JP2002014480A - 単層型電子写真感光体 - Google Patents

単層型電子写真感光体

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JP2002014480A
JP2002014480A JP2000197604A JP2000197604A JP2002014480A JP 2002014480 A JP2002014480 A JP 2002014480A JP 2000197604 A JP2000197604 A JP 2000197604A JP 2000197604 A JP2000197604 A JP 2000197604A JP 2002014480 A JP2002014480 A JP 2002014480A
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repeating structural
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electrophotographic photoreceptor
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JP2000197604A
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Jun Azuma
潤 東
Masatada Watanabe
征正 渡辺
Juichi Honma
寿一 本間
Ayako Yashima
亜矢子 屋島
Kyoichi Nakamura
恭一 中村
Eiichi Miyamoto
栄一 宮本
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Kyocera Mita Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ブレードクリーニングを有する画像形成装置に
使用しても耐久性に優れ、感度等の電気特性の良好な単
層型電子写真感光体の提供。 【解決手段】バインダー樹脂中に電荷発生剤と電荷輸送
剤とを含有する単層型の感光層を導電性基体上に備え、
バインダー樹脂が、一般式1の構造単位と一般式2の構
造単位よりなるポリカーボネート樹脂を含有し、一般式
1の構造単位と一般式2の構造単位の重量含有比が4
0:60〜10:90、且つ、バインダー樹脂総量に対
して、一般式1の構造単位と一般式2の構造単位の和が
60wt%以上である単層型電子写真感光体。 (R1は水素原子またはメチル基、Zは置換基を有して
もよい、炭素数5〜7のシクロアルキリデン基。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電式複写機、フ
ァクシミリ、レーザービームプリンタ等の画像形成装置
に使用される電子写真感光体に関し、より詳しくは、耐
久性に優れた有機単層型電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】上記の画像形成装置においては、当該装
置に用いられる光源の波長領域に感度を有する種々の感
光体が使用されている。その一つはセレンのような無機
材料を感光層に用いた無機感光体であり、他は有機材料
を感光層に用いた有機感光体(OPC)である。このう
ち、有機感光体は無機感光体に比べて製造が容易である
とともに、電荷輸送剤、電荷発生剤、バインダー樹脂等
の感光体材料の選択肢が多様で、機能設計の自由度が高
いことから、近年、広範な研究が進められている。
【0003】有機感光体には、電荷発生剤を含有する電
荷発生層と電荷輸送剤を含有する電荷輸送層との積層構
造からなる、いわゆる積層型感光体と、電荷発生剤と電
荷輸送剤とを単一の感光層中に分散させた、いわゆる単
層型感光体とがある。これらのうち、広い市場規模を占
めているのは積層型感光体であるが、単層型感光体は、
層構成が簡単で生産性に優れている、感光層の皮膜欠陥
が発生するのを抑制できる、層間の界面が少ないので光
学的特性を向上できる、電荷輸送剤として電子輸送剤と
ホール輸送剤とを併用することにより、一つの感光体を
正帯電型、負帯電型の両方に使用できる、正帯電型で使
用する場合、画像形成装置内でのオゾンの発生が少な
い、といった利点を有するため脚光を浴びつつある。
【0004】電子写真感光体は、その像形成プロセスに
おいて帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電の
繰り返し工程の中で使用される。帯電露光により形成さ
れた静電潜像は、微粒子状の粉体であるトナーにより現
像される。更に現像されたトナーは転写プロセスにおい
て紙などの転写材に転写されるが100%のトナーが転
写されるのではなく、一部が感光体上に残存する。この
残存するトナーを除去しないと繰り返しプロセスにおい
て汚れなどのない高品位な画像は得られない。そのた
め、残存トナーのクリーニングが必要となる。
【0005】クリーニングプロセスとしては、ファーブ
ラシ、磁気ブラシ、ブレード等を用いたものが代表的で
あるが、クリーニング精度、装置構成の合理化などの点
から、ブレード状樹脂板が直接感光体に接することによ
りクリーニングを行うブレードクリーニングが選択され
るのが一般的である。
【0006】ブレードクリーニングは、精度が高い一方
で、感光体への機械的負荷を上昇させ、その結果、感光
層の摩耗量が増加し、表面電位の低下、感度の悪化等の
問題が発生し、高品位な画像を得ることが困難となる。
そこで感光体の耐摩耗性を向上させるため、感光体用バ
インダー樹脂として、特開平2−254464、特開平
1−273046、特開昭63−148263ではビス
フェノールC(bis−C)型ポリカーボネート樹脂が
提案されいる。また、特開平2−7059、特開平1−
312548ではビスフェノールZC(bis−ZC)
型ポリカーボネート樹脂が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記bis−C型ポリ
カーボネート樹脂、及びbis−ZC型ポリカーボネー
ト樹脂は、耐摩耗性には優れるものの、電荷輸送剤との
相溶性が低く、また電荷発生剤である顔料の分散性にも
乏しく、その結果、感光体としての光感度が悪い等の問
題が報告されている。
【0008】特に、単層型感光体においては、電荷輸送
剤としてホール輸送剤と電子輸送剤を併用する場合が多
く、バインダー樹脂に対する電荷輸送剤総量の含有比が
大きく、例えばバインダー樹脂重量に対して200〜5
00wt%含有させる場合がある。更に、前記電荷輸送
剤と電荷発生剤が同一感光層に存在する。このため、単
層型感光体においては、バインダー樹脂と電荷輸送剤と
の相溶性、及びバインダー樹脂中における電荷発生剤で
ある顔料の分散性が、感光体電気特性に及ぼす影響は非
常に大きい。
【0009】単層型感光体において、バインダー樹脂と
電荷輸送剤との相溶性が悪い場合や、バインダー樹脂中
における電荷発生剤である顔料の分散性が悪い場合、光
感度が悪化したり、ドラム表面の帯電が不均一になり易
いだけでなく、感光体表面に電荷輸送剤の結晶が析出す
るといった問題が発生する場合もある。
【0010】そこで本発明の目的は、ブレードクリーニ
ングを有する画像形成装置に使用しても耐久性に優れた
電子写真感光体を提供することである。特に、耐久性に
優れ、且つ、感度等の電気特性の良好な単層型電子写真
感光体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明者
らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結
果、バインダー樹脂中に少なくとも電荷発生剤と電荷輸
送剤とを含有する単層型の感光層を導電性基体上に備
え、前記バインダー樹脂が、一般式[1]で示される繰
返し構造単位と一般式[2]で示される繰返し構造単位
よりなるポリカーボネート樹脂を含有し、一般式[1]
で示される繰返し構造単位と一般式[2]で示される繰
返し構造単位の重量含有比が40:60〜10:90の
範囲にあり、且つ、前記バインダー樹脂総量に対して、
一般式[1]で示される繰返し構造単位と一般式[2]
で示される繰返し構造単位の和が60wt%以上である
ことを特徴とする単層型電子写真感光体の耐摩耗性が極
めて良好で、且つ、電荷輸送剤との相溶性や、電荷発生
剤である顔料の分散性においても問題が無く、電気特性
が優れていることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0012】一般式[1];
【化5】 (一般式[1]中、Zは炭素数5〜7の置換基を有して
もよいシクロアルキリデン基を示す。)
【0013】一般式[2];
【化6】 (一般式[2]中、R1水素原子またはメチル基を示
し、Zは置換基を有してもよい、炭素数5〜7のシクロ
アルキリデン基を示す。)
【0014】すなわち、本発明に係る電子写真感光体
は、バインダー樹脂として、一般式[1]で示される繰
返し構造単位と一般式[2]で示される繰返し構造単位
よりなるポリカーボネート樹脂を含有することを最大の
特徴とする。
【0015】前記一般式[2]で示される繰返し構造単
位は、前記一般式[1]で示される繰返し構造単位であ
るbis−ZC型ポリカーボネートに比較して、電荷輸
送剤との相溶性や、電荷発生剤である顔料の分散性が極
めて高い。このため、一般式[2]で示される繰返し構
造単位で示されるポリカーボネートを、bis−ZC型
ポリカーボネートに対して、特定の範囲で含有させるこ
とにより、耐摩耗性を維持したまま、電荷輸送剤との相
溶性や、電荷発生剤である顔料の分散性が向上するた
め、電気特性の優れた単層型電子写真感光体を得ること
ができる。
【0016】
【発明の実施形態】次に、本発明に係る単層型電子写真
感光体について詳細に説明する。
【0017】[バインダー樹脂]本発明の電子写真感光
体に使用されるバインダー樹脂は、一般式[1]で示さ
れる繰返し構造単位と一般式[2]で示される繰返し構
造単位よりなるポリカーボネート樹脂を含有することを
特徴とする。
【0018】前記含有形態は、一般式[1]で示される
繰返し構造単位と一般式[2]で示される繰返し構造単
位の共重合ポリカーボネート樹脂であってもよいし、一
般式[1]で示される繰返し構造単位のポリカーボネー
ト樹脂と一般式[2]で示される繰返し構造単位のポリ
カーボネート樹脂をブレンドして使用してもよい。
【0019】ただし、一般式[1]で示される繰返し構
造単位と一般式[2]で示される繰返し構造単位の重量
含有比が40:60〜10:90の範囲にあり、且つ、
バインダー樹脂総量に対して、一般式[1]で示される
繰返し構造単位と一般式[2]で示される繰返し構造単
位の和が60wt%以上であることが必要である。
【0020】また、バインダー樹脂総量に対して、一般
式[1]で示される繰返し構造単位と一般式[2]で示
される繰返し構造単位の和が60wt%以上であれば、
従来から感光層に使用されている種々の樹脂を併用する
ことができる。例えば、一般式[1]、[2]で示される
繰返し構造単位以外のポリカーボネート樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリアリレート樹脂、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレ
タン、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂等
の熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の
熱硬化性樹脂、エポキシアクリレート、ウレタン−アク
リレート等の光硬化型樹脂等の樹脂が使用可能である。
また、これらのバインダー樹脂は単独、あるいは2種以
上をブレンドまたは共重合して使用できる。
【0021】以上のバインダー樹脂の重量平均分子量は
5,000〜200,000、更には15,000〜1
00,000が好ましい。
【0022】[電荷発生剤]本発明の電子写真感光体に
使用される電荷発生剤としては、例えば、無金属フタロ
シアニン(PCH2)、オキソチタニルフタロシアニン
(PcTiO)、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジオ
ケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔
料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、ト
リスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シア
ニン顔料、ピリリウム顔料、アンサンスロン顔料、トリ
フェニルメタン系顔料、スレン顔料、トルイジン系顔
料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料といった有
機光導電体や、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ
素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンといった無
機光導電材料等の、従来公知の電荷発生剤が挙げられ
る。
【0023】上記例示の電荷発生剤は、所望の領域に吸
収波長を有するように、単独または2種以上をブレンド
して使用できる。
【0024】上記例示の電荷発生剤のうち、特に半導体
レーザー等の光源を使用したレーザービームプリンタや
ファクシミリ等のデジタル光学系の画像形成装置には、
700nm以上の波長領域に感度を有する感光体が必要
となるため、例えば無金属フタロシアニン(PC
2)、オキソチタニルフタロシアニン(PcTiO)
等のフタロシニン系顔料が好適に使用される。なお、上
記フタロシアニン系顔料の結晶型については特に限定さ
れず、種々のものを使用できる。
【0025】[電荷輸送剤]本発明の電子写真感光体に
使用される電荷輸送剤としては、従来公知の電子輸送
剤、及びホール輸送剤が挙げられる。特に、単層型感光
体においては、感光層中に電子輸送剤とホール輸送剤を
ブレンドして含有させることが好ましい。
【0026】本発明の電子写真感光体に使用可能な電子
輸送剤としては、ジフェノキノン誘導体、ベンゾキノン
誘導体のほか、アントラキノン誘導体、マロノニトリル
誘導体、チオピラン誘導体、トリニトロチオキサントン
誘導体、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン誘導体、ジニトロアントラセン誘導体、ジニトロア
クリジン誘導体、ニトロアントアラキノン誘導体、ジニ
トロアントラキノン誘導体、テトラシアノエチレン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベン
ゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニ
トロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コ
ハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等
の、電子受容性を有する種々の化合物が挙げられる。特
に、一般式[3]で示されるキノン誘導体が好適に使用
される。
【0027】本発明において、電子輸送剤は1種のみを
使用する他、2種以上をブレンドして使用してもよい。
【0028】本発明の電子写真感光体に使用可能なホー
ル輸送剤としては、例えばN,N,N’,N’−テトラ
フェニルベンジジン誘導体、N,N,N’,N’−テト
ラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N’,
N’−テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体、N,
N,N’,N’−テトラフェニルフェナントリレンジア
ミン誘導体、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)
−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール
系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アント
ラセン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール
等のカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1
−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラ
ゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、
インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキ
サゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾー
ル系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合
物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物や、縮
合多環式化合物が挙げられる。特に、一般式[4]で示
されるスチルベン誘導体が好適に使用される。
【0029】本発明において、ホール輸送剤は1種のみ
を使用するほか、2種以上をブレンドして使用してもよ
い。
【0030】本発明の単層型感光体の感光層膜厚は5〜
100μm、更には10〜50μm程度が好ましい。電
荷発生剤は全バインダー樹脂重量に対して0.1〜50
wt%、更には0.5〜30wt%含有させることが好
ましい。電子輸送剤は全バインダー樹脂重量に対して5
〜100wt%、更には10〜80wt%含有させるこ
とが好ましい。ホール輸送剤は全バインダー樹脂重量に
対して5〜500wt%、更には25〜200wt%含
有させることが好ましい。電子輸送剤とホール輸送剤と
をブレンドして使用する場合、電子輸送剤とホール輸送
剤との総量は、全バインダー樹脂に対して20〜500
wt%、更には30〜200wt%含有させることが好
ましい。
【0031】感光層には、前述の各成分のほかに、電子
写真特性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の種々の
添加剤、例えば、酸化防止剤、ラジカル補足剤、一重項
クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、
可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワ
ックス、アクセプター、ドナー等を配合することができ
る。また、感光層の感度を向上させるために、例えば、
テルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等
の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
【0032】支持体と感光層との間には、感光体の特性
を阻害しない範囲でバリア層が形成されていてもよい。
また、感光体の表面には保護層が形成されていてもよ
い。
【0033】感光層が形成される支持体としては、導電
性を有する種々の材料を使用することができ、例えば、
鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、
モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、
パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属
単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラス
チック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化イン
ジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
【0034】支持体の形状は、使用する画像形成装置の
構造に合わせて、シート状、ドラム状等のいずれであっ
てもよく、支持体自体が導電性を有するか、あるいは支
持体の表面が導電性を有していればよい。また、支持体
は使用に際して十分な機械的強度を有するものが好まし
い。
【0035】感光層を塗布の方法により形成する場合に
は、前記例示の電荷発生剤、電荷輸送剤、バインダー樹
脂等を適当な溶剤とともに、公知の方法、例えば、ロー
ルミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシエーカ
ー、超音波分散機等を用いて分散ブレンドして分散液を
調整し、これを公知の手段により塗布して乾燥させれば
よい。
【0036】上記分散液を作製するための溶剤として
は、種々の有機溶剤が使用可能であり、例えば、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の
アルコール類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサ
ン等の脂肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエ
タン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等
のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル等の
エステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これ
らの溶剤は単独で、または2種以上ブレンドして用いら
れる。
【0037】さらに、電荷発生剤、電荷輸送剤等の分散
性、感光層表面の平滑性を良くするために、界面活性
剤、レベリング剤等を使用してもよい。
【0038】
【発明の実施形態】以下、実施例および比較例をあげて
本発明を説明する。なお、以下の実施形態は本発明を具
体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する
ものではない。
【0039】[実施例1〜11][比較例1〜6]電荷発
生剤としてX型無金属フタロシアニン(PcH2)3重
量部、電子輸送剤として一般式[2]で示される化合物
(ETM−1)40重量部、ホール輸送剤として一般式
[3]で示される化合物(HTM−1)80重量部、バ
インダー樹脂として、一般式[1]で示される繰返し構
造単位のポリカーボネート樹脂<A>(重量平均分子量
50,000)と、一般式[2]で示される繰返し構造
単位のポリカーボネート樹脂<B>(重量平均分子量5
0,000)をブレンドしたバインダー樹脂(Resi
n−1〜−16、Resin−33〜−38)と、他の
一定種のポリカーボネート樹脂<X>(重量平均分子量
50,000)とブレンドし、テトラヒドロフラン80
0重量部とともにボールミル中で24時間分散あるいは
溶解させ、単層型感光層用塗布液を調合した。そして、
この塗布液を、支持体としてのアルミニウム素管上にデ
ィップコート法にて塗布し、110℃、30分間の熱風
乾燥を行い、膜厚25μmの単一感光層を有する単層型
感光体を作製した。
【0040】[実施例12〜22][比較例7〜12]バ
インダー樹脂として、一般式[1]で示される繰返し構
造単位と一般式[2]で示される繰返し構造単位の、重
量平均分子量50,000の共重合ポリカーボネート樹
脂<C>(Resin−17〜−32、Resin−3
9〜−44)と、ポリカーボネート樹脂<X>とをブレ
ンドして使用した以外は、実施例1〜16と同様にして
単層型感光体を作製した。
【0041】ポリカーボネート<A>
【化7】
【0042】ポリカーボネート<B>
【化8】
【0043】ポリカーボネート<C>
【化9】
【0044】電子輸送剤<ETM−1>
【化10】
【0045】ホール輸送剤<HTM−1>
【化11】
【0046】ポリカーボネート<X>
【化12】
【0047】[耐摩耗性評価試験]上記各実施例、比較
例の電子写真感光体を、ブレードクリーニング手段を有
するデジタル複写機(京セラミタ株式会社製「Crea
ge7340」)に搭載し、A4サイズ紙、7万枚の印
写試験を実施し、印写試験前後の感光層の膜厚を測定
し、膜厚変化量を算出した。膜厚変化量が小さいほど耐
摩耗性が良好であることを示す。膜厚変化量については
3.0μm以下を可、3.0μmより大きい場合を不可
とした。
【0048】[電気特性評価試験]GENTEC社製のド
ラム感度試験機を用いて、印写試験前の各実施例、比較
例の電子写真感光体表面に印加電圧を加えて、その表面
を+700Vに帯電させた。そして、露光光源であるハ
ロゲンランプの白色光からバンドパスフィルタを用いて
取り出した波長780nmの単色光(半値幅20nm、
光強度8μJ/cm2)を露光し、露光開始から0.5
秒経過した時点での表面電位を残留電位(VL)として
測定した。残留電位VLが低いほど、感光体は高感度で
ある。VLについては100V以下を可、100Vより
大きい場合を不可とした。
【0049】各実施例、比較例の電子写真感光体につい
て、上記の評価試験を実施した。結果を表1、2に示し
た。なお、表1中の<A>含有量wt%とは、一般式
[1]で示されるポリカーボネート<A>と一般式
[2]で示されるポリカーボネート<B>中の、ポリカ
ーボネート<A>の含有量を示し、表2中の共重合樹脂
<C>中の一般式[1]の含有量wt%とは、一般式
[1]で示される繰返し構造単位と一般式[2]で示さ
れる繰返し構造単位中の、一般式[1]で示される繰返
し構造単位のモノマーの含有量を示す。
【0050】また、図1、2は表1の結果をグラフ化し
たものである。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】表1、2より、バインダー樹脂中に少なく
とも電荷発生剤と電荷輸送剤とを含有する単層型の感光
層を導電性基体上に備え、前記バインダー樹脂が、一般
式[1]で示される繰返し構造単位と一般式[2]で示
される繰返し構造単位よりなるポリカーボネート樹脂を
含有し、一般式[1]で示される繰返し構造単位と一般
式[2]で示される繰返し構造単位の重量含有比が4
0:60〜10:90の範囲にあり、且つ、前記バイン
ダー樹脂総量に対して、一般式[1]で示される繰返し
構造単位と一般式[2]で示される繰返し構造単位の和
が60wt%以上であることを特徴とする単層型電子写
真感光体が、耐摩耗性に優れ、且つ感度が良好であるこ
とが明確である。
【0054】特に、図1より、一般式[1]で示される
繰返し構造単位(bis−ZC型ポリカーボネート)の
含有量が増加すると、耐摩耗性は向上するが、感度が悪
化し、一方、一般式[2]で示される繰返し構造単位の
含有量が増加すると、感度は良好となるが、耐摩耗性が
低下する傾向がある。
【0055】
【発明の効果】以上のように、バインダー樹脂中に少な
くとも電荷発生剤と電荷輸送剤とを含有する単層型の感
光層を導電性基体上に備え、前記バインダー樹脂が、一
般式[1]で示される繰返し構造単位と一般式[2]で
示される繰返し構造単位よりなるポリカーボネート樹脂
を含有し、一般式[1]で示される繰返し構造単位と一
般式[2]で示される繰返し構造単位の重量含有比が4
0:60〜10:90の範囲にあり、且つ、前記バイン
ダー樹脂総量に対して、一般式[1]で示される繰返し
構造単位と一般式[2]で示される繰返し構造単位の和
が60wt%以上であることを特徴とする単層型電子写
真感光体が、耐摩耗性に優れ、且つ感度が良好である。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜9、比較例1〜4において、ポリカ
ーボネート<A>+ポリカーボネート<B>中の、<A
>の含有量と、摩耗量、感度との関係を示すグラフであ
る(全バインダー樹脂に対する<A>+<B>含有量は
90wt%)。
【図2】実施例7、10、11、比較例5、6におい
て、全バインダー樹脂に対する<A>+<B>の含有量
と、摩耗量、感度との関係を示すグラフである(<A
>:<B>=70wt%:30wt%)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/3417 C08K 5/3417 C08L 69/00 C08L 69/00 101/00 101/00 G03G 5/06 313 G03G 5/06 313 314 314A 371 371 (72)発明者 屋島 亜矢子 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 京セラ ミタ株式会社内 (72)発明者 中村 恭一 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 京セラ ミタ株式会社内 (72)発明者 宮本 栄一 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 京セラ ミタ株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA19 AA20 AA21 AA31 BA13 BA14 BA38 BA63 BA64 BB20 BB26 BB53 BB54 FA30 FC15 4J002 BJ003 CG011 CG012 DA116 DG026 DJ006 EA046 EE057 EL086 EL137 EL147 EN066 EN077 EQ016 ER017 ES007 ET007 EU026 EU027 EU036 EU037 EU046 EU106 EU117 EU126 EU127 EU167 EU217 EU227 EV307 EV327 FD096 GP03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダー樹脂中に少なくとも電荷発生剤
    と電荷輸送剤とを含有する単層型の感光層を導電性基体
    上に備え、前記バインダー樹脂が、一般式[1]で示さ
    れる繰返し構造単位と一般式[2]で示される繰返し構
    造単位よりなるポリカーボネート樹脂を含有し、一般式
    [1]で示される繰返し構造単位と一般式[2]で示さ
    れる繰返し構造単位の重量含有比が40:60〜10:
    90の範囲にあり、且つ、前記バインダー樹脂総量に対
    して、一般式[1]で示される繰返し構造単位と一般式
    [2]で示される繰返し構造単位の和が60wt%以上
    であることを特徴とする単層型電子写真感光体。 一般式[1]; 【化1】 (一般式[1]中、Zは炭素数5〜7の置換基を有して
    もよいシクロアルキリデン基を示す。) 一般式[2]; 【化2】 (一般式[2]中、R1水素原子またはメチル基を示
    し、Zは置換基を有してもよい、炭素数5〜7のシクロ
    アルキリデン基を示す。)
  2. 【請求項2】前記バインダー樹脂が、一般式[1]で示
    される繰返し構造単位と一般式[2]で示される繰返し
    構造単位の共重合ポリカーボネート樹脂であることを特
    徴とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。
  3. 【請求項3】前記バインダー樹脂が、一般式[1]で示
    される繰返し構造単位のポリカーボネート樹脂と一般式
    [2]で示される繰返し構造単位のポリカーボネート樹
    脂をブレンドしていることを特徴とする請求項1記載の
    単層型電子写真感光体。
  4. 【請求項4】一般式[1]、[2]中、Zがシクロヘキ
    シリデンであることを特徴とする請求項1記載の単層型
    電子写真感光体。
  5. 【請求項5】前記電荷発生剤が、フタロシニン系顔料を
    含有することを特徴とする請求項1記載の単層型電子写
    真感光体。
  6. 【請求項6】前記電荷輸送剤が、一般式[3]で示され
    る電子輸送剤、または一般式[4]で示されるホール輸
    送剤を含有することを特徴とする請求項1記載の単層型
    電子写真感光体。 一般式[3]; 【化3】 (一般式[3]中、R2はハロゲン原子、置換基を有し
    てもよい、アルキル基またはアリール基を示し、R3
    置換基を有してもよい、アルキル基またはアリール基、
    または基:−O−R3aを示す。R3aは、置換基を有して
    もよい、アルキル基またはアリール基を示す。) 一般式[4]; 【化4】 (一般式[4]中、R4およびR6は同一または異なっ
    て、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有して
    もよいアリール基、置換基を有してもよい、アラルキル
    基またはアルコキシ基を示し、R5およびR7は同一また
    は異なって、水素原子、置換基を有してもよい、アルキ
    ル基またはアルコキシ基を示す。但し、R5およびR7
    置換位置がパラ位の場合、R5およびR7は水素原子であ
    る。)
  7. 【請求項7】未転写トナーをブレードクリーニング手段
    により回収する画像形成装置に使用されることを特徴と
    する請求項1記載の単層型電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006036647A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Kyocera Mita Corp ナフトキノン系化合物およびそれを用いた電子写真感光体
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