JP2005206818A - ポリベンザゾール系ポリマー及びそれを用いた繊維 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベンザゾール繰り返し単位とそれ以外の繰り返し単位とを有する共重合ポリベンザゾールから製造された共重合ポリベンザゾール繊維において、分子鎖中のベンザゾール繰り返し単位(A)と芳香族環繰り返し単位(B)と複素環繰り返し単位(C)との割合が(A)/(B)/(C)=100/1〜99/99〜1(モル比)であることを特徴とする共重合ポリベンザゾール繊維。
Description
特許文献1にも記載されているように、糸中に残存する酸溶媒は、糸の光劣化や強度低下招くため、徹底的に洗浄して、残存酸溶媒量を極力低減するように配慮がなされている。
しかしながら、糸中の残存無機酸溶媒濃度が無機原子で4000ppm以下にするのは容易ではなく、特に、残存酸溶媒濃度が無機原子で2000ppm以下になるようにするためには、高温で長時間の洗浄が必要であり、工業レベルで製造することは容易ではなかった(例えば、特許文献2)。
このため、更なる改善が望まれており、残存酸溶媒量の低減が容易であり、特に、高温高湿度環境に対しても優れた耐久性を有するポリベンザゾール系繊維の出現が期待されている。
1.分子鎖中に下記一般式(1)の繰り返し単位で表される構造単位を有することを特徴とするポリベンザゾールポリマー。
Yは
2.分子鎖中に下記一般式(1)および(2)で表される繰り返し単位がランダムまたはブロック共重合していることを特徴とする共重合ポリベンザゾールポリマー。
繰り返し単位(2)におけるYYは
3.上記1のポリベンザゾールポリマーから製造されたポリベンザゾール繊維。
4.上記2の共重合ポリベンザゾールポリマーから製造された共重合ポリベンザゾール繊維。
5.ベンザゾール繰り返し単位とそれ以外の繰り返し単位とを有する共重合ポリベンザゾールから製造された共重合ポリベンザゾール繊維において、分子鎖中のベンザゾール繰り返し単位(A)と芳香族環繰り返し単位(B)と複素環繰り返し単位(C)との割合が(A)/(B)/(C)=100/1〜99/99〜1(モル比)であることを特徴とする共重合ポリベンザゾール繊維。
6.前記一般式(2)および(3)において、nが、0.50≦n≦0.99の範囲であることを特徴とする上記4記載の共重合ポリベンザゾール繊維。
7.繊維中の残留酸濃度が酸を構成する無機原子として1800ppm以下であることを特徴とする上記3〜6のいずれかに記載のポリベンザゾール系繊維。
8.80℃、相対湿度80%の環境条件下で700時間処理後の引張強度保持率が80%以上あることを特徴とする上記3〜7のいずれかに記載のポリベンザゾール系繊維
本発明に係るポリベンザゾール(以下、PBZともいう)とは、ベンゾオキサゾール(以下、BOともいう)、ベンゾチアゾール(以下、BTともいう)、またはベンズイミダゾール(以下、BIともいう)から選ばれる構造単位を分子骨格に有するポリマーを言い、本発明におけるポリベンザゾール系ポリマーとは、分子鎖中に上記一般式(1)〜(3)の構造を有するポリベンザゾール及び共重合ポリベンザゾールポリマーである。
本発明におけるポリマーの中で、繊維化した場合の繊維特性の点で芳香族環と複素環が導入されたポリマーが好ましい。ポリマー中のベンザゾール繰り返し単位、芳香族環及び複素環単位に着目し、分子鎖中のベンザゾール繰り返し単位(A)と芳香族環繰り返し単位(B)と複素環繰り返し単位(C)との割合で示すと、(A)/(B)/(C)=100/1〜99/99〜1(モル比)であることが好ましく、(A)/(B)/(C)=100/50〜99/50〜1(モル比)がより好ましい。
(A)-(B)が連結した繰り返し単位及び(A)-(C)が連結した繰り返し単位は、それぞれランダムであってもブロック化していてもよい。
本発明のポリベンザゾールにおける複素環繰り返し単位(C)とは、ピリジン環、ビピリジン環、ピロール環、ピラジン環などであり、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3,3’ −ビピリジン−6,6’−ジカルボン酸、2,2’ −ビピリジン−5,5’−ジカルボン酸、2,5−ピラジンジカルボン酸、2,5−ピロールジカルボン酸などを使用することによって導入することができる。
ホモポリマーの場合
本発明の共重合ポリベンザゾールのドープフィラメントは、酸溶媒濃度が0〜30質量%の水溶液で、温度10〜60℃の凝固浴に、1〜20秒間浸漬するだけで、容易に残留酸溶媒量が無機原子で8000ppm程度、さらには5000ppm程度にまで洗浄されることになる。
洗浄浴の浴温は、好ましくは10℃以上60℃未満、さらに好ましくは20℃以上50℃未満、最も好ましくは25℃以上45℃未満である。浴温が10℃未満で低くなりすぎると、表面における繊維構造の緻密化を誘い、酸の洗浄効果が落ちる傾向がある。一方、浴温を高くしすぎると、凝固時に繊維中の結晶構造に乱れが誘発され、結果として繊維構造中にのこる残留応力のために繊維強度が低下し好ましくない。
洗浄時間は概ね20秒以上あれば効果を見いだすことが出来るが、あまり長すぎると生産効率の観点から好ましくない。最適な洗浄時間は20秒以上3分以下、さらに好ましくは25秒以上2分以下、最も好ましくは30秒以上1分以下である。
例えば、リン含有濃度の測定法は、特に限定されるものではないが、走査型蛍光X線分析装置による測定法が簡便で好ましい。その他、残留酸濃度を決定する方法として、原子吸光法、ICP発光分析法、イオンクロマトグラフィー法などのような化学分析法で測定しても良い。
このため、洗浄効率が向上して残留酸濃度を低減せしめることが容易になったのみならず、さらには、高温高湿環境下においても、分子鎖に対する酸や水分子の攻撃が受けにくくなったと考えられる。
また、本発明の共重合ポリベンザゾール繊維の平均強度は、4.5GPa以上であるのが好ましく、5.0〜8.0GPaであるのがより好ましい。
直径10cmの樹脂ボビンに糸サンプルを巻き付けた状態で、恒温恒湿器(ヤマト科学社製Humidic Chamber 1G43M)中に入れ、かつ恒温恒湿器中に光が入らないよう完全に遮光して、80℃、相対湿度80%の条件下で700時間処理を実施した。処理サンプルと未処理サンプルとを、JIS−L1013に準じて引張試験機(島津製作所製、型式AG−50KNG)で引張強度を測定した。
得られた測定値から、以下の引張強度保持率(%)を求めて、耐久性を評価した。
引張強度保持率(%)=(処理サンプル引張強度/未処理サンプル引張強度)×100
試料をペレット状に固めて走査型蛍光X線分析装置(株式会社リガク ZSX 100e)を用いて、残留リン濃度(ppm)および残留ナトリウム濃度(ppm)を測定した。
(繊維径)
走査電子顕微鏡(SEM)を用いて倍率5000倍で単糸直径を測定した。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、3,3’−ビピリジン−6,6’−ジカルボン酸437.4g、116%ポリリン酸2649.0g、五酸化二リン532.9gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で45時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が24dL/gのポリマードープ2.0kgを用いて、単糸フィラメント径が11.5μmになるように条件を設定し、紡糸温度175℃で孔径0.18mm、孔数166のノズルから紡糸ドープを押し出してドープフィラメントを形成させた後、次いで凝固浴(30℃、20%リン酸水溶液)中に5秒間浸漬して凝固させ、かつ1分間流水で洗浄して、マルチフィラメントを得た。なお、紡糸ノズルと凝固浴の間のエアギャップには、より均一な温度でフィラメントが引き伸ばされるようにクエンチ温度を65℃に設定したクエンチチャンバーを設置した。
得られたマルチフィラメント中の残留リン濃度を確認すると、すでに5000ppm以下になっており、乾燥させずにフィラメントを樹脂ボビンに巻き取った。なお、巻取速度は200m/分とした。巻き取った糸を1%NaOH水溶液で10秒間中和し、その後、表1に記載の所定の温度・時間で水洗した後、80℃で4時間乾燥して、ポリベンザゾール繊維を得た。前述した方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表1に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩334.5g、2,2’−ビピリジン−5,5’−ジカルボン酸437.4g、116%ポリリン酸2649.0g、五酸化二リン532.9gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で45時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が23dL/gのポリマードープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表1に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩334.5g、2,5−ピロールジカルボン酸277.8g、116%ポリリン酸1880.8、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で45時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が28dL/gのポリマードープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表1に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩334.5g、2,5−ピラジンジカルボン酸301.1g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が24dL/gのポリマードープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表1に示す。
窒素気流下、1,4−ジメルカプト−2,5−ジアミノベンゼン二塩酸塩439.1g、3,3’−ビピリジン−6,6’−ジカルボン酸437.4g、116%ポリリン酸3152.3g、五酸化二リン508.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で45時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が26dL/gのポリマードープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表1に示す。
窒素気流下、1,4−ジメルカプト−2,5−ジアミノベンゼン二塩酸塩439.1g、2,5−ピラジンジカルボン酸301.1g、116%ポリリン酸2260.0g、五酸化二リン552.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で45時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が26dL/gのポリマードープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表1に示す。
窒素気流下、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩508.7g、3,3’−ビピリジン−6,6’−ジカルボン酸437.4g、116%ポリリン酸2649.0g、五酸化二リン532.9gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で45時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が25dL/gのポリマードープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表1に示す。
窒素気流下、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩508.7g、2,5−ピラジンジカルボン酸301.1g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で45時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が24dL/gのポリマードープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表1に示す。
窒素気流下、2,3,5,6−テトラアミノピリジン四塩酸塩510.4g、2,5−ピラジンジカルボン酸301.1g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で45時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が25dL/gのポリマードープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表1に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸29.8g、2,5−ピリジンジカルボン酸269.4g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が22dL/gであった。得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして、マルチフィラメントを製造し、樹脂ボビンに巻き取った。巻き取った糸を1%NaOH水溶液で10秒間中和し、その後、表1に記載の所定の温度・時間で水洗した後、80℃で4時間乾燥して、共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表1及び表2に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸148.8g、2,5−ピリジンジカルボン酸149.7g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は、25dL/gであった。
得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表1に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸208.3g、2,5−ピリジンジカルボン酸89.8g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は、25dL/gであった。
得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表1に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸238.1g、2,5−ピリジンジカルボン酸59.9g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は、26dL/gであった。
得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表1に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸267.8g、2,5−ピリジンジカルボン酸30.0g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は、27dL/gであった。
得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表1に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸282.7g、2,6−ピリジンジカルボン酸15.0g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は、24dL/gであった。
得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表1に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸282.7g、2,4−ピリジンジカルボン酸15.0g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は25dL/gであった。
得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表1に示す。
窒素気流下、1,4−ジメルカプト−2,5−ジアミノベンゼン二塩酸塩439.1g、テレフタル酸267.8g、2,5−ピリジンジカルボン酸30.0g、116%ポリリン酸2260.0g、五酸化二リン552.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は、27dL/gであった。得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表2に示す。
窒素気流下、1,4−ジメルカプト−2,5−ジアミノベンゼン二塩酸塩439.1g、テレフタル酸208.3g、2,5−ピリジンジカルボン酸89.8g、116%ポリリン酸2260.0g、五酸化二リン552.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は、28dL/gであった。得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表2に示す。
窒素気流下、1,2,4、5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩508.7g、テレフタル酸208.3g、2,5−ピリジンジカルボン酸89.8g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は、26dL/gであった。得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて実施例1と同様にして、共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表2に示す。
窒素気流下、1,2,4、5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩508.7g、テレフタル酸267.8g、2,5−ピリジンジカルボン酸30.0g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度は、27dL/gであった。得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表2に示す。
窒素気流下、2,3−5,6−テトラアミノピリジン四塩酸塩510.4g、テレフタル酸208.3g、2,5−ピリジンジカルボン酸89.8g、116%ポリリン酸1880.8g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で20時間反応せしめた。得られた共重合体は、30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が25dL/gであった。得られた共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にして、共重合ポリベンザゾール繊維を得た。得られた繊維についての分析結果及び評価結果を表2に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸148.8g、3,3’ −ビピリジン−6,6’−ジカルボン酸218.7g、116%ポリリン酸2265.1g、五酸化二リン551.5gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で50時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が24dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸208.3g、3,3’ −ビピリジン−6,6’−ジカルボン酸131.2g、116%ポリリン酸2111.4g、五酸化二リン558.9gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が26dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸267.8g、3,3’ −ビピリジン−6,6’−ジカルボン酸43.7g、116%ポリリン酸1957.8g、五酸化二リン566.3gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で45時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が25dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
窒素気流下、1,4−メルカプト−2,5−ジアミノベンゼン二塩酸塩439.1g、テレフタル酸208.3g、2,2’ −ビピリジン−5,5’−ジカルボン酸131.2g、116%ポリリン酸2527.7g、五酸化二リン538.9gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が24dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
窒素気流下、1,4−メルカプト−2,5−ジアミノベンゼン二塩酸塩439.1g、テレフタル酸208.3g、2,5−ピラジンジカルボン酸90.3g、116%ポリリン酸2260.0g、五酸化二リン552.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が23dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
1,2,4,5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩508.7g、テレフタル酸208.3g、2,5−ピラジンジカルボン酸90.3g、116%ポリリン酸1881.0g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が26dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
1,2,4,5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩508.7g、テレフタル酸267.8g、2,5−ピロールジカルボン酸27.8g、116%ポリリン酸1870.1g、五酸化二リン575.0gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が24dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
1,4−メルカプト−2,5−ジアミノベンゼン二塩酸塩439.1g、テレフタル酸267.8g、2,5−ピロールジカルボン酸27.8g、116%ポリリン酸2255.3g、五酸化二リン557.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が25dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩381.6g、テレフタル酸267.8g、2,5−ピロールジカルボン酸27.8g、116%ポリリン酸1867.3g、五酸化二リン580.2gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が24dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
2,3,5,6−テトラアミノピリジン四塩酸塩510.4g、テレフタル酸267.8g、2,5−ピラジンジカルボン酸90.3g、116%ポリリン酸1881.0g、五酸化二リン570.1gを60℃で1時間撹拌した後、ゆっくりと昇温して135℃で25時間、150℃で5時間、170℃で40時間反応せしめた。得られた30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が25dL/gの共重合体ドープ2.0kgを用いて、実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維を得た。前述の方法で高温かつ高湿度下における耐久性の評価を実施した結果を表2に示す。
このため、産業用資材として、より実用性を高めることができ、利用分野を拡大する効果が絶大である。即ち、織物、編物、組み紐、ロープ、コードなどに加工される用途、すなわち、ケーブル、電線や光ファイバー等のテンションメンバー、ロープ、等の緊張材、耐弾材等の耐衝撃用部材、手袋等の耐切創用部材、ベルト、タイヤ、靴底、ロープ、ホース、等のゴム補強材、等広範にわたる用途に使用可能である。
Claims (8)
- 請求項1のポリベンザゾールポリマーから製造されたポリベンザゾール繊維。
- 請求項2の共重合ポリベンザゾールポリマーから製造された共重合ポリベンザゾール繊維。
- ベンザゾール繰り返し単位とそれ以外の繰り返し単位とを有する共重合ポリベンザゾールから製造された共重合ポリベンザゾール繊維において、分子鎖中のベンザゾール繰り返し単位(A)と芳香族環繰り返し単位(B)と複素環繰り返し単位(C)との割合が(A)/(B)/(C)=100/1〜99/99〜1(モル比)であることを特徴とする共重合ポリベンザゾール繊維。
- 前記一般式(2)および(3)において、nが、0.50≦n≦0.99の範囲であることを特徴とする請求項4記載の共重合ポリベンザゾール繊維。
- 繊維中の残留酸濃度が酸を構成する無機原子として1800ppm以下であることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のポリベンザゾール系繊維。
- 80℃、相対湿度80%の環境条件下で700時間処理後の引張強度保持率が80%以上あることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載のポリベンザゾール系繊維。
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