JP2005203653A - 磁石製造方法およびこれに用いる超微粒子磁性粉の製造方法 - Google Patents

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【課題】 耐食性に優れ、かつ磁気特性の優れた磁石を得る。
【解決手段】 本発明の磁石製造方法は、有機溶媒の溶液を入れたエアロゾルチャンバ114に超微粒子磁性粉を充填し、キャリアガスを流しながら振動を加えて粉末エアロゾルを発生させ、これを減圧チャンバ111内に導入し、前記減圧チャンバ内に設けた基板118に噴霧して堆積させるもので、エアロゾルチャンバを少なくとも2個備え、第1のエアロゾルチャンバ114aに超微粒子磁性粉として硬磁性相粉を、第2のエアロゾルチャンバ114bに軟磁性相粉をそれぞれ充填し、少なくとも2種類の粉末エアロゾルを個別に噴霧するものである。
また、硬磁性相粉磁性粉をFe−Pt合金粉とし、軟磁性相粉をFe粉、Fe−Co合金粉またはFe−Pt合金粉としてもよい。

【選択図】 図1

Description

本発明は、主に電気駆動系に使用される磁石の製造方法およびこれに用いる超微粒子磁性粉の製造方法に関する。
従来高性能磁石として最大エネルギ積が400kJ/m程度のNd−Fe−B系焼結磁石やSm−Fe−N系粉末磁石が用いられている。これを小型な駆動系に適応するために薄膜化が行なわれている。特に蒸着法やスパッタ法など物理蒸着法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法では成膜速度が遅く磁石膜を作製する上で時間がかかるという問題点があった。これを解決するためにエアロゾルデポジション法を用いて成膜を行なう方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。従来の磁石は例えばSm−Fe−N膜を図2に示されるエアロゾルデポジション装置により作製している。
図2において、111は減圧チャンバであり、エアロゾルにより磁石膜を堆積させる雰囲気を保つ部分である。112は排気口であり、減圧チャンバを真空排気する。113はノズルであり、粉末エアロゾルを噴霧する。114はエアロゾルチャンバであり、キャリアガスを流し、振動を加えることによりエアロゾルを発生する。115は振動板であり、エアロゾルチャンバを振動してエアロゾル中の粉末を発生させる。116は開閉弁であり、エアロゾルの噴射を制御する。117はガスボンベで、キャリアガスを供給する。118は磁石膜を堆積させる基板である。119は基板ホルダであり、基板を保持する。120はステージ駆動部であり、基板を保持した基板ホルダを動かし基板の所定位置に所定厚さの磁石膜を形成するのを制御する。121はシャッタであり、ノズルから噴射される粉体を制御する。
このように、従来の磁石製造装置では、単一組成の磁石粉エアロゾルを噴霧して成膜する。
特許2963993号公報 杉本諭他「永久磁石厚膜の高速成形と磁気特性」日本金属学会春季大会講演概要(182)、2003年、p.180
従来のエアロゾルデポジション法により作製される磁石では2つの点で問題があった。(1)耐食性がよくない。
(2)磁気特性が劣る。
以上の問題を解決する磁石としてナノコンポジット磁石が知られている。この磁石は硬磁性相と軟磁性相をナノオーダで分散させ、従来方法では得られないエネルギ積に到達できるものである。(1)の問題を解決するためには、希土類磁石の使用を避け、Fe−Pt磁石を選べばよい。これは硬磁性相をFe−Pt硬磁性組成に、軟磁性相をFe―Pt軟磁性組成あるいはFeやFe−Coとしたナノコンポジット磁石にすればよい。(2)の問題を解決するためには、硬磁性相にNd−Fe−BやSm−Fe−Nに軟磁性相をFeやFe−Coを使用する。これにより400kJ/m3を超える磁気特性を得ることができる。以上のようなナノコンポジット磁石を作製するためにエアロゾル室に充填する磁性粉を硬磁性相磁粉と硬磁性相磁粉とを混合粉として成膜する方法もあるが、分散が十分でないため所望の磁気特性が得られないという問題があった。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、磁石膜を作製する際に2つ以上の強磁性相からなるナノコンポジット構造を有する磁石とし、耐食性に優れ、磁気特性の優れた磁石を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、有機溶媒の溶液を入れたエアロゾルチャンバに超微粒子磁性粉を充填し、キャリアガスを流しながら振動を加えて粉末エアロゾルを発生させ、これを減圧チャンバ内に導入し、前記減圧チャンバ内に設けた基板に噴霧して堆積させる磁石製造方法において、前記エアロゾルチャンバを少なくとも2個備え、第1のエアロゾルチャンバの超微粒子磁性粉を硬磁性相粉とし、第2のエアロゾルチャンバの超微粒子磁性粉を軟磁性相粉とするものである。
請求項2に記載の発明は、前記硬磁性相粉磁性粉をFe−Pt合金粉とし、前記軟磁性相粉をFe粉、Fe−Co合金粉またはFe−Pt合金粉としたものである。
請求項3に記載の発明は、前記硬磁性相粉をSm−Co粉、Nd−Fe−B合金粉、Sm−Fe−N粉の少なくとも1種とし、軟磁性相粉をFe粉またはFe−Co合金粉としたものである。
請求項4に記載の発明は、マイクロエマルション法を用いて超微粒子磁性粉を製造する方法において、前記磁性粉を界面活性剤と有機溶媒の溶液中に添加し、遷移金属塩化物の水溶液と希土類金属塩化物と塩化ホウ素の水溶液を滴下して油中水滴型マイクロエマルションを形成する工程と、アンモニアを滴下することにより微粒子を形成させる工程と、前記微粒子に対しCa還元処理施す工程とからなるものである。
請求項1に記載の発明によると、ナノコンポジット構造として硬磁性相磁粉と軟磁性相磁粉とを適切に分散させることができ、優れた磁気特性の磁石膜を作製することができる。 また、ナノコンポジット構造として硬磁性相磁粉と軟磁性相磁粉とを密着性よく基板に堆積でき、優れた磁気特性の磁石膜を作製することができる。
また、請求項2に記載の発明によると、硬磁性相として耐食性のあるFe−Pt系によりナノコンポジット磁石膜が作製でき、従来の希土類磁石膜と同等の磁気特性が保ちながら耐食性のある磁石膜を得ることができる。
また、請求項3に記載の発明によると、ナノコンポジット磁石の性能を十分に引き出すことができ、従来では得られない程の優れた磁気特性の磁石膜を得ることができる。
また、請求項4に記載の発明によると、ナノコンポジット磁石膜の原料磁粉の粒度分布がより均一となり、さらに優れた磁気特性の磁石膜を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の磁石作製方法に用いる装置の概略図である。図1において、111は減圧チャンバであり、エアロゾルにより磁石膜を堆積させる雰囲気を保つ部分である。112は排気口であり、減圧チャンバを真空排気する。113はノズルであり、粉末エアロゾルを噴霧して磁石膜を形成する。114aは第1のエアロゾルチャンバ、114bは第2のエアロゾルチャンバであり、キャリアガスを流し、振動を加えることによりエアロゾルを発生する。115は振動板であり、エアロゾルチャンバを振動してエアロゾル中の粉末を発生させる。116は開閉弁であり、エアロゾルの噴射を制御する。117はガスボンベで、キャリアガスを供給する。118は基板であり、所望の磁石膜を堆積させる。119は基板ホルダであり、基板を保持する。120はステージ駆動部であり、基板を保持した基板ホルダを動かし基板の所定位置に所定厚さの磁石膜を形成するのを制御する。121はシャッタであり、ノズルから噴射される粉体を制御する。
つぎに、本発明の製造方法について述べる。
(1)まず、硬磁性相と軟磁性相の原料磁性体粉を作製する。以下にこの磁性粉の作製方法の詳細を述べる。
まず、油中水滴型(w/o)マイクロエマルションを利用する方法を述べる。この際、有機溶媒と界面活性剤の溶液を用意する。有機溶媒としては、シクロヘキサン(C12)、メタノール(CH3OH)等を用いることができる。また、界面活性剤としては、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル(C919−C64−(OC24OH、n=5)、等を用いることができる。有機溶媒に対する界面活性剤の混合割合(重量比)は5:1〜20:1程度が好ましい。
次に、金属原料塩水溶液として、遷移金属塩化物の水溶液と希土類金属塩化物の水溶液を用意する。ここで遷移金属塩化物と希土類金属塩化物の割合は、最終目的である磁性粉の化学量論比に応じたものとする。なお、上記ホウ素が含有した永久磁石用粒子を製造する場合には、金属原料塩水溶液に塩化ホウ素の水溶液を加える。
そして、有機溶媒/界面活性剤の溶液中に、金属原料塩水溶液を滴下し、油中水滴型マイクロエマルションを形成させる。
次に、このマイクロエマルション溶液中に微粒子形成剤を滴下して、撹拌することにより油中水滴型マイクロエマルションの内核水相内で、希土類金属と遷移金属の水酸化物超微粒子を形成させる。ここで微粒子形成剤としては、アンモニアを使用することができる。
その後、微粒子を回収し、有機溶媒と界面活性剤を除去する。微粒子の回収法としては、例えば遠心分離を用いることができる。
次に、上記で形成した微粒子に対し、Ca還元拡散処理を順次施す。Ca還元処理は、を目的としてアルゴン等の不活性ガス中において840〜1100℃で1〜3時間程度行なう。
以上の工程により、目的とする硬磁性および軟磁性の磁性粉が得られる。
(2)このようにして作製した硬磁性粉および軟磁性粉を、磁石作製装置1のエアロゾルチャンバ114a,114bにそれぞれ充填する。
(3)この後、磁石膜を堆積させる。
すなわち、減圧チャンバを真空排気し、ガスボンベ117の弁を開きガスを流しキャリアガスとする。振動板115を振動させ、開閉弁116およびガスボンベ117の弁を調整することにより最適なエアロゾルを発生させる。所望のエアロゾル噴出条件となったところで、シャッタ121を開き、ステージ駆動部120の駆動とシャッタ121の開閉により基板118上の所望の位置に所望の膜厚の磁石膜を堆積させることができる。
なお、以上は油中水滴型マイクロエマルションを形成する工程により磁性粉を作製する方法を中心に述べたが、いわゆる粉末冶金法により作製した磁製粉を用いることも可能である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
本実施例は、Fe−Pt系のナノコンポジット膜を作製する方法である。
(1)硬磁性粉Fe−Ptと軟磁性粉Feを、包接型微粒子作製法を用いて作製した。
すなわち、油中水滴型(w/o)マイクロエマルションを利用した方法である。
まず、溶媒としてシクロヘキサン(C612)を用いるとともに、界面活性剤としてポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル(C919−C64−(OC24OH、n=5)を用いて、溶媒/界面活性剤の溶液(0.5mol/l、500ml)を用意した。また、金属原料塩水溶液には、塩化鉄(FeCl2)、塩化白金酸(HPtCl)の水溶液を混合したものを用いた。
次に、0.6mol/l塩化鉄水溶液を5ml、0.6mol/l塩化白金酸水溶液を5mlを界面活性剤/有機溶媒の溶液中に滴下して、油中水滴型(w/o)マイクロエマルションを形成させた。このマイクロエマルション溶液に微粒子形成剤であるアンモニア水を1.5ml滴下し、1時間攪拌して油中水滴型マイクロエマルションの内核水相内で、遷移金属の水酸化物超微粒子を形成させた。
その後、遠心分離によって微粒子を回収し、プロパノールで洗浄した後、乾燥(80℃、10時間)し、Ca還元拡散処理(アルゴン中850℃、10時間)、を順次施して、平均粒径30nmの硬磁性相FePtを作製した。
同様に0.6mol/l塩化鉄水溶液50mlを界面活性剤/有機溶媒の溶液中に滴下して、油中水滴型(w/o)マイクロエマルションを形成させた。このマイクロエマルション溶液に微粒子形成剤であるアンモニア水を1.5ml滴下し、1時間攪拌して油中水滴型マイクロエマルションの内核水相内で、遷移金属の水酸化物超微粒子を形成させた。
その後、遠心分離によって微粒子を回収し、プロパノールで洗浄した後、乾燥(80℃、10時間)し、Ca還元拡散処理(アルゴン中850℃、10時間)、を順次施して、平均粒径50nmの軟磁性Fe粉を作製した。
(2)このようにして作製した硬磁性Fe−Pt粉および軟磁性Fe粉を磁石作製装置1に装着する。具体的にはエアロゾルチャンバ114に各々の磁性粉を挿入する。
(3)この後、減圧チャンバを真空排気し、ガスボンベ117の弁を開きガスを流しキャリアガスとする。振動板115を振動させ、開閉弁116およびガスボンベ117の弁を調整することにより最適なエアロゾルを発生させる。所望のエアロゾル噴出条件となったところで、シャッタ121を開き、ステージ駆動部120の駆動とシャッタ121の開閉により基板118上に一様に10μm厚の磁石膜を堆積させた。
つぎに、磁気特性および耐食性について調べた。
作製した磁石膜を振動型磁力計により測定したところ、200kJ/m3の最大エネルギ積を有していた。また、この磁石を塩水噴霧試験により耐食性を調べた。24時間塩水噴霧試験後でも本発明による磁石はその最大エネルギ積、残留磁化あるいは保磁力が1%以下の低減しか見られなかった。一方、Nd−Fe−B粉のみを用いて作製した膜は、最大エネルギ積は200kJ/m3程度のものが得られたが、24時間塩水噴霧試験後この値が20%近く減少した。
なお、本発明ではFe−Pt粉とFe粉を作製後、これを原料にして膜を作製する例を述べたが、軟磁性粉としてFeOを作製し、成膜後還元処理を行なってもよい。この還元後の組成に関しては、硬磁性相がFe−Ptで軟磁性相がFeでもよいが、硬磁性相がFe−Ptで軟磁性相がFePtでもよい。
また、磁性粉の作製は油中水滴型マイクロエマルションを形成する工程のみならず、粉末冶金法で作製したものでもよい。
本実施例は、Nd−Fe−B系のナノコンポジット磁石膜を作製する方法である。
(1)硬磁性粉Nd−Fe−Bと軟磁性粉Fe−Coを、包接型微粒子作製法を用いて作製した。
すなわち、油中水滴型(w/o)マイクロエマルションを利用した方法である。
まず、溶媒としてシクロヘキサン(C612)を用いるとともに、界面活性剤としてポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル(C919−C64−(OC24OH、n=5)を用いて、溶媒/界面活性剤の溶液(0.5mol/l、500ml)を用意した。また、金属原料塩水溶液には、塩化鉄(FeCl2)、塩化コバルト(CoCl)および塩化ネオジム(NdCl3)の水溶液を混合したものを用いた。
次に、0.6mol/l塩化鉄水溶液を10ml、0.12mol/l塩化コバルト水溶液を1.2ml、0.12mol/l塩化ネオジム溶液を9.7mlを界面活性剤/有機溶媒の溶液中に滴下して、油中水滴型(w/o)マイクロエマルションを形成させた。このマイクロエマルション溶液にアンモニア水を1.5mlおよび1.0mol/lシュウ酸アンモニウム((NH)C)水溶液3.0mlを滴下した後0.6mol/l水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)2.0mlを滴下し、1時間攪拌して油中水滴型マイクロエマルションの内核水相内で、希土類金属と遷移金属の水酸化物超微粒子を形成させた。
その後、遠心分離によって微粒子を回収し、プロパノールで洗浄した後、乾燥(80℃、10時間)し、Ca還元拡散処理(アルゴン中850℃、10時間)、を順次施して、平均粒径30nmの硬磁性相(Nd2Fe14B1[化学量論比]:Nd11.8Fe82.3B5.9[原子比]の硬磁性相粉を作製した。
同様に0.6mol/l塩化鉄水溶液を50mlを界面活性剤/有機溶媒の溶液中に滴下して、油中水滴型(w/o)マイクロエマルションを形成させた。このマイクロエマルション溶液に微粒子形成剤であるアンモニア水を1.5ml滴下し、1時間攪拌して油中水滴型マイクロエマルションの内核水相内で、遷移金属の水酸化物超微粒子を形成させた。
その後、遠心分離によって微粒子を回収し、プロパノールで洗浄した後、乾燥(80℃、10時間)し、Ca還元拡散処理(アルゴン中850℃、10時間)、を順次施して、平均粒径50nmの軟磁性Fe粉を作製した。
(2)このようにして作製した硬磁性Nd−Fe−B粉あるいは軟磁性Fe粉を磁石作製装置1に装着する。
具体的にはエアロゾルチャンバ114に各々の磁性粉を挿入する。
(3)この後、磁石膜を堆積させた。
減圧チャンバを真空排気し、ガスボンベ117の弁を開きガスを流しキャリアガスとする。振動板115を振動させ、開閉弁116およびガスボンベ117の弁を調整することにより最適なエアロゾルを発生させる。所望のエアロゾル噴出条件となったところで、シャッタ121を開き、ステージ駆動部120の駆動とシャッタ121の開閉により基板118上に一様に10μm厚の磁石膜を堆積させた。
つぎに、磁気特性および耐食性について調べた。
この磁石膜を振動型磁力計により測定したところ400kJ/m3の最大エネルギ積を有していた。本発明により従来の方法では得ることのできない最大エネルギ積を有する優れた磁石膜を得ることができた。
なお、本発明ではNd−Fe−B粉とFe粉を作製後、これを原料にして膜を作製する例を述べたが、硬磁性粉としてSm−CoあるいはSm−Fe(−Co)−N粉を用いてもよい。軟磁性粉としてFe粉を用いる例を示したが、Fe−Co粉を用いても効果が得られる。
また、磁性粉の作製は油中水滴型マイクロエマルションを形成する工程のみならず、粉末冶金法で作製したものでもよい。
2種類以上のエアロゾルを噴霧することによって複数の超微粒子により構成される膜を作製することができるので、各種ナノコンポジット材料作製という用途にも適用できる。
本発明の実施例に用いた磁石作製装置の概略図 従来の磁石作製装置の概略図
符号の説明
1 磁石作製装置
111 減圧チャンバ
112 排気口
113 ノズル
114 エアロゾルチャンバ
115 振動板
116 開閉弁
117 ガスボンベ
118 基板
119 基板ホルダ
120 ステージ駆動部
121 シャッタ

Claims (4)

  1. 有機溶媒の溶液を入れたエアロゾルチャンバに超微粒子磁性粉を充填し、キャリアガスを流しながら振動を加えて粉末エアロゾルを発生させ、これを減圧チャンバ内に導入し、前記減圧チャンバ内に設けた基板に噴霧して堆積させる磁石製造方法において、
    前記エアロゾルチャンバを少なくとも2個備え、第1のエアロゾルチャンバの超微粒子磁性粉を硬磁性相粉とし、第2のエアロゾルチャンバの超微粒子磁性粉を軟磁性相粉とすることを特徴とする磁石製造方法。
  2. 前記硬磁性相粉磁性粉がFe−Pt合金粉であり、前記軟磁性相粉がFe粉、Fe−Co合金粉またはFe−Pt合金粉であることを特徴とする請求項1記載の磁石製造方法。
  3. 前記硬磁性相粉がSm−Co粉、Nd−Fe−B合金粉、Sm−Fe−N粉の少なくとも1種であり、軟磁性相粉がFe粉またはFe−Co合金粉であることを特徴とする請求項1記載の磁石製造方法。
  4. マイクロエマルション法を用いて超微粒子磁性粉を製造する方法において、
    前記磁性粉を界面活性剤と有機溶媒の溶液中に添加し、遷移金属塩化物の水溶液と希土類金属塩化物と塩化ホウ素の水溶液を滴下して油中水滴型マイクロエマルションを形成する工程と、アンモニアを滴下することにより微粒子を形成させる工程と、前記微粒子に対しCa還元処理施す工程とからなることを特徴とする超微粒子磁性粉製造方法。
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