JP2005206198A - 食品用包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生鮮食品を収納して冷蔵庫に長期間保管しても、鮮度を保つことができる食品用包装体を提供する。
【解決手段】 合成樹脂シートの収納袋2は開口部がジッパー29で閉じることができ内部を密閉できる。収納袋2の内部には、吸水シート4が収納されており、この吸水シート4は、収納袋2の第1の面21、第2の面22および底部25の内側に位置している。したがって、生鮮食品5が吸水シート4で包まれた状態で、ドリップを吸水シート4に吸収でき、袋の内部の湿気を保つことができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、生鮮野菜や、生肉、鮮魚などのような保存に湿度を必要とする生鮮食品の保存に適した食品用包装体に関する。
生鮮野菜や、生肉、鮮魚などの生鮮食品を冷蔵庫に保管する際には、その鮮度を保つために所定の湿度が必要である。しかし、冷蔵庫内の湿度は比較的低いため、前記生鮮食品をそのまま冷蔵庫に保管すると乾燥して鮮度が低下しやすい。また、合成樹脂シートで袋状に形成された食品保存用パックが市販されているが、この食品保存用パックに生鮮食品を直接に収納させて冷蔵庫に保管すると、生鮮食品から滲み出たドリップが袋体内において食品に再付着し、生鮮食品の色を劣化させたり、さらには前記ドリップに含まれている雑菌により生鮮食品の表面が腐食しやすくなり、長期間、新鮮な状態を保って保管することが困難である。
以下の特許文献1に記載された食品包装用袋は、ナイロン生地やポリエチレン生地で形成された袋内に、保護部材が設けられており、この保護部材は、液体透過性のシートと液吸収性の材料より成る吸収材とが重ね合わされて構成されている。この食品包装用袋は、生鮮食品から滲み出たドリップを前記保護部材の前記吸収材で吸収して食品へのドリップの再付着を防止するとともに、吸収材に吸収されたドリップにより適度な湿気を保とうというものである。
特開平2−57583号公報
しかし、前記特許文献1に記載の食品包装用袋では、袋の開口部が開放されたままであり、この開口部を閉じる手段が設けられていない。したがって、袋の内部に位置する保護部材の吸収材に吸収されたドリップが袋内で蒸発しても、その水分が前記開口部から袋の外部へ逃げてしまうため、袋の内部に長期間湿気を保つのは困難であり、袋内に収納した食品が短期間で乾燥しやすい。
前記特許文献1には、袋の一方の面の内側にのみ前記保護部材を敷設する態様、および袋の2つの面のそれぞれの内側に互いに独立した保護部材を敷設する態様が記載されている。しかし、袋の開口部と対向する側である底部には保護部材が設けられていないため、冷蔵庫内において、袋体を開口部を上向きとした縦置きで設置した場合には、食品から滲み出たドリップが袋内の前記底部に滞留しやすくドリップが食品に再付着しやすい。
また、前記保護部材は、袋内に単に挿入しているだけであるため、開口部から袋内に食品を収納する際に、保護部材の前記液体透過性のシートが食品に対面できるとは限らず、例えば保護部材の吸収材と袋体との間に食品を挿入するおそれがある。この場合、吸収材に吸収されたドリップが食品に再付着しやすい。また袋体内に2枚の独立した保護部材が設けられている構造においても、袋の内部に食品を収納するときに、保護部材と保護部材との間に食品を確実に収納させるのが困難である。
また特許文献1には、保護部材を袋状に形成することにも触れられているが、この袋状の保護部材がどのような構造で、袋内にどのようにして配置されるのかは記載されていない。
さらに保護部材に設けられた液体透過性のシートは、液の逆戻り防止構造を備えたものではないため、袋内に食品を収納した状態で袋に過大な圧力が作用すると、吸収材に吸収されたドリップが前記シートの表面に戻って、食品に再付着するおそれがある。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、収納袋の内部を常に最適な湿度に保つことができ、また収納袋の底部にドリップが溜まりにくい食品用包装体を提供することを目的としている。
本発明は、収納袋とこの収納袋の内部に設けられた吸水シートとを有する食品用包装体において、
前記収納袋は、合成樹脂シートの包材で形成されて、互いに対面する四角形状の第1の面と第2の面を有し、前記四角形状の1辺に収納袋の内部に通じる開口部が形成され、この開口部に対向する底部および他の2つの側辺が閉じられており、
前記第1の面および前記第2の面のそれぞれの内面には、前記開口部の内側で互いに密着嵌合するジッパーが設けられて、前記開口部が密閉可能とされており、前記収納袋を平坦にした状態で、前記吸水シートは、前記第1の面と前記底部および前記第2の面の内面に沿って配置されており、
前記吸水シートは、液透過性の表面層と、親水性材料で形成された液吸収層とが積層されて形成されており、前記表面層が収納袋の内方に向けられていることを特徴とするものである。
前記食品用包装体では、収納袋の開口部にジッパーが設けられて、食品を収納した状態で前記開口部を閉じて、収納袋の内部を密閉できる。したがって、食品から滲み出たドリップが液吸収層に吸収されると、このドリップ内の水分が密閉された収納袋内に湿気を与えるように作用し、食品が短期間で乾燥するのを防止できる。
また、吸水シートが、収納袋内の底部の内側に位置しているので、食品から滲み出たドリップが収納袋の底部においても前記液吸収層で吸収されるようになる。よって前記開口部が上を向いた縦置き状態で保存したときでも、食品の劣化を長期間防止できるようになる。
また本発明は、前記収納袋を平坦にした状態で、前記吸水シートは、前記第1の面の内側に位置する部分の面積よりも、第2の面の内側に位置する部分の面積の方が小さいものとして構成することができる。
この場合に、前記第2の面の内側に位置する前記吸水シートの部分の面積が、前記第1の面の内側に位置する前記吸水シートの部分の面積の1/2以下であることが好ましく、さらに好ましくは1/3以下である。
前記食品用包装体では、第1の面および底部に吸水シートが存在しているため、第1の面を下向にして設置したときであっても、前記底部を下向に設置したときであっても、食品から滲み出たドリップを吸水シートで吸収しやすくなる。しかも、第2の面の内側に位置する吸水シートの部分は小面積であるため、前記第2の面を透視して内部の食品の色および状態を外部から確認できるようになる。
また、本発明は、前記吸水シートにより吸収袋が形成され、この吸収袋の開放部が、前記収納袋の前記開口部の内側に位置しているものとすることができる。
この食品用包装体では、収納袋内に位置する前記吸収袋の内部に食品を収納させることにより、食品用包装体がどのような向きで設置されても、食品から滲み出るドリップを吸水シートで確実に吸収できるようになる。
また、本発明の好ましい態様では、前記吸水シートは、少なくともその一部が、前記第1の面の内面および前記第2の面の内面に接着固定されているものである。
前記吸水シートが、収納袋の第1の面の内面および第2の面の内面に固定されていると、収納袋の内部空間を広げたときに、第1の面側に位置する吸水シートの部分と第2の面に位置する吸水シートの部分とが互いに離れるようになる。よって収納袋内に収納させた食品に対して、必ず吸水シートの表面層が対面するようになり、液吸収層に吸収されたドリップが食品に直接に触れるのを避けることができる。
また、本発明では、前記収納袋の底部は、ガゼット折りされて収納袋の底部が展開可能とされているものとすることができる。
収納袋の底部をガゼット折りにすると、収納袋の内部空間を広げたときに、収納袋の底部が展開するようになり、開口部を上向きにした縦置きに適したものとなる。
また、本発明では、前記吸水シートの表面層は合成樹脂シートに液透過孔が形成されたものであり、前記液透過孔は、前記表面層の表面での開孔面積が、液吸吸収層側での開孔面積よりも広く形成され、または前記液透過孔は、前記表面層の厚み方向に対して斜めに形成されていることが好ましい。
このように、液透過孔を形成すると、食品を収納した収納袋に外部から圧力が作用して、食品が吸水シートに加圧されたときに、液吸収層に含まれたドリップが前記液透過孔を経て表面層の表面に逆戻りしにくくなる。
本発明では、収納袋の内部を密閉でき、収納袋の内部に湿気を保つことができ、収納袋内の食品の新鮮度を長期間保つことができる。また収納袋を、開口部が上向きとなる縦置きで設置したときにも、食品から滲み出たドリップを吸水シートで確実に吸収できるようになる。
図1は本発明の第1の実施の形態の食品用包装体を示す分解斜視図、図2は前記食品用包装体の内部に食品を収納した状態を示す断面図、図3と図4は、吸水シートを実施の形態別に示す拡大断面図である。
図1に示す食品用包装体1は、収納袋2とこの収納袋2の内部に設けられる吸水シート4とから構成されている。
前記収納袋2は、透明のまたは半透明の合成樹脂シートの包材で形成されている。前記包材を構成する合成樹脂は、LDPE(低密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、PP(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)などのいずれか、または前記樹脂をラミネートした多層シートである。またPVDC(ポリ塩化ビニリデン)などのいわゆるガスバリヤー性の樹脂を使用すると、収納袋2内の湿気を保ちやすくなる。
前記収納袋2は、平坦にしたときの平面形状が長方形または正方形の四角形である。前記収納袋2は、1枚の前記包材が折り畳んで形成され、または2枚の包材を重ねることで形成されている。
図1に示す実施の形態の収納袋2は、2枚の四角形の包材が重ねられて形成されている。この収納袋2は、四角形の第1の面21と、同じく四角形の第2の面22とが対面しており、前記四角形の前辺23では、包材が接合されておらず、この前辺23に開口部24が形成されている。前記前辺23に対向する底部25、および2つの側辺26と27では、前記第1の面21と第2の面22の周辺部において包材どうしが接合されて閉じられている。前記底部25および側辺26,26では、前記包材が熱シールや超音波シールで溶融接合され、またはホットメルト型などの接着剤で接着されている。
前記開口部24の内側には、前記開口部24を閉じるジッパー29が設けられている。このジッパー29は互いに密着嵌合する雄ジッパー29aと雌ジッパー29bとから構成されている。雄ジッパー29aと雌ジッパー29bは、共に変形可能な軟質な合成樹脂材料で形成されている。雄ジッパー29aは、第2の面22の内面に接着固定されて、前辺23と平行に取付けられている。雌ジッパー29bは、第1の面21の内面に接着固定されて、前辺23と平行に取付けられている。
図2に示すように、前記雄ジッパー29aと雌ジッパー29bとを、前記前辺23に沿ってジッパーの全長にわたって密着嵌合させることにより、前記開口部24を閉じることができる。
前記吸水シート4は、内面41と外面42を有して四角形に形成されている。この吸水シート4は、底部側において折り曲げられており、その折曲げ境界部45から前辺46までが第1の部分43であり、前記折曲げ境界部45から後辺47までが第2の部分44となっている。この実施の形態では、吸水シート4を折曲げ境界部45を介して2枚重ねに平坦に折り畳んだ状態で、第1の第1の部分43よりも第2の部分44の面積が小さくなってる。第2の部分44の面積は第1の部分43の面積の1/2以下であり、好ましくは1/3以下であり、さらに好ましくは1/4以下である。
前記吸水シート4が、前記収納袋2の内部に挿入された状態で、吸水シート4の第1の部分43の外面42の少なくとも一部が、収納袋2の第1の面21の内面にホットメルト型の接着剤などで接着されている。また吸水シート4の第2の部分44の外面42の少なくとも一部が、収納袋2の第2の面22の内面にホットメルト型の接着剤などで接着されている。そして、前記吸水シート4の前記折曲げ境界部45は、収納袋2の底部25の内側に対向している。
前記吸水シート4の前辺46は、収納袋2の前記前辺23よりも袋内方に離れて位置している。吸水シート4の前辺46またはその近傍が、第1の面21の内面に接着され、吸水シート4の後辺47またはその近傍が、第2の面22に接着されていることが好ましい。
図3に拡大して示すように、前記吸水シート4は、内面側に表面層51が位置し、外面42側に液吸収層52が位置している。前記表面層51は合成樹脂材料で形成されたフィルムであり、表面層51は液吸収層52の表面に接着されて形成され、または液吸収層52の表面に合成樹脂材料を溶融押し出ししてラミネートすることで形成されている。
前記表面層51には、多数の液透過孔53が形成されている。吸水シート4の内面41から見たときに、個々の液透過孔53の開口形状は円形または長円形である。液透過孔53は、表面層51の表面すなわち内面41での開孔面積A1よりも、液吸収層52に接する側の開孔面積A2の方が小さい。また液吸収層52に接する部分では、前記液透過孔53の周囲から突出する薄肉弁53aが形成されている。前記液透過孔53が、液吸収層52に接する側の開孔面積A2が小さく、また前記薄肉弁53aを有していることにより、食品5が吸水シート4に加圧されたとしても、液吸収層52に吸収されたドリップが表面層51の表面に滲み出るのを防止しやすい。
前記表面層51は、LDPE、MDPE、LLDPE、PP、PET、EVAのいずれか一種または前記いずれかが組み合わされた積層フィルムにより形成される。好ましくは内面41側がHDPEで、液吸収層52側がLDPEの液層フィルムで形成される。この積層フィルムを使用すると、ニードリング処理や、パーフォレーション処理で前記液透過孔53を開孔したときに、開孔面積に前記A1とA2の差を付けやすく、また前記薄肉弁53aを形成しやすい。
前記表面層51は、厚みが3〜70μm、好ましくは5〜30μmで形成され、坪量は10〜100g/m2の範囲、好ましくは10〜60g/m2の範囲で調整される。前記表面層51には、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の白色化のための無機フィラーが5〜30質量%の範囲で含まれる。表面層51を白色化することにより、吸水シート4の内面41を清潔感を与える外観に保つことができる。
前記液透過孔53の開孔径は内面41から見たときに0.1〜2mmの範囲であり、液透過孔53の配列ピッチは0.1〜2mmである。表面層51での前記液透過孔53の実質的な開孔面積率は0.1〜80%であり、好ましくは5〜45%である。
液透過孔53の開孔径、配列ピッチおよび開孔面積率を前記範囲内に設定することで、食品5から滲み出たドリップを液吸収層52の親水力により吸収させることができ、また液吸収層52に吸収されたドリップの内面41への逆流を防止しやすい。また内面41の外観を白色で清潔感を与える状態に保つことができる。
液吸収層52は、親水性材料で形成され、例えばパルプをエアレイド法で積層してアクリルバインダーで接着したエアレイドパルプで形成される。目付けは20〜100g/m2の範囲が好ましいが、この範囲に限られるものではない。液吸収層52は保水性の高い材料で形成されるのであれば前記エアレイドパルプに限られるものではなく、パルプやレーヨンなどのセルロース系繊維で形成された不織布、吸収紙を重ねたもの、または親水化処理された合成樹脂繊維を含む不織布、セルローススポンジなどの親水性の発泡体材料などで形成することが可能である。
この食品用包装体1では、吸水シート4の第1の部分43が収納袋2の第1の面21の内面に固定され、第2の部分44が第2の面22の内面に固定されているため、雄ジッパー29aと雌ジッパー29bを離して、開口部24を開放し、収納袋2の第1の面21と第2の面22とを離して袋の内部空間を拡大したときに、吸水シート4の第1の部分43と第2の部分44を互いに離すことができる。
また、吸水シート4の前辺46またはその近傍と、後辺47またはその近傍が、収納袋2の第1の面21の内面と第2の面22の内面に接着固定されていると、収納袋2の内部空間を広げたときに、吸水シート4の前記前辺46と前記後辺47とが確実に離れることができる。
したがって、生鮮野菜、生肉、鮮魚などの生鮮食品5を収納袋2の開口部24から挿入するときに、この生鮮食品5を吸水シート4の第1の部分43と第2の部分44との間に確実に挿入することができ、食品5を、吸水シート4の表面層51に接触させることができる。
食品5を収納した後に、雄ジッパー29aと雌ジッパー29bとを密着嵌合させると、収納袋2の開口部24が閉じて収納袋2の内部を密封できる。
生鮮食品5から滲み出たドリップは、吸水シート4の表面層51に付着するが、液吸収層52の親水力によりドリップが表面層51の液透過孔53を経て液吸収層52内に引き込まれて保持される。液吸収層52は表面層51を介して生鮮食品5と分離されているので、液吸収層52に吸収されたドリップが生鮮食品5に再付着しにくい。よって、ドリップ内に含まれる雑菌が生鮮食品5の表面に付着しにくくなり、食品5の腐敗を防止できる。
この食品用包装体1を冷蔵後に保管したときに、収納袋2の内部が4℃程度の低温となって袋内の湿度が低下する。このとき液吸収層52に保持されているドリップ内の自由水が袋の内部空間内に蒸発して、袋の内部空間の湿度を保つことができる。そのため生鮮食品5は長期間に渡って鮮度を保つことができる。
前記第1の実施の形態では、図2に示すように、収納袋2の第1の面21の内面に吸水シート4が敷設されているが、第2の面22では、その一部分にのみ前記吸水シート4が存在している。
したがって、収納袋2内の生鮮食品5の色を第2の面22を透して目視することができ、収納袋2を開封することなく内部の食品の鮮度を目で確認できる。
また、図2に示すように第1の面21が下向となるように保管されたときには、生鮮食品5の下に吸水シート4の第1の部分43が位置しており、食品5から滲み出たドリップを前記第1の部分43で吸収することができる。また収納袋2の底部25の内側にも吸水シート4の一部が位置しているため、収納袋2を底部25が下に向くような縦置きで保管したときに、生鮮食品5の下部が、吸水シート4の折曲げ境界部45と第2の部分44とで包まれるため、食品5から滲み出るドリップを吸水シート4の前記部分で吸収でき、収納袋2内の包材の内面にドリップが滞留するのを防止できる。
このように、収納袋2を冷蔵庫内で横置きと縦置きの両姿勢で保管できることにより、冷蔵庫内の保管スペースの有効利用を図ることができる。
また、食品用包装体1が積み重ねられるなどして、収納袋2に圧力が作用し、食品5が吸水シート4に押し付けられると、液吸収層52が圧迫される。しかし、図3に示すように、表面層51の液透過孔53が液の逆流を防止しやすい構造であるため、液吸収層52に吸収されていたドリップが表面層51の表面に滲み出るのを防止できる。したがって、外部の圧力が作用してもドリップが食品5に再付着するのを防止できる。
図4は、他の実施の形態の吸水シート4Aを示す拡大断面図である。
この吸水シート4Aは、液吸収層52に、合成樹脂フィルムの表面層51Aが積層されているが、この表面層51Aに形成された液透過孔53bは、表面層51Aの厚み方向(表面層51Aの面に対する垂線方向)に対して、斜めに傾斜して形成されている。この吸水シート4Aを用いた場合も、表面層51Aの表面に付着したドリップは、液吸収層52の親水力により液吸収層52に引き込まれて保持されやすいが、液吸収層52に吸収されたドリップは、液透過孔53bを透過して表面層51Aの表面に逆戻りしにくい。
図4は、本発明の第2の実施の形態の食品用包装体100を示す分解斜視図である。
この食品用包装体100は、収納袋2が前記第1の実施の形態の食品用包装体1と同じものである。収納袋2の内部には、吸水袋104が収納されている。この吸水袋104は、前記図3または図4に示した吸水シート4で形成されている。この吸水袋104は、1枚の四角形の吸水シート4が2枚重ねに折り畳まれ、または四角形の2枚の吸水シート4が重ねられ、吸水シート4の表面層51どうしまたは51Aどうしが対面するように構成されている。
前記吸水袋104では、四角形の1辺が開口した開放部105であり、底部106および両側部107,108が閉じられている。前記吸水袋104は、収納袋2内に収納され、前記開放部105が収納袋2の開口部24に向けられる。
前記吸水袋104が収納袋2内に収納された状態で、吸水袋104の第1の面109の外面の少なくとも一部が、収納袋2の第1の面21の内面に接着固定され、吸水袋104の第2の面110の外面の少なくとも一部が、収納袋2の第2の面22の内面に接着固定されている。また、吸水袋104の開放部105の周縁部またはその近傍が前記第1の面21と第2の面22の内面に接着固定されていることが好ましい。
この食品用包装体100では、前記第1の実施の形態と同様に、ジッパー29を分離して収納袋2の開口部24を開き、袋の内部空間を広げたときに、吸水袋104の開放部105も、これに追従して開くため、生鮮食品5を吸水袋104内に確実に挿入することができる。
また、収納袋2の第1の面21と第2の面22および底部25の内側に吸水シート4が存在しているので、食品用包装体100を横置きと縦置きとしたときのいずれにおいても、食品5から滲み出たドリップを吸水シート4吸収でき、収納袋2を構成する包材の内面に直接にドリップが残るのを防止できる。
前記第1の実施の形態の食品用包装体1と第2の実施の形態の食品用包装体100においては、吸水シート4が収納袋2の第1の面21の内面と第2の面22の内面に接着固定されていることにより、収納袋2の内部空間を広げたときに、吸水シート4が袋の内面に追従して開くようになっているが、本発明はこの実施の形態に限られず、前記食品用包装体1および100において、吸水シート4が袋内面に接着されておらずに収納されているものであってもよい。この場合、吸水シート4が汚れたときに、収納袋2内から取り出して新しいものに交換することができる。
あるいは、前記各実施の形態において、吸水シート4の外面に、繰り返しの剥離が可能な弱い粘着力を有する接着剤層が固着されたものを用い、吸水シート4を、この接着剤層を介して、収納袋2の第1の面21の内面と第2の面22の内面に接着してもよい。この場合、収納袋2の内部空間を広げるときに、吸水シート4が袋体と一緒に広がることができ、しかも、汚れた吸水シート4を簡単に交換することができる。
図6は、他の実施の形態の収納袋200のみを示す断面図、図7は前記収納袋200内に、図1に示したのと同じ形状の吸水シート4を設けたものを示す断面図である。
この収納袋200は、前記収納袋2と同じ合成樹脂シートで形成されて、第1の面21と第2の面22、開口部24を形成する前辺23、両側辺26,27を有するものであるが、底部225では包材がガゼット折りされている。そして、図7に示すように、内部に生鮮食品5を収納したときに、底部225において包材が展開されて底部225が拡張される構造である。
この収納袋200を使用すると、図7に示すように底部225を下向とした縦置き状態としたときに安定して設置することができる。
なお、前記収納袋200内に図5に示す吸水袋104を収納して使用してもよい。
(実施例)
図1と図2に示す食品用包装体1を試作した。
収納袋2は、厚みが60μmで坪量が56g/m2のLDPEで形成した。吸水シート4の表面層51は、厚みが25μmで坪量が24g/m2であり、HDPEとLDPEがラミネートされた複合樹脂フィルムとした。内面41から見た液透過孔53の開孔径は0.6mm、液透過孔53の配列ピッチを0.65mmとした。表面層51での液透過孔53の実質開孔率は15〜22%であった。
液吸収層52は、厚みが0.9mmで目付けが60g/m2のエアレイドパルプであり、パルプをアクリルバインダーと固着したものを使用した。液吸収層52と表面層51とを、目付けが3.0g/m2のホットメルト型のエマルジョンタイプの接着剤で固定した。
(比較例1)
図3に示す吸水袋104のみを用いた。
(比較例2)
収納袋2のみを単体で用いた。
(比較例3)
市販の合成樹脂シートで形成された食品保存用パックを用いた。
(評価方法)
前記実施例および各比較例に新鮮なきゅうりを収納し、4℃の冷蔵庫内に保管した。保管後の2日経過後と7日経過後に、内部のきゅうりを確認した。
(1)2日経過後
実施例、比較例3と比較例4は食用に問題がなかったが、実施例2では鮮度が劣化し、食用に問題が生じた。
(2)7日経過後
実施例は、きゅうりの表面が濡れてみずみずしさを保持しており、食用に問題がなかった。
比較例2は、きゅうりの表面が乾燥し、触ったときに硬さがなく、色も劣化し、食用できない状態であった。
比較例3と比較例4は、きゅうりの表面が濡れているが、やや硬くなり、色の劣化して食用に難が生じた。
本発明の第1の実施の形態の食品用包装体を示す分解斜視図、 前記食品用包装体に食品を収納した状態を示す断面図、 吸水シートの拡大断面図、 吸水シートの他の実施の形態を示す拡大断面図、 本発明の第2の実施の形態の食品用包装体を示す分解斜視図、 収納袋の他の実施の形態を示す断面図、 図6に示す収納袋を使用した食品用包装体に食品が収納された状態を示す断面図、
符号の説明
1 食品用包装体
2 収納袋
4 吸水シート
5 生鮮食品
21 第1の面
22 第2の面
24 開口部
29 ジッパー
43 第1の部分
44 第2の部分
51,51A 表面層
52 液吸収層
53,53a 液透過孔
104 吸水袋
200 収納袋

Claims (7)

  1. 収納袋とこの収納袋の内部に設けられた吸水シートとを有する食品用包装体において、
    前記収納袋は、合成樹脂シートの包材で形成されて、互いに対面する四角形状の第1の面と第2の面を有し、前記四角形状の1辺に収納袋の内部に通じる開口部が形成され、この開口部に対向する底部および他の2つの側辺が閉じられており、
    前記第1の面および前記第2の面のそれぞれの内面には、前記開口部の内側で互いに密着嵌合するジッパーが設けられて、前記開口部が密閉可能とされており、前記収納袋を平坦にした状態で、前記吸水シートは、前記第1の面と前記底部および前記第2の面の内面に沿って配置されており、
    前記吸水シートは、液透過性の表面層と、親水性材料で形成された液吸収層とが積層されて形成されており、前記表面層が収納袋の内方に向けられていることを特徴とする食品用包装体。
  2. 前記収納袋を平坦にした状態で、前記吸水シートは、前記第1の面の内側に位置する部分の面積よりも、第2の面の内側に位置する部分の面積の方が小さい請求項1記載の食品用包装体。
  3. 前記第2の面の内側に位置する前記吸水シートの部分の面積が、前記第1の面の内側に位置する前記吸水シートの部分の面積の1/2以下である請求項2記載の食品用包装体。
  4. 前記吸水シートにより吸収袋が形成され、この吸収袋の開放部が、前記収納袋の前記開口部の内側に位置している請求項1記載の食品用包装体。
  5. 前記吸水シートは、少なくともその一部が、前記第1の面の内面および前記第2の面の内面に接着固定されている請求項1ないし4のいずれかに記載の食品用包装体。
  6. 前記収納袋の底部は、ガゼット折りされて収納袋の底部が展開可能とされている請求項1ないし5のいずれかに記載の食品用包装体。
  7. 前記吸水シートの表面層は合成樹脂シートに液透過孔が形成されたものであり、前記液透過孔は、前記表面層の表面での開孔面積が、液吸吸収層側での開孔面積よりも広く形成され、または前記液透過孔は、前記表面層の厚み方向に対して斜めに形成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の食品用包装体。
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