JP2005200626A - オレフィン系樹脂組成物、光学材料及びオレフィン系共重合体 - Google Patents
オレフィン系樹脂組成物、光学材料及びオレフィン系共重合体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高度な光学特性と透湿性及び成形加工性とのバランスに優れ、かつ、透明性の高い樹脂組成物を得ることのできるオレフィン系共重合体を提供する。
【解決手段】オレフィン系共重合体と環状オレフィン系熱可塑性樹脂とを含有するオレフィン系樹脂組成物であって、前記オレフィン系共重合体は、特定の極性基含有環状オレフィンモノマー[A]と、特定の非極性環状オレフィンモノマー、非極性基からなる単環環状オレフィンモノマー、並びに、非極性基からなる直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーからなる群より選択される少なくとも1種の非極性オレフィンモノマー[B]とが共重合されてなるものであるオレフィン系樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】オレフィン系共重合体と環状オレフィン系熱可塑性樹脂とを含有するオレフィン系樹脂組成物であって、前記オレフィン系共重合体は、特定の極性基含有環状オレフィンモノマー[A]と、特定の非極性環状オレフィンモノマー、非極性基からなる単環環状オレフィンモノマー、並びに、非極性基からなる直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーからなる群より選択される少なくとも1種の非極性オレフィンモノマー[B]とが共重合されてなるものであるオレフィン系樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、高度な光学特性と透湿性及び成形加工性とのバランスに優れ、かつ、透明性の
高いオレフィン系樹脂組成物、該オレフィン系樹脂組成物を用いてなる光学材料、該オレ
フィン系樹脂組成物を得ることができるオレフィン系共重合体に関する。
高いオレフィン系樹脂組成物、該オレフィン系樹脂組成物を用いてなる光学材料、該オレ
フィン系樹脂組成物を得ることができるオレフィン系共重合体に関する。
従来、液晶表示素子基板用の偏光板保護フィルム等の光学材料に用いる樹脂としては、ポ
リメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)等が用いられているが、
近年、これらに代替する樹脂として、透明性、低複屈折性、高耐熱性、低吸水性等の観点
から環状オレフィン系熱可塑性樹脂が注目されている。この環状オレフィン系熱可塑性樹
脂の代表的なものとしては、例えば、JSR社製の「アートン」や、日本ゼオン社製の「
ゼオネックス」、「ゼオノア」等が挙げられる。
リメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)等が用いられているが、
近年、これらに代替する樹脂として、透明性、低複屈折性、高耐熱性、低吸水性等の観点
から環状オレフィン系熱可塑性樹脂が注目されている。この環状オレフィン系熱可塑性樹
脂の代表的なものとしては、例えば、JSR社製の「アートン」や、日本ゼオン社製の「
ゼオネックス」、「ゼオノア」等が挙げられる。
しかし、「アートン」に代表される極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂からなる光学材料
は、適度な透湿性を有し他材料に対する密着性に優れるものの、極性基を多量に含むため
高温での成形が難しく、成形加工性を向上させるためには低分子量のものを用いる必要が
あるが、その結果、脆くなるという欠点があった。一方、「ゼオネックス」や「ゼオノア
」に代表される非極性環状オレフィンポリマーからなる光学材料は、成形加工性に優れ、
かつ、光学特性も極性環状オレフィンポリマーに比べて優れているという報告があるが、
その一方で、透湿性が低く接着性や密着性が充分でないという問題があった。
は、適度な透湿性を有し他材料に対する密着性に優れるものの、極性基を多量に含むため
高温での成形が難しく、成形加工性を向上させるためには低分子量のものを用いる必要が
あるが、その結果、脆くなるという欠点があった。一方、「ゼオネックス」や「ゼオノア
」に代表される非極性環状オレフィンポリマーからなる光学材料は、成形加工性に優れ、
かつ、光学特性も極性環状オレフィンポリマーに比べて優れているという報告があるが、
その一方で、透湿性が低く接着性や密着性が充分でないという問題があった。
また、このような環状オレフィンポリマーと他のポリマーとを混合することで得られる樹
脂組成物に種々の特性を付与できることが知られており、例えば、特許文献1には、ノル
ボルネン誘導体よりなる単量体等からなる樹脂に、ゴム質重合体を混合することで耐衝撃
性を有する透明性樹脂とすることができることが開示されている。しかし、特許文献1に
開示された透明性樹脂は、その透明性を損なわないようにするためには、ノルボルネン誘
導体よりなる単量体等からなる樹脂の屈折率とゴム質重合体の屈折率との差を0.05以
下と非常に小さくする必要があり、これらの樹脂の屈折率は一定であったため、透明性を
維持した樹脂組成物とするには、使用できる樹脂が非常に限定されるものであった。
脂組成物に種々の特性を付与できることが知られており、例えば、特許文献1には、ノル
ボルネン誘導体よりなる単量体等からなる樹脂に、ゴム質重合体を混合することで耐衝撃
性を有する透明性樹脂とすることができることが開示されている。しかし、特許文献1に
開示された透明性樹脂は、その透明性を損なわないようにするためには、ノルボルネン誘
導体よりなる単量体等からなる樹脂の屈折率とゴム質重合体の屈折率との差を0.05以
下と非常に小さくする必要があり、これらの樹脂の屈折率は一定であったため、透明性を
維持した樹脂組成物とするには、使用できる樹脂が非常に限定されるものであった。
本発明は、上記に鑑み、高度な光学特性と透湿性及び成形加工性とのバランスに優れ、か
つ、透明性の高いオレフィン系樹脂組成物、該オレフィン系樹脂組成物を用いてなる光学
材料、該オレフィン系樹脂組成物を得ることができるオレフィン系共重合体を提供するこ
とを目的とする。
つ、透明性の高いオレフィン系樹脂組成物、該オレフィン系樹脂組成物を用いてなる光学
材料、該オレフィン系樹脂組成物を得ることができるオレフィン系共重合体を提供するこ
とを目的とする。
本発明者らは、従来技術の有する問題点を克服するために鋭意研究した結果、特定の極性
基含有環状オレフィンモノマーと非極性環状オレフィンモノマーとを共重合させたオレフ
ィン系共重合体は、その共重合比を調整することにより屈折率を一定の範囲内で自由に制
御できることを見出した。更に、鋭意検討した結果、このオレフィン系共重合体の屈折率
を他の環状オレフィン系熱可塑性樹脂の屈折率に合わせて、該環状オレフィン系熱可塑性
樹脂に配合して樹脂組成物とすることで、高度な光学特性と透湿性及び成形加工性とのバ
ランスに優れ、かつ、高い透明性を有する光学材料に使用可能な樹脂組成物とすることが
できることを見出し、本発明を完成させた。
基含有環状オレフィンモノマーと非極性環状オレフィンモノマーとを共重合させたオレフ
ィン系共重合体は、その共重合比を調整することにより屈折率を一定の範囲内で自由に制
御できることを見出した。更に、鋭意検討した結果、このオレフィン系共重合体の屈折率
を他の環状オレフィン系熱可塑性樹脂の屈折率に合わせて、該環状オレフィン系熱可塑性
樹脂に配合して樹脂組成物とすることで、高度な光学特性と透湿性及び成形加工性とのバ
ランスに優れ、かつ、高い透明性を有する光学材料に使用可能な樹脂組成物とすることが
できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、オレフィン系共重合体と環状オレフィン系熱可塑性樹脂とを含有するオレフィ
ン系樹脂組成物であって、前記オレフィン系共重合体は、下記一般式(1)で表される極
性基含有環状オレフィンモノマー[A]と、下記一般式(2)で表される非極性環状オレ
フィンモノマー、非極性基からなる単環環状オレフィンモノマー、並びに、非極性基から
なる直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーからなる群より選択される少なくとも1種の
非極性オレフィンモノマー[B]とが共重合されてなるものであるオレフィン系樹脂組成
物である。
ン系樹脂組成物であって、前記オレフィン系共重合体は、下記一般式(1)で表される極
性基含有環状オレフィンモノマー[A]と、下記一般式(2)で表される非極性環状オレ
フィンモノマー、非極性基からなる単環環状オレフィンモノマー、並びに、非極性基から
なる直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーからなる群より選択される少なくとも1種の
非極性オレフィンモノマー[B]とが共重合されてなるものであるオレフィン系樹脂組成
物である。
式(1)中、A1、A2、A3及びA4は、少なくとも1つが−(CR1R2)qZで表される
極性基を表し、それ以外は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル
基、アラルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群より選択される少なくと
も1種の基である。Zは、−C(O)R3、−OC(O)R4、C(O)OR5又は−Si
Y1Y2Y3を表し、R1、R2、R3、R4及びR5は、水素原子、炭化水素基及び/又はハロ
ゲン化炭化水素基を表し、Y1、Y2及びY3は、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、
ハロゲン化炭化水素基、アルコキシ基及びアリロキシ基からなる群より選択される少なく
とも1種の基を表し、X1及びX2は、酸素原子又は炭化水素基を表す。p及びqは、0
〜3の整数を表す。
極性基を表し、それ以外は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル
基、アラルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群より選択される少なくと
も1種の基である。Zは、−C(O)R3、−OC(O)R4、C(O)OR5又は−Si
Y1Y2Y3を表し、R1、R2、R3、R4及びR5は、水素原子、炭化水素基及び/又はハロ
ゲン化炭化水素基を表し、Y1、Y2及びY3は、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、
ハロゲン化炭化水素基、アルコキシ基及びアリロキシ基からなる群より選択される少なく
とも1種の基を表し、X1及びX2は、酸素原子又は炭化水素基を表す。p及びqは、0
〜3の整数を表す。
式(2)中、B1、B2、B3及びB4は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、フェニル
基、置換フェニル基、ベンジル基、ハロゲン化アルキル基、アラルキル基、シクロアルキ
ル基及びアリール基からなる群より選択される少なくとも1種の基である。また、B1と
B2とはアルキリデン基を形成していてもよく、B1とB3とはアルキレン基、シクロアル
キレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基又はアリーレン基を形成していてもよ
い。rは、0〜3の整数を表す。
以下に本発明を詳述する。
基、置換フェニル基、ベンジル基、ハロゲン化アルキル基、アラルキル基、シクロアルキ
ル基及びアリール基からなる群より選択される少なくとも1種の基である。また、B1と
B2とはアルキリデン基を形成していてもよく、B1とB3とはアルキレン基、シクロアル
キレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基又はアリーレン基を形成していてもよ
い。rは、0〜3の整数を表す。
以下に本発明を詳述する。
本発明のオレフィン系樹脂組成物は、オレフィン系共重合体と環状オレフィン系熱可塑性
樹脂とを含有する。
上記オレフィン系共重合体(以下、単に共重合体ともいう)は、上記一般式(1)で表さ
れる極性基含有環状オレフィンモノマー[A]と非極性オレフィンモノマー[B]とが共
重合されてなるものである。
樹脂とを含有する。
上記オレフィン系共重合体(以下、単に共重合体ともいう)は、上記一般式(1)で表さ
れる極性基含有環状オレフィンモノマー[A]と非極性オレフィンモノマー[B]とが共
重合されてなるものである。
上記一般式(1)で表される極性基含有環状オレフィンモノマー[A]としては特に限定
されず、例えば、5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン、5−クロロジメトキシシ
リル−2−ノルボルネン、5−ジクロロメトキシシリル−2−ノルボルネン、5−クロロ
メトキシメチルシリル−2−ノルボルネン、5−メトキシメチルヒドロシリル−2−ノル
ボルネン、5−ジメトキシヒドロシリル−2−ノルボルネン、5−メトキシジメチルシリ
ル−2−ノルボルネン、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、5−クロロジエト
キシシリル−2−ノルボルネン、5−ジクロロエトキシシリル−2−ノルボルネン、5−
クロロエトキシメチルシリル−2−ノルボルネン、5−ジエトキシヒドロシリル−2−ノ
ルボルネン、5−エトキシジメチルシリル−2−ノルボルネン、5−エトキシジエチルシ
リル−2−ノルボルネン、5−トリプロポキシシリル−2−ノルボルネン、5−トリイソ
プロポキシシリル−2−ノルボルネン、5−トリフェノキシシリル−2−ノルボルネン、
5−ジフェノキシメチルシリル−2−ノルボルネン、5−トリフルオロシリル−2−ノル
ボルネン、5−トリクロロシリル−2−ノルボルネン、5−トリブロモシリル−2−ノル
ボルネン、5−(2’,6’,7’−トリオキサ−1’−シラビシクロ[2.2.2]オ
クチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(4’−メチル−2’,6’,
7’−トリオキサ−1’−シラビシクロ[2.2.2]オクチル)ビシクロ[2.2.1
]ヘプト−2−エン、5−(1’−メチル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペ
ンチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−トリメトキシシリルメチル−2
−ノルボルネン、5−(1−トリメトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、5−(2
−トリメトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、5−(1−クロロジメトキシシリル
)エチル−2−ノルボルネン、5−(2−クロロジメトキシシリル)エチル−2−ノルボ
ルネン、5−トリエトキシシリルメチル−2−ノルボルネン、5−(1−トリエトキシシ
リル)エチル−2−ノルボルネン、5−(2−トリエトキシシリル)エチル−2−ノルボ
ルネン、5−(1−クロロジエトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、5−(2−ク
ロロジエトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、5−(2−トリメトキシシリル)プ
ロピル−2−ノルボルネン、5−(3−トリメトキシシリル)プロピル−2−ノルボルネ
ン、5−(2−トリエトキシシリル)プロピル−2−ノルボルネン、5−(3−トリエト
キシシリル)プロピル−2−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリメト
キシシリルプロピル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリエトキシシリルプロピル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸ジメトキシメチルシリルプロピル、2−メチルー5−
ノルボルネン−2−カルボン酸トリメトキシシリルプロピル、2−メチル−5−ノルボル
ネン−2−カルボン酸ジメトキシメチルシリルプロピル、2−メチル−5−ノルボルネン
−2−カルボン酸トリエトキシシリルプロピル、2−アセチル−5−ノルボルネン、5−
ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチル、5−
ノルボルネン−2−カルボン酸−t−ブチル、2−メチル−5−ノルボルネン−2−カル
ボン酸メチル、2−メチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチル、2−メチル−5
−ノルボルネン−2−カルボン酸−t−ブチル、2−メチル−5−ノルボルネン−2−カ
ルボン酸トリフロロメチル、酢酸5−ノルボルネン−2−イル、酢酸2−メチル−5−ノ
ルボルネン−2−イル、アクリル酸2−メチル−5−ノルボルネン−2−イル、メタクリ
ル酸2−メチル−5−ノルボルネン−2−イル、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン
酸ジメチル、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチル、5−ノルボルネン−2
,3−ジカルボン酸無水物、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4
.0.12,5.17,10]−3−ドデセン等が挙げられる。これらは単独で用いられ
てもよいし、2種以上が併用されてもよい。
されず、例えば、5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン、5−クロロジメトキシシ
リル−2−ノルボルネン、5−ジクロロメトキシシリル−2−ノルボルネン、5−クロロ
メトキシメチルシリル−2−ノルボルネン、5−メトキシメチルヒドロシリル−2−ノル
ボルネン、5−ジメトキシヒドロシリル−2−ノルボルネン、5−メトキシジメチルシリ
ル−2−ノルボルネン、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、5−クロロジエト
キシシリル−2−ノルボルネン、5−ジクロロエトキシシリル−2−ノルボルネン、5−
クロロエトキシメチルシリル−2−ノルボルネン、5−ジエトキシヒドロシリル−2−ノ
ルボルネン、5−エトキシジメチルシリル−2−ノルボルネン、5−エトキシジエチルシ
リル−2−ノルボルネン、5−トリプロポキシシリル−2−ノルボルネン、5−トリイソ
プロポキシシリル−2−ノルボルネン、5−トリフェノキシシリル−2−ノルボルネン、
5−ジフェノキシメチルシリル−2−ノルボルネン、5−トリフルオロシリル−2−ノル
ボルネン、5−トリクロロシリル−2−ノルボルネン、5−トリブロモシリル−2−ノル
ボルネン、5−(2’,6’,7’−トリオキサ−1’−シラビシクロ[2.2.2]オ
クチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(4’−メチル−2’,6’,
7’−トリオキサ−1’−シラビシクロ[2.2.2]オクチル)ビシクロ[2.2.1
]ヘプト−2−エン、5−(1’−メチル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペ
ンチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−トリメトキシシリルメチル−2
−ノルボルネン、5−(1−トリメトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、5−(2
−トリメトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、5−(1−クロロジメトキシシリル
)エチル−2−ノルボルネン、5−(2−クロロジメトキシシリル)エチル−2−ノルボ
ルネン、5−トリエトキシシリルメチル−2−ノルボルネン、5−(1−トリエトキシシ
リル)エチル−2−ノルボルネン、5−(2−トリエトキシシリル)エチル−2−ノルボ
ルネン、5−(1−クロロジエトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、5−(2−ク
ロロジエトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、5−(2−トリメトキシシリル)プ
ロピル−2−ノルボルネン、5−(3−トリメトキシシリル)プロピル−2−ノルボルネ
ン、5−(2−トリエトキシシリル)プロピル−2−ノルボルネン、5−(3−トリエト
キシシリル)プロピル−2−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリメト
キシシリルプロピル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリエトキシシリルプロピル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸ジメトキシメチルシリルプロピル、2−メチルー5−
ノルボルネン−2−カルボン酸トリメトキシシリルプロピル、2−メチル−5−ノルボル
ネン−2−カルボン酸ジメトキシメチルシリルプロピル、2−メチル−5−ノルボルネン
−2−カルボン酸トリエトキシシリルプロピル、2−アセチル−5−ノルボルネン、5−
ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチル、5−
ノルボルネン−2−カルボン酸−t−ブチル、2−メチル−5−ノルボルネン−2−カル
ボン酸メチル、2−メチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチル、2−メチル−5
−ノルボルネン−2−カルボン酸−t−ブチル、2−メチル−5−ノルボルネン−2−カ
ルボン酸トリフロロメチル、酢酸5−ノルボルネン−2−イル、酢酸2−メチル−5−ノ
ルボルネン−2−イル、アクリル酸2−メチル−5−ノルボルネン−2−イル、メタクリ
ル酸2−メチル−5−ノルボルネン−2−イル、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン
酸ジメチル、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチル、5−ノルボルネン−2
,3−ジカルボン酸無水物、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4
.0.12,5.17,10]−3−ドデセン等が挙げられる。これらは単独で用いられ
てもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記共重合体における、上記極性基含有環状オレフィン[A]に由来する成分の含有量の
好ましい下限は1モル%、好ましい上限は99モル%である。1モル%未満であるか、又
は、99モル%を超えると、上記共重合体の屈折率を1.450〜1.600の範囲内に
調整することができなくなることがある。
また、上記共重合体を含有する本発明のオレフィン系樹脂微粒子を用いてなる光学材料に
、接着性等の機能性を付与する観点から、より好ましい下限は10モル%、より好ましい
上限は90モル%である。10モル%未満であると、得られる光学材料の接着性や密着性
が低下することがあり、90モル%を超えると、上記共重合体と環状オレフィン系熱可塑
性樹脂とを混合して本発明のオレフィン系樹脂組成物を作製する際に、充分に相溶化しな
いことがある。
好ましい下限は1モル%、好ましい上限は99モル%である。1モル%未満であるか、又
は、99モル%を超えると、上記共重合体の屈折率を1.450〜1.600の範囲内に
調整することができなくなることがある。
また、上記共重合体を含有する本発明のオレフィン系樹脂微粒子を用いてなる光学材料に
、接着性等の機能性を付与する観点から、より好ましい下限は10モル%、より好ましい
上限は90モル%である。10モル%未満であると、得られる光学材料の接着性や密着性
が低下することがあり、90モル%を超えると、上記共重合体と環状オレフィン系熱可塑
性樹脂とを混合して本発明のオレフィン系樹脂組成物を作製する際に、充分に相溶化しな
いことがある。
上記非極性オレフィンモノマー[B]は、上記一般式(2)で表される非極性環状オレフ
ィンモノマー、非極性基からなる単環環状オレフィンモノマー、並びに、非極性基からな
る直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーからなる群より選択される少なくとも1つであ
る。
ィンモノマー、非極性基からなる単環環状オレフィンモノマー、並びに、非極性基からな
る直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーからなる群より選択される少なくとも1つであ
る。
上記一般式(2)で表される非極性環状オレフィンモノマーとしては特に限定されず、例
えば、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネ
ン、5−イソプロピル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−t−ブ
チル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−デシル−2−ノルボル
ネン、トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、テトラシクロ[4.4.0.
12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,
5.17,10]−3−ドデセン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、ト
リシクロ[4.3.0.12,5]−3,7−デカジエン(ジシクロペンタジエン)等の
非置換又はアルキル置換環状オレフィン;5−フェニル−2−ノルボルネン、5−メチル
−5−フェニル−2−ノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、5−ナフチル−2−ノ
ルボルネン、5−ビフェニル−2−ノルボルネン、1,4−メタノ−1,4−ジヒドロナ
フタレン(ベンゾノルボルネン)、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ
フルオレン等のアリール又はアラルキル置換ノルボルネン;5−エチリデン−2−ノルボ
ルネン等のアルキリデン置換環状オレフィン等が挙げられる。これらは単独で用いられて
もよく、2種以上が併用されてもよい。
えば、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネ
ン、5−イソプロピル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−t−ブ
チル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−デシル−2−ノルボル
ネン、トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、テトラシクロ[4.4.0.
12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,
5.17,10]−3−ドデセン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、ト
リシクロ[4.3.0.12,5]−3,7−デカジエン(ジシクロペンタジエン)等の
非置換又はアルキル置換環状オレフィン;5−フェニル−2−ノルボルネン、5−メチル
−5−フェニル−2−ノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、5−ナフチル−2−ノ
ルボルネン、5−ビフェニル−2−ノルボルネン、1,4−メタノ−1,4−ジヒドロナ
フタレン(ベンゾノルボルネン)、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ
フルオレン等のアリール又はアラルキル置換ノルボルネン;5−エチリデン−2−ノルボ
ルネン等のアルキリデン置換環状オレフィン等が挙げられる。これらは単独で用いられて
もよく、2種以上が併用されてもよい。
上記非極性基からなる単環環状オレフィンモノマーとしては特に限定されないが、炭素数
3〜10のものが好適である。このような単環環状オレフィンモノマーとしては、例えば
、モノ環状ポリエンが挙げられるが、好ましくはモノ環状テトラエン、モノ環状トリエン
、モノ環状ジエン、モノ環状モノエン等である。なかでも、反応性等の点でモノ環状ジエ
ン及びモノ環状モノエンが特に好ましい。このようなモノ環状ジエン及びモノ環状モノエ
ンとしては、例えば、シクロオクタジエン、シクロオクテン、シクロヘキサジエン、シク
ロヘキセン等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されても
よい。
3〜10のものが好適である。このような単環環状オレフィンモノマーとしては、例えば
、モノ環状ポリエンが挙げられるが、好ましくはモノ環状テトラエン、モノ環状トリエン
、モノ環状ジエン、モノ環状モノエン等である。なかでも、反応性等の点でモノ環状ジエ
ン及びモノ環状モノエンが特に好ましい。このようなモノ環状ジエン及びモノ環状モノエ
ンとしては、例えば、シクロオクタジエン、シクロオクテン、シクロヘキサジエン、シク
ロヘキセン等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されても
よい。
上記非極性基からなる直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーとしては特に限定されない
が、一般的に付加重合性のある直鎖状オレフィンモノマーが好ましく、炭素数1〜10の
ものがより好ましい。このような直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーとしては、例え
ば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等が挙げられる。これらは単独で
用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
が、一般的に付加重合性のある直鎖状オレフィンモノマーが好ましく、炭素数1〜10の
ものがより好ましい。このような直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーとしては、例え
ば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等が挙げられる。これらは単独で
用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記共重合体における、上記非極性オレフィンモノマー[B]に由来する成分の含有量の
好ましい下限は1モル%、好ましい上限は99モル%である。1モル%未満であるか、又
は、99モル%を超えると、上記共重合体の屈折率を1.450〜1.600の範囲内に
調整することができなくなることがある。
また、上記環状オレフィン系熱可塑性樹脂との相溶性という観点から、より好ましい下限
は10モル%、より好ましい上限は90モル%である。
更に、上記共重合体において、上記非極性オレフィンモノマー[B]が上記極性基含有オ
レフィン系モノマー[A]に対して過剰に含有されている場合、上記共重合体に結晶性が
表れて光学材料として使用することに適さないこととがある。そのため、非極性オレフィ
ンモノマー[B]の含有量が過剰な場合であっても、得られる共重合体に結晶性が表れな
いようにすることが好ましい。上記共重合体に結晶性が表れないようにする方法としては
、例えば、上記極性基含有オレフィン系モノマー[A]と非極性オレフィンモノマー[B
]とを滴下により添加して共重合させる方法等が挙げられる。
好ましい下限は1モル%、好ましい上限は99モル%である。1モル%未満であるか、又
は、99モル%を超えると、上記共重合体の屈折率を1.450〜1.600の範囲内に
調整することができなくなることがある。
また、上記環状オレフィン系熱可塑性樹脂との相溶性という観点から、より好ましい下限
は10モル%、より好ましい上限は90モル%である。
更に、上記共重合体において、上記非極性オレフィンモノマー[B]が上記極性基含有オ
レフィン系モノマー[A]に対して過剰に含有されている場合、上記共重合体に結晶性が
表れて光学材料として使用することに適さないこととがある。そのため、非極性オレフィ
ンモノマー[B]の含有量が過剰な場合であっても、得られる共重合体に結晶性が表れな
いようにすることが好ましい。上記共重合体に結晶性が表れないようにする方法としては
、例えば、上記極性基含有オレフィン系モノマー[A]と非極性オレフィンモノマー[B
]とを滴下により添加して共重合させる方法等が挙げられる。
上記共重合体の分子量としては特に限定されないが、好ましい下限は、ポリスチレン換算
数平均分子量で1万、好ましい上限は50万である。1万未満であるか、又は、50万を
超えると、上記共重合体と上記環状オレフィン系熱可塑性樹脂とを混合して本発明のオレ
フィン系樹脂組成物を製造する際に、得られるオレフィン系樹脂組成物の相構造が安定に
保てないことがあり、これを用いた光学材料を高度な光学特性と透湿性、成形加工性及び
透明性とのバランスに優れ、かつ、透明性の高いものとすることができないことがある。
数平均分子量で1万、好ましい上限は50万である。1万未満であるか、又は、50万を
超えると、上記共重合体と上記環状オレフィン系熱可塑性樹脂とを混合して本発明のオレ
フィン系樹脂組成物を製造する際に、得られるオレフィン系樹脂組成物の相構造が安定に
保てないことがあり、これを用いた光学材料を高度な光学特性と透湿性、成形加工性及び
透明性とのバランスに優れ、かつ、透明性の高いものとすることができないことがある。
上記極性基含有環状オレフィン系モノマー[A]と上記非極性オレフィンモノマー[B]
とを共重合させる方法としては特に限定されず、一般的に用いられる付加重合や開環重合
等により行う方法等が挙げられる。
上記極性基含有環状オレフィン系モノマー[A]と上記非極性オレフィンモノマー[B]
とが付加重合により共重合されてなる場合、上記共重合体は、付加共重合体となる。付加
共重合体においては、原料モノマー中の重合性炭素−炭素二重結合は単結合となり、原料
モノマー由来の環状構造は維持された構造となる
また、上記極性基含有環状オレフィン系モノマー[A]と上記非極性オレフィンモノマー
[B]とが、メタセシス触媒の存在下で開環重合により共重合されてなる場合、上記共重
合体は、メタセシス共重合体となる。メタセシス共重合体においては、原料モノマー中の
重合性不飽和炭素−炭素二重結合部位が開裂し、新たに不飽和炭素−炭素二重結合が形成
される。このとき原料モノマーが上記式(1)や式(2)で表されるような多環式化合物
であれば環状構造は残るものの、単環環状オレフィンモノマーに由来する環状構造は消滅
する。
とを共重合させる方法としては特に限定されず、一般的に用いられる付加重合や開環重合
等により行う方法等が挙げられる。
上記極性基含有環状オレフィン系モノマー[A]と上記非極性オレフィンモノマー[B]
とが付加重合により共重合されてなる場合、上記共重合体は、付加共重合体となる。付加
共重合体においては、原料モノマー中の重合性炭素−炭素二重結合は単結合となり、原料
モノマー由来の環状構造は維持された構造となる
また、上記極性基含有環状オレフィン系モノマー[A]と上記非極性オレフィンモノマー
[B]とが、メタセシス触媒の存在下で開環重合により共重合されてなる場合、上記共重
合体は、メタセシス共重合体となる。メタセシス共重合体においては、原料モノマー中の
重合性不飽和炭素−炭素二重結合部位が開裂し、新たに不飽和炭素−炭素二重結合が形成
される。このとき原料モノマーが上記式(1)や式(2)で表されるような多環式化合物
であれば環状構造は残るものの、単環環状オレフィンモノマーに由来する環状構造は消滅
する。
上記メタセシス触媒としては、メタセシス重合活性を有するものであれば特に制限はない
が、反応制御性が優れているという点で、下記式(3)、(4)、(5)及び(6)で表
されるルテニウム系錯体触媒からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ま
しい。
が、反応制御性が優れているという点で、下記式(3)、(4)、(5)及び(6)で表
されるルテニウム系錯体触媒からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ま
しい。
式(3)中、R6、R7は、水素、アルケニル基、アルキル基、アリール基、カルボキシ
ル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基
及びアルキルチオ基からなる群より選択される少なくとも1種の基、又は、フェロセン誘
導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基によって置換されたフ
ェニルによって必要に応じて置換されていてもよく、X3及びX4は、同一又は異なるア
ニオン性配位子を表し、L1及びL2は、同一又は異なる中性電子供与体を表し、X3、
X4、L1及びL2の2個又は3個は、更に一緒に多座キレート化配位子を形成してもよ
い。
ル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基
及びアルキルチオ基からなる群より選択される少なくとも1種の基、又は、フェロセン誘
導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基によって置換されたフ
ェニルによって必要に応じて置換されていてもよく、X3及びX4は、同一又は異なるア
ニオン性配位子を表し、L1及びL2は、同一又は異なる中性電子供与体を表し、X3、
X4、L1及びL2の2個又は3個は、更に一緒に多座キレート化配位子を形成してもよ
い。
式(4)中、R8、R9は、水素、アルケニル基、アルキル基、アリール基、カルボキシ
ル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基
、アルキルチオ基、アルキルシリル基及びアリールシリル基からなる群より選択される少
なくとも1種の基、又は、フェロセン誘導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原
子、アルコキシ基によって置換されたフェニルによって必要に応じて置換されていてよく
、X5及びX6は、同一又は異なるアニオン性配位子を表し、L3及びL4は、同一又は
異なる中性電子供与体を表し、X5、X6、L3及びL4の2個又は3個は、更に一緒に
多座キレート化配位子を形成してもよい。
ル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基
、アルキルチオ基、アルキルシリル基及びアリールシリル基からなる群より選択される少
なくとも1種の基、又は、フェロセン誘導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原
子、アルコキシ基によって置換されたフェニルによって必要に応じて置換されていてよく
、X5及びX6は、同一又は異なるアニオン性配位子を表し、L3及びL4は、同一又は
異なる中性電子供与体を表し、X5、X6、L3及びL4の2個又は3個は、更に一緒に
多座キレート化配位子を形成してもよい。
式(5)及び式(6)中、R10、R11、R12及びR13は、水素、アルケニル基、
アルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリー
ルオキシ基、アルコキシカルボニル基及びアルキルチオ基からなる群より選択される少な
くとも1種の基、又は、フェロセン誘導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原子
、アルコキシ基によって置換されたフェニルによって必要に応じて置換されていてよく、
Y4、Y5及びY6は、硫黄、酸素及び/又はセレン元素を表し、X7、X8、X9及び
X10は、同一又は異なるアニオン性配位子を表し、L5、L6、L7及びL8は、同一
又は異なる中性電子供与体を表し、X7、X8、X9、X10、L5、L6、L7及びL
8の2個又は3個は、更に一緒に多座キレート化配位子を形成してもよい。
アルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリー
ルオキシ基、アルコキシカルボニル基及びアルキルチオ基からなる群より選択される少な
くとも1種の基、又は、フェロセン誘導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原子
、アルコキシ基によって置換されたフェニルによって必要に応じて置換されていてよく、
Y4、Y5及びY6は、硫黄、酸素及び/又はセレン元素を表し、X7、X8、X9及び
X10は、同一又は異なるアニオン性配位子を表し、L5、L6、L7及びL8は、同一
又は異なる中性電子供与体を表し、X7、X8、X9、X10、L5、L6、L7及びL
8の2個又は3個は、更に一緒に多座キレート化配位子を形成してもよい。
上記メタセシス系錯体触媒を用いて上記極性基含有環状オレフィンモノマー[A]と非極
性オレフィンモノマー[B]とを開環重合(メタセシス重合)により共重合させてメタセ
シス共重合体を得る際には、各単量体、触媒の他に分子量調整剤として連鎖移動剤を添加
してもよい。上記連鎖移動剤としては、一般にメタセシス重合において連鎖移動剤として
用いられるオレフィン化合物であれば特に限定されない。
性オレフィンモノマー[B]とを開環重合(メタセシス重合)により共重合させてメタセ
シス共重合体を得る際には、各単量体、触媒の他に分子量調整剤として連鎖移動剤を添加
してもよい。上記連鎖移動剤としては、一般にメタセシス重合において連鎖移動剤として
用いられるオレフィン化合物であれば特に限定されない。
上記共重合体は、得られる本発明のオレフィン系樹脂組成物の耐熱性を考慮すると、不飽
和結合が存在することは好ましくない。そのため、上述の方法により得られた付加共重合
体又はメタセシス共重合体が、不飽和結合を有する場合には、更に水素添加を行って不飽
和結合を処理することが好ましい。水素添加に際して使用される水素添加触媒としては、
例えば、ウィルキンソン錯体、酢酸コバルト/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチ
ルアセテート/トリイソブチルアルミニウム、パラジウム−カーボン、ルテニウム錯体、
ルテニウム−カーボン、ニッケル−けいそう土等が挙げられる。この場合、上記共重合体
中に存在する不飽和結合の90%以上が処理されていることが好ましい。90%未満であ
ると、耐熱性の向上がほとんど得られないことがある。
なお、上記共重合体が、上述のルテニウム系錯体触媒を用いて共重合されたメタセシス共
重合体である場合には、ルテニウム系錯体触媒が水素添加触媒としても働くことから、脱
触媒工程を経ることなく、水素添加工程に移行することが可能である。
和結合が存在することは好ましくない。そのため、上述の方法により得られた付加共重合
体又はメタセシス共重合体が、不飽和結合を有する場合には、更に水素添加を行って不飽
和結合を処理することが好ましい。水素添加に際して使用される水素添加触媒としては、
例えば、ウィルキンソン錯体、酢酸コバルト/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチ
ルアセテート/トリイソブチルアルミニウム、パラジウム−カーボン、ルテニウム錯体、
ルテニウム−カーボン、ニッケル−けいそう土等が挙げられる。この場合、上記共重合体
中に存在する不飽和結合の90%以上が処理されていることが好ましい。90%未満であ
ると、耐熱性の向上がほとんど得られないことがある。
なお、上記共重合体が、上述のルテニウム系錯体触媒を用いて共重合されたメタセシス共
重合体である場合には、ルテニウム系錯体触媒が水素添加触媒としても働くことから、脱
触媒工程を経ることなく、水素添加工程に移行することが可能である。
上記共重合体は、屈折率の好ましい下限が1.450、好ましい上限が1.600である
。上記共重合体の屈折率は、下記式により概算することができる。
。上記共重合体の屈折率は、下記式により概算することができる。
上記式に示すように、上記共重合体の屈折率は、該共重合体を構成する極性基含有環状オ
レフィンモノマー[A]及び非極性オレフィンモノマー[B]の共重合比率を変えること
により1.450〜1.600の範囲内で自由に設定することができる。
また、上記共重合体の屈折率は、該共重合体中に導入する置換基を変更することによって
も自由に調整することもできる。例えば、上記置換基として、誘電率の高い塩素、臭素等
のハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、又は、フェニル基、置換フェニル基、ベンジル
基等を有するオレフィン化合物を50%以上含有する共重合体は、屈折率の下限を1.5
00、上限を1.600とすることができる。
このように、上記共重合体は、屈折率を容易に調整することができることから、混合する
上記環状オレフィン系熱可塑性樹脂の屈折率にあわせて屈折率を自由に調整すれば、上記
環状オレフィン系熱可塑性樹脂の有する透明性等の優れた光学性能を維持したまま、透湿
性、密着性又は成形加工性を向上させることができる。
レフィンモノマー[A]及び非極性オレフィンモノマー[B]の共重合比率を変えること
により1.450〜1.600の範囲内で自由に設定することができる。
また、上記共重合体の屈折率は、該共重合体中に導入する置換基を変更することによって
も自由に調整することもできる。例えば、上記置換基として、誘電率の高い塩素、臭素等
のハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、又は、フェニル基、置換フェニル基、ベンジル
基等を有するオレフィン化合物を50%以上含有する共重合体は、屈折率の下限を1.5
00、上限を1.600とすることができる。
このように、上記共重合体は、屈折率を容易に調整することができることから、混合する
上記環状オレフィン系熱可塑性樹脂の屈折率にあわせて屈折率を自由に調整すれば、上記
環状オレフィン系熱可塑性樹脂の有する透明性等の優れた光学性能を維持したまま、透湿
性、密着性又は成形加工性を向上させることができる。
上記環状オレフィン系熱可塑性樹脂としては、極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂であっ
てもよく、非極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂であってもよい。上記環状オレフィン系
熱可塑性樹脂としては、市販されているものを使用することができ、上記極性環状オレフ
ィン系熱可塑性樹脂としては、例えば、JSR社製の「ARTON」等が挙げられ、上記
非極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂としては、例えば、日本ゼオン社製の「ZEONO
R」、「ZEONEX」、Ticona社製の「TOPAS」、三井化学社製の「APE
L」等が挙げられる。
てもよく、非極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂であってもよい。上記環状オレフィン系
熱可塑性樹脂としては、市販されているものを使用することができ、上記極性環状オレフ
ィン系熱可塑性樹脂としては、例えば、JSR社製の「ARTON」等が挙げられ、上記
非極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂としては、例えば、日本ゼオン社製の「ZEONO
R」、「ZEONEX」、Ticona社製の「TOPAS」、三井化学社製の「APE
L」等が挙げられる。
本発明のオレフィン系樹脂組成物は、上記共重合体と上記環状オレフィン系熱可塑性樹脂
とを含有する。上記共重合体は、上述したように、極性基含有オレフィンモノマー[A]
と非極性オレフィンモノマー[B]とが共重合されてなるものであるため、上記環状オレ
フィン系熱可塑性樹脂が極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂又は非極性環状オレフィン系
熱可塑性樹脂のいずれの場合であっても、極めて親和性が高く、容易に混合することがで
きる。
上記極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂は、単体では適度な透湿性と他材料に対する密着
性とを有するものの成形加工性に劣る。しかしながら、本発明のオレフィン系樹脂組成物
においては、上記共重合体と混合して樹脂組成物とすることにより、優れた成形加工性が
付与され、適度な透湿性及び他材料に対する密着性を有するとともに、成形加工性に優れ
たものとなる。
一方、上記非極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂は、単体では成形加工性及び光学特性に
優れるものの透湿性及び他材料に対する密着性に劣るものである。しかしながら、本発明
のオレフィン系樹脂組成物においては、上記共重合体と混合して樹脂組成物とすることに
より、適度な透湿性と他材料に対する密着性が付与されるため、成形加工性及び光学特性
に優れるとともに、適度な透湿性と他材料に対する密着性を有するものとなる。
このとき、上述のように上記共重合体の屈折率を、組み合わせる上記環状オレフィン系熱
可塑性樹脂の屈折率と近いものとすることにより高度な透明性を維持できる。
とを含有する。上記共重合体は、上述したように、極性基含有オレフィンモノマー[A]
と非極性オレフィンモノマー[B]とが共重合されてなるものであるため、上記環状オレ
フィン系熱可塑性樹脂が極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂又は非極性環状オレフィン系
熱可塑性樹脂のいずれの場合であっても、極めて親和性が高く、容易に混合することがで
きる。
上記極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂は、単体では適度な透湿性と他材料に対する密着
性とを有するものの成形加工性に劣る。しかしながら、本発明のオレフィン系樹脂組成物
においては、上記共重合体と混合して樹脂組成物とすることにより、優れた成形加工性が
付与され、適度な透湿性及び他材料に対する密着性を有するとともに、成形加工性に優れ
たものとなる。
一方、上記非極性環状オレフィン系熱可塑性樹脂は、単体では成形加工性及び光学特性に
優れるものの透湿性及び他材料に対する密着性に劣るものである。しかしながら、本発明
のオレフィン系樹脂組成物においては、上記共重合体と混合して樹脂組成物とすることに
より、適度な透湿性と他材料に対する密着性が付与されるため、成形加工性及び光学特性
に優れるとともに、適度な透湿性と他材料に対する密着性を有するものとなる。
このとき、上述のように上記共重合体の屈折率を、組み合わせる上記環状オレフィン系熱
可塑性樹脂の屈折率と近いものとすることにより高度な透明性を維持できる。
本発明のオレフィン系樹脂組成物における上記オレフィン系共重合体と上記環状オレフィ
ン系熱可塑性樹脂との配合比としては特に限定されないが、上記環状オレフィン系熱可塑
性樹脂100重量部に対して、上記オレフィン系共重合体の配合量の好ましい下限は1重
量部、好ましい上限は50重量部である。1重量部未満であると、オレフィン系共重合体
の配合による機能性付与が充分に得られないことがあり、50重量部を超えると、上記環
状オレフィン系熱可塑性樹脂の耐熱性等の物性が低下することがある。
ン系熱可塑性樹脂との配合比としては特に限定されないが、上記環状オレフィン系熱可塑
性樹脂100重量部に対して、上記オレフィン系共重合体の配合量の好ましい下限は1重
量部、好ましい上限は50重量部である。1重量部未満であると、オレフィン系共重合体
の配合による機能性付与が充分に得られないことがあり、50重量部を超えると、上記環
状オレフィン系熱可塑性樹脂の耐熱性等の物性が低下することがある。
本発明のオレフィン系樹脂組成物は、高度な光学特性と透湿性、成形加工性等とのバラン
スに優れ、かつ、高い透明性を有する。
環状オレフィン系熱可塑性樹脂と組み合わせることにより、本発明の高度な光学特性と透
湿性、成形加工性等とのバランスに優れ、かつ、高い透明性を有するオレフィン系樹脂組
成物を製造することができる、上記構造を有するオレフィン系共重合体もまた、本発明の
1つである。
スに優れ、かつ、高い透明性を有する。
環状オレフィン系熱可塑性樹脂と組み合わせることにより、本発明の高度な光学特性と透
湿性、成形加工性等とのバランスに優れ、かつ、高い透明性を有するオレフィン系樹脂組
成物を製造することができる、上記構造を有するオレフィン系共重合体もまた、本発明の
1つである。
本発明のオレフィン系樹脂組成物は、光学材料、電子部品、医療機器及び容器等に好適に
用いられ、なかでも、光学材料用に特に好適に用いられる。本発明のオレフィン系樹脂組
成物を用いてなる光学材料もまた、本発明の1つである。
用いられ、なかでも、光学材料用に特に好適に用いられる。本発明のオレフィン系樹脂組
成物を用いてなる光学材料もまた、本発明の1つである。
本発明の光学材料の形状としては、例えば、薄膜、フィルム、シート又はプレート形状挙
げられ、具体的には、本発明の光学材料としては、例えば、液晶表示素子基盤、導光板、
偏光子保護フィルム、位相差フィルム、液晶パネル、OHPフィルム、透明導電性フィル
ムをはじめとして、光ディスク、光ファイバー、レンズ、プリズム等が挙げられる。
げられ、具体的には、本発明の光学材料としては、例えば、液晶表示素子基盤、導光板、
偏光子保護フィルム、位相差フィルム、液晶パネル、OHPフィルム、透明導電性フィル
ムをはじめとして、光ディスク、光ファイバー、レンズ、プリズム等が挙げられる。
本発明によれば、高度な光学特性と透湿性及び成形加工性とのバランスに優れ、かつ、透
明性の高いオレフィン系樹脂組成物、該オレフィン系樹脂組成物を用いてなる光学材料、
該オレフィン系樹脂組成物を得ることができるオレフィン系共重合体を提供することがで
きる。
明性の高いオレフィン系樹脂組成物、該オレフィン系樹脂組成物を用いてなる光学材料、
該オレフィン系樹脂組成物を得ることができるオレフィン系共重合体を提供することがで
きる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。また、モノマーや触媒等の添加方法、添加順序等は、以下に示す実
施例のみによらず、特定の物性を得るためには滴下等の手段を用いてもよい。
されるものではない。また、モノマーや触媒等の添加方法、添加順序等は、以下に示す実
施例のみによらず、特定の物性を得るためには滴下等の手段を用いてもよい。
なお、実施例において得られた樹脂の分子量、単量体組成比及び水素添加率、屈折率、光
弾性係数、透湿度、引張弾性率及びヘイズ値は、以下の方法により測定した。
弾性係数、透湿度、引張弾性率及びヘイズ値は、以下の方法により測定した。
(1)分子量の測定
クロロホルムを溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によ
るポリスチレン換算値として測定した。
クロロホルムを溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によ
るポリスチレン換算値として測定した。
(2)共重合体中の単量体組成比及び水素添加率の測定
1H−NMRスペクトルにより測定した。
1H−NMRスペクトルにより測定した。
(3)屈折率の測定
アッベ屈折率計(D線、589nm)を用いて室温(25℃)で測定した。
アッベ屈折率計(D線、589nm)を用いて室温(25℃)で測定した。
(4)光弾性係数の測定
幅10mm×長さ100mmに切り出した短冊状のフィルムサンプルに、室温(25℃)
で数種類の一定荷重を加え、王子計測機器社製、KOBRA−21ADHを用いて測定波
長550nmで位相差を測定し、発生する位相差とそのときサンプルが受けた応力とから
計算した。
幅10mm×長さ100mmに切り出した短冊状のフィルムサンプルに、室温(25℃)
で数種類の一定荷重を加え、王子計測機器社製、KOBRA−21ADHを用いて測定波
長550nmで位相差を測定し、発生する位相差とそのときサンプルが受けた応力とから
計算した。
(5)透湿度の測定
JIS Z 0208に準ずる方法により、40℃90%RHの環境下で測定した。
JIS Z 0208に準ずる方法により、40℃90%RHの環境下で測定した。
(6)引張弾性率の測定
JIS K 7113に準じて、テンシロン(ORIENTEC社製)を用いて、下記の
条件にて測定した。
チャック間距離 100mm
フィルム幅 20mm
引張速度 20mm/分
JIS K 7113に準じて、テンシロン(ORIENTEC社製)を用いて、下記の
条件にて測定した。
チャック間距離 100mm
フィルム幅 20mm
引張速度 20mm/分
(7)ヘイズ値の測定
JIS K 7150に準拠して測定した。
JIS K 7150に準拠して測定した。
(実施例1)
ポリ(エチリデンノルボルネン)−ポリ(ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジエ
チル)共重合体の合成
エチリデンノルボルネン/ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジエチルモノマー仕
込み比が50/50(モル比)
500mlの反応容器を窒素で置換し、トルエン200ml、下記構造式(7)に示すル
テニウム系触媒171mg(0.20mmol)、連鎖移動剤としてアリルアセテート2
73mg(2.40mmol)を加え、氷浴により反応容器を0℃とした。
ポリ(エチリデンノルボルネン)−ポリ(ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジエ
チル)共重合体の合成
エチリデンノルボルネン/ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジエチルモノマー仕
込み比が50/50(モル比)
500mlの反応容器を窒素で置換し、トルエン200ml、下記構造式(7)に示すル
テニウム系触媒171mg(0.20mmol)、連鎖移動剤としてアリルアセテート2
73mg(2.40mmol)を加え、氷浴により反応容器を0℃とした。
そこへエチリデンノルボルネン(EDNB)24.0g(200mmol)を1時間かけ
て滴下し、その後0℃で2時間攪拌し、更に室温で1時間反応させた。反応系中から少量
の反応溶液を抜き取り、メタノールに沈殿させたものをGPC測定用試料とした。
この段階でのEDNB単独重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn
)=3200、分子量分布(Mw/Mn)=2.55であった。
て滴下し、その後0℃で2時間攪拌し、更に室温で1時間反応させた。反応系中から少量
の反応溶液を抜き取り、メタノールに沈殿させたものをGPC測定用試料とした。
この段階でのEDNB単独重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn
)=3200、分子量分布(Mw/Mn)=2.55であった。
引き続き、構造式(7)で示すルテニウム系触媒171mg(0.20mmol)を添加
し、室温で1時間攪拌した後、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチル(CN
BE)47.7g(200mmol)を室温で1時間かけて滴下し、続いて窒素気流下、
85℃で15時間反応させた。その後、反応系中から少量の反応溶液を抜き取り、メタノ
ールに沈殿させたものをGPC測定用試料とした。
し、室温で1時間攪拌した後、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチル(CN
BE)47.7g(200mmol)を室温で1時間かけて滴下し、続いて窒素気流下、
85℃で15時間反応させた。その後、反応系中から少量の反応溶液を抜き取り、メタノ
ールに沈殿させたものをGPC測定用試料とした。
得られたメタセシス共重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=
15300、分子量分布(Mw/Mn)=2.24であった。また、反応溶液を少量抜き
取ったものについて1H−NMRを測定したところ、共重合体中の単量体組成比はEDN
B/CNBE=50/50(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致し
た。1H−NMRのチャートを図1に示す。
15300、分子量分布(Mw/Mn)=2.24であった。また、反応溶液を少量抜き
取ったものについて1H−NMRを測定したところ、共重合体中の単量体組成比はEDN
B/CNBE=50/50(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致し
た。1H−NMRのチャートを図1に示す。
次に、反応溶液をオートクレーブに移し、下記構造式(8)で示す水素添加触媒を190
.5mg(0.20mmol)加え、10MPa、120℃で12時間水素化反応を行っ
た。温度を室温まで戻し、水素ガスを放出した。
.5mg(0.20mmol)加え、10MPa、120℃で12時間水素化反応を行っ
た。温度を室温まで戻し、水素ガスを放出した。
水素化反応液を多量のメタノールに注いでポリマーを完全に析出させ、濾別洗浄後、減圧
乾燥することにより、メタセシス共重合体水素化物56g(単離収率78%)を得た。水
素化物の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=33200、分子量分
布(Mw/Mn)=2.97であった。1H−NMRスペクトル測定により、主鎖中の炭
素−炭素二重結合の99%以上が水素化されていることを確認した。
乾燥することにより、メタセシス共重合体水素化物56g(単離収率78%)を得た。水
素化物の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=33200、分子量分
布(Mw/Mn)=2.97であった。1H−NMRスペクトル測定により、主鎖中の炭
素−炭素二重結合の99%以上が水素化されていることを確認した。
(実施例2)
EDNB/CNBEモノマー仕込み比が80/20(モル比)
EDNBの使用量を38.5g(320mmol)、CNBEの使用量を19.1g(8
0mmol)、構造式(9)で示すルテニウム系触媒の一段階目の添加量を274mg(
0.32mmol)、2段階目の添加量を68mg(0.080mmol)とした以外は
、実施例1と同様にし、重合を行った。
メタセシス共重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=2100
0、分子量分布(Mw/Mn)=2.57、1H−NMRによる単量体組成比は、EDN
B/CNBE=80/20(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致し
た。
EDNB/CNBEモノマー仕込み比が80/20(モル比)
EDNBの使用量を38.5g(320mmol)、CNBEの使用量を19.1g(8
0mmol)、構造式(9)で示すルテニウム系触媒の一段階目の添加量を274mg(
0.32mmol)、2段階目の添加量を68mg(0.080mmol)とした以外は
、実施例1と同様にし、重合を行った。
メタセシス共重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=2100
0、分子量分布(Mw/Mn)=2.57、1H−NMRによる単量体組成比は、EDN
B/CNBE=80/20(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致し
た。
次いで、実施例1と同様にしてメタセシス共重合体を水素化し、メタセシス共重合体水素
化物を得た。水素化物の単離収率は69%、分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子
量(Mn)=18000、分子量分布(Mw/Mn)=2.08であった。1H−NMR
スペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されているこ
とを確認した。
化物を得た。水素化物の単離収率は69%、分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子
量(Mn)=18000、分子量分布(Mw/Mn)=2.08であった。1H−NMR
スペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されているこ
とを確認した。
(実施例3)
EDNB/CNBEモノマー仕込み比が20/80(モル比)
EDNBの使用量を9.6g(80mmol)、CNBEの使用量を76.2g(320
mmol)、構造式(9)で示すルテニウム系触媒の一段階目の添加量を68mg(0.
080mmol)、2段階目の添加量を274mg(0.32mmol)とした以外は、
実施例1と同様にし、重合を行った。
メタセシス共重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=2700
0、分子量分布(Mw/Mn)=1.98、1H−NMRによる単量体組成比は、EDN
B/CNBE=21/79(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致し
た。
EDNB/CNBEモノマー仕込み比が20/80(モル比)
EDNBの使用量を9.6g(80mmol)、CNBEの使用量を76.2g(320
mmol)、構造式(9)で示すルテニウム系触媒の一段階目の添加量を68mg(0.
080mmol)、2段階目の添加量を274mg(0.32mmol)とした以外は、
実施例1と同様にし、重合を行った。
メタセシス共重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=2700
0、分子量分布(Mw/Mn)=1.98、1H−NMRによる単量体組成比は、EDN
B/CNBE=21/79(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致し
た。
次いで、実施例1と同様にしてメタセシス共重合体を水素化し、メタセシス共重合体水素
化物を得た。水素化物の単離収率は60%、分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子
量(Mn)=41000、分子量分布(Mw/Mn)=1.61であった。1H−NMR
スペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されているこ
とを確認した。
化物を得た。水素化物の単離収率は60%、分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子
量(Mn)=41000、分子量分布(Mw/Mn)=1.61であった。1H−NMR
スペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されているこ
とを確認した。
(実施例4)
EDNB/CNBEモノマー仕込み比が50/50(モル比)、高分子量体
EDNBの使用量を24.0g(200mmol)、CNBEの使用量を47.7g(2
00mmol)、連鎖移動剤としてアリルアセテート68.3mg(0.60mmol)
、構造式(9)で示すルテニウム系触媒の一段階目の添加量を68mg(0.080mm
ol)、2段階目の添加量を274mg(0.32mmol)とした以外は、実施例1と
同様にし、重合を行った。
メタセシス共重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=1170
00、分子量分布(Mw/Mn)=2.06、1H−NMRによる単量体組成比は、ED
NB/CNBE=20/80(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致
した。
EDNB/CNBEモノマー仕込み比が50/50(モル比)、高分子量体
EDNBの使用量を24.0g(200mmol)、CNBEの使用量を47.7g(2
00mmol)、連鎖移動剤としてアリルアセテート68.3mg(0.60mmol)
、構造式(9)で示すルテニウム系触媒の一段階目の添加量を68mg(0.080mm
ol)、2段階目の添加量を274mg(0.32mmol)とした以外は、実施例1と
同様にし、重合を行った。
メタセシス共重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=1170
00、分子量分布(Mw/Mn)=2.06、1H−NMRによる単量体組成比は、ED
NB/CNBE=20/80(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致
した。
次いで、実施例1と同様にしてメタセシス共重合体を水素化し、メタセシス共重合体水素
化物を得た。水素化物の単離収率は65%、分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子
量(Mn)=125000、分子量分布(Mw/Mn)=1.81であった。1H−NM
Rスペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されている
ことを確認した。
化物を得た。水素化物の単離収率は65%、分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子
量(Mn)=125000、分子量分布(Mw/Mn)=1.81であった。1H−NM
Rスペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されている
ことを確認した。
実施例1〜4で得られたメタセシス共重合体水素化物をトルエンに溶かし、キャストして
厚さ40μmのフィルムを作製した。このフィルムを用いて、屈折率、光弾性係数、透湿
度、弾性率を測定し評価を行った。
評価結果を表1に示す。
厚さ40μmのフィルムを作製した。このフィルムを用いて、屈折率、光弾性係数、透湿
度、弾性率を測定し評価を行った。
評価結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜4で得られたメタセシス共重合体水素添加物の屈折率は、
いずれも1.450〜1.600の範囲内であり、EDNBの共重合比率の増加に比例し
て屈折率が直線的に増加した。また、CNBE比率が上がるに伴い、透湿性が高くなる傾
向が確認された。
いずれも1.450〜1.600の範囲内であり、EDNBの共重合比率の増加に比例し
て屈折率が直線的に増加した。また、CNBE比率が上がるに伴い、透湿性が高くなる傾
向が確認された。
(実施例5〜8)
実施例1〜4で得られたメタセシス共重合体水素化物を、市販の樹脂(日本ゼオン社製:
ZEONOR1420R)に10重量部配合し、250℃、80rpmの混練条件でプラ
ストを行った(ここで、実施例5〜8はそれぞれ実施例1〜4に対応している)。
透過型電子顕微鏡(TEM)によりこの樹脂を観察したところ、いずれも良好な相溶性が
確認された。更に、230℃で溶融プレスを行い、40μmのフィルムを作製した。この
フィルムを用いて、ヘイズ及び透湿度を測定し評価を行った。
評価結果を表2に示す。
実施例1〜4で得られたメタセシス共重合体水素化物を、市販の樹脂(日本ゼオン社製:
ZEONOR1420R)に10重量部配合し、250℃、80rpmの混練条件でプラ
ストを行った(ここで、実施例5〜8はそれぞれ実施例1〜4に対応している)。
透過型電子顕微鏡(TEM)によりこの樹脂を観察したところ、いずれも良好な相溶性が
確認された。更に、230℃で溶融プレスを行い、40μmのフィルムを作製した。この
フィルムを用いて、ヘイズ及び透湿度を測定し評価を行った。
評価結果を表2に示す。
(比較例1)
ZEONOR1420R単独で、実施例5と同様にプラスト、プレスを行い、ヘイズ及び
透湿度を測定した。
評価結果を表2に示す。
ZEONOR1420R単独で、実施例5と同様にプラスト、プレスを行い、ヘイズ及び
透湿度を測定した。
評価結果を表2に示す。
(比較例2)
ZEONOR1420Rに市販のPMMA(住友化学製:スミペックMGSS)を10重
量部配合し、実施例6と同様にプラスト、プレスを行い、ヘイズ及び透湿度を測定した。
評価結果を表2に示す。
ZEONOR1420Rに市販のPMMA(住友化学製:スミペックMGSS)を10重
量部配合し、実施例6と同様にプラスト、プレスを行い、ヘイズ及び透湿度を測定した。
評価結果を表2に示す。
ZEONOR1420R単体での屈折率は1.53であるが、実施例1〜3を比較すると
、屈折率が最も近い値を示した実施例2の共重合体を配合した実施例6の樹脂が最もヘイ
ズが低く、透明であることがわかった(表2)。
また、実施例1と実施例4の開環共重合体水素添加物は、共重合比率が等しく屈折率も同
じであるが、実施例4は分子量が高く、ZEONOR1420Rと粘度差が少ないため相
溶性が向上し、その結果、実施例8は実施例6に比べヘイズが下がっている。即ち、ZE
ONOR1420Rとの屈折率差及び粘度差が最も小さい実施例4の共重合体を配合する
と、高度な透明性を維持したまま透湿度を付与できることが明らかとなった。
一方、比較例1ではヘイズは低いものの透湿度が極めて低く、比較例2では透湿度は付与
できるもののヘイズが高く、不透明であった。高ヘイズの原因として、PMMAは屈折率
1.49でありZEONOR1420Rとの屈折率差が大きいことと、構造が大きく異な
るために相溶性が悪いことが考えられる。
、屈折率が最も近い値を示した実施例2の共重合体を配合した実施例6の樹脂が最もヘイ
ズが低く、透明であることがわかった(表2)。
また、実施例1と実施例4の開環共重合体水素添加物は、共重合比率が等しく屈折率も同
じであるが、実施例4は分子量が高く、ZEONOR1420Rと粘度差が少ないため相
溶性が向上し、その結果、実施例8は実施例6に比べヘイズが下がっている。即ち、ZE
ONOR1420Rとの屈折率差及び粘度差が最も小さい実施例4の共重合体を配合する
と、高度な透明性を維持したまま透湿度を付与できることが明らかとなった。
一方、比較例1ではヘイズは低いものの透湿度が極めて低く、比較例2では透湿度は付与
できるもののヘイズが高く、不透明であった。高ヘイズの原因として、PMMAは屈折率
1.49でありZEONOR1420Rとの屈折率差が大きいことと、構造が大きく異な
るために相溶性が悪いことが考えられる。
(実施例9)
ポリ(シクロオクタジエン)−ポリ(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチル
)共重合体の合成
シクロオクタジエン/5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチルモノマー仕込み
比が50/50(モル比)
300mLの反応容器を窒素で置換し、トルエン100mL、シクロオクタジエン(CO
D)21.6g(200mmol)、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチル
(CNBE)47.7g(200mmol)、連鎖移動剤としてアリルアセテート70.
1mg(0.693mmol)を加えた。
ポリ(シクロオクタジエン)−ポリ(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチル
)共重合体の合成
シクロオクタジエン/5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチルモノマー仕込み
比が50/50(モル比)
300mLの反応容器を窒素で置換し、トルエン100mL、シクロオクタジエン(CO
D)21.6g(200mmol)、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチル
(CNBE)47.7g(200mmol)、連鎖移動剤としてアリルアセテート70.
1mg(0.693mmol)を加えた。
そこへ、実施例1で用いた構造式(7)で示すルテニウム系触媒342mg(0.40m
mol)を加え、続いて窒素気流下、85℃に加熱、攪拌し、重合を開始させた。
mol)を加え、続いて窒素気流下、85℃に加熱、攪拌し、重合を開始させた。
重合開始から2時間後、エチルビニルエーテルを0.50mL加え、反応を停止させた。
また、反応系中から少量の反応溶液を抜き取り、メタノールに沈殿させたものをGPC測
定用試料とした。
また、反応系中から少量の反応溶液を抜き取り、メタノールに沈殿させたものをGPC測
定用試料とした。
得られたメタセシス重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=1
2万2千、分子量分布(Mw/Mn)=1.56であった。また、反応溶液を少量抜き取
ったものについては、1H−NMRの測定をしたところ、共重合体中の単量体組成比は、
COD/CNBE=49/51(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一
致した。1H−NMRのチャート図を図2に示す。
2万2千、分子量分布(Mw/Mn)=1.56であった。また、反応溶液を少量抜き取
ったものについては、1H−NMRの測定をしたところ、共重合体中の単量体組成比は、
COD/CNBE=49/51(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一
致した。1H−NMRのチャート図を図2に示す。
反応溶液を多量のメタノールに注いでポリマーを完全に析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥
し、再度トルエンに溶解させた後、実施例1と同様に水素添加を行った。反応後、水素化
反応液を多量のメタノールに注いでポリマーを完全に析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥す
ることにより、メタセシス共重合体水素化物63.3g(単離収率91%)、分子量(ポ
リスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=15万6千、分子量分布(Mw/Mn)=
1.54であった。1H−NMRスペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の
99%以上が水素化されていることを確認した。
し、再度トルエンに溶解させた後、実施例1と同様に水素添加を行った。反応後、水素化
反応液を多量のメタノールに注いでポリマーを完全に析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥す
ることにより、メタセシス共重合体水素化物63.3g(単離収率91%)、分子量(ポ
リスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=15万6千、分子量分布(Mw/Mn)=
1.54であった。1H−NMRスペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の
99%以上が水素化されていることを確認した。
(実施例10)
COD/CNBEモノマー仕込み比が80/20(モル比)
CODの使用量を34.6g(320mmol)、CNBEの使用量を19.1g(80
mmol)、アリルアセテート使用量を54.3mg(0.537mmol)とした以外
は、実施例9と同様に重合、水素化を行い、メタセシス共重合体水素化物45.6g(単
離収率85%)を得た。分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=8万9
千、分子量分布(Mw/Mn)=1.86であった。1H−NMRスペクトル測定により
、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されていることを確認した。
COD/CNBEモノマー仕込み比が80/20(モル比)
CODの使用量を34.6g(320mmol)、CNBEの使用量を19.1g(80
mmol)、アリルアセテート使用量を54.3mg(0.537mmol)とした以外
は、実施例9と同様に重合、水素化を行い、メタセシス共重合体水素化物45.6g(単
離収率85%)を得た。分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=8万9
千、分子量分布(Mw/Mn)=1.86であった。1H−NMRスペクトル測定により
、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されていることを確認した。
(実施例11)
COD/CNBEモノマー仕込み比が20/80(モル比)
CODの使用量を8.7g(80mmol)、CNBEの使用量を76.2g(320m
mol)、アリルアセテートの使用量を85.8mg(0.849mmol)とした以外
は、実施例9と同様に重合、水素化を行い、メタセシス共重合体水素化物79.9g(単
離収率94%)を得た。分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=12万
3千、分子量分布(Mw/Mn)=1.65であった。1H−NMRスペクトル測定によ
り、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されていることを確認した。
COD/CNBEモノマー仕込み比が20/80(モル比)
CODの使用量を8.7g(80mmol)、CNBEの使用量を76.2g(320m
mol)、アリルアセテートの使用量を85.8mg(0.849mmol)とした以外
は、実施例9と同様に重合、水素化を行い、メタセシス共重合体水素化物79.9g(単
離収率94%)を得た。分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=12万
3千、分子量分布(Mw/Mn)=1.65であった。1H−NMRスペクトル測定によ
り、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されていることを確認した。
(実施例12)
COD/CNBEモノマー仕込み比が80/20(モル比)
300mLの反応容器を窒素で置換し、トルエン100mL、実施例1で用いた構造式(
7)で示すルテニウム系触媒342mg(0.40mmol)、アリルアセテート54.
3mg(0.537mmol)を加え、窒素気流下、85℃に加熱した。
COD/CNBEモノマー仕込み比が80/20(モル比)
300mLの反応容器を窒素で置換し、トルエン100mL、実施例1で用いた構造式(
7)で示すルテニウム系触媒342mg(0.40mmol)、アリルアセテート54.
3mg(0.537mmol)を加え、窒素気流下、85℃に加熱した。
そこへ、COD34.6g(320mmol)、CNBE19.1g(80mmol)モ
ノマーの混合液を約1時間滴下し、エチルビニルエーテル0.50mLを加えて反応を停
止させた。
ノマーの混合液を約1時間滴下し、エチルビニルエーテル0.50mLを加えて反応を停
止させた。
得られたメタセシス共重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=
7万8千、分子量分布(Mw/Mn)=2.05であった。また、反応溶液を少量抜き取
ったものについて1H−NMRを測定したところ、共重合体中の単量体組成比は、COD
/CNBE=80/20(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致した
。
7万8千、分子量分布(Mw/Mn)=2.05であった。また、反応溶液を少量抜き取
ったものについて1H−NMRを測定したところ、共重合体中の単量体組成比は、COD
/CNBE=80/20(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致した
。
次いで、実施例9と同様にしてメタセシス重合体を水素化し、メタセシス重合体水素化物
を得た。水素化物の単離収率は49.8g(93%)、分子量(ポリスチレン換算)は、
数平均分子量(Mn)=14万5千、分子量分布(Mw/Mn)=1.99であった。1
H−NMRスペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化さ
れていることを確認した。
を得た。水素化物の単離収率は49.8g(93%)、分子量(ポリスチレン換算)は、
数平均分子量(Mn)=14万5千、分子量分布(Mw/Mn)=1.99であった。1
H−NMRスペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化さ
れていることを確認した。
(実施例13)
COD/CNBEモノマー仕込み比が20/80(モル比)
CODの使用量を8.7g(80mmol)、CNBEの使用量を76.2g(320m
mol)、アリルアセテートの使用量を85.8mg(0.849mmol)とした以外
は、実施例12と同様にし、重合を行った。
COD/CNBEモノマー仕込み比が20/80(モル比)
CODの使用量を8.7g(80mmol)、CNBEの使用量を76.2g(320m
mol)、アリルアセテートの使用量を85.8mg(0.849mmol)とした以外
は、実施例12と同様にし、重合を行った。
得られたメタセシス共重合体の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=
11万6千、分子量分布(Mw/Mn)=1.65であった。また、反応溶液を少量抜き
取ったものについて1H−NMRを測定したところ、共重合体中の単量体組成比は、CO
D/CNBE=20/80(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致し
た。
11万6千、分子量分布(Mw/Mn)=1.65であった。また、反応溶液を少量抜き
取ったものについて1H−NMRを測定したところ、共重合体中の単量体組成比は、CO
D/CNBE=20/80(モル/モル)であり、これは両モノマーの仕込み比に一致し
た。
次いで、実施例9と同様にしてメタセシス重合体を水素化し、メタセシス重合体水素化物
を得た。水素化物の単離収率は79.9g(94%)、分子量(ポリスチレン換算)は、
数平均分子量(Mn)=12万3千、分子量分布(Mw/Mn)=1.65であった。1
H−NMRスペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化さ
れていることを確認した。
を得た。水素化物の単離収率は79.9g(94%)、分子量(ポリスチレン換算)は、
数平均分子量(Mn)=12万3千、分子量分布(Mw/Mn)=1.65であった。1
H−NMRスペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化さ
れていることを確認した。
実施例9〜13で得られたメタセシス共重合体水素化物をクロロホルムに溶かし、キャス
トして厚さ40μmのフィルムを作製した。このフィルムを用いて、屈折率及び透湿度測
定を行った。実施例10のメタセシス共重合体水素化物については溶解しなかったためフ
ィルムが得られず、測定を断念した。
評価結果を表3に示す。
トして厚さ40μmのフィルムを作製した。このフィルムを用いて、屈折率及び透湿度測
定を行った。実施例10のメタセシス共重合体水素化物については溶解しなかったためフ
ィルムが得られず、測定を断念した。
評価結果を表3に示す。
表3に示すように、実施例9〜13で得られたメタセシス共重合体水素化物の屈折率は、
いずれも1.450〜1.600の範囲内であり、CODの共重合比率の増加に伴う屈折
率の増大が確認された。また、CNBE比率が上がるに伴い、透湿性が高くなる傾向が確
認された。
いずれも1.450〜1.600の範囲内であり、CODの共重合比率の増加に伴う屈折
率の増大が確認された。また、CNBE比率が上がるに伴い、透湿性が高くなる傾向が確
認された。
(実施例14)
重合終了後、メタノール中に再沈殿を行わずにそのままオートクレーブに移し、水素添加
を行った以外は実施例9と同様にし、メタセシス共重合体水素化物63.3g(単離収率
91%)を得た。水素添加前の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=
29万、分子量分布(Mw/Mn)=1.90であった。水素添加後の分子量は数平均分
子量(Mn)=19万、分子量分布(Mw/Mn)=2.20であった。1H−NMRス
ペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されていること
を確認した。
重合終了後、メタノール中に再沈殿を行わずにそのままオートクレーブに移し、水素添加
を行った以外は実施例9と同様にし、メタセシス共重合体水素化物63.3g(単離収率
91%)を得た。水素添加前の分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=
29万、分子量分布(Mw/Mn)=1.90であった。水素添加後の分子量は数平均分
子量(Mn)=19万、分子量分布(Mw/Mn)=2.20であった。1H−NMRス
ペクトル測定により、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が水素化されていること
を確認した。
(実施例15〜19)
実施例9〜13で得られたものと同じメタセシス共重合体水素化物を、市販の樹脂(Ti
cona社製、TOPAS6013)に10重量部配合し、250℃、80rpmの混練
条件でプラストを行った(ここで、実施例15〜19は、それぞれ実施例9〜13に対応
している)。
透過型電子顕微鏡(TEM)によりこの樹脂を観察したところ、いずれも良好な相溶性が
確認された。更に、押出溶融成形を行い、厚さ40μmのフィルムを作製した。このフィ
ルムを用いて、ヘイズ及び透湿度を測定し評価を行った。
評価結果を表4に示す。
実施例9〜13で得られたものと同じメタセシス共重合体水素化物を、市販の樹脂(Ti
cona社製、TOPAS6013)に10重量部配合し、250℃、80rpmの混練
条件でプラストを行った(ここで、実施例15〜19は、それぞれ実施例9〜13に対応
している)。
透過型電子顕微鏡(TEM)によりこの樹脂を観察したところ、いずれも良好な相溶性が
確認された。更に、押出溶融成形を行い、厚さ40μmのフィルムを作製した。このフィ
ルムを用いて、ヘイズ及び透湿度を測定し評価を行った。
評価結果を表4に示す。
(比較例3)
TOPAS6013単独で、実施例15と同様に厚さ40μmのフィルムを作製し、ヘイ
ズ及び透湿度を測定した。
評価結果を表4に示す。
TOPAS6013単独で、実施例15と同様に厚さ40μmのフィルムを作製し、ヘイ
ズ及び透湿度を測定した。
評価結果を表4に示す。
(比較例4)
TOPAS6013に市販のPMMA(住友化学社製、スミペックMGSS)を10重量
部配合し、実施例15と同様に厚さ40μmのフィルムを作製し、ヘイズ及び透湿度を測
定した。
評価結果を表4に示す。
TOPAS6013に市販のPMMA(住友化学社製、スミペックMGSS)を10重量
部配合し、実施例15と同様に厚さ40μmのフィルムを作製し、ヘイズ及び透湿度を測
定した。
評価結果を表4に示す。
(比較例5)
TOPAS6013に市販のスチレン系熱可塑性エラストマー(旭化成社製、タフテック
P1000)を10重量部配合し、実施例15と同様に厚さ40μmのフィルムを作製し
、ヘイズ及び透湿度を測定した。
TOPAS6013に市販のスチレン系熱可塑性エラストマー(旭化成社製、タフテック
P1000)を10重量部配合し、実施例15と同様に厚さ40μmのフィルムを作製し
、ヘイズ及び透湿度を測定した。
実施例9〜13により得られた共重合体の屈折率を比較すると、COD比率の高い実施例
12が最も大きく、TOPAS(屈折率1.54)との屈折率差が最も小さいことがわか
った(表3)。この実施例12の共重合体を配合した実施例18のフィルムはヘイズが低
く、高い透明性を持つことが確認された(表4)。
12が最も大きく、TOPAS(屈折率1.54)との屈折率差が最も小さいことがわか
った(表3)。この実施例12の共重合体を配合した実施例18のフィルムはヘイズが低
く、高い透明性を持つことが確認された(表4)。
表4に示すように、実施例9〜13の共重合体を配合した実施例15〜19のフィルムは
、いずれも比較例3に比べて高い透湿性を持つことが確認された。
また、CODが過剰に含有された共重合体(実施例10及び実施例12)を組成物として
含む実施例16と実施例18とを比べると、モノマーを滴下により添加した実施例18の
方が、モノマーを滴下によらず一括投入した実施例16よりもヘイズが低く、光学特性に
優れていた。これは、実施例12の方がより結晶性を示さなかったからであると考えられ
る。
、いずれも比較例3に比べて高い透湿性を持つことが確認された。
また、CODが過剰に含有された共重合体(実施例10及び実施例12)を組成物として
含む実施例16と実施例18とを比べると、モノマーを滴下により添加した実施例18の
方が、モノマーを滴下によらず一括投入した実施例16よりもヘイズが低く、光学特性に
優れていた。これは、実施例12の方がより結晶性を示さなかったからであると考えられ
る。
また、比較例3では、ヘイズは低いものの透湿度が極めて低く、比較例4では透湿度は付
与できるもののヘイズが高く、不透明であった。高ヘイズの原因として、PMMAは屈折
率1.49でありTOPASとの屈折率差が大きいこと、構造が大きく異なるために相溶
性が悪いことが考えられる。
与できるもののヘイズが高く、不透明であった。高ヘイズの原因として、PMMAは屈折
率1.49でありTOPASとの屈折率差が大きいこと、構造が大きく異なるために相溶
性が悪いことが考えられる。
また、実施例9〜13の共重合体を配合した実施例15〜19のフィルムは、いずれも破
断伸度が大きく、特にCOD比率の高い共重合体(実施例10及び実施例12)を配合し
た実施例16及び18のフィルムは高い伸び性を持つことが確認された。
一方、ゴム系樹脂を配合した比較例5では、破断伸度は大きいもののヘイズが高く、不透
明であった。
断伸度が大きく、特にCOD比率の高い共重合体(実施例10及び実施例12)を配合し
た実施例16及び18のフィルムは高い伸び性を持つことが確認された。
一方、ゴム系樹脂を配合した比較例5では、破断伸度は大きいもののヘイズが高く、不透
明であった。
本発明によれば、高度な光学特性と透湿性及び成形加工性とのバランスに優れ、かつ、透
明性の高いオレフィン系樹脂組成物、該オレフィン系樹脂組成物を用いてなる光学材料、
該オレフィン系樹脂組成物を得ることができるオレフィン系共重合体を提供することがで
きる。
明性の高いオレフィン系樹脂組成物、該オレフィン系樹脂組成物を用いてなる光学材料、
該オレフィン系樹脂組成物を得ることができるオレフィン系共重合体を提供することがで
きる。
Claims (9)
- オレフィン系共重合体と環状オレフィン系熱可塑性樹脂とを含有するオレフィン系樹脂組
成物であって、
前記オレフィン系共重合体は、下記一般式(1)で表される極性基含有環状オレフィンモ
ノマー[A]と、下記一般式(2)で表される非極性環状オレフィンモノマー、非極性基
からなる単環環状オレフィンモノマー、並びに、非極性基からなる直鎖及び/又は分岐オ
レフィンモノマーからなる群より選択される少なくとも1種の非極性オレフィンモノマー
[B]とが共重合されてなるものである
ことを特徴とするオレフィン系樹脂組成物。
極性基を表し、それ以外は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル
基、アラルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群より選択される少なくと
も1種の基である。Zは、−C(O)R3、−OC(O)R4、C(O)OR5又は−Si
Y1Y2Y3を表し、R1、R2、R3、R4及びR5は、水素原子、炭化水素基及び/又はハロ
ゲン化炭化水素基を表し、Y1、Y2及びY3は、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、
ハロゲン化炭化水素基、アルコキシ基及びアリロキシ基からなる群より選択される少なく
とも1種の基を表し、X1及びX2は、酸素原子又は炭化水素基を表す。p及びqは、0
〜3の整数を表す。
基、置換フェニル基、ベンジル基、ハロゲン化アルキル基、アラルキル基、シクロアルキ
ル基及びアリール基からなる群より選択される少なくとも1種の基である。また、B1と
B2とはアルキリデン基を形成していてもよく、B1とB3とはアルキレン基、シクロアル
キレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基又はアリーレン基を形成していてもよ
い。rは、0〜3の整数を表す。 - オレフィン系共重合体は、付加共重合体であることを特徴とする請求項1記載のオレフィ
ン系樹脂組成物。 - オレフィン系共重合体は、メタセシス共重合体であることを特徴とする請求項1記載のオ
レフィン系樹脂組成物。 - メタセシス共重合体は、極性基含有環状オレフィンモノマー[A]と非極性オレフィン[
B]とがメタセシス触媒の存在下で開環重合されてなるものであって、前記メタセシス触
媒は、下記一般式(3)、(4)、(5)及び(6)で表されるルテニウム系錯体触媒か
らなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項3記載のオレフィ
ン系樹脂組成物。
ル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基
及びアルキルチオ基からなる群より選択される少なくとも1種の基、又は、フェロセン誘
導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基によって置換されたフ
ェニルによって必要に応じて置換されていてもよく、X3及びX4は、同一又は異なるア
ニオン性配位子を表し、L1及びL2は、同一又は異なる中性電子供与体を表し、X3、
X4、L1及びL2の2個又は3個は、更に一緒に多座キレート化配位子を形成してもよ
い。
ル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基
、アルキルチオ基、アルキルシリル基及びアリールシリル基からなる群より選択される少
なくとも1種の基、又は、フェロセン誘導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原
子、アルコキシ基によって置換されたフェニルによって必要に応じて置換されていてよく
、X5及びX6は、同一又は異なるアニオン性配位子を表し、L3及びL4は、同一又は
異なる中性電子供与体を表し、X5、X6、L3及びL4の2個又は3個は、更に一緒に
多座キレート化配位子を形成してもよい。
アルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリー
ルオキシ基、アルコキシカルボニル基及びアルキルチオ基からなる群より選択される少な
くとも1種の基、又は、フェロセン誘導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原子
、アルコキシ基によって置換されたフェニルによって必要に応じて置換されていてよく、
Y4、Y5及びY6は、硫黄、酸素及び/又はセレン元素を表し、X7、X8、X9及び
X10は、同一又は異なるアニオン性配位子を表し、L5、L6、L7及びL8は、同一
又は異なる中性電子供与体を表し、X7、X8、X9、X10、L5、L6、L7及びL
8の2個又は3個は、更に一緒に多座キレート化配位子を形成してもよい。 - 請求項1、2、3又は4記載の樹脂組成物を用いてなることを特徴とする光学材料。
- 下記一般式(1)で表される極性基含有環状オレフィンモノマー[A]と、下記一般式(
2)で表される非極性環状オレフィンモノマー、非極性基からなる単環環状オレフィンモ
ノマー、並びに、非極性基からなる直鎖及び/又は分岐オレフィンモノマーからなる群よ
り選択される少なくとも1種の非極性オレフィンモノマー[B]とが共重合されてなるこ
とを特徴とするオレフィン系共重合体。
極性基を表し、それ以外は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル
基、アラルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群より選択される少なくと
も1種の基である。Zは、−C(O)R3、−OC(O)R4、C(O)OR5又は−Si
Y1Y2Y3を表し、R1、R2、R3、R4及びR5は、水素原子、炭化水素基及び/又はハロ
ゲン化炭化水素基を表し、Y1、Y2及びY3は、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、
ハロゲン化炭化水素基、アルコキシ基及びアリロキシ基からなる群より選択される少なく
とも1種の基を表し、X1及びX2は、酸素原子又は炭化水素基を表す。p及びqは、0
〜3の整数を表す。
基、置換フェニル基、ベンジル基、ハロゲン化アルキル基、アラルキル基、シクロアルキ
ル基及びアリール基からなる群より選択される少なくとも1種の基である。また、B1と
B2とはアルキリデン基を形成していてもよく、B1とB3とはアルキレン基、シクロアル
キレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基又はアリーレン基を形成していてもよ
い。rは、0〜3の整数を表す。 - 付加共重合体であることを特徴とする請求項6記載のオレフィン系共重合体。
- メタセシス共重合体であることを特徴とする請求項6記載のオレフィン系共重合体。
- メタセシス共重合体は、極性基含有環状オレフィンモノマー[A]と非極性オレフィン[
B]とがメタセシス触媒の存在下で開環重合されてなるものであって、前記メタセシス触
媒は、下記一般式(3)、(4)、(5)及び(6)で表されるルテニウム系錯体触媒か
らなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項8記載のオレフィ
ン系共重合体。
ル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基
及びアルキルチオ基からなる群より選択される少なくとも1種の基、又は、フェロセン誘
導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基によって置換されたフ
ェニルによって必要に応じて置換されていてもよく、X3及びX4は、同一又は異なるア
ニオン性配位子を表し、L1及びL2は、同一又は異なる中性電子供与体を表し、X3、
X4、L1及びL2の2個又は3個は、更に一緒に多座キレート化配位子を形成してもよ
い。
ル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基
、アルキルチオ基、アルキルシリル基及びアリールシリル基からなる群より選択される少
なくとも1種の基、又は、フェロセン誘導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原
子、アルコキシ基によって置換されたフェニルによって必要に応じて置換されていてよく
、X5及びX6は、同一又は異なるアニオン性配位子を表し、L3及びL4は、同一又は
異なる中性電子供与体を表し、X5、X6、L3及びL4の2個又は3個は、更に一緒に
多座キレート化配位子を形成してもよい。
アルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリー
ルオキシ基、アルコキシカルボニル基及びアルキルチオ基からなる群より選択される少な
くとも1種の基、又は、フェロセン誘導体を表し、これらは、アルキル基、ハロゲン原子
、アルコキシ基によって置換されたフェニルによって必要に応じて置換されていてよく、
Y4、Y5及びY6は、硫黄、酸素及び/又はセレン元素を表し、X7、X8、X9及び
X10は、同一又は異なるアニオン性配位子を表し、L5、L6、L7及びL8は、同一
又は異なる中性電子供与体を表し、X7、X8、X9、X10、L5、L6、L7及びL
8の2個又は3個は、更に一緒に多座キレート化配位子を形成してもよい。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004122033A JP2005200626A (ja) | 2003-12-17 | 2004-04-16 | オレフィン系樹脂組成物、光学材料及びオレフィン系共重合体 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003419949 | 2003-12-17 | ||
JP2004122033A JP2005200626A (ja) | 2003-12-17 | 2004-04-16 | オレフィン系樹脂組成物、光学材料及びオレフィン系共重合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005200626A true JP2005200626A (ja) | 2005-07-28 |
Family
ID=34829240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004122033A Pending JP2005200626A (ja) | 2003-12-17 | 2004-04-16 | オレフィン系樹脂組成物、光学材料及びオレフィン系共重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005200626A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007037517A1 (en) * | 2005-09-30 | 2007-04-05 | Fujifilm Corporation | Cyclic olefin resin film, polarizing plate, and liquid crystal display |
CN115368489A (zh) * | 2021-05-21 | 2022-11-22 | 中国石油化工股份有限公司 | 酯基改性三元乙丙橡胶的制备方法以及改性三元乙丙橡胶 |
-
2004
- 2004-04-16 JP JP2004122033A patent/JP2005200626A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007037517A1 (en) * | 2005-09-30 | 2007-04-05 | Fujifilm Corporation | Cyclic olefin resin film, polarizing plate, and liquid crystal display |
JP2007099824A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Fujifilm Corp | 環状オレフィン系樹脂フィルム、偏光板および液晶表示装置 |
CN115368489A (zh) * | 2021-05-21 | 2022-11-22 | 中国石油化工股份有限公司 | 酯基改性三元乙丙橡胶的制备方法以及改性三元乙丙橡胶 |
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