JP2005194479A - 放熱成形品用の混練剤及び放熱成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱伝導性フィラーの配合量を高めた場合でもシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性に優れ、混練物の成形を良好に行なうことができる放熱成形品用の混練剤及びその混練剤を用いて得られる放熱成形品を提供する。
【解決手段】 放熱成形品用の混練剤は、反応性シリコーンと水素化シランとの反応により得られるシリコーンゲルに熱伝導性フィラーを配合した配合物を混練し、混練物を成形して放熱成形品を製造するにあたり、前記配合物中に配合され該配合物の混練性を向上させるものである。即ち、混練剤はポリオキシアルキレン基等の親水基を有するシリコーンオイルより構成されている。放熱成形品用の混練剤の配合量は、シリコーンゲル100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 放熱成形品用の混練剤は、反応性シリコーンと水素化シランとの反応により得られるシリコーンゲルに熱伝導性フィラーを配合した配合物を混練し、混練物を成形して放熱成形品を製造するにあたり、前記配合物中に配合され該配合物の混練性を向上させるものである。即ち、混練剤はポリオキシアルキレン基等の親水基を有するシリコーンオイルより構成されている。放熱成形品用の混練剤の配合量は、シリコーンゲル100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、例えば電子機器におけるCPU(中央処理装置)のパッケージ等の発熱部材に貼着され、発熱部材から発生する熱を外部へ放出するための放熱成形品用の混練剤及び放熱成形品に関するものである。
従来、この種の放熱成形品を得るための材料としては、熱伝導性のフィラーと熱可塑性樹脂とを混練して得られる熱伝導性複合材料が知られている(例えば、非特許文献1を参照)。そして、そのフィラー表面にはカップリング処理がなされ、該カップリング処理はフィラーと熱可塑性樹脂との界面での親和性向上のために、熱可塑性樹脂の臨界表面張力に近い処理であることが効果的であると記載されている。
電子機器部品用放熱材料の高熱伝導化および熱伝導性の測定・評価技術、2003年2月24日に株式会社技術情報協会から発行(第217頁及び第218頁)
電子機器部品用放熱材料の高熱伝導化および熱伝導性の測定・評価技術、2003年2月24日に株式会社技術情報協会から発行(第217頁及び第218頁)
ところで、熱伝導性フィラーの表面には若干の水が付着している。一方、熱可塑性樹脂として例えばシリコーンゲルを用いた場合には、そのシリコーンゲルを構成するシリコーンは一般に疎水性であることから、熱伝導性フィラーとの界面においてなじみが悪い。放熱成形品の熱伝導性を向上させるためには、熱伝導性フィラーを多量に配合する必要があるが、熱伝導性フィラーを多量に配合すればそれだけシリコーンゲルの割合が少なくなり、シリコーンゲルのもつバインダーとしての役割が低下するため、熱伝導性フィラーとの混練性が低下する。非特許文献1に記載の技術ではカップリング処理によってフィラーと熱可塑性樹脂との界面での親和性を向上させるものの、フィラーの表面に付着した水についてまで考慮されておらず、親和性が十分に発揮されないことから、特に熱伝導性フィラーの配合量を増大させた場合の混練性を十分に改善することができなかった。
シリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの界面における親和性を高める手段として、ジメチルシリコーン等のシリコーンオイルを配合することが考えられる。しかしながら、ジメチルシリコーン等のシリコーンオイルでは水に対する相溶性が高くないため、熱伝導性フィラーの配合量が増大すると、混練性が低下して成形ができなくなる。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、熱伝導性フィラーの配合量を高めた場合でもシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性に優れ、混練物の成形を良好に行なうことができる放熱成形品用の混練剤及びその混練剤を用いて得られる放熱成形品を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の放熱成形品用の混練剤は、シリコーンゲルに熱伝導性フィラーを配合した配合物を混練し、混練物を成形して放熱成形品を製造するにあたり、前記配合物中に配合され該配合物の混練性を向上させるもので、親水基を有するシリコーンオイルよりなることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明の放熱成形品用の混練剤は、請求項1に記載の発明において、前記親水基はポリオキシアルキレン基である。
請求項3に記載の発明の放熱成形品は、シリコーンゲルに熱伝導性フィラーを配合し、更に請求項1又は請求項2に記載の放熱成形品用の混練剤を配合して配合物を調製し、該配合物を混練し、混練物を成形することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明の放熱成形品は、シリコーンゲルに熱伝導性フィラーを配合し、更に請求項1又は請求項2に記載の放熱成形品用の混練剤を配合して配合物を調製し、該配合物を混練し、混練物を成形することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明の放熱成形品は、請求項3に記載の発明において、前記放熱成形品用の混練剤の配合量は、シリコーンゲル100質量部に対して0.5〜10質量部である。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明の放熱成形品用の混練剤によれば、親水基を有するシリコーンオイルを用いることから、熱伝導性フィラーの配合量を高めた場合でもシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの相溶性を改善でき、シリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性に優れ、混練物の成形を良好に行なうことができる。
請求項1に記載の発明の放熱成形品用の混練剤によれば、親水基を有するシリコーンオイルを用いることから、熱伝導性フィラーの配合量を高めた場合でもシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの相溶性を改善でき、シリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性に優れ、混練物の成形を良好に行なうことができる。
請求項2に記載の発明の放熱成形品用の混練剤によれば、ポリオキシアルキレン基の親水性によりシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明の放熱成形品によれば、熱伝導性フィラーの配合量を高めた場合でもシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性が良く、放熱性能を高めることができる。
請求項3に記載の発明の放熱成形品によれば、熱伝導性フィラーの配合量を高めた場合でもシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性が良く、放熱性能を高めることができる。
請求項4に記載の発明の放熱成形品によれば、放熱成形品用の混練剤の配合量が少量でシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの良好な混練性を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の放熱成形品用の混練剤は、シリコーンゲルに熱伝導性フィラーを配合した配合物を混練し、混練物を成形して放熱成形品を製造するにあたり、前記配合物中に配合され該配合物の混練性を向上させるものである。この混練剤は、親水基を有するシリコーンオイルより構成されている。
本実施形態の放熱成形品用の混練剤は、シリコーンゲルに熱伝導性フィラーを配合した配合物を混練し、混練物を成形して放熱成形品を製造するにあたり、前記配合物中に配合され該配合物の混練性を向上させるものである。この混練剤は、親水基を有するシリコーンオイルより構成されている。
シリコーンゲルは、オルガノポリシロキサンを主成分とするもので、ゲル状の形態を有して柔軟性があり、発熱部材の表面に多少の凹凸が存在しても密着させることができるものである。このシリコーンゲルとしては、例えば反応性シリコーンと水素化シラン(HSi)との反応により得られるもののほか、ポリジメチルシロキサンゲル、ポリフェニルメチルシロキサンゲル等が用いられる。それらのシリコーンゲルのうち、製造の容易性の点から反応性シリコーンと水素化シラン(HSi)との反応により得られるものが好ましい。反応性シリコーンと水素化シランとの反応は付加反応であり、白金触媒(Pt)等の触媒の存在下に次の反応式(1)に従って進行する。反応性シリコーンは低粘性の液体であり、水素化シランも液体であって、反応後に柔軟性のあるゲル状のシリコーンとなる。
R−Si−CH=CH2+HSi→R−Si−CH2CH2−Si …(1)
但し、Rはシロキサン基等を表す。
得られるシリコーンゲルは、シリコーンゴムよりも架橋密度が低く、柔軟性があるため、電子部品等の発熱部材への追従性、密着性等に優れている。
但し、Rはシロキサン基等を表す。
得られるシリコーンゲルは、シリコーンゴムよりも架橋密度が低く、柔軟性があるため、電子部品等の発熱部材への追従性、密着性等に優れている。
熱伝導性フィラーとしては、アルミナ(Al2O3)、酸化マグネシウム(MgO)等の金属酸化物、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)等の金属窒化物、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(SiN)等の金属炭化物、鉄、鉄合金、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属、カーボン、グラファイト等が用いられる。電気絶縁性が要求される場合には、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物等を用いることが好ましい。熱伝導性フィラーの平均粒径は1〜50μm程度のものが使用されるが、充填密度を高めて放熱成形品の放熱性能を向上させるために、複数の平均粒径を有する熱伝導性フィラーを組み合わせて使用することが好ましい。前記配合物を混練する場合には、シリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性を高めるために、界面活性剤、シランカップリング剤、シリコーンオイル等の混練加工剤を配合することもできる。更に配合物には、ラテックス、ゴム配合物等の添加剤を含ませることができる。
混練剤は上記シリコーンゲル、熱伝導性フィラー等の配合物の混合性を向上させるためのもので、親水基を有するシリコーンオイルよりなるが、親水基としてはポリオキシアルキレン基が好ましい。そのようなシリコーンオイルとして具体的には、例えば下記の化学式(2)で表されるポリエーテル変性シリコーンオイルが好適に用いられる。混練剤には、ポリエーテル変性シリコーンオイル以外の親水性を有する化合物を含んでいてもよい。
配合物の組成としては、シリコーンゲル100質量部に対して熱伝導性フィラーが好ましくは500〜2000質量部、より好ましくは500〜1100質量部、混練剤が好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜7質量部である。熱伝導性フィラーが500質量部未満の場合には放熱成形品の放熱性能が低下し、2000質量部を越える場合には配合物の混合性が低下して成形が困難になりやすい。混練剤が0.5質量部未満の場合には、シリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの相溶性を十分に改善することができず、配合物の混練性が低下する。10質量部を越える場合には、混練時に配合物が軟らかくなり過ぎ、成形が困難になる傾向があると共に、熱伝導率も低下する傾向となる。
以上の配合物は、ヘンシェルミキサー、プラネタリーミキサー等の混練装置によって混練される。混練条件は、例えば攪拌速度が600〜800rpmで、混練時間が3〜7分程度の条件で行なわれる。混練時には発熱するが、必要に応じて加熱することもできる。得られた混練物は、押出成形装置、ロール成形装置、プレス成形装置等の成形装置によりシート状等の立体形状に成形され、その後必要によって180〜230℃まで加熱硬化され、目的とする放熱成形品が製造される。放熱成形品の立体形状は、シート状以外に立方体状、直方体状、その他異型形状であってもよい。放熱成形品は例えば発熱部材の表面に沿って被覆できるような立体形状に成形される。放熱成形品の厚みは、0.5〜6.0mmであることが好ましい。放熱成形品の厚みが0.5mm未満の場合には、放熱成形品が薄くなり過ぎて破れやすくなる。一方、その厚みが6.0mmを越える場合には、放熱成形品の放熱特性が悪くなる。
さて、放熱成形品を製造する場合には、前記反応式(1)に基づく反応性シリコーンと水素化シランとの反応により得られるシリコーンゲルに熱伝導性フィラーを加え、それに更に放熱成形品用の混練剤を配合して配合物を調製する。そして、この配合物をヘンシェルミキサー等の混練装置で混練する。このとき、混練剤としてのシリコーンオイルは親水基を有していることから、水分が付着した熱伝導性フィラーの表面に親和性を示すと共に、シリコーンオイルのシロキサン基がシリコーンゲルに親和性を示し、混練剤が存在することによりシリコーンゲルが熱伝導性フィラーと良好に混練される。
続いて、混練された混練物はロール成形装置等によって例えばシート状に成形され、更に加熱硬化されて放熱成形品としての放熱シートが製造される。得られた放熱シートは、電子部品におけるCPU等の発熱部材と放熱器間に挟まれて使用される。この場合、上記のように混練剤によってシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性が高められているため、熱伝導性フィラーの配合量を高めることができ、放熱シートを発熱部材上に配置したときの放熱量を増大させることができる。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
・ 実施形態の放熱成形品用の混練剤は、ポリオキシアルキレン基等の親水基を有するシリコーンオイルより構成されている。このシリコーンオイルは、水分が付着した熱伝導性フィラーの表面に相溶性を有すると同時に、シリコーンゲルとの相溶性にも優れている。このため、シリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの相溶性を改善することができ、熱伝導性フィラーの配合量を高めた場合でもシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性に優れ、混練物の成形を良好に行なうことができる。
・ 実施形態の放熱成形品用の混練剤は、ポリオキシアルキレン基等の親水基を有するシリコーンオイルより構成されている。このシリコーンオイルは、水分が付着した熱伝導性フィラーの表面に相溶性を有すると同時に、シリコーンゲルとの相溶性にも優れている。このため、シリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの相溶性を改善することができ、熱伝導性フィラーの配合量を高めた場合でもシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの混練性に優れ、混練物の成形を良好に行なうことができる。
・ 放熱成形品は、前記混練剤をシリコーンゲルに加え、更に熱伝導性フィラーを配合した配合物を成形することによって得られる。この場合、混練剤がシリコーンゲル及び熱伝導性フィラーに対して相溶性が良いことから、熱伝導性フィラーの配合量をシリコーンゲル100質量部に対して500〜2000質量部という量に高めることができる。従って、得られる放熱シート等の放熱成形品の放熱性能を向上させることができる。
・ 混練剤の配合量は、シリコーンゲル100質量部に対して0.5〜10質量部に設定される。このため、放熱成形品用の混練剤の配合量が少量でシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの良好な混練性を得ることができる。
・ 放熱成形品としての放熱シートは前記のように放熱性能が高いことから、一定の放熱性能を得るための放熱シートの厚みを薄くすることができ、柔軟性も向上させることができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
(実施例1〜8)
放熱シート用の配合物は、反応性シリコーンと水素化シランとの反応により得られるシリコーンゲル100質量部に熱伝導性フィラーとしての平均粒径の異なる3種類のアルミナを表1に示す量(質量部)だけ配合すると共に、配合物の混合性を向上させる混練剤としてポリエーテル変性シリコーンオイルを表1に示す量だけ配合して調製した。反応性シリコーンとしては、前記反応式(1)中のRが下記化学式(3)で表される官能基を有するものを用いた。
(実施例1〜8)
放熱シート用の配合物は、反応性シリコーンと水素化シランとの反応により得られるシリコーンゲル100質量部に熱伝導性フィラーとしての平均粒径の異なる3種類のアルミナを表1に示す量(質量部)だけ配合すると共に、配合物の混合性を向上させる混練剤としてポリエーテル変性シリコーンオイルを表1に示す量だけ配合して調製した。反応性シリコーンとしては、前記反応式(1)中のRが下記化学式(3)で表される官能基を有するものを用いた。
ポリエーテル変性シリコーンオイルは、GE東芝シリコーン(株)製の商品名 TSF4445(分子量8000、前記化学式(2)中のPOAはポリオキシエチレン、25℃での粘度が800cSt、25℃での比重が1.07、屈折率が1.430)を用いた。また、アルミナとしては、平均粒径が3μm、10μm及び40μmのものを使用した。更に、実施例8では、シランカップリング剤としてメチルトリメトキシシランを添加した。
これらの配合物をそれぞれ混練装置で混練した。混練は、攪拌速度700rpm、混練時間5分で行なった。得られた混練物を用い、押出成形装置で予備押出成形を行なった後、ロール成形装置で厚みが1.3mmとなるようにシート化し、更に200℃で加熱して硬化させることにより放熱シートを得た。前記配合物の混練性とロール成形による成形性について以下の基準で評価した。その結果を表1に示した。
(混練性)
◎;非常に流動性がある。 ○;粘土状で混練性が良好である。 △;流動性が少なく、固いものである。 ×;粉状のままである。
(成形性)
◎;問題なく成形できる。 ○;生地に流動性があり成形できる。 △;成形できるが、架橋が若干不足している。 ×;粉状のままで成形できない。
(混練性)
◎;非常に流動性がある。 ○;粘土状で混練性が良好である。 △;流動性が少なく、固いものである。 ×;粉状のままである。
(成形性)
◎;問題なく成形できる。 ○;生地に流動性があり成形できる。 △;成形できるが、架橋が若干不足している。 ×;粉状のままで成形できない。
(比較例1〜5)
配合物の混合性を向上させる混練剤を用いない外は、実施例1と同様にして配合物を調製し、シートを得た(比較例1)。また、混練剤としてジメチルシリコーンオイルを用いた場合(比較例2)、メチルフェニルシリコーンオイルを用いた場合(比較例3)、アミノ変性シリコーンオイルを用いた場合(比較例4)及びメチルトリメトキシシランを用いた場合(比較例5)について、実施例7と同様にして配合物を調製し、シートを得た(比較例2〜4)。それらの結果を表2に示した。
尚、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 親水基を有するシリコーンオイルとして、アルコール変性のシリコーンオイル、カルボキシル変性のシリコーンオイル等を使用することもできる。この場合、親水基は水酸基又はカルボキシル基である。
・ 親水基を有するシリコーンオイルとして、アルコール変性のシリコーンオイル、カルボキシル変性のシリコーンオイル等を使用することもできる。この場合、親水基は水酸基又はカルボキシル基である。
・ 前記配合物に、実施例8で用いたメチルトリメトキシシラン以外のアミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤を添加してシリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの相溶性を向上させることもできる。
・ 前記配合物にアニオン系界面活性剤等の界面活性剤を配合することもできる。
更に、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記シリコーンゲルは、反応性シリコーンと水素化シランとの付加反応により得られるものである請求項1又は請求項2に記載の放熱成形品用の混練剤。このように構成した場合には、シリコーンゲルを容易に得ることができる。
更に、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記シリコーンゲルは、反応性シリコーンと水素化シランとの付加反応により得られるものである請求項1又は請求項2に記載の放熱成形品用の混練剤。このように構成した場合には、シリコーンゲルを容易に得ることができる。
・ 前記シリコーンゲルは、反応性シリコーンと水素化シランとの付加反応により得られるものである請求項3又は請求項4に記載の放熱成形品。このように構成した場合、シリコーンゲルを容易に得ることができ、放熱成形品を容易に製造することができる。
・ ポリオキシアルキレンは、ポリオキシエチレン又はポリオキシイソプロピレンである請求項2に記載の放熱成形品用の混練剤。このように構成した場合には、混練剤の親水性を高めることができ、シリコーンゲルと熱伝導性フィラーとの相溶性を向上させることができる。
・ 前記熱伝導性フィラーは、複数の平均粒径を有するものの混合物である請求項3又は請求項4に記載の放熱成形品。このように構成した場合、熱伝導性フィラーの充填密度を高めて放熱成形品の放熱性能を向上させることができる。
Claims (4)
- シリコーンゲルに熱伝導性フィラーを配合した配合物を混練し、混練物を成形して放熱成形品を製造するにあたり、前記配合物中に配合され該配合物の混練性を向上させるもので、親水基を有するシリコーンオイルよりなることを特徴とする放熱成形品用の混練剤。
- 前記親水基はポリオキシアルキレン基である請求項1に記載の放熱成形品用の混練剤。
- シリコーンゲルに熱伝導性フィラーを配合し、更に請求項1又は請求項2に記載の放熱成形品用の混練剤を配合して配合物を調製し、該配合物を混練し、混練物を成形することを特徴とする放熱成形品。
- 前記放熱成形品用の混練剤の配合量は、シリコーンゲル100質量部に対して0.5〜10質量部である請求項3に記載の放熱成形品。
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