JP2005187264A - 押出成形組成物および押出成形硬化体並びに押出成形硬化体の製造方法 - Google Patents

押出成形組成物および押出成形硬化体並びに押出成形硬化体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 パルプスラッジ焼却灰を主体的にバインダーとして用いた押出成形組成物を提供する。
【解決手段】 パルプスラッジ焼却灰が70〜93重量%、増粘材が0.5〜3.0重量%、繊維材が4.5〜15重量%、シリカフュームが2〜30重量%、充填材が0〜23重量%からなる原材料100重量部に対して、硬化させるのに十分な量のアルカリ金属化合物を添加する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、耐久性ならびに耐水性の必要な建築材料等の原材料に用いられる押出成形組成物および押出成形硬化体に係り、特に、セメントの代替物としてパルプスラッジ焼却灰を主体的なバインダーに利用する押出成形組成物および押出成形硬化体に関する。
窯業系材料からなる混練物を押出口金から押し出す押出成形法により加工する建築材料は、早くから実用化されている。この種の押出成形体は、不燃性や強靭性に優れているため広く普及している。
この種の押出成形体の材料には、セメント主材料に繊維補強材としてアスベストを混合したものが利用されていたが、近年では、人体に有害なアスベスト代替材料として、セメント20〜70重量%、珪砂20〜70重量%、繊維質1〜10%のセメント配合物を材料に用いた押出セメント成形体がある(例えば、特許文献1参照)。
また、軽量かつ高強度の押出セメント成形体として、セメント、珪酸質材料を主成分に、非吸水性の軽量無機質発泡体、単繊維を分離可能に集合させた繊維束からなる補強繊維などの機能性原材料を添加したセメント配合物を材料とするものがある(例えば、特許文献2参照)
ところで、近年では、天然資源の有効活用という観点より製紙業界では古紙のリサイクル化が進んでいるが、その反面、環境への負荷の大きい産業廃棄物であるパルプスラッジの大量発生という問題が顕在化している。
従来から、パルプスラッジの活用方法について多くの提案がなされてきている。中でも注目されているものには、建築材料の水硬性材料としての活用があり、例えば、特許文献3に提案されているパルプスラッジセメントがある。
パルプスラッジをセメントに混ぜる場合、パルプスラッジの混合割合が10%を越えると強度の極端な低下が起こることが知られている。このため、従来のセメント板へのパルプスラッジの利用は、低い含有率に限られていた(特許文献3、段落参照)。
特許文献3で提案されているセメント板は、強度の低下を招かずにパルプスラッジのセメントに対する混合割合を高めるため、パルプスラッジ中のセメントの水和阻害物質をニガリ成分により固定化することで、直接セメント中に混入し、硬化体を得る方法である。
パルプスラッジは、製紙工場では減容を目的に焼却処理されることが多く、その灰がパルプスラッジ焼却灰である。このパルプスラッジ焼却灰についても、建築材料分野への有効利用が研究されており、その例として、セメントにパルプスラッジ焼却灰を混合してセメント板を製造するものがある(特許文献4参照)。
特開平5−031712号公報,段落 特開2002−210720号公報,第2頁 特開平10−025151号公報 特許請求の範囲 請求項1〜3,段落0002、段落0004、段落0005 特開昭56−134547号公報
上記のようにパルプスラッジについては、産業廃棄物として埋め立て廃棄されていた状況を打破するために、上述したようにセメントに増量材や充填材として混合することによる活用が提案されてきた。
パルプスラッジ焼却灰を自硬性材料として利用することも模索されてきたが、パルプスラッジ焼却灰は、そのまま水と混練しても自硬性を示さず硬化することはなく、従って、従来はセメント系二次製品等の増量材や充填材としての利用に限定されている。
いずれにしても、パルプスラッジや、パルプスラッジ焼却灰を建築材料に利用する従来の技術では、セメント混和材としての大量に用いた場合に硬化体強度の低下を招くことは、抜本的に改善されていないのが現状である。
従って、本発明の目的は、前述した従来技術が有する問題点を解消して、これまで産業廃棄物とされてきたパルプスラッジを建築材料として有効活用する新たな用途を開拓し、パルプスラッジ焼却灰を主体的にバインダーとして用いた押出成形組成物および押出成形硬化体およびその製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明に係る押出成形組成物は、パルプスラッジ焼却灰が70〜93重量%、増粘材が0.5〜3.0重量%、繊維材が4.5〜15重量%、シリカフュームが2〜30重量%、充填材が0〜23重量%からなる原材料100重量部に対して、硬化させるのに十分な量のアルカリ金属化合物を含んでなることを特徴とするものである。
パルプスラッジは、主に製紙の内添材やコート材が主体であり、若干の有機質短繊維を含む。内添材やコート材は、タルク、カオリンなどの粘土質鉱物や炭酸カルシウムといったものが主体である。これを800〜900℃程度の温度にて加熱処理することで、本発明で原材料として用いるパルプスラッジ焼却灰とする。
この焼却時に、化学的な変化として有機質繊維の分解揮発、炭酸カルシウムの脱水分解、粘土質分の変質、また、これらの変質後の物質による相互の反応による化合物の生成、あるいは一部のガラス化が起こる。同時に、物理的な変化として、粘土質鉱物の二次粒子が加熱され半溶融による融着造粒と上記の揮発分の揮発による発泡によって融着造粒し粒子径が数十〜数百ミクロンのポーラスな粒子となるなど、複雑な反応等を伴い、焼却前のものとは様態や化学構造を大きく異にする。
本発明者は、このようなパルプスラッジ焼却灰それ自体は、セメントと異なり水と混練して自硬性を示すものではないが、適量の硬化促進剤を添加することで、硬化性を獲得するという知見を得ている。
パルプスラッジ焼却灰は、全固形原料100重量部中、70〜93重量%が好ましく、80〜90重量%がより好ましい。70重量%を下回ると、バインダー不足となり十分な製品強度を示さず、93重量%より多いと他の材料とのバランスが悪くなり製品品質において不具合を生じることがあるために好ましくない。
シリカフュームは、パルプスラッジ焼却灰によるマトリックス中での充填効果及び存在位置での反応によるバインダー効果により強度の向上と共に、特に耐水性を向上させる。シリカフュームの配合量は、総量で2〜30重量%が好ましく、3〜10重量%がより好ましい。2重量%以下では、耐水性に対する添加効果が弱く、また30重量%以上では、硬化体の収縮が顕著になり、亀裂等が発生する。
アルカリ金属としてはNa、K、Liが好ましく、その化合物として水酸化物(R−OH;Rは、Na、K、Liのアルカリ金属元素の総称)あるいは炭酸化合物(R−CO)が好ましい。これらのアルカリ金属化合物は、パルプスラッジ焼却灰とシリカフュームの合量100重量部に対して、いずれもROに換算した重量割合が、0.5〜30重量%であることが好ましく、1.0〜20重量%がより好ましい。0.5重量%以下では強度発現性が悪いために好ましくなく、30重量%より多い場合は、硬化体表面のエフロレッセンスが顕著になるために好ましくない。
アルカリ金属化合物は、パルプスラッジ焼却灰および水と共存することで反応物として水和生成物の一部に取り込まれつつ、パルプスラッジ焼却灰の水和反応促進に寄与する部分があるものと考えられる。
また、パルプスラッジ焼却灰中のCaは、セメントを組成する珪酸カルシウム(珪酸二カルシウム、珪酸三カルシウム)あるいはカルシウムアルミネートのように水和し易い形態では存在せずに、比較的安定した化合物として存在しているため、セメント系の硬化体に較べてCa起源の炭酸化による水に不溶な塩(炭酸カルシウム)の形成を抑制するため、炭酸化による不具合の程度を小さくすることができる。
上記のパルプスラッジ焼却灰の特性を活用すべく再生原料化をめざして鋭意研究を重ねた結果、粉砕により一定の粒子サイズ以下とすることで、硬化体の強度を飛躍的に向上せしめた。
パルプスラッジ焼却灰は、粉砕により平均粒子径(50%重量累積粒子径;以下、D50と称す)において、3〜25μmになるよう調整されたものが好ましく、5〜15μmがより好ましい。ただし、D50が3μmより小さく粉砕するためには、莫大な粉砕エネルギーが必要となり、経済的に好ましくなく、また、D50が25μmより大きい場合は、製品の品質を保てなくなるため、好ましくない。また、粉砕は、水と非接触の乾式粉砕が好ましく、経済性からボールミルや媒体攪拌ミルなどが好ましい。
この粒子径を調整されたパルプスラッジ焼却灰は、未処理のパルプスラッジ焼却灰との合量として100重量部中30〜100重量%であることが好ましく、50〜100重量%がより好ましい。30重量%より少ない割合では、強度や耐水性等の品質が低下するために好ましくない。
増粘材は水と混練した材料の粘性を高めることを目的とし、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロビルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が用いられる。これらは保水能が高く、無機鉱物系混練物に対して可塑性を付与しダイラタンシーを改善する働きがあり押出成形性を可能にする。増粘剤の配合量は、全固形原料100重量部中0.5〜3.0重量%が好ましく、0.8〜1.5重量%がより好ましい。0.5重量%より少ない場合、混練物の可塑性が不足して押出成形ができなくなり、3.0重量%を超えると押出成形性の改善効果が小さく不経済であり、増添するメリットがない。
繊維材は、補強を目的として配合するものであり、具体的には、ポリプロピレン、レーヨン、アクリル、アラミドなどの合成繊維やこれらの混繊維が好適である。オートクレーブ養生を実施する場合は、耐熱性を考慮してポリプロピレンがより好ましい。また、パルプも使用可能であり、バージンパルプ、古紙パルプ、段ボール、新聞紙などが好適である。パルプのフリーネスは、200〜700mlであることが好ましい。さらには、炭素繊維などの耐アルカリ性を示す無機系の補強繊維も使用可能である。繊維材の配合量は、総量で4.5〜15重量%が好ましく、6.5〜11重量%がより好ましい。4.5重量%より少ない場合は、補強効果が小さく施工時の釘打によるクラックの進展や切断加工時のチッピングの発生などといった不具合を生じるため好ましくない。また、15重量%より多い場合は、硬化体内部の欠陥としての作用が大きくなり、強度の低下や耐水性の低下となるため好ましくない。
充填材は、パルプスラッジ焼却灰と置換することで必要な品質が保てる範囲において配合することが可能である。具体的には、各種骨材などの増量材やスラグの微粉末やフライアッシュなどの各種フィラー、窯業系ボード材の廃材粉末などが挙げられる。ただし、成形品の品質保持のための粒度調整や不要残分の除去といった前処理などは必要になる。増量材の配合量は、0〜23重量%が好ましく、0〜15重量%がより好ましい。23重量%を超える場合は、強度低下や耐水性の低下が顕著になるために好ましくない。
上記の押出成形用組成物を混練物とするには、予め混合物とし混練水を加えて混練物とする場合、あるいは混練水に個々の原材料を加えていく場合のいずれでもよい。より好ましくは、繊維材の分散性を高めるために繊維材と他の固形原料を予め乾式にて十分混合した後、水や適量のアルカリ金属化合物を溶解せしめた水溶液を混練水として加える方がよい。ただし、K、Naの水酸化物を多く添加する場合は、水への溶解熱により溶液の温度が高くなるため、増粘剤の増粘作用に影響する場合がある。よって、温度対策は必要に応じて適正な処置方法を設ける必要がある。
また、上記の押出成形用組成物を押出成形により成形した成形体の水熱養生は、強度発現性、寸法安定性、耐炭酸化性を早期にかつ飛躍的に向上させることが可能である。水熱養生としては、蒸気養生(常温常圧養生、40〜80℃で3〜10時間程度)、あるいは、オートクレーブ養生(高温高圧養生、140〜180℃(3.6〜9.9気圧)で5〜15時間程度)があり、蒸気養生後のオートクレーブ養生という組み合わせが好適である。
本発明によれば、原材料には、産業廃棄物としてこれまで大量に破棄されてきたパルプスラッジ焼却灰を主体的にバインダーとして利用することができるので、環境保護の社会的要請を解決するとともに、きわめて低コストで建築材料を製造することができる。しかも、従来のセメント主体の建築材料に比べて強度、吸水特性ともにすぐれた建築材料を得ることができる。
以下、本発明による押出成形硬化体の製造方法の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、押出成形硬化体を製造する工程の流れ図である。参照符号10は、パルプスラッジ焼却灰を粉砕機で粉砕し粒度調整する粉砕工程を示す。続く第1原料混合工程11では、増粘材、繊維材、増量材をミキサーで乾式混合される。これらの材料を所定時間混合した後、続く第2原材料混合工程12では、既に粒度調整されたパルプスラッジ焼却灰を、ミキサーに投入し、増粘材、繊維材、増量材とパルプスラッジ焼却灰を均一になるまで数分間混合する。そして所定量のアルカリ金属化合物を溶解させた混練水をミキサーに投入し、半乾式状態になるまで水と混ぜ合わせる。混練水量は、固形原料100重量部に対して外割にて添加配合し、アルカリ金属化合物は、全固形原料100重量部に対して外割にて添加配合する。
混練工程13では、配合混合物を混練機に送り、均質になるまで十分に混練する。
押出成形工程14では、押出成形用混練物をスクリュー式真空押出成形機に送り、真空条件下で押出機のバレル先端に取り付けてある口金から押し出し成形体を成形する。成形体は、前置き養生工程15を経て、蒸気炉に送り、60±3℃で6時間蒸気養生をを行う(蒸気養生工程16)。さらに、成形体をオートクレーブ炉に送り、165±3℃で8時間のオートクレーブ養生を経て硬化体とする(オートクレーブ養生工程17)。養生を経た硬化体は、乾燥炉に送り、硬化体に含まれる水分量の調整(含水率5〜20%)をする(乾燥工程18)。
その後、硬化体は切断機で所定の寸法にトリミングされ(加工工程19)、必要に応じて表面には塗料が塗布され(塗装工程20)、塗装乾燥工程21を経て不良品の有無等について検査が行われる(検査工程22)。
発明の実施例
図2は、実施例の原料配合の組成を示す。この図2において、PSBAは、パルプスラッジ焼却灰、SFはシリカフュームのことである。
図3は、実施例および比較例についての曲げ特性と吸水特性の試験結果を示す。図4は、シリカフュームの配合割合を変えた実施例についての曲げ特性と吸水特性の試験結果を示す。図5は、アルカリ金属の配合割合を変えた実施例についての各種試験結果を示す。
1.実施例の成形条件
・ パルプスラッジ焼却灰;試験用の媒体攪拌ミルにより粉砕し粒度調整を行い、50%重量累積平均粒子径D50で、22μmの試料を得た。
・ 混合;アリッヒミキサーにより2分間ドライ混合の後、パルプスラッジ焼却灰を配合してさらに2分間ドライ混合。
・ 混練;配合物にアルカリ金属化合物が溶解した混練水を添加した後、ニーダールーダーにて10分間混練。
・ 押出; スクリュー式真空押出成形機にて真空度0.094〜0.098MPaの条件下で、t15mm×w100mmの口金から押し出す。
・ 試験片の寸法
2.試験方法
・比重測定 ; JIS A 5430「かさ比重試験(1)」に準拠
・曲げ試験 ; スパン100mmの3点曲げ試験により、次の式により曲げ強度を算出した。
Rf = 3PL/2bt
Rf ; 曲げ強度〔N/mm
P ; 曲げ破壊荷重〔N〕、 L ; 試験スパン〔mm〕
b ; 試験体の幅〔mm〕、 t ; 試験体の厚さ〔mm〕
・比強度 ; 曲げ強度を比重にて除した値とした。
・乾湿繰り返しによる表面状態(エフロレッセンス) ;
加湿条件 ; 20〜25℃の水道水に約14時間浸漬
乾燥条件 ; 乾燥機中保管(60℃、9時間)、取り出して1時間大気放冷
判定 ; 加湿および乾燥の組み合わせを1サイクルとして、4サイクル繰り返し目視観察により判定
◎ ; エフロレッセンスは全く無い
○ ; エフロレッセンスはほとんど無い
△ ; エフロレッセンスは全体に薄くか、部分的に濃く見られる
× ; エフロレッセンスは全体に濃く見られる
3.実施例の説明
実施例1乃至3は、いずれもパルプスラッジ焼却灰として、図6の図表に示す組成の焼却灰を用いている。パルプスラッジ焼却灰の他に配合するシリカフューム、増粘材、繊維材、その他の材料には、図7に示したものを用いている。実施例1乃至3、比較例1乃至4では、基本的に増粘材、繊維材の配合割合は共通である。
実施例1乃至3のうち、実施例2は、シリカフュームの配合割合を1〜30重量%の範囲で変化させているものである。実施例3は、図5に掲げるように、アルカリ金属化合物の添加量を変えた実施例である。
4.比較例の説明
比較例1は、実施例1とシリカフュームを配合しない以外は他の組成は同じである。比較例2乃至4は、それぞれ比較例1の組成を基本として、それぞれシリカフュームの代わりにフライアッシュ、珪砂、炭酸カルシウムを配合した例である。
5.実施例の効果
以下、実施例と比較例とを比較しながら比較例の効果について説明する。
5.1 シリカフュームの配合の効果
実施例1は、シリカフュームを10重量%配合し、比較例1は、シリカフュームを全く配合しない例、比較例2は、シリカフュームの代わりにフライアッシュを同量配合し、比較例3はシリカフュームの代わりに珪砂を同量配合し、比較例4はシリカフュームの代わりに炭酸カルシウムを同量配合した例である。
図8は、実施例1と比較例1乃至4の曲げ強度の値を対照させたグラフである。この図8のグラフからは、パルプスラッジ焼却灰にシリカフュームを配合することで、強度の向上効果が得られることがはっきりとわかる。
また、図9は、実施例1と比較例1乃至4の吸水特性を対照させたグラフである。比較例1乃至4の間では、フライアッシュ、珪砂、炭酸カルシウムなどのいずれを配合しても吸水率は大きな値を取るのに対して、実施例1のように、シリカフュームを配合したものでは、大幅な吸水率の低下がみられ、シリカフュームは吸水特性の改善に寄与することがわかる。
5.2 シリカフュームの配合割合について
このようにパルプスラッジ焼却灰を主体としてアルカリ金属を添加するとともにシリカフュームを配合した水硬性材料を用いた押出成形体では、吸水特性の改善が得られる。これは、従来のシリカフュームの配合は、珪酸カルシウム主体のポゾラン反応を利用した水和反応性の向上を狙うものであったことを考えると、当該配合系でのシリカフュームの利用形態からは意外性のある効果である。
そこで、吸水特性の改善効果が顕著なシリカフュームの配合割合について調べたのが、図4に挙げた実施例2である。
図4の図表に示すように、実施例2では、シリカフュームの配合割合を1重量%、3重量%、5重量%、10重量%、30重量%とした試験体1乃至5を製作した。これらの試験体1乃至5と、シリカフュームを全く含まない比較例1と35重量%配合した比較例5についての曲げ強度の試験結果をグラフ化したのが図10で、吸水率の試験結果をグラフ化したのが図11である。
図10から明らかなように、シリカフュームの配合割合が増加するにしたがって徐々に曲げ強度は大きくなる。ところが、30重量%前後を境に配合割合がこれを超えると、急激に曲げ強度が低下する。この場合、シリカフュームを35重量%含む比較例5には収縮、亀裂が認められた。
同様に、図11からわかるように、シリカフュームの配合割合が増加するにしたがって急激に吸水特性の改善がみられ、10重量%をこえるところから30重量%の範囲までは安定して吸水特性の向上が得られる。そして、30重量%前後を境に吸水率は増加に転ずる。したがって、吸水特性の改善という点からも、30重量%が臨界的な意義をもっていることが判明した。
5.3 アルカリ金属化合物の配合について
上述のように、パルプスラッジ焼却灰を主体としてアルカリ金属化合物を添加した実施例では、シリカフュームの配合割合の上限を30重量%とする範囲で強度特性、吸水特性ともに顕著な改善が得られることが判明した上で、次は、アルカリ金属化合物の添加量が強度、成形性等の物性に及ぼす影響を調べたのが図5の図表に挙げた実施例3である。
この実施例3では、図5に示すように、添加するアルカリ金属化合物の割合を変えた5種類の試験体1乃至5を製作し、成形性、強度、乾湿繰り返しによる表面状態を観察した。なお、参考のために、比較例6として、アルカリ金属化合物の添加量が著しく小さいもの(試験体6)、アルカリ金属化合物の添加量が過量なもの(試験体7)について同様の試験を行った。
(a)強度
試験体6のように、アルカリ金属化合物の添加量が少ないと、強度が著しく低下することがわかる。
(b)乾湿繰り返しによる表面状態
実施例3では、いずれの試験体1乃至5についても、乾湿繰り返しによる表面状態は良好であった。ところが、試験体7のように、アルカリ金属化合物の添加量が多すぎると、エフロレッセンスが濃くみられるようになる。
(c)成形性
実施例3では、いずれの試験体1乃至5についても、押し出し成形の成形性は良好であった。ただ、試験体7は、成形性が悪く押し出し時に蛇行不良が生じた。したがって、アルカリ金属化合物の添加量が多すぎることは、乾湿繰り返しによる表面状態とともに成形性に悪影響を与えることがわかる。
本発明による押出成形硬化体の製造工程を示す流れ図。 本発明の押出成形硬化体の実施例および比較例の材料組成を示す図表。 本発明の押出成形硬化体の実施例1および比較例についての曲げ強度、吸水率の試験結果を示す図表。 本発明の押出成形硬化体においてシリカフュームの配合割合を変えた実施例2についての曲げ強度、吸水率の試験結果を示す図表。 本発明の押出成形硬化体においてアルカリ金属化合物の配合割合を変えた実施例3についてのアルカリ金属化合物の添加量並びに各種試験結果を示す図表。 本発明の実施例で用いたパルプスラッジ焼却灰の化学組成を示す図表。 本発明の実施例で用いた各種材料を示す図表。 本発明の押出成形硬化体の実施例1および比較例についての曲げ強度の試験結果を示す棒グラフ。 本発明の押出成形硬化体の実施例1および比較例についての吸水特性の試験結果を示す折れ線グラフ。 本発明の押出成形硬化体においてシリカフュームの配合割合を変えた実施例2についての曲げ強度の試験結果を示す折れ線グラフ。 本発明の押出成形硬化体においてシリカフュームの配合割合を変えた実施例2についての吸水率の試験結果を示す折れ線グラフ。

Claims (5)

  1. パルプスラッジ焼却灰が70〜93重量%、増粘材が0.5〜3.0重量%、繊維材が4.5〜15重量%、シリカフュームが2〜30重量%、充填材が0〜23重量%からなる原材料100重量部に対して、硬化させるのに十分な量のアルカリ金属化合物を含んでなることを特徴とする押出成形用組成物
  2. パルプスラッジ焼却灰が70〜93重量%、増粘材が0.5〜3.0重量%、繊維材が4.5〜15重量%、シリカフュームが2〜30重量%、充填材が0〜23重量%からなる原材料100重量部に対して、硬化させるのに十分な量のアルカリ金属化合物を添加した混練物を押出成形により所定の形状に成形したものを硬化させてなることを特徴とする押出成形硬化体。
  3. 前記アルカリ金属化合物は、カリウム、ナトリウムまたはリチウムの化合物のうち少なくともその1種類以上を用いて、酸化物KO、NaO、LiOに換算した場合のそれら酸化物の総量が前記パルプスラッジ焼却灰とシリカフュームの合量100重量部あたりに外割りで0.5〜30重量%添加してなることを特徴とする請求項2に記載の押出成形硬化体。
  4. 前記パルプスラッジ焼却灰の100重量部中、30〜100重量%が50%重量累積粒子径で3〜25μmに粒度調整させたパルプスラッジ焼却灰を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の押出成形硬化体。
  5. 100重量部中30〜100重量%を平均粒子径で3〜25μmに調整したパルプスラッジ焼却灰が70〜93重量%、増粘材が0.5〜3.0重量%、繊維材が4.5〜15重量%、シリカフュームが2〜30重量%、充填材が0〜23重量%からなる原材料に対して、カリウム、ナトリウムまたはリチウムの化合物のうち少なくともその1種類以上を用いて、酸化物KO、NaO、LiOに換算した場合のそれら酸化物の総量がパルプスラッジ焼却灰とシリカフュームの合量100重量部あたりに外割りで0.5〜30重量%に相当する量のアルカリ金属化合物と水を配合して混合および混練により押出成形用組成物とする工程と、
    上記押出成形用組成物を押出成形により任意の断面形状を有する成形体を成形する工程と、
    上記成形体を蒸気養生とその後のオートクレーブ養生の組み合わせにより養生する工程と、
    を含むことを特徴とする押出成形硬化体の製造方法。
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