JPH10259650A - 建築物の屋根構造及びその施工方法 - Google Patents
建築物の屋根構造及びその施工方法Info
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- JPH10259650A JPH10259650A JP6470497A JP6470497A JPH10259650A JP H10259650 A JPH10259650 A JP H10259650A JP 6470497 A JP6470497 A JP 6470497A JP 6470497 A JP6470497 A JP 6470497A JP H10259650 A JPH10259650 A JP H10259650A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 同一断面形状に形成された屋根板を、平面視
において略テーパ状に配設することにより、施工性や加
工性が低下することのない屋根意匠がドーム状や円錐状
等である建築物の屋根構造及びその施工方法を提供する
こと。 【解決手段】 建築物の屋根構造では、下地1上に保持
部材2を水上側から水下側まで適宜間隔に整列させて、
流れ方向について略テーパ状に並列するように配置し、
同一断面形状の屋根板4は、略テーパ状に並列した保持
部材に対応して、水上側と水下側の長さ内で斜面部4b角
度により有効幅を順次変化させて、屋根面における山部
a間がテーパ状を呈する態様に葺いてある。その施工方
法では、保持部材間に屋根板をその水上側と水下側の長
さ内で斜面部角度を調整して有効幅を順次変化させてテ
ーパー状に対応することにより敷設して葺く。
において略テーパ状に配設することにより、施工性や加
工性が低下することのない屋根意匠がドーム状や円錐状
等である建築物の屋根構造及びその施工方法を提供する
こと。 【解決手段】 建築物の屋根構造では、下地1上に保持
部材2を水上側から水下側まで適宜間隔に整列させて、
流れ方向について略テーパ状に並列するように配置し、
同一断面形状の屋根板4は、略テーパ状に並列した保持
部材に対応して、水上側と水下側の長さ内で斜面部4b角
度により有効幅を順次変化させて、屋根面における山部
a間がテーパ状を呈する態様に葺いてある。その施工方
法では、保持部材間に屋根板をその水上側と水下側の長
さ内で斜面部角度を調整して有効幅を順次変化させてテ
ーパー状に対応することにより敷設して葺く。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接続状態におい
て、山部と谷部が交互に形成されて、概略波状で且つ山
部間が平面視テーパ状の外観を呈する建築物の屋根構造
及びその施工方法に関するものである。
て、山部と谷部が交互に形成されて、概略波状で且つ山
部間が平面視テーパ状の外観を呈する建築物の屋根構造
及びその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、建築物に用いられる金属系の屋根
板は、ロール成形技術によって、長尺で同一断面形状の
屋根板を大量に成形することが可能となり、各種形式の
ものが市場に存在する。一方で建築物は、外観意匠の多
様化により、ドーム状や円錐状等の屋根が増加してい
る。前記形状の屋根に、上下方向に長尺な縦葺き屋根板
を葺く場合、概ね以下の2通りの方法が取られている。
その一つは、平面図で見た場合、円を多角に小割りした
略3角形状の集合またはその一部を構成する略台形状の
集合から成る多面体とし、個別の面間を通常の左右の加
工部が平行な屋根板によって葺く。他の一つは、特開昭
58−322号公報に開示されているように、屋根板自
身をテーパ状に成形して葺く。しかしながら、前記した
2つの従来技術は、以下のような問題がある。先ず前者
のものでは、略3角形状または略台形状の面体の左右の
側縁に関わる屋根板が、必ず特殊形状となるため、左右
の加工部が平行な屋根板を前記特殊形状に二次加工しな
ければならない。各面体の負担面積を細分化した場合、
両側部に位置する屋根板の二次加工範囲が全長に近づ
き、また各面体の現場施工による取り合い箇所が増加す
るという問題がある。一方、各面体の負担面積を細分化
しない場合、加工対象の屋根板の枚数が増加すると共
に、そもそも本来意図した建築物の意匠が得難いという
問題がある。一方、後者のものは、予めテーパ状に裁断
された材料を片側の側縁のみ成形する成形機を通して半
成形状態とした後、半成形品を当初の材料挿入側に設置
した、もう一方の側縁を成形する成形機を通して屋根板
を完成させるというものである。このため、通常品のロ
ール成形に対して、倍の手間と倍に近い成形スペースが
必要になるという問題がある。なお公知技術の製造方法
は、実施例図面で示されるように並列配置ではなく、縦
列に配置し得るかもしれないが、その場合には、通常品
のロール成形に対して完全に倍以上の成形スペースが必
要となる。
板は、ロール成形技術によって、長尺で同一断面形状の
屋根板を大量に成形することが可能となり、各種形式の
ものが市場に存在する。一方で建築物は、外観意匠の多
様化により、ドーム状や円錐状等の屋根が増加してい
る。前記形状の屋根に、上下方向に長尺な縦葺き屋根板
を葺く場合、概ね以下の2通りの方法が取られている。
その一つは、平面図で見た場合、円を多角に小割りした
略3角形状の集合またはその一部を構成する略台形状の
集合から成る多面体とし、個別の面間を通常の左右の加
工部が平行な屋根板によって葺く。他の一つは、特開昭
58−322号公報に開示されているように、屋根板自
身をテーパ状に成形して葺く。しかしながら、前記した
2つの従来技術は、以下のような問題がある。先ず前者
のものでは、略3角形状または略台形状の面体の左右の
側縁に関わる屋根板が、必ず特殊形状となるため、左右
の加工部が平行な屋根板を前記特殊形状に二次加工しな
ければならない。各面体の負担面積を細分化した場合、
両側部に位置する屋根板の二次加工範囲が全長に近づ
き、また各面体の現場施工による取り合い箇所が増加す
るという問題がある。一方、各面体の負担面積を細分化
しない場合、加工対象の屋根板の枚数が増加すると共
に、そもそも本来意図した建築物の意匠が得難いという
問題がある。一方、後者のものは、予めテーパ状に裁断
された材料を片側の側縁のみ成形する成形機を通して半
成形状態とした後、半成形品を当初の材料挿入側に設置
した、もう一方の側縁を成形する成形機を通して屋根板
を完成させるというものである。このため、通常品のロ
ール成形に対して、倍の手間と倍に近い成形スペースが
必要になるという問題がある。なお公知技術の製造方法
は、実施例図面で示されるように並列配置ではなく、縦
列に配置し得るかもしれないが、その場合には、通常品
のロール成形に対して完全に倍以上の成形スペースが必
要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、前記した従来技術の問題点を解消して、同一断面形
状に形成された屋根板を、平面視において略テーパ状に
配設することにより、施工性や加工性が低下することの
ない屋根意匠がドーム状や円錐状の屋根を含む各種意匠
の屋根である建築物の屋根構造及びその施工方法を提供
することにある。
は、前記した従来技術の問題点を解消して、同一断面形
状に形成された屋根板を、平面視において略テーパ状に
配設することにより、施工性や加工性が低下することの
ない屋根意匠がドーム状や円錐状の屋根を含む各種意匠
の屋根である建築物の屋根構造及びその施工方法を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した課題を
達成するため、建築物の屋根構造では、下地上に屋根板
を受支する保持部材を所定間隔で取り付け、中央に少な
くとも一つの谷面部を形成し、斜面部を介して、両側縁
に半山部を形成した同一断面形状の屋根板を前記保持部
材間に敷設し、屋根を葺き上げた状態で、山部と谷部が
交互に現れる建築物の屋根構造であって、前記保持部材
は、水上側と水下側とで配置間隔を順次位相させて、流
れ方向について略テーパ状に並列するように配置し、前
記屋根板は、前記略テーパ状に並列した保持部材に対応
して、水上側と水下側の長さ内で前記斜面部角度により
有効幅を順次変化させて、屋根面における山部間がテー
パ状を呈する態様に葺いてあることを特徴とする。また
本発明の屋根構造では、前記保持部材は、屋根板の有効
幅部分の高さ以上の有効高さを有していることを特徴と
する。また本発明の屋根構造では、前記保持部材は、屋
根板の有効幅の増減に伴って変化する高さの減増にあわ
せて上下に調整可能な態様にしてあることを特徴とす
る。また本発明の屋根構造では、前記屋根板の谷面部に
1つ以上の有効幅調整用山部を形成してあることを特徴
とする。また本発明の屋根構造では、前記屋根板の斜面
部の上縁又は下縁における少なくとも一方の角度変更部
位に断面略S字状のくびれ部を形成したことを特徴とす
る。また本発明の屋根構造では、前記保持部材は、前記
屋根板の山部の裏面を受支する受支部を有し、前記屋根
板の山部の表面側には、前記受支部との間に前記屋根板
を挟持する屋根板保持部材兼カバー保持部材を配置する
と共に、前記屋根板の山部及び屋根板保持部材兼カバー
保持部材をカバーで被覆したことを特徴とする。また本
発明の屋根構造では、前記受支部は、屋根板の前記山部
における頂部分のほぼ全幅にわたる幅を有していること
を特徴とする。そして本発明の建築物の屋根構造の施工
方法では、下地上に保持部材を水上側と水下側とで配置
間隔を順次位相させて、流れ方向について略テーパ状に
並列するように配設した後、この略テーパ状に並列した
保持部材間に、中央の少なくとも一つの谷面部から斜面
部を介して両側縁に半山部を形成した同一断面形状の屋
根板をその水上側と水下側の長さ内で前記斜面部角度を
調整して有効幅を順次変化させてテーパー状に対応する
ことにより敷設し、山部と谷部が交互に現れた屋根面に
おける山部間がテーパ状を呈する態様に葺くことを特徴
とする。
達成するため、建築物の屋根構造では、下地上に屋根板
を受支する保持部材を所定間隔で取り付け、中央に少な
くとも一つの谷面部を形成し、斜面部を介して、両側縁
に半山部を形成した同一断面形状の屋根板を前記保持部
材間に敷設し、屋根を葺き上げた状態で、山部と谷部が
交互に現れる建築物の屋根構造であって、前記保持部材
は、水上側と水下側とで配置間隔を順次位相させて、流
れ方向について略テーパ状に並列するように配置し、前
記屋根板は、前記略テーパ状に並列した保持部材に対応
して、水上側と水下側の長さ内で前記斜面部角度により
有効幅を順次変化させて、屋根面における山部間がテー
パ状を呈する態様に葺いてあることを特徴とする。また
本発明の屋根構造では、前記保持部材は、屋根板の有効
幅部分の高さ以上の有効高さを有していることを特徴と
する。また本発明の屋根構造では、前記保持部材は、屋
根板の有効幅の増減に伴って変化する高さの減増にあわ
せて上下に調整可能な態様にしてあることを特徴とす
る。また本発明の屋根構造では、前記屋根板の谷面部に
1つ以上の有効幅調整用山部を形成してあることを特徴
とする。また本発明の屋根構造では、前記屋根板の斜面
部の上縁又は下縁における少なくとも一方の角度変更部
位に断面略S字状のくびれ部を形成したことを特徴とす
る。また本発明の屋根構造では、前記保持部材は、前記
屋根板の山部の裏面を受支する受支部を有し、前記屋根
板の山部の表面側には、前記受支部との間に前記屋根板
を挟持する屋根板保持部材兼カバー保持部材を配置する
と共に、前記屋根板の山部及び屋根板保持部材兼カバー
保持部材をカバーで被覆したことを特徴とする。また本
発明の屋根構造では、前記受支部は、屋根板の前記山部
における頂部分のほぼ全幅にわたる幅を有していること
を特徴とする。そして本発明の建築物の屋根構造の施工
方法では、下地上に保持部材を水上側と水下側とで配置
間隔を順次位相させて、流れ方向について略テーパ状に
並列するように配設した後、この略テーパ状に並列した
保持部材間に、中央の少なくとも一つの谷面部から斜面
部を介して両側縁に半山部を形成した同一断面形状の屋
根板をその水上側と水下側の長さ内で前記斜面部角度を
調整して有効幅を順次変化させてテーパー状に対応する
ことにより敷設し、山部と谷部が交互に現れた屋根面に
おける山部間がテーパ状を呈する態様に葺くことを特徴
とする。
【0005】本発明における屋根板は、側縁の山部及び
斜面部等からなる成形部間に少なくとも1つ以上の谷面
部を有し、葺き上がり状態において、山部と谷部による
概略波状を呈する折板、瓦棒、ルーフデッキ等の縦葺屋
根板である。また、屋根板は、素材が特に限定されるも
のではないが、代表的には、概ね0.4乃至1.6mm
程度の表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メッキ鋼板、ス
テンレス鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、銅板等の
公知の金属素材をロール成形その他の手段で、所定の形
状に成形したものである。尚、採光目的等のために、透
光性の合成樹脂素材を前記金属素材と同様の形状に成形
することができるので、部分的に組み合わせて施工する
こともできるし、全てをそれらの採光性素材で施工する
こともできる。屋根板の裏面には、結露防止、防音、防
火対策上の理由により、必要に応じてポリエチレンフォ
ーム、グラスウールシート等の裏貼り材を添装してもよ
い。屋根板を受支するための保持部材は、下地に水上側
と水下側とで配置間隔を順次位相させて、流れ方向につ
いて略テーパ状に並列するように配置されるが、水上側
の配置間隔が狭くて水下側の配置間隔が広い態様の場合
と、水上側の配置間隔が広くて水下側の配置間隔が狭い
態様の場合があり、いずれにしても屋根意匠に対応した
態様のものになる。また、保持部材の流れ方向の間隔は
等間隔であっても良いし、不等間隔であっても良い。一
般的には、屋根の棟側と軒側に風圧等の圧力が最も負荷
されるため、棟軒側の間隔が狭く、中間の間隔が広く設
定される。そして、略テーパ状に並列する保持部材の位
置関係は、左右対向状や斜め対向状になり、前者では下
地が梁等の鉄骨躯体や面材のいずれにも良く、後者では
下地が面材である場合になる。この保持部材は、従来公
知のタイトフレーム等と同様、一山タイプや複数山タイ
プがある。また一部材から構成される態様もあるし、複
数部材から構成される態様もある。尚、保持部材は、屋
根板の大きさ、所要強度により、通常0.6乃至3.2
mm厚さ程度のステンレス鋼板やメッキ鋼板等をプレス
加工するなどして成型されるが、アルミ押出形材を用い
ることもある。外装下地は、梁や母屋、胴縁等の鉄骨躯
体であることが一般的であるが、これだけに限定される
ものではない。例えば、木毛セメント板、木片セメント
板、軽量気泡コンクリート板等の下地材を前記鉄骨躯体
上に敷設する態様もあるし、コンクリート造の躯体上に
鉄骨や木材の小屋組をする態様もあるし、下地調整され
たコンクリート面に直接保持部材を取り付ける態様もあ
る。本発明の施工対象となる外装下地は、釘、ビス、ア
ンカー、溶接等の固着手段によって保持部材が取付け可
能な全ての建築躯体をいい、前記躯体上に建築の所望性
能上要求されるボード等を介在させた全ての下地を含む
ものになる。
斜面部等からなる成形部間に少なくとも1つ以上の谷面
部を有し、葺き上がり状態において、山部と谷部による
概略波状を呈する折板、瓦棒、ルーフデッキ等の縦葺屋
根板である。また、屋根板は、素材が特に限定されるも
のではないが、代表的には、概ね0.4乃至1.6mm
程度の表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メッキ鋼板、ス
テンレス鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、銅板等の
公知の金属素材をロール成形その他の手段で、所定の形
状に成形したものである。尚、採光目的等のために、透
光性の合成樹脂素材を前記金属素材と同様の形状に成形
することができるので、部分的に組み合わせて施工する
こともできるし、全てをそれらの採光性素材で施工する
こともできる。屋根板の裏面には、結露防止、防音、防
火対策上の理由により、必要に応じてポリエチレンフォ
ーム、グラスウールシート等の裏貼り材を添装してもよ
い。屋根板を受支するための保持部材は、下地に水上側
と水下側とで配置間隔を順次位相させて、流れ方向につ
いて略テーパ状に並列するように配置されるが、水上側
の配置間隔が狭くて水下側の配置間隔が広い態様の場合
と、水上側の配置間隔が広くて水下側の配置間隔が狭い
態様の場合があり、いずれにしても屋根意匠に対応した
態様のものになる。また、保持部材の流れ方向の間隔は
等間隔であっても良いし、不等間隔であっても良い。一
般的には、屋根の棟側と軒側に風圧等の圧力が最も負荷
されるため、棟軒側の間隔が狭く、中間の間隔が広く設
定される。そして、略テーパ状に並列する保持部材の位
置関係は、左右対向状や斜め対向状になり、前者では下
地が梁等の鉄骨躯体や面材のいずれにも良く、後者では
下地が面材である場合になる。この保持部材は、従来公
知のタイトフレーム等と同様、一山タイプや複数山タイ
プがある。また一部材から構成される態様もあるし、複
数部材から構成される態様もある。尚、保持部材は、屋
根板の大きさ、所要強度により、通常0.6乃至3.2
mm厚さ程度のステンレス鋼板やメッキ鋼板等をプレス
加工するなどして成型されるが、アルミ押出形材を用い
ることもある。外装下地は、梁や母屋、胴縁等の鉄骨躯
体であることが一般的であるが、これだけに限定される
ものではない。例えば、木毛セメント板、木片セメント
板、軽量気泡コンクリート板等の下地材を前記鉄骨躯体
上に敷設する態様もあるし、コンクリート造の躯体上に
鉄骨や木材の小屋組をする態様もあるし、下地調整され
たコンクリート面に直接保持部材を取り付ける態様もあ
る。本発明の施工対象となる外装下地は、釘、ビス、ア
ンカー、溶接等の固着手段によって保持部材が取付け可
能な全ての建築躯体をいい、前記躯体上に建築の所望性
能上要求されるボード等を介在させた全ての下地を含む
ものになる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1乃至図6には本発明の屋根構
造の実施の1形態を例示しており、ドーム状に組み上げ
られた鉄骨躯体1には保持部材2が、水上側では幅狭く
て水下側に至にしたがい順次幅広くなる配置間隔の配列
すなわち流れ方向について略テーパ状に並列するように
配置されている。保持部材2は金属製のもので、水平状
の受支部2a左右端縁から垂設されている左右の脚部2b下
端には外方へ水平状に伸びる固定部2cをそれぞれ延設し
ていて、この左右の固定部2cはビス等の固着具3で鉄骨
躯体1に固定されている。左右の脚部2bの高さは、後で
説明する縦葺屋根板4の有効幅部分の高さ以上の有効高
さにしてあり、受支部2a中央には固定ボルト2dを立設し
ている。また、受支部2aの前後端縁から垂下している補
強片部2eと、脚部2bから固定部2cに亘って形成してある
膨出リブ2fとで、保持部材2を起立形態に補強してあ
る。
造の実施の1形態を例示しており、ドーム状に組み上げ
られた鉄骨躯体1には保持部材2が、水上側では幅狭く
て水下側に至にしたがい順次幅広くなる配置間隔の配列
すなわち流れ方向について略テーパ状に並列するように
配置されている。保持部材2は金属製のもので、水平状
の受支部2a左右端縁から垂設されている左右の脚部2b下
端には外方へ水平状に伸びる固定部2cをそれぞれ延設し
ていて、この左右の固定部2cはビス等の固着具3で鉄骨
躯体1に固定されている。左右の脚部2bの高さは、後で
説明する縦葺屋根板4の有効幅部分の高さ以上の有効高
さにしてあり、受支部2a中央には固定ボルト2dを立設し
ている。また、受支部2aの前後端縁から垂下している補
強片部2eと、脚部2bから固定部2cに亘って形成してある
膨出リブ2fとで、保持部材2を起立形態に補強してあ
る。
【0007】そして、この略テーパ状に並列している保
持部材2間には縦葺屋根板4が敷設されている。縦葺屋
根板4は金属製で、中央には水平状の谷面部4aを形成し
ていると共に、この谷面部4aの左右側縁から斜め外方へ
立ち上がる斜面部4bを経て、左右両側縁に水平状の半山
部4cを形成しており、且つ、斜面部4bの上下両縁すなわ
ち谷面部4aとの連成角部および半山部4cとの連成角部で
ある角度変更部位には断面略S字状のくびれ部4dをそれ
ぞれ形成していて、同一断面形状に成形している。ま
た、半山部4cは先端縁を下向きに折り返していて、隣り
合う縦葺屋根板4の半山部4cと重合した状態でくびれ部
4dに添うように形成してある。この縦葺屋根板4は、略
テーパ状に並列している保持部材2の間隔に対応して、
斜面部4bの傾斜角度を棟側では垂直に近くて、軒側に至
るにしたがい次第に浅くなるように角度調整し、半山部
4cを孔に固定ボルト2dが通るようにして受支部2aに載置
して、隣り合う縦葺屋根板4の半山部4cと上下重合状に
ナット5で保持部材2に取付固定されており、取付形態
としては、谷面部4a裏面が鉄骨躯体1表面から浮いてい
て、屋根面意匠としては、山部aと谷部bが交互に現れ
た概略波状で、山部a間がテーパ状を呈しているドーム
状の屋根面意匠に葺かれている。また、上側の半山部4c
とナット5との間には、防水パッキング6および座金7
が配設されて防水処理されている。
持部材2間には縦葺屋根板4が敷設されている。縦葺屋
根板4は金属製で、中央には水平状の谷面部4aを形成し
ていると共に、この谷面部4aの左右側縁から斜め外方へ
立ち上がる斜面部4bを経て、左右両側縁に水平状の半山
部4cを形成しており、且つ、斜面部4bの上下両縁すなわ
ち谷面部4aとの連成角部および半山部4cとの連成角部で
ある角度変更部位には断面略S字状のくびれ部4dをそれ
ぞれ形成していて、同一断面形状に成形している。ま
た、半山部4cは先端縁を下向きに折り返していて、隣り
合う縦葺屋根板4の半山部4cと重合した状態でくびれ部
4dに添うように形成してある。この縦葺屋根板4は、略
テーパ状に並列している保持部材2の間隔に対応して、
斜面部4bの傾斜角度を棟側では垂直に近くて、軒側に至
るにしたがい次第に浅くなるように角度調整し、半山部
4cを孔に固定ボルト2dが通るようにして受支部2aに載置
して、隣り合う縦葺屋根板4の半山部4cと上下重合状に
ナット5で保持部材2に取付固定されており、取付形態
としては、谷面部4a裏面が鉄骨躯体1表面から浮いてい
て、屋根面意匠としては、山部aと谷部bが交互に現れ
た概略波状で、山部a間がテーパ状を呈しているドーム
状の屋根面意匠に葺かれている。また、上側の半山部4c
とナット5との間には、防水パッキング6および座金7
が配設されて防水処理されている。
【0008】図7乃至図8には本発明の屋根構造の実施
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。保
持部材2は固定部材8と受支部材9で構成してある。固
定部材8は一対の雄状固定部材8aと雌状固定部材8eから
なり、雄状固定部材8aの挟持部8bと雌状固定部材8eの挟
持部8fとで鉄骨躯体1を挟持して載乗した状態に取り付
けられている。この固定部材8の鉄骨躯体1への脱着
は、雄状固定部材8aの長孔8cから雌状固定部材8eの螺子
部8gに螺着するボルト10等の固着具によって行えるよう
にしてある。そして、雄状固定部材8aの上面には所要の
高さの固定ボルト8dを立設しており、この固定ボルト8d
には受支部材9を回転させることで上下高さ調整可能に
螺合してある。固定ボルト8dの高さは、受支部材9の上
下高さを調整することで、縦葺屋根板4の谷面部4a裏面
が鉄骨躯体1によっても受支される高さ関係にしてあ
る。受支部材9における固定ボルト8dが螺合している螺
子孔9bが形成された中央部9aの左右には、外方へ斜め上
向きに伸びた後に斜め下向きに伸びている断面略逆V状
受支部9cと、この左右の受支部9cの下縁から内方へ斜め
下向きの顎状被係止部9dを、それぞれ左右対称状に形成
しており、この略テーパ状に並列している保持部材2間
には縦葺屋根板4が敷設されている。
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。保
持部材2は固定部材8と受支部材9で構成してある。固
定部材8は一対の雄状固定部材8aと雌状固定部材8eから
なり、雄状固定部材8aの挟持部8bと雌状固定部材8eの挟
持部8fとで鉄骨躯体1を挟持して載乗した状態に取り付
けられている。この固定部材8の鉄骨躯体1への脱着
は、雄状固定部材8aの長孔8cから雌状固定部材8eの螺子
部8gに螺着するボルト10等の固着具によって行えるよう
にしてある。そして、雄状固定部材8aの上面には所要の
高さの固定ボルト8dを立設しており、この固定ボルト8d
には受支部材9を回転させることで上下高さ調整可能に
螺合してある。固定ボルト8dの高さは、受支部材9の上
下高さを調整することで、縦葺屋根板4の谷面部4a裏面
が鉄骨躯体1によっても受支される高さ関係にしてあ
る。受支部材9における固定ボルト8dが螺合している螺
子孔9bが形成された中央部9aの左右には、外方へ斜め上
向きに伸びた後に斜め下向きに伸びている断面略逆V状
受支部9cと、この左右の受支部9cの下縁から内方へ斜め
下向きの顎状被係止部9dを、それぞれ左右対称状に形成
しており、この略テーパ状に並列している保持部材2間
には縦葺屋根板4が敷設されている。
【0009】縦葺屋根板4は、中央の谷面部4aの左右側
縁から斜め外方へ立ち上がる斜面部4bを経て、左右両側
縁に半山部4cを形成していると共に、斜面部4bの上縁す
なわち半山部4cとの連成角部である角度変更部位を断面
略S字状にして外側係止部4gと内側係止部4hを背向状に
形成していて、同一断面形状に成形してある。また、半
山部4cは、断面略逆V状受支部9cに添う逆V状山部4e
と、中央部に添う水平山部4fを形成している。断面略S
字状に形成している外側係止部4gと内側係止部4hは、係
止部としての作用に加えて、斜面部4bの角度変化に対す
る追従性を向上させて応力歪みが生じにくいように作用
する。この縦葺屋根板4は、略テーパ状に並列している
保持部材2の間隔に対応して、斜面部4bの傾斜角度を棟
側では垂直に近くて、軒側に至るにしたがい次第に浅く
なるように角度調整してあり、水平山部4fを孔に固定ボ
ルト8dが通るようにして中央部9aに載置して、逆V状受
支部9cに逆V状山部4eが沿接して、顎状被係止部9dに外
側係止部4gが係止した状態に、隣り合う縦葺屋根板4の
水平山部4fと上下重合状にナット5で保持部材2に取付
固定されている。カバー11は断面略傘状の金属製のもの
で、左右下側縁には同下側縁から内方へ折り返された係
止縁部11a を形成しており、この左右の係止縁部11a は
縦葺屋根板4の内側係止部4hに係止していて、取付形態
としては、保持部材2に加えて、谷面部4a裏面が鉄骨躯
体1表面で受支されていて、屋根面意匠としては、山部
aと谷部bが交互に現れた概略波状で、カバー11によっ
て半山部4cの取付固定部分が覆われて装飾された山部a
間がテーパ状を呈している屋根面意匠に葺かれている。
縁から斜め外方へ立ち上がる斜面部4bを経て、左右両側
縁に半山部4cを形成していると共に、斜面部4bの上縁す
なわち半山部4cとの連成角部である角度変更部位を断面
略S字状にして外側係止部4gと内側係止部4hを背向状に
形成していて、同一断面形状に成形してある。また、半
山部4cは、断面略逆V状受支部9cに添う逆V状山部4e
と、中央部に添う水平山部4fを形成している。断面略S
字状に形成している外側係止部4gと内側係止部4hは、係
止部としての作用に加えて、斜面部4bの角度変化に対す
る追従性を向上させて応力歪みが生じにくいように作用
する。この縦葺屋根板4は、略テーパ状に並列している
保持部材2の間隔に対応して、斜面部4bの傾斜角度を棟
側では垂直に近くて、軒側に至るにしたがい次第に浅く
なるように角度調整してあり、水平山部4fを孔に固定ボ
ルト8dが通るようにして中央部9aに載置して、逆V状受
支部9cに逆V状山部4eが沿接して、顎状被係止部9dに外
側係止部4gが係止した状態に、隣り合う縦葺屋根板4の
水平山部4fと上下重合状にナット5で保持部材2に取付
固定されている。カバー11は断面略傘状の金属製のもの
で、左右下側縁には同下側縁から内方へ折り返された係
止縁部11a を形成しており、この左右の係止縁部11a は
縦葺屋根板4の内側係止部4hに係止していて、取付形態
としては、保持部材2に加えて、谷面部4a裏面が鉄骨躯
体1表面で受支されていて、屋根面意匠としては、山部
aと谷部bが交互に現れた概略波状で、カバー11によっ
て半山部4cの取付固定部分が覆われて装飾された山部a
間がテーパ状を呈している屋根面意匠に葺かれている。
【0010】図9には前記した図7における保持部材の
他の1形態を例示しており、構成は基本的に同一である
ため、共通している構成の説明は省略して、相違する構
成について説明する。保持部材2における固定部材12
は、固定ボルト12b が立設された台部12a の左右端縁か
ら垂設されている左右の脚部12c 下端に外方へ水平状に
伸びる固定部12d をそれぞれ延設していて、この左右の
固定部12d をビスまたは溶接で鉄骨躯体1に固定可能に
してある。脚部12c および固定ボルト12b の高さは、固
定ボルト12b に上下調整可能に螺合している受支部材9
の上下高さを調整することで、縦葺屋根板4の谷面部4a
裏面が鉄骨躯体1によっても受支される高さ比関係にし
てある。
他の1形態を例示しており、構成は基本的に同一である
ため、共通している構成の説明は省略して、相違する構
成について説明する。保持部材2における固定部材12
は、固定ボルト12b が立設された台部12a の左右端縁か
ら垂設されている左右の脚部12c 下端に外方へ水平状に
伸びる固定部12d をそれぞれ延設していて、この左右の
固定部12d をビスまたは溶接で鉄骨躯体1に固定可能に
してある。脚部12c および固定ボルト12b の高さは、固
定ボルト12b に上下調整可能に螺合している受支部材9
の上下高さを調整することで、縦葺屋根板4の谷面部4a
裏面が鉄骨躯体1によっても受支される高さ比関係にし
てある。
【0011】図10乃至図11には本発明の屋根構造の実施
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。縦
葺屋根板4の半山部4cは、くびれ部4dから外方へ水平に
伸びた後に垂直に立上がって内方へ斜め下向きに折り返
されている断面略コ形状に形成してあり、この半山部4c
は保持部材2の受支部2aに屋根板保持部材兼カバー保持
部材13とで抱持状に保持されている。屋根板保持部材兼
カバー保持部材13は、座部13a の左右端縁から立ち上が
った後に外方へ斜め下向きに伸びている屋根板保持部13
b と、屋根板保持部13b 先端から内方へ折り返されてい
るカバー被係止部13c を形成しており、座部13a は受支
部2a中央にボルト14、ナット15等の固着具で固定されて
いて、屋根板保持部13b と受支部2aの左右部分とで断面
略コ形状の半山部4cを保持している。カバー11は断面略
傘状の金属製のもので、左右下側縁には同下側縁から内
方へ折り曲げられた係止縁部11b と、係止縁部11b 先端
から外方へ斜め下向きに折り曲げられた水切り部11c を
形成しており、左右の係止縁部11b は屋根板保持部材兼
カバー保持部材13の左右のカバー被係止部13c にそれぞ
れ係止していて、取付形態としては、谷面部4a裏面が鉄
骨躯体1表面から浮いていて、屋根面意匠としては、山
部aと谷部bが交互に現れた概略波状で、カバー11によ
って半山部4cおよび屋根板保持部材兼カバー保持部材13
が覆われて装飾された山部a間がテーパ状を呈している
屋根面意匠に葺かれている。
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。縦
葺屋根板4の半山部4cは、くびれ部4dから外方へ水平に
伸びた後に垂直に立上がって内方へ斜め下向きに折り返
されている断面略コ形状に形成してあり、この半山部4c
は保持部材2の受支部2aに屋根板保持部材兼カバー保持
部材13とで抱持状に保持されている。屋根板保持部材兼
カバー保持部材13は、座部13a の左右端縁から立ち上が
った後に外方へ斜め下向きに伸びている屋根板保持部13
b と、屋根板保持部13b 先端から内方へ折り返されてい
るカバー被係止部13c を形成しており、座部13a は受支
部2a中央にボルト14、ナット15等の固着具で固定されて
いて、屋根板保持部13b と受支部2aの左右部分とで断面
略コ形状の半山部4cを保持している。カバー11は断面略
傘状の金属製のもので、左右下側縁には同下側縁から内
方へ折り曲げられた係止縁部11b と、係止縁部11b 先端
から外方へ斜め下向きに折り曲げられた水切り部11c を
形成しており、左右の係止縁部11b は屋根板保持部材兼
カバー保持部材13の左右のカバー被係止部13c にそれぞ
れ係止していて、取付形態としては、谷面部4a裏面が鉄
骨躯体1表面から浮いていて、屋根面意匠としては、山
部aと谷部bが交互に現れた概略波状で、カバー11によ
って半山部4cおよび屋根板保持部材兼カバー保持部材13
が覆われて装飾された山部a間がテーパ状を呈している
屋根面意匠に葺かれている。
【0012】図12乃至図13には本発明の屋根構造の実施
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。保
持部材2は、受支部2aの中央に凹段部2gを形成してお
り、この凹段部2gには隣り合う縦葺屋根板4の半山部4c
における水平状下山部4iが上下重合状に載置されている
と共に凹段部2g脇の左右の受支部分に半山部4cの水平状
上山部4jが載置されていて、同載置状態に屋根板保持部
材兼カバー保持部材13とで挟持状に保持している。そし
て、受支部2aの左右幅は、取付固定されている左右の水
平状上山部4j裏面をそのくびれ部4d側の端まで受支可能
な幅比関係に形成していて、この受支部2aと屋根板保持
部材兼カバー保持部材13とで隣り合う縦葺屋根板4にお
ける半山部4c双方をその幅いっぱいに挟持して保持して
いる。縦葺屋根板4の半山部4cは、くびれ部4dから外方
へ水平に伸びる水平状上山部4jと、水平状上山部4jから
外方へ段違い状に伸びる水平状下山部4iを形成してい
て、この半山部4cは保持部材2の受支部2aに屋根板保持
部材兼カバー保持部材13とで挟持されて保持されてい
る。
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。保
持部材2は、受支部2aの中央に凹段部2gを形成してお
り、この凹段部2gには隣り合う縦葺屋根板4の半山部4c
における水平状下山部4iが上下重合状に載置されている
と共に凹段部2g脇の左右の受支部分に半山部4cの水平状
上山部4jが載置されていて、同載置状態に屋根板保持部
材兼カバー保持部材13とで挟持状に保持している。そし
て、受支部2aの左右幅は、取付固定されている左右の水
平状上山部4j裏面をそのくびれ部4d側の端まで受支可能
な幅比関係に形成していて、この受支部2aと屋根板保持
部材兼カバー保持部材13とで隣り合う縦葺屋根板4にお
ける半山部4c双方をその幅いっぱいに挟持して保持して
いる。縦葺屋根板4の半山部4cは、くびれ部4dから外方
へ水平に伸びる水平状上山部4jと、水平状上山部4jから
外方へ段違い状に伸びる水平状下山部4iを形成してい
て、この半山部4cは保持部材2の受支部2aに屋根板保持
部材兼カバー保持部材13とで挟持されて保持されてい
る。
【0013】屋根板保持部材兼カバー保持部材13は、凹
段部2gとの間に水平状下山部4iを上下重合状に挟持可能
な凹状押え部13d と、凹状押え部13d の左右上端縁から
外方へ水平状に伸びて、受支部2aとの間に水平状上山部
4jを挟持可能な水平状押え部13e とからなる屋根板保持
部13b を形成していると共に、水平状押え部13e から外
方へ斜め下向きに伸びて内方へ折り返されているカバー
被係止部13c を形成している。この屋根板保持部材兼カ
バー保持部材13は、水平状押え部13e で水平状上山部4j
を受支部2aとの間に挟持状に保持し且つ凹状押え部13d
で上下重合状の水平状下山部4iを凹段部2gとの間に挟持
状に保持した状態に、凹状押え部13d と水平状下山部4i
と凹段部2gの各孔に亘り貫挿させたボルト14とナット15
等の固着具で固定している。カバー11は頂部が平坦状で
ある断面略傘状の金属製のもので、左右下側縁には同下
側縁から内方へ折り返された係止縁部11a を形成してお
り、左右の係止縁部11a は屋根板保持部材兼カバー保持
部材13の左右のカバー被係止部13c にそれぞれ係止して
いて、取付形態としては、谷面部4a裏面が鉄骨躯体1表
面から浮いていて、屋根面意匠としては、山部aと谷部
bが交互に現れた概略波状で、カバー11によって半山部
4cおよび屋根板保持部材兼カバー保持部材13が覆われて
装飾された山部a間がテーパ状を呈している屋根面意匠
に葺かれている。
段部2gとの間に水平状下山部4iを上下重合状に挟持可能
な凹状押え部13d と、凹状押え部13d の左右上端縁から
外方へ水平状に伸びて、受支部2aとの間に水平状上山部
4jを挟持可能な水平状押え部13e とからなる屋根板保持
部13b を形成していると共に、水平状押え部13e から外
方へ斜め下向きに伸びて内方へ折り返されているカバー
被係止部13c を形成している。この屋根板保持部材兼カ
バー保持部材13は、水平状押え部13e で水平状上山部4j
を受支部2aとの間に挟持状に保持し且つ凹状押え部13d
で上下重合状の水平状下山部4iを凹段部2gとの間に挟持
状に保持した状態に、凹状押え部13d と水平状下山部4i
と凹段部2gの各孔に亘り貫挿させたボルト14とナット15
等の固着具で固定している。カバー11は頂部が平坦状で
ある断面略傘状の金属製のもので、左右下側縁には同下
側縁から内方へ折り返された係止縁部11a を形成してお
り、左右の係止縁部11a は屋根板保持部材兼カバー保持
部材13の左右のカバー被係止部13c にそれぞれ係止して
いて、取付形態としては、谷面部4a裏面が鉄骨躯体1表
面から浮いていて、屋根面意匠としては、山部aと谷部
bが交互に現れた概略波状で、カバー11によって半山部
4cおよび屋根板保持部材兼カバー保持部材13が覆われて
装飾された山部a間がテーパ状を呈している屋根面意匠
に葺かれている。
【0014】図14乃至図15には本発明の屋根構造の実施
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。保
持部材2は、脚部2hが垂設されている水平部2iの左右端
に断面略鉤形状の左受支部2jおよび右受支部2kを左右対
称状に形成しており、この左受支部2iと右受支部2kには
隣り合う縦葺屋根板4の半山部4cがそれぞれ載置した状
態に屋根板保持部材16で挟持されて保持されている。縦
葺屋根板4は、中央の谷面部4aの左右側縁から斜め外方
へ立ち上がる斜面部4bを経て、左右両側縁に半山部4cを
形成していると共に、斜面部4bの上縁すなわち半山部4c
との連成角部である角度変更部位に断面略S字状のくび
れ部4dを形成していて、同一断面形状に成形してある。
また、半山部4cは左右の受支部2j,2kと略相似形の断面
略鉤形状に形成しており、この半山部4cは受支部2j,2k
と屋根板保持部材16とで挟持されて保持されている。
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。保
持部材2は、脚部2hが垂設されている水平部2iの左右端
に断面略鉤形状の左受支部2jおよび右受支部2kを左右対
称状に形成しており、この左受支部2iと右受支部2kには
隣り合う縦葺屋根板4の半山部4cがそれぞれ載置した状
態に屋根板保持部材16で挟持されて保持されている。縦
葺屋根板4は、中央の谷面部4aの左右側縁から斜め外方
へ立ち上がる斜面部4bを経て、左右両側縁に半山部4cを
形成していると共に、斜面部4bの上縁すなわち半山部4c
との連成角部である角度変更部位に断面略S字状のくび
れ部4dを形成していて、同一断面形状に成形してある。
また、半山部4cは左右の受支部2j,2kと略相似形の断面
略鉤形状に形成しており、この半山部4cは受支部2j,2k
と屋根板保持部材16とで挟持されて保持されている。
【0015】屋根板保持部材16は、座部16a の左右端縁
に左受支部2jおよび右受支部2kとそれぞれ略相似形の断
面略鉤形状の屋根板左保持部16b と屋根板右保持部16c
を左右対称状に形成しており、座部16a は水平部2iにボ
ルト14、ナット15等の固着具で固定されていて、屋根板
左保持部16b と左受支部2jとの間および屋根板右保持部
16c と右受支部2kとの間でそれぞれ断面略鉤形状の半山
部4cを保持している。カバー11は断面略傘状の金属製の
もので、左右下側縁には同下側縁から内方へ折り返され
た係止縁部11a を形成しており、左右の係止縁部11a は
縦葺屋根板4のくびれ部4dにおける内側係止部4hに係止
していて、取付形態としては、谷面部4a裏面が鉄骨躯体
1表面から浮いていて、屋根面意匠としては、山部aと
谷部bが交互に現れた概略波状で、カバー11によって半
山部4cおよび屋根板保持部材16が覆われて装飾された山
部a間がテーパ状を呈している屋根面意匠に葺かれてい
る。
に左受支部2jおよび右受支部2kとそれぞれ略相似形の断
面略鉤形状の屋根板左保持部16b と屋根板右保持部16c
を左右対称状に形成しており、座部16a は水平部2iにボ
ルト14、ナット15等の固着具で固定されていて、屋根板
左保持部16b と左受支部2jとの間および屋根板右保持部
16c と右受支部2kとの間でそれぞれ断面略鉤形状の半山
部4cを保持している。カバー11は断面略傘状の金属製の
もので、左右下側縁には同下側縁から内方へ折り返され
た係止縁部11a を形成しており、左右の係止縁部11a は
縦葺屋根板4のくびれ部4dにおける内側係止部4hに係止
していて、取付形態としては、谷面部4a裏面が鉄骨躯体
1表面から浮いていて、屋根面意匠としては、山部aと
谷部bが交互に現れた概略波状で、カバー11によって半
山部4cおよび屋根板保持部材16が覆われて装飾された山
部a間がテーパ状を呈している屋根面意匠に葺かれてい
る。
【0016】図16乃至図18には本発明の屋根構造の実施
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。保
持部材2は固定部材17と受支部材18で構成してあり、固
定部材17は左右一対の顎状被係合部17a を立設している
と共に、左右端に突部17b をそれぞれ立設していて、鉄
骨躯体1にボルト等の固着具で固定されている。受支部
材18は、左右の脚部18b 下縁に顎状係合部18c を顎状被
係合部17a と係合可能に形成していると共に、脚部18b
の下縁前後にストッパー18d を外方へ水平状に突出形成
しており、固定部材17に対して、前後のストッパー18d
が突部17b に突き当たるようにしてあることにより、顎
状係合部18c が顎状被係合部17aに係合した状態に一体
に取り付けられている。この固定部材17と受支部材18
は、前記した係合関係によって一体化されていることに
より、受支部材18が固定部材17に対してストッパー18d
で規制される範囲を軒棟方向に移動可能であり、縦葺屋
根板4の熱伸縮の動きに対応できる。そして、この略テ
ーパ状に並列している保持部材2間には縦葺屋根板4が
敷設されている。
の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態
様のものと基本的に同一であるため、共通している構成
の説明は省略して、相違する構成について説明する。保
持部材2は固定部材17と受支部材18で構成してあり、固
定部材17は左右一対の顎状被係合部17a を立設している
と共に、左右端に突部17b をそれぞれ立設していて、鉄
骨躯体1にボルト等の固着具で固定されている。受支部
材18は、左右の脚部18b 下縁に顎状係合部18c を顎状被
係合部17a と係合可能に形成していると共に、脚部18b
の下縁前後にストッパー18d を外方へ水平状に突出形成
しており、固定部材17に対して、前後のストッパー18d
が突部17b に突き当たるようにしてあることにより、顎
状係合部18c が顎状被係合部17aに係合した状態に一体
に取り付けられている。この固定部材17と受支部材18
は、前記した係合関係によって一体化されていることに
より、受支部材18が固定部材17に対してストッパー18d
で規制される範囲を軒棟方向に移動可能であり、縦葺屋
根板4の熱伸縮の動きに対応できる。そして、この略テ
ーパ状に並列している保持部材2間には縦葺屋根板4が
敷設されている。
【0017】縦葺屋根板4は、谷面部4aの中央に斜面部
4bを含む所望の有効幅に応じた適宜高さの有効幅調整用
山部4kを断面略逆V状に折り曲げ形成してあると共に、
この谷面部4aの左右側縁から斜め外方へ立ち上がる斜面
部4bを経て、左右両側縁に水平状の半山部4cを形成して
いる。この縦葺屋根板4は、略テーパ状に並列している
保持部材2の間隔に対応して、斜面部4bの傾斜角度を棟
側では垂直に近くて、軒側に至るにしたがい次第に浅く
なるように角度調整し、半山部4cを受支部18a に載置し
て、隣り合う縦葺屋根板4の半山部4cと上下に重合した
状態に屋根板保持部材兼カバー保持部材13とで挟持され
てボルト14等の固着具で取付固定されている。屋根板保
持部材兼カバー保持部材13は、座部13a の左右端縁から
立ち上がった後に外方へ斜め下向きに伸びている下縁に
カバー被係止部13c を形成しており、座部13a は上下重
合状の半山部4cを受支部18a との間に挟持した状態にボ
ルト14等の固着具で固定されていて、隣り合う縦葺屋根
板4の半山部4cを保持している。カバー11は断面略傘状
の金属製のもので、左右下側縁には同下側縁から内方へ
折り曲げられた係止縁部11b を形成しており、左右の係
止縁部11b は屋根板保持部材兼カバー保持部材13の左右
のカバー被係止部13c にそれぞれ係止していて、取付形
態としては、谷面部4a裏面が鉄骨躯体1表面から浮いて
いて、屋根面意匠としては、山部aと谷部bが交互に現
れ且つ谷部b中央に有効幅調整用山部4kが現れた概略波
状で、カバー11によって半山部4cおよび屋根板保持部材
兼カバー保持部材13が覆われて装飾された山部a間がテ
ーパ状を呈している屋根面意匠に葺かれている。
4bを含む所望の有効幅に応じた適宜高さの有効幅調整用
山部4kを断面略逆V状に折り曲げ形成してあると共に、
この谷面部4aの左右側縁から斜め外方へ立ち上がる斜面
部4bを経て、左右両側縁に水平状の半山部4cを形成して
いる。この縦葺屋根板4は、略テーパ状に並列している
保持部材2の間隔に対応して、斜面部4bの傾斜角度を棟
側では垂直に近くて、軒側に至るにしたがい次第に浅く
なるように角度調整し、半山部4cを受支部18a に載置し
て、隣り合う縦葺屋根板4の半山部4cと上下に重合した
状態に屋根板保持部材兼カバー保持部材13とで挟持され
てボルト14等の固着具で取付固定されている。屋根板保
持部材兼カバー保持部材13は、座部13a の左右端縁から
立ち上がった後に外方へ斜め下向きに伸びている下縁に
カバー被係止部13c を形成しており、座部13a は上下重
合状の半山部4cを受支部18a との間に挟持した状態にボ
ルト14等の固着具で固定されていて、隣り合う縦葺屋根
板4の半山部4cを保持している。カバー11は断面略傘状
の金属製のもので、左右下側縁には同下側縁から内方へ
折り曲げられた係止縁部11b を形成しており、左右の係
止縁部11b は屋根板保持部材兼カバー保持部材13の左右
のカバー被係止部13c にそれぞれ係止していて、取付形
態としては、谷面部4a裏面が鉄骨躯体1表面から浮いて
いて、屋根面意匠としては、山部aと谷部bが交互に現
れ且つ谷部b中央に有効幅調整用山部4kが現れた概略波
状で、カバー11によって半山部4cおよび屋根板保持部材
兼カバー保持部材13が覆われて装飾された山部a間がテ
ーパ状を呈している屋根面意匠に葺かれている。
【0018】
【発明の効果】 A.請求項1により、保持部材の割付だけによって屋根
板をドーム状や円錐状の割付に対応させられるので、屋
根板自体をテーパ材に成形する必要がない。しかもテー
パ材を用いるのと同様の高い意匠性が得られる。新規に
屋根板成形設備を導入する必要がないので、ドーム状や
円錐状の屋根を含む各種意匠の屋根に施工するにあたっ
ての製造コストの上昇を抑制することができる。また現
場成形にあっては、従来の如く大きなスペースを必要と
しないので、成形上の制約が生じない。 B.請求項2により、傾斜面部の角度変化に追従できる
だけの有効高さを持って保持部材が配置されているの
で、母屋や梁と屋根板の谷面部裏面との干渉を懸念する
ことがない。 C.請求項3により、傾斜面部の角度変化に追従して保
持部材の高さを加減できるので、屋根板の取付状態を、
谷面部裏面が浮いていて母屋や梁との干渉を懸念するこ
とがない取付状態はもとよりのこと、保持部材に加え
て、母屋の梁の上面で屋根板谷面部裏面を受支すること
ができる。 D.請求項4により、有効幅調整用山部によって、傾斜
面部だけでは不足する場合の有効幅の調整が可能であ
る。 E.請求項5により、傾斜面部の角度変化に対する追従
性が向上するので、応力歪みが生じにくくなるし、結果
として意匠性も向上する。 F.請求項6により、屋根板の山部を表裏両面から挟持
していることにより、屋根板の保持が強固となる。固着
具周囲への応力集中が軽減されるので、屋根板の変形を
なくせて、経年後の強風等で屋根が破損しやすくなるの
を未然に阻止することができると共に、経年による屋根
板保持力の低下も抑制できる。カバーにより、屋根板端
部間及びカバー保持部材が覆われているので、意匠性が
向上する。 G.請求項7により、固着具周囲への応力集中をより軽
減することができる。傾斜面部の角度変化点付近まで、
屋根板が保持されているので、角度変化に伴う応力歪み
を強制的に抑制できる。 H.請求項8により、下地に保持部材を流れ方向に略テ
ーパ状に並列させて割付した後に、この並列した保持部
材間に、中央の少なくとも一つの谷面部から斜面部を介
して両側縁に半山部を形成した同一断面形状の屋根板を
その水上側と水下側の長さ内で前記斜面部角度を調整し
て有効幅を順次変化させてテーパー状に対応させる作業
をするだけで、屋根面における山部間がテーパ状を呈す
るドーム状や円錐状の屋根を含む各種屋根の屋根意匠に
葺くことができる。
板をドーム状や円錐状の割付に対応させられるので、屋
根板自体をテーパ材に成形する必要がない。しかもテー
パ材を用いるのと同様の高い意匠性が得られる。新規に
屋根板成形設備を導入する必要がないので、ドーム状や
円錐状の屋根を含む各種意匠の屋根に施工するにあたっ
ての製造コストの上昇を抑制することができる。また現
場成形にあっては、従来の如く大きなスペースを必要と
しないので、成形上の制約が生じない。 B.請求項2により、傾斜面部の角度変化に追従できる
だけの有効高さを持って保持部材が配置されているの
で、母屋や梁と屋根板の谷面部裏面との干渉を懸念する
ことがない。 C.請求項3により、傾斜面部の角度変化に追従して保
持部材の高さを加減できるので、屋根板の取付状態を、
谷面部裏面が浮いていて母屋や梁との干渉を懸念するこ
とがない取付状態はもとよりのこと、保持部材に加え
て、母屋の梁の上面で屋根板谷面部裏面を受支すること
ができる。 D.請求項4により、有効幅調整用山部によって、傾斜
面部だけでは不足する場合の有効幅の調整が可能であ
る。 E.請求項5により、傾斜面部の角度変化に対する追従
性が向上するので、応力歪みが生じにくくなるし、結果
として意匠性も向上する。 F.請求項6により、屋根板の山部を表裏両面から挟持
していることにより、屋根板の保持が強固となる。固着
具周囲への応力集中が軽減されるので、屋根板の変形を
なくせて、経年後の強風等で屋根が破損しやすくなるの
を未然に阻止することができると共に、経年による屋根
板保持力の低下も抑制できる。カバーにより、屋根板端
部間及びカバー保持部材が覆われているので、意匠性が
向上する。 G.請求項7により、固着具周囲への応力集中をより軽
減することができる。傾斜面部の角度変化点付近まで、
屋根板が保持されているので、角度変化に伴う応力歪み
を強制的に抑制できる。 H.請求項8により、下地に保持部材を流れ方向に略テ
ーパ状に並列させて割付した後に、この並列した保持部
材間に、中央の少なくとも一つの谷面部から斜面部を介
して両側縁に半山部を形成した同一断面形状の屋根板を
その水上側と水下側の長さ内で前記斜面部角度を調整し
て有効幅を順次変化させてテーパー状に対応させる作業
をするだけで、屋根面における山部間がテーパ状を呈す
るドーム状や円錐状の屋根を含む各種屋根の屋根意匠に
葺くことができる。
【図1】 本発明の建築物の屋根構造の実施の1形態を
例示している平面図。
例示している平面図。
【図2】 図1の(2)−(2)部分拡大縦断面図。
【図3】 図1の(3)−(3)部分拡大縦断面図。
【図4】 保持部材の拡大斜視図。
【図5】 (A)は葺く前の縦葺屋根板の拡大平面図、
(B)は同拡大縦断面図。
(B)は同拡大縦断面図。
【図6】 (A)は葺いた状態における縦葺屋根板の拡
大平面図、(B)は(4)−(4)拡大縦断面図、
(C)は(5)−(5)拡大縦断面図。
大平面図、(B)は(4)−(4)拡大縦断面図、
(C)は(5)−(5)拡大縦断面図。
【図7】 本発明の屋根構造の実施の他の1形態を例示
している部分拡大縦断面図。
している部分拡大縦断面図。
【図8】 同部分拡大分解斜視図。
【図9】 保持部材の他の1形態を例示している拡大分
解斜視図。
解斜視図。
【図10】 本発明の屋根構造の実施の他の1形態を例示
している部分拡大縦断面図。
している部分拡大縦断面図。
【図11】 同部分拡大分解斜視図。
【図12】 本発明の屋根構造の実施の他の1形態を例示
している部分拡大縦断面図。
している部分拡大縦断面図。
【図13】 同部分拡大分解斜視図。
【図14】 本発明の屋根構造の実施の他の1形態を例示
している部分拡大縦断面図。
している部分拡大縦断面図。
【図15】 同部分拡大分解斜視図。
【図16】 本発明の屋根構造の実施の他の1形態を例示
している拡大縦断面図。
している拡大縦断面図。
【図17】 同部分拡大縦断面図。
【図18】 同部分拡大分解斜視図。
1 鉄骨躯体(下地) 2 保持部材 2a,18a 受支部 2b,2h,12c,18b 脚部 2c,12d 固定部 2d,8d,12b 固定ボルト 2e 補強片部 2f 膨出リブ 2g 凹段部 2i 水平部 2j 左受支部(受支
部) 2k 右受支部(受支部) 3 固着具 4 縦葺屋根板(屋根板) 4a 谷面部 4b 斜面部 4c 半山部 4d くびれ部 4e 逆V状山部 4f 水平山部 4g 外側係止部 4h 内側係止部 4i 水平状下山部 4j 水平状上山部 4k 有効幅調整用山部 5,15 ナット 6 防水パッキング 7 座金 8,12,17 固定部材 8a 雄状固定部材 8b,8f 挟持部 8c 長孔 8e 雌状固定部材 8g 螺子部 9,18 受支部材 9a 中央部 9b 螺子孔 9c 逆V状受支部(受
支部) 9d 顎状被係止部 10,14 ボルト 11 カバー 11a,11b 係止縁部 11c 水切り部 12a 台部 13 屋根板保持部材兼カバー保持部材 13a 座部 13b 屋根板保持部 13c カバー被係止部 13d 凹状押え部 13e 水平状押え部 16 屋根板保持部材 16a 座部 16b 屋根板左保持部 16c 屋根板右保持部 17a 顎状被係合部 17b 突部 18c 顎状係合部 18d ストッパー a 山部 b 谷部
部) 2k 右受支部(受支部) 3 固着具 4 縦葺屋根板(屋根板) 4a 谷面部 4b 斜面部 4c 半山部 4d くびれ部 4e 逆V状山部 4f 水平山部 4g 外側係止部 4h 内側係止部 4i 水平状下山部 4j 水平状上山部 4k 有効幅調整用山部 5,15 ナット 6 防水パッキング 7 座金 8,12,17 固定部材 8a 雄状固定部材 8b,8f 挟持部 8c 長孔 8e 雌状固定部材 8g 螺子部 9,18 受支部材 9a 中央部 9b 螺子孔 9c 逆V状受支部(受
支部) 9d 顎状被係止部 10,14 ボルト 11 カバー 11a,11b 係止縁部 11c 水切り部 12a 台部 13 屋根板保持部材兼カバー保持部材 13a 座部 13b 屋根板保持部 13c カバー被係止部 13d 凹状押え部 13e 水平状押え部 16 屋根板保持部材 16a 座部 16b 屋根板左保持部 16c 屋根板右保持部 17a 顎状被係合部 17b 突部 18c 顎状係合部 18d ストッパー a 山部 b 谷部
Claims (8)
- 【請求項1】 下地上に屋根板を受支する保持部材を所
定間隔で取り付け、中央に少なくとも一つの谷面部を形
成し、斜面部を介して、両側縁に半山部を形成した同一
断面形状の屋根板を前記保持部材間に敷設し、屋根を葺
き上げた状態で、山部と谷部が交互に現れる建築物の屋
根構造であって、前記保持部材は、水上側と水下側とで
配置間隔を順次位相させて、流れ方向について略テーパ
状に並列するように配置し、前記屋根板は、前記略テー
パ状に並列した保持部材に対応して、水上側と水下側の
長さ内で前記斜面部角度により有効幅を順次変化させ
て、屋根面における山部間がテーパ状を呈する態様に葺
いてあることを特徴とする建築物の屋根構造。 - 【請求項2】 前記保持部材は、屋根板の有効幅部分の
高さ以上の有効高さを有していることを特徴とする請求
項1記載の建築物の屋根構造。 - 【請求項3】 前記保持部材は、屋根板の有効幅の増減
に伴って変化する高さの減増にあわせて上下に調整可能
な態様にしてあることを特徴とする請求項1記載の建築
物の屋根構造。 - 【請求項4】 前記屋根板の谷面部に1つ以上の有効幅
調整用山部を形成してあることを特徴とする請求項1、
2、3のいずれか1項記載の建築物の屋根構造。 - 【請求項5】 前記屋根板の斜面部の上縁又は下縁にお
ける少なくとも一方の角度変更部位に断面略S字状のく
びれ部を形成したことを特徴とする請求項1、2、3、
4のいずれか1項記載の建築物の屋根構造。 - 【請求項6】 前記保持部材は、前記屋根板の山部の裏
面を受支する受支部を有し、前記屋根板の山部の表面側
には、前記受支部との間に前記屋根板を挟持する屋根板
保持部材兼カバー保持部材を配置すると共に、前記屋根
板の山部及び屋根板保持部材兼カバー保持部材をカバー
で被覆したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5
のいずれか1項記載の建築物の屋根構造。 - 【請求項7】 前記受支部は、屋根板の前記山部におけ
る頂部分のほぼ全幅にわたる幅を有していることを特徴
とする請求項6記載の建築物の屋根構造。 - 【請求項8】 下地上に保持部材を水上側と水下側とで
配置間隔を順次位相させて、流れ方向について略テーパ
状に並列するように配設した後、この略テーパ状に並列
した保持部材間に、中央の少なくとも一つの谷面部から
斜面部を介して両側縁に半山部を形成した同一断面形状
の屋根板をその水上側と水下側の長さ内で前記斜面部角
度を調整して有効幅を順次変化させてテーパー状に対応
することにより敷設し、山部と谷部が交互に現れた屋根
面における山部間がテーパ状を呈する態様に葺くことを
特徴とする建築物の屋根構造の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09064704A JP3088325B2 (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 建築物の屋根構造及びその施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09064704A JP3088325B2 (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 建築物の屋根構造及びその施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10259650A true JPH10259650A (ja) | 1998-09-29 |
JP3088325B2 JP3088325B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=13265811
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09064704A Expired - Fee Related JP3088325B2 (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 建築物の屋根構造及びその施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3088325B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009108561A (ja) * | 2007-10-29 | 2009-05-21 | East Japan Railway Co | 受金具,屋根及びその屋根の施工法 |
JP2010203165A (ja) * | 2009-03-04 | 2010-09-16 | Sharp Corp | 構造物支持具、及びそれを用いた太陽電池モジュールシステム |
WO2020128592A1 (en) * | 2018-12-20 | 2020-06-25 | Glen Darren Sean | Clip-on securing system and fastening component therefor |
-
1997
- 1997-03-18 JP JP09064704A patent/JP3088325B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009108561A (ja) * | 2007-10-29 | 2009-05-21 | East Japan Railway Co | 受金具,屋根及びその屋根の施工法 |
JP2010203165A (ja) * | 2009-03-04 | 2010-09-16 | Sharp Corp | 構造物支持具、及びそれを用いた太陽電池モジュールシステム |
WO2020128592A1 (en) * | 2018-12-20 | 2020-06-25 | Glen Darren Sean | Clip-on securing system and fastening component therefor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3088325B2 (ja) | 2000-09-18 |
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