・チルト用リンケージ93により連結され、このアングル・チルト用リンケージ93により、ブレードレバー19の図2に示された左右方向の動きがアングル・チルト用パイロット弁45に伝達される。
アングル・チルト用リンケージ93は、図4に示されるようにレバー取付筒77のレバー部91の先端にナット94にて固定された軸部材95により上部接続金具96が回動自在に取付けられ、また、図9に示されるようにアングル・チルト用パイロット弁45の回動操作体62に一体に取付けられたレバー接続ねじ穴62aに、図3に示されるようにボルト97によりレバー部98が取付けられ、このレバー部98に軸部材99により下部接続金具100が回動自在に取付けられ、これらの上部接続金具96と下部接続金具100とに、リンクロッド101の上部および下部に相互に逆ねじ形成されたねじ部が螺合されて、上部接続金具96・下部接続金具100間の長さが調整された上でダブルナットにより固定されている。
図1に示されるように、アングル・チルト用パイロット弁45、ブレード昇降用リンケージ82およびアングル・チルト用リンケージ93は、運転席16のオペレータから見て運転席16の右側に位置するコンソールボックス17とタンクカバー102との間の僅かな間隙103内に収納されている。
以上のように、オペレータから見て運転席16の右側に位置するコンソールボックス17の外側に、車両の前後方向と左右方向に直角に交わる2つの揺動軸72,73を有するブレードレバー19を設置し、また、ブレードレバー19の先端には、オン/オフ型のボタンスイッチ33を1つだけ有する操作ノブ32を設ける。
また、従来のアングル・チルト用シリンダ伸縮切換用の電磁弁8s(図12)の替りに、上記ブレードレバー19の下方に新たに2ウェイのアングル・チルト用パイロット弁45を設置する。
さらに、車両の前後方向に回転するレバー部81と、フロアプレート50に設置されているブレード昇降用パイロット弁43に取付けられたレバー部86とをブレード昇降用リンケージ82で繋ぎ、ブレードレバー19によりレバー部81を前後方向に操作することで、ブレード昇降用パイロット弁43を操作して、ブレード4の昇降が行えるようにする。
同様に、車両の左右方向に回転するレバー部91と、取付板71により取付けられたアングル・チルト用パイロット弁45のレバー部98とをアングル・チルト用リンケージ93で繋ぎ、ブレードレバー19によりレバー部91を左右方向に操作することで、アングル・チルト用パイロット弁45の回路を切換えられるようにする。
次に、操作方法を説明する。
ブレードレバー19の前後方向動作によりブレード4を上下方向に操作し、また、ブレードレバー19の操作ノブ32に設けた人差指操作式の1つのボタンスイッチ33のオン/オフ操作と、ブレードレバー19の左右方向操作によりアングル/チルト切換操作を容易にできるので、ブレード4の上下動と、アングルまたはチルトの同時操作が容易にできる。
すなわち、ブレードレバー19を車両前方(図3において右方)に押すと、レバー部81が下方へ回動し、リンクロッド89を介してレバー部86が下方へ回動し、ブレード昇降用パイロット弁43の回動操作体52が軸部材53を中心に回動して、一側のロッド55を押下げ、一側のスプール57を移動させることで、ブレード昇降用パイロット弁43からパイロットライン42bにパイロット圧が作用して、ブレード昇降制御弁42が下降ポジション42Dに切換わり、ブレード昇降シリンダ1を伸長動作させて、ブレード4を下降させることができる。
ブレードレバー19を車両前方に最大限まで押すと、ブレード昇降制御弁42がブレードフロートポジション42Fに切換わり、ブレード昇降シリンダ1のヘッド側室とロッド側室とがタンクTに連通して、これらに圧力が作用しないので、車両のピッチングの影響を受けずにブレード4を固定することなくPATドーザの自重で自由に上下動させながら地面を均すことができ、均し作業に適する。
一方、ブレードレバー19を車両後方(図3において左方)に引くと、レバー部81が上方へ回動し、リンクロッド89を介してレバー部86が上方へ回動し、ブレード昇降用パイロット弁43の回動操作体52が軸部材53を中心に回動して、他側のロッド55を押下げ、他側のスプール57を移動させることで、ブレード昇降用パイロット弁43からパイロットライン42aにパイロット圧が作用して、ブレード昇降制御弁42が上昇ポジション42Uに切換わり、ブレード昇降シリンダ1を収縮動作させて、ブレード4を上昇させることができる。
また、ブレードレバー19のボタンスイッチ33を押さないで、ブレードレバー19を車両の左右方向(図2において左右方向)に操作すると、電磁弁47が図7に示されたオフ状態で、切換弁46も図7に示された切換状態のまま、図2においてレバー部91が上下方向へ回動し、リンクロッド101を介してレバー部98が上下方向へ回動し、アングル・チルト用パイロット弁45の回動操作体62が軸部材63を中心に回動して、1対のロッド65の一方を押下げ、1対のスプール67の一方を移動させることで、アングル・チルト用パイロット弁45からパイロットライン44a,44bの一方にパイロット圧が作用して、アングル・チルト用パイロット弁45がアングル・チルト制御弁44をパイロット操作するので、チルトシリンダ3を伸縮作動して、ブレード4を軸部材27を中心に左右にチルト操作できる。
一方、ブレードレバー19のボタンスイッチ33を押したままの状態で、ブレードレバー19を車両の左右方向に操作すると、電磁弁47がオン状態に切換わり、切換弁46も反対側に切換わった状態で、アングル・チルト用パイロット弁45がアングル・チルト制御弁44をパイロット操作するので、1対のアングルシリンダ2を相互に反対方向に伸縮作動して、ブレード4を左右にアングル操作できる。
次に、このような実装形態を採用した場合の効果を説明する。
1つのブレードレバー19の操作量によって、ブレード昇降用リンケージ82およびブレード昇降用パイロット弁43を介してブレード昇降制御弁42を制御するとともに、アングル・チルト用リンケージ93およびアングル・チルト用パイロット弁45を介してアングル・チルト制御弁44を制御することで、ブレード昇降動作、アングル動作およびチルト動作をそれぞれ微操作できるので、整地作業性を向上できる。
すなわち、ブレード4の昇降は標準仕様の油圧パイロット弁をそのまま流用することで、標準仕様と同様の微操作性を確保でき、また、ブレード4のアングル・チルト操作を行う各シリンダ2,3の油圧制御を、従来の電磁弁8s(図12)によるオン/オフ式パイロット方式から、操作量に応じたパイロット圧力を出力する油圧リモコン弁方式のブレード昇降用パイロット弁43およびアングル・チルト用パイロット弁45に変更して、ブレードレバー19の操作量に応じたパイロット圧力によりブレード昇降制御弁42およびアングル・チルト制御弁44をパイロット制御するので、このアングル・チルト用パイロット弁45により従来困難であったブレード4のチルト微操作およびアングル微操作が可能となり、ブレード4による整地作業性を向上できる。
また、ブレードレバー19によりアングル・チルト用パイロット弁45を手動操作するとともに、そのブレードレバー19の操作ノブ32を握る手でボタンスイッチ33を操作して、このボタンスイッチ33から発信された電気信号により、電磁弁47を介して、アングルシリンダ2およびチルトシリンダ3の一方を選択する切換弁46を切換操作するので、操作性が良い。
さらに、ボタンスイッチ33および切換弁46によりアングル/チルトの一方を選択することで、ブレードレバー19の左右方向の同一動作をアングル操作用とチルト操作用とに用いるので、リンケージ構造を簡単にできる。
ブレード昇降用パイロット弁43、アングル・チルト用パイロット弁45、ブレードレバー19、ブレード昇降用リンケージ82およびアングル・チルト用リンケージ93は、一体的にキット化されたので、機体に取付ける場合に手間がかからず省力化が図れ、またパワーアングル・チルト機能を既存の作業機械に追加する場合にも容易に取付けることができる。
また、ブレード昇降制御弁42には、油圧回路を閉じても均衡が取れるようにしたブレードフロートポジション42Fが設けられているので、PATドーザの自重で地面を均す浮き機能(フロート機能)を発揮できる。
次に、図10および図11は、本発明に係る作業機械におけるブレードレバーおよびリンケージの他の実施の形態を示し、ブレード昇降制御弁42をパイロット操作するブレード昇降用パイロット弁43と、アングル・チルト制御弁44をパイロット操作するアングル・チルト用パイロット弁45と、ブレード4の昇降動作、アングル動作およびチルト動作を手動操作するボタンスイッチ33を有するブレードレバー19と、このブレードレバー19の前後方向の動きをブレード昇降用パイロット弁43に伝達するブレード昇降用リンケージ82と、ブレードレバー19の左右方向の動きをアングル・チルト用パイロット弁45に伝達するアングル・チルト用リンケージ93とが、一体的にキット化されたものである。図1乃至図9に示された実施の形態と同様の部分には、同一符号を付して、その説明を省略する。
なお、以上の実施の形態は、油圧ショベルについて説明したが、本発明は油圧ショベルのみに限定されるものではなく、ブルドーザなどの他の作業機械にも適用できる。
1 ブレード昇降シリンダ
2 アングルシリンダ
3 チルトシリンダ
4 ブレード
11 機体としての下部走行体
19 ブレードレバー
33 スイッチとしてのボタンスイッチ
42 ブレード昇降制御弁
42F ブレードフロートポジション
43 ブレード昇降用パイロット弁
44 アングル・チルト制御弁
45 アングル・チルト用パイロット弁
46 切換弁
82 ブレード昇降用リンケージ
93 アングル・チルト用リンケージ
T タンク
2 アングルシリンダ
3 チルトシリンダ
4 ブレード
11 機体としての下部走行体
19 ブレードレバー
33 スイッチとしてのボタンスイッチ
42 ブレード昇降制御弁
42F ブレードフロートポジション
43 ブレード昇降用パイロット弁
44 アングル・チルト制御弁
45 アングル・チルト用パイロット弁
46 切換弁
82 ブレード昇降用リンケージ
93 アングル・チルト用リンケージ
T タンク
Claims (3)
- 機体と、
機体に昇降動作可能、アングル動作可能およびチルト動作可能に設けられたブレードと、
ブレードを昇降動作させるブレード昇降シリンダ、アングル動作させるアングルシリンダおよびチルト動作させるチルトシリンダと、
ブレード昇降シリンダを伸縮動作制御するブレード昇降制御弁と、
ブレード昇降制御弁をパイロット操作するブレード昇降用パイロット弁と、
アングルシリンダおよびチルトシリンダの一方を伸縮動作制御するアングル・チルト制御弁と、
アングル・チルト制御弁をパイロット操作するアングル・チルト用パイロット弁と、
アングルシリンダおよびチルトシリンダの一方を選択してアングル・チルト制御弁に連通させる切換弁と、
ブレードの昇降動作、アングル動作およびチルト動作を手動操作するブレードレバーと、
ブレードレバーの前後方向の動きをブレード昇降用パイロット弁に伝達するブレード昇降用リンケージと、
ブレードレバーの左右方向の動きをアングル・チルト用パイロット弁に伝達するアングル・チルト用リンケージと、
ブレードレバーに設けられ切換弁を切換操作するための信号を発信するスイッチと
を具備したことを特徴とする作業機械。 - ブレード昇降用パイロット弁、アングル・チルト用パイロット弁、ブレードレバー、ブレード昇降用リンケージおよびアングル・チルト用リンケージは、一体的にキット化された
ことを特徴とする請求項1記載の作業機械。 - ブレード昇降制御弁は、ブレード昇降シリンダ内をタンクに連通するブレードフロートポジションを有する
ことを特徴とする請求項1または2記載の作業機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004017614A JP2005207196A (ja) | 2004-01-26 | 2004-01-26 | 作業機械 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004017614A JP2005207196A (ja) | 2004-01-26 | 2004-01-26 | 作業機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005207196A true JP2005207196A (ja) | 2005-08-04 |
Family
ID=34902376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004017614A Pending JP2005207196A (ja) | 2004-01-26 | 2004-01-26 | 作業機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005207196A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019167686A (ja) * | 2018-03-22 | 2019-10-03 | 株式会社日立建機ティエラ | 建設機械 |
WO2022131376A1 (ja) | 2020-12-18 | 2022-06-23 | ヤンマーホールディングス株式会社 | 建設機械 |
-
2004
- 2004-01-26 JP JP2004017614A patent/JP2005207196A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019167686A (ja) * | 2018-03-22 | 2019-10-03 | 株式会社日立建機ティエラ | 建設機械 |
WO2022131376A1 (ja) | 2020-12-18 | 2022-06-23 | ヤンマーホールディングス株式会社 | 建設機械 |
JP2022096946A (ja) * | 2020-12-18 | 2022-06-30 | ヤンマーホールディングス株式会社 | 建設機械 |
KR20230118823A (ko) | 2020-12-18 | 2023-08-14 | 얀마 홀딩스 주식회사 | 건설 기계 |
JP7365323B2 (ja) | 2020-12-18 | 2023-10-19 | ヤンマーホールディングス株式会社 | 建設機械 |
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A977 | Report on retrieval |
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