JP2005198485A - インバータ制御装置およびインバータ制御方法 - Google Patents

インバータ制御装置およびインバータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 AD変換器の増加を抑えながらも、モータなどの制御に必要なアナログ信号を必要なタイミングで検出できるインバータ制御装置を提供する。
【解決手段】 インバータ制御マイコン10は、AD変換器21〜23、セレクタ制御回路31、およびセレクタ32を備えている。セレクタ32は、セレクタ制御回路31による制御に従い、入力された7本のアナログ信号の中から、3本のアナログ信号を選択する。CPU11やインバータ制御信号生成回路17などで構成される制御信号生成部は、AD変換器21〜23で求めた3個のデジタル値に基づき、モータの制御信号Cntlを生成する。任意の3本のアナログ信号に対するAD変換を同時に実行することにより、検出したアナログ信号間の位相ずれをなくし、モータの制御を高い精度で行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、AD変換器を内蔵したインバータ制御装置およびインバータ制御方法に関する。
図15は、従来のインバータ制御マイクロコンピュータ(以下、インバータ制御マイコンという)の構成を示す図である。図15(a)に示すインバータ制御マイコン101は、CPU11、ROM12、RAM13、タイマ14、シリアルポート15、汎用I/Oポート16、インバータ制御信号生成回路17、およびAD変換器121を備えている。インバータ制御マイコン101は、後述するように、モータ制御装置に内蔵して使用される(図2を参照)。
モータ制御装置では、従来から省エネルギー化のために、インバータ制御マイコンに内蔵されたAD変換器で位置検出信号(アナログ信号)をデジタル値に変換する方法が使用されている。この方法では、インバータ制御マイコンにはアナログの位置検出信号が入力され、インバータ制御マイコンに内蔵されたAD変換器は、入力されたアナログ信号をデジタル値に変換する。次に、インバータ制御マイコンに内蔵されたCPUが、求められたデジタル値に基づき、モータの回転子の位置を計算する。次に、インバータ制御マイコンに内蔵されたインバータ制御信号生成回路が、求められた位置情報に基づき、モータの制御信号を生成する。モータは、上記手順により生成された制御信号によって制御される。
ここで、3相モータを駆動する場合には、位置検出信号として2本のアナログ信号を用いることが好ましい。ところが、図15(a)に示すインバータ制御マイコン101は、AD変換器121を1個しか備えていないので、2本のアナログ信号に対して同時にAD変換を実行することはできない。したがって、インバータ制御マイコン101では、2本のアナログ信号の検出タイミングに、ある程度の時間的ずれが生じる。しかし、モータは常時回転しているため、2本のアナログ信号の検出タイミングにずれが生じると、モータ制御の精度が悪くなる。
そこで、この問題を解決するため、図15(b)に示すように、2個のAD変換器121、122を備えたインバータ制御マイコン102が実用化されている。インバータ制御マイコン102は、2相の電流値(U相モータ電流IuとV相モータ電流Iv)に対して同時にAD変換を実行することができる。これにより、モータの制御を高い精度で行うことができる。
さらに、省エネルギー法の改正や電源高調波規制などに伴い、2相の電流値以外の要素を用いて、モータのインバータ制御を行う方法も検討されている。具体的には、モータ電流に加えてモータ電圧や電源電圧を検出することにより、モータのインバータ制御の効率を高める方法が検討されている。本出願人は、3個以上のAD変換器を備えたインバータ制御用半導体装置を提案済みである(特許文献1を参照)。
特開2002−165476号公報(図2)
例えば、特許文献1に記載された半導体装置を用いて、2相のモータ電流(U相モータ電流IuとV相モータ電流Iv)と2相のモータ電圧(U相モータ電圧VuとV相モータ電圧Vv)を検出する場合を考える。この場合、図16に示すように、2本の入力信号から1本の出力信号を選択する2個のマルチプレクサ131、132を用いてアナログ信号の選択を行えば、2相のモータ電流を同時に、あるいは2相のモータ電圧を同時に検出することができる。しかし、AD変換器121、122でAD変換を実行するためには、一定の時間がかかる。このため、図16に示す構成では、例えば、U相モータ電流IuとU相モータ電圧Vuを同時に検出することはできず、U相モータ電流Iuを検出した後にU相モータ電圧Vuを検出する必要がある。
この問題を解決する最も簡単な方法は、インバータ制御マイコンにより多くのAD変換器を内蔵することである。例えば、図17に示すように、2相のモータ電流と2相のモータ電圧を、マルチプレクサ133〜136を介して別々のAD変換器121〜124に入力すれば、2相のモータ電流と2相のモータ電圧に対して同時にAD変換を実行することができる。しかし、図17に示す構成には、AD変換器の増加に伴い、インバータ制御マイコンのコストが高くなるという問題がある。
それ故に、本発明は、AD変換器の増加を抑えながらも、モータなどの制御に必要なアナログ信号を必要なタイミングで検出できるインバータ制御装置およびインバータ制御方法を提供することを目的とする。
上記の問題点を解決するため、本発明のインバータ制御装置は、入力されたM本(Mは4以上の整数)のアナログ信号の中から、N本(Nは3以上、M未満の整数)のアナログ信号を選択する選択部と、選択部で選択されたN本のアナログ信号をN個のデジタル値に変換するN個のAD変換器と、N個のAD変換器で求めたN個のデジタル値に基づき、制御対象に対する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える。
この場合、選択部は、M本のアナログ信号の中から、任意のN本のアナログ信号を選択してもよい。あるいは、M本のアナログ信号のそれぞれに対して、N本のアナログ信号の中からL本(LはN未満の整数)のアナログ信号が予め定められており、選択部は、M本のアナログ信号のそれぞれを、各信号に対して予め定められたアナログ信号のいずれかとして出力してもよい。
本発明のインバータ制御装置は、選択部におけるアナログ信号の選択を制御する選択制御部をさらに備えていてもよい。選択制御部は、制御信号生成部に含まれるCPUから出力された命令や、所定の周期で発生するタイマ割込みに応じて、選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えてもよい。また、選択制御部は、N個のAD変換器の中の少なくとも一のAD変換器で求めたデジタル値に応じて、選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えてもよく、より好ましくは、上記デジタル値と予め定めた閾値とを比較し、その比較結果に応じて選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えてもよい。
また、選択制御部は、制御対象に対する制御が行われている間に、選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えてもよく、あるいは、制御対象に対する制御が行われるより前に、機種情報に基づき、選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えてもよい。
また、M本のアナログ信号に少なくとも2つの相の電流および1つの相の電圧が含まれている場合には、選択制御部は、選択部におけるアナログ信号の選択を、2つの相の電流をそれぞれ別個のAD変換器に出力する態様と、1つの相の電流および電圧をそれぞれ別個のAD変換器に出力する態様とに切り替えてもよい。この場合、選択制御部は、所定の周期で発生する周期信号に基づき、選択部におけるアナログ信号の選択を上記2つの態様に切り替えてもよい。あるいは、選択制御部は、N個のAD変換器の中の少なくとも一つのAD変換器で求めたデジタル値に応じて、選択部におけるアナログ信号の選択を上記2つの態様に切り替えてもよく、より好ましくは、上記デジタル値と予め定めた閾値とを比較し、当該比較結果に応じて、選択部におけるアナログ信号の選択を上記2つの態様に切り替えてもよい。
あるいは、N個のAD変換器の中の少なくとも一のAD変換器の性能が、残余のAD変換器の性能と異なっていてもよく、残余のAD変換器の性能より劣っていてもよい。M本のアナログ信号に負荷電流が含まれている場合には、選択制御部は、選択部におけるアナログ信号の選択を、負荷電流を相対的に高性能のAD変換器に出力し、負荷電流以外の信号を相対的に低性能のAD変換器に出力する態様と、負荷電流以外の信号の一部を相対的に高性能のAD変換器に出力し、負荷電流以外の信号の他の一部を相対的に低性能のAD変換器に出力する態様とに切り替えてもよい。より好ましくは、選択制御部は、選択部におけるアナログ信号の選択を、制御対象が制御されているときは前者の態様に、それ以外のときは後者の態様に切り替えてもよい。
本発明のインバータ制御方法は、入力されたM本(Mは4以上の整数)のアナログ信号の中から、N本(Nは3以上、M未満の整数)のアナログ信号を選択する選択ステップと、選択されたN本のアナログ信号をN個のデジタル値に変換するAD変換ステップと、求めたN個のデジタル値に基づき、制御対象に対する制御信号を生成する制御信号生成ステップとを備える。これに加えて本発明のインバータ制御方法には、上述した本発明のインバータ制御装置におけるインバータ制御方法が含まれる。
本発明のインバータ制御装置およびインバータ制御方法によれば、AD変換の対象となる複数のアナログ信号を選択部(あるいは選択ステップ)で選択できるので、必要に応じて、複数のアナログ信号に対するAD変換を同時に実行することができる。したがって、内蔵するAD変換器の個数を最小限に抑えながらも、入力信号を切り替えながら制御を行う必要があるモータなどを、高い精度で制御することができる。例えば、モータの制御に適用した場合には、要求される省エネルギー性能を満たす機器を提供することができる。
また、上記選択制御部(あるいは選択制御ステップ)を用いることにより、各タイミングに応じて、ソフトウェアの負荷を増加させることなく、選択部(あるいは選択ステップ)におけるアナログ信号の選択を変更することができる。
また、性能の異なるAD変換器を用いることにより、入力されたアナログ信号に対して最適なAD変換器を選択できるので、コストの上昇を最小限に抑えながら、精度の高いAD変換を実行することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインバータ制御マイコンの構成を示す図である。図1に示すインバータ制御マイコン10は、CPU11、ROM12、RAM13、タイマ14、シリアルポート15、汎用I/Oポート16、インバータ制御信号生成回路17、3個のAD変換器21〜23、セレクタ制御回路31、およびセレクタ32を備えている。
インバータ制御マイコン10は、モータ制御装置に内蔵して使用される。図2は、インバータ制御マイコン10を内蔵したモータ制御装置の構成を示す図である。図2において、モータ41のインバータ制御は、インバータ制御マイコン10を用いて行われる。インバータ制御マイコン10には、モータ41の状態を示す情報として、2相のモータ電流(U相モータ電流IuとV相モータ電流Iv)と2相のモータ電圧(U相モータ電圧VuとV相モータ電圧Vv)とが、アナログ信号で入力される。また、インバータ制御マイコン10には、上記以外にも、電源電圧や温度センサ出力などが、アナログ信号で入力される。インバータ制御マイコン10は、入力されたアナログ信号を内部でデジタル値に変換し、求めたデジタル値に基づきモータ制御信号Cntlを生成する。モータ制御信号Cntlは、モータ駆動回路42で所定のレベルに増幅され、モータ41に供給される。
AD変換器21〜23は、互いに独立して、入力されたアナログ信号をデジタル値に変換する。このため、インバータ制御マイコン10は、最大3本のアナログ信号に対するAD変換を同時に実行することができる。AD変換器21とAD変換器22には同じ性能のAD変換器が使用され、AD変換器23にはこれよりも性能が劣るAD変換器が使用される。例えば、AD変換器21、22には、変換速度が1.5マイクロ秒、分解能が10ビットの相対的に高速かつ高分解能のAD変換器が使用され、AD変換器23には、変換速度が5マイクロ秒、分解能が8ビットの相対的に低速かつ低分解能のAD変換器が使用される。
CPU11、ROM12、RAM13、およびインバータ制御信号生成回路17は、全体として、AD変換器21〜23で求めたデジタル値に対して所定の信号処理を実行し、モータ制御信号Cntlを生成する制御信号生成部として機能する。
インバータ制御マイコン10には、図1に示すように、7本のアナログ信号(U相モータ電流Iu、U相モータ電圧Vu、V相モータ電流Iv、V相モータ電圧Vv、電源電圧Vs、第1の温度センサ出力T1、および第2の温度センサ出力T2)が入力される。これら7本のアナログ信号は、セレクタ32を介して、AD変換器21〜23に入力される。セレクタ32は、セレクタ制御回路31による制御に従い、入力された7本のアナログ信号の中から、任意の3本のアナログ信号を選択する。セレクタ32で選択された3本のアナログ信号は、それぞれ、AD変換器21〜23の入力信号となる。
図3は、セレクタ32の詳細な構成を示す図である。図3に示すセレクタ32aは、7本の入力信号に対応して7個のスイッチを備えている。各スイッチは、3個のAD変換器21〜23に接続されており、入力信号を3個のAD変換器21〜23のいずれかに出力するか、あるいは、入力信号を出力しない。なお、図3では、図面を簡略化するために、U相モータ電流Iuの出力先を切り替えるスイッチ51と、第1の温度センサ出力T1の出力先を切り替えるスイッチ52のみが示され、他の5個のスイッチは省略されている。このように構成されたセレクタ32aによれば、入力された7本のアナログ信号の中から、任意の3本のアナログ信号を選択することができる。
図4は、3相モータの電流波形図である。図4に示すように、3相のモータ電流(U相モータ電流Iu、V相モータ電流Iv、およびW相モータ電流Iw)の和は、キルヒホッフの法則により、常にゼロとなる。したがって、例えば、U相モータ電流IuとV相モータ電流Ivを検出すれば、W相モータ電流Iwを計算で求めることができる。また、3相のモータ電流が得られれば、モータ41の回転子の位置を計算で求めることができる。
図5は、U相モータ電圧とU相モータ電流の波形図である。図5に示すように、U相モータ電圧VuとU相モータ電流Iuの間には、モータ41における負荷などに起因する位相ずれが生じる。したがって、例えば、U相モータ電圧VuとU相モータ電流Iuの間の位相ずれに基づき、モータ41の負荷状態などを推定することができる。なお、同様の方法で、V相モータ電圧VvとV相モータ電流Ivの間の位相ずれ、あるいは、W相モータ電圧VwとW相モータ電流Iwの間の位相ずれを検出して、モータ41の負荷状態を推定することもできる。
これらの点を考慮すると、例えば、図6に示すモータ制御アルゴリズムを構成することができる。図6に示すアルゴリズムでは、まず、U相モータ電流IuとV相モータ電流Ivに基づき、モータ41の回転子の位置(すなわち、位相)が推定される(ステップS101)。次に、U相モータ電流IuとU相モータ電圧Vuに基づき、モータ41の負荷が推定される(ステップS102)。最後に、推定された位相および負荷に基づき、出力電圧(すなわち、モータ41に印加する電圧)が計算される(ステップS103)。CPU11は、ROM12に格納されたプログラムを実行することにより、一定の周期で(典型的には、キャリア周期ごとに)図6に示すアルゴリズムを実行する。インバータ制御信号生成回路17は、CPU11で求めた出力電圧に基づき、モータ制御信号Cntlを生成する。このようにして、モータ41のインバータ制御を行うことができる。
図7は、セレクタ32の動作を説明するための図である。セレクタ32は、上述したように、セレクタ制御回路31による制御に従い、入力された7本のアナログ信号の中から、任意の3本のアナログ信号を選択する。CPU11がキャリア周期ごとに図6に示すアルゴリズムを実行するために、キャリア周期は前半と後半の2つに分割される。セレクタ32は、キャリア周期の前半では図7(a)に示すように、キャリア周期の後半では図7(b)に示すように、入力された7本のアナログ信号から3本のアナログ信号を選択する。これにより、キャリア周期の前半では、AD変換器21にはU相モータ電流Iuが、AD変換器22にはV相モータ電流Ivが、AD変換器23には電源電圧Vsが、それぞれ入力される。また、キャリア周期の後半では、AD変換器21、23にはキャリア周期の前半と同じアナログ信号が、AD変換器22にはV相モータ電流Ivに代えてU相モータ電圧Vuが、それぞれ入力される。なお、モータ41が停止している間は、図7(c)に示すように、AD変換器21には第1の温度センサ出力T1が、AD変換器22には第2の温度センサ出力が、それぞれ入力される。
以下、本実施形態に係るインバータ制御マイコン10の効果を説明する。図8は、従来のインバータ制御マイコンにおけるアナログ信号の選択を示す図である。図8には、2本の入力から1本の出力を選択する3個のマルチプレクサ114〜116を用いて、7本のアナログ信号から3本のアナログ信号を選択する構成が示されている。図8に示す構成では、AD変換器111にはU相モータ電流IuまたはU相モータ電圧Vuが、AD変換器112にはV相モータ電流IvまたはV相モータ電圧Vvが、AD変換器113には電源電圧Vs、第1の温度センサ出力T1または第2の温度センサ出力T2が、それぞれ入力される。図8に示す構成を有するインバータ制御マイコンは、U相モータ電流IuとV相モータ電流Ivに対するAD変換を同時に実行することができるが、U相モータ電流IuとU相モータ電圧Vuに対するAD変換を同時に実行することはできない。このため、U相モータ電流IuとU相モータ電圧Vuを検出するためには、図9に示すように、AD変換器111において、U相モータ電流Iuに対するAD変換を実行した後に、U相モータ電圧Vuに対するAD変換を実行する必要がある。
ところが、AD変換器111〜113でAD変換を実行するためには、所定の時間dがかかる。このため、図8に示す構成を有するインバータ制御マイコンは、同じ時刻のU相モータ電流IuとU相モータ電圧Vuに対してAD変換を実行することができない。すなわち、本来は、時刻tにおけるU相モータ電流Iuと時刻tにおけるU相モータ電圧Vuを検出すべきであるのに、実際には、時刻tにおけるU相モータ電流Iuと時刻(t+d)におけるU相モータ電圧Vuを検出することしかできない。例えば、AD変換にかかる時間dが2.5マイクロ秒である場合、U相モータ電流IuとU相モータ電圧VuのAD変換タイミングには、2.5マイクロ秒の時間的ずれが生じる。モータ電流やモータ電圧は時間の経過とともに大きく変動するので、図8に示す構成を有するインバータ制御マイコンでは、検出したモータ電圧に誤差が生じ、結果として、モータ41の制御の精度が悪くなる。
例えば、6極モータを機械回転数100rps(1秒間に100回転)で駆動する場合を考えると、このときの電気周波数は300Hz、すなわち、1回転の所要時間は3.333ミリ秒(1/300秒)となる。この条件下で、上記のようにU相モータ電流IuとU相モータ電圧VuのAD変換タイミングが2.5マイクロ秒ずれたとすると、実際よりも0.27°ずれた位置のU相モータ電圧Vuが検出されることになる。
この場合、AD変換のタイミングにずれが生じることを予め考慮に入れて、AD変換器の出力値を補正することもできる。例えば、電圧値が正弦波状に変化すると仮定すれば、振幅、周波数、および遅れ時間などに基づき、AD変換器から出力された電圧値に対する補正値を推定することができる。しかしながら、現実には電圧値は外乱などの影響により正弦波状に変化しない場合が多く、また、モータの加速中あるいは減速中に上記の方法で正確な補正値を求めることは非常に困難である。
これに対して、本実施形態に係るインバータ制御マイコン10では、AD変換は、図10に示すタイミングで実行される。すなわち、図10に示すタイミングTaでは、セレクタ32は、図7(a)に示すように、AD変換器21に対する入力としてU相モータ電流Iuを、AD変換器22に対する入力としてV相モータ電流Ivを選択する。これにより、AD変換器21、22では、U相モータ電流IuとV相モータ電流Ivが同時に検出される。その後、検出されたU相モータ電流IuとV相モータ電流Ivに基づき、モータ41の回転子の位置が推定される(図6のステップS101)。また、図10に示すタイミングTbでは、セレクタ32は、図7(b)に示すように、AD変換器21に対する入力としてU相モータ電流Iuを、AD変換器22に対する入力としてU相モータ電圧Vuを選択する。これにより、AD変換器21、22では、U相モータ電流IuとU相モータ電圧Vuが同時に検出される。その後、検出されたU相モータ電流IuとU相モータ電圧Vuに基づき、モータ41の負荷が推定され(図6のステップS102)、推定された位置および負荷に基づき、出力電圧が算出される(図6のステップS103)。
このように図8に示す従来のインバータ制御マイコンでは、位相ずれが生じたU相モータ電圧Vuが検出されるのに対して、本実施形態に係るインバータ制御マイコン10では、U相モータ電圧Vuの位相ずれは全くなくなる。しかも、外乱によって信号波形が乱れた場合や、モータの加速中あるいは減速中でも、信号を正確に検出できる。したがって、本実施形態に係るインバータ制御マイコン10によれば、モータ41の制御を高い精度で行うことができる。一般的に言えば、M本のアナログ信号から任意のN本のアナログ信号を選択するセレクタを備えたインバータ制御マイコンによれば、従来のインバータ制御マイコンで発生するAD変換結果における位相ずれをなくし、モータの制御を高い精度で行うことができる。
また、上述したように、インバータ制御マイコン10では、AD変換器23には、AD変換器21、22よりも性能が劣るAD変換器が使用される。一般に、モータ制御を行うときには、高速かつ高精度でAD変換を実行する必要がある。そこで、モータ41が回転している間は、図7(a)および(b)に示すように、AD変換器21、22はモータ制御用に使用され、AD変換器23はその他のアナログ信号(この例では、電源電圧Vs)のAD変換に使用される。一方、モータ41が停止している間は、モータ制御用にAD変換を実行する必要がない。そこで、モータ41が停止している間は、図7(c)に示すように、AD変換器21は第1の温度センサ出力T1のAD変換に、AD変換器22は第2の温度センサ出力T2のAD変換に使用される。したがって、本実施形態に係るインバータ制御マイコン10によれば、モータが停止している間に、温度センサ出力T1、T2に対して、高速かつ高精度なAD変換を実行することができる。
従来のインバータ制御マイコンにおいて、温度センサ出力などに対して高速かつ高精度なAD変換を実行するためには、インバータ制御マイコンに含まれるすべてのAD変換器が高速かつ高精度であることが必要とされる。このため、インバータ制御マイコンのチップ面積が増大し、コストが増大する。これに対して、本実施形態に係るインバータ制御マイコン10によれば、AD変換器23として、比較的、低速かつ低精度なAD変換器を使用しながら、温度センサ出力T1、T2に対して、高速かつ高精度なAD変換を実行することができる。
なお、以上の説明では、セレクタ32は、モータ41が停止している間に、図7(c)に示すようにアナログ信号を選択することとしたが、モータ41が回転している間であっても、モータ制御用のAD変換タイミングの合間に、図7(c)に示すようにアナログ信号を選択してもよい。
以上に示すように、本実施形態に係るインバータ制御装置によれば、AD変換器の増加を抑えながらも、モータの制御に必要なアナログ信号を必要なタイミングで検出し、モータの制御を高い精度で行うことができる。また、性能の異なるAD変換器を用いることにより、入力されたアナログ信号に対して最適なAD変換器を選択し、コストの上昇を最小限に抑えながら、精度の高いAD変換を実行することができる。
なお、以上の説明では、セレクタ32は、7本の入力信号の中から、任意の3本の出力信号を選択することとしたが、セレクタ32における信号の選択には一定の制約が課せられていてもよい。例えば、各出力信号に対して7本未満の入力信号が予め定められており、各出力信号は予め定められた入力信号の中から選択されることとしてもよい。あるいは、各入力信号に対して2本の出力信号が予め定められており、各入力信号は予め定められた出力信号のいずれかとして出力されることとしてもよい。
この場合、セレクタ32の詳細は、例えば、図11に示すようになる。図11に示すセレクタ32bは、図3に示すセレクタ32aと同様、7本の入力信号に対応して7個のスイッチを備えている。ただし、各スイッチは、3個のAD変換器21〜23のうち2個のAD変換器のみに接続されており、入力信号を2個のAD変換器のいずれかに出力するか、あるいは、入力信号を出力しない。なお、図11では、図面を簡略化するために、U相モータ電流Iuの出力先を切り替えるスイッチ61と、第1の温度センサ出力T1の出力先を切り替えるスイッチ62のみが示され、他の5個のスイッチは省略されている。
上記のようなセレクタ32bによれば、U相モータ電流IuのAD変換をAD変換器21またはAD変換器22のいずれかで実行し、第1の温度センサ出力T1のAD変換をAD変換器22またはAD変換器23のいずれかで実行することができる。また、セレクタ32bの回路規模は、任意の入力信号を任意のAD変換器に対して出力するセレクタ32a(図3)よりも小さくなる。なお、セレクタ32bは、U相モータ電流IuをAD変換器23に出力できないが、上述したように、モータ制御を行うときには、元々、高速かつ高精度でAD変換を実行する必要があるので、上記の点は実用上特に問題にはならない。
以上に示すように、上記のように構成されたセレクタを用いれば、任意の入力信号を任意のAD変換器に対して出力するセレクタを用いた場合と比較して、同時にAD変換できる信号の組合せに制約があるものの、回路規模が小さくなるという効果がある。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、図12を参照して、セレクタ制御回路31の入力信号について説明する。本実施形態の構成要素のうち、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する。セレクタ制御回路31には、図12に示すように、入力信号として、CPU11から出力されたコマンド信号Cmdと、タイマ14から出力された割込み信号Intと、AD変換器23で求めたデジタル値D3とが入力される。
第1の実施形態で説明したように、セレクタ32は、セレクタ制御回路31による制御に従い、入力された7本のアナログ信号から任意の3本のアナログ信号を選択する。この場合、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を、例えば、モータ41の運転状態や制御状況に応じて切り替えることとしてもよい。モータ41の運転状態や制御状況は、CPU11が実行するソフトウェアで検出することができる。そこで、CPU11は、インバータ制御を行うためのソフトウェアを実行するときに、必要に応じて、セレクタ制御回路31にコマンド信号Cmdを出力する。セレクタ制御回路31は、CPU11から出力されたコマンド信号Cmdに応じて、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を切り替える。これにより、モータ41の運転状態や制御状況に応じて、適切なタイミングで、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を切り替えることができる。
また、一定の周期でモータ制御アルゴリズム(例えば、図6に示すアルゴリズム)を実行する場合には、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を、タイマ14から一定の周期で出力される割込み信号Intに基づき切り替えてもよい。この場合、タイマ14からは、一定の周期で(例えば、キャリア周期の半分の周期で)、割込み信号Intが出力される。セレクタ制御回路31は、タイマ14から出力された割込み信号Intに応じて、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を切り替える。
従来のインバータ制御マイコンでは、タイマ14から出力された割込み信号はCPU11に入力され、アナログ信号の選択を切り替える処理は、CPU11の割込み処理ルーチン内でソフトウェア的に実行される。これに対して、本実施形態に係るインバータ制御マイコンでは、タイマ14から割込み信号Intが出力されると、アナログ信号の選択は、セレクタ制御回路31によって自動的に切り替えられる。したがって、ソフトウェアの負荷を増加させることなく、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を切り替えることができる。
また、モータ41の制御アルゴリズムを、モータ41の駆動状況によって変化させてもよい。例えば、インバータ制御マイコン10は、モータ41の負荷が重いときには、負荷の変動に素早く追従するために、2相のモータ電流を検出して回転子の位置を推定する処理と、同相のモータ電流とモータ電圧を同時に検出して負荷を推定する処理を交互に行い(図10を参照)、負荷が軽いときには、前者の処理だけを行うモータ制御アルゴリズムを採用してもよい。
本実施形態に係るインバータ制御マイコン10では、セレクタ制御回路31は、AD変換器23で求めたデジタル値D3に応じて、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を切り替える。したがって、ソフトウェアの負荷を増加させることなく、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を切り替えることができる。なお、この場合、セレクタ制御回路31は、AD変換器23で求めたデジタル値D3と予め設定された閾値を比較し、その比較結果に応じて、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を切り替えてもよい。
図13は、本実施形態に係るインバータ制御マイコンにおけるキャリア周期処理を示すフローチャートである。本実施形態に係るインバータ制御マイコンでは、各キャリア周期において、図13に示すステップS201〜S203が1回ずつ実行される。各キャリア周期では、AD変換器を選択する処理が2回行われ(ステップS201およびS202)、その後に所定の演算処理が実行される(ステップS203)。ステップS201およびS202では、上述したように、一定時間ごとに、あるいは、演算処理の結果に応じて、セレクタ32におけるアナログ信号の選択が切り替えられる。本実施形態に係るインバータ制御マイコンは、ステップS201およびS202において、AD変換器を選択する処理をハードウェアで自動的に実行するので、AD変換器を選択する処理をソフトウェアで実行する必要がない。
一般にモータのインバータ制御では、図9および図10に示すように、AD変換処理と、AD変換結果に基づく演算処理とが、キャリア周期ごとに繰り返し実行される。この際、AD変換処理と演算処理の処理時間の合計がキャリア周期を超えると、モータ制御装置を正しく構成できなくなる。このため、インバータ制御マイコンの仕様を決定するときには、上記処理時間の合計がキャリア周期を超えないようにすることが必須条件となる。もしこの合計がキャリア周期を超えた場合には、CPUの速度を上げるなどの対策が必要となる。しかし、CPUの速度を上げると、インバータ制御マイコンのコストが大幅に増加する。
これに対して、本実施形態に係るインバータ制御マイコン10によれば、各タイミングに応じて、ソフトウェアの負荷を増加させることなく、セレクタ32におけるアナログ信号の選択を変更することができる。したがって、比較的軽微なコスト増加を伴うものの、ソフトウェア処理を大幅に軽減することができるので、動作速度が遅く低コストのCPU11を用いても、モータの制御を高い精度で行うことができる。
また、ここまで、インバータ制御マイコンがモータの制御中にアナログ信号の選択を動的に切り替える点について説明してきたが、インバータ制御マイコンがモータの停止中にアナログ信号の選択を静的に切り替えることも効果的である。例えば、インバータ制御マイコンがモータの停止中に図14に示す機種切替処理を実行すれば、同じインバータ制御マイコンを用いて、あるアナログ入力信号Vxに対して相対的に高精度なAD変換を行うモータ制御装置(以下、機種Aの装置という)と、アナログ入力信号Vxに対して相対的に低精度なAD変換を行うモータ制御装置(以下、機種Bの装置という)とを実現することができる。
図14に示す機種切替処理では、インバータ制御マイコンは、まず、機種情報を読み出す(ステップS301)。例えば、ステップS301では、インバータ制御マイコンは、外部に設けられたEEPROMに格納された機種情報を読み出してもよく、あるいは、基板上のジャンパ線やディップスイッチを用いて設定された機種情報を入出力ポート経由で読み出してもよい。次に、インバータ制御マイコンは、読み出した機種情報が機種Aを示すか否かを判定し(ステップS302)、機種Aを示す場合はステップS303へ、それ以外の場合はステップS304へ進む。前者の場合、インバータ制御マイコンは、アナログ入力信号Vxが相対的に高精度なAD変換器でAD変換されるようにセレクタの設定を制御する(ステップS303)。後者の場合、インバータ制御マイコンは、アナログ入力信号Vxが相対的に低精度なAD変換器でAD変換されるようにセレクタの設定を制御する(ステップS304)。その後、インバータ制御マイコンの制御は、メインルーチンへ戻る。
従来のインバータ制御マイコンを用いて複数機種のモータ制御装置を開発する場合、機種によって使用するマイコンを変更したり、機種によって別のプリント基板を作成したりする必要がある。これに対して、本実施形態に係るインバータ制御マイコンが図14に示す機種切替処理を行うこととすれば、同じインバータ制御マイコンと同じプリント基板を用いて、機種Aと機種Bのいずれも実現することができる。したがって、複数機種のモータ制御装置を開発する場合の開発コストおよび製造コストを削減することができる。
なお、ここでは、機種によって必要とされるAD変換の精度が異なる場合について説明したが、機種によって同時に変換すべきアナログ入力信号の組合せが異なる場合などについても、同様の手法を適用することができる。
なお、上記各実施形態では、一例として、インバータ制御マイコンについて説明したが、AD変換器を内蔵したDSPなど、その他の半導体装置についても、同様のインバータ制御装置を構成し、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、上記各実施形態では、一例として、制御対象がモータである場合について説明したが、制御対象が直流から交流を作成するインバータ制御によって駆動される任意の負荷である場合についても、同様の手法を適用すれば、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、上記各実施形態では、一例として、3個のAD変換器を内蔵したインバータ制御マイコンについて説明したが、インバータ制御マイコンは、N個(Nは3以上の整数)のAD変換器を内蔵してもよいことは言うまでもない。N個のAD変換器を内蔵したインバータ制御マイコンでは、セレクタが、入力されたM本(MはNより大きい整数)のアナログ信号からN本のアナログ信号を選択すればよい。この場合、セレクタは、入力されたM本のアナログ信号の中から、任意のN本のアナログ信号を選択してもよい。あるいは、入力されたM本のアナログ信号のそれぞれに対して、N本のアナログ信号の中からL本(LはN未満の整数)のアナログ信号が予め定められており、セレクタは、入力されたM本のアナログ信号のそれぞれについて、各信号に対して予め定められたアナログ信号のいずれかとして出力してもよい。
本発明のインバータ制御装置およびインバータ制御方法は、AD変換器の個数を抑えながらも、モータなどの制御に使用されるアナログ信号を必要なタイミングで検出できるので、入力信号を切り替えながら制御を行う必要があるモータなどの制御に利用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るインバータ制御マイコンの構成を示す図 図1に示すインバータ制御マイコンを含むモータ制御装置の構成を示す図 図1に示すインバータ制御マイコンに含まれるセレクタの詳細な構成(第1の構成)を示す図 3相モータの電流波形図 U相モータ電圧とU相モータ電流の波形図 図1に示すインバータ制御マイコンにおけるモータ制御アルゴリズムを示す図 図1に示すインバータ制御マイコンに含まれるセレクタの動作を示す図 従来のインバータ制御マイコンにおけるアナログ信号の選択を示す図 従来のインバータ制御マイコンにおけるAD変換のタイミングチャート 図1に示すインバータ制御マイコンにおけるAD変換のタイミングチャート 図1に示すインバータ制御マイコンに含まれるセレクタの詳細な構成(第2の構成)を示す図 本発明の第2の実施形態に係るインバータ制御マイコンの構成を示す図 本発明の第2の実施形態に係るインバータ制御マイコンにおけるキャリア周期処理を示すフローチャート 本発明の第2の実施形態に係るインバータ制御マイコンにおける機種切替処理を示すフローチャート 従来のインバータ制御マイコンの構成を示す図 従来のインバータ制御マイコンにおけるアナログ信号の選択を示す図 従来のインバータ制御マイコンにおけるアナログ信号の選択を示す図
符号の説明
10…インバータ制御マイコン
11…CPU
12…ROM
13…RAM
14…タイマ
15…シリアルポート
16…汎用I/Oポート
17…インバータ制御信号生成回路
21〜23…AD変換器
31…セレクタ制御回路
32…セレクタ
41…モータ
42…モータ駆動回路
51、52、61、62…スイッチ

Claims (36)

  1. 入力された複数のアナログ信号に基づき、制御対象に対する制御信号を生成するインバータ制御装置であって、
    入力されたM本(Mは4以上の整数)のアナログ信号の中から、N本(Nは3以上、M未満の整数)のアナログ信号を選択する選択部と、
    前記選択部で選択されたN本のアナログ信号をN個のデジタル値に変換するN個のAD変換器と、
    前記N個のAD変換器で求めたN個のデジタル値に基づき、制御対象に対する制御信号を生成する制御信号生成部とを備えた、インバータ制御装置。
  2. 前記選択部は、前記M本のアナログ信号の中から、任意のN本のアナログ信号を選択することを特徴とする、請求項1に記載のインバータ制御装置。
  3. 前記M本のアナログ信号のそれぞれに対して、前記N本のアナログ信号の中からL本(LはN未満の整数)のアナログ信号が予め定められており、
    前記選択部は、前記M本のアナログ信号のそれぞれを、各信号に対して予め定められたアナログ信号のいずれかとして出力することを特徴とする、請求項1に記載のインバータ制御装置。
  4. 前記選択部におけるアナログ信号の選択を制御する選択制御部をさらに備えた、請求項1に記載のインバータ制御装置。
  5. 前記選択制御部は、前記制御信号生成部に含まれるCPUから出力された命令に応じて、前記選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項4に記載のインバータ制御装置。
  6. 前記選択制御部は、所定の周期で発生するタイマ割込みに応じて、前記選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項4に記載のインバータ制御装置。
  7. 前記選択制御部は、前記N個のAD変換器の中の少なくとも一のAD変換器で求めたデジタル値に応じて、前記選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項4に記載のインバータ制御装置。
  8. 前記選択制御部は、前記N個のAD変換器の中の少なくとも一のAD変換器で求めたデジタル値と予め定めた閾値とを比較し、当該比較結果に応じて前記選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項4に記載のインバータ制御装置。
  9. 前記選択制御部は、前記制御対象に対する制御が行われている間に、前記選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項4に記載のインバータ制御装置。
  10. 前記選択制御部は、前記制御対象に対する制御が行われるより前に、機種情報に基づき、前記選択部におけるアナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項4に記載のインバータ制御装置。
  11. 前記M本のアナログ信号に、少なくとも2つの相の電流および1つの相の電圧が含まれており、
    前記選択制御部は、前記選択部におけるアナログ信号の選択を、2つの相の電流をそれぞれ別個の前記AD変換器に出力する第1の態様と、1つの相の電流および電圧をそれぞれ別個の前記AD変換器に出力する第2の態様とに切り替えることを特徴とする、請求項4に記載のインバータ制御装置。
  12. 前記選択制御部は、所定の周期で発生する周期信号に基づき、前記選択部におけるアナログ信号の選択を前記第1および第2の態様に切り替えることを特徴とする、請求項11に記載のインバータ制御装置。
  13. 前記選択制御部は、前記N個のAD変換器の中の少なくとも一つのAD変換器で求めたデジタル値に応じて、前記選択部におけるアナログ信号の選択を前記第1および第2の態様に切り替えることを特徴とする、請求項11に記載のインバータ制御装置。
  14. 前記選択制御部は、前記N個のAD変換器の中の少なくとも一つのAD変換器で求めたデジタル値と予め定めた閾値とを比較し、当該比較結果に応じて、前記選択部におけるアナログ信号の選択を前記第1および第2の態様に切り替えることを特徴とする、請求項13に記載のインバータ制御装置。
  15. 前記N個のAD変換器の中の少なくとも一のAD変換器の性能が、残余のAD変換器の性能とは異なることを特徴とする、請求項1に記載のインバータ制御装置。
  16. 前記N個のAD変換器の中の少なくとも一のAD変換器の性能が、残余のAD変換器の性能より劣ることを特徴とする、請求項15に記載のインバータ制御装置。
  17. 前記M本のアナログ信号に負荷電流が含まれており、
    前記選択制御部は、前記選択部におけるアナログ信号の選択を、前記負荷電流を相対的に高性能の前記AD変換器に出力し、前記負荷電流以外の信号を相対的に低性能の前記AD変換器に出力する第1の態様と、前記負荷電流以外の信号の一部を相対的に高性能の前記AD変換器に出力し、前記負荷電流以外の信号の他の一部を相対的に低性能の前記AD変換器に出力する第2の態様とに切り替えることを特徴とする、請求項16に記載のインバータ制御装置。
  18. 前記選択制御部は、前記選択部におけるアナログ信号の選択を、前記制御対象が制御されているときは前記第1の態様に、それ以外のときは前記第2の態様に切り替えることを特徴とする、請求項17に記載のインバータ制御装置。
  19. 入力された複数のアナログ信号に基づき、制御対象に対する制御信号を生成するインバータ制御方法であって、
    入力されたM本(Mは4以上の整数)のアナログ信号の中から、N本(Nは3以上、M未満の整数)のアナログ信号を選択する選択ステップと、
    選択されたN本のアナログ信号をN個のデジタル値に変換するAD変換ステップと、
    求めたN個のデジタル値に基づき、制御対象に対する制御信号を生成する制御信号生成ステップとを備えた、インバータ制御方法。
  20. 前記選択ステップは、前記M本のアナログ信号の中から、任意のN本のアナログ信号を選択することを特徴とする、請求項19に記載のインバータ制御方法。
  21. 前記M本のアナログ信号のそれぞれに対して、前記N本のアナログ信号の中からL本(LはN未満の整数)のアナログ信号が予め定められており、
    前記選択ステップは、前記M本のアナログ信号のそれぞれを、各信号に対して予め定められたアナログ信号のいずれかとして出力することを特徴とする、請求項19に記載のインバータ制御方法。
  22. 前記アナログ信号の選択を制御する選択制御ステップをさらに備えた、請求項19に記載のインバータ制御方法。
  23. 前記選択制御ステップは、CPUから出力された命令に応じて、前記アナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項22に記載のインバータ制御方法。
  24. 前記選択制御ステップは、所定の周期で発生するタイマ割込みに応じて、前記アナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項22に記載のインバータ制御方法。
  25. 前記選択制御ステップは、前記N本のアナログ信号の中の少なくとも一のアナログ信号を変換して求めたデジタル値に応じて、前記アナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項22に記載のインバータ制御方法。
  26. 前記選択制御ステップは、前記N本のアナログ信号の中の少なくとも一のアナログ信号を変換して求めたデジタル値と予め定めた閾値とを比較し、当該比較結果に応じて前記アナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項22に記載のインバータ制御方法。
  27. 前記選択制御ステップは、前記制御対象に対する制御が行われている間に、前記アナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項22に記載のインバータ制御方法。
  28. 前記選択制御ステップは、前記制御対象に対する制御が行われるより前に、機種情報に基づき、前記アナログ信号の選択を切り替えることを特徴とする、請求項22に記載のインバータ制御方法。
  29. 前記M本のアナログ信号に、少なくとも2つの相の電流および1つの相の電圧が含まれており、
    前記選択制御ステップは、前記アナログ信号の選択を、2つの相の電流がそれぞれ別個にデジタル信号に変換されるように選択する第1の態様と、1つの相の電流および電圧がそれぞれ別個にデジタル信号に変換されるように選択する第2の態様とに切り替えることを特徴とする、請求項22に記載のインバータ制御方法。
  30. 前記選択制御ステップは、所定の周期で発生する周期信号に基づき、前記アナログ信号の選択を前記第1および第2の態様に切り替えることを特徴とする、請求項29に記載のインバータ制御方法。
  31. 前記選択制御ステップは、前記N本のアナログ信号の中の少なくとも一のアナログ信号を変換して求めたデジタル値に応じて、前記アナログ信号の選択を前記第1および第2の態様に切り替えることを特徴とする、請求項29に記載のインバータ制御方法。
  32. 前記選択制御ステップは、前記N本のアナログ信号の中の少なくとも一のアナログ信号を変換して求めたデジタル値と予め定めた閾値とを比較し、当該比較結果に応じて、前記アナログ信号の選択を前記第1および第2の態様に切り替えることを特徴とする、請求項31に記載のインバータ制御方法。
  33. 前記AD変換ステップは、前記N本のアナログ信号の中の少なくとも一のアナログ信号を、残余のアナログ信号とは異なる性能でデジタル値に変換することを特徴とする、請求項19に記載のインバータ制御方法。
  34. 前記AD変換ステップは、前記N本のアナログ信号の中の少なくとも一のアナログ信号を、残余のアナログ信号より劣る性能でデジタル値に変換することを特徴とする、請求項33に記載のインバータ制御方法。
  35. 前記M本のアナログ信号に負荷電流が含まれており、
    前記選択制御ステップは、前記アナログ信号の選択を、前記負荷電流が相対的に高性能でデジタル値に変換され、前記負荷電流以外の信号が相対的に低性能でデジタル値に変換されるように選択する第1の態様と、前記負荷電流以外の信号の一部が相対的に高性能でデジタル値に変換され、前記負荷電流以外の信号の他の一部が相対的に低性能でデジタル値に変換されるように選択する第2の態様とに切り替えることを特徴とする、請求項34に記載のインバータ制御方法。
  36. 前記選択制御ステップは、前記アナログ信号の選択を、前記制御対象が制御されているときは前記第1の態様に、それ以外のときは前記第2の態様に切り替えることを特徴とする、請求項35に記載のインバータ制御方法。
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