JP2005107321A - 電子写真用感光体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 感光層の機械的耐久性が向上した高感度な電子写真感光体を提供することである。
【解決手段】本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に、少なくとも電荷発生剤、電荷輸送剤、バインダ樹脂を含有した感光層が設けられたものであって、前記バインダ樹脂が、下記一般式(A)で表されるビフェノールを含むモノマーから合成される下記一般式(I)で示されるポリカーボネート樹脂であり、かつ一般式(A)で表される前記ビフェノールの融点が160℃以下であることを特徴とする。
【化17】
Figure 2005107321

【化18】
Figure 2005107321

(各式中、R1〜R10,qはそれぞれ明細書に定義したとおりである。0.4 < m/(m+n) < 1))
【選択図】 なし

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置に使用される積層型電子写真感光体に関し、より詳しくは高感度で、かつ機械的耐久性、特に耐磨耗性に優れた長寿命な電子写真感光体に関する。
上記の画像形成装置においては、当該装置に用いられる光源の波長領域に感度を有する種々の感光体が使用されている。その1つはセレンなどの無機剤料を感光層に用いた無機感光体であり、他は有機剤料を感光層に用いた有機感光体である。有機感光体は、製造が容易であり、かつ電荷発生剤料、電荷輸送剤料、バインダ樹脂などの剤料選択肢が多様で機能設計の自由度が高いことから、近年、広範な研究が進められている。
有機感光体には、電荷発生剤料を含有した電荷発生層と、電荷輸送剤料を含有した電荷輸送層との積層構造からなる、いわゆる積層型感光体と、電荷発生剤料と電荷輸送剤料とを単一の層中に含有させた、いわゆる単層型感光体とがある。
これらの感光体は、画像形成装置内の像形成プロセスにおける帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電の繰り返し工程の中で使用される。ここでクリーニング工程は、転写後の残留トナーを除去するものであり、クリーニング精度が高く、機構が簡単で小型であることから樹脂製のブレードを用いるブレードクリーニングが一般に用いられている。
しかし、ブレードクリーニングは、感光体への機械的な負荷を増大させ、感光体の磨耗量が増加し、表面電位の低下、感度の悪化などの問題が発生し、高品位な画像を得ることが困難となる。
下記特許文献1〜5には、このような問題を解決するために、バインダ樹脂として特定のポリカーボネートを用いた感光層を備えた感光体が開示されている。しかし、感光層の機械的耐久性、特に耐磨耗性がより一層向上した高感度な感光体が求められている。
特許第3160772号公報 特許第3131031号公報 特許第2741449号公報 特許第2714907号公報 特許第3312179号公報
本発明の課題は、感光層の機械的耐久性が向上した高感度な電子写真感光体を提供することである。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に、少なくとも電荷発生剤、電荷輸送剤、バインダ樹脂を含有した感光層が設けられたものであって、前記バインダ樹脂が、下記一般式(A)で表されるビフェノールを含むモノマーから合成される下記一般式(I)で示されるポリカーボネート樹脂であり、かつ一般式(A)で表される前記ビフェノールの融点が160℃以下であることを特徴とする。
Figure 2005107321
Figure 2005107321
{各式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ同一または異なる基であって、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のフルオロアルキル基またはアリール基を示す。Xは−O−、−S−、−CO−、−COO−、−(CH2)2−、−SO−、−SO2−、−CR1112−、−SiR1112−、−SiR1112−O−(R11、R12はそれぞれ同一または異なる基であって、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基またはトリフルオロメチル基を示し、R11とR12は環を形成して置換基として炭素数1〜7のアルキル基を有することのある炭素数5〜12のシクロアルキリデン基となっても良い。)を示し、qは0または1を示し、R7〜R10はそれぞれ同一または異なる基であって、水素原子、炭素数3以下のアルキル基、炭素数3以下のフルオロアルキル基、ハロゲン原子またはフェニル基を示す。0.4 < m/(m+n) < 1}
本発明の電子写真感光体は、感光層が、電荷発生剤を含有した電荷発生層と、この電荷発生層上に積層され電荷輸送剤を含有した電荷輸送層とを備えた積層型、および電荷発生剤および電荷輸送剤を同一層に含有する単層型のいずれであってもよい。
また、前記電荷輸送剤は、下記一般式(B)または(C)で表されるスチリルアミン構造部位を有する正孔輸送剤であるのが好ましい。
Figure 2005107321
(式中、R13、R14およびR15はそれぞれ同一または異なる基であって、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜8のアルコキシ基、または炭素数2〜8のアルケニル基を示す。)
さらに、電荷輸送剤は、ジフェノキノン誘導体、スチルベンキノン誘導体、ジナフトキノン誘導体、ナフトキノン誘導体およびアゾキノン誘導体から選ばれる少なくとも1種の電子輸送剤であるのがよい。
前記電荷発生剤は、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンおよびクロロガリウムフタロシアニンから選ばれる少なくとも1種を含有しているのがよい。
本発明の電子写真感光体によれば、融点が160℃以下である特定のビフェノール(A)を含むモノマーから合成したポリカーボネート樹脂をバインダ樹脂として使用するので、前記一般式(I)で表されるのと同じ基本骨格を有する他のポリカーボネート樹脂に比べて、高感度であり、感光層の機械的耐久性、特に耐摩耗性にも優れているという効果がある。
本発明の電子写真感光体は、バインダ樹脂として前記一般式(I)で示されるポリカーボネート樹脂を含有した感光層を設けたものである。一般式(I)において、アルキル基は直鎖または分枝したアルキル基が挙げられる。基R11とR12が環を形成したシクロアルキリデン基としては、例えばシクロペンチリデン基シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基、シクロオクチリデン基、シクロノニリデン基、シクロデシリデン基、シクロウンデシリデン基などの炭素数5〜12のシクロアルキリデン基が挙げられる。
一般式(I)で示されるポリカーボネート樹脂の合成法は特に制限されるものではなく、従来公知の方法を採用することができる。例えば、一般式(A)で表されるビフェノールと、下記一般式(D)で表される2価フェノールとを原料モノマーとし、ホスゲン法(界面重縮合法、ピリジン法)、エステル交換法(溶融法、固相重合法)等で製造することができる。得られる共重合ポリカーボネートは、ポリヒドロキシ化合物などの適当な分岐剤を用いて分岐していてもよい。また、バインダ樹脂としての性能を損なわない範囲において、原料モノマーとして、上記以外の2価フェノールを添加してもよい。
Figure 2005107321
(式中、R7〜R10およびqは前記と同じである。)
一般式(A)で表されるビフェノールは融点が160℃以下であることが必要であって、融点がこれよりも大きいビフェノールを使用すると、感光層塗布液の調製時に溶剤に溶解しなくなるおそれがある他、耐摩耗性などの機械的耐久性が低下するため好ましくない。
一般式(A)で表されるビフェノールと、前記一般式(D)で表される2価フェノールとの比(モル比)は、前記一般式(I)で示されるように、0.4 < m/(m+n) < 1であり、より好ましくは0.4< m/(m+n) <0.8である。このとき、一般式(A)で表されるビフェノールは0.4以上が必要であって、0.4より少ないときは耐摩耗性などの機械的耐久性が劣るようになる。また、一般式(I)で示されるポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は5,000〜200,000、好ましくは15,000〜100,000である。
一般式(I)で示されるポリカーボネート樹脂は、積層型感光体の場合、表面側の層に使用するのがよい。単層型および積層型のいずれの場合でも、一般式(I)で示されるポリカーボネート樹脂はバインダ樹脂として単独で使用してもよく、他の樹脂と混合して使用してもよい。このような他の樹脂としては、例えばポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレート、スチレン‐ブタジエン共重合体、スチレン‐アクリロニトリル共重合体、スチレン‐マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン‐アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルアセタール、ポリエーテルなどの熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂、エポキシアクリレート、ウレタン-アクリレートなどの光硬化型樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は単独でまたは2種以上をブレンドして用いてもよい。積層型感光体の場合、導電性基体面側の層には上記他の樹脂を単独でまたは2種以上をブレンドして使用してもよい。
<電荷発生剤>
本発明の電子写真感光体に使用可能な電荷発生剤としては、例えば無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、α-チタニルフタロシアニン、Y-チタニルフタロシアニン、V-ヒドロキシガリウムフタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、ピリリウム顔料、アンサンスロン顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料といった有機光導電体、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミニウム、アモルファスシリコンといった無機光導電剤料などが挙げられる。これらの電荷発生剤は単独でまたは2種以上をブレンドして用いてもよい。
これらの電荷発生剤は、所望の領域に吸収波長を有するように、単独または2種以上をブレンドして使用することができる。
本発明では、特にフタロシアニン系顔料、とりわけ無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンおよびクロロガリウムフタロシアニンから選ばれる少なくとも1種を電荷発生剤として用いるのが好ましい。
<電荷輸送剤>
本発明の感光体に使用される電荷輸送剤には、電子輸送剤および正孔輸送剤が挙げられる。特に単層型感光体においては、感光層中に電子輸送剤および正孔輸送剤を含有させておくのが好ましい。
(電子輸送剤)
電子輸送剤としては、例えばジフェノキノン誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、マロノニトリル誘導体、チオピラン誘導体、チオキサントン誘導体(2,4,8−トリニトロチオキサントン等)、フルオレノン誘導体(3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン誘導体等)、アントラセン誘導体、アクリジン誘導体、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸誘導体、無水マレイン酸誘導体、ジブロモ無水マレイン酸誘導体などの、電子受容性を有する化合物が挙げられる。
本発明では、特に下記一般式で表されるジフェノキノン誘導体、スチルベンキノン誘導体、ジナフトキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アゾキノン誘導体を電子輸送剤として使用するのが単層型有機感光体において電気特性を満足するうえで好ましい。
Figure 2005107321
(式中、R34、R36及びR38を除くR16〜R46は同一または異なる基であって、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または炭素数1〜12のアルコキシ基を示す。R34、R36及びR38は同一または異なる基であって、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン原子、またはニトロ基を示す。pは0〜5の整数である。)
これらの電子輸送剤は単独でまたは2種以上をブレンドして用いてもよい。
(正孔輸送剤)
正孔輸送剤としては、例えばN,N,N’,N’‐テトラフェニルベンジジン誘導体、N,N,N‘,N’‐テトラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N‘,N’‐テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’‐テトラフェニルフェナントリレンジアミン誘導体、2,5‐ジ(4−メチルアミノフェニル)‐1,3,4‐オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンなどのスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾールなどのカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンなどのピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物などの含窒素環式化合物や、縮合多環指揮化合物が挙げられる。
本発明においては、特に前記一般式(B)または(C)で表されるスチリルアミン構造部位を有する正孔輸送剤を使用するのが電気特性を満足するうえで好ましい。
感光層が単層型の場合、感光層の膜厚は5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。電荷発生剤はバインダ樹脂総量に対して0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%である。また、電子輸送剤はバインダ樹脂総量に対して1〜100重量%、好ましくは5〜80重量%である。正孔輸送剤はバインダ樹脂総量に対して5〜500重量%、好ましくは25〜200重量%である。電子輸送剤と正孔輸送剤とを併用する場合、電子輸送剤と正孔輸送剤の総量は、バインダ樹脂総量に対して20〜500重量%、好ましくは30〜200重量%である。
感光層が積層型の場合、電荷発生層の膜厚は0.01〜5μm、好ましくは0.1〜3μmであり、電荷輸送層の膜厚は2〜100μm、好ましくは5〜50μmである。電荷発生層には電荷発生剤をバインダ樹脂総量に対して1〜500重量%、好ましくは10〜300重量%である。電荷輸送層には電荷輸送剤をバインダ樹脂総量に対して20〜500重量%、好ましくは30〜300重量%である。
感光層には、前記した成分のほかに、画像形成に悪影響を与えない範囲で、種々の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャー、紫外線吸収剤などの劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤,増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナーなどが挙げられる。また、感度を向上させるために、例えばテルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
導電性基体と感光層との間には、感光体の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていてもよい。また、感光層の表面には保護層が形成されていてもよい。
導電性基体としては、導電性を有する各種の剤料が使用可能であり、例えば鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮などの金属単体、上記金属が蒸着もしくはラミネートされたプラスチック剤料、さらにヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウムなどで被覆されたガラスなどが挙げられる。
導電性基体は、使用する画像形成装置の構造に合わせてドラム状、シート状などの形態で使用される。この導電性基体は充分な機械的強度を有しているのが好ましい。
積層型感光体の電荷発生層および電荷輸送層を形成するには、電荷発生材および電荷輸送材をそれぞれ適当なバインダ樹脂および溶媒と共に、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機などを用いて混合して分散液を調製し、これを公知の手段により塗布して乾燥させればよい。また、単層型の感光層を形成するには、電荷発生材、電荷輸送材を適当なバインダ樹脂および溶媒と共に上記と同一の方法で分散液を調製し、これを公知の手段により塗布して乾燥させればよい。
前記分散液を調製するための溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n‐ヘキサン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらの溶剤は単独で使用するほか、2種以上を混合して用いてもよい。
さらに、電荷発生剤および電荷輸送剤の分散性、感光体表面の平滑性を良くするために、界面活性剤、レベリング剤などを使用してもよい。
次に実施例および比較例を挙げて本発明の積層型電子写真感光体を説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
以下の実施例および比較例で使用したバインダ樹脂、電荷発生剤、電子輸送剤は以下の通りである。
<バインダ樹脂>
(1)実施例で使用したバインダ樹脂
Figure 2005107321
これらのバインダ樹脂はそれぞれ以下のビフェノール誘導体を使用して合成した。
Figure 2005107321
(2)比較例で使用したバインダ樹脂
Figure 2005107321
これらのバインダ樹脂はそれぞれ以下のビフェノール誘導体を使用して合成した。
Figure 2005107321
<電荷発生剤(CGM)>
Figure 2005107321
<正孔輸送剤(HTM)>
Figure 2005107321
<電子輸送剤(ETM)>
Figure 2005107321
Figure 2005107321
[実施例1〜25]
[比較例1〜5]
(単層型感光体の作製)
上記の電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤およびバインダ樹脂を表1に示す組み合わせで用いた。すなわち、表1に示す正孔輸送剤(HTM-1〜5)を50重量部、電荷発生剤(CGM-1〜4)を4重量部、電子輸送剤 (ETM-1〜14)を50重量部、バインダ樹脂 (Resin-1〜3、比較Resin-1〜5)を100重量部、レベリング剤としてジメチルシリコンオイル(信越化学工業社製のKF-96-50CS)を0.1重量部および溶媒としてテトラヒドロフランを750重量部の割合で超音波分散機にて50分間混合分散して単層型感光層用塗布液を調製した。この塗布液を直径30mmのアルミニウム素管上に塗布した後、130℃で30分間熱風乾燥することにより膜厚22μmの単層型電子写真用感光体を作製した。
なお、電荷発生剤としてチタニルフタロシアニン(CGM-2)を使用する場合には、該チタニルフタロシアニン2.0重量部に分散補助剤としてPigment Orange 16(CGM−5)の2.0重量部を混合した。
得られた感光体の正帯電感度および耐磨耗性を評価した。試験法は以下の通りである。
1.感度評価法
Gentec 社製のドラム感度試験機を用いて、印刷試験前の感光体表面に印加電圧を加えて、表面を+850Vに帯電させた。ついで、露光光源であるハロゲンランプの白色光からバンドパスフィルタを用いて取り出した波長780nmの単色光(光量1.0μJ・cm-2)を40msec露光し、露光開始から0.5秒経過したと時点での表面電位および露光電位を測定した。表面電位は低いほど、感光体は高感度である。
2.耐磨耗性試験法
京セラミタ(株)製の画像形成装置KM−5530を用いて、帯電を700Vにし、駆動時間1200分のA4横単発複写を行い、複写前後の感光層の膜厚を測定して、摩耗量を求めた。
これらの試験結果を表1に示す。
Figure 2005107321
表1に示すように、比較例1〜4では、バインダ樹脂が溶剤に溶解しなかったために、感光層を得ることができなかった。また、比較例5では、感光層を作製できたものの、磨耗量が大きかった。これに対して、実施例1〜25では、高い感度を有し、かつ磨耗量が低減されていた。

Claims (6)

  1. 導電性基体上に、少なくとも電荷発生剤、電荷輸送剤、バインダ樹脂を含有した感光層が設けられた電子写真感光体であって、前記バインダ樹脂が、下記一般式(A)で表されるビフェノールを含むモノマーから合成される下記一般式(I)で示されるポリカーボネート樹脂であり、かつ一般式(A)で表される前記ビフェノールの融点が160℃以下であることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2005107321
    Figure 2005107321
    {各式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ同一または異なる基であって、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のフルオロアルキル基またはアリール基を示す。Xは−O−、−S−、−CO−、−COO−、−(CH2)2−、−SO−、−SO2−、−CR1112−、−SiR1112−、−SiR1112−O−(R11、R12はそれぞれ同一または異なる基であって、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基またはトリフルオロメチル基を示し、R11とR12は環を形成して置換基として炭素数1〜7のアルキル基を有することのある炭素数5〜12のシクロアルキリデン基となっても良い。)を示し、qは0または1を示し、R7〜R10はそれぞれ同一または異なる基であって、水素原子、炭素数3以下のアルキル基、炭素数3以下のフルオロアルキル基、ハロゲン原子またはフェニル基を示す。0.4 < m/(m+n) < 1}
  2. 前記感光層が、電荷発生剤を含有した電荷発生層と、この電荷発生層上に積層され電荷輸送剤を含有した電荷輸送層とを備えた積層型感光層であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 前記感光層が、電荷発生剤および電荷輸送剤を同一層に含有する単層型感光層であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 前記電荷輸送剤が、下記一般式(B)または(C)で表されるスチリルアミン構造部位を有する正孔輸送剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
    Figure 2005107321
    (式中、R13、R14およびR15はそれぞれ同一または異なる基であって、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜8のアルコキシ基、または炭素数2〜8のアルケニル基を示す。)
  5. 前記電荷輸送剤が、ジフェノキノン誘導体、スチルベンキノン誘導体、ジナフトキノン誘導体、ナフトキノン誘導体およびアゾキノン誘導体から選ばれる少なくとも1種の電子輸送剤である請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 前記電荷発生剤が、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンおよびクロロガリウムフタロシアニンから選ばれる少なくとも1種を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。

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