JP2005203360A - 処理金属半導体粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、水熱合成によって提供される酸化チタンペーストが有する量産性、品質の再現性、製造時の安全性、コスト面、高酸性等の課題を克服する金属半導体粒子を提供することである。さらには、粒子径100nm以下の粉体金属酸化物半導体粒子を、1次粒子径近くまで良好に分散させた金属酸化物半導体分散ペーストを提供することにある。
【解決手段】
平均粒子径100nm以下の金属半導体粒子と、下記一般式(1)で示される部分構造を含む金属原子錯体とを含水率10重量%以下の溶剤中で接触させることを特徴とする処理金属半導体粒子の製造方法。
【選択図】図11

Description

本発明は、金属酸化物半導体電極を作成するために用いる金属酸化物半導体ペースト、および、当該金属酸化物半導体電極を用いた光電変換電極、光電変換セル、光触媒に関する。
太陽光発電は単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、テルル化カドミウムやセレン化インジウム銅などの化合物太陽電池が実用化、もしくは研究開発対象となっているが、普及させる上で製造コスト、原材料確保、エネルギーペイバックタイムが長い等の問題点を克服する必要がある。一方、大面積化や低価格を指向した有機材料を用いた太陽電池もこれまでに多く提案されているが変換効率が低く、耐久性も悪いという問題があった。
こうした状況の中で、Nature(第353巻、第737〜740頁、1991年)および米国特許4927721号等に、色素によって増感された半導体微多孔質体を用いた光電変換電極および光電変換セル、ならびにこれを作成するための材料および製造技術が開示された。提案された電池は、ルテニウム錯体等の増感色素によって分光増感された酸化チタン多孔質層を作用電極としヨウ素を主体とする電解質および対電極から成る色素増感型の光電変換セルである。この方式の第一の利点は酸化チタン等の安価な酸化物半導体を用いるため、安価な光電変換素子を提供できる点であり、第二の利点は用いられるルテニウム錯体が可視光域に幅広く吸収を有していることから比較的高い変換効率が得られる点である。
J.Am.Chem.Soc.(2001),Vol.123,p.p.1613-1624には、酸化チタンペーストで成膜後焼成してできた酸化チタン多孔質膜に、トリピリジルカルボキシレート配位子を有するルテニウム錯体を吸着させた電極を用いてセルを作製し、変換効率10.4%を達成したことが報告されている。
高い変換効率を有する色素増感型光電変換セルを作成するために酸化チタン多孔質層に水熱合成による酸化チタンゾルを利用する方法がしばしば用いられるが、これには製造上の問題点が多い。水熱合成による製造方法はオートクレーブを用い水溶剤中200℃近くの高温高圧状態を必要とするので大量生産には量産性、品質の再現性、製造時の安全性、コスト面等で課題を持っている。さらにオートクレーブ中で水溶剤に対する酸化チタン含有比が10%未満の低濃度でなければ微粒子化しないので、ペーストとして使用するためには濃縮工程をも必要とする。
さらにこうして出来た酸化チタンペーストはpH=1〜2の高酸性状態であるのが一般的で、金属酸化物半導体電極を作成する際にITO製の透明電極に塗布すると透明電極層を著しく劣化させてしまう問題点を持っている。又、印刷工程に用いる部材に高酸性で腐食する材質を用いることはできなくなる。水熱合成から得られる酸化チタンペーストが持っているこれらの問題を克服するために水やアルコールなどの溶剤に分散処理剤を用いて酸化チタン粒子紛体を分散させた分散ペーストを金属酸化物半導体電極作成に利用する試みも多く行われている。この場合、ペースト中での分散性が悪ければ、たとえ使用する酸化チタン粒子の1次粒子径が小さくとも粗大な2次粒子が残り、これで成膜した際の粒子同士の緻密な接触を形成するに至らず、塗膜の基材に対する密着性が劣り、さらには高い変換効率を与える電極とならない。また、分散型酸化チタンで成膜した半導体電極の表面は分散処理剤との組合せによっては光触媒活性を低下させたり光導電性を低下させる等の場合があるので良好な変換効率を与える組合せを見出す必要がある。
色素増感型の光電変換セルの安価な製造プロセスを可能にするには、安価で安定に高い変換効率を提供できる金属酸化物半導体粒子設計とそのペーストの製造方法が求められていた。
さらに、色素増感型光電変換セルの製造上の問題点のひとつとして、高温の焼結プロセスを必要とする問題点がある。酸化チタン多孔質層を形成する際に一般的に用いられる手法は酸化チタン粒子の分散ペーストを塗布して形成した膜に400℃以上の温度を与えることによって粒子間を結着させ、電子伝達を向上させるものである。このため用いることができる基材がガラスのような耐熱性の高い材質に限られるので光電変換セルの基材材料費や製造時に消費するエネルギー費等の製造コストを高価な物にしている。樹脂を基材としてこれが溶解しない温度を与えて酸化チタン多孔質層を作る方法も試みられているが変換効率が低いものにとどまっていた。さらに低温焼成で作成された酸化チタン多孔質層はもろく、セルの耐久性が低いものであった(ECN contributions 16th European Photovoltaic Solar Enargy Conference and Exhibition, May 1-5,2000 abstract; P.M.Sommeling et.al,"Flexible dye-sensitized nanocristalline TiO2 solar cells")。
前記の粒子間を結着させて酸化チタン多孔質層を形成する方法として、酸化チタン粒子の分散ペーストを塗布して形成した膜に室温で高圧で加圧する方法が試みられている(Nanoletters,1,(2001),p.p.97‐100,H.Lindstron,et.al.)。加圧によっても加熱による酸化チタン粒子同士の結着は生じ、電子伝達が可能となるが、これによって成膜した酸化チタン層は基材から剥離しやすいものであった。
色素増感型の光電変換セルの安価な製造プロセスを可能にするには、安価な樹脂基材を用いて高い変換効率と湾曲時等の剥離に対しての耐久性を有した金属酸化物半導体粒子層形成の低温焼成プロセスが求められていた。
さらには、様々な用途に対応する光触媒設計には複合型の金属酸化物が多く提案されているが、これらの粒子製造は複雑な作成ステップを必要とするものが多く、容易に粒子設計できる手法が求められていた。


Nature(第353巻、第737〜740頁、1991年) 米国特許4927721号明細書 J.Am.Chem.Soc.(2001),Vol.123,p.p.1613-1624 ECN contributions 16th European Photovoltaic Solar Enargy Conference and Exhibition, May 1-5,2000 abstract; P.M.Sommeling et.al,"Flexible dye-sensitized nanocristalline TiO2 solar cells" Nanoletters,1,(2001),p.p.97‐100,H.Lindstron,et.al
本発明の目的は、水熱合成によって提供される酸化チタンペーストが有する量産性、品質の再現性、製造時の安全性、コスト面、高酸性等の課題を克服する金属半導体粒子を提供することである。さらには、粒子径100nm以下の粉体金属酸化物半導体粒子を、1次粒子径近くまで良好に分散させた金属酸化物半導体分散ペーストを提供することにある。
さらにはペーストを用いて成膜されて成る金属酸化物半導体電極の成膜性、密着性、電極としての性能の安定性、高性能化が可能な金属酸化物半導体分散ペーストを提供することにある。さらには安価な樹脂基材上でも金属酸化物半導体電極の製造が可能な低温焼成プロセスに適した金属酸化物半導体分散ペーストを提供することにある。そのためには金属酸化物半導体粒子表面を高機能化した新規な複合体(処理金属酸化物半導体粒子)とその製造方法を提供することである。
ひいては、当該金属酸化物半導体ペーストを用いた安価で樹脂基板を使った光電変換電極、光電変換セルの製造をも可能となり、さらには様々な微細設計を有する光触媒を容易となる。
本発明は、平均粒子径100nm以下の金属半導体粒子と、下記一般式(1)で示される部分構造を含む金属原子錯体とを含水率10重量%以下の溶剤中で接触させることを特徴とする処理金属半導体粒子の製造方法に関する。
一般式(1)
Figure 2005203360
(式中Mは、1価から6価の金属原子を示す。
A、Bは、それぞれ独立に酸素、窒素、リン、イオウ原子を示し、Xは2価の有機残基を示す。矢印はAおよびBからMへの配位結合またはイオン結合を示す。)
また、本発明は、一般式(1)が、下記一般式(2)である上記処理金属半導体粒子の製造方法に関する。
一般式(2)
Figure 2005203360
(式中Mは、1価から6価の金属原子を示す。
1, R2, R3は、それぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を示す。
矢印は酸素原子からMへの配位結合またはイオン結合を示す。
破線はジケトナート化合物構造中の非局在結合を示す。)
また、本発明は、Mが、Mg,Sc,Ga,In,Ba,Sr,La,Sn,Y,Al金属原子の1種又はそれらの組合せを含むことを特徴とする上記処理金属半導体粒子の製造方法に関する。
また、本発明は、金属原子錯体が、2種以上である上記処理金属半導体粒子の製造方法に関する。
また、本発明は、Mが、金属酸化物半導体粒子の金属と同種の原子である上記処理金属半導体粒子の製造方法に関する。
また、本発明は、金属酸化物半導体粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブの少なくとも1つを含む上記処理金属半導体粒子の製造方法に関する。
また、本発明は、金属原子錯体が、金属半導体粒子全体に対し、0.01重量%以上100重量%以下である上記処理金属半導体粒子の製造方法に関する。
また、本発明は、溶剤と、上記製造方法で製造されてなる処理金属半導体粒子とを含む金属酸化物半導体ペーストに関する。
また、本発明は、処理金属半導体粒子全体が、溶剤に対し、0.1重量%以上90重量%未満である上記ペーストに関する。
また、本発明は、溶剤が、炭素数1以上30以下の直鎖一級アルキルアルコールである上記ペーストに関する。
また、本発明は、加熱の前後または加熱と同時に、処理金属半導体粒子全体に対し、バインダー樹脂を0.01重量%以上100重量%未満添加してなる上記ペーストに関する。
また、本発明は、上記ペーストを透明電極基材上に成膜してなる金属酸化物半導体電極に関する。
また、本発明は、上記ペーストを透明電極基材上に成膜し加熱し金属酸化物多孔質層を形成する金属酸化物半導体電極の製造方法に関する。
また、本発明は、さらに、金属酸化物半導体電極に加圧処理又は超音波溶着処理又はマイクロ波照射処理又は紫外光照射処理又は太陽光照射処理又はオゾン処理の各々を単独又は組み合わせて行うことを特徴とする上記金属酸化物半導体電極の作製方法に関する。
また、本発明は、成膜方法が、インクジェット印刷方式である上記金属酸化物半導体電極の製造方法に関する。
また、本発明は、ペースト中の処理金属酸化物半導体粒子の含有量が、全体の10重量%以上であり、かつ、ペーストの粘度が、0.02Pa.s以下である上記金属酸化物半導体電極の製造方法に関する。
また、本発明は、上記金属酸化物半導体電極、電解質、および導電性対極を含んでなるセルに関する。
本発明で金属酸化物半導体電極作成用に用いられる金属酸化物半導体ペーストは、同一溶液中に平均粒子径100nm以下の金属酸化物半導体粒子の分散体と、金属原子錯体とを含んでいる。
(光電変換材料の説明)
(金属酸化物半導体粒子)
本発明で用いられる平均粒子径100nm以下の金属酸化物半導体粒子としての材質は、シリコン、ゲルマニウム、III族‐V族系半導体、金属カルコゲニド等が挙げられる。さらに、本発明で用いられる平均粒子径100nm以下の本発明で用いられる金属酸化物半導体粒子としての材質は、酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化ニオブ、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化ストロンチウム、酸化タンタル、酸化アンチモン、酸化ランタノイド、酸化イットリウム、酸化バナジウム等を挙げることができるが、これらが同一溶液中で金属原子錯体と共にペーストを作り、成膜後、加熱により焼結して金属酸化物多孔質層を形成し、さらに増感色素を連結することによって可視光および/又は近赤外光領域までの光電変換が可能となるものであればこれに限らない。金属酸化物多孔質層表面が増感色素によって増感されるためには金属酸化物多孔質層の電導帯が増感色素の光励起順位から電子を受け取りやすい位置に存在することが望ましい。このため前記金属酸化物半導体粒子の中でも酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ニオブ等が特に用いられる。さらに、価格や環境衛生性等の点から、酸化チタンが特に用いられる。本発明においては平均粒子径100nm以下の金属酸化物半導体粒子として前記金属酸化物半導体粒子および金属酸化物半導体粒子から一種又は複数の種類を選択して組み合わせることができる。
(金属原子錯体)
本発明で用いられる金属原子錯体はペースト作成に用いる金属酸化物半導体粒子表面に吸着し分散処理剤として機能し得る物である。さらにはこのペーストを透明電導層に塗布して電極層の作成を行った後、焼成後あるいは非焼成時においてもこれが高い密着性と変換効率を与えることができるものである。
本発明で用いられる金属原子錯体の構造は
一般式(1)
Figure 2005203360
(式中Mは、1価から6価の金属原子を示す。
A、Bは、それぞれ独立に酸素、窒素、リン、イオウ原子を示し、Xは2価の有機残基を示す。矢印はAおよびBからMへの配位結合またはイオン結合を示す。)
であり、さらに望ましくは、A−X−Bが、ジケトナート化合物構造であり、さらに望ましくは、
一般式(2)
Figure 2005203360
(式中Mは、1価から6価の金属原子を示す。
1, R2, R3は、それぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を示す。
矢印は酸素原子からMへの配位結合またはイオン結合を示す。
破線はジケトナート化合物構造中の非局在結合を示す。)
本発明で言う1価の置換基の代表例としては、アルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン基、ニトロ基、シアノ基、チオシアン酸基、イソチオシアン酸基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、モノアリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルペプチド基、アリールペプチド基、アルキルカルボニル基(アシル基)、アリールカルボニル基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステル基、ジアルキルオキシホスホリル基、ジアリールオキシホスホリル基、アルキルオキシアリールオキシホスホリル基、ジアルキルホスホリル基、ジアリールホスホリル基、アルキルオキシアリールホスホリル基、ジアルコキシホスフィノオキシ基、ジアリールオキシホスフィノオキシ基、アルコキシアリールオキシホスフィノオキシ基、フタルイミドメチル基、ポリエーテル基等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
前記ハロゲン基はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素を含む。
前記アルキル基は分岐や脂環、不飽和結合を有しても良い。
前記アリール基はその代わりに芳香環内の炭素が一部窒素、酸素、イオウに置き換わった複素環基を用いても良い。
前記置換基の各々はさらに前記置換基を複合して有しても良い。
本発明でいうアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等がある。
アリール基としては、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、クオーターフェニリル基、o−、m−、およびp−トリル基、キシリル基、o−、m−、およびp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基等がある。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基等がある。
アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソペンチルオキシ基等がある。
アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、イソプロピルチオ基、イソブチルチオ基、sec-ブチルチオ基、tert-ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、イソペンチルチオ基等がある。
アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基、ビフェニリルオキシ基、ターフェニリルオキシ基、クオーターフェニリルオキシ基、o−、m−、およびp−トリルオキシ基、キシリルオキシ基、o−、m−、およびp−クメニルオキシ基、メシチルオキシ基、ペンタレニルオキシ基、インデニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ビナフタレニルオキシ基、ターナフタレニルオキシ基、クオーターナフタレニルオキシ基、アズレニルオキシ基、ヘプタレニルオキシ基、ビフェニレニルオキシ基、インダセニルオキシ基、フルオランテニルオキシ基、アセナフチレニルオキシ基、アセアントリレニルオキシ基、フェナレニルオキシ基、フルオレニルオキシ基、アントリルオキシ基、ビアントラセニルオキシ基、ターアントラセニルオキシ基、クオーターアントラセニルオキシ基、アントラキノリルオキシ基、フェナントリルオキシ基、トリフェニレニルオキシ基、ピレニルオキシ基、クリセニルオキシ基、ナフタセニルオキシ基、プレイアデニルオキシ基、ピセニルオキシ基、ペリレニルオキシ基、ペンタフェニルオキシ基、ペンタセニルオキシ基、テトラフェニレニルオキシ基、ヘキサフェニルオキシ基、ヘキサセニルオキシ基、ルビセニルオキシ基、コロネニルオキシ基、トリナフチレニルオキシ基、ヘプタフェニルオキシ基、ヘプタセニルオキシ基、ピラントレニルオキシ基、オバレニルオキシ基等がある。
また、本発明で言う2価の有機残基としては、前述の1価の置換基のうち、2価になりえないハロゲン基、ニトロ基、シアノ基、チオシアン酸基、イソチオシアン酸基などを除いたものを2価の置換基にしたものである。
本発明で用いられる一般式(1)中のMは1種または2種以上であり、金属酸化物に成りうる金属原子、例えば、Si、P、Ge、Sb、Mg、Sc、Ga、In、Ba、Sr、La、Sn、Y、Alを表す。
これらを式中のMとして本発明の金属原子錯体の金属原子として取り扱うことができる。
詳細な検討の結果、MにIIA族、IIIA族、IVA族、IB族、IIB族、IIIB族、IVB族の金属原子を用いた場合に良好な変換効率をもたらすことがわかった。MにLi等のIA族を用いると、色素溶液で金属酸化物半導体電極を染色しようとするとLiイオンが色素溶液に溶け出し、色素の吸着量が減る。MにVA、VIA、VIIA、VIIIA族にあたる遷移金属原子を用いると金属原子中の不対電子のトラップ効果等で金属酸化物半導体電極の電子の流れを抑制する。
ただしIIA族、IIIA族、IVA族、IB族、IIB族、IIIB族、IVB族以外の金属原子
を用いた金属原子錯体でも
、各々の組合せによって高い変換効率が発揮できるものであれば本発明に用いることができる。
本発明で用いられる金属原子錯体は、少なくとも1つの一般式(1)で表される配位子を有するものである。従って、1種または2種以上の一般式(1)を有することも可能である。また、さらに、一般式(1)で表されない配位子も有していても良い。そのような配位子としては、水、アルコール、アミン化合物などが挙げられる。
これらの金属原子錯体が同一溶剤中で分散処理剤として機能することにより平均粒子径100nm以下の金属酸化物半導体粒子と共にペーストを作り、成膜後、加熱により焼結して金属酸化物多孔質層を形成し、さらに増感色素を連結することによって可視光および/又は近赤外光領域までの光電変換が可能となる。さらに成膜後の密着性を向上させる。金属酸化物多孔質層表面が増感色素によって増感されるためには金属酸化物多孔質層の電導帯が増感色素の光励起順位から電子を受け取りやすい位置に存在することが望ましい。本発明において金属原子錯体は複数の種類を選択して組み合わせることができる。また、使用する金属原子錯体のMは、同一ペースト中で使用する平均粒子径100nm以下の金属酸化物半導体粒子中の元素と同一元素であっても良く、異種元素であっても良く、同一元素と異種元素の組合せであっても良い。
金属酸化物半導体粒子と、これと同種金属原子を有する金属原子錯体とを接触させることにより、金属原子錯体は半導体粒子表面に吸着し金属酸化物半導体表面に新らたな同種金属の層を形成し金属酸化物半導体粒子−金属原子錯体複合体となり、これを焼成することにより金属酸化物半導体粒子表面に新たな同種金属酸化物層を形成した処理金属酸化物半導体粒子が得られるものと考えられる。
同様、金属酸化物半導体粒子と、これと異種金属原子を有する金属原子錯体とを接触させると、金属原子錯体は半導体粒子表面に吸着し金属酸化物半導体表面に異種金属の層を形成し金属酸化物半導体粒子−金属原子錯体複合体となり、これを焼成することにより金属酸化物半導体粒子表面に異種金属酸化物層を形成したコアシェル型の処理金属酸化物半導体粒子が得られるものと考えられる。
金属酸化物半導体粒子と、これと同一金属原子を有する金属原子錯体および異種の金属原子を有する金属原子錯体とを接触させると、金属原子錯体は半導体粒子表面に吸着し金属酸化物半導体表面に異種金属原子がドーピングした層を形成し金属酸化物半導体粒子−金属原子錯体複合体となり、これを焼成することにより金属酸化物半導体粒子表面に異種金属酸化物を含む異種金属ドーピング型の処理金属酸化物半導体粒子が得られるものと考えられる。
これら金属原子錯体は、アヅマックス株式会社などで購入も可能であるが、たとえば無機元素のハロゲン化物とアルコール類、カルボン酸類、遊離の状態のベータージケトン類等と反応させることで得ることもできる。
(金属半導体粒子と、金属原子錯体との接触)
本発明において、金属半導体粒子と、金属原子錯体との接触との接触は、接触の均質性を保つ為に溶剤を介在させて行うことが望ましい。本発明の目的である新規な処理金属酸化物半導体粒子の生成には、処理される金属酸化物半導体粒子の表面と処理剤である金属原子錯体との分子サイズレベルでの緻密な界面形成が重要である。溶剤が処理中に界面形成の仲立ちとなり、粒子の表面に金属原子錯体で処理された層を緻密に形成してゆくことが期待できる。ただし、処理段階のみを考えれば、金属半導体粒子と、金属原子錯体との性状によっては溶剤を必要とせずにそれぞれの接触で緊密な界面形成が可能な場合もあるので、この場合は溶剤は必須のものではない。金属原子錯体自身が常温、あるいは高温で液状であって溶剤的な役割をも兼ねているような場合、特にそうである。
接触による処理の場合、ミルなどの分散器でシェアを与えることが望ましい。メカノケミカル的な作用も期待できるので、粒子表面の改質が進み易い。溶剤を介した本発明の表面改質は、客観的に見れば金属原子錯体を分散剤とした分散を行っていることにも該当する。一般的に分散剤は、粒子層と溶剤層との界面を安定化させるために、分散粒子表面に分散剤層を形成する。この状態は粒子をコアとし、分散剤をシェルとしたコア−シェル構造の粒子体を形成したことに該当する。
本発明の場合、金属原子錯体が単独でもきわめて良好な分散剤として機能することから、両者の接触による処理後は新規な金属酸化物半導体粒子−金属原子錯体のコアシェル型の複合体が処理金属酸化物半導体粒子として生成するものと思われる。図3には、金属原子錯体(チタンアセチルアセトナート)で処理された粒子(酸化チタン)と未処理のものとの熱分析(TGA)比較を示している。処理粒子は遠心分離器によって沈降した成分のみを対象として測定しているので、この分析によっては、粒子表面に強く吸着した有機物分のみが加熱による減量分として観測される。図のように、この場合、330℃付近から始まる重量減分を観測することができる。チタンアセチルアセトナート単体でのTGA曲線は230℃付近から重量減を示す(図4)ので、図3で示された粒子は新規な複合体を形成しているものとみられる。有機物が粒子表面に結着して複合体形成した場合にこの様に加熱減量温度が高温化する現象は一般的に認められる。本発明による複合体形成方法は様々な金属原子を含んだ錯体を複合的に用いることができるので、新規な複合粒子組合せを容易に提供できる。さらにこの複合粒子を焼成酸化すれば新規なコアシェル型の複合酸化物粒子を様々に、容易に提供できる。
本発明での金属原子錯体の接触による処理方法は、一般的に行われているゾルゲル的な処理方法とは異なる。ゾルゲル的な処理方法は金属アルコキシドの加水分解を伴って溶剤と接触時に粒子表面への金属酸化物等の析出が行われる手法である。本発明の場合、アセチルアセトナート基等のキレート部が残ったまま分散ペーストが形成され、このキレート部が分散性にも成膜性にも寄与している。さらには250℃以下の温度で低温焼成して電極を作成した後も高い変換効率を提供できる電極作成が可能であるが、前出の熱分析結果が示す様に電極中にキレート部の有機物が残ったままの状態であるので、積極的にこの部位が、電極の高性能化に参加していることが考えられる。
このとき、金属原子錯体は、処理前の金属半導体粒子全体に対して、0.01重量%〜100重量%の範囲で用いられることが好ましい。0.01重量%未満では、金属原子錯体の処理による分散性向上や低温焼成による変換効率向上等の効果が認められなくなる等の点で好ましくないことがある。また、100重量%を越える場合は、金属原子錯体が金属酸化物半導体表面の処理に対して過剰となるので、ペースト中に単独に存在する金属原子錯体が増加し、成膜時に密着性が低下するなど、膜質を悪化させる点で好ましくないことがある。
(ペーストの作成)
本発明で用いられる金属酸化物半導体ペースト作成に用いることのできる溶剤としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、酢酸エチル、サクサンブチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、炭酸ジエチル、炭酸プロピレン等の炭酸エステル系溶剤、ヘキサン、オクタン、トルエン、キシレン等の炭水化物系位溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3‐ジメチルイミダゾリノン、Nメチルピロリドン、水等を用いることができるがこれに限らない。二種類以上の溶剤を混合して用いても良い。
成膜後の揮発分の環境への影響等の点からアルコール系溶剤を用いることがさらに望ましい。ただし処理剤の種類により加水分解が起こらないよう含水率10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下の溶剤中で用いる。スクリーン印刷等の用途にペーストを用いる場合、溶剤の沸点が100℃より大である方が版乾き等が起こりにくいので望ましい。
本発明においてペーストに使用するアルコール系溶剤としては炭素数1以上30以下の直鎖一級アルキルアルコールを用いることが特に望ましい。直鎖一級アルキルアルコールを用いた場合と、これに該当しないイソプロピルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、2-エチル-1-ヘキサノール、2,4-ジメチル-3-ペンタノール、1-メトキシ-2-プロパノールノ、2-メチル-1-プロパノール、3-メチル-1-プロパノール、3-ペンタノール、2-エトキシエタノール等を用いた場合のペーストを比較すると、成膜し、140℃で加熱後の変換効率では同沸点領域の溶剤同士の比較において直鎖一級アルキルアルコールを用いる方が変換効率は高い(実施例74〜79、図12参照)。これは処理金属半導体粒子表面の処理剤にアルコールのOH末端が吸着あるいは結合し、これが直鎖一級アルキルアルコールの場合はアルコール同士が立体的に阻害しにくい為、良分散に寄与し、成膜時にも密な粒子同士の接触やネッキングが得やすい為であると考えられる。
処理金属半導体粒子全体は、溶剤に対して、0.1重量%以上90重量%未満の範囲で用いられることが好ましい。0.1重量%未満では、如何なる印刷方式を用いても金属酸化物半導体電極に最適な数ミクロンから十数ミクロンの厚みに成膜するのに膨大な重ね印刷回数を必要とする等の点で好ましくないことがある。また、90重量%以上では、ペーストとして分散させることが出来なくなる等の点で好ましくないことがある。
本発明の金属酸化物半導体ペーストには必要に応じて添加剤を加えることができる。ペーストの保存安定性、乾燥性、基板密着性、成膜適正等の性質を向上させる目的で種々の添加剤を加えることができる。
本発明で金属酸化物半導体電極作成用に用いられるペーストは、同一ペースト中に平均粒子径100nm以下の金属酸化物半導体粒子と、分散処理剤として金属原子錯体とを含んでいる。
同一ペースト中に金属酸化物半導体粒子を含む全ての組成を同時に投入した後に分散処理を行ってもかまわない。さらには金属酸化物半導体粒子を含む分散溶液を別に作成し、金属原子錯体と溶液中に溶解する他の成分を含む溶液とを混合し、さらに分散処理を行ってもかまわない。分散処理はたとえばジルコニア製ビーズを使用し、ペイントシェーカーやミルで行うのが一般的であるがこれに限らない。
目標とするペースト粘度は、これを利用した成膜方法によって異なる。たとえばスキージーを利用した成膜方法用であれば0.001〜10Pa.s程度、スクリーン印刷を利用した成膜方法用であれば0.1〜100Pa.s程が目安であるがこれに限らない。インクジェット印刷方式を利用するペーストは0.02Pa.s以下が望ましいがこれに限らない。粘度調節には金属酸化物半導体粒子、金属原子錯体、溶液の量比を変えたり、分散度合いを変えたり、適切量のバインダー樹脂などの増粘成分を添加して調節する。
バインダー樹脂としては、セルロース系、ポリエチレングリコール系、アクリル系、ウレタン系、ポリオール系、ポリエチレン系、ポリアミド系などが挙げられるがペーストの適切な粘度や成膜性、成膜後の金属酸化物半導体電極としての特性を得られるものであればこれに限らない。バインダー樹脂は、処理金属半導体粒子全体に対して、0.01重量%以上50重量%未満の範囲で用いられることが好ましい。0.01重量%未満では、粘度を変化させたり、成膜性を向上させたりの効果がみとめられなくなる等の点で好ましくないことがある。また、100重量%以上では、ペーストとしての粘度が上がりすぎたり、成膜しづらくなったりする点で好ましくないことがある。
(電導性表面)
用いられる電導性表面としては、太陽光の可視から近赤外領域に対して光吸収が少ない導電材料なら特に限定されないが、ITO(インジウム−スズ酸化物)や酸化スズ(フッ素等がドープされた物を含む)、酸化亜鉛等の電導性の良好な金属酸化物が好適である。
(透明電極用透明基材)
電導性表面を有した電極に用いられる透明基材としては太陽光の可視から近赤外領域に対して光り吸収が少ない材料であれば特に限定されない。石英、並ガラス、BK7、鉛ガラス等のガラス基材透明電極、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラート、ポリプロピレン、テトラアセチルセルロース、シンジオクタチックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルフォン、ポリエステルスルフォン、ポリエーテルイミド、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ、塩化ビニール等の樹脂基材透明電極等を用いることができる。
(ペーストを使用した成膜)
本発明において用いられる光電変換材料を電導性表面を有する透明基材の電導面に積層する方法としては、電導面にペースト化した金属酸化物半導体粒子を塗布後乾燥又は焼結させて金属酸化物多孔質体を形成し、これを透明基材ごと増感色素を溶解させた溶液中に浸すことにより金属酸化物多孔質表面と増感色素の連結器の親和性を利用して増感色素を金属酸化物多孔質表面に結合させる方法が一般的であるが、この方法に限定されない。ペーストを透明基材の電導面に塗布する方法としてはスピンコーターによる塗布方法やスクリーン印刷法、スキージーを用いた塗布方法、ディップ法、吹き付け法、ローラー法等が用いられる。塗布された金属酸化物半導体ペーストは乾燥又は焼成後ペースト中の揮発成分が除去され透明基材の電導面上に金属酸化物多孔質体を形成する。
本発明による処理金属半導体粒子およびそれによる成膜工程においては加水分解処理は行わない。加水分解処理を入れると金属原子錯体と金属酸化物粒子又は金属酸化物多孔質体との結着性を阻害し、ひいては粒子の分散性不良、成膜後の基板への密着性不良、成膜中の粒子同士の結着性不良の原因となり、変換効率を低める。とりわけこの傾向は、フィルム基材の透明電極に成膜を行い、たとえば140℃付近の低温焼成を行おうとする場合に顕著である。本発明で言う加水分解処理は液体の水又は高温の水蒸気、さらにはこれに酸を加える等して高濃度の水と温度との作用で金属原子錯体を直接分解する事を指し、光触媒作用の際に光によって活性化された金属酸化物半導体粒子表面の作用で大気雰囲気中の水分子が介在する場合など実質的に加水分解の影響が見られない場合は指さない。
特に本発明の製造法によって得られるペーストは、(1)金属原子錯体による金属酸化物半導体粒子の分散性が非常に良いので、高濃度化しても粘度が低い(たとえば50重量%でも0.005Pa.s以下が可能)、(2)エタノールなどの乾燥性の早い溶剤に分散可能、(3)水熱合成ペーストが強い酸性であることに比べて、弱い酸性領域での分散であるのでノズルなどの素材の選択肢が広い、などインクジェット用のインクに必要な条件に合わせることが可能であるのでインクジェット印刷方式による成膜に利用できる。ペーストを透明電極基材上に成膜する方法がインクジェット印刷方式である際、ペースト中金属酸化物半導体粒子の含有量が10重量%以上で粘度が0.02Pa.s以下であることが望ましい。インクジェット印刷方式による金属酸化物半導体電極の製造方法は、電極の作成時に必要となるパターンニングをマスク等の作成を必要とせずにできるので製造時のコスト削減にも寄与できる。
ガラス基材透明電極で金属酸化物半導体電極を作成する場合、乾燥又は焼成の条件としてはたとえば400℃から500℃の温度で1時間の熱エネルギーを与える方法が一般的であるが、透明基材の電導面に密着性を有し、太陽光照射時に良好な起電力が得られる乾燥又は焼成方法であるならこれに限らない。
特に本発明の製造法によって得られるペーストは透明基材が樹脂である場合にこれが溶解しない250℃以下の加熱条件でも良好な起電力を与えることが可能である。
本発明のペーストで得られた樹脂基材透明電極上の金属酸化物半導体電極は室温〜250℃の処理でも高い変換効率を与えることができるが、さらに加熱の前後または加熱と同時に、金属酸化物半導体電極に加圧又は超音波溶着処理又はマイクロ波照射処理又は紫外光照射処理又は太陽光照射処理などの追加処理を加えて変換効率や膜の密着性などを上げることができる。この場合の太陽光照射はソーラーシュミレーターに使用するキセノンランプの様に紫外〜近赤外まで広い波長分布を有する光源をも含んでいる。加熱と同時に電極に紫外光を照射を行うと効果的に粒子表面の有機成分が減少することが、TGA熱分析の結果からわかる。この場合変換効率は加熱による温度が高いほど高い値が得られる(実施例80〜84)。UV-オゾン処理でも同様に有機物を減少させ、変換効率を向上させる事ができる(実施例85〜86)。
増感色素の溶液を作るための溶剤は、増感色素を溶解させ、金属酸化物層に色素吸着の仲立ちを行える溶剤である必要がある。増感色素を溶解させるために必要に応じて加熱、溶解助剤の添加および不溶分のろ過を行っても良い。溶剤は二種類以上の溶剤を混合して用いても良く、溶剤としてエタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、酢酸エチル、サクサンブチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、炭酸ジエチル、炭酸プロピレン等の炭酸エステル系溶剤、ヘキサン、オクタン、トルエン、キシレン等の炭水化物系位溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3‐ジメチルイミダゾリノン、Nメチルピロリドン、水等を用いることができるがこれに限らない。溶剤は二種類以上の溶剤を混合して用いても良い。
透明基材の電導面上に形成される金属酸化物多孔質層の膜厚は3μm以上50μm以下であることが望ましい。膜厚がこの範囲未満である場合有効な変換効率が得られない。又膜厚がこの範囲より厚い場合成膜時に割れや剥がれが生じる等作成が困難になる反面、金属酸化物多孔質体表層と電導面との距離が増えるために発生電荷が電導面に有効に伝えられなくなるので、良好な変換効率を得にくくなる。
(光電変換用増感色素の説明)
本発明において用いられる光電変換用増感色素は、金属酸化物半導体電極が光電変換できない波長領域の光を吸収して励起された電子を金属酸化物半導体の荷電子帯へ注入する役割を有している。ソーラロニクス社からも得ることができるルテニウム色素(N719色素等)等が代表例である。さらに近年、これに代わる増感色素が多く開発されている。
クマリン系、シアニン系、ロダニン系、スクワリリウム系、ジケトピロロピロール系、フェニレンビニレン系、フルオレン系色素等がこれにあたるが、これらも本発明の増感色素として用いることができる。
(他の増感色素)
本発明において用いられる光電変換用増感色素は、他の増感色素と組み合わせて用いる事ができる。ここにおいて他の増感色素としてはアゾ系色素、キナクリドン系色素、ジケトピロロピロール系色素、スクワリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポルフィン系色素、クロロフィル系色素、ルテニウム錯体系色素、インジゴ系色素、ペリレン系色素、オキサジン系色素、アントラキノン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素等、およびその誘導体が挙げられる。これらの増感色素はその構造中に連結基を1個以上有する場合は、金属半導体多孔質体表面に連結することができ、光励起された色素の励起電子を金属半導体多孔質体の電導帯に迅速に伝えることができるので望ましい。
(光電変換セル)
本発明において用いられる光電変換電極は、電解質層を介して導電性対極を組み合わせることによって光電変換セルを形成する。
(電解質層)
本発明で用いられる電解質層は電解質、媒体、および添加物から構成されることが好ましい。本発明の電解質はI2とヨウ化物(例としてLiI、NaI、KI、CsI、MgI2、CaI2、CuI、テトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等)の混合物、Br2と臭化物(例としてLiBr等)の混合物、Inorg. Chem. 1996,35,1168-1178に記載の溶融塩等を用いることができるがこの限りではない。この中でもI2とヨウ化物の組み合わせとしてLiI、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等を混合した電解質が本発明では好ましいがこの組み合わせ方に限らない。
好ましい電解質濃度は媒体中I2が0.01M以上0.5M以下でありヨウ化物の混合物が0.1M以上15M以下である。
本発明で電解質層に用いられる媒体は、良好なイオン電導性を発現できる化合物であることが望ましい。溶液状の媒体としては、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテルなどの鎖状エーテル類、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルなどのアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル化合物、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、3‐メチル‐2‐オキサゾリジノンなどの複素環化合物、ジメチルスルホキシド、スルホランなど非プロトン極性物質、水などを用いることができる。
又、固体状(ゲル状を含む)の媒体を用いる目的で、ポリマーを含ませることもできる。この場合、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン等のポリマーを前記溶液状媒体中に添加したり、エチレン性不飽和基を有した多官能性モノマーを前記溶液状媒体中で重合させて媒体を固体状にする。
電解質層としてはこの他、CuI、CuSCN媒体を必要としない電解質および、Nature,Vol.395, 8 Oct. 1998,p583-585記載の2,2',7,7'‐テトラキス(N,N‐ジ‐p‐メトキシフェニルアミン)9,9'‐スピロビフルオレンのような正孔輸送材料を用いることができる。
本発明に用いられる電解質層には光電変換セルの電気的出力を向上させたり、耐久性を向上させる働きをする添加物を添加することができる。電気的出力を向上させる添加物として4‐t‐ブチルピリジンや、2‐ピコリン、2,6‐ルチジン、シクロデキストリン等が挙げられる。耐久性を向上させる添加物としてMgI等が挙げられる。
(導電性対極)
本発明で用いられる電導性対極は光電変換セルの正極として機能するものである。具体的に対極に用いる導電性の材料としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム等)、金属酸化物(ITO(インジウム‐スズ酸化物)や酸化スズ(フッ素等がドープされた物を含む)、酸化亜鉛)、または炭素等が挙げられる。対極の膜厚は、特に制限はないが、5nm以上10μm以下であることが好ましい。
(組み立て方)
前記の光電変換電極と導電性対極を電解質層を介して組み合わせることによって光電変換セルを形成する。必要に応じて電解質層の漏れや揮発を防ぐために、光電変換セルの周囲に封止を行う。封止には熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、ガラスフリット等を封止材料として用いることができる。光電変換セルは必要に応じて小面積の光電変換セルを連結させて作る。光電変換セルを直列に組み合わせることによって起電圧を高くすることができる。
以下に実施例を具体的に示すが本発明は以下に限定されるものではない。なお、使用した溶剤の含水量は、いずれも試薬レベルで、1重量%未満であった。
・金属酸化物半導体ペーストの作成
表1の実施例の処方組成でジルコニアビーズと混合し、ペイントシェーカーを用いて分散して金属酸化物半導体ペーストを得た。この際、酸化チタンとしては日本エロジル社製P25(平均粒子径 24nm)を用いた。酸化亜鉛、酸化スズとしてはnano-tec社製ナノ粒子製品を用いた。表1中に示される金属原子錯体の配位子の略号の内容を一般式(3)〜(5)と表2を用いて示す。粘度測定は山一電機社製超音波振動式粘度計を使用した。cP表示されたデータ値を1000分の1倍することでPa.s表示に直した。
出来上がったペーストの粘度測定を行った後、これを透明電極基材に塗布し金属酸化物半導体多孔質層が厚さ13μm(+−2μm)に成膜された1cm角セルを作成した。透明電極はガラス基材のもの(旭ガラス社製;透明導電膜はFTO)と、樹脂基材のもの(王子トービ社製;透明導電膜はITO)を使用し、それぞれ成膜後470℃1時間、140℃1時間の加熱処理後、Ru色素(ソーラロニクス社製N719色素 )をエタノール溶剤中で吸着させた後、電解質と対極を施してセルを作成し、変換効率測定を行った。またこれとは別途に、樹脂基材透明導電膜上に形成された金属酸化物半導体多孔質層の剥離性試験としてラビング試験を行った。
・透明電極
ガラス基材としてはフッ素ドープ酸化スズ層付ガラス基板(旭ガラス社製 タイプU−TCO)を使用した。
樹脂基材としてはITO層付PET基板(王子トービ社製 130B−188N)を使用した。
・金属酸化物半導体多孔質層の作成
透明電極の電導面にメンディングテープを張り、1cm角のテープ部を除去するこ とでマスクを作り、空いた部分にペーストを数的垂らした後にスキージーで余分なペー ストを除去した。風乾後全てのマスクを除去し、オーブンで加熱処理することで有効面 積1cm2の金属酸化物半導体多孔質層を有した金属酸化物半導体電極を得た。半導体 電極の厚みが目的の厚みになるよう、メンディングテープの厚みを変えたり、重ね塗り したり、ペーストの粘度を変えることで調節を行った。
・増感色素の吸着
増感色素(Ru色素;ソーラロニクス社製N719色素)をエチルアルコール溶剤 に溶解し、メンブランフィルターで不溶分を除去し、この色素溶液に金属酸化物半導体 電極を浸し、室温で12時間放置する。着色した電極表面を使用溶剤で洗浄した後乾燥 させることで増感色素の吸着した光電変換電極を得た。

・電解質溶液の調整
下記処方で電解質溶液を得た。
溶剤 メトキシアセトニトリル
LiI 0.1M
2 0.05M
4‐t‐ブチルピリジン 0.5M
1‐プロピル‐2,3‐ジメチルイミダゾリウムヨージド 0.6M
・光電変換セルの組み立て
図1の様に光電変換セルの試験サンプルを組み立てた。
導電性対極にはフッ素ドープ酸化スズ層付ガラス基板(旭ガラス社製 タイプU−T CO)の導電層上にスパッタリング法により150nmの白金層を積層した物を用いた 。
樹脂フィルム製スペーサーとしては、三井・デュポンポリケミカル社製 「ハイミラ ン」フィルムの25μm厚の物を用いた。
・変換効率の測定方法
ORIEL社製ソーラーシュミレーター(#8116)をエアマスフィルターとを 組み合わせ、光量計で1−SUN の光量に調整して測定用光源とし、光電変換セルの 試験サンプルに光照射をしながら 英弘精機社製I‐Vカーブトレーサー(MP160 )を使用してI‐Vカーブ特性を測定した。変換効率ηは、I‐Vカーブ特性測定から 得られたVoc(開放電圧値)、Isc(短絡電流値)、ff(フィルファクター値) を用いて下式により算出した。
Figure 2005203360
・金属酸化物半導体電極の密着性試験
透明基材電極に金属酸化物半導体ペーストで成膜した電極の密着性を調べるため、十条キンバリー社製のキムワイパーで拭き取りを行うことで密着性試験を行った。拭き取り前後で電極層の重量変化を計測し、次のように5段階評価を行った。
1−拭き取り残重量が5%未満。
2−拭き取り残重量が50%未満。
3−拭き取り残重量が90%未満。
4−拭き取り残重量が90%以上で表面に拭き取り痕が目視で認められる。
5−拭き取り残重量が90%以上で表面に拭き取り痕が目視で認められない。
・金属酸化物半導体ペーストの3日後目視試験
金属酸化物半導体ペーストの分散安定性を調べる目的で、室温で3日経過の分散ペーストを目視し、分離が認められるか否かを観察した。
表1に結果をまとめた。
さらに図1〜9に実施例の一部を比較して説明を述べる。
Figure 2005203360
Figure 2005203360
Figure 2005203360
Figure 2005203360
表1中、iPrはイソプロピル基、nBuはノルマルブチル基、glyはグリセロールを示す。
表1中に示される金属原子錯体の配位子の略号の内容を一般式(3)〜(5)と表2を用いて示す。
(実施例70)
実施例49のペーストを樹脂製基材の透明電極に塗布後、150℃1時間の加熱処理を行って金属酸化物半導体電極を作成後、900Kg/cm2の荷重をかけたプレス処理を行った。実施例49と同様に変換効率を測定すると4.5%であった。
(実施例71)
実施例49のペーストを樹脂製基材の透明電極に塗布後、150℃1時間の加熱処理を行って金属酸化物半導体電極を作成後、超音波溶着機のホーンをこれに押し当て超音波溶着処理を行った。実施例49と同様に変換効率を測定すると4.3%であった。
(実施例72)
実施例49のペーストを樹脂製基材の透明電極に塗布後、150℃1時間の加熱処理を行って金属酸化物半導体電極を作成後、電子レンジを用いてマイクロ波処理を行った。実施例49と同様に変換効率を測定すると4.0%であった。
(実施例73)
実施例49のペーストをエプソン社製ピエゾタイプのインクジェット印刷機に充填し樹脂製基材の透明電極に印刷を行った後、150℃1時間の加熱処理を行って金属酸化物半導体電極を作成後、実施例49と同様に変換効率を測定すると1.8%であった。
下記一般式(3)に示す配位子の略号をacacおよびL1〜L5とする(表2に対応表を示す)。
一般式(3)
Figure 2005203360
(矢印は酸素原子から金属原子への配位結合またはイオン結合を示す。破線はジケトナート化合物構造中の非局在結合を示す。)
Figure 2005203360
下記式(4)で示される配位子の略号をL6とする。
式(4)
Figure 2005203360
(矢印は酸素原子から金属原子への配位結合またはイオン結合を示す。)
下記式(5)で示される配位子の略号をL7とする。
式(5)
Figure 2005203360
(矢印は酸素原子から金属原子への配位結合またはイオン結合を示す。)
(実施例74〜79、比較例10〜13)
色素の染色に用いるRu色素(N719)を岸本化学社製にした事と染色用溶剤にターシャリーブチルアルコールとアセトニトリルの混合溶液(1:1重量比)を用いた以外は表1の実施例と同じ評価方法で試験を行った。
Figure 2005203360
(実施例80〜84、比較例14)
色素の染色に用いるRu色素(N719)を岸本化学社製にした事と染色用溶剤にターシャリーブチルアルコールとアセトニトリルの混合溶液(1:1重量比)を用いた以外は表1の実施例と同じ評価方法で試験を行った。光照射時の基材温度は、基材をホットプレートの上に置く事で調整した。
Figure 2005203360
(実施例85〜86、比較例15)
UVオゾン処理をサムコ社製UV-オゾン処理装置(UV and OZONE dry stripper model UV-1)を用いて行った。
色素の染色に用いるRu色素(N719)を岸本化学社製にした事と染色用溶剤にターシャリーブチルアルコールとアセトニトリルの混合溶液(1:1重量比)を用いた以外は表1の実施例と同じ評価方法で試験を行った。処理時の温度はUV-オゾン処理チャンバー内に自作のヒーターを設置して行った。
Figure 2005203360
図1は金属酸化物半導体ペーストを作成する際に使用する分散処理剤として、チタンアセチルアセトナート(Ti=O(acac)2)を使用した場合(実施例1〜3)とアセチルアセトンを使用した場合(比較例1〜3)の粘度比較を行ったものである。色素増感用酸化チタンペースト用の分散処理剤としてしばしば用いられるアセチルアセトンは酸化チタンナノ粒子に対して良好な分散処理剤であるが、チタンアセチルアセトナートは単独でさらに良好な分散力を持っていることがわかる。
図2に実施例4〜41と比較例4のペーストについての粘度比較を示した。
金属原子錯体の金属部分を変化させて分散処理剤として使用した場合の結果である。
実施例のペーストは比較例4に対してペーストの粘度の低さから分散状態が良好であることがわかる。実施例中で比較的高い粘度となる構成であっても、たとえばチタンアセチルアセトナート錯体を併用して分散させれば良分散状態を実現させることができる(例:実施例31)。
図ではあくまでも溶剤がエタノールである場合の分散特性が示されただけであるので、この比較で悪い特性が得られた金属酸化物半導体の組み合わせが、他の溶剤との組合せで良好な分散特性を示す場合は十分にあると思われる。
本実験では金属酸化物半導体粒子の分散処理剤として金属原子錯体を用いている。
分散処理後の金属酸化物粒子表面の状態としては、(1)金属原子錯体あるいはその変性体が吸着して複合体を形成している状態、(2)金属原子錯体の金属原子部分のみが分離して金属酸化物半導体粒子の表面へ移動した状態、(3)金属原子錯体が金属酸化物半導体粒子とは遊離している状態、などが考えられる。
図3に実施例42〜44と比較例4のペーストに15000rpm条件での遠心分離処理を行って得られた沈降粒子の熱分析(TGA)曲線を示す。さらに図4にチタンアセチルアセトナート錯体単体の熱分析曲線を示す。金属原子錯体(チタンアセチルアセトナート錯体)で処理後は330℃付近から熱分解が始まる成分が酸化チタン粒子表面に吸着した状態が形成されていることがわかる。チタンアセチルアセトナート錯体処理量の増加に対応して熱分解成分が増加していることも分かる。チタンアセチルアセトナート錯体単独での熱分解は図4によると230℃付近から始まるのでこれが遊離して混合している状態ではないと思われる。図3の実施例42〜44の状態は金属錯体あるいはその変性体が酸化チタン表面に吸着している状態であると思われる。さらに本発明のペーストはこの状態に表面改質された金属酸化物半導体粒子を含んだものであると言える。
図5には実施例23〜41のペーストについてガラス基材透明電極を使ったセル作成後の変換効率比較を示した。本発明の処理方法によって得られた電極は分散処理剤が金属原子錯体であるため、ペースト塗布成膜後の焼成処理中に金属原子錯体の酸化を伴い、金属酸化物半導体粒子表面に容易に新たな金属酸化物を付与させることが可能な技術を提供する。
(1)金属酸化物半導体粒子の金属成分と金属原子錯体の金属成分が同一種である場合は、金属酸化物半導体粒子表面に新たな同種金属酸化物を付与することができる。この場合新たに出来た層は元の金属酸化物半導体粒子とは別の結晶格子を持つ場合が有り、異種結晶格子のコアシェル型の構造を設計することができる。さらに、新たに出来た層は粒子同士の結着部位にもなり得るので良好な導通部位を持つ電極を提供可能となる。
(2)金属酸化物半導体粒子の金属成分と金属原子錯体の金属成分が異種である場合は、金属酸化物半導体粒子表面に新たな異種金属酸化物を付与することができる。異種金属酸化物は複数種の混合物でもかまわない。この場合新たに出来た層は元の金属酸化物半導体粒子とは別の金属酸化物であるので、異種金属酸化物のコアシェル型の構造を設計することができる。
(3)金属酸化物半導体粒子の金属成分と金属原子錯体の金属成分が同一種であるものと金属原子錯体の金属成分が異種であるものを組み合わせた場合は、金属酸化物半導体粒子表面に新たな異種金属酸化物のドーピング層を付与することができる。異種金属酸化物は複数種の混合物でもかまわない。この場合新たに出来た層は元の金属酸化物半導体粒子に別の金属酸化物のドーピング層を持つので、異種金属酸化物ドーピング層を有するコアシェル型の構造を設計することができる。
(4)さらに(1)〜(3)の方法を複合的に用いて新規な複合酸化物体を得ることができる。たとえば、異種金属酸化物が2層以上施された金属酸化物半導体粒子や、粒子中心部と表層が同一組成でありながら、中間層に異種金属層あるいは異種金属ドーピング層を有する構成等である。
図5の比較では様々に複合酸化物化された状態を反映して特性の変化を認めことができる。
金属原子錯体の金属部としてIIA族、IIIA族、IVA族、IB族、IIB族、I
IIB族、IVB族の金属原子が用いられた場合に良好な結果が得られる傾向にある。さらにMg、Sc金属を別にして周期表で第5周期以降の重原子領域で良好な変換効率が得られている。d軌道に不対電子を持つ金属酸化物は変換効率が低い傾向にある。
図ではあくまでも色素増感太陽電池用電極としての特性が示されただけであるので、この比較で悪い特性が得られた金属酸化物半導体の組み合わせが、光触媒の多様な用途に対する要求特性で良好な特性を示す場合は十分にあると思われる。
図6、図7はそれぞれ、実施例4と23のペーストにさらにバインダーとしてエチルセルロースを添加し、そのレオロジー特性をレオメーターで測定したものである(実施例45、46)。レオメーターはTA Insutrument社製 AR−1000に直径6cmの1度角コーンを装着して測定した。チタンアセチルアセトナートを分散処理剤として使用した場合はエチルセルロースの配合によってshear rateの変化に対して粘度が変化するチキソ性を付与できることがわかる。分散処理剤がアセチルアセトンである場合はこの性格が弱い(比較例5、6)。この両者を適切な配合比で用いることによって任意にチキソ性をコントロールすることが可能である。実施例47、48は両分散処理剤の配合重量を1:1にした例で、それぞれを単独で使用した場合に比べて中間的なチキソ性を付与できることを示している。
図8は実施例49〜51のペーストと比較例7〜9のペーストの粘度比較、図9はこれらをITO樹脂基材透明電極へ塗布して140℃1時間加熱し、金属酸化物半導体電極を作成した際の密着性試験、図10はこれを用いてセルを作成し、変換効率を測定した結果である。
実施例のペーストはペースト分散性も良く、塗布後の密着性も良好でかつ140℃でも高い変換効率を与えることがわかる。比較に用いたチタンアルコキシドのみを分散処理剤としたペーストは、分散状態が悪く、3日後の目視観察では溶剤とペーストとの分離が認められた。本発明のペーストは、(1)ペーストの安定性、(2)塗布後の成膜性、(3)成膜後の電極としての性能の3点において優れている。
本発明により、表面が処理された金属酸化物半導体粒子を得ることができる。本発明で得られた処理半導体粒子は、ペーストを作成する場合に、分散しやすくなる利点がある他、金属原子錯体に様々な金属を用いることにより、金属酸化物半導体粒子表面の組成を様々に変化させた複合粒子設計を容易に実現することができる。従って、高性能の色素増感太陽電池用の半導体粒子の他、光触媒などへの利用も可能である。
酸化チタン半導体粒子の分散処理剤として金属原子錯体を使用した場合とアセチルアセトンを使用した場合のペースト粘度比較。(実施例1〜3)(比較例1〜3) 酸化チタン半導体粒子を分散する金属原子錯体として様々な金属原子を用いて場合のペースト粘度(実施例4〜41、比較例4)。図中、「無添加」の白棒が比較例4、さらに白棒を右へ順に実施例4〜22、さらに黒棒を右へ順に実施例23〜41。 実施例42〜44と比較例4のペーストに15000rpm条件での遠心分離処理を行って得られた沈降粒子の熱分析(TGA)曲線。 図中、右端上から比較例4、実施例42、43、44。 チタンアセチルアセトナート錯体単体の熱分析(TGA)曲線。 実施例23〜41のペーストを用いてガラス基材透明電極を使ったセル作成後の変換効率比較。 図中、左から順に実施例23〜41。 エチルセルロース添加系ペーストのレオロジー比較。 図中、上から実施例45、47、比較例5。 エチルセルロース添加系ペーストのレオロジー比較。 図中、上から実施例46、48、比較例6。 実施例49〜51のペーストと比較例7〜9のペーストの粘度比較。図中、左から順に比較例7〜9、実施例49〜51。 実施例49〜51のペーストと比較例7〜9のペーストでITO樹脂基材透明電 極へ成膜後140℃加熱処理した金属酸化物半導体電極の密着性試験。 図中、左から順に比較例7〜9、実施例49〜51。 実施例49〜51、比較例7〜9のペーストを用いて成膜後140℃加熱処理した金属酸化物半導体電極を使ったセルの変換効率。 図中、左から順に比較例7〜9、実施例49〜51。 光電変換セル試験サンプルの模式図。 実施例74〜79のペーストと比較例10〜13のペーストでITO樹脂基材透明電極へ成膜後140℃加熱処理した金属酸化物半導体電極を用いた場合、ペーストに使用した溶剤の沸点と変換効率の比較。
符号の説明
1.金属酸化物半導体多孔質層(光電変換用増感色素が吸着済)
2.電解質溶液層
3.透明電極層(フッ素ドープ型酸化スズ、又はITO)
4.Pt電極層
5.透明電極
6.樹脂フィルム製スペーサー
7.変換効率測定用導線

Claims (17)

  1. 平均粒子径100nm以下の金属半導体粒子と、下記一般式(1)で示される部分構造を含む金属原子錯体とを含水率10重量%以下の溶剤中で接触させることを特徴とする処理金属半導体粒子の製造方法。
    一般式(1)
    Figure 2005203360
    (式中Mは、1価から6価の金属原子を示す。
    A、Bは、それぞれ独立に酸素、窒素、リン、イオウ原子を示し、Xは2価の有機残基を示す。矢印はAおよびBからMへの配位結合またはイオン結合を示す。)
  2. 一般式(1)が、下記一般式(2)である請求項1記載の処理金属半導体粒子の製造方法。
    一般式(2)
    Figure 2005203360
    (式中Mは、1価から6価の金属原子を示す。
    1, R2, R3は、それぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を示す。
    矢印は酸素原子からMへの配位結合またはイオン結合を示す。
    破線はジケトナート化合物構造中の非局在結合を示す。)
  3. Mが、Mg,Sc,Ga,In,Ba,Sr,La,Sn,Y,Al金属原子の1種又はそれらの組合せを含むことを特徴とする請求項1または2記載の処理金属半導体粒子の製造方法。
  4. 金属原子錯体が、2種以上である請求項1〜3いずれか記載の処理金属半導体粒子の製造方法。
  5. Mが、金属酸化物半導体粒子の金属と同種の原子である請求項1〜4いずれか記載の処理金属半導体粒子の製造方法。
  6. 金属酸化物半導体粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブの少なくとも1つを含む請求項1〜5いずれか記載の処理金属半導体粒子の製造方法。
  7. 金属原子錯体が、金属半導体粒子全体に対し、0.01重量%以上100重量%以下である請求項1〜6いずれか記載の処理金属半導体粒子の製造方法。
  8. 溶剤と、請求項1〜7いずれか記載の製造方法で製造されてなる処理金属半導体粒子とを含む金属酸化物半導体ペースト。
  9. 処理金属半導体粒子全体が、溶剤に対し、0.1重量%以上90重量%未満である請求項8記載のペースト。
  10. 溶剤が、炭素数1以上30以下の直鎖一級アルキルアルコールである請求項8または9記載のペースト。
  11. さらに、処理金属半導体粒子全体に対し、バインダー樹脂を0.01重量%以上100重量%未満添加してなる請求項8〜10いずれか記載のペースト。
  12. 請求項8〜11いずれか記載のペーストを透明電極基材上に成膜してなる金属酸化物半導体電極。
  13. 請求項8〜11いずれか記載のペーストを透明電極基材上に成膜し加熱し金属酸化物多孔質層を形成する金属酸化物半導体電極の製造方法。
  14. 加熱の前後または加熱と同時に、金属酸化物半導体電極に加圧処理又は超音波溶着処理又はマイクロ波照射処理又は紫外光照射処理又は太陽光照射処理又はオゾン処理の各々を単独又は組み合わせて行うことを特徴とする請求項13記載の金属酸化物半導体電極の作製方法。
  15. 成膜方法が、インクジェット印刷方式である請求項13または14記載の金属酸化物半導体電極の製造方法。
  16. ペースト中の処理金属酸化物半導体粒子の含有量が、全体の10重量%以上であり、かつ、ペーストの粘度が、0.02Pa.s以下である請求項15記載の金属酸化物半導体電極の製造方法。
  17. 請求項12記載の金属酸化物半導体電極、電解質、および導電性対極を含んでなるセル。
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