JP2005194458A - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フィルム厚さが6μm以下であり、少なくとも一方のフィルム表面の非接触式3次元表面粗さ(Ra)が0.025μm以下であり、200℃でのフィルム長手方向の伸びが−0.5%〜+0.5%の範囲であり、フィルムの面配向度(ΔP)が0.167以上であることを特徴とするポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
本発明のフィルムを構成するポリエステルとは、繰り返し単位の80%以上がエチレンテレフタレート単位またはエチレン−2,6−ナフタレート単位を有するポリエステルを指す。かかるポリエステルは、通常(1)芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとを主な出発原料としてエステル交換反応を経由して、重縮合反応を行う、あるいは(2)芳香族ジカルボン酸とグリコールとを主な出発原料として、エステル化反応を経由して、重縮合反応を行うことにより得られる。これらの反応を行うため、通常、触媒として金属化合物を添加する方法が用いられる。例えば、エステル交換反応触媒として、Ca、Mg、Mn、Li等の化合物、重縮合反応触媒としてSb、Ti、Ge、Sn、Co等の化合物が一般的に用いられている。
まず、ポリエステル原料を、押出装置に供給する。すなわち、スリット状のダイから溶融シートとして押し出す。次に、溶融シートを、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては、静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
また、第1軸方向とその直交する方向の延伸を同時に行う、いわゆる同時二軸延伸でも可能である。
ポリマー1gをフェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlに溶解し、30℃で測定した。
島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置(SA−CP3型)で測定した等価球形分布において大粒子側から積算した積算体積分率50%の粒径を平均粒径(d50)とした。
500mm幅、35000m長に巻き取ったロールの巻き芯近傍より、切り取った試験片について、表面に厚さ450オングストロームのアルミニウムを蒸着した。この蒸着面について、直接位相検出干渉法を用いた、マイクロマップ社製の非接触表面形状システム(Micromap 512)を用いて、1測定領域=230μm×177μmとしてその平均値Raを算出した。測定波長は554nmとし、対物レンズは20倍を用いて、20測定領域を測定し、20点のRaの平均値を非接触式3次元表面粗さ Ra(μm)として採用した。測定は両面について行い、20点のRaの平均値同士を比較して低い方の値を採用した。
500mm幅、35000m長に巻き取ったロールの巻き芯近傍より、切り取った試験片について、その長手方向について、(株)セイコーインスツルメント製のTMAを用い、下記の条件で、昇温カーブを採取し、23℃での元長を100%として、200℃での変化分を伸び(プラス)、縮み(マイナス)として表わした。
測定条件;
サンプル幅(幅方向)=4mm
サンプルのチャッキング長(長手方向)=10mm
初期荷重=10g
昇温速度=10℃/分
昇温範囲=23℃〜230℃
500mm幅、35000m長に巻き取ったロールの巻き芯近傍より、切り取った試験片について、アタゴ光学(株)製 Abbe屈折計を用いてフィルム面内の屈折率の最大値nγ、それに直角方向の屈折率nβ、および厚さ方向の屈折率nαを測定し、次式より面配向度Δpを算出した。なお、屈折率の測定は、光源としてナトリウムD線を用い、23℃で測定した。
Δp=((nγ+nβ)/2)−nα
500mm幅、35000m長に巻き取ったロールの巻き芯近傍より、切り取った試験片について、非接触式3次元表面粗さRaを採用した方の表面に厚さ450オングストロームのアルミニウムを蒸着した。この蒸着面の光沢度を目視にて以下の基準で判定した。
◎:光沢が充分にあり。優秀。
○:若干、光沢が低下するが、実用上、問題ないレベル。良好。
×:光沢が不十分で実用に耐えない。不良。
上記光沢度評価の際に蒸着したフィルムについてラミネーターを用い、表面温度=200℃に設定した2本のヒートローラーの間を、フィルムの長手方向(元のロールの長手方向)を長手として通過させ、蒸着フィルムの表面のしわの入り具合を目視して以下の基準で判定した。
◎:しわがまったく発生せず、優秀。
○:しわが若干発生するが、実用上、問題ないレベル。良好。
×:しわが多数発生し、実用に耐えない。不良。
テレフタル酸86部、エチレングリコール70部を反応器にとり、約250℃で0.5kg/mm2の加圧下、4時間エステル化反応を行った。次いで、三酸化アンチモン0.015部、平均粒径1.4μmの炭酸カルシウム粒子およびリン酸0.01部を添加した。温度を250℃から285℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を常圧から徐々に減じ0.5mmHgとした。4時間後重縮合反応を停止し、極限粘度0.66のポリエステル(a)を得た。このポリエステル(a)には、0.50重量%の炭酸カルシウム粒子が含有されていた。
ポリエステル原料aにおいて炭酸カルシウム粒子を添加しないこと以外はポリエステルaとまったく同様にして極限粘度0.66の希釈用ポリエステル(b)を得た。
ポリエステル原料aにおいて炭酸カルシウム粒子の替わりに、平均粒径1.8μmのシリカ粒子を添加すること以外はポリエステルaとまったく同様にして極限粘度0.66のポリエステル(c)を得た。このポリエステルcには0.50重量%のシリカ粒子が含有されていた。
ポリエステル原料aにおいて炭酸カルシウム粒子の替わりに、平均粒径0.3μmのシリカ粒子を添加すること以外はポリエステルaとまったく同様にして極限粘度0.66のポリエステル(d)を得た。このポリエステルdには0.30重量%のシリカ粒子が含有されていた。
ポリエステル(a)とポリエステル(b)とポリエステル(d)を混合し、平均粒径1.4μmの炭酸カルシウム粒子0.07%および平均粒径0.3μmのシリカ粒子 0.02%を含有する原料とした。この混合した原料を常法により乾燥して押出機に供給し、290℃で溶融してシート状に押出し、静電印加密着法を用いて冷却ロール上で急冷し、無定形シートとした。得られたシートを、ロール延伸法を用いて縦方向に90℃で2.75倍延伸した後、さらに70℃で1.35倍延伸した。その後、テンターに導いて、横方向に110℃で3.90倍延伸し、210℃で熱処理を行い、厚み4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このマスターロールから500mm幅にトリミングしながら、内径6インチの巻き芯にトータル長35000m、250m/分の速度で、ロール状に巻き取り、ロール状フィルムとした。
ポリエステル(b)とポリエステル(c)を混合し、平均粒径1.8μmのシリカ粒子0.20%を含有する原料とした。実施例2とまったく同様にして、厚み4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このマスターロールから500mm幅にトリミングしながら、内径6インチの巻き芯にトータル長35000m、250m/分の速度で、ロール状に巻き取り、ロール状フィルムとした。
実施例1〜3および比較例1〜2について得られた結果をまとめて下記表1に示す。
Claims (1)
- フィルム厚さが6μm以下であり、少なくとも一方のフィルム表面の非接触式3次元表面粗さRaが0.025μm以下であり、200℃でのフィルム長手方向の伸びが−0.5%〜+0.5%の範囲であり、フィルムの面配向度が0.167以上であることを特徴とするポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004003958A JP2005194458A (ja) | 2004-01-09 | 2004-01-09 | ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004003958A JP2005194458A (ja) | 2004-01-09 | 2004-01-09 | ポリエステルフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005194458A true JP2005194458A (ja) | 2005-07-21 |
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ID=34818711
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004003958A Pending JP2005194458A (ja) | 2004-01-09 | 2004-01-09 | ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005194458A (ja) |
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2004
- 2004-01-09 JP JP2004003958A patent/JP2005194458A/ja active Pending
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