JP2005185181A - 生菌剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 乳酸菌等の人体にとって有用な作用を及ぼす生菌体は、飲食品、医薬品分野で幅広く利用されている。しかし、通常胃の内部はpH1〜2の強酸性であり、また胃液中に存在する消化酵素の働きにより、生菌体は胃の中で死滅、失活し効用を失ってしまう。本発明は、胃液中での強酸性下、胃液中に含まれるプロテアーゼにより死滅、失活することなく腸内に到達し、そこでリパーゼにより油相が分解されて最内水相の生菌体を放出させることを可能とする生菌剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 内水相に生菌体を含有するW/O/W型エマルジョンとすることで上記課題を解決する。
【選択図】 なし


Description

本発明は、内水相に生菌体を含有するW/O/W型エマルジョンからなることを特徴とする生菌剤に関するものであり、さらに詳しくは生菌体を含有する水相と、融点37〜50℃で凝固点26〜50℃の油脂にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油相とを混合してW/O型エマルジョンを得、次いでこのW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を含む水相と混合してW/O/W型エマルジョンとすることにより胃液中での強酸性下、胃液中に含まれるプロテアーゼにより死滅、失活することなく安定化させ胃を通過、腸まで到達させるエマルジョン製剤に関するものであり、主に飲食品、医薬品分野に利用できる。
従来、乳酸菌等の人体にとって有用な作用を及ぼす生菌体は、飲食品、医薬品分野で幅広く利用されている。しかし、通常胃の内部はpH1〜2の強酸性であり、また胃液中に存在する消化酵素の働きにより、生菌体は胃の中で死滅、失活し効用を失ってしまう。生菌体が生体に対して効果を発揮するためには、未変性の状態で胃を通過し、小腸または大腸まで到達させなければならない。そこで生菌体に耐酸性を付与し、胃中で安定化させ腸内で吸収させるべく様々な製剤化技術が検討されている。従来の技術としてビフィズス菌の生菌体液を最内水相とするW/O/W型エマルジョンの利用により、最内水相のビフィズス菌を安定化させる方法(例えば、特許文献1参照。)やビフィズス菌の生菌体液を内水相とするW/O型エマルジョンを作成し、このW/O型エマルジョンを多価金属塩溶液に均一に分散し、分散液と被膜形成溶液とを接触反応させてゲル状被膜を形成させ最内水相を安定化させる方法(例えば、特許文献2参照。)があげられるがいずれの場合もW/O型エマルジョン作成時は親油性乳化剤として、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルを使用しており、乳化界面の十分な物理的強度が得られず、乳化安定性、耐酸性の点において問題があった。また、耐酸性にすぐれる胞子を形成する特殊な有胞子乳酸菌バチルス コアグランス(Bacillus coagulans)をW/O/W型エマルジョンとしてその胞子状態を維持する安定化方法(例えば、特許文献3参照。)が開発されているが、生体菌については未だ提案されていない。
特開昭62−220186号公報(第1−6頁) 特開平1−228456号公報(第2−8頁) 特開平10−179145号公報(第2−4頁)
本発明は、生菌体が胃液中で長時間にわたり強酸性下、胃液中に含まれるプロテアーゼ存在下で死滅、失活することなく腸内に到達し、そこでリパーゼにより油相が分解されて最内水相の生菌体を放出させることを可能とするエマルジョン製剤を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究した結果、本発明を完成した。すなわち、本発明ではまず、生菌体を含む水相を、油脂、好ましくは融点37〜50℃で凝固点凝固点26〜50℃の油脂にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油相に分散させてW/O型エマルジョンを調製し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を添加した水相と混合することによりW/O/W型エマルジョンにすることにある。
本発明によれば、生菌体が胃液中で長時間にわたり強酸性下、胃液中に含まれるプロテアーゼにより死滅、失活することなく腸内に到達する生菌剤を提供することができる。
本発明に用いられる生菌体としては特に限定されるものではないが、Lactococcus cremoris、Lactococcus lactis、Lactococcus diacetylactis、Streptococcus thermophilus、Enterococcus faecium、Pediococcus cerevisiae、Leuconostoc cremoris、Lactobacillus bulgaricus、Lactobacillus lactis、 Lactobacillus helveticus、Lactobacillus jugurti、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus casei、Lactobacillus plantarumのような乳酸菌や、B.longum、B.adolescentis、B.pseudocatenulatum、B.bifidum、B.breve、B.infantis、B.animalisのようなビフィズス菌、各種アルコール、食酢、醤油、味噌、納豆、パン類等の発酵に利用されている、カビ類、酵母類、キノコ類、バクテリオファージのような一般工業用微生物などが挙げられ、それらから選ばれる1種又は2種以上の混合物であるが、社会的需要の観点から乳酸菌又はビフィズス菌、若しくはこれらの混合物が好適に用いられる。
本発明におけるこれらの生菌体を含む水相を分散させる油脂としては特に限定されるものではないが、融点37〜50℃で凝固点26〜50℃の油脂としては、例えば米油、菜種油、パーム油、ヤシ油、紅花油、大豆油、コーン油、綿実油、ヒマワリ油、オリーブ油などの植物油脂を水素添加した硬化油、乳脂、牛脂、豚脂、羊脂、馬油、チキン油などの動物油脂を水素添加した硬化油、魚油、イカ油、スクワレン、肝油などの水産動物油を水素添加した硬化油が挙げられる。また、これらの未水素添加油脂とその硬化油を混合した油脂が挙げられる。また、これらの動植物油脂の部分水素添加硬化油、エステル交換又は分画して得られた油脂、合成油脂、ミツロウ、パラフィンワックスなどが挙げられる。前記したこれらの油脂は単品でも、いくつかの油脂を混合した油脂、ショートニングなどの可塑性油脂を用いることもできる。これらの油脂は、好ましくは融点38〜47℃で凝固点26〜47℃のものが望ましい。
本発明における生菌体を含有する水相と油相からなるW/O乳化物の調製は、特に限定される物ではないが、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルが用いられることが好ましい。このポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは特に限定するものではないが、W/O乳化力の点から、好ましくはポリグリセリンのグリセリン縮合度は2量体〜6量体、さらに好ましくは4量体〜6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度は2〜8、好ましくは6〜8のものを使用すると耐酸性に優れた安定なエマルジョンを得ることができる。使用するポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの添加量は特に限定するものではないが油脂に対して0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、さらに好ましくは0.5〜3重量%であることが望ましい。
本発明においてW/Oエマルジョンの調製にあたっては油脂を50〜80℃、好ましくは60〜80℃、さらに好ましくは70〜80℃に加温して液状にしたものにポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを加え均一分散後、55℃以下に冷却し生菌体を含有する水溶液を逐次添加、分散させW/O型エマルジョンを作成する。W/Oエマルジョン作成時の温度については乳酸菌の耐熱性と使用する油脂の凝固点を考慮して50℃以下で実施するのが望ましく、好ましくは30〜46℃で行うのが望ましい。W/O比については目的に応じて異なるが、水相:油相=9:1〜1:9程度の混合割合が適している。このW/Oエマルジョン作成にはホモミキサー等の攪拌機を用い、例えば乳酸菌液の場合では、内水相の平均径が5〜50μm、好ましくは5〜30μm、さらに好ましくは5〜10μm程度になるように行うのが望ましい。攪拌が強すぎるか、又は攪拌時間が長すぎると内水相が微少水滴となり核水滴中の菌が損傷を受けることになるので、必要最小限の攪拌条件を設定する必要がある。45℃でTKホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて行う場合は5000rpmで5分程度でよい。攪拌中の内水相の水滴は光学顕微鏡(倍率100〜500倍)で観察し、最も好ましい径になる条件を設定する。
本発明において上述のようにして得られたW/Oエマルジョンを外水相に均一に分散させる際の条件としては、乳酸菌の耐熱性と油脂の凝固点を考慮すると50℃以下、好ましくは30〜46℃で行うのが望ましい。上記で得られたW/Oエマルジョンを、直ちに親水性乳化剤を添加した水相(外水相)に混入し、ホモミキサー等の攪拌機もしくはホモジナイザー等の乳化機を用いて混合する。本発明で使用される親水性乳化剤とは特に限定するものではないが、シュガーエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン等があげられる。また、乳化作用のあるカゼイン、カゼインナトリウム、卵白などの蛋白質やアラビアガム、サポニンなども使用することができる。これらの親水性乳化剤はあらかじめ水相に添加しておくことが好ましく、W/Oエマルジョンをこのような外水相に均一に分散させる際には攪拌作用、若しくは乳化作用を強くしすぎるとW/Oエマルジョンが過度に破壊されて微細な滴になり菌体を滴内に封入することができなくなるので留意する必要がある。従って最内相に菌体を封入する場合、上記混合、均一分散に際しては、最内水相の平均径が5〜50μm、好ましくは5〜30μm、さらに好ましくは5〜10μm程度になるように行うのが望ましく、適度な攪拌又はホモジナイズの条件を設定すると良い。具体的に例示すれば40℃でTKホモミキサーを用いて10000rpmで1分程度で調製できる。
上述のようにしてエマルジョンを形成した場合には上記混合が終了後直ちに、使用した油脂の凝固点以下に冷却するとW/O滴の安定したW/O/W型エマルジョンからなる製品を得ることができる。なお、W/O/W型エマルジョンの保存においては、内水相中の生菌体を外水相から有効に遮断するには、W/Oエマルジョンの油相を固化状態に保持することが好ましく、そのためW/O型エマルジョンと外水相を均一に混合した後50℃以下で固化する油脂が好ましい。またさらに、W/O/W型エマルジョンを食した時に、体温や胃内温度である36〜37℃において溶融しにくい融点37〜50℃の油脂を使用することが好ましい。また、一方W/O型エマルジョンの生成に関しての温度は生菌体を死滅させない程度の温度であることが不可欠であるので、例えば乳酸菌等は50℃以上の温度では死滅しやすいことを考慮すれば、上記エマルジョンに用いる油脂は、前述した通り、50℃以下で固化する凝固点26〜50℃の油脂が好ましい。
なお、本発明のW/O/W型エマルジョン製剤およびその調製技術は、食品、飲料および医薬品の分野で利用できる。特に飲料や液状の食品の場合には、W/O/W型エマルジョン製剤を別途調製しておいて製品中に加えてもよいが、W/O型エマルジョンを直接飲料や食品中に分散させたW/O/W型エマルジョン飲料または食品としてもよい。そのような形状の飲食品としては例えば乳飲料、発酵乳、ヨーグルト飲料、ヨーグルト、栄養補給飲料等が挙げられる。
以下に実施例を示して本発明とその効果を具体的に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
実施例1
ヤシ硬化油(融点43℃、凝固点30℃)200gを加温溶解したものに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818TY)5gを加え、80℃に加温してホモミキサー(特殊機化工業製)で(3000rpm、5分)十分に分散させ、その後43℃まで冷却した。直ちにビフィドバクテリウム・ロンガムATCC−15707をブリックスリバーブロス中で培養し、調製した生菌体液(5.2×10個/g)300gを上記分散液に逐次添加し、ホモミキサー(特殊機化工業製)で(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルジョンを得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1.5gを添加したドリンクヨーグルト1500gに、40℃の温度下で上記W/Oエマルジョン500gを添加しホモミキサー(特殊機化工業製)で(10000rpm、1分)乳化を行い、W/O/Wエマルジョンを得て5℃まで冷却した。
実施例2
ラード(融点40℃、凝固点29℃)200gを加温溶解したものに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818TY)5gを加え、80℃に加温してホモミキサー(特殊機化工業製)で(3000rpm、5分)十分に分散させ、その後40℃まで冷却した。ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC−15707をブリックスリバーブロス中で培養した生菌体液(5.2×10個/g)300gを上記分散液に逐次添加し、ホモミキサー(特殊機化工業製)で(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルジョンを得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1.5gを添加したドリンクヨーグルト1500gに、40℃の温度下で上記W/Oエマルジョン500gを添加しホモミキサー(特殊機化工業製)で(10000rpm、1分)乳化を行い、W/O/Wエマルジョンを得て5℃まで冷却した。
比較例1
サフラワー油(融点3℃、凝固点−5℃)200gを加温溶解したものに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818TY)5gを加え、80℃に加温してホモミキサー(特殊機化工業製)で(3000rpm、5分)十分に分散させ、その後35℃まで冷却した。ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC−15707をブリックスリバーブロス中で培養した生菌体液(5.2×10個/g)300gを上記分散液に逐次添加し、ホモミキサー(特殊機化工業製)で(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルジョンを得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1.5gを添加したドリンクヨーグルト1500gに、35℃の温度下で上記W/Oエマルジョン500gを添加しホモミキサー(特殊機化工業製)で(10000rpm、1分)乳化を行い、W/O/Wエマルジョンを得て5℃まで冷却した。
比較例2
パーム硬化油(融点60℃、凝固点55℃)200gを加温溶解したものに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818TY)5gを加え、80℃に加温してホモミキサー(特殊機化工業製)で(3000rpm、5分)十分に分散させ、その後60℃まで冷却した。直ちにビフィドバクテリウム・ロンガムATCC−15707をブリックスリバーブロス中で培養し、調製した生菌体液(5.2×10個/g)300gを上記分散液に逐次添加し、ホモミキサー(特殊機化工業製)で(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルジョンを得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1.5gを添加したドリンクヨーグルト1500gに、60℃の温度下で上記W/Oエマルジョン500gを添加しホモミキサー(特殊機化工業製)で(10000rpm、1分)乳化を行い、W/O/Wエマルジョンを得て5℃まで冷却した。
試験例1
胃液中の強酸下を想定し実施例1、実施例2及び比較例1、比較例2で得られたW/O/Wエマルジョン(pH4.2)に塩酸を加えてpH1.5に調整しラボスターラー(アズワン製)で攪拌(200rpm、37℃)し、2時間と5時間後にビフィズス菌の生菌数を測定した。
結果を表1に示す。なお上記生菌数の測定は、全国発酵乳・乳酸菌飲料協会の「発酵乳・乳酸菌飲料中のビフィズス菌の検出と菌数測定法」に基づいて行った。
Figure 2005185181
表1より明らかなように、実施例1で得られた本発明品は、比較例に比して5時間攪拌後の生菌数が高いことが分かる。
試験例2
実施例1、実施例2及び比較例1、比較例2で得られたW/O/Wエマルジョン(pH4.2)を第10改正・日本薬局方、溶出試験法の試験液第1液の人工胃液に添加しラボスターラー(アズワン製)で攪拌(200rpm、37℃)し、2時間と5時間後にビフィズス菌の生菌数を測定した。
結果を表2に示す。なお上記生菌数の測定は、全国発酵乳・乳酸菌飲料協会の「発酵乳・乳酸菌飲料中のビフィズス菌の検出と菌数測定法」に基づいて行った。
Figure 2005185181
表2より明らかなように、実施例1、実施例2で得られた本発明品は、比較例に比して5時間攪拌後の生菌数が高いことが分かる。なお、本発明品を大さじですくって食したところ、不快な味などは感じられず、風味に全く問題はなかった。
実施例3
実施例1で得た生菌剤10部を牛乳100部に添加して食したところ、不快な味などは全く感じられなく、美味しいものであった。
実施例4
実施例2で得た生菌剤10部を豆乳100部に添加して食したところ、不快な味などは全く感じられず、美味しいものであった。
本発明の実施態様をあげれば以下の通りである。
(1) 生菌体を含有する水相と、親油性乳化剤を添加した油脂とを混合してW/O型エマルジョンを生成し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を添加した水相と混合してW/O/W型エマルジョンとすることを特徴とする生菌剤。
(2) 生菌体を含有する水相と、親油性乳化剤を添加した融点37〜50℃で凝固点26〜50℃の油脂とを混合してW/O型エマルジョンを生成し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を添加した水相と混合してW/O/W型エマルジョンとすることを特徴とする生菌剤。
(3) 生菌体を含有する水相と、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂とを混合してW/O型エマルジョンを生成し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を添加した水相と混合してW/O/W型エマルジョンとすることを特徴とする生菌剤。
(4) 生菌体を含有する水相と、ポリグリセリンが4量体から6量体であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂とを混合してW/O型エマルジョンを生成し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を添加した水相と混合してW/O/W型エマルジョンとすることを特徴とする生菌剤。
(5) 生菌体を含有する水相と、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂とを混合して生菌体を含有するW/O型エマルジョンを生成し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を添加した水相と混合してW/O/W型エマルジョンとすることを特徴とする生菌剤。
(6) 生菌体を含有する水相と、ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂とを混合してW/O型エマルジョンを生成し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を添加した水相と混合してW/O/W型エマルジョンとすることを特徴とする生菌剤。
(7) 生菌体を含有する水相と、ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂とを50℃以下で混合してW/O型エマルジョンを生成し、次いで得られたW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を添加した水相と50℃以下で混合してW/O/W型エマルジョンとすることを特徴とする生菌剤。
本発明は、生菌体をW/O/W型エマルジョンの最内水相中に抱合させることにより胃液中での強酸性下、胃液中に含まれるプロテアーゼにより死滅、失活することなく安定化させ胃を通過、腸まで到達させることができると推察され、主に飲食品、医薬品分野に利用できる。

Claims (5)

  1. 内水相に生菌体を含有するW/O/W型エマルジョンからなることを特徴とする生菌剤。
  2. 融点37〜50℃で凝固点26〜50℃の油脂を油相とするW/O/W型エマルジョンからなることを特徴とする請求項1記載の生菌剤
  3. 親油性乳化剤としてポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有するW/O/W型エマルジョンからなることを特徴とする請求項1または2記載の生菌剤。
  4. 生菌体を含有する水相と、融点37〜50℃で凝固点26〜50℃の油脂にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油相とを混合してW/O型エマルジョンを得、次いでこのW/O型エマルジョンを、親水性乳化剤を含む水相と混合してW/O/W型エマルジョンとすることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の生菌剤。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の生菌剤を含有する飲食品、医薬品。
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