JP2005203121A - スパークプラグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【構成】 スパークプラグ100の製造方法は、第1電極チップ151のチップ側面155を把持すると共に、この第1電極チップ151のチップ基端面157を中心電極121の電極先端面129に当接させた状態を維持しつつ、チップ基端部158及び電極先端部128とレーザとを相対的に回転させるようにして、チップ基端部158及び電極先端部128の周囲にレーザを照射し、第1電極チップ151のチップ基端部158を中心電極121の電極先端部128に接合する第1レーザ溶接工程を備える。
【選択図】 図2
Description
中心電極に電極チップを接合する方法としては、電気抵抗溶接で接合する方法や、レーザ溶接で接合する方法、電気抵抗溶接とレーザ溶接を組み合わせて接合する方法など、従来より様々な提案がなされている。例えば、特許文献1には、レーザ溶接のみで電極チップを接合する方法が提案されている。具体的には、中心電極の先端面に電極部材(電極チップ)を載置し、電極チップを中心電極の軸線方向に押圧しながら、電極チップと中心電極との境界面に対しレーザを照射し、境界面の全周にわたって溶解凝固合金部(レーザ溶接部)を形成して両者を接合する方法である(特許請求の範囲、図1等を参照)。
これに対し、本発明では、第1電極チップのチップ側面を、例えばチャック等で把持しまたはガイド等で規制しつつ、第1電極チップのチップ基端面を中心電極の電極先端面に当接させた状態とする。そして、この状態を維持しながら、第1電極チップのチップ基端部及び中心電極の電極先端部とレーザとを相対的に回転させるようにして、レーザを第1電極チップのチップ基端部及び中心電極の電極先端部の周囲に照射し、第1電極チップを中心電極に接合する。このような方法では、溶接の際に第1電極チップのチップ側面を把持または規制しているので、レーザ溶接を行っても、溶接時に第1電極チップが傾きにくく、溶接の際に第1電極チップが倒れたり、第1電極チップが曲がって溶接されるのを効果的に抑制できる。更に、本発明では、溶接の際に第1電極チップのチップ基端面を中心電極の電極先端面に当接した状態を維持しているので、溶接時に第1電極チップが浮き上がるなどの不具合が生じることもなく、電極チップを中心電極に確実に溶接できる。
また、第1レーザ溶接工程は、中心電極の単体に対して行えばよいが、中心電極を筒状の絶縁体に固定させた後に行ってもよいし、更に、中心電極及び絶縁体を筒状の主体金具に固定した後に行ってもよい。
また、第1レーザ溶接工程においては、第1電極チップのチップ側面のうち、先端側上部を、チャック等で把持しまたはガイド等で規制するのが好ましい。このようにすることで、第1電極チップのチップ基端部の周りに大きなスペースができるため、チップ基端部及び電極先端部に確実にレーザを照射することが可能となる。
これに対し、本発明では、第1電極チップのチップ側面を把持または規制して、第1電極チップのチップ基端面を中心電極の電極先端面に当接させた状態を維持しつつ、レーザを照射する。従って、第1電極チップが小径で細長いものであっても、第1電極チップが倒れたり曲がって溶接されるのを効果的に抑制できる。
これに対し、本発明の製造方法は、前述したように、平坦な電極先端面を有する中心電極を用い、この電極先端面に第1電極チップの基端面を当接させながら、第1電極チップを中心電極に溶接している。このため、第1電極チップに中心電極に差し込む部分が必要ない。従って、第1電極チップを安価にし、その分スパークプラグを安価にできる。
一方、シェア切断はワイヤー切断に比して遙かにコストが安いため、シェア切断により形成された第1電極チップは、安価である。しかし、その反面、シェア切断により形成されたチップ基端面は平坦性が低いので、このような第1電極チップを従来の方法で利用すると、溶接の際に第1電極チップが倒れたり、曲がって接合されやすい。
これに対し、本発明では、第1電極チップのチップ側面を把持または規制して、第1電極チップのチップ基端面を中心電極の電極先端面に当接させた状態を維持しつつ、レーザを照射する。従って、第1電極チップのチップ基端面の平坦性が低くても、第1電極チップが倒れたり曲がって溶接されるのを効果的に抑制できる。
これに対し、本発明では、第2電極チップのチップ側面を、例えばチャック等で把持しまたはガイド等で規制しつつ、第2電極チップのチップ基端面を接地電極の電極接合面に当接させた状態とする。そして、この状態を維持しながら、第2電極チップのチップ基端部及び接地電極の電極接合部とレーザとを相対的に回転させるようにして、レーザを第2電極チップのチップ基端部及び接地電極の電極接合部に照射し、第2電極チップを接地電極に接合する。このような方法では、溶接の際に第2電極チップのチップ側面を把持または規制しているので、レーザ溶接を行っても、溶接時に第2電極チップが傾きにくく、溶接の際に第2電極チップが倒れたり、第2電極チップが曲がって溶接されるのを効果的に抑制できる。更に、本発明では、溶接の際に第2電極チップのチップ基端面を接地電極の電極接合面に当接した状態を維持しているので、溶接時に第2電極チップが浮き上がるなどの不具合が生じることもなく、第2電極チップを接地電極に確実に溶接できる。
なお、本発明においては、電極チップを中心電極に接合される第1電極チップと接地電極に接合される第2電極チップに区別しているが、中心電極、接地電極共に同じ形状、材質の電極チップを用いてもよい。
また、第2レーザ溶接工程は、既に主体金具に接合された状態の接地電極に対して行えばよいが、単体の接地電極に対して行ってもよい。
また、第2レーザ溶接工程においては、第2電極チップのチップ側面のうち、先端側上部を、チャック等で把持しまたはガイド等で規制するのが好ましい。このようにすることで、第2電極チップのチップ基端部の周りに大きなスペースができるため、チップ基端部及び電極接合部に確実にレーザを照射することが可能となる。
これに対し、本発明では、第2電極チップのチップ側面を把持または規制して、第2電極チップのチップ基端面を接地電極の電極接合面に当接させた状態を維持しつつ、レーザを照射する。従って、第2電極チップが小径で細長いものであっても、第2電極チップが倒れたり曲がって溶接されるのを効果的に抑制できる。
これに対し、本発明の製造方法は、前述したように、平坦な電極接合面を有する接地電極を用い、この電極接合面に第2電極チップの基端面を当接させながら、第2電極チップを接地電極に溶接している。このため、第2電極チップに接地電極に差し込む部分が必要ない。従って、第2電極チップを安価にし、その分スパークプラグを安価にできる。
一方、シェア切断はワイヤー切断に比して遙かにコストが安いため、シェア切断により形成された第2電極チップは、安価である。しかし、その反面、シェア切断により形成されたチップ基端面は平坦性が低いので、このような第2電極チップを従来の方法で利用すると、溶接の際に第2電極チップが倒れたり、曲がって接合されやすい。
これに対し、本発明では、第2電極チップのチップ側面を把持または規制して、第2電極チップのチップ基端面を接地電極の電極接合面に当接させた状態を維持しつつ、レーザを照射する。従って、第2電極チップのチップ基端面の平坦性が低くても、第2電極チップが倒れたり曲がって溶接されるのを効果的に抑制できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係るスパークプラグ100の側面図を図1に示す。このスパークプラグ100は、エンジンのシリンダヘッドに取り付けられて使用に供される内燃機関用のスパークプラグである。スパークプラグ100は、主として、主体金具101と、絶縁体111と、中心電極121と、接地電極131とを備える。
まず、公知の手法により形成した中心電極121を用意する(図2参照)。この接合前の状態の中心電極121の先端部123は、基端側(図中下方)に位置する径大部124と、先端側(図中上方)に位置し、平坦な電極先端面129を有する細径な電極先端部128と、これらの間に位置するテーパ部126とからなる。
また一方で、中心側電極チップ151を用意する(図2参照)。この接合前の状態の中心側電極チップ151は、チップ先端面153とチップ基端面157とこれらに繋がるチップ側面155とを有する円柱形状をなす。前述したように、この中心側電極チップ151は、直径D1と全長L1との関係がL1≧1.8D1を満たし、かつ、D1≦0.6(mm)である。また、中心側電極チップ151は、Pt、IrまたはWを主成分とした金属からなる。また、中心側電極チップ151のチップ先端面153及びチップ基端面157は、シェア切断により形成されている。従って、この中心側電極チップ151は、ワイヤー切断により形成されたものと比べると、チップ先端面153及びチップ基端面157の平坦性が低い。
一方で、軸線方向(図中上下方向)に延びるチップ把持面251を有する電極チップ用チャック250を用いて、図中に矢印で示すようにチップ把持面251で中心側電極チップ151のチップ側面155を把持する。具体的には、チップ側面155のうち先端側上部155Jを、チップ把持面251で把持する。このように電極チップ151の先端側を把持することで、チップ基端部158の周りに大きなスペースができるため、チップ基端部158及び電極先端部128に確実にレーザを照射することが可能となる。
そして、この中心側電極チップ151のチップ基端面157を中心電極121の電極先端面129に当接させる。具体的には、チップ基端部158及び電極先端部128が押圧変形しない程度の押圧力で、図中に矢印で示すように電極チップ用チャック250により、中心側電極チップ151を中心電極121へ中心軸方向に押圧する。
このようにして、図3に示すように、中心側電極チップ151が中心電極121に接合される。
また、本実施形態の中心側電極チップ151は非常に高価なPt、IrまたはWからなるが、平坦な電極先端面129を有する中心電極121を用い、この電極先端面129に中心側電極チップ151のチップ基端面157を当接させながら、中心側電極チップ151を中心電極121に溶接している。このため、中心側電極チップ151に中心電極121内に差し込む部分が必要ない。従って、中心側電極チップ151を安価にし、その分スパークプラグ100を安価にできる。
また、本実施形態の中心側電極チップ151は、シェア切断により形成されているため、安価である反面、電極チップ用チャック250で把持しない場合には、中心電極121に中心側電極チップ151を載置した状態が不安定で、容易に倒れたり曲がって接合されやすい。しかし、電極チップ用チャック250で把持することにより、中心側電極チップ151が倒れたり曲がって溶接されるのをより効果的に抑制できる。
また、主体金具101を用意し、公知の手法により、主体金具101に棒状の接地電極131(屈曲加工されていない状態の接地電極131)を接合する(図4参照)。接地側電極チップ161を接合する前の接地電極131は、断面矩形状の棒状をなし、後に接地側電極チップ161が接合される平坦な電極接合面133を有する電極接合部134を備える。
その後、公知の手法により、この接地電極131を接合した主体金具101に、中心電極121等を組み付けた絶縁体111を組み付け、加締め等を行う。
一方で、軸線方向(図中上下方向)に延びるチップ把持面351とその垂直方向に延びるチップ押圧面353とを有する電極チップ用チャック350を用いて、図中に矢印で示すようにチップ把持面351で接地側電極チップ161のチップ側面165を把持する。具体的には、チップ側面165のうち先端側上部165Jを、チップ把持面351で把持する。このように接地側電極チップ161の先端側を把持することで、チップ基端部168の周りに大きなスペースができるため、チップ基端部168及び電極接合部134に確実にレーザを照射することが可能となる。
そして、この接地側電極チップ161の中心軸を接地電極131の平坦な電極接合面133に対し垂直にすると共に、この接地側電極チップ161のチップ基端面167を接地電極131の電極先端面133に当接させる。具体的には、電極チップ用チャック350のチップ押圧面353を接地側電極チップ161のチップ先端面163に当接させて、チップ基端部168及び電極接合部134が変形しない程度の押圧力で、図中に矢印で示すように電極チップ用チャック350により、接地側電極チップ161を接地電極131側に押圧する。
このようにして、図6に示すように、接地側電極チップ161が接地電極131に接合される。
また、本実施形態の接地側電極チップ161も非常に高価なPt、IrまたはWからなるが、平坦な電極接合面133を有する接地電極131を用い、この電極接合面133に接地側電極チップ161のチップ基端面167を当接させながら、接地側電極チップ161を接地電極131に溶接している。このため、接地側電極チップ161に、接地電極131内に差し込む部分が必要ない。従って、接地側電極チップ161を安価にし、その分スパークプラグ100を安価にできる。
また、本実施形態の接地側電極チップ161も、シェア切断により形成されているため、安価である反面、電極チップ用チャック350で把持しない場合には、接地電極131に接地側電極チップ161を載置した状態が不安定で、容易に倒れたり曲がって接合されやすい。しかし、電極チップ用チャック350で把持することにより、接地側電極チップ161が倒れたり曲がって溶接されるのをより効果的に抑制できる。
上記実施形態1の第1レーザ溶接工程では、中心側電極チップ151を電極チップ用チャック250で把持して中心側電極チップ151を中心電極121に溶接している。また、第2レーザ溶接工程では、接地側電極チップ161を電極チップ用チャック350で把持して、接地側電極チップ161を接地電極131に溶接している。
しかし、電極チップ用チャック250,350を変更することもできる。即ち、第1レーザ溶接工程において、中心側電極チップ151を電極チップ用チャック350で把持して中心側電極チップ151を中心電極に溶接してもよいし、また、第2レーザ溶接工程において、接地側電極チップ161を電極チップ用チャック250で把持して接地側電極チップ161を接地電極131に溶接してもよい。このように電極チップ用チャック250,350を変更しても、上記実施形態1と同様な効果を得ることができる。
次いで、第2の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係るスパークプラグは、上記実施形態1と同様なスパークプラグ100であるが、その製造方法、具体的には、第1レーザ溶接工程が異なる。それ以外の部分は、基本的に上記実施形態1と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。
そして、第1レーザ溶接工程では、図中に矢印で示すように、チャック部452のチップ把持面451で中心側電極チップ151のチップ側面155のうち先端側上部155Jを把持する。またこれと共に、押圧部454のチップ押圧面453を中心側電極チップ151のチップ先端面153に当接させて、チップ基端部158及び電極先端部128が押圧変形しない程度の押圧力で、図中に矢印で示すように、中心側電極チップ151を中心電極121へ中心軸方向に押圧する。
このような電極チップ用チャック450を用いて溶接を行っても、上記実施形態1と同様な効果を得ることができる。更に、上記実施形態1の電極チップ用チャック250では、チップ把持面251とチップ側面155との間に生じる摩擦力のみを利用して、中心側電極チップ151を中心電極121側に押圧しているが、本実施形態では、押圧部454のチップ押圧面453によって中心側電極チップ151を中心電極121側に押圧しているので、上記実施形態1の電極チップ用チャック250に比べ、より確実に中心側電極チップ151を押圧できる。
なお、第2レーザ工程においても、この電極チップ用チャック450を利用して、接地側電極チップ161を接地電極131に溶接できる。
次いで、第3の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係るスパークプラグも、上記各実施形態と同様なスパークプラグ100であるが、その製造方法、具体的には、第1レーザ溶接工程が異なる。それ以外の部分は、基本的に上記各実施形態と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。
そして、第1レーザ溶接工程では、図中に矢印で示すように、チップ把持面551で中心側電極チップ151のチップ側面155を把持する。具体的には、チップ側面155のうち、先端側上部155Jの上端部(縁部)を把持する。またこれと共に、チップ基端部158及び電極先端部128が押圧変形しない程度の押圧力で、図中に矢印で示すように、中心側電極チップ151を中心電極121へ中心軸方向に押圧する。
このような電極チップ用チャック550を用いて溶接を行っても、上記各実施形態と同様な効果を得ることができる。更に、本実施形態では、傾斜したチップ把持面551により中心側電極チップ151を中心電極121側に押圧しているので、上記実施形態1の電極チップ用チャック250に比べ、より確実に中心側電極チップ151を押圧できる。
なお、第2レーザ工程においても、この電極チップ用チャック550を利用して、接地側電極チップ161を接地電極131に溶接できる。
次いで、第4の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係るスパークプラグも、上記各実施形態と同様なスパークプラグ100であるが、その製造方法、具体的には、第1レーザ溶接工程が異なる。それ以外の部分は、基本的に上記各実施形態と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。
そして、第1レーザ溶接工程では、ガイド部652のチップガイド面651によって中心側電極チップ151のチップ側面155のうち先端側上部155Jを規制する。またこれと共に、押圧部654のチップ押圧面653を中心側電極チップ151のチップ先端面153に当接させて、チップ基端部158及び電極先端部128が押圧変形しない程度の押圧力で、図中に矢印で示すように、中心側電極チップ151を中心電極121へ中心軸方向に押圧する。
このような電極チップ用ガイド650を用いて溶接を行っても、上記各実施形態と同様な効果を得ることができる。更に、本実施形態では、押圧部654のチップ押圧面653によって中心側電極チップ151を中心電極121側に押圧しているので、上記実施形態1の電極チップ用チャック250に比べ、より確実に中心側電極チップ151を押圧できる。
なお、第2レーザ工程においても、この電極チップ用ガイド650を利用して、接地側電極チップ161を接地電極131に溶接できる。
本発明の効果を検証するために、中心側電極チップ151の形状が異なる11種類のスパークプラグ100を上記実施形態に係る製造方法によって製造した(実施例1〜11)。
一方、これらと比較するため、中心側電極チップ151の形状が異なる7種類のスパークプラグ100を従来の方法により製造した(比較例1〜7)。具体的には、第1レーザ溶接工程において、中心側電極チップ151のチップ側面155を把持または規制することなく、中心側電極チップ151を中心電極131側に押圧して、パルスレーザを照射し、中心側電極チップ151を中心電極121に溶接した。
なお、中心側電極チップ151には、Irを主成分とし、5wt%のPtと0.9wt%のRhと1wt%のNiを含むIr合金からなるものを使用した。
実施例2に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.3mm、全長(チップ長)L1を0.55mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約1.83になる。
実施例3に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.3mm、全長(チップ長)L1を0.6mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約2.00になる。
実施例4に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.3mm、全長(チップ長)L1を0.65mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約2.17になる。
実施例5に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.3mm、全長(チップ長)L1を0.7mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約2.33になる。
実施例6に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.3mm、全長(チップ長)L1を0.8mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約2.67になる。
実施例7に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.34mm、全長(チップ長)L1を0.6mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約1.76になる。
実施例8に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.4mm、全長(チップ長)L1を0.8mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約2.00になる。
実施例9に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.5mm、全長(チップ長)L1を1mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約2.00になる。
実施例10に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.6mm、全長(チップ長)L1を1.2mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約2.00になる。
実施例11に係るスパークプラグ100は、中心側電極チップ151の直径(チップ径)D1を0.7mm、全長(チップ長)L1を1.4mmとした。従って、チップ径D1に対するチップ長L1の比L1/D1は約2.00になる。
比較例2に係るスパークプラグ100の中心側電極チップ151は、実施例2のスパークプラグ100の中心側電極チップ151と同様である。
比較例3に係るスパークプラグ100の中心側電極チップ151は、実施例3のスパークプラグ100の中心側電極チップ151と同様である。
比較例4に係るスパークプラグ100の中心側電極チップ151は、実施例4のスパークプラグ100の中心側電極チップ151と同様である。
比較例5に係るスパークプラグ100の中心側電極チップ151は、実施例7のスパークプラグ100の中心側電極チップ151と同様である。
比較例6に係るスパークプラグ100の中心側電極チップ151は、実施例10のスパークプラグ100の中心側電極チップ151と同様である。
比較例7に係るスパークプラグ100の中心側電極チップ151は、実施例11のスパークプラグ100の中心側電極チップ151と同様である。
具体的に検証すると、第1に、実施例1〜11の結果(評価○)に対し、比較例1〜7の結果(評価△または×)が悪かったことから、第1レーザ工程において、中心側電極チップ151のチップ側面155を把持等しつつ、レーザを照射することによって、中心側電極チップ151が曲がって溶接されるのを効果的に抑制できることが判る。
なお、本実施例は、中心側電極チップ151と中心電極121との溶接についての本発明の効果を検証したが、接地側電極チップ161と接地電極131との溶接についても、本発明の適用により同様な効果を得ることができる。
例えば、上記各実施形態では、中心電極121に中心側電極チップ151が溶接され、接地電極131にも接地側電極チップ161が溶接されたスパークプラグ100を製造する場合について例示した。しかし、本発明を適用できるスパークプラグの形態はこれに限られるものではない。例えば、中心電極にのみ電極チップを有するスパークプラグに本発明を適用してもよいし、あるいは、接地電極にのみ電極チップを有するスパークプラグに本発明を適用してもよい。
121 中心電極
128 電極先端部
129 電極先端面
131 接地電極
133 電極接合面
134 電極接合部
151 中心側電極チップ(第1電極チップ)
153 チップ先端面
155 チップ側面
157 チップ基端面
158 チップ基端部
161 接地側電極チップ(第2電極チップ)
163 チップ先端面
165 チップ側面
167 チップ基端面
168 チップ基端部
Claims (10)
- 中心電極と、この中心電極の電極先端部に溶接された柱状の第1電極チップと、を備えるスパークプラグの製造方法であって、
チップ基端面とこれに繋がるチップ側面とを有する前記第1電極チップのうち、前記チップ側面を把持しまたは規制すると共に、前記第1電極チップの前記チップ基端面を前記中心電極の電極先端面に当接させた状態を維持しつつ、前記第1電極チップのチップ基端部及び前記中心電極の前記電極先端部とレーザとを相対的に回転させるようにして、前記第1電極チップの前記チップ基端部及び前記中心電極の前記電極先端部の周囲に前記レーザを照射し、前記第1電極チップの前記チップ基端部を前記中心電極の前記電極先端部に溶接する第1レーザ溶接工程を備える
スパークプラグの製造方法。 - 請求項1に記載のスパークプラグの製造方法であって、
前記第1電極チップは、前記チップ側面に繋がり、前記チップ基端面とは反対側に位置するチップ先端面を有し、
前記第1レーザ溶接工程では、前記第1電極チップの前記チップ先端面を前記中心電極へ押圧しながら、前記レーザを照射する
スパークプラグの製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグの製造方法であって、
接合前の前記第1電極チップの直径D1と全長L1との関係がL1≧1.8D1を満たし、かつ、D1≦0.6(mm)としてなる
スパークプラグの製造方法。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法であって、
前記第1電極チップは、Pt、IrまたはWを主成分としてなる
スパークプラグの製造方法。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法であって、
接合前の前記第1電極チップのチップ基端面は、シェア切断により形成されてなる
スパークプラグの製造方法。 - 接地電極と、この接地電極に溶接された柱状の第2電極チップと、を備えるスパークプラグの製造方法であって、
チップ基端面とこれに繋がるチップ側面とを有する前記第2電極チップのうち、前記チップ側面を把持しまたは規制すると共に、前記第2電極チップの前記チップ基端面を前記接地電極の電極接合面に当接させた状態を維持しつつ、前記第2電極チップのチップ基端部及び前記接地電極の前記電極接合部とレーザとを相対的に回転させるようにして、前記第2電極チップの前記チップ基端部及び前記接地電極の前記電極接合部の周囲に前記レーザを照射し、前記第2電極チップの前記チップ基端部を前記接地電極の前記電極接合部に溶接する第2レーザ溶接工程を備える
スパークプラグの製造方法。 - 請求項6に記載のスパークプラグの製造方法であって、
前記第2電極チップは、前記チップ側面に繋がり、前記チップ基端面とは反対側に位置するチップ先端面を有し、
前記第2レーザ溶接工程では、前記第2電極チップの前記チップ先端面を前記接地電極へ押圧しながら、前記レーザを照射する
スパークプラグの製造方法。 - 請求項6または請求項7に記載のスパークプラグの製造方法であって、
接合前の前記第2電極チップの直径D2と全長L2との関係がL2≧1.8D2を満たし、かつ、D2≦0.6(mm)としてなる
スパークプラグの製造方法。 - 請求項6〜請求項8のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法であって、
前記第2電極チップは、Pt、IrまたはWを主成分としてなる
スパークプラグの製造方法。 - 請求項6〜請求項9のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法であって、
接合前の前記第2電極チップのチップ基端面は、シェア切断により形成されてなる
スパークプラグの製造方法。
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