JP2005181567A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、中間転写体を用いた画像形成装置及び画像形成方法を用いて良好なカラーの電子写真画像を提供することである。
【解決手段】 少なくとも有機感光体、現像手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色ナーの残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有する画像形成装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラー複写機やカラープリンタとして用いられる画像形成装置及び該画像形成装置を用いた画像形成方法に関するものである。
近年カラー複写機やカラープリンタにおいても、カラー画像を求める傾向が強い。実用的に価値の高いカラー画像形成方法を通常よく用いられる呼称で大別すると、中間転写方式、KNC方式(電子写真感光体上に多色重ね合わせ画像を作り一括転写する方式)、タンデム方式等がある。
無論これらは異なる観点から付けられた呼称であるから、例えば中間転写方式であり且つタンデム方式といったものが当然存在する。この中間転写方式で且つタンデム方式(以後タンデム方式とはこの中間転写方式で且つタンデム方式を云う)のカラー画像形成装置は、高画質のフルカラー画像が得られることで知られている。この方式ではイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各着色に対応したそれぞれの有機感光体(以後、単位感光体とも云う)で、トナー画像を形成し、中間転写体上にカラー重ね合わせ像を造り、転写材に一括転写するものである。
このタンデム方式のカラー画像形成では、トナー画像を各有機感光体から中間転写体に転写する一次転写と中間転写体から記録紙へ転写する二次転写の2段階の転写工程があり、また、クリーニングも一次転写後の有機感光体のクリーニングと二次転写後の中間体のクリーニングの2段階あるため、しばしば、トナー画像の転写不良に伴う画像不良やクリーニングに伴う画像欠陥が発生しやすい。
中間転写体を用いた画像形成装置では、装置の大型化を避けるため、中間転写体に装置の小型化が可能なベルト状の中間転写体を採用する方式が多いが、ベルト状の中間転写体のクリーニングは、クリーニング部材と中間転写体の当接状態が変化しやすく、クリーニング不良が発生しやすい。該中間転写体のクリーニング不良を解決する為に、これまでいくつかの提案が為されている。例えば、クリーニングブレードと金属薄板部材を密着させたクリーニング装置(特許文献1)、クリーニングブレードと金属スクレーパを用いたクリーニング装置(特許文献2)等を用い中間転写体上の残留トナーを除去する方式が提案されている。
しかしながら、現像剤のトナー成分中には、これら中間転写体に付着する低分子成分が多く含まれている。特に、トナー樹脂成分中に含まれる残留モノマー成分は、中間転写体に付着すると、クリーニング部材との接触摩擦が不安定となり、前記したクリーニングブレードと金属スクレーパを用いたクリーニング装置を用いても十分な中間転写体のクリーニングができずに、トナーがクリーニングブレードをすり抜けやすく、その結果、画像むら等の画像欠陥を発生しやすい。
又、有機感光体から中間転写体へのトナーの転写不良では、画像濃度の低下、転写抜け等の画像不良が発生しやすい。一方、中間転写体から記録紙へのトナーの転写不良では転写はじきに伴う文字チリや鮮鋭性の低下等が報告されている。
この「転写抜け」や「文字チリ」の原因となる転写性の改善するために、有機感光体の表面層に微粒子を含有させて、表面に凹凸をつけ、有機感光体表面のトナーの付着力を低減し、転写性を改良したり、ブレードとの摩擦力を低減させるなどの技術が検討されてきた。例えば、感光層にアルキルシルセスキオキサン樹脂微粒子を含有させることが報告されている(特許文献3)。しかし、アルキルシルセスキオキサン樹脂微粒子は吸湿性があり、高湿環境下では有機感光体の表面の濡れ性、即ち表面エネルギーが大きくなり、転写性が低下しやすいといった問題が発生する。一方、有機感光体表面を低表面エネルギー化するために、フッ素樹脂粉体を含有させた有機感光体が報告されている。しかしながらフッ素樹脂粉体では十分な表面強度が得られず、感光体表面の傷に起因したスジ故障は発生し易く、画像ボケも発生しやすいという問題があった(特許文献4)。
一方、中間転写体の転写性やクリーニング性を改善する為には、中間転写体に固形の潤滑剤を供給し、中間転写体の表面エネルギーを低下させる技術が公開されている(特許文献5、6、7)。しかしながら、このように中間転写体の表面エネルギーを低下させると感光体との表面エネルギーのバランスが不安定となり、感光体から中間転写体へのトナーの転写性がしばしば不十分となり、2回の転写工程と中間転写体のクリーニング性をトータルに改善するには、不十分であることが見出された。
一方、電子写真プロセスに目を向けると潜像画像形成方式は、ハロゲンランプを光源とするアナログ画像形成とLEDやレーザを光源とするデジタル方式の画像形成に大別される。最近はパソコンのプリンターとして、また通常の複写機においても画像処理の容易さや複合機への展開の容易さからデジタル方式の潜像画像形成方式が急激に主流となりつつある。
デジタル方式の画像形成では、コピーのみならず、オリジナル画像を作製する使用法が多くなり、デジタル方式の電子写真画像形成はより高画質が要求される傾向にある。
前記高画質化の要求に対して、形状因子や粒度分布を制御した重合トナーを用いて、有機感光体上の潜像を忠実に顕像化する研究が進められているが、これら重合トナーをタンデム方式のカラー画像形成装置用いると、トナーの転写性の向上、クリーニング性の改良効果が当初予想した程には上がらず、転写不良に起因する画像欠陥やクリーニング不良に伴うトナーのすり抜けの発生が起きやすい。
特に、中間転写体を用いたタンデム方式のカラー画像形成装置では前記した一次転写と二次転写の両方トータルのトナーの転写性を改善し、且つ中間転写体のクリーニング性の改善が重要であることが見出された。
特開2002−162839号公報 特開2002−278319号公報 特開平5−181291号公報 特開昭63−56658号公報 特開平6−337598号公報 特開平6−332324号公報 特開平7−271142号公報
本発明は、上記問題点を解決するためになされた。本発明の目的は、中間転写体を用いた画像形成装置を用いて良好なカラーの電子写真画像を提供することであり、特に多数枚のカラー画像形成において、感光体から中間転写体への転写性、中間転写体からの記録材への転写性、及び中間転写体上の残留トナー成分の除去を改善することにより、転写不良に起因する転写抜けや文字チリ、或いはクリーニング不良に起因する画像むら等を防止し、鮮鋭性が良好で鮮やかな色相のカラー画像を再現する電子写真方式の画像形成装置、画像形成方法を提供することにある。特にベルト状の中間転写体を用い、中間転写体で発生しやすいクリーニング不良に起因する画像むらや転写不良に起因する転写抜けや文字チリ等を防止し、鮮鋭性が良好で鮮やかな色相のカラー画像を再現する電子写真方式の画像形成装置、画像形成方法を提供することにある。
本発明の中間転写体を用いるカラー画像を形成する画像形成装置において、感光体から中間転写体へのカラートナー像の一次転写性、及び中間転写体上に重ねあわされた各着色トナー像の記録材への二次転写性、及び感光体及び中間転写体上のトナーのクリーニング性について詳しく検討した結果、各着色トナーのバインダー中の残留モノマーが一次転写性及び二次転写性及び中間転写体のクリーニング性の劣化に関与していることを見出した。トナー中の残留モノマーは感光体や中間転写体の表面に、特に表面摩耗が小さい中間転写体の表面に付着しやすく、これら残留モノマーが中間転写体の表面に付着すると、前記したカラートナー像の一次転写性及び二次転写性を低下させたり、中間転写体のトナーのクリーニング性の劣化を引き起こし、画像むら等を発生させていることを見出し、本発明を完成した。即ち、各着色トナーの前記一次転写性及び二次転写性を改善し、中間転写体のトナーのクリーニング性を良好に保つためには、感光体の表面物性を残留モノマーが付着しにくく、その結果トナーフィルミング等が発生しにくい特定のクリープ率に構成し、このトナーフィルミング等の中間転写体への転写を小さくすると同時に、中間転写体のクリーニング手段を複数のクリーニングブレードで構成することにより、感光体表面及び中間転写体表面への残留モノマー成分の付着、トナーフィルミング等の表面汚染を防止でき、その結果、文字チリや転写抜けの発生が少なく、鮮鋭性が良好な電子写真画像を作製できることを見いだし本発明を完成した。
即ち、本発明の目的は下記構成の何れかを採ることにより達成される。
(請求項1)
少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色トナーの残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色トナーが、形状係数1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子を65個数%以上含有し且つ残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
(請求項3)
少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色トナーが、トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であり且つ残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
(請求項4)
少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色トナーが、角がないトナー粒子を50個数%以上含有し且つ残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
(請求項5)
複数の画像形成ユニットが4つの画像形成ユニットであり、黒色系トナーを有する画像形成ユニット、黄色系トナーを有する画像形成ユニット、マゼンタ色系トナーを有する画像形成ユニット及びシアン色系トナーを有する画像形成ユニットからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項6)
黒色系トナーの個数平均粒径が3.0〜8.0μmであることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
(請求項7)
前記黒色系トナーが重合トナーであることを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。
(請求項8)
前記黒色系トナー、黄色系トナー、マゼンタ色系トナー及びシアン色系トナーが重合トナーであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項9)
前記複数のクリーニングブレードの内、少なくとも1つのクリーニングブレードが非変形部材であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項10)
前記非変形部材が金属性スクレーパで構成されていることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
(請求項11)
前記複数のクリーニングブレードの内、少なくとも1つのクリーニングブレードが弾性ブレードであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項12)
前記弾性ブレードがウレタンゴムブレードであることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
(請求項13)
前記有機感光体が、電荷発生層、電荷輸送層、表面層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項14)
前記表面層に個数平均粒径10nm以上、100nm未満の微粒子を含有していることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
(請求項15)
前記表面層が酸化防止剤を含有していることを特徴とする請求項13又は14に記載の画像形成装置。
(請求項16)
前記中間転写体がベルト状中間転写体であることを特徴とする請求項1〜15いずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項17)
請求項1〜16のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
本発明を用いることにより、中間転写体を用いた電子写真方式のトナー転写特性、クリーニング性の改善を達成でき、トナー転写の低下から発生する転写抜けや文字チリやクリーニング不良による画像欠陥を防止でき、且つ画像濃度や鮮鋭性が良好なカラー画像を形成できる電子写真方式の画像形成装置、画像形成方法を提供することができる。
本発明の画像形成装置は、少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色トナーの残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有することを特徴とする。
本発明の画像形成装置は前記した構成を有することにより、安定して良好な中間転写体のクリーニングが行なわれ、2回の転写による転写抜け、文字チリを防止でき、且つ中間転写体上のトナーのクリーニング性等による画像むら等を著しく改善でき、鮮鋭性が良好で、色相が鮮やかなカラー画像を形成することができる。
本発明に用いるトナーとしては、重合トナーが好ましい。即ち、残留モノマー量を300ppm以下にし、形状係数や、粒度分布等が均一した重合トナーは、上記した有機感光体と併用することにより、有機感光体や中間転写体の表面を汚染しにくく、転写不良やクリーニング不良を発生しにくい。特に、残留モノマーが300ppmを超えると感光体や中間転写体上への残留モノマーの付着とその結果発生するトナーフィルミング等が増大し、トナー転写時の文字チリや、転写抜けが発生しやすく、中間転写体上の残留トナーのクリーニング性も劣化しやすい。より好ましくは、残留モノマー量は150ppm以下であり、最も好ましくは、50ppm以下である。
ここで、重合トナーとは、トナー用バインダーの樹脂の生成とトナー形状がバインダー樹脂の原料モノマーの重合と、必要によりその後の化学的処理により形成されるトナーを意味する。より具体的には懸濁重合、乳化重合等の重合反応と、必要によりその後に行われる粒子同士の融着工程を経て形成されるトナーを意味する。
重合トナー中の残留モノマー量は、重合トナーの重合条件により変化するが、最終的な残留モノマー量を少なくする方法としては、特願2002−117411号公報に記載された連鎖移動剤を2種用いる方法や特開平11−202539号公報に記載の減圧蒸留による残留モノマーの留去、重合開始剤の半減期を伸ばす(反応温度を低下させて)等の方法が挙げられる。
本発明のトナーの残留モノマーの測定については、ヘッドスペース方式のガスクロマトグラフにより、内部標準法等の通常のガスクロマトグラフで使用される検出方法を使用して測定することができる。この方法とはトナーを開閉容器中に封入し、複写機等の熱定着時程度に加温し、容器中に揮発成分が充満した状態で速やかに容器中のガスをガスクロマトグラフに注入して揮発成分量を測定するとともに、本発明のヘッドスペース法では、MS(質量分析)も行うものである。
本発明のヘッドスペース法ではガスクロマトグラフにより、揮発成分の全ピークを観測することを可能にするとともに、電磁気的相互作用を利用した分析方法を用いることによって残留成分の定量化を、より高度な精度で達成することができる。
以下に、本方法による測定法を説明する。
〈ヘッドスペースガスクロマトグラフ測定方法〉
1.試料の採取
20mlヘッドスペース用バイアルに0.8gの試料を採取する。試料量は、0.01gまで秤量する(単位質量あたりの面積を算出するのに必要)。専用クリンパーを用いてバイアルをセプタムを用いてシールする。
2.試料の加温
130℃の恒温槽に試料を立てた状態で入れ、30分間加温する。
3.ガスクロマトグラフ分離条件の設定
質量比で15%になるようにシリコーンオイルSE−30でコーティングした担体を内径3mm、長さ3mのカラムに充填したものを分離カラムとして用いる。該分離カラムをガスクロマトグラフに装着し、Heをキャリアとして、50ml/分で流す。分離カラムの温度を40℃にし、15℃/分で260℃まで昇温させながら測定する。260℃到達後5分間保持する。
4.試料の導入
バイアルビンを恒温槽から取り出し、直ちにガスタイトシリンジで試料から発生したガス1mlを採取し、これを上記分離カラムに注入する。
5.計算
内部基準物質としてキシレンを使用して予め検量線を作製し、それぞれ各成分の濃度を求める。
6.機材
(1)ヘッドスペース条件
ヘッドスペース装置
ヒューレットパッカード社製HP7694「Head Space
Sampler」
温度条件
トランスファーライン:200℃
ループ温度:200℃
サンプル量:0.8g/20mlバイアル
(2)GC/MS条件
GC ヒューレットパッカード社製HP5890
MS ヒューレットパッカード社製HP5971
カラム:HP−624 30m×0.25mm
オーブン温度:40℃(3min)−15℃/min−260℃
測定モード:SIM
又、本発明の画像形成装置は前記した各現像手段のトナーとして、残留モノマー量を300ppm以下にしたトナーを用い、以下に記すような均一な形状係数やシャープな粒度分布を有するトナーを併用することにより、中間転写体に重ね合わされたカラートナー像の記録紙への転写性が顕著に改善され且つ該トナー像転写後の中間転写体上の残留トナーを複数のクリーニングブレードを有するクリーニング手段を用いて除去することにより、安定して良好な中間転写体のクリーニングが行なわれ、2回の転写による転写抜け、文字チリを防止でき、且つ中間転写体上のトナーのクリーニング性等による画像むら等を著しく改善でき、鮮鋭性が良好で、色相が鮮やかなカラー画像を形成することができる。
(1)形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子を65個数%以上含有するトナー
形状係数が1.2より小さいとトナーの形状が真球に近くなり、トナーの感光体との接着強度が増大し、クリーニング不良が発生しやすい。一方、1.6より大きくなるとトナーが破砕され、微粉化されやすく、このこともクリーニング不良の原因となる。即ち、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子を65個数%以上、さらに好ましくは70個数%以上含有するトナーで且つ残留モノマー量が300ppm以下のトナーは中間転写体を用いた画像形成装置において、2回の転写性及び中間転写体のクリーニング性が改善され、このような形状係数を有するトナーを本発明の画像形成装置に適用することにより、長期に亘り、転写性やクリーニング性を改善でき画像むら等の画像欠陥の発生を防止し、鮮鋭な電子写真画像を形成することが出来る。
(2)角がないトナー粒子を50個数%以上含有するトナー
角がないトナー粒子とは、電荷の集中するような突部またはストレスにより破砕しやすいような突部を実質的に有しないトナー粒子を言い、角がないトナー粒子の割合が50個数%以上、更に好ましくは70個数%以上であることにより、現像剤搬送部材などとのストレスにより微細な粒子の発生などがおこりにくくなり、微細なトナーの発生による転写不良やクリーニング不良を防止でき、このような角がないトナー粒子を50個数%以上含有し、且つ残留モノマー量が300ppm以下のトナーを本発明の画像形成装置に適用することにより、長期に亘り、転写性やクリーニング性を改善でき画像むら等の画像欠陥の発生を防止し、鮮鋭な電子写真画像を形成することが出来る。
(3)トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上含有するトナー
相対度数(m1)と、相対度数(m2)の和(M)が70%以上のトナーであることにより、該トナーを構成するトナー粒子の粒度分布がシャープとなり、安定したトナー画像の転写性及びクリーニング性が可能となり、その結果、本発明の画像形成装置に適用することにより、長期に亘り、転写性やクリーニング性を改善でき画像むら等の画像欠陥の発生を防止し、鮮鋭な電子写真画像を形成することが出来る。
トナーの粒径は、個数平均一次粒径で3〜8μmのものが好ましい。この粒径は、重合法によりトナー粒子を形成させる場合には、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、または融着時間、さらには重合体自体の組成によって制御することができる。
個数平均粒径が3〜8μmであることにより、定着工程において、現像剤搬送部材に対する付着性の過度なトナーや付着力の低いトナー等の存在を少なくすることができ、現像性を長期に亘って安定化することができるとともに、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドット等の画質が向上する。
トナーの形状係数は、下記式により示されるものであり、トナー粒子の丸さの度合いを示す。
形状係数=((最大径/2)2×π)/投影面積
ここに、最大径とは、トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。また、投影面積とは、トナー粒子の平面上への投影像の面積をいう。
この形状係数は、走査型電子顕微鏡により2000倍にトナー粒子を拡大した写真を撮影し、ついでこの写真に基づいて「SCANNING IMAGE ANALYZER」(日本電子社製)を使用して写真画像の解析を行うことにより測定した。この際、100個のトナー粒子を使用して本発明の形状係数を上記算出式にて測定したものである。
本発明のトナーは、この形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上、好ましくは70個数%以上である。
この形状係数を制御する方法は特に限定されるものではない。例えばトナー粒子を熱気流中に噴霧する方法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力による機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、あるいはトナーを溶解しない溶媒中に添加し旋回流を付与する方法等があるが、本発明では重合法により作製した重合トナーを用いて形状係数等を本発明の範囲内に作製することが好ましい。
このトナーの形状係数を、極めてロットのバラツキなく均一に制御するために、重合トナーの製造過程、即ち樹脂粒子(重合体粒子)を重合、融着、形状制御させる工程において、形成されつつあるトナー粒子(着色粒子)の特性をモニタリングしながら適正な工程終了時期を決めてもよい。
モニタリングするとは、インラインに測定装置を組み込みその測定結果に基づいて、工程条件の制御をするという意味である。すなわち、形状などの測定をインラインに組み込んで、例えば樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させることで形成する重合法トナーでは、融着などの工程で逐次サンプリングを実施しながら形状や粒径を測定し、所望の形状になった時点で反応を停止する。
モニタリング方法としては、特に限定されるものではないが、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を使用することができる。本装置は試料液を通過させつつリアルタイムで画像処理を行うことで形状をモニタリングできるため好適である。すなわち、反応場よりポンプなどを使用し、常時モニターし、形状などを測定することを行い、所望の形状などになった時点で反応を停止するものである。
トナーの個数粒度分布および個数変動係数はコールターカウンターTA−IIあるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)で測定されるものである。本発明に
おいてはコールターマルチサイザーを用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科機製)、パーソナルコンピューターを接続して使用した。前記コールターマルチサイザーにおいて使用するアパーチャーとしては100μmのものを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して粒度分布および平均粒径を算出した。個数粒度分布とは、粒子径に対するトナー粒子の相対度数を表すものであり、個数平均粒径とは、個数粒度分布におけるメジアン径を表すものである。
角がないトナー粒子とは、電荷の集中するような突部またはストレスにより摩耗しやすいような突部を実質的に有しないトナー粒子を言う。図5を用いて、角がないトナー粒子について説明する。すなわち、図5(a)に示すように、トナー粒子Tの長径をLとするときに、半径(L/10)の円Cで、トナー粒子Tの周囲線に対し1点で内側に接しつつ内側をころがした場合に、当該円CがトナーTの外側に実質的にはみださない場合を「角がないトナー粒子」という。「実質的にはみ出さない場合」とは、はみ出す円が存在する突起が1箇所以下である場合をいう。また、「トナー粒子の長径」とは、当該トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。なお、図5(b)および(c)は、それぞれ角のあるトナー粒子の投影像を示している。
角がないトナーの測定は次のようにして行った。先ず、走査型電子顕微鏡によりトナー粒子を拡大した写真を撮影し、さらに拡大して15,000倍の写真像を得る。次いでこの写真像について前記の角の有無を測定する。この測定を100個のトナー粒子について行った。
角がないトナーを得る方法は特に限定されるものではない。例えば、形状係数を制御する方法として前述したように、トナー粒子を熱気流中に噴霧する方法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力による機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、あるいはトナーを溶解しない溶媒中に添加し、旋回流を付与することによって得ることができる。しかしながら、製造コストやエネルギーコストを考慮すると、重合法による重合トナーが好ましい。
例えば、樹脂粒子を会合あるいは融着させることで形成する重合法トナーにおいては、融着停止段階では融着粒子表面には多くの凹凸があり、表面は平滑でないが、形状制御工程での温度、攪拌翼の回転数および攪拌時間等の条件を適当なものとすることによって、角がないトナーが得られる。これらの条件は、樹脂粒子の物性により変わるものであるが、例えば、樹脂粒子のガラス転移点温度以上で、より高回転数とすることにより、表面は滑らかとなり、角がないトナーが形成できる。
本発明のトナーの粒径は、個数平均粒径で3〜8μmのものが好ましい。特に黒色系トナーの個数平均粒径がこの範囲の粒径で用いられると、カラー画像及び文字画像の混合した画像で鮮鋭性が良好な電子写真画像が得られやすい。この粒径は、重合法によりトナー粒子を形成させる場合には、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、または融着時間、さらには重合体自体の組成によって制御することができる。
本発明に好ましく用いられる重合トナーとしては、トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であるトナーであることが好ましい。
相対度数(m1)と相対度数(m2)との和(M)を制御する方法は特に限定されるものではない。例えば、トナー粒子を風力により分級する方法も使用できるが、和(M)が70%以上にするためには、重合トナーの製造過程で、液中での分級が効果的である。この液中で分級する方法としては、遠心分離機を用い、回転数を制御してトナー粒子径の違いにより生じる沈降速度差に応じてトナー粒子を分別回収し調製する方法がある。
相対度数(m1)と相対度数(m2)との和(M)が70%以上であることにより、トナー粒子の粒度分布の分散が狭くなるので、当該トナーを画像形成工程に用いることにより選択現像の発生を確実に抑制することができる。
本発明において、前記の個数基準の粒度分布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々のトナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグラムは、下記の条件に従って、コールターマルチサイザーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュータにおいて、粒度分布分析プログラムにより作製されたものである。
〔測定条件〕
(1)アパーチャー:100μm
(2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−11(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加えて攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。この系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより調製する。
形状係数を制御する方法の中では重合法トナーが製造方法として簡便である点と、粉砕トナーに比較して表面の均一性に優れる点等で好ましい。
重合トナーは、懸濁重合法や、必要な添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して会合する方法で製造することができる。会合の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液と混合して会合させて調製する方法や、単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法などがあげられる。ここで会合とは樹脂粒子および着色剤粒子が複数個融着することを示す。
即ち、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が溶解あるいは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、攪拌機構が後述の攪拌翼である反応装置へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥することでトナーを調製する。
また、本発明のトナーを製造する方法として樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させて調製する方法も挙げることができる。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。すなわち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あるいは樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、トナーを形成することができる。なお、ここにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解する有機溶媒を加えてもよい。
なお、本発明で用いられる形状係数等の均一なトナーを作製するための材料や製造方法、重合トナーの反応装置等については特開2000−214629に詳細に記載されている。
トナー中に含有されるバインダー樹脂としては特に限定されるものではなく、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂等、一般的に知られているバインダー樹脂を使用することができるが、水系媒体中で形成される重合トナーのバインダー樹脂としてはスチレン−アクリル樹脂が好ましい。
スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル樹脂を構成する樹脂としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル等のアクリル酸エステル誘導体等が具体的に樹脂を構成する単量体として挙げられ、これらは単独あるいは組み合わせて使用することができる。
その他のビニル系重合体の具体的例示化合物としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用することができる。
さらに、スチレン−アクリル系樹脂(ビニル系樹脂)で含カルボン酸重合体を得るための単量体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル、ケイ皮酸無水物、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル等が挙げられる。
さらに、ジビニルベンゼン、エチレングルコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート等の架橋剤を添加してもよい。
また、ポリエステル樹脂としては、2価以上のカルボン酸と2価以上のアルコール成分を縮合重合させて得られる樹脂である。2価のカルボン酸の例としてはマレイン酸、フマール酸、シトラコ酸、イタコン酸、グルタコ酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸等が挙げられ、これらの酸無水物も使用することができる。
また、ポリエステル樹脂を構成する2価のアルコール成分の例としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のエーテル化ビスフェノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4,ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、水素添加ビスフェノールA等をあげることができる。
また、ポリエステル樹脂として架橋構造を有するものとしては、下記3価のカルボン酸、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等があげられ、これらの酸無水物、あるいは多価アルコール成分、具体的にはソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等を添加することで架橋ポリエステル樹脂とすることもできる。
本発明において、黒色系トナー(以下、トナーBkとも称する)、黄色系トナー(以下、トナーYとも称する)、マゼンタ色系トナー(以下、トナーMとも称する)、シアン色系トナー(以下、トナーCとも称する)中に用いられる着色剤としては無機顔料、有機顔料を挙げることができる。
無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
黒色系の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
これらの無機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
磁性トナーとして使用する際には、前述のマグネタイトを添加することができる。この場合には所定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜60質量%添加することが好ましい。
有機顔料としても従来公知のものを用いることができる。具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料(マゼンタ色系)としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料(黄色系)としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料(シアン色系)としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
これらの有機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
着色剤は表面改質して使用することもできる。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、具体的にはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が好ましく用いることができる。
本発明で得られたトナーには、流動性の改良やクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を添加して使用することができる。これら外添剤としては前記に記したように、特に限定されるものでは無く、種々の無機粒子、有機粒子及び滑剤を使用することができる。
又、前記外添剤粒子とは別に、滑剤を外添剤としてトナーに添加してもよい。滑剤には、例えばステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。
これら滑剤の添加量は、トナーに対して0.1〜5質量%程度が好ましい。
トナー化工程は上記で得られたトナー粒子を、例えば流動性、帯電性、クリーニング性の改良を行うことを目的として、前述の外添剤を添加してもよい。外添剤の添加方法としては、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用することができる。
トナーは、バインダー樹脂、着色剤以外にトナー用添加剤として種々の機能を付与することのできる材料を加えてもよい。具体的には離型剤、荷電制御剤等が挙げられる。
尚、離型剤としては、種々の公知のもので、具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックスや、これらの変性物、カルナウバワックスやライスワックス等の天然ワックス、脂肪酸ビスアミドなどのアミド系ワックスなどをあげることができる。これらは離型剤粒子として加えられ、樹脂や着色剤と共に塩析/融着させることが好ましいことはすでに述べた。
荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、且つ水中に分散することができるものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
《現像剤》
本発明に用いられるトナーは、一成分現像剤でも二成分現像剤でもよいが、好ましくは二成分現像剤である。
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤として前記トナーをそのまま用いる方法もあるが、通常はトナー粒子中に0.1〜5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤として用いる。その含有方法としては、着色剤と同様にして非球形粒子中に含有させるのが普通である。
又、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を用いる。特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは25〜60μmのものがよい。
キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
次に、本発明に用いられる有機感光体について詳細に説明する。
ここで、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
又、本発明の有機感光体は、感光体の表面層が、表面から加重される一定加重の圧子(荷重20mN)に対し、一定の塑性変形(1%以上、3.5%未満)特性を有機感光体に持つことを特徴とする。
本発明の有機感光体のクリープ率は1%以上、3.5%未満であるが、2.0%以上、3.2%以下がより好ましい。クリープ率が1%未満では感光体表面が脆くなり、キャリア付着やブレード等の擦過に対し、クラック傷が生じやすく、感光体表面のクラック傷は文字チリや転写抜けの原因となったり、周期的な画像欠陥を発生させやすい。一方、クリープ率が3.5以上では感光体の表面物性が粘性的になり、残留モノマー成分が多いトナーが付着しやすくなり、その結果トナーフィルミング等を発生しやすく、これら感光体上のトナーフィルミング等が中間転写体上にも転写されて、文字チリや転写抜け、転写率の減少等が発生し、画像濃度や鮮鋭性を劣化させやすい。
本発明の画像形成方法はこのような粘弾性特性を備えた表面層を備えた有機感光体を用いることにより、多少残留モノマーが残存したトナーを用いても、前記したような文字チリや転写抜け或いは中間転写体のクリーニング不良を発生させることなく、画像濃度が十分に高く、且つ鮮鋭性が良好な電子写真画像を提供することが出来る。
前記のような粘弾性特性を有する表面層は、高弾性のポリカーボネートをバインダー樹脂として用いると同時に、比較的高分子量の電荷輸送物質を用いて、バインダーの高弾性を維持した電荷輸送層を表面層とすることにより、実現する事が出来る。又、このような電荷輸送層は、電荷輸送層を2層以上とし、最上層の電荷輸送層を前記した構成にすることが好ましい。
本発明に好ましく用いられる高弾性のポリカーボネートとしては、下記に示すようなポリカーボネートが挙げられる。
Figure 2005181567
上記において、Mvは粘度平均分子量を示す。
又、本発明に用いる電荷輸送物質としては、分子量が500〜1500が好ましく、更に600〜1000がより好ましい。本発明に好ましく用いられる電荷輸送物質としては下記のような化学構造を有する電荷輸送物質が挙げられる。
Figure 2005181567
上記中、Mwは分子量を示す。
前記した高分子量の電荷輸送物質とポリカーボネートの混合比は質量比で電荷輸送層1に対し、ポリカーボネート0.5〜3.0の比率が好ましく、更に0.8〜2.0の比率が好ましいが、この比率は電荷輸送物質或いはポリカーボネートの種類によって、或いはその他の添加剤の存在により変化し、絶対的なものではない。
又、数平均一次粒径が10nm以上、100nm未満の疎水性無機粒子を混在させることがより好ましい。疎水性無機粒子のより好ましい数平均粒径は10nm以上、90nm以下、最も好ましくは10nm以上、50nm未満である。表面層に含有される無機粒子の数平均一次粒子径が10nm未満でも、100nm以上でも、前記粘弾性特性が得られにくく、上記のような改善効果が得られにくい。
本発明に用いられる10nm以上、100nm未満の無機粒子としては、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を好ましく用いることができるが、これらの中でもコスト、粒径の調整や表面処理の容易さ等からシリカ、特に表面を疎水化した疎水性シリカが好ましい。
本発明の無機粒子の数平均一次粒径は、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに300個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径の数平均径として測定値を算出する。
上記疎水性シリカの疎水化度は、メタノールに対する濡れ性の尺度(メタノールウェッタビリティ)で示される疎水化度で50%以上のものが好ましい。疎水化度が50%未満であると前記吸熱エネルギー変化量ΔHが、10J/gより大きくなりやすく、その結果、環境メモリを発生しやすくなり、又ブレードを傷つけクリーニング不良も発生しやすくなる。より好ましい疎水化度は65%以上、最も好ましくは70%以上である。
疎水化度を表すメタノールウェッタビリティとは、メタノールに対するシリカ微粉末の濡れ性を評価するものである。濡れ性の測定は以下の方法で行う。内容量250mlのビーカーに入れた蒸留水50mlに、測定対象のシリカ微粉末を0.2g添加して撹拌する。次にメタノールを先端が液体中に浸漬されているビュレットからゆっくり撹拌した状態でシリカ微粉末の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。このシリカ微粉末を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(ml)とした時、下記式(1)により疎水化度を算出する。
式(1) 疎水化度=a/(a+50)×100
上記疎水性シリカは、公知の湿式法もしくは乾式法で生成されたシリカ粉末をを疎水化することにより得られる。特に乾式法(ケイ素化ハロゲン化合物の蒸気相酸化)により生成されたいわゆるヒュームドシリカと称されるものを疎水化剤で処理したものが、水分吸着サイトが少なく好ましい。これは従来公知の技術によって製造されるものである。例えば四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次のようなものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
又、この製造工程において例えば、塩化アルミニウム又は、塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能である。
シリカ粉末の疎水化処理は、シリカ微粉末を撹拌等によりクラウド状に分散させたものに、アルコール等で溶解した疎水化処理剤溶液を噴霧するか或いは気化した疎水化処理剤を接触させて付着させる乾式処理、又は、シリカ粉末を溶液中に分散させ、その中に疎水化処理剤を滴下して付着させる湿式処理等の従来公知の方法で行うことが出来る。
疎水化処理剤としては、公知の化合物を用いることが出来、具体例を下記に挙げる。又、これらの化合物は組み合わせて使用しても良い。
チタンカップリング剤としてはテトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート及びビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート等が挙げられる。
シランカップリング剤としてはγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−ビニルベンジルアミノエチル−N−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン及びp−メチルフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シリコーンオイルとしてはジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル及びアミノ変性シリコーンオイル等が挙げられる。
これらの疎水化処理剤は、シリカ粉末に対して1〜40質量%添加して被覆することが好ましく、3〜30質量%がより好ましい。
又、上記表面疎水化剤としてハイドロジェンポリシロキサン化合物を用いてもよい。該ハイドロジェンポリシロキサン化合物の分子量は1000〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好である。特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の表面処理に用いると良好な効果が得られる。
本発明では上記疎水化処理された疎水性シリカを有機感光体の表面層にバインダーと共に含有させるが表面層のシリカ粒子の割合はバインダーに対して1〜20質量%、好ましくは2〜15質量%、最も好ましくは2〜10質量%で使用されるのがよい。20質量%以上だと、感光体の吸熱エネルギー変化量ΔHを10J/g以下にするのが難しくなり、環境メモリやトナーの転写性を低下させやすい。一方、1質量%未満だとクリーニング不良や、耐摩耗性の低下を起こしやすい。
又、表面層となる電荷輸送層には、上記共重合ポリカーボネートのバインダー樹脂と疎水性無機粒子以外に、電荷輸送物質が含有される。該電荷輸送物質はバインダー樹脂に対して50〜150質量%が好ましい。又該電荷輸送層には酸化防水剤をバインダー樹脂に対して1〜10質量%存在させることが好ましい。
以上のような構成を選択採用することにより、前記した表面層の膜物性と表面粗さを実現させることができ、このような表面層を有する有機感光体は残留トナークリーニング性を改善すると同時に、耐傷性、耐摩耗性を改善し、長期に亘り鮮鋭性が良好な電子写真画像を提供することができる。
以下、表面層以外の本発明に適用される有機感光体の構成について記載する。
本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機感光体を全て含有する。
本発明の電荷輸送層とは、光露光により電荷発生層で発生した電荷キャリアを有機感光体の表面に輸送する機能を有する層を意味し、該電荷輸送機能の具体的な検出は、電荷発生層と電荷輸送層を導電性支持体上に積層し、光導伝性を検知することにより確認することができる。
本発明の有機感光体の層構成は、基本的には導電性支持体上に電荷発生層及び電荷輸送層の感光層から構成される。最も好ましい構成としては、感光層を電荷発生層と複数の電荷輸送層で構成し、最上層を電荷輸送物質を含有し、且つビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率が1%以上3.5%未満の特性を有する電荷輸送層の構成にすることである。
以下に本発明に用いられる具体的な感光体の構成について記載する。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
本発明の円筒状の導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた前記した中間層を設けることが好ましい。
本発明の中間層には前記した吸水率が小さいバインダー樹脂中に酸化チタンを含有させることが好ましい。該酸化チタン粒子の平均粒径は、数平均一次粒径で10nm以上400nm以下の範囲が良く、15nm〜200nmが好ましい。10nm未満では中間層によるモアレ発生の防止効果が小さい。一方、400nmより大きいと、中間層塗布液の酸化チタン粒子の沈降が発生しやすく、その結果中間層中の酸化チタン粒子の均一分散性が悪く、又黒ポチも増加しやすい。数平均一次粒径が前記範囲の酸化チタン粒子を用いた中間層塗布液は分散安定性が良好で、且つこのような塗布液から形成された中間層は黒ポチ発生防止機能の他、環境特性が良好で、且つ耐クラッキング性を有する。
本発明に用いられる酸化チタン粒子の形状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このような形状の酸化チタン粒子は、例えば酸化チタン粒子では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びアモルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用いてもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよい。その中でもルチル型で且つ粒状のものが最も良い。
本発明の酸化チタン粒子は表面処理されていることが好ましく、表面処理の1つは、複数回の表面処理を行い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うものである。また、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理を行い、最後に反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うことが好ましい。
尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とは酸化チタン粒子表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
この様に、酸化チタン粒子の様な酸化チタン粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことにより、酸化チタン粒子表面が均一に表面被覆(処理)され、該表面処理された酸化チタン粒子を中間層に用いると、中間層内における酸化チタン粒子等の酸化チタン粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発生させない良好な感光体を得ることができるのである。
上記反応性有機ケイ素化合物としては下記一般式(1)で表される化合物が挙げられるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
一般式(1)
(R)n−Si−(X)4-n
(式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
一般式(1)で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
また、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用しても良い。
また、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良く、異なっていても良い。
又、表面処理に用いる好ましい反応性有機ケイ素化合物としてはポリシロキサン化合物が挙げられる。該ポリシロキサン化合物の分子量は1000〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好である。
特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の表面処理に用いると良好な効果が得られる。
感光層
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
本発明の有機感光体には、電荷発生物質として、例えば、他のフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを単独で或いは併用して用いることができる。
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.1μm〜2μmが好ましい。
電荷輸送層
電荷輸送層は複数の電荷輸送層の構成にし、最上層の電荷輸送層を表面層とした構成を採用することが好ましい。
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
電荷輸送物質(CTM)としては公知の電荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMとのイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を有するものであり、好ましくは0.30(eV)以下である。
CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂かを問わない。例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらの中で吸水率が小さく、CTMの分散性、電子写真特性が良好なポリカーボネート樹脂が最も好ましい。
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し50〜200質量部が好ましい。
又、複数の電荷輸送層の膜厚の合計は10〜50μmが好ましい。膜厚が10μm未満だと帯電電位が不十分になりやすく、50μmを超えると、鮮鋭性が劣化しやすい。
中間層、電荷発生層、電荷輸送層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
次に有機感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお保護層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
図1は、本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
このカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部(画像形成ユニット)10Y、10M、10C、10Bkと、ベルト状中間転写体ユニット7と、給紙搬送手段21及び定着手段24とから成る。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Bkは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Bk、帯電手段2Bk、露光手段3Bk、現像手段4Bk、一次転写手段としての一次転写ローラ5Bk、クリーニング手段6Bkを有する。
ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としてのベルト状中間転写体70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Bkより形成された各着色の画像は、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bkにより、回動するベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された記録材(定着された最終画像を担持する支持体:例えば普通紙、透明シート等)としての用紙Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラ5Aに搬送され、用紙P上に二次転写してカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された用紙Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、二次転写手段としての二次転写ローラ5Aにより用紙Pにカラー画像を転写した後、用紙Pを曲率分離したベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Bkは常時、感光体1Bkに圧接している。他の一次転写ローラ5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
二次転写ローラ5Aは、ここを用紙Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、ベルト状中間転写体70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Bkと、ベルト状中間転写体ユニット7とから成る。
画像形成部10Y、10M、10C、10Bkは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Bkの図示左側方にはベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。ベルト状中間転写体ユニット7は、ローラ71、72、73、74、75を巻回して回動可能なベルト状中間転写体70、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bk、及びクリーニング手段6Aとから成る。
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y、10M、10C、10Bkと、ベルト状中間転写体ユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
筐体8の図示左側の支持レール82Lは、ベルト状中間転写体70の左方で、定着手段24の上方空間部に配置されている。筐体8の図示右側の支持レール82Rは、最下部の現像手段4Bkの下方付近に配置されている。支持レール82Rは、現像手段4Y、4M、4C、4Bkを筐体8に着脱する動作に支障を来さない位置に配置されている。
筐体8の感光体1Y、1M、1C、1Bkの図示右方は、現像手段4Y、4M、4C、4Bkにより囲まれ、図示下方は、帯電手段2Y、2M、2C、2Bk、及びクリーニング手段6Y、6M、6C、6Bk等により囲まれ、図示左方は、ベルト状中間転写体70により囲まれている。
その中で感光体、クリーニング手段及び帯電手段等は一つの感光体ユニットを形成し、現像手段及びトナー補給装置等は一つの現像ユニットを形成している。
本発明の画像形成装置は中間転写体上の残留トナーのクリーニング手段として、複数のクリーニングブレードを用いることを特徴とする。この複数のクリーニングブレードで中間転写体上の残留トナーを除去することにより、残留モノマー量が少し多いトナーが中間転写体上に付着していても、それら付着トナーをより効果的に除去することができる。
図2は中間転写体のクリーニング手段の一例である。
本発明の中間転写体のクリーニング手段は複数のクリーニングブレードを有する。本発明の一形態において、ベルト状中間転写体のクリーニング手段6Aは、特に図1及び図2(a)に示すように、ベルト状中間転写体70のトナー像担持面に対向して開口するクリーナケース61Cを有し、このクリーナケース61Cの開口に面してベルト状中間転写体70の移動方向上流側から順に2つのクリーニングブレード、即ち、ウレタンゴムブレード等の弾性ブレード61A及びSUS等の金属製スクレーパ61Bを備えている。本実施の形態において、弾性ブレード61A及び金属製スクレーパ61Bの取付構造は、クリーナケース61C内に揺動アーム61Dを一端側を揺動支点61Eとして揺動自在に設け、この揺動アーム61Dの一部をホルダ61Fとして、このホルダ61Fに前記弾性ブレード61A及び金属製スクレーパ61Bの一端部を固定保持し、更に、揺動アーム61Dの自由端とクリーナケース61Cとの間には復帰スプリング61Gを介在させ、図示外の駆動機構にて前記揺動アーム61Dをクリーニング位置とリトラクト位置との間で揺動させるようにしたものである。尚、図2(a)中、符号61Hのブラシロールはクリーナケース61Cの開口下縁に設けられて、弾性ブレード及び金属スクレーパで除去されたトナーを回収する。61Iはブラシロール61Hに付着したトナーを吸着するフリッカーであり、該フリッカーに付着したトナーは61Jのスクレーパで除去し、搬送スクリュー61Kで回収する。
特に、本実施の形態では、弾性ブレード61Aの各種条件(自由長、接触圧、厚み、セットアングルなど)については、ベルト状中間転写体70の駆動源に不必要な負荷がかかることなく、清掃性が確保されるという観点から適宜選定される。一方、金属製スクレーパ61Bの各種条件についても主として清掃性を確保するという観点から適宜選定されるが、金属製スクレーパ61Bの先端部での清掃性をより向上させるという観点からすれば、例えばベルト状中間転写体70面に当接する先端エッジについてエッチング処理を施すことが好ましい。更に、弾性ブレード61Aと金属製スクレーパ61Bとの間隔dについては、クリーナケース61Cの形状や設定位置等の関係で適宜選定して差し支えない。但し、両者2枚の間隔dがあまりに近いと経時的にトナーが両者間の隙間に溜まり、清掃性能が低下することがあるため、好ましくは2mm程度以上離間配置することが好ましい。
更にまた、本実施の形態では、弾性ブレード61A及び金属製スクレーパ61Bは、ローラ75(バックアップローラ)に対応したベルト状中間転写体70部分からベルト状中間転写体70の移動方向上流側に外れた近傍位置に配設されており、ローラ75とベルト状中間転写体70との間に浮遊トナーや塵埃が付着し、ローラ75に対応したベルト状中間転写体70表面部分に微小凸部が形成されたとしても、弾性ブレード61A及び金属製スクレーパ61Bの清掃性に影響しないようになっている。但し、弾性ブレード61Aについては、ローラ75に対応したベルト状中間転写体70部分に弾性ブレード61Aを接触させても差し支えない。また、本実施の形態では、ローラ75とローラ77(ブラシローラ61Hに対応したバックアップローラ)間に位置するベルト状中間転写体70の部位に対応してクリーニング手段6Aが配設されており、このベルト状中間転写体70の部位に弾性ブレード61A及び金属製スクレーパ61Bを接触させている。
そして、このクリーニング手段6Aは、クリーニングサイクル時には、図示外の駆動機構により前記揺動アーム61Dをクリーニング位置(リトラクト位置よりもベルト状中間転写体70寄りの位置)に移動させ、ベルト状中間転写体70表面に弾性ブレード61A及び金属製スクレーパ61Bの先端部を所定の接触圧で接触配置する一方、クリーニングサイクル以外、例えば作像サイクル時には、図示外の駆動機構により前記揺動アーム61Dを復帰スプリング61Gに抗してリトラクト位置に移動させ、ベルト状中間転写体70表面から弾性ブレード61A及び金属製スクレーパ61Bの先端部を離間配置するようにしたものである。
前記のように、弾性ブレード61Aと金属製スクレーパ61Bとの組合せた態様を用いることで、ベルト状中間転写体70の駆動源に高い回転トルクを必要とせず、残留モノマー成分を多少含んでいる重合トナーの清掃性を向上させると共に、ベルト状中間転写体70上の微小凸部に対しても安定した清掃性を維持することができる。これらの作用については後述する実施例にて確認した。
前記弾性ブレードの材質としてはゴム弾性体が用いられ、その材料としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、クロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が知られているが、これらの内、ウレタンゴムブレードは他のゴムブレードに比して摩耗特性が優れている点で特に好ましい。
本発明の中間転写体のクリーニング手段に用いられる複数のクリーニングブレードの内少なくとも1つが非変形部材であることが好ましい。非変形部材とは、中間転写体との当接により弾性変形を生じない部材を意味する。該非変形部材としては金属スクレーパが好ましく用いられる。
又、前記金属スクレーパとは厚さが0.01〜2mm、特に好ましくは0.02〜0.5mmの金属薄板であり、金属薄板の材料としては柔軟性が有り且つ剛性の金属薄板であれば、どのような金属材料でも用いることができるが、好ましくはSUS300系、SUS400系のステンレス板、アルミニウム板、リン青銅板等が用いられる。
弾性ブレードの中間転写体への当接角θ1と金属スクレーパの中間転写体への当接角θ2の好ましい値としては、どちらも5〜35°である。また、弾性ブレード及び金属スクレーパの自由長(ホルダ61Fに固定されていない先頭部の長さ)は6〜15mmが好ましい。
弾性ブレード及び金属スクレーパの中間転写体に対する食い込み量は0.4〜2.0mmに設定されるのが好ましく、0.5〜1.5mmがより好ましい。この食い込み量は、中間転写体と弾性ブレード又は金属スクレーパの相対運動によって発生する弾性ブレードの先頭部又は金属スクレーパの先頭部にかかる負荷を意味する。この負荷は、中間転写体から見れば、弾性ブレード又は金属スクレーパから受ける擦過力に相当し、その範囲を規定することは、中間転写体が適度な力で擦過されることが必要であることを意味する。又、この食い込み量とは弾性ブレード又は金属スクレーパを中間転写体に当接したとき、弾性ブレードの先頭部又は金属スクレーパの先頭部が中間転写体表面で曲がらずに、直線的に内部に進入したと仮定した時の内部への食い込み長さを云う。
図3は感光体とベルト状中間転写体と一次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bkを中間転写体としてのベルト状中間転写体70の背面から各感光体1Y、1M、1C、1Bkへ押圧するが、図3の配置図にも示すように、押圧しない時の中間転写体としてのベルト状中間転写体70と各感光体1Y、1M、1C、1Bkとの接触点よりも感光体回転方向下流側に一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bkを配置し各感光体1Y、1M、1C、1Bkへ押圧する。このとき中間転写体としてのベルト状中間転写体70は各感光体1Y、1M、1C、1Bkの外周に沿うように曲げられ、感光体とベルト状中間転写体70の接触領域の最も下流側に一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bkが配置される構成となる。
図4はバックアップローラとベルト状中間転写体と二次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。二次転写ローラ5Aは図4の配置図にも示すように、該二次転写ローラ5Aで押圧しない時の中間転写体としてのベルト状中間転写体70とバックアップローラ74との接触中央部よりもバックアップローラ74の回転方向上流側に配置されていることが望ましい。
中間転写体は、ポリイミド、ポリカーボネート、PVdF等の高分子フィルムや、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴムにカーボンブラック等の導電性フィラーを添加して導電化したもの等が用いられ、ドラム状、ベルト状どちらでもよいが、装置設計の自由度の観点からベルト状が好ましい。
又、中間転写体の表面は、適当に粗面化されていることが好ましい。中間転写体の十点表面粗さRzを0.5〜2μmにすることにより、感光体に供給された表面エネルギー低下剤を中間転写体表面に取り込み、中間転写体上のトナー付着力を低下させ、中間転写体から記録材へのトナーの二次転写の転写率を向上させることが容易になる。この場合、中間転写体の十点表面粗さRzが感光体の十点表面粗さRzより、大きい方が効果が大きい傾向にある。
一方感光体のクリーニング手段は基本的に図2に示した中間転写体のクリーニング手段から金属スクレーパを除いた構成のものを取り付ける。該クリーニング手段を図1の6Y、6M、6C、6Bk等のクリーニング手段として用いる。
次に、本発明の態様を具体的に説明するが、本発明の構成はこれに限られるものではない。尚、文中の部は質量部を示す。
〔現像剤の作製〕
(トナーBk(黒)の製造)
n−ドデシル硫酸ナトリウム0.90kgと純水10.0リットルを入れ攪拌溶解した。この溶液に、リーガル330R(キャボット社製カーボンブラック)1.20kgを徐々に加え、1時間よく攪拌した後に、サンドグラインダー(媒体型分散機)を用いて、20時間連続分散した。このものを「着色剤分散液1」とする。
また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgとイオン交換水4.0リットルとからなる溶液を「アニオン界面活性剤溶液A」とする。
ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.014kgとイオン交換水4.0リットルとからなる溶液を「ノニオン界面活性剤溶液B」とする。
過硫酸カリウム223.8gをイオン交換水12.0リットルに溶解した溶液を「開始剤溶液C」とする。
温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた容積100リットルのGL(グラスライニング)反応釜に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固形分濃度=29.9%)3.41kgと「アニオン界面活性剤溶液A」全量と「ノニオン界面活性剤溶液B」全量とを入れ、攪拌を開始した。次いで、イオン交換水44.0リットルを加えた。
加熱を開始し、液温度が75℃になったところで、「開始剤溶液C」全量を滴下して加えた。その後、液温度を75℃±1℃に制御しながら、スチレン12.1kgとアクリル酸n−ブチル2.88kgとメタクリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン548gとを滴下しながら投入した。滴下終了後、液温度を86℃±1℃に上げて、5時間加熱攪拌し、乳化重合を行なった。ついで、液温度を40℃以下に冷却し、重合反応を停止した後、減圧下(1.33kPa)で残留モノマーを留去し、ポールフィルターで濾過してラテックスを得た。これを「ラテックス−A」とする。
なお、ラテックス−A中の樹脂粒子のガラス転移温度は57℃、軟化点は121℃、分子量分布は、重量平均分子量=1.27万、重量平均粒径は120nmであった。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgをイオン交換純水4.0リットルに溶解した溶液を「アニオン界面活性剤溶液D」とする。
また、ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.014kgをイオン交換水4.0リットルに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液E」とする。
過硫酸カリウム(関東化学社製)200.7gをイオン交換水12.0リットルに溶解した溶液を「開始剤溶液F」とする。
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛形バッフルを付けた100リットルのGL反応釜に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固形分濃度 29.9%)3.41kgと「アニオン界面活性剤溶液D」全量と「ノニオン界面活性剤溶液E」全量とを入れ、攪拌を開始した。
次いで、イオン交換水44.0リットルを投入した。加熱を開始し、液温度が70℃になったところで、「開始剤溶液F」を添加した。ついで、スチレン11.0kgとアクリル酸n−ブチル4.00kgとメタクリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン9.02gとをあらかじめ混合した溶液を滴下した。滴下終了後、液温度を80℃±2℃に制御して、5時間加熱攪拌し、乳化重合を行なった。ついで、液温度を40℃以下に冷却し、重合反応を停止した後、減圧下(1.33kPa)で残留モノマーを留去し、ポールフィルターで濾過してラテックスを得た。これを「ラテックス−B」とする。
なお、ラテックス−B中の樹脂粒子のガラス転移温度は58℃、軟化点は132℃、分子量分布は、重量平均分子量=24.5万、重量平均粒径は110nmであった。
塩析剤としての塩化ナトリウム5.36kgをイオン交換水20.0リットルに溶解した溶液を「塩化ナトリウム溶液G」とする。
フッ素系ノニオン界面活性剤1.00gをイオン交換水1.00リットルに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液H」とする。
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、粒径および形状のモニタリング装置を付けた100リットルのSUS反応釜に、上記で作製したラテックス−A=20.0kgとラテックス−B=5.2kgと着色剤分散液1=0.4kgとイオン交換水20.0kgとを入れ攪拌した。ついで、40℃に加温し、塩化ナトリウム溶液G、イソプロパノール(関東化学社製)6.00kg、ノニオン界面活性剤溶液Hをこの順に添加した。その後、10分間放置した後に、昇温を開始し、液温度85℃まで60分で昇温し、85±2℃にて0.5〜3時間加熱攪拌して塩析/融着させながら粒径成長させた。次に純水2.1リットルを添加して粒径成長を停止させ、融着粒子分散液を作製した(塩析/融着段階)。
温度センサー、冷却管、粒径および形状のモニタリング装置を付けた5リットルの反応容器に、上記で作製した融着粒子分散液5.0kgを入れ、液温度85℃±2℃にて、0.5〜15時間加熱攪拌して形状制御した(形状制御工程)。その後、40℃以下に冷却し攪拌を停止した。次に遠心分離機を用いて、遠心沈降法により液中にて分級を行い、目開き45μmの篩いで濾過し、この濾液を会合液とする。ついで、ヌッチェを用いて、会合液よりウェットケーキ状の非球形状粒子を濾取した。その後、イオン交換水により洗浄した。この非球形状粒子をフラッシュジェットドライヤーを用いて吸気温度60℃にて乾燥させ、ついで流動層乾燥機を用いて60℃の温度で乾燥させた。得られた着色粒子の100質量部に、シリカ微粒子1質量部をヘンシェルミキサーにて外添混合して乳化重合会合法によるトナー1Bkを得た。トナー1Bkの残留モノマー量は120ppmであった。
前記ラテックスA及びラテックスBの乳化重合時の液温及び反応時間条件、残留モノマー留去条件(減圧条件)の変更と、塩析/融着段階および形状制御工程のモニタリングにおいて、攪拌回転数、および加熱時間を制御することにより、残留モノマー量、形状係数、角がないトナー粒子の割合を制御し、さらに液中分級により、粒径および粒度分布を任意に調製して、表1に示す形状特性および粒度分布特性等を有するトナー粒子からなるトナー1Bk〜9Bkを得た。
(トナーY(イエロー)の製造)
トナー1Bk〜9Bkの製造において、「着色剤分散液1」の作製に用いたリーガル330R(キャボット社製カーボンブラック)の代わりにC.I.ピグメントイエロー185を使用した以外同様にしてトナー1Y〜9Yを得た。トナー1Y〜9Yの残留モノマー量、形状係数、角がないトナー粒子の割合、粒径および粒度分布等を表1に示す。
(トナーM(マゼンタ)の製造)
トナー1Bk〜9Bkの製造において、「着色剤分散液1」の作製に用いたリーガル330R(キャボット社製カーボンブラック)の代わりにC.I.ピグメントレッド122を使用した以外同様にしてトナー1M〜9Mを得た。トナー1M〜9Mの残留モノマー量、形状係数、角がないトナー粒子の割合、粒径および粒度分布等を表1に示す。
(トナーC(シアン)の製造)
トナー1Bk〜9Bkの製造において、「着色剤分散液1」の作製に用いたリーガル330R(キャボット社製カーボンブラック)の代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を使用した以外同様にしてトナー1C〜9Cを得た。トナー1C〜9Cの残留モノマー量、形状係数、角がないトナー粒子の割合、粒径および粒度分布等を表1に示す。
尚、本発明のトナー中の残留モノマーは前記したヘッドスペースガスクロマトグラフ測定方法を用いて定量した。
〔現像剤の製造〕
トナー1Bk〜9Bk、トナー1Y〜9Y、トナー1M〜9M、トナー1C〜9Cの各々10質量部と、スチレン−メタクリレート共重合体で被覆した45μmフェライトキャリア100質量部とを混合することにより、評価用の現像剤1Bk〜9Bk、現像剤1Y〜9Y、現像剤1M〜9M、現像剤1C〜9Cを製造し、表1に記載の現像剤群1〜9を作製した。
Figure 2005181567
〔感光体の作製〕
下記のごとくして、実施例に用いる感光体を作製した(下記各感光体1〜8は各画像ユニットに同じ種類の感光体を用いる為、それぞれ計4本以上を作製した)。
感光体1の作製
下記の様に感光体1を作製した。
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、表面粗さRz=1.5(μm)の導電性支持体を用意した。
〈中間層〉
下記中間層分散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュ5μmフィルター)し、中間層塗布液を作製した。
ポリアミド樹脂CM8000(東レ社製) 1部
酸化チタンSMT500SAS(テイカ社製) 3部
メタノール 10部
分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行った。
上記塗布液を用いて前記支持体上に、乾燥膜厚2μmとなるよう塗布した。
〈電荷発生層〉
電荷発生物質:チタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で、ブラッグ角2θ(±0.2)の27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料) 20部
ポリビニルブチラール樹脂(#6000−C:電気化学工業社製) 10部
酢酸t−ブチル 700部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300部
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
〈第一電荷輸送層〉
電荷輸送物質(T−1) 200部
ポリカーボネート(PC−1:三菱ガス化学社製) 300部
酸化防止剤(Irganox1010:日本チバガイギー社製) 6部
ジクロロメタン 2000部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 1部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で乾燥膜厚15μmの第一電荷輸送層を形成した。
〈第二電荷輸送層:表面層〉
電荷輸送物質(T−1) 20部
ポリカーボネート(PC−1:三菱ガス化学社製) 30部
疎水性シリカ(平均一次粒径:40nm、ヘキシルメチルジシラザン、疎水化度:76%) 3.0部
酸化防止剤(LS2626:三共社製) 0.6部
1,3−ジオキソラン 600部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 0.1部
を混合し、超音波を照射できる循環分散装置にて循環分散を行い、表面層塗布液を調製した。この塗布液を前記第一電荷輸送層の上に円型量規制型塗布法により乾燥膜厚5μmになるように第二電荷輸送層を塗布し、110℃で70分間の乾燥を行い、感光体1を作製した。
感光体2〜7の作製
感光体1の作製において、第二電荷輸送層の電荷輸送物質の種類と量、及びポリカーボネートを表2のように変化させた以外は感光体1と同様にして感光体2〜7を作製した。
感光体8の作製
感光体1の作製において、第一電荷輸送層の乾燥膜厚を20μmとし、第二電荷輸送層を除いた他は感光体1と同様にして感光体8を作製した。
Figure 2005181567
表2に記載したクリープ率は下記のようにして測定した。
クリープ率の測定
使用機器:フィッシャースコープH100V(微小硬さ測定装置)(株)フィッシャー・インストルメンツ社製
使用圧子:ダイアモンド ビッカース圧子
負荷条件:4mN/secの速度で有機感光体の表面からビッカース圧子を押し込む
負荷時間:5sec
保持時間:5sec
除荷条件:負荷と同じ速度で負荷を除く
測定試料
アルミ平板上に前記した感光体と同様に中間層、電荷発生層、第一電荷輸送層、第二電荷輸送層を設け、同じ条件で乾燥させた試料を作製した試料をH100V機に固定し、試料に対して垂直にビッカース圧子を押し込み測定。
測定は圧子負荷(5sec)、荷重保持(5sec:この間の変形量の割合がクリープ率)、除荷の手順で行う。
クリープ率の求め方
CHU(クリープ率)={(h2−h1)/h1}×100(%)
h1:負荷荷重(20mN)に達した時(負荷開始から5秒後)の押し込み深さ
h2:保持(5sec)後の押し込み深さ
又、表1中の電荷輸送物質T−4及びポリカーボネートPC−4の化学構造を下記に示す(Mvは粘度平均分子量、Mwは分子量)。
又、表1中の電荷輸送物質T−4及びポリカーボネートPC−4の化学構造を下記に示す(Mvは粘度平均分子量、Mwは分子量)。
Figure 2005181567
〈評価〉
各画像形成ユニットの感光体及び現像手段に、表1に示す現像剤群(トナー群)毎のY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の現像剤(トナー)を含有する各現像手段4組及び表2に示す感光体各4本を表3のように組み合わせ、これらの現像手段及び感光体を図1〜4記載の中間転写体を有するデジタル複写機に搭載し、オリジナル画像に白地部、Bk及びY、M、Cのソリッド(べた)画像部、文字画像部、ハーフトーン画像を有するA4画像を常温常湿(20℃、50%RH)下、1万枚印刷し評価した。評価項目、評価方法、評価基準を下記に記載する。
文字チリ
文字画像を形成し、目視及び20倍ルーペにて文字周辺のトナーチリを観察し、以下の基準で評価した。
◎:ルーペ観察でも、文字周辺のトナーチリが観察されない(良好)
○:目視では判別できないが、ルーペでは文字周辺のトナーチリが観察される (実用上問題ない)
×:目視で文字周辺のトナーチリが観察され、文字の鮮鋭性が劣る(実用上 問題あり)
転写抜け
濃度0.4のハーフトーン画像を転写紙(坪量200g/m2)の両面に形成し、転写抜けによるホワイトスポットの発生を目視にて評価した。
◎◎:まったく転写抜けない(非常に良好)
◎:画像100枚あたり裏面のみ1〜2個の転写抜けが存在するものの凝視しなければ判別できない(良好)
○:画像50枚あたり1〜4個の転写抜けが存在するものの凝視しなければ判別できない(実用上問題ない)
×:画像50枚あたり、表裏関係なく、5個以上の明瞭な転写抜けが存在する(実用上問題あり)
中間転写体のクリーニング性
◎:中間転写体上にトナー等の凝集の発生もなく、クリーニングが良好で、画像むらの発生もなし(良好)
○:中間転写体上にトナー等の凝集の発生がわずかにあるが、クリーニングは良好で、画像むらの発生もなし(実用上問題なし)
×:中間転写体上にトナー等の凝集の発生があり、トナーのすり抜けが発生し、画像むらが発生している。(実用上問題有り)
画像濃度
画像濃度の測定は、各色のべた部を濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用し、記録紙をゼロとした相対反射濃度で測定した。
◎:Bk、及びY、M、Cのソリッド(べた)画像部の各濃度が1.2以上
(良好)
○:Bk、及びY、M、Cのソリッド(べた)画像部の各濃度が0.8以上
(実用上問題なし)
×:Bk、及びY、M、Cのソリッド(べた)画像部の各濃度が0.8未満
(実用上問題あり)
(鮮鋭性)
画像の鮮鋭性は、低温低湿(10℃20%RH)、高温高湿(30℃80%RH)の両環境において画像を出し、文字潰れで評価した。3ポイント、5ポイントの文字画像を形成し、下記の判断基準で評価した。
◎:3ポイント、5ポイントとも明瞭であり、容易に判読可能
○:3ポイントは一部判読不能、5ポイントは明瞭であり、容易に判読可能
×:3ポイントは殆ど判読不能、5ポイントも一部あるいは全部が判読不能
中間転写体を有するデジタル複写機のプロセス条件
画像形成のライン速度L/S:180mm/s
感光体(40mmφ)の帯電条件:非画像部の電位は、電位センサで検知し、フィードバック制御できるようにし、その制御可能範囲は−500V〜−900Vであり、全露光した場合の感光体の表面電位は−50〜0Vの範囲にした。
像露光光:半導体レーザ(波長:780nm)
中間転写体:シームレスのベルト状中間転写体70を用い、半導電樹脂製のベルトで体積抵抗率が1×108Ω・cm、Rzが0.9μmのものを用いた。
一次転写条件
一次転写ローラ(図1の5Y、5M、5C、5Bk(各6.05mmφ)):芯金に弾性ゴムを付した構成:表面比抵抗1×106Ω、転写電圧印加
二次転写条件
中間転写体としてのベルト状中間転写体70とそれを挟み込むようにバックアップローラ74と二次転写ローラ5Aが配置され、バックアップローラ74の抵抗値が1×106Ωであり、二次転写手段としての二次転写ローラの抵抗値が1×106Ωであり定電流制御(約80μA)をするようにしてある。
定着はローラ内部にヒータを配置した定着ローラによる熱定着方式である。
中間転写体と感光体との最初の接触点から次の感光体との最初の接触点までの中間転写体上での距離Yは95mmにした。
駆動ローラ71、ガイドローラ72、73及び二次転写のためのバックアップローラ74の外周長さ(円周長さ)を31.67mm(=95mm/3)にし、テンションローラ76の外周長さを23.75mm(=95mm/4)にした。
そして、一次転写ローラの外周長さを19mm(=95mm/5)にした。
感光体のクリーニング条件
クリーニングブレード:JISA硬度65度、反発弾性60のウレタンゴムブレード(自由長8mm)を、当接加重18N/mで、感光体回転方向にカウンター方式で当接した。
中間転写体のクリーニング条件
クリーニング手段6Aには図2記載のクリーニング手段を用いた。
弾性ブレード61A:ゴム硬度75°、23°Cにおける反発弾性35のウレタンゴムを用いた。弾性ブレード61Aの厚さは2mm、自由長10mmで支持部材(揺動アーム61D+ホルダ61F)に支持され、ベルト状中間転写体70とのなす角度を中間転写体移動方向にカウンター方式で当接した(角度16.5°)。弾性ブレード61A先端のベルト状中間転写体70への食い込み量は1.25mmとした。
金属製スクレーパ61B:先端をエッチング処理したSUS304を使用した。金属製スクレーパ561Bの厚みは0.15mm、自由長は10mmで、支持部材(揺動アーム61D+ホルダ61f)に支持され、ベルト状中間転写体70とのなす角度を中間転写体移動方向にカウンター方式で当接した(角度16.5°)。金属スクレーパ61B先端のベルト状中間転写体70への食い込み量は1.00mmとした。また、上流側の弾性ブレード61Aと下流側の金属製スクレーパ61Bとの間隔dは2mmに設定した。
結果を表3に示す。
Figure 2005181567
上記表3より、本発明の要件を満足する感光体及び現像剤群の組み合わせ、即ち、各画像形成ユニットの感光体にクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満である感光体を用い、現像手段に用いられる各着色トナーの残留モノマー量が300ppm以下である現像剤群(No.1、3〜12、15、16)は文字チリ、転写抜け、中間転写体のクリーニング性、画像濃度、鮮鋭性とも実用範囲以上の良好な評価を達成しているのに対し、感光体は本発明の要件を満たしていても、現像剤群が本発明外の組み合わせ(No.2)では、転写抜け、中間転写体のクリーニング性、画像濃度、鮮鋭性が低下している。又、現像剤群が本発明の要件を満たしていても、感光体が本発明外の組み合わせ、即ち、組み合わせNo.13では、文字チリ、転写抜けが発生し、鮮鋭性が劣化しており、組み合わせNo.14では、転写抜けが発生し、中間転写体のクリーニング性も劣化し、画像濃度、鮮鋭性も劣化している。
実施例2(中間転写体のクリーニング手段の変更)
上記実施例1の組み合わせNo.7、8、9の評価を中間転写体のクリーニング手段の金属スクレーパを取り外した条件で評価した。評価項目、評価方法、評価基準も実施例1と同様にした。評価結果を表4に示す。
Figure 2005181567
表4の結果より、実施例1に比し、評価結果がいずれも低下していることが見出される。特に、中間転写体のクリーニング性の低下及びこれに伴う鮮鋭性の劣化が大きい。即ち、中間転写体のクリーニング手段から金属スクレーパを取り外した条件では、本発明の範囲内の現像剤群を用いても中間転写体のクリーニング性が低下し、十分な画像性能が得られないことが見出される。
本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。 中間転写体のクリーニング手段の一例である。 感光体とベルト状中間転写体と一次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。 バックアップローラとベルト状中間転写体と二次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。 角がないトナー粒子について説明する図である。
符号の説明
1Y、1M、1C、1Bk 感光体
2Y、2M、2C、2Bk 帯電手段
3Y、3M、3C、3Bk 露光手段
4Y、4M、4C、4Bk 現像手段
5A 二次転写ローラ(二次転写手段)
5Y、5M、5C、5Bk 一次転写ローラ(一次転写手段)
6Y、6M、6C、6Bk 感光体のクリーニング手段
7 ベルト状中間転写体ユニット
10Y、10M、10C、10Bk 画像形成部(画像形成ユニット)
6A 中間転写体のクリーニング手段
70 ベルト状中間転写体

Claims (17)

  1. 少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色トナーの残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色トナーが、形状係数1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子を65個数%以上含有し且つ残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色トナーが、トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であり且つ残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に形成された各着色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成し、該カラートナー像を記録材上に一括して再転写し、再転写されたカラートナー像を定着してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であり、前記現像手段に用いられる各着色トナーが、角がないトナー粒子を50個数%以上含有し且つ残留モノマー量が300ppm以下であり、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを複数のクリーニングブレードで除去する中間転写体用クリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 複数の画像形成ユニットが4つの画像形成ユニットであり、黒色系トナーを有する画像形成ユニット、黄色系トナーを有する画像形成ユニット、マゼンタ色系トナーを有する画像形成ユニット及びシアン色系トナーを有する画像形成ユニットからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 黒色系トナーの個数平均粒径が3.0〜8.0μmであることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記黒色系トナーが重合トナーであることを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。
  8. 前記黒色系トナー、黄色系トナー、マゼンタ色系トナー及びシアン色系トナーが重合トナーであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記複数のクリーニングブレードの内、少なくとも1つのクリーニングブレードが非変形部材であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記非変形部材が金属性スクレーパで構成されていることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記複数のクリーニングブレードの内、少なくとも1つのクリーニングブレードが弾性ブレードであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記弾性ブレードがウレタンゴムブレードであることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記有機感光体が、電荷発生層、電荷輸送層、表面層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記表面層に個数平均粒径10nm以上、100nm未満の微粒子を含有していることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記表面層が酸化防止剤を含有していることを特徴とする請求項13又は14に記載の画像形成装置。
  16. 前記中間転写体がベルト状中間転写体であることを特徴とする請求項1〜15いずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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