JP2005192983A - スペーサ内蔵の呼吸用マスク - Google Patents

Abstract

【課題】
通気性におけるＮ９５性能規格及び他の高性能規格に適合し、マスク内の空気循環を改良してマスク室内の最大空気循環を達成すること。
【解決手段】
本発明の呼吸用マスクは、マスク本体と呼吸用マスクを着用者の顔に装着するためのヘッドバンドを有し、マスク本体は、２又はそれ以上のフィルタ層を有する内側マスクと、２又はそれ以上のフィルタ層を有する外側マスクからなり、１又はそれ以上のスペーサが内側マスクのフィルタ層間に内蔵され、内側マスクの異なるフィルタ層間に空間を形成し、そして１又はそれ以上のスペーサが外側マスクのフィルタ層間に内蔵され、外側マスクの異なるフィルタ層間に空間を形成し、着用者が空気を排出する時、スペーサとフィルタ層が一緒になりポンプ作用効果をもたらし、着用者が放出する余分な二酸化炭素を周囲に吹き飛ばし、そして着用者のために周囲からより多くの空気を取り入れるようになっている。
【選択図】 図３

Description

この発明は、通気性及び着用性が改良された呼吸用又は顔面用マスクに関する。

多くの種類の呼吸用顔面マスクが特許されてきている（下記特許文献１及び２参照）。呼吸用又は顔面用マスクが直面している主な問題は、マスク室に二酸化炭素が蓄積することである。この蓄積は、もしマスクから有効に排出されないと着用者にとって危険となる場合がある。

それで各種の方法がその問題を克服するために提案されてきた。排出弁を使用して着用者の吐き出した気体の排出を助けることができるが、それは着用者が運んだ他の汚染物質をも周囲に排出する。いくつかの他の改良された呼吸用マスクは製造するには高コストである。通気性が改良された安価な呼吸用顔面マスクが望まれている。
特開２００３−０００７４１号公報 特開２００３−０１９２１９号公報

本発明は、この問題を解決するために、排出弁の必要性を排除し、マスク内にフィルタ層を設け、スペーサを採用する。

本発明の目的は以下の特徴を有する呼吸マスクを製造することである。
１）通気性におけるＮ９５性能規格及び他の高性能規格に適合し、マスク内の空気循環を改良してマスク室内の最大空気循環を達成する。その結果としてそのマスクはより大きな安全性と快適性を着用者にもたらし、同時に着用者が吐き出した汚染物質から他の人を保護し、そしてその逆もまた同様に保護する。
２）マスクの詰まりの目視確認ができるようにする。長い間にフィルタ材料が多くの粒子を捕捉すると、詰まりが発生する。現在入手できる全てのマスクは、詰まりを目視で確認することは困難である。
３）着用時間を延長する。
４）比較的低い製造コストである。

本発明の呼吸用マスクは人の鼻と口を覆う。スペーサはマスク本体に内蔵されてマスク本体上の異なるフィルタ層間に空間を形成し、着用者が吐き出した空気が排気される時、スペーサとフィルタ層が一緒になって作り出されるフィルタ層内の隙間がポンプ効果をもたらして余分な二酸化炭素を吐き出す。

スペーサは呼気の際に個々のフィルタ層が見た目に明らかに膨れるようにマスクを構成している。マスク交換の目視の目安は膨らんだ形状がおおよそ５０％増加した時となろう。

スペーサは、また着用者により生成された湿気の換気を高めるようフィルタ層を分離するように作用し、そしてそれ故マスクの着用時間を延長する。

本発明の呼吸用マスクは、着用者に多大な安全と快適性をもたらし、同時に着用者から吐き出される汚染物質から他の人を保護し、そしてその逆もまた同様に保護する。それはさらに現在入手可能なマスクが有していない詰まりの目視確認ができるようにする。これらの新たな特徴により、呼吸用マスクの着用時間が延長され、それによりそのような呼吸用マスクを使用する公共機関のコストを減じる。

本発明の実施例を、以下において添付した図面を参照しながら説明する。

本発明の呼吸用マスクは通気性におけるＮ９５性能規格及び他の高性能規格に適合すべきで、そのためにマスク室内の空気循環を改良し、それによりマスク内の最大空気循環を達成する。該呼吸用マスクは、マスク本体と、呼吸用マスクを着用者の顔に装着するためのヘッドバンドを有する。マスク本体は幾つかの層を有し、以下のように構成される：
２又はそれ以上のフィルタ層を有する内側マスク；
２又はそれ以上のフィルタ層を有する外側マスク；
内側マスクの異なるフィルタ層間に空間を形成する内側マスクのフィルタ層間に内蔵される１又はそれ以上のスペーサ；
そして、外側マスクの異なるフィルタ層間に空間を形成する外側マスクのフィルタ層間に内蔵される１又はそれ以上のスペーサ；
それによって、着用者が空気を排出する時、スペーサとフィルタ層が一緒になってポンプ作用効果をもたらし、着用者が放出する余分な二酸化炭素を周囲に吹き飛ばし、着用者のために周囲からより多くの空気を取り入れる。

図１を参照すると、これは着用状態の表面側に線状のスペーサを有する呼吸用顔面マスクを示している。

図２を参照すると、これは、外側マスク、内側マスク、ヘッドバンド、内張り、頸部カーテンを有する本発明の呼吸用マスクを示している。

図３〜図９は、本発明の各種の実施態様である。フィルタ層内にスペーサを内蔵させて二酸化炭素を排出するのに同じようなポンプ効果を達成できる構成は幾つかあり、それらを以下に述べる。

図３（ａ）及び図３（ｂ）は、二本の平行な柔軟性のある円形断面の線状スペーサがフィルタ層２及び３の間とフィルタ層３及び４間に内蔵され、前記フィルタ層間に空間を形成している状態を示す。線状スペーサの断面は長方形か正方形にすることもできる。

図４（ａ）及び図４（ｂ）は、二本の平行な柔軟性のある円形断面の線状スペーサが図３に記載されているものと直角方向に内蔵されている状態を示す。線状スペーサは、同様にフィルタ層２及び３の間とびフィルタ層３及び４間に内蔵される。

図５及び図６は、代案として、特定の幾何学的形状のスペーサをフィルタ層２及び３の間に内蔵できることを示す。図６においては、スペーサは傾斜した内部穴を有する同心円心円状の輪である。

図７は、提案された他の形状のスペーサを示す。フィルタ層２及び３の間に内蔵して同様の機能を奏することができるスペーサの他の幾何学的形状は、湾曲傾斜した同心円状の輪、正方形枠、ダイアモンド形枠、楕円形である。

空間形成構造は、図８に示されるようにフィルタ層２及び３をマスクを横切って平行に走る蟻組継ぎ状に折り畳むことでも達成できる。蟻組継ぎ状に折り畳んだ層は、１層、２層、３層、又はすべての層とすることができる。

上記の空間構造、内張り封止及び頸部カーテンは、図９に示されるように他の形状のマスクにも使用される。

線状スペーサは、図９ａと９ｂにも示されるように、水平に平行な線と垂直に平行な線を組合わせて設けることもできる。

線状スペーサは、フィルタ層１及び２、又はフィルタ層２及び３、又はフィルタ層３及び４の各間、又は全ての層、又はいくつかの層に内蔵させることができる。

加えて、もし望むなら、マスクの表及び裏にも上記のいずれかの構成のスペーサを内蔵して吐き出された空気の排出性能を改善することができる。

スペーサ又はスペーサ群は、吸気の際にマスクがつぶれるのを防止するために半硬質の支持枠として作用する付加機能を有している。

呼吸用マスクは、図２に示されるようにマスクの開口部に内張りを装備している。内張りは、空気の堅固な密封をもたらし、いかなる排出された汚染物質もマスクを出入りすることを防止する。

頸部カーテンも、図１に示されるように着用者の頸部を覆うのにマスクに追加され、かさばる、厚い、そして硬いあご髭を持つ着用者のためにマスクに細菌が浸透するのを防止する。

吐き出された空気でいっぱいになったスペーサは、長期間の使用後、そしてより多くの吐き出された空気がスペーサ内部に残っている時に、個々のフィルタ層が膨らむように呼吸用マスクを形成する。それによって他の人及び（鏡で素早く点検すると）着用者に一見して明らかとなる。それ故、空気が入ったスペーサは呼吸用マスクの着用性の目視の指針として役立つ。マスクを交換する目視の目安は、呼吸用マスクの形状が大体５０％膨らんだ時であろう。

試験が行われ、これらの試験結果は本発明の呼吸用マスクは、吐き出された空気の改良された排気及び改良された周囲からの空気の取り入れにより改良された通気性を提供することを示した。

添付した図面を参照しての本発明の望ましい実施例の記載により、本発明はそれらの実施例だけに限定されず、添付の請求の範囲において規定される本発明の範囲、又は精神から離れることなく当業者により各種の変更や改善が達成できることは理解されるべきである。

着用状態のマスクの表面側に線状のスペーサを有する呼吸用顔面マスクを示す図である。 本発明の呼吸用マスクを示す図である。 図３（ａ）は本発明の呼吸用マスクのフィルタ層を示す図であり、図３（ｂ）は本発明のラインスペーサの断面図である。 図４（ａ）は本発明の他の態様による呼吸用マスクのフィルタ層を示す図であり、図４（ｂ）は図４（ａ）に示す態様の呼吸用マスクの断面図である。 本発明の他の態様の呼吸用マスクを示す図である。 図６（ａ）は本発明の他の態様による呼吸用マスクのフィルタ層を示す図であり、図６（ｂ）は図６（ａ）に示した呼吸用マスクの断面図である。 本発明のスペーサの各種形状を示す。 図８（ａ）は本発明の呼吸用マスクのフィルタ層内に折り畳んだ状態のスペーサを使用した本発明の他の態様を示す図であり、図８（ｂ）は図８（ａ）に示す態様のフィルタ上の折り畳まれたスペーサを示す図である。 図９（ａ）は線状スペーサを内蔵した３分割型呼吸用マスクを示す図であり、図９（ｂ）は線状スペーサを内蔵したカップ型呼吸用マスクを示す図である。

Claims (13)

1. マスク本体と呼吸用マスクを着用者の顔に装着するためのヘッドバンドを有する前記呼吸用マスクであって、前記マスク本体は、
   内側マスクと外側マスクとからなり、
   前記内側マスクは２又はそれ以上のフィルタ層を有し、
   前記外側マスクは２又はそれ以上のフィルタ層を有し、
   前記内側マスクの前記フィルタ層間に１又はそれ以上のスペーサを内蔵させて前記内側マスクの異なる前記フィルタ層間に空間を形成し、そして、
   前記外側マスクの前記フィルタ層間に１又はそれ以上のスペーサを内蔵させて前記外側マスクの異なる前記フィルタ層間に空間を形成し、
   着用者が空気を排出する時、前記スペーサと前記フィルタ層が一緒になりポンプ作用効果をもたらし、着用者が放出する余分な二酸化炭素を周囲に吹き飛ばし、そして着用者のために周囲からより多くの空気を取り入れるようになっている、改良された空気循環のために通気性におけるＮ９５性能規格及び他の高性能規格に適合する呼吸用マスク。
2. 着用者による前記呼吸用マスクの長期間の使用後、及び吐き出された空気と周囲からの空気の交換が不十分であると、前記スペーサがマスクが膨らむのを可能にし、それにより着用者のマスクの詰まりの目視確認ができるように前記呼吸用マスクのサイズが増加する請求項１記載の呼吸用マスク。
3. 前記スペーサが呼気の際に前記呼吸用マスクがつぶれるのを防止するために半硬質の支持枠として作用する請求項１記載の呼吸用マスク。
4. 前記スペーサが円形断面である請求項１記載の呼吸用マスク。
5. 前記スペーサが長方形断面である請求項１記載の呼吸用マスク。
6. 前記スペーサが正方形断面である請求項１記載の呼吸用マスク。
7. 前記スペーサが湾曲傾斜した同心円状の輪である請求項１記載の呼吸用マスク。
8. 前記スペーサが湾曲傾斜又は湾曲しない傾斜の正方形枠である請求項１記載の呼吸用マスク。
9. 前記スペーサが湾曲傾斜又は湾曲しない傾斜のダイアモンド形枠である請求項１記載の呼吸用マスク。
10. 前記スペーサが湾曲傾斜又は湾曲しない傾斜の楕円形枠である請求項１記載の呼吸用マスク。
11. 前記スペーサが、マスク本体を水平又は垂直のいずれか、又は水平又は垂直の両方の組合わせで横切って平行に走る蟻組継ぎ状の折り畳みにより形成される請求項１記載の呼吸用マスク。
12. 前記呼吸用マスクが、いかなる汚染物質の排出も前記呼吸用マスクを出入りすることを防止するために前記呼吸用マスクの開口部に空気の堅固な密封をもたらす内張りを有する請求項１記載の呼吸用マスク。
13. 前記呼吸用マスクが、かさばる、厚い、そして硬いあご髭を持つ着用者の頸部を覆う頸部カーテンを有する請求項１記載の呼吸用マスク。
    

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