JP2005181468A - 電子写真感光体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電子写真方式を用いたプリンター、複写機、ファクシミリなどに用いられる電子写真感光体(以下、単に「感光体」とも称する)に関し、詳しくは、有機材料を主成分とする単層型感光層を備え、正極性の帯電プロセスを有する電子写真機器に搭載されて動作する電子写真感光体に関する。
近年の技術の進歩により電子を効率よく移動させ得る電子輸送性物質が開発されたことから、電荷発生物質、正孔輸送性物質、電子輸送性物質、結着樹脂等の夫々の機能材料を一層で含有する単層の感光層を有する、単層型の有機電子写真感光体が製品化されるに至っている。かかる単層型有機感光体は、従来より使用されている積層型有機感光体に比較して、オゾン発生量の少ない正帯電プロセスに用いることが可能であり、静電潜像の解像性が良好であることから、電子写真機器の画質を向上させる手段として適していると考えられる。
このため、感光体製造企業は単層型の有機感光体の技術開発に着手するようになってきており、様々な角度から、特性の改善を目的として検討が行われている。従来は、単層型有機感光体は、積層型有機感光体に比して、光感度の点で比較的劣るとされてきた。しかし、近年の機能材料の高性能化により、単層型有機感光体の諸特性は積層型のものに近づいてきており、光感度も例外ではない。そのため、単層型有機感光体においても、デジタルタイプの複写機や、フルカラー電子写真機器、オンデマンド印刷機などの高解像度かつ高速プロセスに適合するものが製造されてきている。
ところで、電子写真感光体を電子写真機器に搭載する際には、その機構が複雑であることから、人の手作業による組立て工程を経る場合が多く見られる。価格の低減を激しく迫られている今日、組立て工程など人の手作業を強いられる工程においては、この部分のコスト低減を実現するために、歩留まり向上や時間の短縮などの効率化が常に行われている。このためには、肉眼で組立て作業を効率良く行えるよう十分な照度の照明を用いることが必要である。また、感光体の製造ラインにおいても、高度に自動化されているとはいえ、機械の保守点検や緊急の場合など、人の手による作業を要する場合においては、適切な照度の照明が必要となる。
しかしながら、電子写真感光体はその用途上、微弱な光により感光体上に静電潜像を形成できるように設計されており、高性能な感光体であるほど、静電潜像形成は、より微弱な光で為し得るようになっている。この微弱な光と比較すると、人間が上記のような各種作業を効率的かつ安全に行うための光量は非常に大きく、そのため、人間が作業を行い得る環境下に感光体を曝露すると、感光体性能に不具合を生じることが知られている。このような現象を、「強光疲労」と呼ぶこととする。
感光体に強光疲労が発生すると、この感光体を搭載した機器において、印字に障害が発生する。かかる印字障害としては、例えば、印字部に強光疲労部と正常部との印字濃度差が生じてしまう現象や、非印字領域にトナーが付着してしまう地カブリなどが挙げられる。また、一般的には強光疲労を受ける程度は高感度の感光体ほど大きいため、この印字障害に係る不具合は、高性能な感光体の製品化において解消が必要とされる問題となっている。
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、単層型の感光層における強光疲労特性を改良することで、強光疲労による感光体性能の低下を生ずることがない、高感度の単層型有機電子写真感光体を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく、感光層における電荷発生物質、正孔輸送性物質、電子輸送性物質、結着樹脂、酸化防止剤等の各機能材料の設計や配合量を調整する等の方法につき検討を行ったが、十分な強光疲労特性を得ることはできなかった。そのため、従来の機能材料とともに添加して用いることにより他の特性を悪化させることなく強光疲労特性を改善させ得る、新たな添加材料について鋭意検討した結果、以下に示す所定の構造を有する有機化合物を見出して、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、感光層中に、上記構造式(I)で表される特定の化合物を含有させたことにより、強光疲労特性を向上することができ、製造時や組立て作業時にある程度の光量に曝された際においても強光疲労による感光体性能の低下を生ずることのない、高感度の単層型電子写真感光体を実現することができる。
以下、本発明の好適実施形態について、詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に、単一の層からなる単層型の感光層を設けた単層型感光体であり、かかる感光層中に、電荷発生物質、正孔輸送性物質および電子輸送性物質とともに、下記構造式(I)、
で示される特定の有機化合物を含有させたものである。本発明に係る強光疲労特性の向上効果を良好に得るために、上記有機化合物の含有量は、感光層の固形分に対して、好適には0.1〜25.0重量%、より好適には1.0〜15.0重量%である。含有量が少なすぎると本発明の効果が不十分となり、一方、多すぎると他の感光体特性を損なう場合がある。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に、単一の層からなる単層型の感光層を設けた単層型感光体であり、かかる感光層中に、電荷発生物質、正孔輸送性物質および電子輸送性物質とともに、下記構造式(I)、
で示される特定の有機化合物を含有させたものである。本発明に係る強光疲労特性の向上効果を良好に得るために、上記有機化合物の含有量は、感光層の固形分に対して、好適には0.1〜25.0重量%、より好適には1.0〜15.0重量%である。含有量が少なすぎると本発明の効果が不十分となり、一方、多すぎると他の感光体特性を損なう場合がある。
本発明の感光体においては、感光層中に上記構造式(I)の有機化合物を含有させた点のみが重要であり、感光層以外の層構成や、各層を構成する他の機能材料等については、特に制限されるものではない。例えば、以下に述べるように構成することができる。
(層構成)
本発明の電子写真感光体は、上記したように、導電性基体上に、電荷発生および電荷輸送の両方の機能を単一の層で備える単層型感光層を有する。また、必要に応じて、導電性基体と感光層との間に中間層を設けることができ、感光層上に、さらに保護層を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体は、上記したように、導電性基体上に、電荷発生および電荷輸送の両方の機能を単一の層で備える単層型感光層を有する。また、必要に応じて、導電性基体と感光層との間に中間層を設けることができ、感光層上に、さらに保護層を設けてもよい。
(導電性基体)
導電性基体は、感光体の電極としての役目と同時に各層の支持体となっており、円筒状、板状、フィルム状のいずれでもよく、材質的にはアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属を用いることができる。
導電性基体は、感光体の電極としての役目と同時に各層の支持体となっており、円筒状、板状、フィルム状のいずれでもよく、材質的にはアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属を用いることができる。
(中間層)
中間層は、樹脂を主成分とする層やアルマイト等の酸化皮膜からなり、導電性基体から感光層への不要な電荷の注入防止、基体表面の欠陥被覆、導電性基体と感光層との接着性の向上等の目的で必要に応じて設けることができる。中間層の膜厚は、中間層の配合組成にも依存するが、繰り返し連続使用したときに残留電位が増大するなどの悪影響が出ない範囲で任意に設定できる。
中間層は、樹脂を主成分とする層やアルマイト等の酸化皮膜からなり、導電性基体から感光層への不要な電荷の注入防止、基体表面の欠陥被覆、導電性基体と感光層との接着性の向上等の目的で必要に応じて設けることができる。中間層の膜厚は、中間層の配合組成にも依存するが、繰り返し連続使用したときに残留電位が増大するなどの悪影響が出ない範囲で任意に設定できる。
(感光層)
感光層は、主として電荷発生物質、正孔輸送性物質、電子輸送性物質および結着樹脂からなる単層構造であり、前記構造式(I)で示される有機化合物を含有する。
感光層は、主として電荷発生物質、正孔輸送性物質、電子輸送性物質および結着樹脂からなる単層構造であり、前記構造式(I)で示される有機化合物を含有する。
電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、ポリアゾ顔料、金属錯塩アゾ顔料、ピラゾロンアゾ顔料、チアゾールアゾ顔料などに代表されるアゾ系顔料、ペリレン酸無水物およびペリレン酸イミド等に代表されるペリレン系顔料、アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体等に代表されるアントラキノン系または多環キノン系顔料、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、無金属ナフタロシアニン等に代表されるフタロシアニン系顔料等を挙げることができ、これら電荷発生物質は、単独で、または2種以上を適宜組み合わせて使用することが可能である。
特に、本発明においては、電荷発生物質としてフタロシアニン系顔料を用いることが好ましく、X型無金属フタロシアニン、α型チタニルフタロシアニン(α−TiOPc)、β型チタニルフタロシアニン、Y型チタニルフタロシアニン、アモルファスチタニルフタロシアニン、特開平8−209023号公報に記載のCuKα:X線回折スペクトルにてブラッグ角2θが9.6°を最大ピークとするチタニルフタロシアニン等を用いると、感度、耐久性および画質の点で著しく改善された効果を示すため好ましい。電荷発生物質の含有量は、感光層の固形分に対して、通常は0.1〜20重量%、好適には0.5〜10重量%である。
正孔輸送性物質としては、例えば、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、ピラゾロン化合物、オキサジアゾール化合物、オキサゾール化合物、アリールアミン化合物、ベンジジン化合物、スチルベン化合物、スチリル化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等を使用することができ、これら正孔輸送性物質は、単独か、または2種以上を適宜組み合わせて使用することが可能である。本発明において用いられる正孔輸送性物質としては、光照射時に発生する正孔の輸送能力が優れているほか、電荷発生物質との組み合わせに好適なものが好ましい。正孔輸送性物質の含有量は、感光層の固形分に対して、5〜80重量%、好適には10〜60重量%である。
電子輸送性物質(アクセプター性化合物)としては、特に制限はないが、例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水琥珀酸、無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、フタルイミド、4−ニトロフタルイミド、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、クロラニル、ブロマニル、o−ニトロ安息香酸、マロノニトリル、トリニトロフルオレノン、トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、チオピラン系化合物、キノン系化合物、ベンゾキノン系化合物、ジフェノキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、スチルベンキノン系化合物、アゾキノン系化合物等を使用することができ、これら電子輸送性物質は、単独か、または2種以上を適宜組み合わせて使用することが可能である。電子輸送性物質の含有量は、感光層の固形分に対して、通常は1〜50重量%、好適には5〜40重量%である。
結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、シリコン樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル酸エステルの重合体およびこれらの共重合体などの樹脂を単独、または2種以上を適宜組み合わせて使用することが可能である。また、分子量の異なる同種の樹脂を混合して用いてもよい。結着樹脂の含有量は、感光層の固形分に対して、10〜90重量%、好適には、20〜80重量%である。
なお、感光層の膜厚は実用的に有効な表面電位を維持するためには3〜100μmの範囲が好ましく、より好適には10〜50μmである。
また、感光層中には、耐環境性を向上させる目的で、酸化防止剤などの劣化防止剤を含有させることもできる。このような目的に用いられる化合物としては、トコフェロールなどのクロマノール誘導体やヒンダードアミン化合物等が挙げられる。さらに、感光層中には、形成した膜のレベリング性の向上や潤滑性の付与を目的として、シリコーンオイルやフッ素系オイル等のレベリング剤を含有させることもできる。
(保護層)
保護層は、耐刷性を向上させること等を目的として、必要に応じて設けることができ、結着樹脂を主成分とする層やアモルファスカーボン等の無機薄膜から形成される。また、結着樹脂を用いて保護層を形成する場合には、公知の各種添加剤を適宜含有させることができる。
保護層は、耐刷性を向上させること等を目的として、必要に応じて設けることができ、結着樹脂を主成分とする層やアモルファスカーボン等の無機薄膜から形成される。また、結着樹脂を用いて保護層を形成する場合には、公知の各種添加剤を適宜含有させることができる。
(形成方法)
感光体の各層を塗布によって形成する場合には、上記構成材料を適当な溶剤とともに、サンドグラインドミル、ペイントシェーカー、ボールミル、超音波分散等の公知の方法により、溶解、分散させて塗布液を作製し、この塗布液を、浸漬塗布、スプレー塗布、ブレード塗布、ロール塗布、スパイラル塗布、スライドホッパ塗布等の公知の塗布方法により塗布して各層を形成したのち、乾燥すればよい。
感光体の各層を塗布によって形成する場合には、上記構成材料を適当な溶剤とともに、サンドグラインドミル、ペイントシェーカー、ボールミル、超音波分散等の公知の方法により、溶解、分散させて塗布液を作製し、この塗布液を、浸漬塗布、スプレー塗布、ブレード塗布、ロール塗布、スパイラル塗布、スライドホッパ塗布等の公知の塗布方法により塗布して各層を形成したのち、乾燥すればよい。
塗布液を作製するための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可能であり、特に制限されるものではないが、一般的には、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン等のケトン系溶剤、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素を単独または2種類以上を混合して用いることができる。なお、感光層塗布液に用いられる有機溶剤としては、中間層に対する溶解性が低く、かつ、感光層に用いられる材料を溶解するものを、保護層塗布液に用いられる有機溶剤としては、感光層を溶解せず、保護層に用いられる材料を溶解するものを、夫々用いることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されない。
実施例1
下記の表1中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例1の感光体を得た。
下記の表1中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例1の感光体を得た。
実施例2
下記の表2中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例2の感光体を得た。
下記の表2中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例2の感光体を得た。
実施例3
下記の表3中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例3の感光体を得た。
下記の表3中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例3の感光体を得た。
実施例4
下記の表4中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例4の感光体を得た。
下記の表4中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例4の感光体を得た。
実施例5
下記の表5中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例5の感光体を得た。
下記の表5中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、実施例5の感光体を得た。
比較例1
下記の表6中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、比較例1の感光体を得た。
下記の表6中に示す材料を秤量して混合し、サンドグラインドミルにより分散処理を行って、感光層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、100℃で60分乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を形成し、比較例1の感光体を得た。
強光疲労特性の評価方法
まず、各実施例および比較例で得られた感光体試料に、開口部を設けた遮光治具を装着した。次いで、開口部を中心に白色蛍光灯を用いて、照度1500 luxの光を30分間照射した。照射が終了した後速やかに、感光体試料を、ジェンテック社(GENTEC CO.,LTD.)製 感光体ドラム特性測定システム「シンシア91(CYNTHIA91)」に装着して、以下の条件で、光照射した部分およびしていない部分の夫々につき、帯電電位および露光部電位の測定を行った。感光体試料4回転目の1周分にあたる帯電電位および露光部電位の平均値を、夫々VDおよびVLとした。
(帯電装置):スコロトロン(ワイヤー印加電圧+5800V、グリッド印加電圧+650V)
(露光装置):波長780nm/露光量2.5μJ/cm2
(除電装置):未使用
(測定項目):帯電から104msec後の表面電位(VD)
:帯電から353msec後の表面電位(VL)
(周速) :100mm/sec
(測定環境):ラボ環境で25℃/45%RH(空調有)
まず、各実施例および比較例で得られた感光体試料に、開口部を設けた遮光治具を装着した。次いで、開口部を中心に白色蛍光灯を用いて、照度1500 luxの光を30分間照射した。照射が終了した後速やかに、感光体試料を、ジェンテック社(GENTEC CO.,LTD.)製 感光体ドラム特性測定システム「シンシア91(CYNTHIA91)」に装着して、以下の条件で、光照射した部分およびしていない部分の夫々につき、帯電電位および露光部電位の測定を行った。感光体試料4回転目の1周分にあたる帯電電位および露光部電位の平均値を、夫々VDおよびVLとした。
(帯電装置):スコロトロン(ワイヤー印加電圧+5800V、グリッド印加電圧+650V)
(露光装置):波長780nm/露光量2.5μJ/cm2
(除電装置):未使用
(測定項目):帯電から104msec後の表面電位(VD)
:帯電から353msec後の表面電位(VL)
(周速) :100mm/sec
(測定環境):ラボ環境で25℃/45%RH(空調有)
光照射した部分のVDxと、していない部分のVDyとの差を、VDx−VDy=δVDとし、同様にVLについてもδVLとすると、理想的な場合には、δVDおよびδVLはいずれも0(V)となると考えられる。従って、これらδVDおよびδVLが0(V)に近いほど、強光疲労特性は良好である。この測定結果を下記の表7中に示す。
上記表7の結果からわかるように、実施例1〜5および比較例1では、強光を照射した影響で、帯電電位の変化δVDが生じている。実機に感光体を装着した場合に見られる、強光曝露部位での地カブリおよび画像ゴースト等の印字障害は、これら帯電電位の低下によるものである。一方、露光部電位の変化δVLについては、ほとんど影響がない結果となった。
また、実施例1〜5に示すように、前記構造式(I)で示される化合物の添加量を増加していくと、これに伴いδVDの絶対値は小さくなっていき、この化合物が10、14、18重量部でほぼ一定となっている。一方、比較例1の場合、即ち、前記構造式(I)の化合物を添加しない場合には、δVDの値は実施例1のほぼ2倍となっている。このように、単層型感光層に前記構造式(I)の化合物を添加することによりδVDの絶対値は減少する傾向にあり、かかる化合物のこの配合系における添加量は、10重量部程度が好ましいという結果が得られた。以上のように、高感度の単層型感光層における強光疲労特性を改善するにあたり、本技術の有効性は明らかであり、必須の技術であると考えられる。
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