JP3940737B2 - 湿式現像用画像形成装置 - Google Patents
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前記電荷発生剤は、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンおよびクロロガリウムフタロシアニンから選ばれる少なくとも1種を含有しているのがよい。
前記一般式(I)において、炭素数1〜12のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ペプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等の直鎖または分岐したアルキル基が挙げられる。
炭素数1〜12のフルオロアルキル基としては、例えばモノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルなどのフルオロメチル、モノフルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチルなどのフルオロエチル、フルオロプロピル、フルオロブチル、フルオロヘキシル、フルオロオクチル、フルオロドデシル等のフルオロ基で置換された炭素数1〜12のアルキル基が挙げられる。
アリール基としては、例えばフェニル、トリル、キシリル、クメニル、メシチル、ビフェニリル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどが挙げられる。
基R11とR12が環を形成したシクロアルキリデン基としては、例えばシクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基、シクロオクチリデン基、シクロノニリデン基、シクロデシリデン基、シクロウンデシリデン基などの炭素数5〜12のシクロアルキリデン基が挙げられる。
一般式(I)および(D)において、炭素数3以下のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル等が挙げられる。炭素数3以下のフルオロアルキル基としては、例えばフルオロメチル、フルオロエチル、フルオロプロピル等が挙げられる。
融点が160℃以下のビフェノールを使用すると、炭化水素系溶媒に対する耐久性が向上する理由としては、該ビフェノールは融点が160℃を越えるビフェノールと比較して置換基が大きいため、これによって感光層が緻密になり、炭化水素系溶媒の感光層内への浸入や感光層からの電荷発生剤や電荷輸送剤の溶出が抑制されるためではないかと推測される。
本発明の電子写真感光体に使用可能な電荷発生剤としては、例えば無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、α-チタニルフタロシアニン、Y-チタニルフタロシアニン、V-ヒドロキシガリウムフタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、ピリリウム顔料、アンサンスロン顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料といった有機光導電体、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミニウム、アモルファスシリコンといった無機光導電材料などが挙げられる。これらの電荷発生剤は単独でまたは2種以上をブレンドして用いてもよい。
これらの電荷発生剤は、所望の領域に吸収波長を有するように、単独または2種以上をブレンドして使用することができる。
本発明の感光体に使用される電荷輸送剤には、電子輸送剤および正孔輸送剤が挙げられる。特に単層型感光体においては、感光層中に電子輸送剤および正孔輸送剤を含有させておくのが好ましい。
電子輸送剤としては、例えばジフェノキノン誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、マロノニトリル誘導体、チオピラン誘導体、チオキサントン誘導体(2,4,8−トリニトロチオキサントン等)、フルオレノン誘導体(3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン誘導体等)、アントラセン誘導体、アクリジン誘導体、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸誘導体、無水マレイン酸誘導体、ジブロモ無水マレイン酸誘導体などの、電子受容性を有する化合物が挙げられる。これらの電子輸送剤は単独でまたは2種以上をブレンドして用いてもよい。
炭素数1〜12のアルキル基としては、前記と同様のアルキル基が挙げられる。炭素数5〜12のシクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。炭素数1〜12のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、ドデシルオキシ等が挙げられる。炭素数6〜12のアリール基としては、例えばフェニル、トリル、キシリル、クメニル、メシチル、ビフェニリル、ナフチルなどが挙げられる。
・ 有機性が20の炭素原子を23個有している。
・ 有機性が70のニトロ基を1個有している。
よって、有機性値は20×23+70×1=530となる。
無極性因子
・ 無極性が60のナフタレン環を1個有している。
・ 無極性が15のベンゼン環を2個有している。
・ 無極性が65のケトン基を3個有している。
・ 無極性が70のニトロ基を1個有している。
よって、無極性値は60×1+15×2+65×3+70×1=355となる。
以上の用に、上記I/O値は電子輸送剤の極性を示す指標となるものである。よって、I/O値が0.5未満では、感光体の炭化水素系溶媒に対する耐久性が低下する傾向にあり、好ましくない。
正孔輸送剤としては、例えばN,N,N’,N’‐テトラフェニルベンジジン誘導体、N,N,N’,N’‐テトラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’‐テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’‐テトラフェニルフェナントリレンジアミン誘導体、2,5‐ジ(4−メチルアミノフェニル)‐1,3,4‐オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンなどのスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾールなどのカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンなどのピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物などの含窒素環式化合物や、縮合多環式化合物が挙げられる。
本発明においては、特に前記一般式(B)または(C)で表されるスチリルアミン構造部位を有する正孔輸送剤を使用するのが電気特性を満足するうえで好ましい。このような正孔輸送剤は、具体的には、例えば下記一般式(B1)または(C1)で表されるものが挙げられる。
一般式(B),(C),(B1),(C1)において、炭素数8以下のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ペプチル、オクチル等の直鎖または分岐したアルキル基が挙げられる。炭素数6〜20のアリール基としては、例えばフェニル、トリル、キシリル、クメニル、メシチル、ビフェニリル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどが挙げられる。炭素数8以下のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ等が挙げられる。炭素数8以下のアルケニル基としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニルなどが挙げられる。
導電性基体としては、導電性を有する各種の材料が使用可能であり、例えば鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮などの金属単体、上記金属が蒸着もしくはラミネートされたプラスチック材料、さらにヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウムなどで被覆されたガラスなどが挙げられる。
積層型感光体の電荷発生層および電荷輸送層を形成するには、電荷発生剤および電荷輸送剤をそれぞれ適当なバインダ樹脂および溶媒と共に、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機などを用いて混合して分散液を調製し、これを公知の手段により塗布して乾燥させればよい。また、単層型の感光層を形成するには、電荷発生剤、電荷輸送剤を適当なバインダ樹脂および溶媒と共に上記と同一の方法で分散液を調製し、これを公知の手段により塗布して乾燥させればよい。
以下の実施例および比較例で使用したバインダ樹脂、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤は以下の通りである。
(1)実施例で使用したバインダ樹脂
上記の電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤およびバインダ樹脂を表2に示す組み合わせで用いた。すなわち、表2に示す電荷発生剤(CGM-1〜5)を下記に示す所定量で用い、これに正孔輸送剤(HTM-1、2)50質量部、電子輸送剤 (ETM-1〜5)を50質量部、バインダ樹脂 (Resin-1〜4、比較Resin-1〜5)を100質量部、レベリング剤としてジメチルシリコンオイル(信越化学工業社製のKF-96-50CS)を0.1質量部および溶媒としてテトラヒドロフランを750質量部の割合で加え、超音波分散機にて50分間混合分散して単層型感光層用塗布液を調製した。この塗布液を長さ254mm、直径30mmのアルミニウム素管上の全面に塗布した後、130℃で30分間熱風乾燥することにより膜厚22μmの感光層を有する単層型電子写真用感光体を作製した。
CGM−1(X型無金属フタロシアニン):4質量部
CGM−2(Y型チタニルフタロシアニン):2質量部
CGM−3(V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン):2.5質量部
CGM−4(クロロガリウムフタロシアニンII型):3.5質量部
なお、チタニルフタロシアニン(CGM-2)を使用する場合には、該チタニルフタロシアニン2.0質量部に分散補助剤としてPigment Orange 16(CGM−5)2.0質量部を混合した。
上記方法にて得られた感光体を100gのアイソパーG(湿式画像形成装置の現像液に使用される脂肪族系炭化水素)中に密閉系にて、暗所、50℃で3500時間、感光層全面を浸漬させた。一方、正孔輸送剤を所定濃度にてアイソパーG中に溶解させ、UV測定により、前記正孔輸送剤のピーク波長での、濃度−吸光度検量線を作製した。そして、感光体を浸漬したアイソパーGのUV測定を行い、前記検量線を用いて正孔輸送剤のピーク波長での吸光度から、溶出量を算出した。溶出量が少ないほど感光体の耐溶媒性は高い。
上記実施例、比較例で得られた単層型感光体を、780nmのレーザを露光光源とする、現像溶液にアイソパーG (エクソン化学)を使用した、図1と類似の湿式現像プロセスを有する画像形成装置(京セラミタ株式会社製KM−5530改造機)に搭載し、初期表面電位を全ての単層型感光体について+700Vに設定した際の残留電位(感度)をプローブ9(図1)により測定した。その後、駆動時間1200分のA4横単発複写を行い、複写前後の感光層の膜厚差を測定して、摩耗量を求めた。
2 帯電器
3 露光光源
4 湿式現像器
5 転写器
6 転写材
7 クリーニングブレード
Claims (5)
- 少なくとも、電子写真感光体を帯電させる帯電手段、前記感光体への印字パターンの露光手段、現像液を用いて前記印字パターンのトナー像を形成する湿式現像手段、および前記トナー像を転写材に転写させる転写手段を備え、前記現像液がトナーを炭化水素系溶媒に分散させたものである湿式現像用画像形成装置であって、
前記電子写真感光体が、導電性基体上に、少なくとも電荷発生剤、電荷輸送剤、バインダ樹脂を含有した感光層が設けられたものであり、前記バインダ樹脂が、下記一般式(A)で表されるビフェノールを含むモノマーから合成される下記一般式(I)で表されるポリカーボネート樹脂であり、かつ一般式(A)で表される前記ビフェノールの融点が160℃以下であることを特徴とする湿式現像用画像形成装置。
- 前記感光層が、電荷発生剤および電荷輸送剤を同一層に含有する単層型感光層であることを特徴とする請求項1記載の湿式現像用画像形成装置。
- 前記電荷輸送剤として、無機性度を有機性度で割った値(I/O値)が0.5以上である電子輸送剤を含有したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の湿式現像用画像形成装置。
- 前記電荷発生剤が、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンおよびクロロガリウムフタロシアニンから選ばれる少なくとも1種を含有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の湿式現像用画像形成装置。
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