JP2005193870A - プロペラ軸支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プロペラ軸を支持するセンタサポートベアリングブラケットを衝突時に脱落させるに際して、センタサポートベアリングブラケットに衝突時の衝撃による破断部分を設けると、脱落荷重に対応したブラケット形状とする必要があった。
【解決手段】複数の軸を継手結合してなるプロペラ軸1の一部をその軸方向に変位可能に支持する支持部材(3)と、支持部材(3)を車両の車体SHに固定する際に支持部材(3)と共締めされる板状部材(4)とを備えてなり、支持部材(3)の前方においてプロペラ軸1と一体に回転する回転部材(1c)が車体SHの前方に加わった衝撃により板状部材(4)近傍の支持部材(3)に当接した場合に、回転部材(1c)から支持部材(3)を介して板状部材(4)に衝撃が与えられて板状部材(4)が破損する。
【選択図】図3
【解決手段】複数の軸を継手結合してなるプロペラ軸1の一部をその軸方向に変位可能に支持する支持部材(3)と、支持部材(3)を車両の車体SHに固定する際に支持部材(3)と共締めされる板状部材(4)とを備えてなり、支持部材(3)の前方においてプロペラ軸1と一体に回転する回転部材(1c)が車体SHの前方に加わった衝撃により板状部材(4)近傍の支持部材(3)に当接した場合に、回転部材(1c)から支持部材(3)を介して板状部材(4)に衝撃が与えられて板状部材(4)が破損する。
【選択図】図3
Description
本発明は、自動車などの車両の駆動軸であるプロペラ軸を回転可能に支持するプロペラ軸支持装置に関するものである。
従来、自動車などの車両、特には車体の前方にエンジンが搭載してあり、駆動軸であるプロペラ軸を介して後輪が駆動される車両においては、衝突時にプロペラ軸が折れ曲がって車室内に侵入する可能性があるために、これを防止する対策が施されている。このような対策の一つとして、例えば特許文献1に示されるものがある。
特許文献1に示されるセンターベアリングサポートは、プロペラ軸をその長手方向のほぼ中央部においてブラケットにより支持する構造において、車両の衝突時の衝撃によりブラケットの特定箇所を破断させることにより、ブラケットを固定しているボルトを含む防振ブッシュを案内する離脱案内部を形成して、ブラケットが車体から外れやすくした構成を備えるものである。また、防振ブッシュを挿入する取付孔の周縁部に離脱案内部となる切欠を設け、常時はその切欠を閉鎖し、衝突時にブラケットから外れて切欠を開放する補強部材を、例えば溶接などにより周縁部に取り付けてなるセンターベアリングサポートも示されている。
特開2000−177417号公報
ところが、上記したもののように、ブラケットに離脱案内部を設けて車両衝突時の衝撃によりブラケットの特定箇所を破損させる構造では、それぞれの車両の仕様毎にプロペラ軸に対するブラケットの脱離荷重が異なるので、細部をそのような離脱荷重にあわせて異なる形状にしたブラケットが多種類存在することになる。したがって、ブラケットの標準化が難しく、部品の管理を複雑なものにすることになった。
また、上記した後者の例では、補強部材が外れる場合の衝撃による荷重は、補強部材の固定方法あるいはブラケットの入力位置などにより、補強部材の脱落に関係する程度が異なる。すなわち、補強部材を例えば溶接あるいはロウ付けにより固定する場合と、カシメあるいはスライド係合により固定する場合とでは、その取付強度にばらつきが生じる。したがって、その取付強度言い換えればブラケットを脱落させるに要する荷重に対応する強度である脱落荷重を精度よく設定しなければ、衝突の際の荷重の大きさが同じであっても補強部材が脱落しない場合が生じる。
本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
すなわち、本発明のプロペラ軸支持装置は、複数の軸を継手結合してなるプロペラ軸の一部をその軸方向に変位可能に支持する支持部材と、支持部材を車両の車体に固定する際に支持部材と共締めされる板状部材とを備えてなり、支持部材の前方においてプロペラ軸と一体に回転する回転部材が車体の前方に加わった衝撃により板状部材近傍の支持部材に当接した場合に、回転部材から支持部材を介して板状部材に衝撃が与えられて板状部材が破損する構成である。
このような構成において、車体が衝撃を受けることによりプロペラ軸の回転部材が支持部材側に変位すると、その変位による衝撃が支持部材に伝達され、衝撃による支持部材の変形により板状部材が破損する。これにより、支持部材の車体に対する締め付け力が低下し、支持部材が車体から離脱する。従って、支持していたプロペラ軸を脱落させることができる。
また本発明のプロペラ軸支持装置は、複数の軸を継手結合してなるプロペラ軸の一部をその軸方向に変位可能に支持する支持部材と、支持部材を車両の車体に固定する際に支持部材と共締めされる板状部材とを備えてなり、板状部材が、対をなす自由端を有してなり、支持部材の前方においてプロペラ軸と一体に回転する回転部材が車体の前方に加わった衝撃により板状部材の自由端の少なくとも一方に当接して、回転部材から板状部材に直接衝撃が与えられて板状部材が破損する構成である。
このような構成において、車体が衝撃を受けることによりプロペラ軸の回転部材が支持部材側に変位すると、その変位による衝撃が板状部材の自由端に加わり板状部材が破損する。これにより、支持部材の車体に対する締め付け力が低下し、支持部材が車体から離脱する。従って、支持していたプロペラ軸を脱落させることができる。
本願の請求項1に係る発明は、以上説明したように、支持部材固定の際に板状部材を支持部材と共締めし、しかも衝撃が支持部材に加わった際には板状部材が破損して共締めの締め付け力を低下させる構成であるので、衝突時に支持部材を離脱させるための締め付け力を正確に設定することができる。加えて、板状部材は支持部材と別体であるので、材質及び形状の自由度が広がり、設計を容易にすることができる。
また、本願の請求項2に係る発明は、プロペラ軸の回転部材を介して板状部材に衝撃が直接作用して板状部材が破損するので、衝撃を受けて板状部材が破損した場合に支持部材が離脱可能な状態となる締め付け力を、板状部材を破損させるための荷重に基づいて確実に設定することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜8を参照して説明する。
この第一の実施形態のプロペラ軸支持装置100は、例えば4個の車輪を有して内燃機関であるエンジンが車体SHの前方に搭載してあり、後輪が駆動される車両特には自動車に適用されるものである。そして、エンジンの駆動力は、変速機と駆動軸であるプロペラ軸1とを介して後輪に伝達されるようになっている。プロペラ軸1は、複数の軸例えば2本の軸を継手結合して形成されるものである。すなわち、プロペラ軸1は、その中間部において前軸1aと後軸1bとがユニバーサルジョイント2により継手結合してある。また、前軸1aの前端部は、図示しないユニバーサルジョイントにより変速機(図示しない)と、後軸1bの後端部は図示しないユニバーサルジョイントを介してリアアクスル(図示しない)とそれぞれ連結される。
そして、中間部のユニバーサルジョイント2の直前位置において、プロペラ軸支持装置100により支持されるもので、そのプロペラ軸支持装置100の前方には回転部材である円板形状の回転板1cが取り付けてある。この回転板1cは、プロペラ軸1とともに一体に回転するもので、後述するセンタサポートベアリングブラケット(以下、サポートブラケットと称する)3に確実に衝突する大きさにしてある。この回転板1c以外の回転部材としては、例えばプロペラ軸指示装置100に対向する面の円周部をプロペラ軸支持装置100に向けて折曲して円形の皿形状にし、折り曲げた部分がプロペラ軸指示装置100の後述するサポートブラケット3に当接するもの、上記した回転板1cにおいてその円周部分とプロペラ軸1の取付部分との間を肉抜きあるいは強度を低下させない程度に孔をあけたり部分的に削除したもの、プロペラ軸1から複数本の棒体が放射状に延出するように構成したもの、さらには外周部分が例えば所定ピッチで切り欠かれたものなどであってもよい。皿形状のものでは、平板状のものに比較して剛性を向上させることができ、肉抜きあるいは孔をあけたもの、及び棒体を延出させたものでは軽量化を図ることができる。このように、回転部材としては、実施形態にて説明するもの以外に各種のものを用いることができる。
なお、図1においては、プロペラ軸1の両端部のユニバーサルジョイントについては、図示を省略した。このプロペラ軸1自体は、車両が衝突して車両の前方から後方に向かって衝撃が加えられた際に、その長さを変えて衝撃の伝達を抑制する衝撃吸収機構を有する型式のものではない。このため、このプロペラ軸1を支持して車体SHの下面に取り付けられるプロペラ軸支持装置100が、衝突時にプロペラ軸1を変位させる衝撃を受けた際に車体SHから離脱つまり脱落するものである。
プロペラ軸支持装置100は、エンジンの駆動力を車輪側に伝達するプロペラ軸1を軸方向に変位可能に支持する支持部材であるサポートブラケット3と、サポートブラケット3を車体SHに固定する際にサポートブラケット3と共締めされる板状部材であるスペーサ4とからなる。サポートブラケット3は、ブラケット本体31と、外筒32aと内筒32bとが取り付けられて外筒32aを介してブラケット本体31に固定されるマウントゴム32と、そのマウントゴム32の内筒32bに取り付けられてプロペラ軸1を回転可能に支持するセンタベアリング33とからなる。なお、弾性を有するマウントゴム32及びセンタベアリング33は、当該分野で広く知られているものを用いるものであってよい。
ブラケット本体31は、例えば板金製で、図3及び図4に示すように、センタベアリング33の形状にあわせた円弧状の中央部31aと、その中央部31aの両側に位置して車体SHのウェルディングナット9を有する取付部5(図2)に締め付けられる締め付け部31bと、プロペラ軸1が変位した際にプロペラ軸1に設けられた回転板1aと接触する前壁部31cと、締め付け部31bに設けられる切欠31dとを備えている。切欠31dは、ボルト6による締め付け力すなわち軸力がブラケット本体31に十分伝達されるように、幅がボルト6の外径とほぼ同じの第1部分31daと、第1部分31daに連続してボルト6の頭部6a及びワッシャ7が通過するのに十分な幅と奥行きとを有する第2部分31dbとで構成される。第2部分31dbは、前壁部31cに設けられた開口部31caに接続される。このようなブラケット本体31は、第2部分31dbが第1部分31daより前方に位置する状態で車体SHに固定される。
スペーサ4は、例えばアルミニウム鋳造製で、ブラケット本体31の締め付け部31bに重ね合わされるので、図3及び図5に示すように、締め付け部31bの切欠31dと類似の形状をした切欠41が設けてあるとともに、切欠41の両側の前端部にはブラケット本体31の前壁部31cとの接触を容易にするための折り返し部42が設けてある。スペーサ4は、その全長が締め付け部31bの奥行き寸法よりも小さくしてある。折り返し部42の内側離間距離は、開口部31caの幅より大きくしてある。
この切欠41は、第1部分41a、第2部分41b及び変形部43とからなり、締めつけ部31bの大きさとほぼ同じ大きさを有しており、基本的には締め付け部31bに設けられる切欠31dと重ね合わさるものである。この切欠41にあって、第1部分41aは締め付け部31bの切欠31dの第1部分31daと、第2部分41bは切欠31dの第2部分31dbとそれぞれ重ね合わされ、第1部分41aと第2部分41bとの境界に、プロペラ軸1の後輪側への変位に伴って生じる衝撃により、サポートブラケット3のブラケット本体31が変形することで共締めの締め付け力が低下する状態に変形する変形部43が設けてある。
変形部43は、切欠41の第1部分41aの第2部分41b側の端部から内側に膨らみ、第1部分41aと第2部分41bとの境界部分を狭くしている。言い換えれば、第1部分41aと第2部分41bとの境界部分において、対向する辺部が互いに接近するように、しかも第1部分41aから第2部分41b側に向かってそれぞれ膨出することで、変形部43が形成されている。したがって、変形部43と変形部43との間には、固定用のボルト6が通過し得ないつまりボルト6の外径より小さくなっている間隙が形成されることになる。この変形部43に連続する第2部分41bは、ブラケット本体31の切欠31dの第2部分31dbとほぼ同様の大きさをしている。
このような構成において、プロペラ軸1を支持するにあたって、プロペラ軸1の回転板1cと中間部のユニバーサルジョイント2との間の位置において、サポートブラケット3が車体SHの下面に取り付けられる。この場合に、スペーサ4は、その切欠41の第1部分41aをブラケット本体31の切欠31dの第1部分31daにずれることなく重ね合わせて、サポートブラケット3を車体SHとの間に挟み込む位置においてボルト6により共締めされる。この場合、スペーサ4の折り返し部42は、ブラケット本体31の前壁部31cに接触していてもよいし、車両が衝突した際の衝撃で消滅するような間隙をあけて共締めするものであってよい。サポートブラケット3は、常時はその両端部分の締め付け部31bにおける切欠31dの第1部分31daにおいて、ボルト6により締め付けられて固定されている。このようにサポートブラケット3を固定することにより、プロペラ軸1がその中間部においてマウントゴム32を介して弾性的に支持されるものである。また、プロペラ軸1の後端は、ディファレンシャル装置を内蔵するリアアクスルに接続されるもので、このリアアクスルについてもマウントゴム32と同様の弾性部材を介して車体SHに取り付けられている。
以上の構成の車両がその前側で衝突した場合、その衝突の衝撃によりエンジン及び変速機が後方に向かって変位する。このように、エンジン及び変速機が変位すると、リアアクスルが弾性部材を介して車体に取り付けられているので、その弾性部材が弾性変形することによりリアアクスルが後方に変位し得るものである。つまり、リアアクスルが変位可能であるので、エンジン及び変速機の変位により衝撃吸収機構を持たないプロペラ軸1がほとんどその長さを変えずに後方に変位する。
プロペラ軸1が後方に変位すると、プロペラ軸1の回転板1cがサポートブラケット3のスペーサ4近傍部分つまりブラケット本体31の前壁部31cに衝突する。この回転板1cの衝突により、ブラケット本体31の前壁部31cが撓みあるいは変形し、スペーサ4に衝撃を与える。衝撃の加わったスペーサ4は、ボルト6が不動であることにより変形部43に荷重がかかり、変形部43が変形、具体的には破断される。変形部43は、図8に示すように、スペーサ4に衝撃が加わることによりまず亀裂4xが生じ、その亀裂4xの生じた部分から変形部43が、スペーサ4の変形部43以外の部分から分離つまり破断されるものである。この結果、ボルト6の締め付け力すなわち軸力が低下する。また、変形部43により狭くなっていた切欠41の第1部分41aと第2部分41bとの境界における幅が破断により広げられ、サポートブラケット3が後方に変位する場合に、スペーサ4も重なり合った状態で変位しても、第1部分41aに位置するボルト6が容易に第2部分41bに位置するものとなる。なお、変形部43が変形することにより、共締めの締め付け力を低下させるものであるが、この場合の変形とは、変形部43に亀裂が生じること、生じた亀裂により変形部43を含んでスペーサ4の一部が残余の部分より分離されてしまうこと、変形部43が粉砕されることを含むものである。
スペーサ4の変形部43が変形してボルト6の軸力が低下することにより、ブラケット本体31の固定が解除された状態になる。したがって、プロペラ軸1がさらに車両の後方に向かって移動すると、プロペラ軸1の回転板1aがサポートブラケット3を後方に押しやる。これによって、スペーサ4の切欠41の第2部分41b及びブラケット本体31の切欠31dの第2部分31dbにボルト6の頭部6aが位置するところとなる(図7に想像線で示す)。この状態でさらにプロペラ軸1が後方に移動しようとすると、リアアクスルの弾性部材による許容移動範囲を超えた状態となることで、衝突の衝撃が直接的に車体SHに伝達されようとする状態になる。この時同時に、プロペラ軸1が変速機とリアアクスルとの間で湾曲しようとするが、サポートブラケット3はすでに固定が解除されている状態なので、サポートブラケット3はプロペラ軸1の自重により車体SHから離脱つまり落下する。したがって、プロペラ軸1がそれぞれのユニバーサルジョイント2を折れ曲がり点として前軸1aと後軸1bとを三角形の二辺のような状態に折れ曲がるので、衝突の衝撃が車体SHに伝達されることがない。
このように、サポートブラケット3を車体SHに固定する際に、スペーサ4をサポートブラケット3のブラケット本体31の締めつけ部31bに重ね合わせてボルト6により共締めし、衝突により生じる衝撃でブラケット本体31の前壁部31cが撓みあるいは変形することで、スペーサ4の変形部43が変形し、ボルト6の軸力が低下するように構成しているので、サポートブラケット3を取り付けるに際して締め付け力を精度よく設定することができる。また、スペーサ4は、サポートブラケット3とは別の部材であるので、材質及び形状を自由に設定することができ、各種の脱落荷重が設定されるサポートブラケット3に対応して供給することができる。
また、スペーサ4をサポートブラケット3の下側つまりサポートブラケット3を挟んで車体SHと反対側に配置するので、スペーサ4によりボルト6の締め付け力がサポートブラケット3に伝達される面が拡大され、サポートブラケット3を確実にボルト6により固定することができる。
なお、脱落荷重の設定では、板状部材であるスペーサ4の選定の自由度があるが、支持部材であるサポートブラケット3を介しての衝撃荷重伝達であるため、スペーサ4近傍のサポートブラケット3の部位すなわちスペーサ4の前方に対応するブラケット本体3の前壁部31cの部位に回転部材である回転板1cに近接した方向に突起形状を形成し、衝撃により生じる荷重をその突起形状を形成した部位に集中する構造としてもよい。このような構造を採用することにより、突起形状に衝撃により生じる荷重が集中して、ブラケット本体3の当該部位が迅速に変形し、スペーサ4を効果的に破損することができる。
本発明は、その他、各部の具体的構成についても上記第一の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
上記第一の実施形態においては、プロペラ軸1に取り付けられた回転板1cがサポートブラケット3の前壁部31cに当接するものを説明したが、例えば、スペーサに回転板1cが直接当接して、衝突により生じる衝撃によりスペーサが破損するものであってよい。なお、以下の説明において、上記第一の実施形態と同じ要素については同じ符号を付し、説明を省略する。
この第二の実施形態において、サポートブラケット3は、上記第一の実施形態と同じ構成のものを使用する。この場合に、ブラケット本体31の前壁部31cに設けられる開口部31caの幅は、次に説明するスペーサ104の一対の突出部分104m、104nの外側間の幅より大きくしてある。
スペーサ104は、ほぼU字形をしており、ボルト6により共締めされる湾曲部分104kからほぼ平行に一対の突出部分104m、104nが延びる形状をしている。一方の突出部分104mは、ブラケット本体31と共締めされると、その突出部分104mの自由端104maがサポートブラケット103のブラケット本体131の前壁部131cの開口部131caから前方に突出する長さを有している。
このような構成において、サポートブラケット3を車体SHに固定する場合は、上記第一の実施形態と同様に、スペーサ104を、ブラケット本体31の締め付け部31bの下面にあてがわれて、ボルト6によりブラケット本体31と共締めされる。この場合に、スペーサ104の湾曲部104kの内側縁104kaを切欠部31dの第1部分31daの内側縁に重ね合わせた位置において、スペーサ104をブラケット本体31と共締めする。この場合、左右のスペーサ104はそれぞれ、一方の突出部分104mがプロペラ軸1側に位置するようにしてブラケット本体31と共締めするものである。このようにしてスペーサ104を共締めすると、一方の突出部分104mの自由端104maがブラケット本体31の開口部31caのプロペラ軸1に近接する位置から前方つまり回転板1c側に突出するので、回転板1cの直径を小さくできる。これによって、回転板1cが車体SHの床面と干渉することを防げるため、プロペラ軸支持装置100を小型化して、車体SHの最低地上高を低くすることができる。
そして、スペーサ104を用いてサポートブラケット3を車体SHに取り付けて、プロペラ軸1をサポートブラケット3により変位可能に支持した状態で、前方衝突により車体SHに衝撃が加わると、プロペラ軸1が後方に変位する。プロペラ軸1が後方に変位することにより回転板1cも後方に変位し、回転板1cがスペーサ104の自由端104maに回転しながら直接当接する。この回転板1cのスペーサ104への当接により、スペーサ104の突出部分104mに直接衝撃が加わる。これによって、突出部分104mが後方に押しやられることになり、湾曲部分104kが例えばプロペラ軸1に平行な方向に亀裂が生じて破損して、さらに回転板1cの回転力により突出部分104m、104nが湾曲部分104kから分離され共締め部分から脱落する。
このようにして、スペーサ104が破損して離散すると、ボルト6による締め付け力が低下し、サポートブラケット3が移動し得る状態で車体SHに取り付いている。従って、この後、さらにプロペラ軸1が変位して回転板1cがサポートブラケット3に当接すると、すでにスペーサ104が破損されて締め付け力が低下しているので、サポートブラケット3は容易に後方に移動するものとなる。これにより、ボルト6の頭部6aがブラケット本体31の切欠部31dの第2部分31dbに位置して、サポートブラケット3が落下するものである。
従って、車体SHに衝撃が加わった際には、スペーサ104にその衝撃が直接作用する構成であるので、締め付け力の低下つまりサポートブラケット3を脱落させるのに要する脱落荷重を確実に予想することができる。
なお、この実施形態にあっては、スペーサ104の一方の自由端104maをサポートブラケット103から突出させる構成にしたが、突出部分104m、104nの長さを同じにして、両方をサポートブラケット3から突出させる、つまり衝撃が車体SHに加わった際に両方の突出部分104m、104nの自由端104ma,104naに回転板1cが当接する構成とするものであってもよい。
また、第二の実施形態におけるスペーサとしては、上記第一の実施形態におけるスペーサ4の折り返し部42を折り曲げることなく平坦に延ばして、サポートブラケット3と共締めした場合に前方に突出する自由端を有するように構成したものであってもよい。すなわち、スペーサが、第一の実施形態のスペーサにおける変形部を有する形状であり、しかもサポートブラケット3より前方に突出する自由端を有する構造である。この場合に、突出する自由端は、上述したように、使用時において、少なくとも一方が突出するものでよい。
1…プロペラ軸
1c…回転板
3…センタサポートベアリングブラケット
4…スペーサ
104ma,104na…自由端
1c…回転板
3…センタサポートベアリングブラケット
4…スペーサ
104ma,104na…自由端
Claims (2)
- 複数の軸を継手結合してなるプロペラ軸の一部をその軸方向に変位可能に支持する支持部材と、支持部材を車両の車体に固定する際に支持部材と共締めされる板状部材とを備えてなり、
支持部材の前方においてプロペラ軸と一体に回転する回転部材が車体の前方に加わった衝撃により板状部材近傍の支持部材に当接した場合に、回転部材から支持部材を介して板状部材に衝撃が与えられて板状部材が破損するプロペラ軸支持装置。 - 複数の軸を継手結合してなるプロペラ軸の一部をその軸方向に変位可能に支持する支持部材と、支持部材を車両の車体に固定する際に支持部材と共締めされる板状部材とを備えてなり、
板状部材が、対をなす自由端を有してなり、
支持部材の前方においてプロペラ軸と一体に回転する回転部材が車体の前方に加わった衝撃により板状部材の自由端の少なくとも一方に当接して、回転部材から板状部材に直接衝撃が与えられて板状部材が破損するプロペラ軸支持装置。
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