JP2005186372A - 凹凸模様を有する化粧材 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹凸模様の現実の凹凸以上に、豊かな立体感を感じさせる化粧材とする。
【解決手段】基材1上に絵柄層2を模様状に形成し、光輝性鱗片状箔片pを含有する透明光輝性樹脂層3を全面に塗布し絵柄層上で弾かせ、透明光輝性樹脂層表面に絵柄層部分が凹部S-、絵柄層非形成部分が凸部S+で更に凸部中でも絵柄層周囲はより高い土手部S++となった絵柄層に同調した凹凸模様を形成し、透明光輝性樹脂層中の光輝性鱗片状箔片はその垂直配向成分の層厚み方向の総量が土手部では多く光輝性が他の部分と異なり、凹部では凸部よりも光輝性を小さくした化粧材10とする。透明光輝性樹脂層上に更に透明樹脂層を設け内部凹凸模様化しても良い。基材と絵柄層間にプライマー層や基調色となる基調樹脂層を設けたり、絵柄層下に凹凸模様の凹凸と位置同調しない模様の模様層を設けたりしても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、豊かな立体感の意匠性が得られる、凹凸模様を有する化粧材に関する。より詳しくは、凹凸模様が備える現実の凹凸以上の立体感が感じられる、凹凸模様を有する化粧材に関する。
近年、消費者の高級志向やニーズが多様化しており、これに対応して、建材分野では、浴室壁、ビル内装のエントランス等の建築物の内外装材として、凹凸模様による視覚的、触感的な意匠表現を利用した化粧材が、ラミネート品、タイル、塗装品、或いは、型紙等による賦形品、等の各種形態で用いられている。
ただ、凹凸模様を有する化粧材として、例えば熱可塑性樹脂フィルムに熱圧エンボス加工により凹凸模様を付与したものは、その凹凸形状の耐熱性に限界があり、凹凸模様が歪む欠点がある。従って、この様な熱可塑性樹脂フィルムを金属板等の基板にラミネートしたラミネート品も同様の欠点がある。また、タイル分野においては、従来から釉薬で凹凸模様を表現したものが用いられている。しかし、その凹凸模様による意匠は単純なものであり、現実の凹凸による意匠では有るが、得られる立体感には奥行き感が乏しい。しかも、タイルでは、所望の面積・大きさの模様を装飾するには、多数のタイルを貼付けなければならず、更にタイルの間には目地が存在するので、全面に連続した凹凸模様は表現出来ない。また、塗装品では、バインダー樹脂と相溶性の悪いシリコーン系添加剤等を添加した塗液を塗装して凹凸模様を付与したものが有るが、全面に一様でランダムな凹凸模様の意匠表現となり、任意部分に任意形状で凹凸模様を付与出来ない。
化粧材に凹凸模様を付与するには、以上の様な各種形態の他に、弾き方式によるものが知られている。「弾き方式」とは、塗膜形成時にその形成面に予め絵柄層を形成して表面自由エネルギーの大小による模様(ぬれ張力(旧:ぬれ指数)差の模様)を作っておき、この絵柄層上を含む全面に塗布した塗液を該絵柄層部分で反発させることによって、塗膜の厚み差を生じさせて絵柄層上は凹部に絵柄層非形成部は凸部となった塗膜を形成することで凹凸模様を付与するものである(特許文献1、特許文献2、特許文献3、等参照)。この弾き方式の化粧材によれば、塗膜に2液硬化型樹脂等の耐久性のある材料が使えるので、上記樹脂フィルムで問題となる耐熱性も得られる上、化粧材の全面に亘って任意形状で且つ連続した凹凸模様を付与できる等の利点も得られる。また、材料のぬれ張力を適宜調整することで、絵柄層上に塗膜を少し残す形態の他、表面耐久性の点で劣るが塗膜を完全に弾かせて絵柄層上の塗膜厚みゼロとして絵柄層を露出させることもできる。なお、ぬれ張力差を与える上記絵柄層には、例えば、シリコーン化合物やフッ素化合物等のぬれ張力が小さい化合物を添加したインキ(特許文献1参照)や、アミノプラスト樹脂等でその樹脂自体にぬれ張力の小さい樹脂を利用したインキを用いる(特許文献2、特許文献3)、等する。そして、絵柄層のインキには、カーボンブラック、チタン白、その他着色剤を添加したインキを用いて、絵柄層非形成部分と絵柄層とで色模様を表現すれば、この色模様に同調した凹凸模様が得られ、高意匠な凹凸模様の意匠性を付与できることになる。
特公昭64−10272号公報 特公平6−53259号公報 特許第2794263号(特開平7−213993号公報)
しかしながら、ぬれ張力差を利用する上記弾き方式による凹凸模様は、凹凸模様の形成に塗膜を利用するので、熱可塑性樹脂フィルムにエンボス加工した凹凸模様に比べて、耐熱性等の点では有利だが、凹凸模様(凹凸形状)の高低差が小さい為に、前記エンボス加工による凹凸模様等に比べて豊かな立体感の意匠性は表現し難かった(例えば、エンボス加工による凹凸模様は高低差100μm等が容易だが、弾き方式による凹凸模様ではその様な高低差は難しい)。
すなわち、本発明の課題は、凹凸模様を有する化粧材に関して、その凹凸模様が備える現実の凹凸以上に、豊かな立体感の意匠性が得られる様にすることである。そして、凹凸模様が弾き方式によるものであっても、豊かな立体感の意匠性が得られる様にすることである。
上記課題を解決すべく、本発明の凹凸模様を有する化粧材では、基材上に絵柄層が模様状に形成され、更に該絵柄層上を含む基材上に、光輝性鱗片状箔片を含有する透明樹脂からなる透明光輝性樹脂層が形成され、該透明光輝性樹脂層は表面に凹凸模様が形成され、該凹凸模様は前記絵柄層上の部分は凹部で、前記絵柄層非形成部分が前記凹部よりも相対的に高い凸部で、且つ該凸部の中でも前記絵柄層の周囲は更に高い土手部となった凹凸形状であり、透明光輝性樹脂層中の光輝性鱗片状箔片の垂直配向成分の層厚み方向の総量が、凹部及び凸部に比較して土手部では多く、当該土手部の光輝性が他の部分の光輝性とは異なると共に、凸部に比較して透明光輝性樹脂層の厚みが薄い凹部では凸部よりも光輝性が小さくなっている構成とした。
この様な構成の化粧材とすることで、絵柄層に同調した凹凸模様と関連して、光輝性鱗片状箔片による光輝性の程度が、凹部では比較的小さく、凸部では比較的大きく、更に凸部中でも前記凹部の周囲の土手部では異なり見る角度によって異なって見える等するので、凹凸模様が備える現実の凹凸が視覚的に強調され現実の凹凸以上の立体感が感じられ、その結果、奥行感のある豊かな立体感の意匠性が可能となる。また、この様な立体感は弾き方式を利用して得られ、従って、熱可塑性樹脂フィルムを熱圧エンボス加工した凹凸模様に比べて、凹凸模様の凹凸の現実の高低差が低くなりがちな塗膜の弾き方式による凹凸模様でも、奥行感のある豊かな立体感の意匠性が可能となる。
また、本発明の凹凸模様を有する化粧材は、上記構成に於いて更に、上記凹部は絵柄層の直上部から該絵柄層の周縁部に亘って形成されており、透明光輝性樹脂層中の光輝性鱗片状箔片の層厚み方向の総量が、他の部分よりも小さくなっている構成が好ましい。
この様な構成とすることで、凸部は凹部に比較して目立って見えるので、現実の凹凸以上の立体感をより強く感じさせる様にできる。
また、本発明の凹凸模様を有する化粧材は、上記いずれかの構成に於いて更に、透明光輝性樹脂層上に更に、透明樹脂層を有する構成とした。
この様な構成とすることで、凹凸模様が透明樹脂層の下になるので、立体感を感じさせる凹凸模様が化粧材内部に感じられる、内部凹凸模様の意匠となる。また、透明樹脂層によって表面保護機能や表面艶調整機能を付与できる。
また、本発明の凹凸模様を有する化粧材は、上記いずれかの構成に於いて更に、基材と絵柄層間に基調樹脂層を有する構成とした。
この様な構成とすることで、絵柄層等による意匠全体の基調色を基調樹脂層で表現できる他、基調樹脂層をプライマー層として機能させて絵柄層と基材との密着性向上を図ること等もできる。
また、本発明の凹凸模様を有する化粧材は、上記いずれかの構成に於いて更に、任意部分に於ける絵柄層について、その非形成部分の幅が形成部分の幅の2倍以上である、構成とした。
この様な構成とすることで、弾き方式によって本化粧材を製造する場合に於いて、透明光輝性樹脂層とする塗液を絵柄層上を含む基材上に施し絵柄層で反発させて絵柄層非形成部分へ移動させる際に、移動先に十分な領域が確保されて、安定的に再現良く移動させることが出来る様になり、透明光輝性樹脂層による凹凸模様の形状及びその内部の光輝性鱗片状箔片の配向・分散状態を安定的に再現でき、奥行感のある豊かな立体感の意匠性を安定した品質で実現できる。
(1)本発明の凹凸模様を有する化粧材によれば、凹凸模様が備える現実の凹凸が視覚的に強調され現実の凹凸以上の立体感が感じられ、しかも豊かな立体感の意匠性が可能となる。また、この様な凹凸模様は弾き方式によって形成できるので、従来ならば、熱圧エンボス加工による凹凸模様に比べて凹凸模様の凹凸の現実の高低差が低くなりがちな、(塗膜の)弾き方式による凹凸模様でも、豊かな立体感の意匠性が可能となる。例えば、樹脂フィルムの熱圧エンボスやタイル等に於いては、豊かな立体感の意匠性には100μm以上の厚みを必要とするが、本発明によれば、数十μm例えば30μm程度の薄さでも、豊かな立体感の意匠性を表現できる。
(2)また、透明光輝性樹脂層上に更に透明樹脂層を設ければ、立体感が化粧材内部に感じられ内部凹凸模様となる。また、透明樹脂層によって表面保護機能や表面艶調整機能を付与できる。
(3)また、基材と絵柄層間に更に基調樹脂層を設ければ、意匠全体の基調色を表現できる他、プライマー層として機能させて絵柄層と基材との密着性向上も図れる。
(4)また、凹凸模様の形状について、更に、任意部分に於ける絵柄層の非形成部分の幅がその形成部分の幅の2倍以上とすれば、奥行感のある豊かな立体感の意匠性の品質が安定する。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を、説明する。なお、図1〜図3は本発明の凹凸模様を有する化粧材10の形態例を示す断面図であり、このうち、図2は透明光輝性樹脂層3上に更に透明樹脂層4を有する形態例を示す断面図であり、図3は基材1と絵柄層2間に基調樹脂層5を有する形態例を示す断面図である。また、図4は好ましい絵柄層の模様の幅の説明図であり、図5は凹凸模様の凸部S+に於いて存在し得る形状例を示す断面図であり、図6は凹凸模様の凸部S+、凹部S-及び土手部S++の厚みの説明図であり、図7〜図9は本発明の凹凸模様を有する化粧材10の別の形態例を示す断面図であり、図10は従来の、凹凸模様を有する化粧材20の一例を示す断面図である。
〔凹凸模様〕
先ず、図1の断面図で示す本発明による凹凸模様を有する化粧材10を参照して、凹凸模様を説明する。なお、図1を含めて各図で描かれている凹凸模様の形状及び光輝性鱗片状箔片の配向及び分散状態等は、それを説明する為の概念的なものである。
図1に例示する本発明の凹凸模様を有する化粧材10は、層的な最小構成例であり、基材1、絵柄層2、及び、透明光輝性樹脂層3からなる場合である。そして、基材1上に模様状に、つまり基材の全面にでは無く部分的に非形成部を残す様に絵柄層2が形成されており、更にこの絵柄層2上を含む基材1上の全面に、光輝性鱗片状箔片pを含有する透明樹脂から構成される透明光輝性樹脂層3が形成され、この透明光輝性樹脂層3の表面には、前記絵柄層2の有無に対応し、絵柄層に同調した凹凸模様が形成されている。すなわち、該凹凸模様は、絵柄層2上及びその周縁部が凹部S-、絵柄層非形成部分の前記凹部S-以外の部分が凸部S+となっており、更に該凸部S+のうち、絵柄層2の周囲は更に凸部の中でも高い土手部S++となった凹凸形状を備えている。しかも、この様な凹凸模様を層表面に有する透明光輝性樹脂層3は、その層内部に分散している光輝性鱗片状箔片pの配向状態が、土手部S++では、土手部S++を除く凸部S+、及び凹部S-に比較して、垂直配向成分の層厚み方向の総量が多くなっており、土手部S++の光輝性が他の部分の光輝性とは視覚的に異なって見える。具体的には、或る角度から化粧材を見た場合に、土手部S++の光輝性が凹部S-及び凸部S+よりも小さいが、別の角度から見ると今度は土手部S++の光輝性が凹部S-及び凸部S+よりも大きい等である。この光輝性の異質感によって凹凸模様が際立ち立体感が強調される。また、凸部S+と、凹部S-の各々の光輝性を比べると、透明光輝性樹脂層の厚みが凸部S+に比較して薄い凹部S-では、凸部S+の光輝性よりも小さい。
なお、透明光輝性樹脂層3は、図1では凸部S+上から、絵柄層2及びその周縁部も含めた凹部S-上にまで、連続した層として形成されているが、凹凸模様を形成するという点では、凹部S-に於いては、絵柄層2の全部或いはその一部、或いは絵柄層2の周縁部も含めた領域に於いて、透明光輝性樹脂層3が形成されていない不連続層となる構成でも構わないが、透明光輝性樹脂層は図1に例示の如く連続した連続層として形成するのが、意匠的にも物性的にも好ましい。それは、意匠的な面で言えば、不連続層の場合、透明光輝性樹脂層の有無に関連した凹凸の感じ方が、層の有無の境界が不自然に強調されて感じられて粗雑な立体意匠感となり、高級感が得られないからである。これは、特に、透明光輝性樹脂層上に透明樹脂層が無い場合に顕著である。もっとも、要求される意匠がその様な粗雑な立体感の方が良いならば、それで良いのだが、現状ではこの様な意匠要求は稀である。一方、物性的な面では、特に透明光輝性樹脂層上に透明樹脂層が無い場合では、絵柄層が透明光輝性樹脂層で被覆されないので、透明光輝性樹脂層を絵柄層に対する保護層として機能させることができず、耐摩耗性、耐薬品性等の表面物性の点で不利だからである。以上の如く、本発明の化粧材に於いては、透明光輝性樹脂層は連続層として形成されるのが好ましい。
上記の様な透明光輝性樹脂層の形成方法は特に限定されるものではないが、好適には、弾き方式によって形成することができる。なお、弾き方式としては、従来技術で紹介した、特許文献3の特許第2794263号(特開平7−213993号公報)等で開示された技術を利用することができる。弾き方式での透明光輝性樹脂層の形成は、予め塗布面を絵柄層と該絵柄層の非形成部分とで、ぬれ張力差が得られる様にして形成しておいた上で、透明樹脂及び光輝性鱗片状箔片を含有する塗液(インキも含めて塗液と呼ぶことにする)を塗布し、絵柄層部分で塗液を弾かせる。弾きを強くすると絵柄層部分が露出して透明光輝性樹脂層は不連続層となるが、絵柄層、絵柄層非形成部分、及び塗液の三者のぬれ張力や塗液粘度等を適宜調整して適度な弾かれ具合とすることで、透明光輝性樹脂層を連続層として形成できる。絵柄層上乃至は該絵柄層の周縁部上も含めて、前記塗液が弾かれる結果、これらの上では透明光輝性樹脂層の厚みが塗布直後よりも薄くなり、その他の部分では塗布直後よりも厚くなり、厚み差が生ずることになる。この厚み差は、絵柄層の形成部分に比べてその非形成部分が極度に広いと形成部分からの塗液の移動量が、移動先部分の塗液量に対して相対的に少なくなる関係上ゼロに近づき、また塗液の移動も凹部から遠い部分にまで行き渡り難くなるが、それでも形成部分の周囲へ塗液が移動した部分については、奥まで移動し行き渡る前に乾燥や硬化反応等で塗液が固化・非流動化することで厚み増加が生ずる。そして、その顕著な状況の結果が、絵柄層の周囲近くの土手部である。また、塗液が弾かれ、塗液が水平方向に移動するのに伴って、また、塗液の乾燥過程では体積収縮によって塗布直後からの厚みが薄くなるのに伴って、塗液中に分散している光輝性鱗片状箔片の配向状態が変化する。この様な配向の変化によって、更には厚み差も加わって、塗液が固化し光輝性鱗片状箔片の配向状態が固定化した透明光輝性樹脂層になった段階において、絵柄層の周縁部の土手部では、光輝性鱗片状箔片の垂直配向成分の層厚み方向の総量が、凹部及び凸部に比較して土手部では多く、当該土手部の光輝性が他の部分の光輝性とは異なると共に、凸部に比較して透明光輝性樹脂層の厚みが薄い凹部では凸部よりも光輝性が小さくなる。この結果、光輝性は面的に一様に均一では無く、しかもそれが凹凸強調方向に作用して、凹凸模様が備える現実の凹凸以上の立体感が感じられる様なものとなる。そして、現実の凹凸形状に高低差を付け難い弾き方式でも、豊かな立体感の意匠性が可能となるのである。
透明光輝性樹脂層用の塗液、絵柄層の形成部分及び非形成部分の三者のぬれ張力関係は、好適には、塗液を施す面として、絵柄層非形成部分のぬれ張力は少なくとも30mN/m、つまり30mN/m以上とし、これに絵柄層(形成部分)のぬれ張力は絵柄層非形成部分よりも少なくとも5mN/m以上小さくし、この様な面に対して、透明光輝性樹脂層用の塗液は、そのぬれ張力を絵柄層非形成部分と実質的に同一(異なってもせいぜい±2mN/m以内)とするのが、本発明が目指す立体感を備えた凹凸模様を安定的に形成できる点で好ましい。なお、ぬれ張力は、ぬれ張力試験液を用いるJIS K 6768(1999)に準拠して測定しても良いが、固体表面上の液滴の接触角を測定して求める公知の接触角測定機によって得たもので良い。
ところで、弾き方式では、弾かれて移動した塗液の逃げ所が移動先に十分にないと、思った程に弾かれなかったり、弾かれる塗液の量や凸部と凹部の境界が不安定になったりする。その結果、凹凸模様の凹凸形状、光輝性の面的分布がばらついて、立体意匠感が安定しない。そこで、立体意匠感が安定的に得られる条件を検討したところ、任意部分に於ける絵柄層の非形成部分の幅W+が、絵柄層の形成部分の幅W-の2倍以上(W+≧2W-)であるとすれば良いことを見出した。図4の断面図は、凸部S+とそれに関係した絵柄層2の非形成部分の幅W+、凹部S-とそれに関連した絵柄層2の形成部分の幅W-の意味を概念的に示す説明図である。そして、上記大小関係の条件を満足せず、W+<2W-であると、絵柄層2上から弾かれる塗液の量に対して十分な逃げ所を、凸部S+となる絵柄層非形成部分に確保できずに、弾き現象が安定化せず、立体意匠感が不安定になる。
但し、視覚的な立体意匠感がより得られるという観点からは、上記幅W+は幅W-の3倍以下(W+≦3W-)とするのが好ましい。その理由は、3倍超過の場合(W+>3W-)に比べて、感覚的に約1.5倍から2倍の立体意匠感が得られるからである。これは、凸部の部分が総体的に凹部の部分よりも広すぎると、現実の凹凸以上に感じられる視覚的な立体感は凸部と凹部との協同作用によって得られるためか、凸部と凹部が或る程度は近接していないと、視覚的な立体感が弱まるためではと思われる。そして、最も立体意匠感が得られるのは、幅W+が幅W-に対して、2W-≦W+≦3W-で、W+が5〜10mm以内の場合である。
なお、幅W+と幅W-の大きさは、それぞれ、絵柄層を形成するそのパターン形状(模様)に依存するが、幅W+と幅W-の関係が、絵柄層の任意部分、つまりどの部分に於いてもW+がW-の2倍以上(W+≧2W-)とするのが、任意のどの部分でも弾きを安定化させて、品質的、意匠的に安定的な立体感が得られる点で好ましい。
また、幅W-及び幅W+とは、絵柄層の任意部分に注目した場合に、その部分での絵柄層の形成部分と非形成部分の境界線に対して直交方向の線分に於いて、それぞれ、絵柄層の形成部分が呈する幅と絵柄層の非形成部分が呈する幅である。単純なケースで具体例を挙げれば、絵柄層の模様、つまり形成部分が、直線を平行配列したストライプ模様であった場合に、その直線に直交方向でみた時の形成部分及び非形成部分の各々の幅である。
ところで、絵柄層の形成部分の幅W-と凹部S-の幅とは、厳密には恒常的に一致するものではない。また、これと同様のことが、絵柄層の非形成部分の幅W+と凸部S+の幅との関係でも言える。例えば、絵柄層部分での弾きが強ければ、絵柄層の周囲にも凹部S-に該当する領域が、図1の様に発生する。しかし、総体的に、凸部S+及び凹部S-の幅は、直接的に絵柄層の形成部分(模様)の幅の調整によって調整できる。そして、絵柄層の模様と模様の間隔(絵柄層の非形成部分の幅W+であり、一次近似的に凸部S+の幅となる)による立体感の調整も可能である。すなわち、絵柄層の模様部分(形成部分)では、ぬれ張力関係の作用によって透明光輝性樹脂層形成用の塗液が動き(逃げて)そこが凹状の凹部S-となり、模様の周囲は凸状に盛り上がり凸部S+となるが、絵柄層の模様の間隔(つまり絵柄層の非形成部分の幅W+)が広い場合、凸部の幅が広くなり、凸部に逃げてくる塗液同士のお互いの干渉が小さくなり、凸部の盛上がりを比較的小さくする事が出来、その結果、立体感を小さく調整することが出来る。
また絵柄層の模様の間隔が狭い場合は、絵柄層上から動かされる塗液同士のお互いの干渉は生じるが、間隔が狭い為に、塗液の行き場が無く、結果的には動きが不均一になり、良好な凸部の盛上がりが得られず、その結果、立体感が悪くなることがある。
以上の様な現象を安定化させるのに、前述した如く、絵柄層の模様(形成部分)と模様との間隔は、模様の2倍以上(W+≧2W-)とするのが効果的となる。
また、凹凸模様は、その凸部の幅が狭くなるに従い、凸部の両側に存在する土手部は互いに接近する傾向となるが、その極端な場合には、図5の概念的な断面図で示す様に、土手部同士が完全に融合し、もはや凸部S+の中に土手部よりも低い部分が存在せず、また土手部も存在しない形状の凸部S+となる。ただ、この凸部S+の下の透明光輝性樹脂層中の光輝性鱗片状箔片の配向状態は土手部が融合したものであるので通常の土手部と同様で、凹部とは異なる光輝性となる。この様な土手部の存在しない凸部S+も、本発明の化粧材が有する凹凸模様(凹凸形状)の中に存在しても構わない。但し、この場合でも、本発明の化粧材は、その凹凸模様として、土手部が存在する凸部S+が皆無ではなく必ず存在する。また、この様な土手部非存在の凸部S+に於いても、立体意匠感の点で、絵柄層2の模様(形成部分)と模様の間隔は、模様の2倍以上(W+≧2W-)とするのが好ましい。
また、絵柄層非形成部分の幅w+が図5よりも、更に極端に小さくなった場合は、隣接する凹部S-、S-同士が1つの凹部に融合し、両凹部間の凸部S+は消失する(図示は略)。この様な形状は、本発明としては好ましいものでは無い。但し、この様な形状が図4の如き凹凸模様の中に一部共存していても、意匠外観上許容可能である場合は、この様な形状も本発明の一形態に含まれる。
なお、凸部の厚みt+と、土手部の厚みt++、及び凹部の厚みt-は(図6参照)、要求される意匠や、面的な凹凸模様の形状により、凸部、土手部及び凹部はそれぞれ異なるが、全体として、その分布範囲は5〜55μm程度の範囲とする。また、そのうち、各部の厚みの範囲は、凸部の厚みt+は35〜45μm程度、土手部の厚みt++は45〜55μm程度、及び凹部の厚みt-は5〜15μm程度が好ましい。そして、所望の豊かな立体感を得る為には、土手部と凹部の段差(t++−t-)、土手部と凸部の段差(t++−t+)も重要な設計値であり、具体的には、土手部と凹部の段差(t++−t-)=35〜45μm程度、土手部と凸部の段差(t++−t+)=5〜15μm程度が好ましい。
なお、これらの厚みは、透明光輝性樹脂層3の表面に凹凸形状を生成させるためのものである関係上、凹部の厚みt-は、該凹部の下の絵柄層2に或る程度の厚みがあるので、この絵柄層の厚みも含めたもので捉える(図6参照)。また、各厚みの下限は、塗液を薄く塗布すれば技術的にはゼロに近くできるが、立体的な意匠感が最低限感じられる様にする為には、凸部の厚みt+(或いは最低限土手部の厚みt++)は凹部の厚みt-よりも20μm以上厚くするのが好ましい。
ところで、透明光輝性樹脂層の凹凸形状及びその内部の光輝性鱗片状箔片の配向及び分散状態は、弾き方式にて、該透明光輝性樹脂層を形成する場合、透明光輝性樹脂層を形成する為の塗液と、絵柄層及び絵柄層非形成部分(基材や基調樹脂層等)の三者のぬれ張力関係、更に絵柄層を形成するパターン形状(特に形成部分及び非形成部分の幅)等で調整するが、ぬれ張力以外にも調整要素がある。例えば、前記塗液の粘度である。また、塗液を塗布後、加熱する際は、この加熱状態に於けるぬれ張力や粘度がより直接的に関係してくる。加熱状態の粘度には、塗液中の溶剤等の揮発成分の量や沸点、樹脂の硬化反応の速度等も関係し、また加熱温度そのもの、また昇温速度等も関係する。また、絵柄層に於いても、塗液塗布時に絵柄層を不完全固化状態とする場合には、絵柄層中での溶剤等の揮発成分量、樹脂硬化度合い等も関係する。これら要素を適宜調整して、望みの凹凸形状及び光輝性鱗片状箔片の配向及び分散状態を制御することができる。
〔透明光輝性樹脂層〕
以上説明した様な、立体的意匠感を表現可能な凹凸模様の、中心的な層である透明光輝性樹脂層について、その材料面等について更に説明する。この透明光輝性樹脂層3は、透明樹脂及び光輝性鱗片状箔片を含有する塗液を用いることで形成することができるが、これら透明樹脂及び光輝性鱗片状箔片としては、特に限定は無く化粧材の分野等に於いて従来公知の材料を用途に応じて適宜選択使用すれば良い。なお、凹凸模様は好適には弾き方式によって形成する関係上、透明樹脂としては、塗液の様に液状(流動状態)組成物が可能な樹脂が好ましい。この他、透明樹脂としては、透明性の他に、化粧材に適宜要求される各種物性、例えば、表面強度、耐薬品性等を備えたものが好ましい。
以上の様な透明樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂が、透明光輝性樹脂層の耐久性の点で好ましいが、この他、耐久性の点ではポリエステル系やアクリル系等に代表される、紫外線や電子線を利用して硬化させる電離放射線硬化性樹脂でも良く、また耐久性等が許せばアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂等でも良い。なかでも、ポリエステル樹脂にアミノプラスト樹脂を架橋剤として用いる熱硬化性樹脂は、耐久性に優れる上、アミノプラスト樹脂の組成を調整することで、ぬれ張力を適宜調整できる上、表面強度等の物性的にも優れたものが得られる点で好ましい。
なお、アミノプラスト樹脂としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン等のアミノ化合物とアルデヒド化合物との縮合生成物あるいは該縮合生成物を更にメタノール、ブタノール等のアルコールでエーテル化したものが挙げられる。
また、この様なアミノプラスト樹脂と組合せる上記ポリエステル樹脂とてしは、多価カルボン酸類と多価アルコールとの重合反応で得られる樹脂を使用できる。多価カルボン酸類としては、例えば、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、コハク酸、マレイン酸、或いはこれらの無水物などが挙げられ、また多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
なお、ポリエステル樹脂とアミノプラスト樹脂の配合割合は、質量比でポリエステル樹脂/アミノプラスト樹脂=60/40〜90/10が適当であり、また両者を含む樹脂総量は、塗液全量に対して大よそ30〜60質量%になるよう配合するのが適当である。これら配合量は、要求される、表面強度、ぬれ張力等の物性に応じて適宜な量とされる。
また、透明光輝性樹脂層3に使用する光輝性鱗片状箔片pとしては、例えば、二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、酸塩化ビスマス、貝殻等の鱗片状箔片からなるのパール顔料(例えばメルク社製の「イリオジン」(登録商標))、或いは、屈折率の異なる2種以上の樹脂層を数μm以下で多層積層して干渉色を生じさせたフィルム(光輝性物質)を断裁した鱗片状箔片からなるパール顔料(例えばマール社製の「マールフィルム」(登録商標))、或いは、アルミニウム、クロム、ニッケル、錫、チタン、銅、金、銀、真鍮等の金属、合金、又は金属化合物の鱗片状箔粉からなるメタリック顔料等が挙げられる。なお、パール顔料では酸化鉄被覆雲母等による場合には着色パール顔料となる。これら各種光輝性鱗片状箔片は、1種単独、或いは2種以上混合して用いる。
なお、これらの光輝性鱗片状箔片の大きさは、光輝性鱗片状箔片の種類、及び意匠等により適宜なものとすれば良いが、通常は、平均粒径(外接球半径或いは対角線長)で5〜30μm程度のものを用いる。また、本発明に於いて、「垂直配向成分」等と云う場合の「配向」の方向とは、該光輝性鱗片状箔片の一番広面積の表面(多角柱で言えば底面)の配向する方向を云う。配向方向の垂直、水平の基準は、基材表面とする。
そして、本願発明に於いて「光輝性鱗状箔片の垂直配向成分」とは、該光輝性鱗片状箔片が有する表面のうち一番広面積の表面が、基材表面と略平行に配列してい無いものを意味する(非平行成分と同義後)。必ずしも、前記一番広面積の表面が、基材表面となす角度と完全に90度になっているものに限定され無い。
即ち、「透明光輝性樹脂層中の光輝性鱗片状箔片の垂直成分の層厚み方向の総量が、凹部及び凸部に比較して土手部では多く」とは、土手部に於いては、凹部及び凸部に於けるよりも、鱗片状光輝性箔片の一番広面積平面と基材とのなす角度が、平均して、土手部に於いては、凹部及び凸部に於けるよりもより大で有り、且つ厚み方向に光輝性鱗片状箔片の数を積分した値が土手部に於いては、凹部及び凸部に於けるよりも大であることを意味する(図1)。
また、光輝性鱗片状箔片の含有量も、光輝性鱗片状箔片の種類、意匠等により適宜なものとすれば良いが、通常は、透明光輝性樹脂層全量(固形分)に対して、0.1〜30質量%程度とする。光輝性鱗片状箔片がアルミニウムのメタリック顔料の場合、その平均粒径が10μmよりも細かい場合は、光輝性が弱く、含有量が多くなる事による全体の色調が灰色となる事が多く意匠効果が悪くなる。そして、該平均粒径が30μm超過では、光輝性鱗片状箔片が透明光輝性樹脂層の外に飛び出し、表面がザラザラとなり触感が低下すると同時に意匠効果も悪くなる。これらの傾向は、光輝性鱗片状箔片がパール顔料の場合においても同様である。光輝性鱗片状箔片の含有量が、例えば、アルミニウムによるメタリック顔料の場合は5質量%、また、二酸化チタン被覆雲母のパール顔料の場合は10質量%を超えると、透明光輝性樹脂層の透明感が無くなり、光輝性鱗片状箔片の位置及び配向等が見えなくなり、奥行感のある豊かな立体感が得られず、単純な凹凸の立体感しか感じられなくなる。
また、光輝性鱗片状箔片の添加量は、メタリック顔料の場合、5質量%を超えると、塗液のぬれ張力が低下し、絵柄層とのぬれ張力差が小さくなり、更に固形分増大による塗液の挙動(動き易さ)が悪くなる事で、立体感が小さくなる傾向がある。
そして、透明光輝性樹脂層の凹凸模様の盛り上がり方、光輝性鱗片状箔片の種類(粒径、形状、表面処理等)、添加量及びその配向状態により、立体意匠感の奥行き感は変化する。
なお、透明光輝性樹脂層の形成は、それ用の塗液を公知の塗工法乃至は印刷法で形成することができる。塗工法は、例えば、ロールコート、フローコート、スプレーコート等、印刷法では、例えば、シルクスクリーン印刷、グラビアオフセット印刷等である。
また、透明光輝性樹脂層は通常は化粧板の全面に形成されるものだが、部分的に模様状(例えばタイル貼り模様等)に形成してその部分に於いて所望の凹凸模様を表現する様にしても良い。
〔基材〕
基材1としては、基本的には特に制限は無く、例えば従来公知の化粧材に於ける各種材料を、用途に応じて適宜採用すれば良い。但し、弾き方式で凹凸模様を形成し、それも基材面と絵柄層とで、所望のぬれ張力差を与える場合には、前述の様にぬれ張力(30mN/m以上)も考慮したものとする。従って、この様な基材としては、先ずその形状は、シート(フィルム)状、乃至は板状が代表的であり、更に立体物でもよい。また、基材の材料としては、例えば、金属系、樹脂系、紙系、木質系、無機非金属系(セラミック系、非セラミックス窯業系等)、等が挙げられ、またこれらの混合系、積層物等の複合系等も挙げられる。
基材の材料について具体例を更に挙げれば、金属系では、鉄、銅、アルミニウム等の各種金属が挙げられ、また、樹脂系では、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、或いは、硝子繊維等の各種繊維との複合物である繊維強化プラスチック(FRP)等が挙げられる。また、紙系の材料としては、例えば、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、板紙、上質紙、コート紙等が挙げられ、木質系の材料としては、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる、単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材等の木質材料が挙げられる。また、無機非金属系の材料としては、例えば、押し出しセメント、スラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC(硝子繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、ケイ酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非セラミックス窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス系材料等が挙げられる。なお、無機非金属系の基材は、主として板や立体物として使用される。
これら基材のなかで、金属板等は好ましい基材の一例であるが、金属板としては、例えば、軟鋼板、電鋳鉄箔、アルミニウム板、銅板等の板材、或いはこれらに亜鉛、錫、鉛、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル等の一種又は二種以上をめっきしたもの等が挙げられる。二種以上のめっきは、例えば、鉄と亜鉛の合金めっき、アルミニウムと亜鉛の合金めっき等がある。この様な金属板の具体例としては、例えば、電気亜鉛めっき鋼板、合金溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、アルミ合金溶融亜鉛めっき鋼板、合金電気めっき鋼板、制振鋼板等が挙げられる。これら金属板はの厚さは用途によるが、例えば0.3〜2.0mm程度で、具体例を挙げれば、0.6mm、1.2mm等である。
また、基材は異種材料の積層物でも良く、その具体例の一つとして、金属板と樹脂フィルムとの積層物が挙げられる。金属板に接着剤や熱融着等の公知の樹脂積層法にて樹脂フィルムをラミネートした基材を用いる事で、樹脂フィルムの機能効果、例えば耐水性を必要とする化粧材に於いてその基材である金属板へ耐食性を付与する事が出来る。図9の断面図で示す化粧材10はその一具体例であり、基材1が金属板1Mと、(透明光輝性樹脂層3側の)樹脂フィルム1Rとの積層体からなる例である。なお、同図に於いて金属板1Mと樹脂フィルム1R間に適宜介在させる接着剤の図示は省略してある。
また、意匠的には、樹脂フィルムは、透明、不透明、着色、無着色のいずれでも良く、また、模様が印刷等で形成されたものでも良い。この模様は、透明光輝性樹脂層に凹凸を形成するのに利用される絵柄層の模様でも良く、該凹凸を形成するのには利用されない模様でも良い。これらの模様のいずれにしろ、すなわち、凹凸を形成する模様のみ、より好ましくは凹凸を形成しない模様と凹凸を形成する模様とを組み合わせ同調させた模様とする事で、更に立体感には奥行き感の表現が出来る。それは、透明且つ平滑な樹脂フィルムを貼付ける事により、下部からの光の照り返しの影響等により、樹脂フィルムを積層しない通常の基材に比べ模様全体に肉持ち感が向上する事によると思われ、この結果、更に奥行き感が増した立体意匠感の表現も出来ることになる。
なお、積層する樹脂フィルムは、透明光輝性樹脂層、絵柄層等の塗工や印刷等による形成時の熱(焼付け塗装の場合には200℃以上の熱処理の可能性も)に耐える事が必要である。この様な樹脂フィルムの樹脂としては、層形成時の温度等にもよるが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の公知の樹脂を適宜採用すれば良い。また、樹脂フィルムの厚みは、用途に応じて適宜厚みとすれば良く、例えば8〜100μm等とするが、一般的には50μm以上とするのが、耐水性、耐食性、奥行感増大等の樹脂フィルムによる機能効果が高い。
〔絵柄層〕
絵柄層2は、凹凸模様の凹部の下にのみ凹凸模様と同調して形成された層であり、弾き方式で該凹凸模様を形成する場合に於いて、透明光輝性樹脂層用の塗液を弾き得るぬれ張力を有する層として形成される層である。絵柄層は、着色、無着色、不透明、透明等のいずれでも良いが、通常は着色した層とする。絵柄層の形成は、前述透明光輝性樹脂層で述べたと同様な樹脂を用いた塗液(インキ)を用いて、公知の印刷法で形成することができる。すなわち、絵柄層に用いる樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂が耐久性の点で好ましいが、この他、耐久性の点ではポリエステル系やアクリル系等に代表される、紫外線や電子線を利用して硬化させる電離放射線硬化性樹脂でも良く、また耐久性等が許せばアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂等でも良い。なかでも、ポリエステル樹脂にアミノプラスト樹脂を架橋剤として用いる熱硬化性樹脂は、耐久性に優れる上、アミノプラスト樹脂の組成を適宜調整することで、ぬれ張力を適宜調整できる上、耐久性等の物性的にも優れたものが得られる点で好ましい。また、絵柄層を形成する印刷法は、例えば、グラビアオフセット印刷、シルクスクリーン印刷等であるが、その他の印刷法でも良い。
絵柄層2の模様は、意匠により適宜とすれば良いが、前述した如く、凹凸模様の立体感をより豊かに感じさせる為には、絵柄層の形成部分と非形成部分の幅を上述の如く所望の関係とした模様とするのが好ましい。絵柄層の模様の例としては、例えば、木目(導管溝、浮造木目板の春材部)、タイル貼や煉瓦積の目地溝、縞模様(例えば多数の平行直線のストライプ柄の他、曲線や折れ線等が多数隣接配列した模様)、文字、図形、抽象柄等任意である。
また、絵柄層に形成に用いる塗液(インキ)には、公知の着色剤を使用することができる。例えば該着色剤としては、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、酸化鉄、黄鉛、酸化クロム、群青等である。なお、絵柄層には、好ましくは前述光輝性鱗片状箔片は使用しない方が、立体感の点で好ましいが、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で意匠上その使用を妨げるものではない。
なお、絵柄層の色は、絵柄層形成部分が凹凸模様の凹部となる関係上、絵柄層非形成部分に対して相対的に暗い色(明度、彩度、色相の少なくとも一つに於いて)となる様にするのが、より視覚的に立体感を強調させる上で好ましい。もちろん意匠次第では、意識的にこの逆でも良い。
〔透明樹脂層〕
透明樹脂層4を、透明光輝性樹脂層上に設けることで、透明光輝性樹脂層表面に形成された凹凸模様を内部凹凸模様としても良い〔例えば図2参照〕。また、この透明樹脂層によって表面保護機能や表面艶調整機能を付与できる。透明樹脂層4を設ける事により、表面が平滑化して、内部に凹凸模様が存在する事で、奥行き感の優れた意匠表現が出来る。更に、表面樹脂層4自体の存在により、直下の透明光輝製樹脂層3を摩耗、汚染等から保護する。透明樹脂層中に、艶消剤を添加し無い場合は、化粧材の表面は高光沢となるし、一方、透明樹脂層中に艶消剤を適量添加することにより、適度な光沢(艶消乃至半艶消)にすることも出来る。透明樹脂層を設ける場合、図2(A)に示す様に、透明樹脂層4の下の透明光輝性樹脂層3の表面に存在する凹凸模様の形状を完全埋めて表面が平坦な透明樹脂層として設けても良いし、図2(B)に示す様に該凹凸模様の形状が透明樹脂層の表面にまで影響し表面が凹凸の透明樹脂層4として設けても良い。これらは要求される意匠等により適宜選択する。
透明樹脂層に用いる樹脂としては、公知の樹脂、例えば前述透明光輝性樹脂層で述べた様な樹脂等を適宜選択使用することができる。例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂が耐久性の点で好ましいが、この他、耐久性の点ではポリエステル系やアクリル系等に代表される、紫外線や電子線を利用して硬化させる電離放射線硬化性樹脂でも良く、また耐久性等が許せばアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂等でも良い。また、ポリエステル樹脂にアミノプラスト樹脂を架橋剤として用いる熱硬化性樹脂でも良い。但し、透明樹脂層に用いる樹脂としては、弾き方式による凹凸模様現出の為のぬれ張力は、考慮する必要はない。また、透明樹脂層は公知の着色剤を添加して着色層としても良い。なお、透明樹脂層の形成は、ロールコート、フローコート、スプレーコート等の公知の塗工法、或いは、グラビアオフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の公知の印刷法で形成すれば良い。透明樹脂層の厚みは、要求物性等に応じた適宜厚みとすれば良く、例えば、10〜50μmである。透明樹脂は、その透明性を損なわ無い範囲内で、シリカ微粒子等の公知の艶消剤を添加して適度な艶に調整しても良いし、また公知の着色剤で適宜の色調に着色しても良い。また、透明樹脂層には、基本的には光輝性鱗片状箔片等の光輝性顔料は添加しないが、意匠に応じて、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で添加しても良い。
〔基調樹脂層〕
基調樹脂層5は、基材1と絵柄層2間となる様に通常基材の全面に形成される層であり、絵柄層に対する基調色の付与、絵柄層非形成部分で露出し塗布面への所望のぬれ張力の実現、絵柄層や透明光輝性樹脂層に対する基材の密着性向上等の目的の為に設ける層である(図3参照)。また、基調樹脂層はこれら目的に応じて、例えば密着性向上の為のプライマー層と、基調色付与の為の基調色層等と2層以上に分けて設けられることもある。例えば、図7〜図9の断面図で例示の化粧材10では、基調樹脂層5はプライマー層5Aと基調色層5Bとから構成される。この様な基調樹脂層のなかでも、基調樹脂層を設けることで、弾き方式にて適度なぬれ張力関係を基材の材質に関係なく実現し易くなり基材選定の自由度が増す点の意義は大きい。
この様な基調樹脂層も、前述透明光輝性樹脂層で述べたと同様な樹脂を用いることが出来、公知の塗工法、印刷法で形成することができる。すなわち、基調樹脂層に用いる樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が耐久性の点で好ましいが、この他、耐久性の点ではポリエステル系やアクリル系等に代表される、紫外線や電子線を利用して硬化させる電離放射線硬化性樹脂でも良く、また耐久性等が許せばアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂等でも良い。なかでも、ポリエステル樹脂にアミノプラスト樹脂を架橋剤として用いる熱硬化性樹脂は、耐久性に優れる上、アミノプラスト樹脂の組成を適宜調整することで、ぬれ張力を適宜調整できる上、耐久性等の物性的にも優れたものが得られる点で好ましい。また、塗工法としては、例えば、ロールコート、フローコート、スプレーコート等、印刷法としては、例えば、グラビアオフセット印刷、シルクスクリーン印刷、等である。
なお、基調樹脂層の厚みは、用途に応じた適宜厚みとすれば良く、例えば、密着性向上目的のプライマー層として形成するのであれば1〜10μm、また、基調色付与目的の基調色層として形成するのであれば、10〜50μm等である。但し、これら厚みに限定されるものではない。
〔その他の層〕
上述した基材、絵柄層、透明光輝性樹脂層、透明樹脂層、基調樹脂層の他に、適宜その他の層を設けても良い。例えば、凹凸模様の凹部位置とは無関係の絵柄層(これを上述した「絵柄層」との混同を避ける意味で「模様層」と呼ぶことにする)である。
模様層6は、弾き方式に於いて、絵柄層非形成部分と実質的に同一のぬれ張力を与える層として使用する。この様にするには、模様層は、基調樹脂層と同様の樹脂を用い更に適宜着色剤を添加した塗液を用いて公知の印刷法で形成すれば良い。模様層には、例えば、該模様層のぬれ張力が絵柄層形成面(基調樹脂層や基材等)と実質上ほぼ同等(±2mN/m以内)となる塗液を用い、グラビアオフセット印刷やシルクスクリーン印刷等の公知の印刷法で形成することができる。なお、模様層と絵柄層を設ける印刷手法は、夫々同一手法でも良いが、異なる手法を組み合わせても良い。そして、凹凸模様が生じない模様層は、化粧材の全体的又は部分的に設ける。なお、模様層の模様は、例えば、木目、縞模様、文字、図形、抽象柄等任意である。
図8及び図9の化粧材10は模様層を設けた例であり、絵柄層2の基材1側に模様層6を設けた例である。模様層を絵柄層と共に設けることで、より複雑な意匠表現が可能となる。
ところで、模様層と絵柄層との層的上下関係は、どちらでも良いが、模様層が絵柄層の下側(つまり模様層が絵柄層と基材間)が好ましい。図8及び図9に例示の化粧材10では、模様層6が絵柄層2の下側で、且つ模様層6の一部を絵柄層2が覆う関係の例である。
模様層も形成することで、模様層と絵柄層の夫々の模様について、互いに同調、或いは非同調での組み合わせによる意匠効果も出せ、より高意匠にできる。また、これら層は有色、無色での組み合わせによる意匠効果を出しても良い。また、模様層もそうであるが、絵柄層、基調樹脂層等に対して基材色が見える様に透明とすれば、金属板等の基材の素地意匠を活かした意匠性としても良い。
一方、模様層と絵柄層との上限関係が逆に、つまり、模様層6が絵柄層2の上側となり、絵柄層2の一部を模様層6が覆う上下関係では、弾き方式の場合、絵柄層上(の一部)に模様層を形成するには、該模様層は透明光輝性樹脂層の場合と同様に弾かれない様にする必要があり、ぬれ張力関係等の調整が複雑化する。また、絵柄層の弾き作用をより活性化する為に、絵柄層が完全乾燥前の状態で透明光輝性樹脂層を形成する場合、絵柄層の形成後、絵柄層が指触乾燥に至らない未乾燥状態で模様層を更に印刷形成し、そして透明光輝性樹脂層を形成するのは、印刷版にインキが取られたりして難しいという問題もある。もっとも、ぬれ張力関係等を適宜設定した上で絵柄層を乾燥させその上に模様層を形成して、絵柄層の弾き作用で透明光輝性樹脂層に凹凸模様を形成するのであれば、絵柄層上に模様層を有する逆上下関係でも構わない。そして、この様な逆上下関係では、弾き方式で形成される凹凸模様は、絵柄層の形成部分のうち模様層で覆われてない部分の該絵柄層の形成部分に対応した部分が凹部となる。すなわち、凹凸模様は、絵柄層上の部分でも(透明光輝性樹脂層と絵柄層間に)模様層が存在する部分は凸部となる。しかし、(弾き方式で凹凸模様を形成する場合に於いてその主旨から)模様層は絵柄層の全面は覆わないので、覆われない部分では、絵柄層上の部分が凹部となる。一方、絵柄層の非形成部分に加えて更に模様層で覆われた絵柄層形成部分は凸部となる。この様な模様層が絵柄層の上側に(一部)存在する逆上下関係の形態も、本発明の凹凸模様を有する化粧材の一形態である。
従って、本発明にて、「凹凸模様は絵柄層上の部分は凹部」、「絵柄層非形成部分が凹部よりも相対的に高い凸部」、「凸部の中でも絵柄層の周囲は更に高い土手部」、と言った絵柄層と凹凸模様との面的位置関係を示す文言上の表現は、直感的に分かり易い様に、模様層が在っても絵柄層の下側となる形態を前提としたものであるが、模様層が絵柄層の上側に(一部)存在する形態では、これら文言中の「絵柄層」とは、「模様層で覆われていない部分の絵柄層」の意味である。
〔グラビアオフセット印刷採用時の製造例〕
ここで、本発明の化粧材について、絵柄層の印刷にグラビアオフセット印刷を採用し弾き方式で凹凸模様を形成する場合の一形態を、より具体的に説明する。
金属板等の基材の面に、熱硬化性のポリエステル樹脂系プライマーを塗布し、乾燥させてプライマー層を設けた後、ぬれ張力が30mN/m以上のポリエステル樹脂系塗液(塗液A)を基材全面に塗布する。この塗液Aは着色剤添加で全体意匠の基調色となる任意の色調として基調色層とすることが出来る。また、この塗液はステンレス板等の様な基材の表面意匠を生かす為に透明(無着色或いは着色)としても良い。なお、無着色透明の場合には、基調色層というよりは、基材色を活かし深みを出す為の意匠層となる。これら、プライマー層、基調色層、意匠層が基調樹脂層である。
そして、ぬれ張力が基調樹脂層の表面より、少なくとも5mN/m以上小さいポリエステル樹脂系インキ(塗液B)を用い、任意の模様をグラビアオフセット印刷の手法を使い、基材全体に絵柄層を印刷する。なお、インキの転移を安定化する為にグラビア版のセルの版深、オープニング等は適宜調整する。インキ転移の安定化は、凹凸模様の立体感の安定化に繋がる。ちなみに、版深が浅過ぎると転移量が減り、また乾燥状態の影響も受ける為、転移量が不安定となり、ぬれ張力差が十分に得られず、立体感が安定しない場合が有る。
次に、基調樹脂層の表面と同じぬれ張力を持つ透明ポリエステル樹脂に、塗膜状態で透明性を失わない程度に光輝性鱗片状箔片(粒径が5〜30μmのアルミニウム粉、パール粉、着色パール粉等)を固形分全量に対して0.1〜5.0質量%添加した塗液Cを、全面に塗り重ね、焼付け乾燥する事で、塗液が加熱されその希釈溶剤の蒸発と共に絵柄層と塗液Cの界面が活性化され、ぬれ張力の差により絵柄層の部分で選択的に塗液が凹状に動き、絵柄層の周囲は盛り上がり、土手部を伴う凸部が形成された透明光輝性樹脂層が形成される。
なお、塗液Cの焼き付け乾燥温度は、凹凸模様の形成の程度、光輝性鱗片状箔片の配向の程度に応じて、また、使用する塗液の材料配合に応じて、適宜設定するが、通常、150〜250℃程度である。
この際、凹凸模様の立体感は、絵柄層のインキ(塗液B)の乾燥状態でも変化し、乾燥をさせない状態では絵柄層部分の凹模様は強くなり、十分に乾燥させると凹模様は弱く、立体感を表現する事が出来ない。
そこで、グラビアオフセット印刷手法で絵柄層を形成する場合に、安定した立体感を表現させる為は、透明光輝性樹脂層の塗液Cの性状等にもよるが、例えば、絵柄層のインキに150℃以上の沸点を持つ有機溶剤を50質量%以上使用する等して、インキを塗液Cを施すときに完全乾燥させない事が望ましい。
そして、光輝性鱗片状箔片を含有する塗液Cを塗布して、凹部から凸部への塗膜厚みの連続的変化による、高輝性鱗片状顔料の分布の不均一状態及び配向を、絵柄層のぬれ張力及び高輝性鱗片状箔片の添加量(0.1〜5.0質量%)を調整する事により、透明光輝性樹脂層の平均的な厚みが15〜25μmでも奥行き感の有る豊かな三次元的な立体感を付与させる事ができる。
なお、模様を重ね刷りする場合、絵柄層の模様と共に、ぬれ張力が基調樹脂層の表面と実質的にほぼ同等(±2mN/m以内)のぬれ張力を有するポリエステル樹脂系インキ(塗液D)を用い、グラビアオフセット印刷手法を用いて、該塗液Dで凹凸模様を生じない模様を表現した模様層を、化粧板全体的又は部分的に任意の模様を、絵柄層の下側としてし印刷した上で、ぬれ張力が基調樹脂層より少なくとも5mN/m以上小さいポリエステル樹脂系インキ(塗液B)を用い、下柄の模様層と同調又は非同調の模様を表現した絵柄層をグラビアアオフセット印刷により形成しても良い。
〔シルクスクリーン印刷採用時の製造例〕
ここで、本発明の化粧材について、絵柄層の印刷にシルクスクリーン印刷を採用し弾き方式で凹凸模様を形成する場合の一形態を、より具体的に説明する。
シルクスクリーン印刷手法においてもグラビアオフセット印刷手法の場合と同様に、基調樹脂層を形成する。そして、ぬれ張力が基調樹脂層の表面より少なくとも5mN/m以上小さいポリエステル樹脂系のインキを用い、任意の模様をシルクスクリーン印刷の手法を使い、部分的かつ刷り位置を決めて印刷を行い絵柄層を形成する。なお、シルクスクリーン版には、特別な制約を付けるものでは無いが、インキの転移量を安定化し立体感を安定させる為には、線径、メッシュ数、レジスト厚み等を適宜調整すると良い。また、インキの粘度も適宜調整すると良い。
次に、グラビアオフセット印刷手法の場合と同様に、基調樹脂層の表面と同じぬれ張力を持つ透明ポリエステル樹脂に、塗膜状態で透明性を失わない程度に光輝性鱗片状箔片を添加した塗液Cを、全面に塗り重ね、焼付け乾燥する事で、塗液が加熱されその希釈溶剤の蒸発と共に絵柄層と塗液Cの界面が活性化され、ぬれ張力の差により絵柄層の部分で選択的に塗液が凹状に動き、絵柄層の周囲は盛り上がり、土手部を伴う凸部が形成された透明光輝性樹脂層が形成される。
なお、塗液Cの焼き付け乾燥温度は、凹凸模様の形成の程度、光輝性鱗片状箔片の配向の程度に応じて、また、使用する塗液の材料配合に応じて、適宜設定するが、通常、150〜250℃程度である。
この際、凹凸模様の立体感は、絵柄層のインキの乾燥状態を適宜調整することでも制御できる。乾燥をさせないウェット状態ではグラビアオフセット印刷方式に比べ絵柄層の厚みが厚く、ぬれ張力が小さくなっている為、透明光輝性樹脂層用の塗液Cが絵柄層上で非常に激しく凹状に動き、凹部から凸部に亘って連続的な厚み変化が得られず、粗雑な感じの立体感しか得られず、豊かな立体感は得られない。そこで、絵柄層のインキを加熱乾燥する事で、ぬれ張力の活性が適度に低下し、凹部から凸部への連続した厚み変化が得られる様に調整するのが好ましい。
そして、シルクスクリーン印刷手法で、安定した立体感を表現させる為には、透明光輝性樹脂層の塗液Cの性状等にもよるが、例えば、絵柄層のインキの乾燥条件を250〜300℃雰囲気中に約20〜30s間晒し、絵柄層部分の温度を約170〜190℃に設定する事が好ましい。
〔用途〕
本発明の凹凸模様を有する化粧材の用途は、特に制限されるものではない。用途に応じた基材の材質や形状、その他構成を採用することで、各種用途に使用し得る。例えば、壁面、天井等の建築物の内外装材、自動車、電車、航空機、船舶等の乗物内装材、扉、手摺、敷居、鴨居等の建具、電気製品等のキャビネット等である。特に、本発明の化粧材では、タイル等による立体意匠とは異なり、化粧面の全面或いは任意部分に連続或いは非連続で立体意匠感を表現でき、なお且つ広い面積も可能であるので、壁面等の広い面積の用途は好適な用途の一つである。
以下、実施例により本発明を更に詳述する。
〔実施例1〕(手法1:グラビアオフセット印刷採用例)
図7の断面図に示す様な化粧材10を次の様にして作製した。先ず、基材1として厚さ0.6mmの電気亜鉛めっき系鋼板に、熱硬化性のポリエステル樹脂系プライマーをロールコートして厚さ2μmのプライマー層を塗工後、加熱乾燥し、次いで、基調色層として、熱硬化性のポリエステル樹脂系塗液をカーテンフローコート後、200℃で加熱乾燥、硬化させて、厚さ20μmの基調色層を形成し、以上プライマー層5Aと基調色層5Bを基調樹脂層5として形成した。
次いで、ぬれ張力が基調色層より6mN/m小さい、熱硬化性のポリエステル樹脂系の着色インキを用い、幾何学模様をグラビアオフセット印刷の手法を使い、基材上の基調色層5の面の全体に印刷して厚さ2μmの絵柄層2を形成した。
次いで、基調色層と同じぬれ張力を与える、熱硬化性のポリエステル樹脂系の塗液で、固形分全量に対して光輝性鱗片状箔片pとして平均粒径30μmのアルミニウム粉からなるメタリック顔料を0.5質量%、添加した塗液を、全面にフローコートして塗り重ね、220℃で焼付け乾燥する事で、塗液が加熱され、その希釈溶剤の蒸発と共に絵柄層と前記塗液の界面が活性化され、ぬれ張力の差により絵柄層部分から選択的に塗液が他の部分に向かって動き絵柄層が凹部となり、その周囲は盛り上がり土手部を有する凸部を形成して、絵柄層部分も含めた基材全面を覆う透明光輝性樹脂層3の表面に、所望の凹凸模様を形成して、化粧材10を得た。その光輝性は、凹部に比較して凸部が大きく、更に凸部中でも土手部では見る角度によって異なって見えた。なお、凹凸模様の厚みは凸部が20μm、凹部が2μm、土手部が25μmであった。そして、この化粧材は、その凹凸模様の現実の凹凸以上の豊かな立体感が感じられた。
〔実施例2〕(手法2:グラビアオフセット印刷採用例)
図8の断面図に示す様な化粧材10を次の様にして作製した。具体的には、実施例1に於いて、基調色層5B上に絵柄層2を印刷する前に、弾き効果のない厚さ2μmの模様層6を形成した他は、実施例1と同様にして化粧材を作製した。模様層6の形成は、ぬれ張力が基調色層5Bとほぼ同等となる着色インキを用い、グラビアオフセット印刷手法を用いて、化粧板全体に模様状に形成した。凹凸模様及び光輝性鱗片状箔片の配向及び分散状態は実施例1と同様で、凹部に比較して凸部が大きく更に土手部が見る角度で異なって見える実施例1同様の光輝性が得られた。そして、凹凸模様の現実の凹凸以上の豊かな立体感が感じられた。
〔実施例3〕(手法3:シルクスクリーン印刷採用例)
図7の断面図に示す様な化粧材10を次の様にして作製した。先ず、基材1として厚さ0.6mmの電気亜鉛めっき系鋼板に、熱硬化性のポリエステル樹脂系プライマーをロールコートして厚さ2μmのプライマー層を塗工後、加熱乾燥し、次いで、基調色層として、熱硬化性のポリエステル樹脂系塗液をカーテンフローコート後、200℃で加熱乾燥、硬化させて、厚さ20μmの基調色層を形成し、プライマー層5Aと基調色層5Bとを基調樹脂層5として形成した。
次いで、ぬれ張力が基調色層より6mN/m小さい、熱硬化性のポリエステル樹脂系の着色インキを用い、幾何学模様をグシルクスクリーン印刷の手法を使い、基材上の基調色層5上に部分的に且つ刷り位置を決めて印刷して厚さ3μmの絵柄層2を形成した。
次いで、基調色層と同じぬれ張力を与える、熱硬化性のポリエステル樹脂系の塗液で、固形分全量に対して光輝性鱗片状箔片pとして平均粒径30μmのアルミニウム粉からるメタリック顔料を0.5質量%、添加した塗液を、全面にフローコートして塗り重ね、220℃で焼付け乾燥する事で、塗液が加熱され、その希釈溶剤の蒸発と共に絵柄層と前記塗液の界面が活性化され、ぬれ張力の差により絵柄層部分から選択的に塗液が他の部分に向かって動き絵柄層が凹部となり、その周囲は盛り上がり土手部を有する凸部を形成して、絵柄層部分も含めた基材全面を覆う透明光輝性樹脂層3の表面に、所望の凹凸模様を形成して、化粧材10を得た。その光輝性は、凹部に比較して凸部が大きく、更に凸部中でも土手部では見る角度によって異なって見えた。なお、凹凸模様の厚みは凸部が20μm、凹部が1μm、土手部が27μmであった。そして、この化粧材は、その凹凸模様の現実の凹凸以上の豊かな立体感が感じられた。
〔実施例4〕(手法4:シルクスクリーン印刷採用例)
図8の断面図に示す様な化粧材10を次の様にして作製した。具体的には、実施例3に於いて、基調色層5B上に絵柄層2を印刷する前に、弾き効果のない厚さ2μmの模様層6を形成した他は、実施例1と同様にして化粧材を作製した。なお、模様層6は、ぬれ張力が基調色層5Bとほぼ同等となる着色インキを用い、シルクスクリーン印刷手法を用いて、化粧板全体に模様状に形成した。凹凸模様及び光輝性鱗片状箔片の配向及び分散状態は実施例3と同様で、凹部に比較して凸部が大きく更に土手部が見る角度で異なって見える実施例3同様の光輝性が得られた。そして、凹凸模様の現実の凹凸以上の豊かな立体感が感じられた。
〔実施例5〜8〕(手法5:樹脂フィルムラミネート基材)
上記実施例1〜実施例4に於いて、基材1を、熔融亜鉛めっき系鋼板1Mに、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる厚さ100μmの透明な樹脂フィルム1Rを接着剤でラミネートしたラミネート基材に変更し、この基材1の樹脂フィルム1Rの面に、ポリエステル樹脂系プライマーをロールコートして厚さ2μmのプライマー層5Aを塗工し加熱乾燥した後、実施例1〜実施例4の各々と同様にして、実施例5〜8に対して基材構成が各々異なる所望の化粧材を得た。これら化粧材は、基材の透明な樹脂フィルムの効果によって、凹凸模様の現実の凹凸以上の豊かな立体感には、更に奥行き感が感じられた。模様層も形成した実施例6及び8の化粧材10について、図9の断面図に示す。
〔実施例9〕
絵柄層の模様の幅(絵柄層形成部分の幅W-)、及び模様間の間隔(絵柄層非形成部分の幅W+)の大小と、立体感の感じ具合を次の様にして調べた。実施例1に於いて、絵柄層の模様として、単純化した幾何学模様である直線の平行配列のストライブ柄を選び、模様の幅W-と、模様間の幅W+とを以下の如く振って、立体感の視覚的な感じ方を目視評価した。模様の幅W-は3mm固定で、模様間の間隔W+を、3mm(1倍)、6mm(2倍)、9mm(3倍)、12mm(4倍)の4種類で評価した(括弧内は、幅W+の幅W-に対する倍率)。
その結果、幅W+が幅W-の2〜3倍の範囲に該当する6mmと9mmのものが、最も安定的に豊かな立体感が得られた。幅W+が幅W-の1倍に該当する3mmのものは、立体感は強調されているが弾かれた塗液の逃げ場が少なく立体感が安定しなかった。一方、幅W+が幅W-の4倍に該当する12mmのものは、立体感は安定的だが凸部が広すぎて立体感の強調効果が少なくその豊かさが小さかった。
〔比較例1〕
実施例1に於いて、光輝性鱗片状箔片を透明光輝性樹脂層に添加する代わりに、絵柄層に添加した他は実施例1と同様にして、化粧材を作製した。比較例1に於ける透明光輝性樹脂層は、表面に凹凸模様はあるが光輝性のない単なる透明樹脂層となり、その代わり絵柄層が光輝性の層となる。凹凸模様の立体感は、絵柄層部分の凹部が絵柄層の光輝性で手前に凸状に見え、凹凸模様が備える現実の凹凸は強調されず、豊かな立体感は得られなかった。
〔比較例2〕
実施例1に於いて、光輝性鱗片状箔片を透明光輝性樹脂層に添加する代わりに、基調色層に添加してこれを光輝性層7とした他は実施例1と同様にして、図10の断面図の様な化粧材20を作製した(プライマー層は不図示)。実施例1に於ける透明光輝性樹脂層は、表面に土手部も備えた凹凸模様であるが光輝性のない単なる透明樹脂層8となり、その代わり基調色層が全面均一な光輝性の層となり、しかも不透明で着色された絵柄層部分ではその光輝性は隠蔽されているので、凸部に光輝性が感じられる。凹凸模様の立体感は、絵柄層非形成部分の凸部が基調色層の光輝性で膨らんで見え、凹凸模様が備える現実の凹凸が強調されたが、土手部に於いても他の凸部と光輝性は均一で異質感が無いので、実施例1程には凹凸模様は強調されず豊かな立体感は得られなかった。
本発明による凹凸模様を有する化粧材の一形態を例示する断面図。 本発明の凹凸模様を有する化粧材の別の一形態を例示する断面図。 本発明の凹凸模様を有する化粧材の別の一形態を例示する断面図。 絵柄層の形成部分及び非形成部分の夫々の幅と、凹凸模様の形状を説明する断面図。 凹凸模様の凸部の別の形状(土手部が融合した形状)を説明する断面図。 透明光輝性樹脂層の凹部、凸部、土手部の夫々の厚みを説明する断面図。 本発明の凹凸模様を有する化粧材の別の一形態を例示する断面図。 本発明の凹凸模様を有する化粧材の別の一形態を例示する断面図。 本発明の凹凸模様を有する化粧材の別の一形態を例示する断面図。 従来の凹凸模様を有する化粧材の或る一形態を例示する断面図。
符号の説明
1 基材
1M 金属板
1R 樹脂フィルム
2 絵柄層
3 透明光輝性樹脂層
4 透明樹脂層
5 基調樹脂層
5A プライマー層(基調樹脂層)
5B 基調色層(基調樹脂層)
6 模様層
7 光輝性層
8 透明凹凸樹脂層
10 化粧材
20 従来の化粧材
p 光輝性鱗片状箔片
+ 凸部
++ 土手部
- 凹部
+ 凸部の厚み
++ 土手部の厚み
- 凹部の厚み
+ 絵柄層の形成部分の幅
- 絵柄層の非形成部分の幅

Claims (5)

  1. 基材上に絵柄層が模様状に形成され、更に該絵柄層上を含む基材上に、光輝性鱗片状箔片を含有する透明樹脂からなる透明光輝性樹脂層が形成され、該透明光輝性樹脂層は表面に凹凸模様が形成され、該凹凸模様は前記絵柄層上の部分は凹部で、前記絵柄層非形成部分が前記凹部よりも相対的に高い凸部で、且つ該凸部の中でも前記絵柄層の周囲は更に高い土手部となった凹凸形状であり、透明光輝性樹脂層中の光輝性鱗片状箔片の垂直配向成分の層厚み方向の総量が、凹部及び凸部に比較して土手部では多く、当該土手部の光輝性が他の部分の光輝性とは異なると共に、凸部に比較して透明光輝性樹脂層の厚みが薄い凹部では凸部よりも光輝性が小さくなっている、凹凸模様を有する化粧材。
  2. 上記凹部は絵柄層の直上部から該絵柄層の周縁部に亘って形成されており、透明光輝性樹脂層中の光輝性鱗片状箔片の層厚み方向の総量が、他の部分よりも小さくなっている、請求項1記載の凹凸模様を有する化粧材。
  3. 透明光輝性樹脂層上に更に、透明樹脂層を有する、請求項1又は請求項2記載の凹凸模様を有する化粧材。
  4. 基材と絵柄層間に基調樹脂層を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の凹凸模様を有する化粧材。
  5. 任意部分に於ける絵柄層について、その非形成部分の幅が形成部分の幅の2倍以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の凹凸模様を有する化粧材。

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