JP2005206785A - ベンツイミダゾロン化合物 - Google Patents
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一般式(1)において、R1とR4が同じ基で、かつR2とR3が同じ基であるベンツイミダゾロン化合物は、1当量の下記一般式(4)で表わされる化合物(以下、「化合物(4)」という。)と、1当量の下記一般式(5)で表わされる化合物(以下、「化合物(5)」という。)、及び1当量の下記一般式(6)で表わされる化合物(以下、「化合物(6)」という。)を1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒中、硫酸、塩酸、リン酸等の酸の存在下で、150〜180℃の温度で8〜14時間反応させた後、室温まで冷却し、析出した結晶を通常の方法によりろ過、洗浄、乾燥、粉砕することにより得ることができる。
一般式(1)において、R1とR4が異なる基であるか、又はR2とR3が異なる基であるベンツイミダゾロン化合物は、前記の合成方法1と同様の反応条件で、まず、1当量の化合物(4)と1当量の化合物(5)とを反応させ、この反応生成物に化合物(6)を反応させた後、得られた反応物を室温まで冷却し、析出した結晶を通常の方法によりろ過、洗浄、乾燥、粉砕することにより得ることができる。
(1)X線回折ピーク
Cu−Kα特性X線に対するブラッグ角2θが9.9±0.2°、12.8±0.2°、15.0±0.2°及び25.0±0.2°に回折ピークを有する。
(2)色相
鮮やかな赤色の色相を有する。
(3)製造方法
前記の合成方法1の方法によって得ることができる。
(1)X線回折ピーク
Cu−Kα特性X線に対するブラッグ角2θが14.3±0.2°、16.6±0.2°、24.2±0.2°及び24.8±0.2°に回折ピークを有する。
(2)色相
鮮やかな黄色の色相を有する。
(3)製造方法
前記のα型結晶を、N,N−ジメチルホルムアミド中、60〜120℃の温度で加熱を行うことにより、赤色結晶が徐々に黄色結晶へと変化する。6時間以上加熱した後、室温まで冷却し、通常の方法でろ過、洗浄、乾燥を行うことによって得ることができる。
(1)X線回折ピーク
Cu−Kα特性X線に対するブラッグ角2θが9.9±0.2°、14.3±0.2°、16.3±0.2°、24.5±0.2°及び26.0±0.2°に回折ピークを有する。
(2)色相
鮮やかな赤紫色の色相を有する。
(3)製造方法
前記のα型結晶を、食塩、硫酸ナトリウム等の水溶性無機塩の摩砕媒体及びジエチレングリコール等の液状摩砕助剤とともに、ボールミル、アトライタ、振動ミル、ニーダー等の機械的剪断力を与える装置により摩砕混練処理した後、この摩砕混練物を、摩砕媒体及び液状摩砕助剤を溶解し結晶を溶解しない溶媒に解膠し、通常の方法でろ過、洗浄、乾燥、粉砕することによって得ることができる。
(1)X線回折ピーク
Cu−Kα特性X線に対するブラッグ角2θが12.8±0.2°、15.8±0.2°、25.0±0.2°及び26.5±0.2°に回折ピークを有する。
(2)色相
鮮やかな青みの赤色の色相を有する。
(3)製造方法
前記のα型結晶、β型結晶又はγ型結晶を、濃硫酸に溶解した後、氷水中に投入し再析出させることにより、青みの赤色の結晶が析出する。得られた青みの赤色のスラリーを、通常の方法でろ過、洗浄、乾燥、粉砕することによって得ることができる。
5−アミノベンツイミダゾロン43.6部、ジメチルサクシニルサクシネート30部、濃硫酸13.4部を1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン750部中に加え、180℃で14時間撹拌した。室温まで冷却した後、析出物をろ過し、不純物を除去するため、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン200部、アセトン600部で洗浄を行い、110℃で8時間減圧乾燥して鮮やかな赤色のα型結晶17.7部(収率28%)を得た。この赤色のα型結晶について、赤外分光分析及び電界脱離質量分析(FD−MS)を行ったところ、下記の結果が得られた。
日本分光株式会社製のフーリエ変換赤外分光光度計「FT/IR−550型」を用いて、赤外分光分析を行った結果、下記の伸縮振動による吸収ピークが観察された。
3200cm−1:イミダゾロン環のアミドのN−H伸縮振動
1720cm−1:メチルエステルのC=O伸縮振動
1695cm−1:イミダゾロン環のC=O伸縮振動
1220cm−1:メチルエステルのC−O伸縮振動
株式会社島津製作所製のガスクロマトグラフ質量分析計「GCMS 9100MK 二重収束型」を用いて、電界脱離質量分析を行った結果、分子量488の分子イオンピークが検出された。
使用電力:40kV、30mA
サンプリング角度:0.020°
発散・散乱スリット:(1/2)
発光スリット:0.3mm
スキャンスピード:2°/分
実施例1で得られた赤色のα型結晶2部をN,N−ジメチルホルムアミド100部中に加え、90℃で6時間撹拌した。室温まで冷却した後、スラリーをろ過し、アセトン50部で洗浄を行い、110℃で8時間減圧乾燥して鮮やかな黄色のβ型結晶1.6部(収率80%)を得た。
実施例1で得られた赤色のα型結晶15部と食塩150部とを37.5部のジエチレングリコールとともにニーダーにより混練摩砕した。この混練物を60℃の水1000部に解膠し、ろ過を行った。得られたウェットケーキを60℃の水1000部に解膠した後、ろ過を行う洗浄工程を3回繰り返した。洗浄後のウェットケーキを110℃で8時間減圧乾燥し、鮮やかな赤紫色のγ型結晶13.5部(収率90%)を得た。
実施例1で得られた赤色のα型結晶2部を濃硫酸(硫酸濃度95%以上)10部に溶解した。この硫酸溶液を100部の水中に投入しところ、赤色の結晶が析出しスラリー状となった。このスラリーをろ過した後、ろ液が中性になるまで水洗を行った。洗浄後のウェットケーキを110℃で8時間減圧乾燥し、青みの赤色のδ型結晶1.8部(収率90%)を得た。
焼き付け塗料用アクリル樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製の製品名「ベッコゾール J−524−IM―60」)70%とメラミン樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製の製品名「スーパーベッカミン G−821−60」)30%との混合樹脂66部を、キシレン:n−ブタノール=7:3の混合溶剤12部に溶解してバインダー樹脂溶液を得た。
実施例5で用いたα型結晶を実施例2で得られたβ型結晶に代えた以外は実施例5と同様にして塗料(2)を得た。
実施例5で得られた塗料(1)5部と実施例6で得られた塗料(2)5部とを混合し、混合塗料(1)10部を得た。
実施例5で用いたα型結晶を赤色顔料(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製の製品名「イルガジン DPP Red BO」(C.I.Pigment Red 254):以下、「DPP−BO」とする。)に代えた以外は実施例5と同様にして塗料(3)を得た。
実施例5で用いたα型結晶を赤色顔料(クラリアントジャパン株式会社製の製品名「NOVOPERM RED HFT」(C.I.Pigment Red 175):前記化合物(2)に相当、以下、「HFT」という。)に代えた以外は実施例5と同様にして塗料(4)を得た。
実施例5で用いたα型結晶を黄色顔料(大日本インキ化学工業株式会社製の製品名「SYMULER FAST YELLOW 4192」(C.I.Pigment Yellow 154):前記化合物(3)に相当、以下、「4192」とする。)に代えた以外は実施例5と同様にして塗料(5)を得た。
比較例1で得られた塗料(3)5部と比較例3で得られた塗料(5)5部を混合し、混合塗料(2)10部を得た。
比較例2で得られた塗料(4)5部と比較例3で得られた塗料(5)5部を混合し、混合塗料(3)10部を得た。
上記の実施例5〜7及び比較例1〜5で得られた塗料について、調製直後の塗料中の顔料の体積平均粒子径を日機装株式会社製のマイクロトラック粒度分布測定装置「UPA150」を用いて測定した。また、これらの塗料を室温で1日放置した後の塗料中の顔料の体積平均粒子径を同様にして測定した。さらに、塗料を1日放置した後の体積平均粒子径から、塗料を調製した直後の体積平均粒子径を差し引いた体積平均粒子径の差(Δ平均粒子径)を算出した。このΔ平均粒子径を用いて、以下の評価基準により凝集性を評価した。
○:Δ平均粒子径が0.20μm未満、×:Δ平均粒子径が0.20μm以上
上記の実施例5〜7及び比較例1〜5で得られた塗料を透明ガラス製のサンプル管に入れ、室温で2週間放置した後の塗料の状態を目視で観察し、ニス別れ(顔料と樹脂溶液が分離し、塗料の上層に透明な樹脂溶液層を生じる現象)の有無を確認した。得られた結果から、以下の評価基準によりニス別れを評価した。
○:ニス別れあり、×:ニス別れなし
Claims (6)
- 上記一般式(1)において、R1、R2、R3及びR4がすべて水素原子であり、かつR5及びR6がメチル基である請求項1記載のベンツイミダゾロン化合物。
- Cu−Kα特性X線に対するブラッグ角2θが、9.9±0.2°、12.8±0.2°、15.0±0.2°及び25.0±0.2°に回折ピークを有する請求項2記載のベンツイミダゾロン化合物。
- Cu−Kα特性X線に対するブラッグ角2θが、14.3±0.2°、16.6±0.2°、24.2±0.2°及び24.8±0.2°に回折ピークを有する請求項2記載のベンツイミダゾロン化合物。
- Cu−Kα特性X線に対するブラッグ角2θが、9.9±0.2°、14.3±0.2°、16.3±0.2°、24.5±0.2°及び26.0±0.2°に回折ピークを有する請求項2記載のベンツイミダゾロン化合物。
- Cu−Kα特性X線に対するブラッグ角2θが、12.8±0.2°、15.8±0.2°、25.0±0.2°及び26.5±0.2°に回折ピークを有する請求項2記載のベンツイミダゾロン化合物。
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JP2016050267A (ja) * | 2014-09-01 | 2016-04-11 | キヤノンファインテック株式会社 | 樹脂微粒子分散体、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置 |
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