JP2005194724A - 金属製屋根板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 止着具を、覆面部13から桟木に打ち込んで固定していく金属製屋根板1において、立ち上がり部11には、谷部14から立ち上げられた箇所にはくぼみ部分11aが形成されており、山部15から立ち上げられた箇所にはへこみ部分11bが形成されており、覆面部13において、山部15から折り下げられた箇所には凹部分13bが形成されている金属製屋根板1を用いる。
【選択図】 図1
Description
また、そのような金属製屋根板において、特に千鳥葺きの外観にすることができるものに関する。
また、桟木3に載る載置面12bが、下方に突出して形成されており、その載置面12bから面板10の山部15の頂部分15aまでの高さが、谷部14の底部分14aまでの高さの8割以上であり、かつ、載置面12bから少なくとも止着具Sを固定できる分だけは低くなっている高さであることを特徴としている。
このような構成の金属製屋根板1の棟側縁を桟木3に載せ、その上の段に葺く金属製屋根板1の覆面部13を、下段に施工されている金属製屋根板1の立ち上がり部11に重ねる。そして、その重なり箇所から止着具Sを打ち込んで桟木3に固定する。このとき、図9(イ)の通り、山部15から折り下げられた覆面部13のほぼ中央の低い位置に止着具Sを打ち込む。
この金属製屋根板1には、覆面部13において、山部15の頂部分15aにできるだけ近く、かつ、桟木3に止着具Sを打ち込むことができる箇所に穴13cが設けてある。そして、この金属製屋根板1の棟側縁を桟木3に載せ、その上の段に葺く金属製屋根板1の覆面部13を、下段に施工されている金属製屋根板1の立ち上がり部11に重ねる。さらに、前述の穴13cから止着具Sを打ち込んで桟木3の側面に固定する。
図11(イ)は、さらに他の従来技術である(特許文献4参照)。これは、実公昭62−44012号公報第7図に記載されたものである。棟側の形状が開示されていないが、金属製屋根板1であって、面板10には山部15と谷部14が交互に形成されており、軒側縁は、折り下げられて覆面部13が形成されており、谷部14の軒側縁から折り下げられた覆面部13に、切り欠き部分13aが形成されている。この切り欠き部分13aが、下段に施工されている金属製屋根板1の山部15をまたいで葺かれる。このため、千鳥葺きの外観となっている。
金属製屋根板の面板には山部と谷部が交互に形成されており、棟側に釘等の止着具を打ち込むための穴が4カ所あいている。この穴は、桟木の上面に打ち込むためのものである。面板10の軒側縁は、折り下げられて覆面部が形成されており、谷部の軒側縁から折り下げられた箇所に切り欠き部分が形成されている。さらに、左右方向の一側の軒側にも止着具を下段側の桟木の上面に打ち込むための穴があいており、他側に、左右に隣り合う金属製屋根板にはめ込んで固定するための突出片が形成されている。
そして、軒棟方向に所定の間隔をあけて固定された桟木の上段側に、金属製屋根板の棟側の穴を、下段側に側方の穴を載せ、それぞれの穴から止着具を打ち込んで桟木の上面に固定する。また、側方穴近くの覆面部の内側に、隣りに施工する金属製屋根板の突出片を引っかけるようにしてはめ込む。続いて、上段に施工する金属製屋根板の切り欠き部分が、下段の金属製屋根板の山部をまたぐようにして、千鳥葺きにする。
図9の場合には、山部から折り下げられた覆面部のほぼ中央の低い位置、つまり、覆面部から前方に延出している軒側縁の最高部のすぐ上の箇所に止着具を打ち込まなければならないため、金属製屋根板を傷つけやすかった。
図10の場合には、覆面部において、山部の頂部分にできるだけ近く、かつ、桟木に止着具を打ち込むことができる箇所に設けられている穴から、止着具を斜めに打ち込まなければならない。このため、止着箇所が限られているのに加え、桟木の側面に対して、横方向の角度と上下方向の角度を考慮して打たないと、桟木に確実に止着することができなかった。
さらに、打ち込み箇所は、軒側方向に円弧を描いて突出している谷部であって、山部の頂部分にできるだけ近い箇所であるため、金属製屋根板と桟木との間に空間があり、強固に固定することができなかった。
図11(イ)、つまり、実公昭62−44012号公報の第7図には、覆面部から止着具を打ち込んで桟木に止着することは開示されていない。このため、(ア)同様、覆面部が容易に持ち上げられて剥がれる恐れがあった。
図9の場合には、山部から折り下げられた覆面部のほぼ中央の低い位置、つまり、覆面部から前方に延出している軒側縁の最高部のすぐ上の箇所に止着具を打ち込まなければならないため、金属製屋根板を傷つけやすかった。
図10の場合には、覆面部において、山部の頂部分にできるだけ近く、かつ、桟木に止着具を打ち込むことができる箇所に設けられている穴から、止着具を斜めに打ち込まなければならない。このため、止着箇所が限られているのに加え、桟木の側面に対して、横方向の角度と上下方向の角度を考慮して打たないと、桟木に確実に止着することができなかった。
さらに、打ち込み箇所は、軒側方向に円弧を描いて突出している谷部であって、山部の頂部分にできるだけ近い箇所であるため、金属製屋根板と桟木との間に空間があり、強固に固定することができなかった。
しかし、本願によれば、金属製屋根板において、立ち上がり部には、谷部から立ち上げられた箇所にはくぼみ部分が形成されており、山部から立ち上げられた箇所にはへこみ部分が形成されており、覆面部において、山部から折り下げられた箇所には凹部分が形成されている。このため、上段に施工する金属製屋根板の覆面部の凹部分が、下段に位置する金属製屋根板のくぼみ部分またはへこみ部分に組み合わせられる。そして、その重なり箇所から、桟木の側面に止着具を打ち込むことで、ほぼ水平方向から、桟木にしっかり止着具を止着できる。
図11(イ)には、覆面部から止着具を打ち込んで桟木に止着することは開示されていない。このため、(ア)同様、覆面部が容易に持ち上げられて剥がれる恐れがあった。
しかし、本願によれば、上段に施工する金属製屋根板の覆面部の凹部分が、下段に位置する金属製屋根板のくぼみ部分またはへこみ部分に組み合わせられる。そして、その重なり箇所から、桟木の側面に止着具を打ち込むことで、ほぼ水平方向から、桟木にしっかり止着具を止着できる。
しかし、本願によれば、千鳥葺きの外観にすることができる金属製屋根板を比較的安価に提供できる。
このような金属製屋根板の縁面部を桟木に載せ、上段に施工する金属製屋根板の覆面部を、下段に施工されている金属製屋根板の立ち上がり部に重ねてかぶせる。そして、くぼみ部分と凹部分との重なり箇所から止着具を打ち込んで、桟木の側面に固定する。または、へこみ部分と凹部分との重なり箇所から止着具を打ち込んで、桟木の側面に固定する。
面板10の棟側縁は、立ち上げられて立ち上がり部11が形成され、該立ち上がり部11には、山部15から立ち上げられた箇所にはへこみ部分11b・11bが、谷部14から立ち上げられた箇所の中央部分には、くぼみ部分11a・11aが形成されている。
立ち上がり部11は、さらに棟側方向へ延出されて、縁面部12が形成されており、その縁面部12には、上段の金属製屋根板1の谷部14を支持することができる支持面12aと、支持面12aよりもくぼんでいて、桟木3に載置される載置面12bとが形成されている。このことは、図3に、いっそう明確に示されている。
谷部14の立ち上がり部11から棟側方向に延出されて形成された縁面部12に設けられた、くぼみ部分11aの両脇の載置面12bは、その棟側に支持面12aを形成しており、三方が壁で囲まれるようにしてくぼませて形成してある。このため、谷部14から立ち上がり部11を上るようにして雨水が内部に浸入しようとするのを防ぐことができる。
山部15から折り下げられた覆面部13には凹部分13bが形成されており、釘等の止着具Sを打ち込みやすいように、穴13cがあけられている。凹部分13bは、谷部14から折り下げられた覆面部13よりも内側方向にくぼませて形成されている。
凹部分13bは、下段に位置する金属製屋根板1の谷部14の立ち上がり部11に形成されているくぼみ部分11aと重なり合う位置に形成されている。また、凹部分13bとくぼみ部分11aとは、重なり合う形状に形成されている。凹部分13bとくぼみ部分11aとは、このような関係になっている。その重なり箇所から止着具Sを打ち込んで桟木3の側面に固定する際に、それぞれ立ち上がり部11と覆面部13とから内側方向にくぼませてあるため、凹部分13bとくぼみ部分11aとの重なり箇所が桟木3にいっそう近づくようになっているのである。
尚、凹部分13bは、下段に施工されている金属製屋根板1のくぼみ部分11aに重ねて止着具Sを打ち込むことができる高さを有している。
さらに、覆面部13において、谷部14の軒側縁から折り下げられた箇所には切り欠き部分13aが形成されている。この切り欠き部分13aは、金属製屋根板1を葺いていったときに、下段に位置する金属製屋根板1の山部15をまたぐことができる形状に形成されている。
本実施例の金属製屋根板1の山部15は、頂部分15aから左右に緩やかに傾斜するような形状になっている。このため、切り欠き部分13aの形状も、その形状に合わせた形状になっている。
山部15の形状が、緩やかな円弧状であったり平面であったりした場合には、切り欠き部分13aの形状を、その形状に合わせるとよい。しかし、山部15の形状と切り欠き部分13aの形状が必ずしも合っていなくてもよい。たとえば、切り欠き部分13aが半円状であって、山部15の頂部分15aが平らであってもよい。
軒棟方向は、まず、桟木3の表面に、縁面部12の載置面12bを載せ、桟木3の軒側側面に、くぼみ部分11aを当てるようにして、金属製屋根板1を施工する。
そして、下段に位置する金属製屋根板1の谷部14からの立ち上がり部11に形成されているくぼみ部分11aに、上段に施工する金属製屋根板1の凹部分13bを組み合わせる。このとき、上段に位置する金属製屋根板1の切り欠き部分13aが、下段に位置する金属製屋根板1の山部15をまたぐように葺いていく。そして、山部15の穴13cから止着具Sを打ち込んで、金属製屋根板1を桟木3の側面に固定するのである。
このようにして、千鳥葺きの外観に屋根を葺いていくことができる。千鳥葺きにすることで、軒棟方向において、山部15と谷部14が交互に連続していく。このため、金属製屋根板1を桟木3の側面に止着具Sで固定したあとで、谷部14が持ち上げられた場合に、浮き上がりにくい屋根構造を提供することができる。
また、この金属製屋根板1は、切り欠き部分13aと凹部分13bとで、位置決めの役目も果たしている。もし、切り欠き部分13aだけが形成されていて、それがやや大きめであった場合には、止着箇所が定まらない恐れがある。しかし、切り欠き部分13aが、下段に位置する金属製屋根板1の山部15をまたいでいるのに加え、凹部分13bが、下段に位置する金属製屋根板1のくぼみ部分11aに組み合わせられる。このため、凹部分13bとくぼみ部分11aの重なり箇所から止着具Sを、確実に打ち込むことができる。
本実施例の切り欠き部分13aは、覆面部13において、谷部14から折り下げられた箇所の中央部分に形成されている。そして、凹部分13bは、下段に位置する金属製屋根板1の立ち上げ部11において、谷部14から立ち上げられた箇所の中央部分に形成されているくぼみ部分11aに組み合わせられるから、千鳥葺きなのである。
つまり、図4のように、下段に位置する金属製屋根板1の山部15・15間の中央部分に、上段に位置する金属製屋根板1の山部15が位置している。
しかし、切り欠き部分13aを、たとえば、山部15の左側に寄せて形成する。そして、上段に施工する金属製屋根板1の凹部分13bが組み合わせられるくぼみ部分11aを、山部15の右側にずらしたならば、回し葺きにすることもできる。
従来のような金属製屋根板1の場合には熟練を要し、一カ所ずつ確認しながら打ち込んでいた。しかし、本願によれば、打ち込み箇所が明確で、特に熟練を要しない。
図3の通り、桟木3と金属製屋根板1との間も空間が大きくあいていないため、止着具Sがどんどん食い込むことはない。従って、釘を打ったときの衝撃で金属製屋根板1がへこむようなことがないし、ほぼ水平な角度で打ち込むことができるので、釘打ち機を用いてスピードアップをはかることもできる。
支持面12aの形状は、上段に施工される金属製屋根板1の谷部14を支持することができればよく、さざ波状や緩い円弧状でもよい。
まず、野地材6上の所定の位置に縦桟木5を固定し、その上から防水紙4を敷いていく。防水紙4を敷く際、左右に隣接する防水紙4・4の端部分は重ね合わせてあるが、各防水紙4の端部を縦桟木5の上にかぶせるようにする。つまり、縦桟木5の上面には左右の防水紙4が重なっていることになる。
その後、縦桟木5上の所定の位置に桟木3を、釘等の止着具Sにて固定していく。
このように、縦桟木5の上に防水紙4を敷いた後、桟木3を固定すると、万一雨漏りした場合、桟木3を固定した止着具Sの穴から雨水が内部に浸入することを防ぐことができる。
つまり、一般には、野地材6上に防水紙4を敷いてから、縦桟木5を固定して、桟木3を縦桟木5上に固定する。桟木3を固定した止着具Sは縦桟木5、野地材6へと貫通し、野地材6上に敷いてある縦桟木5下の防水紙4に穴があくことになる。そうすると、雨水は防水紙4上を流れるので、縦桟木5の下の防水紙4にあけられた穴を通って内部へと浸入してしまう。
これに対し、本実施例の構成を採ると、野地材6上に縦桟木5を固定した際の止着具Sの穴は、縦桟木5上に敷かれた防水紙4によって覆われる。
このように、万一雨漏りした場合、桟木3を固定した止着具Sの穴から雨水が内部に浸入することを防ぐことができるものである。
続いて、縦桟木5と縦桟木5との間に、図6(イ)に示したバックアップ材2を入れていく。このバックアップ材2は、縦桟木5・5間よりも狭い幅で、縦桟木5の上に配置して固定される桟木3・3間に落とし込まれるバックアップ材2及び、その上に葺かれる金属製屋根板1を支持することができる高さのものである。幅は、このバックアップ材2の両脇を通って、雨水が流れる程度の隙間ができるように設定するとよい。(イ)のバックアップ材2が縦桟木5・5間に入れられる高さで、図6(ア)のバックアップ材2と上段に施工される金属製屋根板1を支持することができればよい。
図6(イ)のバックアップ材2を配置するとき、先に桟木3を軒棟方向に所定の間隔で固定しておき、その桟木3と桟木3との間に、このバックアップ材2を差し込むようにして配置するとよい。このことにより、発泡ポリスチレン等でできた軽いバックアップ材2が、風で飛ばされてしまうのを防ぐことができる。そのため、本実施例のバックアップ材2は、桟木3・3間に差し込みやすいように、軒棟方向となる側の角が取れている。このバックアップ材2の下面もしくは上下面に縦溝を設けて、排水をいっそう高めてもよい。
バックアップ材2の形状や、その配置方法を限定するものではなく、縦桟木5・5間に図6(イ)のバックアップ材2を配置してから、桟木3を縦桟木5に固定してもよい。
その後、縦桟木5上に、図6(ア)に示したバックアップ材2を敷いていく。
このバックアップ材2の裏面には、凹部が設けられていない。このバックアップ材2をもう少し厚くし、そのバックアップ材2の裏面に凹部を形成し、このバックアップ材2だけを用いて、凹部を縦桟木5にかぶせて配置することも考えられる。しかし、そのようにしない理由について説明する。
縦桟木5は、その下に固定されているタルキやモヤに合わせて取り付けられる。たとえば、一般住宅において、通常は455mmピッチであるタルキが、455mmよりも狭い間隔や広い間隔で固定されていることがある。そうすると、縦桟木5の取り付けピッチも、変わることになる。
もし、図6(ア)のバックアップ材2の裏面に、縦桟木5にかぶさる凹部が設けてあるものを用いた場合には、異なるピッチの縦桟木5に対応することができない。しかし、これまで述べたような二種類のバックアップ材2・2を組み合わせて用いることにより、縦桟木5のピッチが違う場合でも対応することができる。
本実施例の金属製屋根板1の山部15の幅は50mm以内であるが、金属製屋根板1をプレス成型して山部15の幅を50mm以内とした場合、山部15は、形成できる高さに自ずと限界が生じるので、作業中に職人が誤って踏んでしまっても、変形しにくい強度を有するものである。このため、金属製屋根板1の山部15に合わせた凸条を、バックアップ材2の表面に形成する必要がないのである。
このバックアップ材2を、縦桟木5と直交させて縦桟木5に止着された桟木3・3間に落とし込む。
図6(ア)のバックアップ材2の表面に凸条がなく、裏面に凹部がないため、金属製屋根板1の山部15や谷部14及び縦桟木5を気にせずに、素早く桟木3・3間に落とし込んでいくことができる。バックアップ材2の高い側を、軒側の桟木3に当てて配置していくとよい。
このバックアップ材2は、凸条を形成しなくても金属製屋根板1を支持することができるため、その分だけコストダウンがはかれる。さらに、金属製屋根板1の面板10の軒棟方向の長さよりも短くしてあるが、面板10とほぼ同じ長さにしてもよい。
このようなバックアップ材2を敷いた後、金属製屋根板1を葺いていく。
これまで述べた通り、野地材6と金属製屋根板1の間を層としたとき、下から順に、野地材6・縦桟木5・防水紙4・防水紙4の上であって、左右に隣り合う縦桟木5と縦桟木5の間に図16(イ)のバックアップ材2・桟木3・図16(ア)のバックアップ材2となっていればよい。
(ア)は、金属製屋根板1の切断面の一部を示している。頂部分15aから左右両側に緩やかに傾斜している面を持つ山部15と、平面である谷部14とを有している。(イ)は、(ア)とは谷部14が異なっており、谷部14の中央部分が、底部分14aよりもわずかに高くなっている。
(ウ)は、(ア)や(イ)とは異なり、谷部14が緩やかな凹状になっており、谷部14の最低部が底部分14aとなっている。(エ)は、(ア)から(ウ)の山部15とは異なり、頂部分15aが平面となっており、突出している箇所がない。
また、図示していないが、山部15の形状を緩やかな円弧状にすることもできる。
このように、山部15や谷部14の形状は、第一実施例から第四実施例の形状に限定されるものではない。山部15の最高部である頂部分15aから、谷部14の最低部である底部分14aまでの高さが、立ち上がり部11の高さよりも低くなっていればよい。
本願の金属製屋根板1は、山部15と谷部14が連続している横長状で、面板10の水下には、下方向に折り下げて形成された覆面部13が形成されており、面板10の水上には、上方向に折り曲げて形成された立ち上がり部11と立ち上がり部11から後方に延出している縁面部12とが形成されており、野地材6に所定の間隔で固定されている桟木3に縁面部12が載るように配置して、止着具Sを、覆面部13から桟木3に打ち込んで固定していく。立ち上がり部11には、谷部14から立ち上げられた箇所には、くぼみ部分11aが形成されており、山部15から立ち上げられた箇所には、へこみ部分11bが形成されており、前記覆面部13において、山部15から折り下げられた箇所には凹部分13bが形成されている。
下段に位置する金属製屋根板1のくぼみ部分11aに、上段に施工する金属製屋根板1の凹部分13bが組み合わせられる場合には、千鳥葺きの外観となる。下段に位置する金属製屋根板1のへこみ部分11bに、上段に施工する金属製屋根板1の凹部分13bが組み合わせられる場合には、軒棟方向に山部15・15同士・谷部14・14同士が連続していく外観となる。
このとき、下段に位置する金属製屋根板1のくぼみ部分11a、または、へこみ部分11bに、上段に位置する金属製屋根板1の凹部分13bが組み合わせられ、そこから止着具Sを打ち込んで桟木3の側面に固定する。このため、打ち込み箇所が明確で、しかも、ほぼ水平方向から確実に打ち込むことができる。
また、その金属製屋根板1の覆面部13において、谷部14から折り下げられた箇所には切り欠き部分13aが形成されており、その切り欠き部分13aは、金属製屋根板1を葺いていったときに下段に位置する金属製屋根板1の山部15をまたぐことができる形状に形成することで、前述の金属製屋根板1を比較的安価に千鳥葺きの外観に葺くことができる。
くぼみ部分11a、または、へこみ部分11bと、凹部分13bとは、一方だけでなく両方が、立ち上がり部11及び覆面部13から内側方向にくぼませられて形成されている。そして、くぼみ部分11aまたはへこみ部分11bと凹部分13bとは、下段に位置する金属製屋根板1のくぼみ部分11aまたはへこみ部分11bに、上段に位置する金属製屋根板1の凹部分13bが組み合わせられ、その重なり箇所から止着具Sが打ち込まれるようになっている。このことにより、金属製屋根板1・1同士の位置決めができるし、止着箇所も明確となる。また、桟木3の側面に金属製屋根板1がいっそう近づくので、強固に固定することもできる。
10 面板
11 立ち上がり部
11a くぼみ部分
11b へこみ部分
12 縁面部
12a 支持面
12b 載置面
13 覆面部
13a 切り欠き部分
13b 凹部分
13c 穴
14 谷部
14a 底部分
15 山部
15a 頂部分
15b 溝部分
2 バックアップ材
3 桟木
3A 金属製桟木
4 防水紙
5 縦桟木
6 野地材
S 止着具
Claims (2)
- 山部と谷部が連続している横長状で、
面板の水下には、下方向に折り下げて形成された覆面部が形成されており、
面板の水上には、上方向に折り曲げて形成された立ち上がり部と立ち上がり部から後方に延出している縁面部とが形成されており、
野地材に所定の間隔で固定されている桟木に縁面部が載るように金属製屋根板を配置して、
止着具を、覆面部から桟木に打ち込んで固定していく金属製屋根板において、
前記立ち上がり部には、谷部から立ち上げられた箇所にはくぼみ部分が形成されており、
山部から立ち上げられた箇所にはへこみ部分が形成されており、
前記覆面部において、
山部から折り下げられた箇所には凹部分が形成されている金属製屋根板。 - 覆面部において、
谷部から折り下げられた箇所には切り欠き部分が形成されており、
該切り欠き部分は、金属製屋根板を葺いていったときに下段に位置する金属製屋根板の山部をまたぐことができる形状に形成されており、
上段に位置する金属製屋根板の凹部分は、下段に位置する金属製屋根板のくぼみ部分に組み合わせられている請求項1記載の金属製屋根板。
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