JP2005188502A - 動弁装置およびこれを備えた内燃機関 - Google Patents

動弁装置およびこれを備えた内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2005188502A
JP2005188502A JP2004183901A JP2004183901A JP2005188502A JP 2005188502 A JP2005188502 A JP 2005188502A JP 2004183901 A JP2004183901 A JP 2004183901A JP 2004183901 A JP2004183901 A JP 2004183901A JP 2005188502 A JP2005188502 A JP 2005188502A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
cam
valve
accelerator
dimensional cam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004183901A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4285340B2 (ja
Inventor
Kosaku Yamauchi
幸作 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2004183901A priority Critical patent/JP4285340B2/ja
Publication of JP2005188502A publication Critical patent/JP2005188502A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4285340B2 publication Critical patent/JP4285340B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 多気筒エンジンにおいて簡素な構成で各気筒のカムをスライドさせることができる動弁装置およびこれを備えた内燃機関を提供する。
【解決手段】 複数気筒それぞれにおいて3次元カム13をスライドさせて、各気筒のバルブのリフト特性を連続可変するようにした動弁装置であって、複数気筒にまたがって延設され、各気筒の3次元カム13がスライド可能に装着されたカムシャフト11と、カムシャフト11と平行に配置され、軸方向にスライド可能に支持されたアクセルシャフト41と、アクセルシャフト41に固定して設けられ、アクセルシャフト41のスライドに伴って所定の気筒側の3次元カム13をスライドさせるアクセルフォーク42と、所定の気筒の3次元カム13と別の気筒の3次元カム13とを連結する連結ロッド47とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動二輪車あるいは自動車などにおける内燃機関において、アクセル開度に応じてバルブのリフト量、リフトタイミングおよび作用角を可変制御する動弁装置に関するものである。
最近の内燃機関において、可変位相とカム切換の組合せが出始め、その後作用角およびリフト量を連続可変する3次元カムを使用する方式の動弁装置が提案されている。たとえば、直打式円筒タペットの頂部に接触角変化に対する追従機構を設け、3次元カムを軸方向にスライドさせることにより、バルブリフト量を無段階に可変するものがある。
この種の動弁装置において気筒あたり4つの吸排気バルブを備え、さらにそれらのバルブの作動タイミングを変更する機構を持つものが開発されている。たとえば吸気側のカム位相を可変制御し、排気側とのオーバラップ量をエンジン回転数に応じて変化させることで、燃焼効率を向上させるようにしている。
かかる従来例において、気筒におけるバルブのリフト量、リフトタイミングおよび作用角を可変制御することができるが、特に多気筒エンジンの場合には、各気筒の3次元カムのスライドを簡素な構成で実施可能にすることが要求される。
さらに、多気筒エンジンの場合には、バルブ作動において気筒間の同調を図る必要があるが、その調整は必ずしも容易に行なうことはできず、実現するには複雑な装置あるいは機構等が必要になり、却ってコストアップに繋がってしまう。
本発明はかかる実情に鑑み、多気筒エンジンにおいて簡素な構成で各気筒のカムをスライドさせることができ、さらには簡素な構成でバルブ動作に関する優れた調整機能を有する動弁装置およびこれを備えた内燃機関を提供することを目的とする。
本発明の動弁装置は、複数気筒それぞれにおいて3次元カムをスライドさせて、各気筒のバルブのリフト特性を連続可変するようにした動弁装置であって、複数気筒にまたがって延設され、各気筒の3次元カムがスライド可能に装着されたカムシャフトと、前記カムシャフトと平行に配置され、軸方向にスライド可能に支持されたアクセルシャフトと、前記アクセルシャフトに固定して設けられ、前記アクセルシャフトのスライドに伴って所定の気筒側の3次元カムをスライドさせるアクセルフォークと、前記所定の気筒の3次元カムと別の気筒の3次元カムとを連結する連結部材とを備えた点に特徴を有する。
この場合に、前記連結部材はロッドであり、該ロッドが前記カムシャフトに形成された溝にスライド可能に組み込まれるようにしてもよい。
また、前記所定の気筒を基準となる気筒とし、また、前記別の気筒を調整される気筒として、前記連結ロッドは、その一端が前記基準となる気筒側の3次元カムに対して固定されるとともに、その他端が前記調整される気筒側の3次元カムに対してスライド方向への相対位置が変更可能とされるようにしてもよい。
また、前記連結ロッドと前記調整される気筒側の3次元カムとのスライド方向への相対位置を調整する調整機構を備えるようにしてもよい。
また、前記調整機構は、前記カムシャフトの軸方向に沿って連設された一対のスペーサ部材により構成され、一方のスペーサ部材は前記調整される気筒側の3次元カムに対して回転方向に固定されるのに対して、他方のスペーサ部材は前記調整される気筒側3次元カムに対して回転可能とされるとともに前記連結ロッドに連係し、前記スペーサ部材を相対的に回動させることにより、相互の合せ面に設けた傾斜カムの作用により、前記連結ロッドと前記調整される気筒側の3次元カムとのスライド方向への相対位置を調整するようにしてもよい。
また、前記スペーサ部材を回動させるための一対のアジャストスクリュを配設してもよい。
本発明の他の動弁装置は、複数気筒それぞれにおいて3次元カムをスライドさせて、各気筒のバルブのリフト特性を連続可変するようにした動弁装置であって、複数気筒にまたがって延設され、各気筒の3次元カムがスライド可能に装着されたカムシャフトと、前記カムシャフトと平行に配置され、軸方向にスライド可能に支持された軸部を有し、前記軸部のスライドに伴って所定の気筒側の3次元カムをスライドさせるアクセルフォークと、前記アクセルフォークに連結部材を介して連結し、前記所定の気筒の3次元カムとは別の気筒の3次元カムをスライドさせるアクセルフォークとを備えた点に特徴を有する。
この場合に、前記連結部材はロッドであり、前記所定の気筒のアクセルフォークおよび前記別の気筒のアクセルフォークのうち少なくともいずれか一方に対して、その軸方向位置が調整可能に組み付けられるようにしてもよい。
また、本発明の他の動弁装置の他の特徴とするところは、前記ロッドは前記所定の気筒のアクセルフォークおよび前記別の気筒のアクセルフォークのうち少なくともいずれか一方に螺合し、ナットにより固定されるようにしてもよい。
さらに、本発明の動弁装置の他の特徴とするところは、タペットを保持するタペットガイドの周囲に配設され、該タペットガイドをシリンダヘッドに固定するための複数の固定手段を有し、これらの固定手段をバルブステム方向に変位可能に構成し、前記タペットのタペットアームと前記タペットガイドのタペットアーム当接部との間でタペットクリアランスを調整可能とした点にある。
本発明の内燃機関は、吸気バルブおよび排気バルブにより吸排気を制御するようにした内燃機関であって、吸気側または排気側に上記いずれかの動弁装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、この種のエンジンにおいてアクセル開度に応じてバルブリフト量および作用角を無段階可変制御することができる。この場合に、多気筒エンジンにおいて簡素な構成で各気筒の3次元カムをスライドさせることができ、有効にコンパクト化を図り、コストダウンを実現可能である。さらには、簡素な構成でバルブ動作に関する優れた調整機能を持たせることができ、気筒間の同調を図ることができる。
以下、図面に基づき、本発明による動弁装置およびこれを備えた内燃機関の好適な実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
本発明による動弁装置は、自動二輪車あるいは四輪自動車に搭載される各種のガソリンエンジンに対して有効に適用可能であり、この実施形態ではたとえば図1に示すように自動二輪車のエンジンの例とする。
ここで先ず、本実施形態に係る自動二輪車100の全体構成を説明する。図1において、鋼製あるいはアルミニウム合金材でなる車体フレーム101の前部には、ステアリングヘッドパイプ102によって左右に回動可能に支持された2本のフロントフォーク103が設けられる。フロントフォーク103の上端にはハンドルバー104が固定され、ハンドルバー104の両端にグリップ105を有する。フロントフォーク103の下部には前輪106が回転可能に支持されるとともに、前輪106の上部を覆うようにフロントフェンダ107が固定される。前輪106は、前輪106と一体回転するブレーキディスク108を有している。
車体フレーム101の後部には、スイングアーム109が揺動可能に設けられるとともに、車体フレーム101とスイングアーム109の間にリヤショックアブソーバ110が装架される。スイングアーム109の後端には後輪111が回転可能に支持され、後輪111はチェーン112が巻回されたドリブンスプロケット113を介して、回転駆動されるようになっている。
車体フレーム101に搭載されたエンジンユニット1(実線部)には、エアクリーナ114に結合する吸気管115から混合気が供給されるとともに、燃焼後の排気ガスが排気管116を通って排気される。エアクリーナ114は容量確保のためにエンジンユニット1の後方、かつ燃料タンク117およびシート118の下方にある大きなスペース内に設置される。そのため吸気管115はエンジンユニット1の後部側に結合させ、排気管116はエンジンユニット1の前部側に結合される。また、エンジンユニット1の上方には、燃料タンク117が搭載され、燃料タンク117の後方にシート118およびシートカウル119が連設される。
ここで、エンジンユニット1におけるシリンダヘッド2乃至シリンダヘッドカバー2aの所定部位には、後述するアクセルモータ44が装着される。アクセルモータ44は、たとえばシリンダヘッドカバー2aの側部に突設されるが、燃料タンク117やその他エンジン周辺の部品もしくは部材と相互に干渉しないように配置される。
さらに図1において、120はヘッドランプ、121はスピードメータ、タコメータあるいは各種インジケータランプ等を含むメータユニット、122はステー123を介してハンドルバー104に支持されるバックミラーである。また、車体フレーム101の下部にはメインスタンド124が揺動自在に取り付けられ、後輪111を接地させたり地面から浮かせたりできる。車体フレーム101は、前部に設けたヘッドパイプ102から後斜め下方へ向けて延設され、エンジンユニット1の下方を包むように湾曲した後、スイングアーム109の軸支部であるピボット109aを形成してタンクレール101aおよびシートレール101bに連結している。
この車体フレーム101には、フロントフェンダ107との干渉を避けるべく車体フレームと平行にラジエータ125が設けられるとともに、このラジエータ125から車体フレーム101に沿って冷却水ホース126が配設され、排気管116と干渉することなくエンジンユニット1に連通している。
つぎに、図2はこの実施形態における動弁装置を示す平面図、図3は図2のA−A線に沿う断面図、図4は図3のB−B線に沿う断面図、図5は図3のC−C線に沿う断面の一部を示す図である。内燃機関であるエンジンユニット1のシリンダ内でピストンが上下に往復動するとともに、ピストンの上部に配置されたシリンダヘッド2内に動弁装置が収容される。本実施形態で説明するエンジンユニット1は並列2気筒(車幅方向)エンジンであって、各気筒において吸気側(IN)および排気側(EX)にそれぞれ2つのバルブを有する。なお、図4、5などにおいては、一部図面化を省略する。
本実施形態の動弁装置は、吸気側においてカム/カムシャフトユニット10と、カム/カムシャフトユニット10の下側に配置されるタペットユニット(もしくはバルブリフタユニット)20と、吸気制御するバルブユニット30とを含む。また、排気側においてカム/カムシャフトユニット10EXと、カム/カムシャフトユニット10EXの下側に配置されるタペットユニット20EXと、排気制御するバルブユニット30EXとを含む。
さらに、アクセル開度に応じてカム/カムシャフトユニット10,10EXのカム13,13EXを変位させるアクセルシャフトユニット40を含むが、この実施形態では吸気側のカム/カムシャフトユニット10と排気側のカム/カムシャフトユニット10EXとの間に配置され、吸気側および排気側で共用される。また、2気筒に対して単一のアクセルシャフトが使用される。
吸気側のカム/カムシャフトユニット10において、図2に示すように、シリンダヘッド2内でベアリング12を介して回転自在に支持されるカムシャフト11を備える。なお、この例ではカムシャフト11は2気筒にまたがって延設される。カムシャフト11の一端にはスプロケット15が固着し、排気側のカムシャフト11Exの一端にも同様なスプロケット15Exが固着しており、図6に示すようにこれらのスプロケット15,15Exとクランクシャフト(図示せず)の一端に固着するドライブスプロケット3との間には、カムチェーン4が巻回装架される。なお、チェーンガイド5、チェーンテンショナ6およびテンショナアジャスタ7等を含み、これらによりカムチェーン4が適正走行するようになっている。
カムシャフト11にはその軸方向に各気筒のカム13がスライド可能に装着される。この例ではカムシャフト11とカム13との間にボール14が介在するスプラインが構成され、カム13とカムシャフト11の相対回転が規制されるとともに、カム13が直線運動(リニアモーション)するようになっている。なお、カムシャフト11は概して中空構造を有し、その中空内部が潤滑油路となってスプライン部分等に注油することができる。
ここで、カム13は「3次元カム」として構成され、長手方向(カムシャフト11の軸方向)に傾斜するカム面13aを有し、バルブリフト量を連続的に変化させる形状とされる。この場合、カム高さと同時にカム作用角およびリフトタイミングも変化し、すなわちバルブリフト量が大きくなるのに従ってカム作用角も大きくなり、さらにはバルブのリフトタイミングも変化させ得るように設定される。
なお、排気側のカム/カムシャフトユニット10EXは、吸気側のカム/カムシャフトユニット10と基本構成が同様であるが、カム13EXの具体的な諸元についてはカム13と異なる。
吸気側のタペットユニット20において、図4に示すように、外周面が球状面とされたタペットローラ21を備え、その外周面がカム13に接触する。タペットローラ21内には腕部材22が配置される。タペットローラ21の内周面は球状面とされており、この内周面と腕部材22中央の大径部との間にボール24が介在する。したがって、ボール24を介してタペットローラ21が回転可能に支持されるとともに、腕部材22が揺動可能である。また、腕部材22がタペットローラ21に対して傾いたときにもタペットローラ21を正常回転可能とする調芯機能を発揮する。
腕部材22を覆うようにタペットガイド23が配置される。タペットガイド23は、正面方向(図3)から見ると逆凹形状部分を有し、図4に示すようにその両端開口から腕部材22の両端部が突出する。タペットガイド23は、ボルト25によってシリンダヘッド2に固定される。
また、タペットガイド23にはガイド孔23aが形成されており、このガイド孔23aの内側にタペットローラ21が配置される。ガイド孔23aはバルブステムの軸方向に沿って形成され、これによりタペットローラ21がバルブステムの軸方向にのみ移動可能となる。タペットローラ21がカム13のカム面13aに押圧されることにより、バルブを進退させるバルブリフタとして機能する。腕部材22の両端部には、後述するバルブユニットのタペットシムに当接する押圧部22aが設けられる。なお、図4に示すように、一方の押圧部22aは、アジャストスクリュ26の先端(下端)に付設されるかたちで設けられる。
なお、排気側のタペットユニット20EXは、図5にも示すように、吸気側のタペットユニット20と基本構成が同様である。
吸気側のバルブユニット30において、図3および図4に示すように、バルブステム31aがバルブガイド32によってガイドされる2つの吸気バルブ31を備える。吸気バルブ31がリフトすることにより、吸気ポート33を介してエアクリーナ114(図1)から導かれる空気と吸気ポート33の下流側に配置されるインジェクタ(図示せず)から噴霧される燃料との混合気が各気筒の燃焼室に導入される。
各バルブステム31aの端部にはコッタ34を介してバルブリテーナ35が設けられ、バルブリテーナ35にはスプリングシート36との間に装着されたバルブスプリング37の弾性力が作用する。さらに、バルブステム31aの上端が、腕部材22の押圧部22aにより押圧される。
なお、排気側のバルブユニット30EXは、図3に示すように、吸気側のバルブユニット30と基本構成が同様である。
アクセルシャフトユニット40において、図2に示すように、カムシャフト11および11EX間に平行に配置されたアクセルシャフト41と、アクセルシャフト41に支持されるとともに一方の気筒側のカム13,13EXに連結するアクセルフォーク42とを備える。
ここで、本実施形態では、2気筒のうち一方の気筒を基準となる側(基準側)とし、他方の気筒を調整される側(調整側)とする。そして、アクセルシャフト41は調整側気筒まで延設されず、アクセルシャフト41に支持されるアクセルフォーク42が基準側気筒のカム13,13EXに連結する。
アクセルシャフト41は軸方向にスライド可能に支持され、一端側で送りネジ41aを介してドリブンギヤ43(べベルギヤ)と螺合する。ドリブンギヤ43はシリンダヘッド2に回転自在に支持され、アクセルモータ44(図1参照)の出力軸に固着するドライブギヤ(べベルギヤ)と噛合する。したがって、アクセルモータ44の作動でアクセルシャフト41を軸方向に所望量スライド移動させることができる。
アクセルフォーク42は、アクセルシャフト41と直交方向にカムシャフト11,11EX側へ延出し、それら両側に二股状の先端部を有する。また、基準側気筒のカム13,13EXの端部には、ベアリング45,45EXを介して回転自在にされたフォークガイド46,46EXを備える。アクセルフォーク42の二股状の各先端はフォークガイド46,46EXの係合溝に係合し、この係合溝に沿って移動可能である。これによりアクセルシャフト41がその軸方向にスライドするのに連動もしくは同期して、基準側気筒のカム13,13EXがカムシャフト11,11EXに沿ってそれぞれスライドする。
そして、本実施形態において、調整側気筒のカム13,13EXは、基準側気筒のカム13,13EXにそれぞれ連結ロッド47,47EXを介して連結する。連結ロッド47,47EXは、カムシャフト11,11EXに形成された溝48,48EXにスライド可能に組み込まれる。したがって、上記のようにアクセルシャフト41のスライドに伴って基準側気筒のカム13,13EXがスライドすると、連結ロッド47,47EXを介して調整側気筒のカム13,13EXもカムシャフト11,11EXに沿ってスライドする。
なお、気筒間のベアリング12,12EXのインナレース部に溝或いは穴を形成して連結ロッド47,47EXを通過させるようにしてもよいが、その場合、ベアリング12,12EXが大型化してしまう。それに対して、本実施形態のように、連結ロッド47,47EXをカムシャフト11,11EXに形成された溝48,48EXにスライド可能に組み込む構成とすれば、ベアリング12,12EXの大型化を避けることができる。
また、たとえばカラーを用いて連結するようにしてもよいが、カラーのスライド抵抗を減少させるようなローラベアリングなどを用いる必要が生じ、コストアップの要因となるおそれがある。それに対して、本実施形態のように、連結ロッド47,47EXを用いることにより、コストアップを避けることができる。
さて、連結ロッド47,47EXの両端部は側方に突出する形状とされ、その一端は基準側気筒のカム13,13EXに対して所定位置で固定される一方、その他端は調整側気筒のカム13,13EXに対してスライド方向への相対位置が調整可能とされている。すなわち、調整側気筒のカム13,13EXの後端には抜け溝13c,13cEXが形成されており、これら抜け溝13c,13cEXに沿って連結ロッド47,47EXの端部位置を移動させることができる。この場合に、調整側気筒のカム13,13EXの最後端部にサークリップ16,16EXが設けられ、サークリップ16,16EXと連結ロッド47,47EXの端部との間に皿バネ55,55EXが配設される。これにより、連結ロッド47,47EXを抜け溝13c,13cEXの奥面に当接させるよう付勢することになり、ガタつきを防ぐことができる。
本実施形態においては、吸気側において調整機構を備え、連結ロッド47と調整側気筒のカム13とのスライド方向への相対位置を調整できるようになっている。上記調整機構の具体的構成において、図2に示すように、カムシャフト11の軸方向に沿って連設された一対のスペーサ部材49,50が配設される。一方のスペーサ部材49はカム13に対して回転方向に固定されるのに対して、他方のスペーサ部材50はカム13に対して回転可能とされるとともに連結ロッド47の端部(突出部分)に当接する。
スペーサ部材49,50相互の合せ面には、図7に示すように傾斜カム49a,50aが形成されている。そして、スペーサ部材49,50を相対的に回動させて、その合せ面において傾斜カム49a,50a相互の噛合深さを変えることにより、連結ロッド47と調整側気筒のカム13とのスライド方向への相対位置を調整することができる。
また、図7に示すように、スペーサ部材49には、スペーサ部材50を回動させるための一対のアジャストスクリュ51,52が取り付けられている。これらのアジャストスクリュ51,52は、スペーサ部材49からカムシャフト11の両側方向に延出する支持部に螺着し、それぞれナット53,54によってロックされるようになっている。スペーサ部材50にはカムシャフト11の両側方向に延出するアーム50bおよび50cが設けられ、これらのアーム50b,50cにアジャストスクリュ51,52が当接するようになっている。
なお、具体的には図示しないが、シリンダヘッドカバー2aには、アジャストスクリュ51,52の軸線が交わる位置に、アジャスタスクリュ51,52を操作するための調整孔が開設される。
以上述べた構成において、アクセルグリップ(もしくはアクセルペダル)を操作すると、アクセルモータ44が作動し、アクセルモータ44の出力軸の回転によってドリブンギヤ43を介してアクセルシャフト41がスライドする。各気筒において、カム13,13EXはアクセルフォーク42を介してアクセルシャフト41の動きに連動してカムシャフト11,11EXに沿ってスライドする。この実施形態では吸気側に加えて排気側においてもアクセル開度に応じてバルブリフト量および作用角を無段階可変制御する。
このように吸排気量をアイドル回転域から全開域までコントロールし、エンジン回転数(または車両速度)に最も適した吸排気を行うことができる。たとえばエンジン低速時にはタペットローラ21はカム13,13EXのカム面13a,13aEXに対してカム高さの比較的低い部位に当接する。この状態で加速、すなわちアクセルを開くと、アクセルモータ44の作動によりドリブンギヤ43が回転して、アクセルシャフト41は図2の矢印X方向にスライドする。カム13,13EXはアクセルフォーク42を介してアクセルシャフト41の動きに連動してカムシャフト11,11EXに沿って同様に矢印X方向にスライドする。カム13,13EXのスライドによりタペットローラ21,21EXは次第にカム高さの比較的高い部位に当接し、バルブリフト量が増大する。一方、減速時にはアクセルを戻すことで、上記とは逆の動作でバルブリフト量を減少させる。
さて、本発明において、シリンダヘッドカバー2aに開設された図示しない調整孔を介して、アジャストスクリュ51,52を適宜回転操作することでスペーサ部材50が正逆回転し、傾斜カム49a,50a相互の噛合深さが変化する。これにより、スペーサ部材49,50を介して連結ロッド47と調整側気筒のカム13とのスライド方向への相対位置が調整され、2つの気筒の同調を図ることができる。
上記の場合、スライド調整量は、スペーサ部材49,50間の位相差により決定されるが、その調整後アジャストスクリュ51,52はナット53,54によってロックされるためガタつき等は全くなく、適正な同調状態に設定保持することができる。また、アジャストスクリュ52,53を設けた簡素な構造であるから、有効にコンパクト化を図り、コストダウンを実現可能である。
なお、傾斜カム49a,50aの傾斜角度等は、適宜設定可能である。たとえば、アジャストスクリュ51,52として、たとえばM4×P0.7を使用した場合では、約8.5回転でスペーサ部材50を15°回転させる。傾斜カム49a,50aのカム山ストローク30°につきピッチ1mmとすると、アジャストスクリュ51,52の1回転で0.059mmのスライド量となるため、1/6回転(60°)で0.01mmのスライド量となり、回転目測においても微調整が可能となる。
なお、上記実施形態では、吸気側にのみ調整機構を設けたが、排気側にも設けてもかまわない。ただし、排気側では、複数気筒の同調が多少ずれても、出力セッティングへの影響が小さいので、少なくとも吸気側にのみ設ければ十分である。
以上述べた実施の形態の動弁装置では、多気筒エンジンにおいて簡素な構成で各気筒のカム13,13EXをスライドさせることができ、有効にコンパクト化を図り、コストダウンを実現可能である。すなわち、通常であれば、アクセルシャフト41には気筒ごとにアクセルフォークを設けるが、上述したようにアクセルシャフト41のスライドに伴って基準側気筒のカム13,13EXがスライドさせるとともに、連結ロッド47,47EXを介して調整側気筒のカム13,13EXもスライドさせる構成としたので、アクセルシャフト41を複数気筒にまたがって延設する必要がなく、図2にも示すように、アクセルシャフト41を短くすることができる。
また、アクセルシャフト41を短くすることができるので、その配置の自由度を高めることができ、バルブ挟み角を小さくするようなことも可能となる。たとえば、図示例に基づいて説明すると、アクセルシャフト41をカムチェーン4側に配置し、アクセルシャフト41がプラグホールと干渉しないようにすれば、バルブ挟み角を小さくすることができる。
(第2の実施形態)
つぎに、本発明による動弁装置の第2の実施形態を説明する。この実施形態における基本構成は実質的に、前述した第1の実施形態の場合と同様であり、同一または対応する部材には同一符号を用いるものとする。
第2の実施形態では特に、タペットローラ21を保持するタペットガイド23の周囲に配設され、該タペットガイド23をシリンダヘッド2に固定するための複数の固定手段を有し、これらの固定手段をバルブステム方向に変位可能に構成し、タペットアーム(腕部材22)とタペットガイド23のタペットアーム当接部との間でタペットクリアランスを調整可能とするものである。なお、排気側および吸気側のいずにも適用可能である。
その具体的構成として、たとえば図8に示すようにタペットガイド23から四方に延出するブラケット60(60A〜60D)を有し、このブラケット60を介してタペットガイド23をシリンダヘッド2に固定する。シリンダヘッド2側にはスタッドボルト61が植設され、各ブラケット60の先端部がスタッドボルト61の立設部61aに嵌合する。立設部61aにはブラケット60の先端部を上下に挟むかたちで、アジャストナット62およびロックナット63が螺着する。アジャストナット62の調整で各ブラケット60のシリンダヘッド2の座面からの高さ位置を調整し、ロックナット63によりその位置に固定することができるようになっている。
ここで、カム13,13EXのカムロブとタペットとの間の隙間(タペットクリアランス)を調整する際、カムロブのベースサークル部を基準にしてタペットクリアランスが調整される。カムロブにおけるベースサークル部以外の部分は、バルブリフト量0領域としてベースサークル無加工部13bEX(たとえば図5に二点鎖線により示される)とすることができる。
第2の実施形態においてタペットクリアランス調整を行なう場合、まずカム13または13EXのベースサークル部にて、タペットクリアランス0とした後、必要クリアランスとなるように調整し、タペットの位置出しを行なう。つぎに、ベースサークル無加工部13bにて図8(b)のP部に示すようにタペットガイド23の端面と腕部材22との当接部に対して、アジャストナット62の調整によりタペットクリアランスを調整する。
第2の実施形態によれば、タペットガイド23をスタッドボルト61の軸方向に位置規制し、固定するという簡単な構造によりカムロブに対するタペットの位置決めおよびタペットクリアランス調整を行なうことができる。また、カムロブにおけるベースサークル無加工部13bを実質的に増大することができ、カム仕上げ加工範囲を減少し、コストダウンを図るとともに、タペットローラ21の中央部に発生し易い所謂フレッティングコロージョンを低減することができる。
また、アジャストスクリュ26とアジャストナット62とによりタペットクリアランス調整を行なう方式としたことで、いずれかのタペットクリアランス調整により2つの吸気バルブ31(または排気バルブ31EX)の調整が可能になる。段階的に行なうシム調整の場合に比べて、無段階に微調整することができるため、この種のノンスロットルエンジンにおいて特に低リフト領域で精密かつ正確にバルブリフト量を制御することができる。
(第3の実施形態)
つぎに、本発明による動弁装置の第3の実施形態を説明する。図9はこの実施形態における動弁装置を示す平面図、図10は図9のD−D線に沿う断面図、図11は図10のE−E線に沿う断面の一部を示す図、図12は図10のF−F線に沿う断面の一部を示す図である。なお、自動二輪車および内燃機関の構成については上記第1の実施形態で説明したものと同様であり、それらについては同一の符号を付すとともに、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の動弁装置でも、吸気側においてカム/カムシャフトユニット210と、カム/カムシャフトユニット210の下側に配置されるタペットユニット(もしくはバルブリフタユニット)220と、吸気制御するバルブユニット230とを含む。また、排気側においてカム/カムシャフトユニット210EXと、カム/カムシャフトユニット210EXの下側に配置されるタペットユニット220EXと、排気制御するバルブユニット230EXとを含む。
さらに、アクセル開度に応じてカム/カムシャフトユニット210,210EXのカム213,213EXを変位させるアクセルフォークユニット240を含む。
吸気側のカム/カムシャフトユニット210において、図9に示すように、シリンダヘッド2内でベアリング212を介して回転自在に支持されるカムシャフト211を備える。なお、この例ではカムシャフト211は2気筒にまたがって延設される。カムシャフト211の一端にはスプロケット215が固着し、排気側のカムシャフト211Exの一端にも同様なスプロケット15Exが固着しており、上記第1の実施形態で図6に示したように、これらのスプロケット215,215Exとクランクシャフトの一端に固着するドライブスプロケットとの間には、カムチェーンが巻回装架される。
カムシャフト211にはその軸方向に各気筒のカム213がスライド可能に装着される。この例ではカムシャフト211とカム213との間にボール214が介在するスプラインが構成され、カム213とカムシャフト211の相対回転が規制されるとともに、カム213が直線運動(リニアモーション)するようになっている。なお、カムシャフト211は概して中空構造を有し、その中空内部が潤滑油路となってスプライン部分等に注油することができる。
カム213は、上記第1の実施形態で説明したカム13と同様に「3次元カム」として構成される。
なお、排気側のカム/カムシャフトユニット210EXは、吸気側のカム/カムシャフトユニット210と基本構成が同様であるが、カム213EXの具体的な諸元についてはカム213と異なる。
吸気側のタペットユニット220において、図11に示すように、外周面が球状面とされたタペットローラ221を備え、その外周面がカム213に接触する。タペットローラ221内には腕部材222が配置される。タペットローラ221の内周面は球状面とされており、この内周面と腕部材222中央の大径部との間にボール224が介在する。したがって、ボール224を介してタペットローラ221が回転可能に支持されるとともに、腕部材222が揺動可能である。また、腕部材222がタペットローラ21に対して傾いたときにもタペットローラ221を正常回転可能とする調芯機能を発揮する。
腕部材222を覆うようにタペットガイド223が配置される。タペットガイド223は、正面方向(図10)から見ると逆凹形状部分を有し、図11に示すようにその両端開口から腕部材222の両端部が突出する。タペットガイド223は、ボルト225によってシリンダヘッド2に固定される。
また、タペットガイド223にはガイド孔223aが形成されており、このガイド孔223aの内側にタペットローラ221が配置される。ガイド孔223aはバルブステムの軸方向に沿って形成され、これによりタペットローラ221がバルブステムの軸方向にのみ移動可能となる。タペットローラ221がカム213のカム面に押圧されることにより、バルブを進退させるバルブリフタとして機能する。腕部材222の両端部には、後述するバルブユニットのタペットシムに当接する押圧部222aが設けられる。なお、図11に示すように、一方の押圧部222aは、アジャストスクリュ226の先端(下端)に付設されるかたちで設けられる。
なお、排気側のタペットユニット220EXは、図12にも示すように、吸気側のタペットユニット220と基本構成が同様である。
吸気側のバルブユニット230において、図10に示すように、バルブステム231aがバルブガイド232によってガイドされる2つの吸気バルブ231を備える。吸気バルブ231がリフトすることにより、吸気ポート33を介してエアクリーナ114(図1)から導かれる空気と吸気ポート33の下流側に配置されるインジェクタ(図示せず)から噴霧される燃料との混合気が各気筒の燃焼室に導入される。
各バルブステム231aの端部にはコッタ234を介してバルブリテーナ235が設けられ、バルブリテーナ235にはスプリングシート236との間に装着されたバルブスプリング237の弾性力が作用する。さらに、バルブステム231aの上端が、腕部材222の押圧部222aにより押圧される。
なお、排気側のバルブユニット230EXは、吸気側のバルブユニット230と基本構成が同様である。
アクセルフォークユニット240において、図9に示すように、図中下側のカム213,213EXに連結する第1のアクセルフォーク241と、図中上側のカム213,213EXに連結する第2のアクセルフォーク242とを備える。
アクセルフォーク241,242は、カムシャフト211,211EXと直交方向へ延出するもので、それら両側に二股状の先端部を有する。また、各気筒のカム213,213EXの端部には、ベアリング245,245EXを介して回転自在にされたフォークガイド246,246EXを備える。アクセルフォーク241,242の二股状各先端はフォークガイド246,246EXの係合溝にそれぞれ係合し、この係合溝に沿って移動可能である。
また、第1のアクセルフォーク241はカムシャフト211,211EXと平行に配置された軸部241bを有し、その軸部241bが送りネジ241aを介してドリブンギヤ243(べベルギヤ)と螺合する。ドリブンギヤ243はシリンダヘッド2に回転自在に支持され、上記第1の実施形態で説明したようにアクセルモータ44(図1参照)の出力軸に固着するドライブギヤ(べベルギヤ)と噛合する。したがって、アクセルモータ44の作動でアクセルフォーク241をその軸部241bの軸方向に所望量スライド移動させることができる。
本実施形態においては、カム213,213EXの向き(作動方向)を上記第1の実施形態(図2を参照)とは逆にし、アクセルフォーク241の軸部241bを図9上方向にスライドさせたときに、カム213,213EXのカム高さの高い部位が作用するようになっている。すなわち、カム213,213EXにおけるアクセルフォーク241,242を係合させる部位がドリブンギヤ243に近い位置になっており、アクセルフォーク241の軸部241bを短くすることができる。これにより、プラグホール64との干渉を避けるようにしてアクセルシャフトを配置する必要がなくなり、バルブ挟み角を小さくすることができる。
そして、本実施形態において、図10に示すように、アクセルフォーク241,242が連結ロッド247,247EXを介して連結する。連結ロッド247,247EXはカムシャフト211,211EXと平行に配置され、プラグホール64を挟んで両側に配設される。また、第1のアクセルフォーク241には、連結ロッド247,247EXを組み付けるための左右の突出部241cが形成され、同じく第2のアクセルフォーク242にも、連結ロッド247,247EXを組み付けるための左右の突出部242cが形成される。
より詳細には、図12に示すように、アクセルフォーク241(242)の左右の突出部241c(242c)に挿通穴が形成されており、連結ロッド247,247EX端部のネジ部247a,247aEXがそれぞれ螺合する。この場合に、連結ロッド247(247EX)端部のネジ部247a,247a(247aEX,247aEX)逆ネジの関係にあり、たとえば連結ロッド247(247EX)を一方向に回転させるとアクセルフォーク241,242同士が近づき、他方に回転させるとアクセルフォーク241,242同士が離れることになる。
連結ロッド247,247EXの各端部にはアクセルフォーク241,242それぞれの両面側からナット248が組み付けられており、連結247,247EXの回転を規制した状態でロッドナット248を回転させることによりアクセルフォーク241,242間の距離を調整して2つの気筒の同調を図ることができ、その状態でロックできるようになっている。
かかる構成により、軸部241bのスライドに伴ってアクセルフォーク241によりカム213,213EXがカムシャフト211,211EXに沿ってスライドすると、連結ロッド247,247EXを介してカム213,213EXもスライドすることになる。
なお、アクセルフォーク241,242を1本の連結ロッドを介して連結することも可能であるが、吸気および排気側それぞれに連結ロッド247,247EXを配設することにより、アクセルフォーク241,242に偏った力が作用するのを防ぎ、スムーズな作動が可能になる。特に、アクセルフォーク241の軸部241cを吸気側および排気側の連結ロッド247,247EXの中央(連結ロッド247,247EXから等距離)に配置することにより、よりスムーズな作動が可能になる。
また、吸気および排気側それぞれに連結ロッド247,247EXを配設することにより、吸気および排気それぞれにおいてアクセルフォーク241,242間の距離を調整して2つの気筒の同調を図ることができる。
また、上記実施形態では、連結ロッド247,247EXの両端部をアクセルフォーク241(242)に螺合させるようにしたが、一端をアクセルフォーク241(242)に固定し、他端だけをアクセルフォーク242(241)に螺合するようにしてもよい。
以上、本発明を種々の実施形態とともに説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。たとえば上記実施形態で説明した具体的な数値例等は、必ずしもこれに限定されず、必要に応じて変更可能である。また、各実施形態において、2気筒エンジンの場合の例を説明したが、本発明は3気筒以上の多気筒エンジンに対しても有効に適用可能である。
本発明の適用例に係るエンジンまわりを含む自動二輪車の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における動弁装置の平面図である。 本発明の第1の実施形態における動弁装置の要部構成を示す図2のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 図3のC−C線に沿う断面図である。 本発明の動弁装置に係るクランクシャフト駆動系を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るスペーサ部材の係合構造を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるタペットクリアランス調整機構を示す平面図および側断面図である。 本発明の第3の実施形態における動弁装置の平面図である。 本発明の第3の実施形態における動弁装置の要部構成を示す図9のD−D線に沿う断面図である。 図10のE−E線に沿う断面図である。 図10のF−F線に沿う断面図である。
符号の説明
1 エンジンユニット
2 シリンダヘッド
3 ドライブスプロケット
4 カムチェーン
5 チェーンガイド
6 チェーンテンショナ
7 テンショナアジャスタ
11,211 カムシャフト
13,213 カム
15,215 スプロケット
21,221 タペットローラ
22,222 腕部材
23,223 タペットガイド
31,231 吸気バルブ
32,232 バルブガイド
35,235 バルブリテーナ
37,237 バルブスプリング
41 アクセルシャフト
42 アクセルフォーク
44 アクセルモータ
47 連結ロッド
48 溝
49,50 スペーサ部材
51,52 アジャストスクリュ
55 皿バネ
241 アクセルフォーク
241c 軸部
242 アクセルフォーク
247 連結ロッド
248 ナット

Claims (11)

  1. 複数気筒それぞれにおいて3次元カムをスライドさせて、各気筒のバルブのリフト特性を連続可変するようにした動弁装置であって、
    複数気筒にまたがって延設され、各気筒の3次元カムがスライド可能に装着されたカムシャフトと、
    前記カムシャフトと平行に配置され、軸方向にスライド可能に支持されたアクセルシャフトと、
    前記アクセルシャフトに固定して設けられ、前記アクセルシャフトのスライドに伴って所定の気筒側の3次元カムをスライドさせるアクセルフォークと、
    前記所定の気筒の3次元カムと別の気筒の3次元カムとを連結する連結部材とを備えたことを特徴とする動弁装置。
  2. 前記連結部材はロッドであり、該ロッドが前記カムシャフトに形成された溝にスライド可能に組み込まれることを特徴とする請求項1に記載の動弁装置。
  3. 前記所定の気筒を基準となる気筒とし、また、前記別の気筒を調整される気筒として、前記連結ロッドは、その一端が前記基準となる気筒側の3次元カムに対して固定されるとともに、その他端が前記調整される気筒側の3次元カムに対してスライド方向への相対位置が変更可能とされることを特徴とする請求項2に記載の動弁装置。
  4. 前記連結ロッドと前記調整される気筒側の3次元カムとのスライド方向への相対位置を調整する調整機構を備えたことを特徴とする請求項3に記載の動弁装置。
  5. 前記調整機構は、前記カムシャフトの軸方向に沿って連設された一対のスペーサ部材により構成され、一方のスペーサ部材は前記調整される気筒側の3次元カムに対して回転方向に固定されるのに対して、他方のスペーサ部材は前記調整される気筒側3次元カムに対して回転可能とされるとともに前記連結ロッドに連係し、
    前記スペーサ部材を相対的に回動させることにより、相互の合せ面に設けた傾斜カムの作用により、前記連結ロッドと前記調整される気筒側の3次元カムとのスライド方向への相対位置を調整するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の動弁装置。
  6. 前記スペーサ部材を回動させるための一対のアジャストスクリュを配設したことを特徴とする請求項5に記載の動弁装置。
  7. 複数気筒それぞれにおいて3次元カムをスライドさせて、各気筒のバルブのリフト特性を連続可変するようにした動弁装置であって、
    複数気筒にまたがって延設され、各気筒の3次元カムがスライド可能に装着されたカムシャフトと、
    前記カムシャフトと平行に配置され、軸方向にスライド可能に支持された軸部を有し、前記軸部のスライドに伴って所定の気筒側の3次元カムをスライドさせるアクセルフォークと、
    前記アクセルフォークに連結部材を介して連結し、前記所定の気筒の3次元カムとは別の気筒の3次元カムをスライドさせるアクセルフォークとを備えたことを特徴とする動弁装置。
  8. 前記連結部材はロッドであり、前記所定の気筒のアクセルフォークおよび前記別の気筒のアクセルフォークのうち少なくともいずれか一方に対して、その軸方向位置が調整可能に組み付けられることを特徴とする請求項7に記載の動弁装置。
  9. 前記ロッドは前記所定の気筒のアクセルフォークおよび前記別の気筒のアクセルフォークのうち少なくともいずれか一方に螺合し、ナットにより固定されることを特徴とする請求項8に記載の動弁装置。
  10. タペットを保持するタペットガイドの周囲に配設され、該タペットガイドをシリンダヘッドに固定するための複数の固定手段を有し、これらの固定手段をバルブステム方向に変位可能に構成し、
    前記タペットのタペットアームと前記タペットガイドのタペットアーム当接部との間でタペットクリアランスを調整可能としたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の動弁装置。
  11. 吸気バルブおよび排気バルブにより吸排気を制御するようにした内燃機関であって、
    吸気側または排気側に請求項1〜10のいずれか1項に記載の動弁装置を備えたことを特徴とする内燃機関。
JP2004183901A 2003-12-03 2004-06-22 動弁装置およびこれを備えた内燃機関 Active JP4285340B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004183901A JP4285340B2 (ja) 2003-12-03 2004-06-22 動弁装置およびこれを備えた内燃機関

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003404920 2003-12-03
JP2004183901A JP4285340B2 (ja) 2003-12-03 2004-06-22 動弁装置およびこれを備えた内燃機関

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005188502A true JP2005188502A (ja) 2005-07-14
JP4285340B2 JP4285340B2 (ja) 2009-06-24

Family

ID=34797556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004183901A Active JP4285340B2 (ja) 2003-12-03 2004-06-22 動弁装置およびこれを備えた内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4285340B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011085051A (ja) * 2009-10-14 2011-04-28 Suzuki Motor Corp 動弁装置及びこれを備えた内燃機関

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011085051A (ja) * 2009-10-14 2011-04-28 Suzuki Motor Corp 動弁装置及びこれを備えた内燃機関

Also Published As

Publication number Publication date
JP4285340B2 (ja) 2009-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4134587B2 (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP4089431B2 (ja) 動弁装置及びこれを備えた内燃機関
JP4687598B2 (ja) 動弁装置及びこれを備えた内燃機関
JP4285340B2 (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP2008025487A (ja) 動弁装置及びこれを備えた内燃機関
JP2006083819A (ja) 動弁装置及びこれを備えた内燃機関
JP4089424B2 (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP4645547B2 (ja) 動弁装置及びこれを備えた内燃機関
JP4218502B2 (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP2011102566A (ja) 動弁装置及びこれを備えた内燃機関
JP5310467B2 (ja) 動弁装置及びこれを備えた内燃機関
JP2005048674A (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP2006070840A (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP2003003812A (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP4062909B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JP4168886B2 (ja) 動弁装置及びこれを備えた内燃機関
JP2006070841A (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP2004225622A (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP5830880B2 (ja) 内燃機関のシリンダヘッドカバー構造
JP4016617B2 (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP4311177B2 (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関
JP6035977B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JP5691695B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JP5853836B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JP2005090455A (ja) 動弁装置およびこれを備えた内燃機関

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090303

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090316

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4285340

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140403

Year of fee payment: 5