JP2012089480A - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貴金属チップを溶接するため、複数のチャック爪が前進することで、チップ本体を、その大径部にて、チャック爪でチャッキングする際に、そのチップ本体が浮き上がったり、傾いたりするのを、簡易、効率的に防止できるようにしたチャック装置を用いることで、精度良く、しかも効率的に複合チップの製造ができるようにしたスパークプラグの製造方法を提供する。
【解決手段】各チャック爪83のうち、チップ本体11の大径部15をチャッキングする中心軸C1を向く面85が、中心軸C1方向で、チップ本体11を支持する基準面100から離れるに従い、中心軸C1に向かうように傾斜する傾斜部とした。このチャツキング時に、チップ本体11は基準面100側に引き寄せられる分力により、その浮き上がりが防止される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの着火に使用されるスパークプラグ用の電極を形成するための部品であって、チップ本体と貴金属チップとを溶接してなる複合チップのような微小な複合体の製造において、その溶接等の工程のために、その一方の微小な部品をチャッキングして(つかんで)位置決めするのに好適なチャック装置を用いたスパークプラグの製造方法に関する。
図5は、従来のスパークプラグ501を示したものであり、このものは、通常、軸線G方向に軸孔510を有する絶縁体511と、この軸孔510の先端側に配置された中心電極521と、前記絶縁体511の周囲を取り囲む主体金具531と、一端が前記主体金具531に接合され、他端が前記中心電極521の先端に対向するように設けられた接地電極(側方電極)551とを含む構成を有している。このようなスパークプラグ501は、その火花ギャップ(放電ギャップ)を形成する中心電極521、接地電極551の少なくとも一方(図5では双方)に、白金やイリジウム等の貴金属チップ21が接合されているものがある。図5に示したものでは、同図拡大図中に示したように、この貴金属チップ21は、中間体であるチップ本体11を介して、中心電極本体520又は接地電極本体550に溶接され、それぞれ、中心電極521又は接地電極551を構成している。すなわち、このものでは、貴金属チップ21とチップ本体11とが溶接されてなる複合チップ31として別途に形成された後、中心電極本体520、又は接地電極本体550に溶接されて各電極(中心電極521又は接地電極551)として形成される。なお図5のスパークプラグ501において、貴金属チップを構成する複合チップが溶接される前の中心電極、接地電極は、それぞれ中心電極本体、接地電極本体ともいう。
図6の左図は、上記のようなスパークプラグ用の例えば接地電極551をなす、同図右に示した複合チップ31として形成される前のチップ本体(同図の左下)11と貴金属チップ(同図の左上)21とを示した説明図である。同図右に示した複合チップ31は、図7に示したように、チップ本体11をチャック装置101でチャッキングして、その上に貴金属チップ21を配置し、両者の接合面をなす両端面13,23の外周縁をチャック装置101の近傍に設置されたレーザ溶接装置(溶接機)51により溶接することで製造される(特許文献1)。このような複合チップ31は、スパークプラグの主として低コスト化のために使用される。すなわち、スパークプラグにおける着火性を高めるため、その各電極(接地電極、又は中心電極)の火花ギャップ側の各端に、白金やイリジウム等の貴金属チップを溶接したものがあるが、この貴金属チップを直接、各電極本体に溶接する場合には、その製造工程上、貴金属チップの微小化にも限界がある。そこで、Ni等からなり相対的に大きいチップ本体11に、従来より小さ目に別途に形成した貴金属チップ21を溶接して複合チップ31としておき(図6右参照)、これをそのチップ本体11の大径部15の端面(電極本体向き端面)12を介し、図5に示したようなスパークプラグ501を構成する接地電極本体550(又は中心電極本体520)に溶接し、その低コスト化を図るというものである。
ところで、図6右に示した複合チップ31を構成するチップ本体11は、図6の左下に示したように、側面視、凸形をなす同心の異径円柱体構造を呈している。このうち、相対的に大径をなす大径部15は、外径が1.5mm程度で、厚みが0.2mm程度であり、その大径部15の端面中央において隆起状に突出する小径部17はその外径が1mm以下(例えば、約0.8mm)であり、突出するその小径部17の高さも3mm程度であり、全体としても極めて微小な部品である。また、貴金属チップ21(図6の左上)は、チップ本体11の小径部17と同径かそれより微量小径で、その長さ(高さ)も0.8mm程度の微小な円柱体をなしている。このような2つの微小なチップ11,21からなる複合チップ31の製造においては、両者を高度の同心度(同軸度)で位置決めする必要があり、また、溶接についても極めて高い寸法精度が要求される。このため、この溶接工程においては、従来、次のようにしてその作業が行われていた。
例えば、図7中に示したように、レーザ溶接装置51の近傍に設置されたチャック装置101に、チップ本体11をその大径部15の端面12が、その自重で同装置101に支持されるように配置する。そして、各チャック爪183を、チャック装置101における中心軸C1に向けて等量、同速度で前進させてその大径部15の外周を締め付けてチャッキングする。図8は、このようなチャッキング状態を説明するチャック装置101の平面図であり、ここでは、チャック爪183が、平面視、等角度間隔で3箇所配置されている状態を示している。このようにチャッキングした後、そのチップ本体11の小径部17の端面(電極本体向き端面と反対を向く端面)13の上に、貴金属チップ21をその一端面23を介して同心状にして載置する。そして、その他方の端面を押さえピン(図示せず)で押さえ付けた状態の下で、両チップ11、21の接合されるべき両端面の外周縁をレーザ溶接装置51によりレーザ溶接する(図7参照)。なお、この溶接には、両端面13,23の外周縁にレーザを照射し、チャック装置101をその中心軸C1回りに回転させることで、その外周縁を周回状に溶接する。したがって、この溶接精度を高めるためには、そのチャック装置101にチャッキングされたチップ本体11におけるその小径部17の端面13の高さ(位置)Hの寸法精度が極めて重要になる。
このため、このようなチップ本体11のチャッキングに際しては、その大径部15の端面12を、チャック装置101のチャック爪(以下、単に爪とも言う)183が後退している状態において、チャック装置101における中心軸C1方向において支持する基準面に正しく当接させるようにして支持させる必要がある。ここで、チップ本体11の大径部15の端面12が支持される基準面100は、図7に示したように、チャック爪183自体に形成されたその支持用の棚面である場合と、チャック爪183自体ではなく、チャック爪183を配置しているチャック装置101のチャック正面103に形成される場合がある。しかし、このような基準面100がいずれにあるにしても、チャッキングに際しては、チップ本体11の大径部15の端面12を、このような基準面100に当接させるようにして置き、チャッキングすることになる。こうして、チップ本体11の小径部17の端面(接合面)13は、チャック装置101における基準面100から、その中心軸C1の方向に沿って常に一定の高さHに保持されることになる。
チップ本体11の高さをこのように保持し、しかも効率的にチャッキングするため、従来のチャック装置101においては、そのチャック爪183が次のように構成されていた(特許文献2)。すなわち、チャック爪183のうち、被チャック物であるチップ本体11の大径部15をチャッキングする前記中心軸C1を向く面185は、中心軸C1と平行に形成されていた。こうすることで、チャック爪183は、その前進ストロークを最小にできるためである。なお、上記のような微小なチップ本体11のチャッキングに使用されるチャック爪183は、基準面100から離れる方向(図7上方)には、チャッキングに寄与しない部位を含めても、微量突出するのみである。これはチップ本体11の大径部15の厚みが0.2mm程度と微小であることや、上記したように、その後、溶接する際の制約に起因する。
特開2004−134209号公報 特開2009−158408号公報
ところが、従来、上記のようなチャック装置101において、上記のような微小な被チャック物であるチップ本体11を、その大径部15の端面12が基準面100に支持されるように配置し、その複数のチャック爪183でチャッキングする際には、次のような問題があった。というのは、そのチャッキング後においては、図9に示したように、その大径部15の端面12が、その基準面100から微小ではあるが、浮き上がったり、その一側が浮いてチップ本体11がその中心軸C2をチャック装置101の中心軸C1に対して微小角度、傾いてチャックされる、ということがあった。これは、被チャック物であるチップ本体11が微小で、軽いために、基準面100において安定して着座しないことや、チャッキングされるその大径部15の中心軸C2方向の厚みが極めて小さいこと等の様々なことが原因となっていると考えられる。一方、このような浮き上がりや傾斜がある状態において、そのチップ本体11の小径部17の端面13に貴金属チップ21が配置される場合には、その接合面となる位置の高さHに狂いがあり、その接合面が傾斜する。この結果、こうした浮き上がりや傾斜がないとして照射高さ等が設定されているレーザ溶接装置51によってレーザ溶接する場合には、所望とする位置精度でその溶接ができないことになる。したがって、溶接された複合チップ31の精度が低下するといった問題があった。
一方、被チャック物であるチップ本体11のこのような浮き上がりや傾斜を確実に防止するためには、チャック爪183でその大径部15をチャッキングする過程で、その小径部17の端面13を、別途、押えピンなどからなる押え付け手段で、基準面100側に押さえつけた状態に保持する必要がある。しかし、それでは別の問題が発生する。このような押え付け手段を用いる場合には、チャック装置101の構造の複雑化を招くし、多数の複合チップ31の製造において、チップ本体11のチャッキング(チャック)の度に、そのような押え付けをするのは、製造効率の低下を招くことにもなる。また、そのような対策では、溶接面をなすその小径部17の端面13に変形やキズを発生させる原因ともなり、したがって、好ましいとはいえない。
因みに、このようなチャック装置101は、チャック爪183のストローク(前進、後退量)も微量で足りるなどから、従来は、1つの例えばエアシリンダ(図示せず)の駆動により、図8に示したように、中心軸C1側から見て、放射状に等角度間隔で配置された複数の各チャック爪183を、同時に同速で、同ストローク前進させてチップ本体11をチャッキングし、そして、後退させることで開放する構成のコレットチャックが採用されることが多い。一方、スパークプラグ用の電極を形成するための複合チップ31の製造過程における上記問題はこのようなチャック爪の駆動方式に関係なく生じる。
本発明は、スパークプラグ用の接地電極又は中心電極をなす複合チップを形成するためのチップ本体を、その大径部にて、チャック装置におけるチャック爪でチャッキングして位置決めする際に、そのチップ本体がチャッキング時に、浮き上がったり、傾いたりするのを、簡易、効率的に防止できるようにしたチャック装置を用い、精度良く、しかも効率的に複合チップの製造ができるようにしたスパークプラグの製造方法を提供することをその目的とする。
請求項1に記載の発明は、軸線方向に軸孔を有する絶縁体と、この軸孔の先端側に配置された中心電極と、前記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、一端が前記主体金具に接合され、他端が前記中心電極の先端に対向するように設けられた接地電極とを有し、
前記中心電極又は該接地電極が、中心電極本体又は接地電極本体に対し、貴金属チップとチップ本体とを溶接してなる複合チップを該チップ本体を介して溶接してなるものであり、
該チップ本体のうち、前記中心電極本体又は前記接地電極本体に溶接された電極本体向き端面、又は電極本体向き端面寄り部位が、前記貴金属チップが溶接された、該電極本体向き端面と反対を向く端面を含む反対向き端面寄り部位よりも相対的に大径をなす大径部をなしてなるスパークプラグであって、
前記複合チップを得るのに、
前記チップ本体の前記大径部をチャッキングして固定し、この固定されたチップ本体のうち、前記電極本体向き端面と反対を向く端面に前記貴金属チップを溶接する工程を含む前記スパークプラグの製造方法において、
前記チップ本体の前記大径部をチャッキングするのに、
中心軸に向けて複数のチャック爪が前進することで、前記大径部をチャッキングする構成を有するチャック装置であり、
前記各チャック爪のうち、前記大径部をチャッキングする前記中心軸を向く面が、該中心軸方向において前記大径部の前記電極本体向き端面を支持する基準面から離れるに従い、前記中心軸に向かうように傾斜する傾斜部を備えているチャック装置を用い、
前記チャッキング工程において、
上記複数のチャック爪を前進することで、前記傾斜部にて、前記大径部の外周面と前記基準面と反対側を向く反対向き面との交差部、又は前記大径部における該反対向き面を押え付け、前記傾斜部によるその押え付け時に発生する分力にて、前記チップ本体を前記基準面側に引き寄せることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記基準面が、前記各チャック爪に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグの製造方法である。また、請求項3に記載の発明は、前記基準面が、前記各チャック爪が配置されたチャック装置本体におけるチャック正面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法である。
そして請求項4に記載の発明は、前記各チャック爪の前記大径部をチャッキングする前記中心軸を向く面が、該中心軸方向において前記チップ本体を支持する基準面から離れた一定位置を起点として、該基準面から離れるに従い、前記中心軸に向かうように傾斜する傾斜部を備えていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法である。
請求項5に記載の発明は、前記傾斜部は、前記中心軸に向けて所定の傾斜角θで傾斜していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法である。
請求項6に記載の発明は、前記傾斜角θが、3度〜60度の範囲にあることを特徴とする請求項5に記載のスパークプラグの製造方法である。
請求項7に記載の発明は、前記溶接がレーザ溶接である請求項1〜6のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法である。
本発明のスパークプラグの製造方法において用いられるチャック装置は、そのチャック爪が上記のように形成されている。このため、被チャック物である前記チップ本体の前記大径部の前記電極本体向き端面を基準面であるチャック爪に形成された棚面に当接させるように載置し、支持させる。この状態の下で、その各爪を中心軸に向けて前進させて前記チップ本体をチャッキングする。すると、前記チャック爪における前記傾斜部は、前記大径部の外周面と前記基準面と反対側を向く反対向き面との交差部、又は前記大径部における該反対向き面を押え付けることでチャッキングすることになる。このチャッキングにおいては、前記チップ本体を中心軸に向けて、すなわち、各爪は前進する方向に前記チップ本体を押すと共に、前記傾斜部により、チャック正面側(基準面側)に引き寄せる(押す)分力が得られる。すなわち、本発明によれば、前記傾斜部により、前記チップ本体を前記基準面(チャックの正面)側に、そのチャッキング時に自動的に引き寄せるような分力が得られるため、別途の押付け手段を要することもなく、前記チップ本体を前記基準面から浮き上がることなく、そのチャッキングができる。
すなわち、本発明によれば、チャック装置の基準面に前記チップ本体を支持させてチャッキングすると、その基準面を向く前記チップ本体の端面と、それと反対の端面までの寸法精度を高く保持したチャッキングが、別途の押付け手段を要することもなく、簡易、効率的に得られる。したがって、その後、このチャック状態にある前記チップ本体における前記反対の端面に、別部品である貴金属チップをレーザ溶接するために配置して、その接合面の外周縁を溶接するような場合においては、予め、その基準面からその反対の端面までの高さに合わせてレーザ照射するよう配置されたレーザ溶接装置を用いることで、別途、そのレーザ溶接装置の高さ位置の調節を要することなく、所望とする高さ精度で、その溶接ができる。
なお、本発明のスパークプラグの製造方法に用いられる前記チャック装置は、請求項1に記載のように、基準面から離れるに従い、前記中心軸に向かうように傾斜する傾斜部を備えていればよい。そして、この基準面は、前記各チャック爪に形成されているものでもよいし、前記各チャック爪が配置されたチャック装置本体におけるチャック正面に形成されているものでもよい。また、前記傾斜部は、基準面又は基準面から離れた一定位置を起点として、該基準面から離れるに従い、前記中心軸に向かうように傾斜するものでもよい。これは、被チャック物である前記チップ本体の前記大径部の、基準面から離れる方向への厚み(高さ)寸法や、その方向におけるに該大径部の形状に基づいて選択すればよい。
なお、前記中心軸に向かうように傾斜する傾斜部は、前記中心軸に向けて所定の傾斜角θで傾斜する直線状とするものに限定されるものではなく、曲線状に傾斜するものとしてもよいし、角度の異なる2以上の直線からなる傾斜部としてもよい。なお、この傾斜角θ又は傾斜は、各爪とも一定としておくのがよい。このような各爪で被チャック物をチャッキングする際には、それを基準面側に引き寄せる力の均等化が図られるためである。また、前記傾斜角θは、又は傾斜部の傾斜は、チャッキング時において前記チップ本体を基準面側に適度の力で引き寄せる力を付与できるものであればよく、これは、前記チップ本体の前記大径部の形状やそれとチャック爪との摩擦等を考慮して設定すればよい。ただし、その角度θは、請求項6に記載のように、3〜60度の範囲とするのが好ましい。
上記したように、本発明のスパークプラグの製造方法において、それを構成する中心電極又は接地電極をなす複合チップを溶接する際のチップ本体のチャッキングにおいては、そのチップ本体をチャック装置の基準面側に自動的に引き寄せることができるから、別途の押付け手段を要することもなく、そのチップ本体を前記基準面から浮き上がることなく、チャッキングができる。このため、このようなチャック状態にあるチップ本体に、貴金属チップを載置し、その接合面の外周縁を溶接する場合においては、予め、その基準面からその反対の端面までの高さに合わせてレーザ照射するよう配置されたレーザ溶接装置を用いることで、別途、そのレーザ溶接装置の高さ位置の調節を格別に要することもなく、所望とする高さ精度で、その溶接ができる。したがって、本発明によれば、精度の高い複合チップを有する中心電極又は接地電極を備えたスパークプラグを効率的に製造することができる。
本発明のスパークプラグの製造方法を具体化した第1実施形態例に用いられるチャック装置の概略構成を側面から見た一部破断拡大図(拡大断面図)、及びその要部の更なる拡大図。 図1のチャック装置を上から見た図。 図1のチャック装置におけるチャック爪形状の別例の概略構成を側面から見た一部破断拡大図。 図1のチャック装置において、基準面をチャック装置におけるチャック正面としたものの概略構成を側面から見た一部破断拡大図(拡大断面図)。 従来のスパークプラグを示した半縦断面図、及びその先端の電極部分の拡大図。 チップ本体と貴金属チップから、その両者を溶接して複合チップとした説明図。 チップ本体をチャック装置でチャッキングしてその上に貴金属チップを配置し、溶接する際の説明図。 図7のチャック装置を上から見た図。 図7において、チップ本体をチャック装置でチャッキングした際に発生する浮き上がり状態を説明する図。
本発明のスパークプラグの製造方法を具体化した第1実施形態例について、これに用いられるチャック装置の概略構成を示す図1及び図2に基づいて詳細に説明する。まず、このチャック装置について説明する。図1に示したチャック装置201は、円筒状のチャック装置本体200と、その図示上方の上向き端面である円形のチャック正面203の上に、そのチャック正面203の中心軸C1に向けて、図2に示したように、その中心軸C1方向(図1の上)から見て、放射状に3等分した各半径線L1に沿って、3つの同形状、同構造を有する各チャック爪83が、チャック正面203に沿って、同ストローク、等速で、スライド状に前進、又は後退するように配置されている。図1は、各チャック爪83を前進させて、被チャック物である複合チップ形成用のチップ本体11(本例では、図6に示した、スパークプラグの接地電極をなす複合チップ形成用のチップ本体11である)をチャッキングしている状態を示している。各チャック爪83は、図2に示したように、本例では、平面視、3等分してなる割円形状を呈しており、その各爪83の中心軸C1を向く面85である、その弦をなす略中央において、円形をなす被チャック物であるチップ本体(以下、チップ本体ともいう)11をチャッキングするように構成されている。この結果、本例では、平面視、各爪83ともその弦の中央部分で、チップ本体11を押す、3点接触となるように設定されているが、このような弦に代えて、チップ本体11の外形に倣う円弧部分でチップ本体11を押さえつけるものとしてもよい。
本例では、各チャック爪83は、チップ本体11をチャッキングする前記中心軸C1を向く面85が、該中心軸C1方向においてチップ本体11を支持する基準面100から離れるに従い、前記中心軸C1に向かうように、角度θで傾斜する傾斜部をなしている。すなわち、中心軸C1を向く面85が、図1の全高において傾斜部をなしている。また、本形態では、基準面100が、各チャック爪83に形成されている。すなわち、爪83の基端である中心軸C1を向く面85の根元において、中心軸C1に垂直に形成された棚面が基準面100をなしている。また、本例では、中心軸C1を向く面85(以下、傾斜部85ともいう)は、基準面100である棚面を起点として、角度θ(本例では10度)で傾斜するように形成されている。なお、チャック装置201における各チャック爪83の駆動の機構は、従来周知の、1つのシリンダ(エアシリンダなど)で各爪83を駆動するコレットチャック方式や、各爪を個々のシリンダやネジ方式で駆動する方式(単動チャック)などの各方式から適宜のものを採用すればよい。なお、このような爪83の駆動の機構は、その爪83を配置しているチャック装置201のチャック正面203の、図1の下の本体200内に内蔵されている。
次に、このようなチャック装置201にて、被チャック物であるチップ本体11に貴金属チップ21を溶接して、スパークプラグ用の接地電極をなす複合チップ31を製造するため、その一方の微小な部品であるチップ本体11を被チャック物として、これをチャッキングする場合で説明する。なお、このようなチップ本体11の詳細は次のようである(図6参照)。すなわち、チップ本体11はニッケルからなり、円盤状の基部をなす電極本体向き端面12寄り部位を含む大径部15と、これより小径(例えば、外径0.8mm)で、この大径部15の図示上方の端面において同心で円柱状に隆起する小径部17を備えて凸形に形成されている。そして、本例では、このようなチップ本体11をその大径部15の端面(図1下面。電極本体向き端面)12をチャック正面203に向け、3つの各チャック爪83に形成されている基準面100に載置させ、その大径部15の外周面16を各チャック爪83でチャッキングするものである。ただし、各チャック爪83とも、その図1における基準面からの高さは、大径部15の厚みより大きく、チップ本体11の高さより小さく設定されている。
なお、その後は、その小径部17の端面(電極本体向き端面と反対を向く端面。以下、端面とも言う)13に、図1中、2点鎖線で示したように例えば、Pt製で微小円柱体をなす貴金属チップ21をその端面を介して同心状に位置決めして、その接合されるべき両端面の外周縁に沿ってレーザ溶接する場合として説明する。なお、チップ本体11はその大径部15の外径が1.5mmで、厚み(高さ)が0.2mm、そして、小径部17はその外径が0.8mmで、高さが3mmとする。また、貴金属チップ(例えば、Pt製)21は、その外径が0.75mmであり、高さ(長さ)が0.8mmの円柱体形状に形成されたものである。
しかして、本例では、図1中、各チャック爪83が2点鎖線で示したように開いた状態にあるとき、チップ本体11をその大径部15がチャック正面203側を向くようにし、その大径部15の端面(図1の下面。電極本体向き端面)12が、3つの各チャック爪83に形成されている基準面100に載置するようにして支持させる。次いで、チャック装置201を駆動し、3つの各爪83を、中心軸C1に向けて、同時に等量、前進させる。こうすることで、本例では、各チャック爪83が、その大径部15を、チャック装置201の中心軸C1に同心状に位置させ、その外周面16側から挟み付ける形でチャッキングする。
このチャッキングにおいては、各チャック爪83の傾斜部85が、中心軸C1に対して角度θ(本例では10度)で傾斜していることから、チップ本体11の大径部15の外周面16の上縁、すなわち、外周面16と、基準面100と反対側を向く反対向き面である上面18とのなす角(交差部)又はその近傍に圧接する。このチャッキングにおいては、その角度θがあるため、各チャック爪83はその傾斜部85により、チップ本体11の外周面16の上縁を締め付けるが、同時に、大径部15をチャック正面203側(基準面100側)に押付ける(引き付ける)分力(以下、下向き分力とも言う)が得られる。すなわち、本形態によれば、傾斜部85により、被チャック物であるチップ本体11をチャッキングする際、及びチャッキング状態において、そのチップ本体11を基準面100(チャックの正面)側に自動的に引き寄せる作用を有している。このため、別途の押付け手段で、チップ本体11の小径部17の端面13を押えなくとも、チップ本体11が基準面100から浮き上がることなく、そのチャッキングができるという効果が得られる。したがって、このようにしてチップ本体11をチャッキングした状態においては、チャック装置201の基準面100から、チップ本体11の小径部17の端面(図1の上端面)13までの高さ寸法Hを、簡易、効率的に高精度に維持できる。
かくして、本例ではこのようにチャッキングにより固定したチップ本体11の小径部17の端面(電極本体向き端面と反対を向く端面)13上に、火花ギャップ側をなす貴金属チップ21を同心となるようにして位置決め配置した後、両チップ11,21が接する両端面13,23の外周縁を、上記のようにレーザ溶接する場合には、所望とする精度でその溶接ができる。すなわち、この外周縁を周方向に沿ってレーザ溶接する際には、予めその溶接すべき高さ寸法Hで溶接高さが設定されているレーザ溶接装置を用い、チャック装置201をその中心軸C1の回りに回転させながら溶接することで、所望とする寸法精度で溶接され、図6の右図に示したように、接地電極をなす複合チップ31が得られる。
なお、このようにして製造された複合チップ31は、その後、スパークプラグの組み立て製造工程で、図5に示したようなスパークプラグ501の接地電極本体550に溶接されて接地電極551を構成する。すなわち、一端側に大径部15を有すると共に他端側に小径部17を有するチップ本体11の該小径部17の端面(電極本体向き端面と反対を向く端面)13に貴金属チップ21が溶接された上記複合チップ31は、スパークプラグ501を構成する主体金具531の先端に溶接された接地電極本体550に、チップ本体11の端面(電極本体向き端面)12を介して溶接されて接地電極551をなし、所定の火花ギャップが得られるように中心電極521に対向するように形成される。かくして精度の高い複合チップ31を有する接地電極551を備えたスパークプラグ501を効率的に製造することができる。なお、図5に示したスパークプラグ501は、上記もしたように、軸線G方向に軸孔510を有する絶縁体511と、この軸孔510の先端側に配置された中心電極521と、前記絶縁体511の周囲を取り囲む主体金具531と、一端が前記主体金具531に接合され、他端が前記中心電極521の先端に対向するように設けられた接地電極551とを有する従来公知のものであるが、同図においては中心電極521も、その中心電極本体520に、上記した複合チップ31が溶接されたものとされている。
なお、本例では、チップ本体11は、その大径部15のうち、接地電極本体550に溶接される電極本体向き端面12が平坦なものを例示したが、接地電極本体(又は中心電極本体)550に溶接されるその大径部15の端面12、すなわち、電極本体向き端面12は、図1中に2点鎖線で示したように、その端面12の中心において突出する突部(凸部)12bを備えているものであってもよい。本例では、そのチャック装置201における基準面100が、チャック正面203上に配置された3つの各チャック爪83に形成されており、突部(凸部)12bを、この3つの各チャック爪83の中心軸C1寄り内面88に包囲される空間に突出させることができる。このように、本発明のスパークプラグの製造方法であり、チップ本体11の大径部15をチャッキングして固定し、この固定されたチップ本体11の端面13に貴金属チップ21を溶接することで複合チップ31を得るのに使用されるチップ本体11は、単に一端側に、相対的に大径な大径部15を有しており、他端側に相対的に小径な小径部17を有しているような図6に示した形状、構造のものに限定されるものではない。
すなわち、本発明においてチップ本体11は、一端側をなす、接地電極本体(又は中心電極本体520)550に溶接された電極本体向き端面12、又は電極本体向き端面寄り部位が、貴金属チップ21が溶接される他端側をなす端面、すなわち、電極本体向き端面と反対を向く端面13を含む反対を向き端面寄り部位より、相対的に大径をなす大径部15をなしており、接地電極本体(又は中心電極本体520)550に対し、複合チップ31がチップ本体11の大径部15の端面(電極本体向き端面)12を介して溶接されてなるスパークプラグであって、チップ本体11の大径部15をチャッキングして固定し、この固定されたチップ本体11の電極本体向き端面12と反対を向く端面13に貴金属チップ21を溶接することで複合チップ31を得る工程を含むスパークプラグの製造方法に広く適用できる。因みに、電極本体向き端面12の中心において突出する突起(凸部)12bが形成されている場合には、次の効果が得られる。すなわち、複合チップ31をそのチップ本体11の端面(電極本体向き端面)12を介して接地電極本体550の平坦面に溶接(抵抗溶接)する際、その中央にこのような突部12bを設けたものでは、この突部12bから溶融が始まり、周縁に溶融部が広がるため、非溶融部を少なくできるから接合強度を高めることができる。
なお、上記例では、基準面100が各チャック爪83に形成されており、傾斜部85の傾斜がこの基準面100を起点として始まるものを例示したが、本発明では、各チャック爪83は、被チャック物であるチップ本体11をチャッキングする、中心軸C1を向く面85が、中心軸C1方向において、このチップ本体11を支持する基準面100から離れるに従い、その中心軸C1に向かうように傾斜する傾斜部85を備えていればよい。したがって、図3に示したように、傾斜部85は、基準面100から所定量S1離れた一定位置を起点として、該基準面100から離れるに従い、前記中心軸C1に向かうように傾斜する形で形成してもよい。なお、図3に示したチャック装置301は、この点のみが相違するだけであるため、その相違点のみ説明し、上記例と同一部位(又は対応する部位)には同一の符号を付すに止める。以下、同様とする。すなわち、このものでは、チップ本体11の大径部15の、基準面100からその傾斜部85でチャッキングされる部位までの高さ(厚み)が大きい場合や、図3に示したチップ本体11bの大径部15のように、そのチャッキングされる大径部15の形状に基づき、爪の大型化(大径化)を招くことなく、有効に下向き分力を発生させたいような場合に好適である。
すなわち、本発明のスパークプラグの製造方法に用いるチャック装置における傾斜部85は、被チャック物であるチップ本体のチャッキングにおいて、それを基準面100側に引き寄せる分力が得られればよい。したがって、傾斜部85は、図1に示したように、基準面100を起点として傾斜するものでもよいし、図3に示したように、基準面100から所定量S1離れた一定位置を起点として、該基準面100から離れるに従い、前記中心軸C1に向かうように傾斜する形で形成してもよい。別の言い方をすると、上記傾斜部85をのぞくチャック爪83の形状、構造は、チップ本体におけるチャッキングの対象をなす大径部の形状、構造に応じて適宜のものとして形成すればよい。なお。図3に示したチップ本体11bでは、チャッキングされる部位(大径部)の外周面が、図示半円状をなしている。このため、このようなチップ本体11bでは、上記例のように大径部15の外周面16と基準面100と反対側を向く反対向き面(上面18)との交差部はなく、大径部15における反対向き面である上面18の外周寄りの円弧部15eが、傾斜部85にて押え付けられており、その押え付けにおいて発生する分力により、大径部15を基準面100側に引き寄せている。
また、上記各例では、基準面100をチャック爪83に形成した場合を説明したが、このような基準面100は、チャック爪83ではなく、それが配置されたチャック装置201、301のチャック正面203に形成することもできる。図4は、その一例を示したものである。すなわち、このものは、被チャック物であるチップ本体11をチャック装置401に配置する際、チャック装置401の中心軸C1方向においてチップ本体11を支持する面をチャック正面203として、そのチャック正面203を基準面100としたものである。このものでも、上記例と全く同様の効果が得られることは明らかである。また、このようにチャック正面203を基準面100とする場合においても、図示はしないが、傾斜部85は、基準面100であるチャック正面203から離れた一定位置を起点として、その基準面から離れるに従い、中心軸C1に向かうように傾斜する形で形成してもよい。また、本例でも、スパークプラグの接地電極(又は中心電極)をなす複合体形成用のチップ本体の大径部15のうち、上記した接地電極本体550に溶接される端面(電極本体向き端面)12に、図4中に破線で示したように、突部(凸部)12bを備えているものである場合には、チャック装置201における基準面100に、これを逃がす凹部89を設けておけばよい。
なお、上記もしたが、本発明において「傾斜部」の傾斜角θは、3〜60度の範囲で設定するのが好ましいが、この範囲外であってもよい。本発明では、その傾斜部が被チャック物であるチップ本体の大径部に押付けられる際の摩擦係数や、該大径部のうちその傾斜部が押付けられる部位の形状等を考慮して、チップ本体がチャッキングされる際に、適度の力(下向き分力)で基準面側に押付けられる(引き寄せられる)ようにすればよいためである。したがって、この傾斜部の傾斜は、チップ本体の材質、チャッキングされる大径部の表面形態、形状、さらには構造に応じて設定すべきものである。また、この「傾斜部」は、中心軸C1に向けて所定の傾斜角θで傾斜しているものに限られるものではない。すなわち、そのような角度で傾斜が特定できないような、曲線や2以上の直線、又は曲線と直線との組合わせからなることで、中心軸C1に向かうように傾斜しているものでも、チャッキングされる際に、下向き分力が得られればよいためである。
なお、上記例ではチップ本体が同心で異径の円柱形状のものである場合で説明したが、本発明のスパークプラグの製造方法に用いられるチップ本体は、これに限られるものではない。横断面(端面又は平面視形状)が円でなく、正方形や正6角形などの正多角形であってもよい。さらに、上記のチャック装置では、各爪が、同時に同速度で、同量、前進又は後退する構造の爪の駆動機構を有するチャック装置(例えば、コレットチャック)で説明したが、複数のチャック爪を備えた単動チャック装置においても同様に具体化できる。すなわち、2以上、特に4以上の各爪が、単独、又は個別の制御で、設定に応じ、所望とする量、速度で、前進又は後退させ得るように構成された爪の駆動機構を有するチャック装置を用いる場合においても、本発明は具体化できる。これらは、横断面(端面)形状が長方形や、その他の不規則な形をなす被チャック物のチャッキングに適するものであるが、このようなチャック装置を用いる場合においても、本発明は具体化できる。
さらに、スパークプラグの製造方法において、それを構成する中心電極又は接地電極をなす複合チップを溶接する際のチップ本体のチャッキングに際しては、そのチップ本体をチャック装置の基準面側に自動的に引き寄せることができればよく、したがって、その場合におけるチャック爪における傾斜部は、チップ本体の形状を考慮して、チャッキング及びその引き寄せが有効になされるように設定すればよい。
11、11b チップ本体
12 チップ本体の大径部の端面(電極本体向き端面)
13 チップ本体の小径部の端面(電極本体向き端面と反対を向く端面)
15 チップ本体の大径部(電極本体向き端面寄り部位)
16 チップ本体の大径部の外周面
17 チップ本体の小径部
18 チップ本体の大径部の基準面と反対側を向く反対向き面
21 貴金属チップ
31 複合チップ
83 チャック爪
85 チャック爪の中心軸を向く面(傾斜部)
100 基準面
200 チャック装置本体
201、301,401 チャック装置
203 チャック正面
501 スパークプラグ
510 軸孔
511 絶縁体
520 中心電極本体
521 中心電極
531 主体金具
550 接地電極本体
551 接地電極
G 軸線
C1 中心軸
θ 傾斜角

Claims (7)

  1. 軸線方向に軸孔を有する絶縁体と、この軸孔の先端側に配置された中心電極と、前記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、一端が前記主体金具に接合され、他端が前記中心電極の先端に対向するように設けられた接地電極とを有し、
    前記中心電極又は該接地電極が、中心電極本体又は接地電極本体に対し、貴金属チップとチップ本体とを溶接してなる複合チップを該チップ本体を介して溶接してなるものであり、
    該チップ本体のうち、前記中心電極本体又は前記接地電極本体に溶接された電極本体向き端面、又は電極本体向き端面寄り部位が、前記貴金属チップが溶接された、該電極本体向き端面と反対を向く端面を含む反対向き端面寄り部位よりも相対的に大径をなす大径部をなしてなるスパークプラグであって、
    前記複合チップを得るのに、
    前記チップ本体の前記大径部をチャッキングして固定し、この固定されたチップ本体のうち、前記電極本体向き端面と反対を向く端面に前記貴金属チップを溶接する工程を含む前記スパークプラグの製造方法において、
    前記チップ本体の前記大径部をチャッキングするのに、
    中心軸に向けて複数のチャック爪が前進することで、前記大径部をチャッキングする構成を有するチャック装置であり、
    前記各チャック爪のうち、前記大径部をチャッキングする前記中心軸を向く面が、該中心軸方向において前記大径部の前記電極本体向き端面を支持する基準面から離れるに従い、前記中心軸に向かうように傾斜する傾斜部を備えているチャック装置を用い、
    前記チャッキング工程において、
    上記複数のチャック爪を前進することで、前記傾斜部にて、前記大径部の外周面と前記基準面と反対側を向く反対向き面との交差部、又は前記大径部における該反対向き面を押え付け、前記傾斜部によるその押え付け時に発生する分力にて、前記チップ本体を前記基準面側に引き寄せることを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 前記基準面が、前記各チャック爪に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
  3. 前記基準面が、前記各チャック爪が配置されたチャック装置本体におけるチャック正面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 前記各チャック爪の前記大径部をチャッキングする前記中心軸を向く面が、該中心軸方向において前記チップ本体を支持する基準面から離れた一定位置を起点として、該基準面から離れるに従い、前記中心軸に向かうように傾斜する傾斜部を備えていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  5. 前記傾斜部は、前記中心軸に向けて所定の傾斜角θで傾斜していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  6. 前記傾斜角θが、3度〜60度の範囲にあることを特徴とする請求項5に記載のスパークプラグの製造方法。
  7. 前記溶接がレーザ溶接である請求項1〜6のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
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