JP2005181387A - 表示デバイス用粒子、表示デバイス用粒子の製造方法、画像表示媒体および画像形成装置 - Google Patents

表示デバイス用粒子、表示デバイス用粒子の製造方法、画像表示媒体および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】黒色画像表示部の光学反射濃度を高くすることができる表示デバイス用粒子を提供すること。
【解決手段】正または負に帯電し得る性質、及び、カーボンブラックを含み、前記カーボンブラックを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも経て作製される表示デバイス用粒子において、前記カーボンブラックのpHが3.5以下であり、前記油相溶液が窒素原子を含有する化合物を含むことを特徴とする表示デバイス用粒子。
【選択図】 なし

Description

本発明は画像の表示に用いられる表示デバイス用粒子およびその製造方法、前記表示デバイス用粒子を用いた繰り返し書き換えが可能な画像表示媒体、および、この画像表示媒体を用いた画像形成装置に関するものである。
従来より、繰り返し書き換えが可能な画像表示媒体として、Twisting Ball Display(2色塗り分け粒子回転表示)、電気泳動、磁気泳動、サーマルリライタブル媒体、メモリ性を有する液晶などの表示技術が提案されている。前記表示技術は、画像のメモリ性には優れるが、表示面を紙のような白色表示とすることができず、コントラストが低いという問題があった。
一方、上記のような問題を解決するトナーを用いた表示技術として、導電性着色トナーと白色粒子を対向する電極基板間に封入し、非表示側の基板の電極表面に設けた電荷輸送層を介して導電性着色トナーへ電荷を注入し、電荷注入された導電性着色トナーが非表示基板に対向して位置する表示基板側へ、電極基板間の電界により移動し、導電性着色トナーが表示側の電極基板内側へ付着して導電性着色トナーと白色粒子とのコントラストにより画像を表示する表示技術が提案されている(特許文献1)。
この表示技術は、画像表示媒体が全て固体で構成されており、白色と黒色との表示を原理的に100%切り替えることができる点で優れている。しかし、上記技術では、非表示側の電極基板の電極表面に設けた電荷輸送層に接しない導電性着色トナーや、他の導電性着色トナーから孤立している導電性着色トナーが存在する。これらの導電性着色トナーは、電荷が注入されないために電界によって移動せずにランダムに基板内に存在するため、コントラストが低いという問題があった。
また、一対の基板と、印加された電界により前記基板間を移動可能に前記基板の間に封入されると共に、色及び帯電特性が異なる複数種類の粒子群と、を含む画像表示媒体を利用した画像表示技術も提案されている(特許文献1参照)。この技術によれば高い白色度が得られるが、黒色の画像を表示しようとした場合には、高い光学反射濃度を得ることができなかった。
特開2001−312225号公報 Japan Hardcopy‘99 論文集、p249−252
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、黒色画像表示部の光学反射濃度を高くすることができる表示デバイス用粒子及びその製造方法、この表示デバイス用粒子を用いた画像表示媒体並びに画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題を達成するためには、画像表示媒体の画像表示に用いられる粒子(表示デバイス用粒子)に含まれる黒色顔料として実質的に利用されているカーボンブラックの添加量や分散性を制御する必要がある。すなわち、黒色画像表示部の光学反射濃度を高くするためには、カーボンブラックの添加量を大きくすること、および、黒色顔料の表示デバイス用粒子中での分散性をより向上させることが必要である。しかし、添加量には必然的な限界があるため、本質的な解決策としてはカーボンブラックの分散性を向上させることが必要である。
一方、表示デバイス用粒子は、球状の粒子を作製できる懸濁重合等の湿式製法を利用して作製されることが多い。このような造粒方法は、トナーの作製にも多用されている。また、湿式製法で作製される従来のトナーは、トナー中でのカーボンブラックの分散性を向上させるために、塩化ビニール樹脂や酢酸ビニール樹脂等で予め被覆されたカーボンブラックを利用して作製されることが多い。
従って、従来、トナーの作製で利用されていたカーボンブラックの分散性向上技術を利用すれば、上記課題が容易に達成されるようにも考えられる。しかし、本発明者らは、以下に説明するような理由から、トナーの作製で利用されていたカーボンブラックの分散性向上技術を単に利用することは極めて困難であるとの結論に到った。
すなわち、このようなカーボンブラックを分散させたトナーにより形成される黒色画像の光学反射濃度は、着色単位(トナー粒子)自体の光学反射濃度の向上以外にも、紙面上に着色単位(トナー粒子)が積層することにより画像が形成されるという積層効果を利用して、比較的容易に向上させることができる。このため、着色単位(トナー粒子)自体の光学反射濃度の向上は、ある程度達成されていればよく、また、画像とした際にトナー粒子が積層されるために、個々の着色単位(トナー粒子)間での光学反射濃度のバラツキもある程度許容される。
一方、画像表示媒体では、着色単位(表示デバイス用粒子)が、表示面に実質的に単層状に配列して画像が形成される。このため、画像表示媒体においては、トナーからなる画像のように積層効果を利用することができないため、個々の着色単位(表示デバイス用粒子)自体の光学反射濃度の向上がより一層求められ、また、着色単位(表示デバイス用粒子)間の光学反射濃度のバラツキを小さくすることも重要である。すなわち、表示デバイス用粒子に用いられる黒色顔料(カーボンブラック)は、より分散性に優れ、且つ、個々の着色単位(表示デバイス用粒子)中での分散性のバラツキも小さいことが極めて重要である。
よって、表示デバイス用粒子に利用されるカーボンブラックには、従来のトナー技術において利用されていたカーボンブラックよりもより分散性に優れ、且つ、その分散状態が安定したものであることが必要である。
なお、表示デバイス用粒子は、粉砕分級法等の乾式製法を利用しても作製は可能であるが、球状の粒子が得られ易いという点からは懸濁重合等の湿式製法を利用して作製されることが好ましい。この場合、表示デバイス用粒子を構成する顔料や樹脂等の主な原料成分を分散・溶解させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する混合・攪拌工程を経て表示デバイス用粒子が作製される。
この場合、工業的に多量に表示デバイス用粒子を作製しようとすると、製造性を確保するために、予めカーボンブラック等を分散させた油相溶液を調整し、これを容器(ポット)に一定時間保管しておくことが必要となる。
しかし、一旦調整された溶液中のカーボンブラックは、溶液の組成等にも依存するものの時間の経過と共に分散性が徐々に低下する傾向にある。加えて、光学反射濃度を左右する要因である表示デバイス用粒子中のカーボンブラックの分散状態は、混合・攪拌工程において利用するポットに保管された溶液中のカーボンブラックの分散状態の良し悪しによって大きく左右される。
このため、調整直後の溶液中のカーボンブラックの分散性が高いこと以外にも、経時的なカーボンブラックの分散性の低下が起こりにくい(安定した分散状態が長時間維持される)こと、すなわち、ポットライフが長いことも重要である。
本発明者らは、以上に説明したように、画像の形成に用いられるトナーと表示デバイス用粒子との利用形態の違いや、表示デバイス用粒子を工業的に製造する場合の製造性も考慮した結果、トナーの作製に利用されていた従来のカーボンブラックの分散性を向上させる技術をそのまま表示デバイス用粒子に適用することは困難であると考え、鋭意検討した結果、以下の本発明を見出すに到った。
すなわち、本発明は、
<1> 正または負に帯電し得る性質、及び、カーボンブラックを含み、前記カーボンブラックを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも経て作製される表示デバイス用粒子において、
前記カーボンブラックのpHが3.5以下であり、前記油相溶液が窒素原子を含有する化合物を含むことを特徴とする表示デバイス用粒子である。
<2> 前記窒素原子を含む化合物が、アミノ基を含むことを特徴とする<1>に記載の表示デバイス用粒子である。
<3> 前記窒素原子を含む化合物が、反応性基を含むことを特徴とする<1>に記載の表示デバイス用粒子である。
<4> 前記窒素原子を含む化合物が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする<1>に記載の表示デバイス用粒子である。
Figure 2005181387
〔但し、一般式(1)において、nは0以上の整数、Raは反応性基、R1およびR2は、水素原子またはアルキル基を表す。〕
<5> 前記カーボンブラックの粒子径が、25nm以下であることを特徴とする<1>に記載の表示デバイス用粒子である。
<6> 前記カーボンブラックのDBP吸収量が、94(cm3/100g)以下であることを特徴とする<1>に記載の表示デバイス用粒子である。
<7> カーボンブラックを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも含む表示デバイス用粒子製造方法において、
前記カーボンブラックのpHが3.5以下であり、前記油相溶液が窒素原子を含有する化合物を含むことを特徴とする表示デバイス用粒子製造方法である。
<8> 対抗配置された一対の基板と、該一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からならる粒子群と、を少なくとも含み、前記2種類以上の粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、かつ、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色である画像表示媒体において、
前記正負に帯電し得る粒子のいずれか一方の極性に帯電する粒子が、pHが3.5以下のカーボンブラックを含み、前記カーボンブラックと窒素原子を含有する化合物とを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも経て作製される黒色粒子であることを特徴とする画像表示媒体である。
<9> 前記黒色粒子により表示される黒色画像の光学的反射濃度が、1.20以上であることを特徴とする<8>に記載の画像表示媒体である。
<10> 対抗配置された一対の基板と、該一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からならる粒子群と、を少なくとも含み、
前記2種類以上の粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、
前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色であり、前記正負に帯電し得る粒子のいずれか一方の極性に帯電する粒子が、pHが3.5以下のカーボンブラックを含み、前記カーボンブラックと窒素原子を含有する化合物とを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも経て作製される黒色粒子である画像表示媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記一対の基板間に、画像に応じた電界を発生させる電界発生手段を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
以上に説明したように本発明によれば、黒色画像表示部の光学反射濃度を高くすることができる表示デバイス用粒子及びその製造方法、この表示デバイス用粒子を用いた画像表示媒体並びに画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の表示デバイス用粒子及びその製造方法、該表示デバイス用粒子を用いた画像表示媒体、並びに、画像形成装置について詳細に説明する。
(表示デバイス用粒子およびその製造方法)
本発明の表示デバイス用粒子は、正または負に帯電し得る性質、及び、カーボンブラックを含み、前記カーボンブラックを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも経て作製される表示デバイス用粒子において、前記カーボンブラックのpHが3.5以下であり、前記油相溶液が窒素原子を含有する化合物(以下、「含窒素化合物」と称す場合がある)を含むことを特徴とする。
従って、本発明の表示デバイス用粒子を利用した画像表示媒体により黒色画像を表示した場合、その光学反射濃度を高くすることができる。
[本発明の表示デバイス用粒子の構成]
なお、本発明の表示デバイス用粒子は、少なくとも、黒色色材(すなわち、カーボンブラック)、含窒素化合物、及び、樹脂から構成される。また、必要に応じて帯電制御剤が含まれてもよく、色材が帯電制御剤を兼ねる構成であってもよい。以下に、本発明の表示デバイス用粒子の構成材料等について詳細に説明する。
−含窒素化合物−
本発明の表示デバイス用粒子の作製に際して用いられる含窒素化合物は、油相溶液中にて、カーボンブラックと親和し、カーボンブラックの分散性を向上させる機能を有するものである。また、含窒素化合物は、油相溶液中でのカーボンブラックの分散状態を安定して維持し続ける能力が高いため、工業的に表示デバイス用粒子を作製する際に必要となる油相溶液の造り溜めが十分可能な程度のポットライフを得ることができる。
この含窒素化合物は、その分子内に少なくとも1つ以上の窒素原子を含むものであれば特に限定されないが、アミノ基を含むものであることが好ましい。アミノ基は、後述するような特にpHの高い酸性のカーボンブラックに対して親和する能力が高いため、カーボンブラックの表示デバイス用粒子内での分散性や、表示デバイス用粒子を作製する際に用いられる油相溶液中での分散性および分散安定性をより向上させることができる。加えて、表示デバイス用粒子の帯電性をより向上させる機能も有する。なお、アミノ基は第1〜第3アミンのいずれの結合形態のものでもよく、分子内に2つ以上含まれていてもよい。
また、含窒素化合物は、他の分子との分子間結合の形成が可能な反応性基を含むものであることが好ましい。このような反応性基は、カーボンブラックの周囲に存在する分子と分子間結合を形成できるため、カーボンブラックの表示デバイス用粒子内での分散性や、表示デバイス用粒子を作製する際に用いられる油相溶液中での分散性および分散安定性をより向上させることができる。
このような反応性基の具体例としては、例えば、1価のアクリル酸エステルや、1価のメタアクリル酸エステル等のような重合反応可能な2重結合を含み、他の分子と分子間結合の形成が可能な官能基を例示することができるが、これに限定されるものではない。
また、含窒素化合物の大きさ(分子量)は特に限定されないが、カーボンブラックの表面を多数の含窒素化合物で密に被覆できるように、低分子であることが好ましい。
また、本発明に用いられる含窒素化合物は、その分子内にアミノ基および反応性基の両方を含むものであることがより好ましい。以下にこのような含窒素化合物について、下記一般式(2)に示すような1つのアミノ基と、1つの反応性基とを含む含窒素化合物を具体例として説明するが、本発明に用いられる含窒素化合物は以下の一般式(2)で示される具体例のみに限定されるものではない。
Figure 2005181387
但し、一般式(2)において、nは0以上の任意の整数を表し、1〜8の範囲内が好ましく、1〜3の範囲内がより好ましい。また、Raは、反応性基を表し、具体的には上述したような反応性基が例示できる。
また、R1およびR2は、水素原子、アルキル基等が挙げられ、R1で表される基の構造と、R2で表される基の構造とは同一であっても異なっていてもよい。
なお、R1やR2がアルキル基である場合には、その炭素数は1〜10の範囲内が好ましく、1〜2の範囲内(すなわち、メチル基やエチル基)であることが特に好ましい。
以上に説明したような一般式(2)で表されるような含窒素化合物の具体例として、例えば、Raが1価のアクリル酸エステルや、1価のメタアクリル酸エステルであり、R1およびR2がアルキル基であるような場合には、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル、メタアクリル酸ジエチルアミノエチルなどの含窒素化合物が挙げられる。
−色材(カーボンブラック)−
本発明の表示デバイス用粒子に含まれる黒色色材、すなわちカーボンブラックとしては、pHが3.5以下の酸性のカーボンブラック(所謂酸性カーボンブラック)が用いられる。なお、酸性カーボンブラックとは、広義にはカーボンブラックと純水とを煮沸した後の懸濁液のpHを測定した時の値が6以下のものを意味するが、本発明においては、pHが3.5以下の酸性カーボンブラックを用いることが必要である。pHが3.5を超える酸性カーボンブラックを用いた場合には、表示デバイス用粒子を作製する際に用いられる油相溶液中での分散性や分散安定性が不充分となり、結果的に表示デバイス用粒子中におけるカーボンブラックの分散性の低下を招く。
従って、このような観点から本発明で用いられる酸性カーボンブラックのpHは、3.5以下であることが必要であり、3.1以下であることが好ましく、2.8以下であることがより好ましい。なお、酸性カーボンブラックのpHの下限値は特に限定されないが、材料入手性等から、2以上であることが好ましい(なお、以下の説明において、「酸性カーボンブラック」とは、pHが3.5以下であることを意味するものとする)。
なお、表示デバイス用粒子の作製に際して用いられる油相溶液には、少なくとも酸性カーボンブラックおよび含窒素化合物が含まれていればよいが、実用上は、樹脂(前駆体であるモノマーとして存在する場合も含む)が含まれていることが好ましい。この場合、酸性カーボンブラックの油相溶液に対する添加量は、樹脂100重量部に対して3〜20重量部の範囲内が好ましく、4〜10の範囲内がより好ましい。添加量が樹脂100重量部に対して3重量部未満の場合には、この油相溶液を作製して得られる表示デバイス用粒子の着色が不充分となり、表示される黒色画像の光学反射濃度を高くすることができなくなる場合がある。一方、添加量が樹脂100重量部に対して20重量部を超える場合には、油相溶液中の酸性カーボンブラックの濃度が高すぎるために、油相溶液中のカーボンブラックの分散性や分散安定性が低下してしまう場合がある。
また、表示デバイス用粒子中に含まれる酸性カーボンブラックの添加量は、1〜60重量%の範囲内であることが好ましく、5〜50重量%の範囲内であることがより好ましい。表示デバイス用粒子中に含まれる酸性カーボンブラックの添加量が1重量%未満の場合には、表示デバイス用粒子の着色が不充分となり、表示される黒色画像の光学反射濃度を高くすることができなくなる場合がある。また、60重量%を超える場合には、高濃度のカーボンブラックを含む油相溶液を調整する必要がある。しかし、この場合、カーボンブラックの分散性および分散安定性に優れた油相溶液を調整することが困難になる場合がある。
本発明に用いることができるpH3以下の酸性カーボンブラックとしては、市販品が利用でき、三菱化成社のMA7、MA8、MA11、MA100、MA220、#1000、#2200B、#2350、#2400B、#2650、キャボット社製のMOGUL L、REGAL 400R、MONARCH 1000、M1300、Black pearls 1300等、コロンビア社製のRAVENシリーズの1035、1040、1255、3500等が挙げられる。
また、酸性カーボンブラックの粒子径は25nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。粒子径が25nmを超える場合には、油相溶液やこの油相溶液を用いて作製される表示デバイス用粒子中に酸性カーボンブラックが均一に分散できなくなる場合があり、この表示デバイス用粒子を用いて表示された黒色画像の光学反射濃度の低下を招く場合がある。
さらに、酸性カーボンブラックのDBP吸収量は、94(cm3/100g)以下であることが好ましく、65(cm3/100g)以下であることがより好ましい。DBP吸収量が94(cm3/100g)を超えると、樹脂の前駆体成分としてモノマーや、重合性の反応基を有する含窒素化合物を含むような油相溶液を用いて、これと水相溶液とを混合・攪拌して得られた乳化液中で重合反応させる場合に、これら重合性の成分の転相が起こり、乳化液全体がクリーム状に固化したりしてしまうため、表示デバイス用粒子が作製できなくなる場合がある。
また、視認性の観点から酸性カーボンブラックそのものの光学反射濃度は、1.35以上であるのが望ましい。酸性カーボンブラックそのものの光学反射濃度が1.35より低いと、画像表示した際の黒色の濃度が薄く感じられる場合がある。
−樹脂−
本発明の表示デバイス用粒子を構成する樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単量体の単独重合体および共重合体を例示することができる。
特に代表的な樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。更にポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。
これらに加えて、ポリオレフィン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、塩化ビニル、ポリビニルブチラール、等のポリビニル系樹脂;塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体;スチレンーアクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコン樹脂、及びその変性;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンのようなフッ素樹脂;ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート;アミノ樹脂;エポキシ樹脂等も挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、複数の樹脂を混合して使用しても良い。
以上に列挙したような樹脂は、架橋させて用いてもよい。更に、樹脂としては、従来の電子写真法に用いられるトナー用の主要成分として知られる公知の結着樹脂を、問題なく使用することができる。特に、架橋成分を含んだ樹脂を用いることが好ましい。
−その他の添加剤−
本発明の表示デバイス用粒子には、色材(酸性カーボンブラック)、含窒素樹脂および樹脂以外にも必要に応じて他の成分・添加剤を用いることができる。
例えば、本発明の表示デバイス用粒子には、帯電性を制御するために、帯電制御剤を添加してもよい。
帯電制御剤としては、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが使用でき、例えば、セチルピリジルクロライド、P−51、P−53(オリエント化学工業社製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、また、酸化金属微粒子、又は、各種カップリング剤により、表面処理された酸化金属微粒子をあげることができる。
帯電制御剤の添加量は、0.1〜10質量%の範囲内であることが好ましく、0.5〜5質量%の範囲内がより好ましい。また、帯電制御剤の大きさとしては、体積平均粒子径で、5μm以下のものが好適に用いられ、1μm以下のものであることがより好ましい。また、表示デバイス用粒子中において相溶状態で存在していてもよい。
帯電制御剤としては、無色、低着色力、又は、添加される表示デバイス用粒子全体の色と同系色であることが望ましい。無色、低着色力、又は、添加される表示デバイス用粒子全体の色と同系色(つまり、表示デバイス用粒子に含まれる色材の色と同系色)の帯電制御剤を使用することにより、選択される粒子の色相へのインパクトを、低減することができる。
ここで、「無色」とは、色彩を有しないことを意味し、「低着色力」とは、含まれる粒子全体の色彩に与える影響が小さいことを意味する。また、「添加される表示デバイス用粒子全体の色と同系色」とは、それ自身黒色(すなわちカーボンブラックの色)あるいはこれに近い色相を有するもであり、結果として、添加される表示デバイス用粒子全体の色彩に与える影響が小さいものであることを意味する。いずれにしても、帯電制御剤の色としては、「無色」、「低着色力」、「添加される粒子全体の色と同系色」にかかわらず、表示デバイス用粒子の色が十分に黒いものであればよい。
また、本発明の表示デバイス用粒子には、ポリマー微粒子を添加することが好ましい。ポリマー微粒子としては、従来公知のポリマーを使用することができるが、併用する色材よりも比重の低いものを使用することが好ましく、また、ポリマー微粒子自身が色彩を有する場合、併用する色材が有する色彩を考慮して、適宜、選択して使用することが好ましい。更に、併用する樹脂としては、後述するものを使用することができるが、メタクリル系、又は、アクリル系樹脂が好ましく用いられる。
ポリマー微粒子としては、具体的には、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、尿素ホリマリン樹脂、スチレン・アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂等を単独又は複数組み合わせて使用することができるが、これらに限定されるものではない。これらの樹脂は、架橋構造を有していることが好ましく、更に、併用する樹脂相よりも屈折率が高いものであることがより好ましい。
ポリマー微粒子は、球形、不定形、偏平形などの形状を有するものを使用することができるが、球形であることがより好ましい。
ポリマー微粒子の体積平均粒子径は、表示デバイス用粒子よりも小さいものであれば用いることができるが、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。また、粒度分布はシャープなものがよく、より好ましくは、単分散であることが好ましい。
更に、より小さい比重の表示デバイス用粒子を作製する観点から、ポリマー微粒子の一部又は全部が、中空粒子からなることが好ましい。かかる中空粒子の体積平均粒子径は、表示デバイス用粒子よりも小さいものであれば用いることができるが、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。特に、中空粒子の場合、光の散乱の観点から、体積平均粒子径は、0.1〜1μmであることが更に好ましく、0.2〜0.5μmであることが特に好ましい。
ここで、「中空粒子」とは、粒子内部に空隙を有するものを指す。空隙は10〜90%であることが好ましい。また、「中空粒子」は、中空のカプセル状態のものであっても、粒子の外壁が多孔質状態のものであってもよい。
また、中空粒子は、中空のカプセル状態のものは外殻部の樹脂層と粒子内部の空気層との界面における屈折率の差、外壁が多孔質状態のものは外壁と空洞の間の屈折率の差、によって起こる光の散乱を利用して白色度を上げること、及び隠蔽性を高めることがができるため、白色の表示デバイス用粒子に内在させることが特に好ましい。
また、本発明の表示デバイス用粒子において、ポリマー微粒子の添加量は、表示デバイス用粒子全体に対して、1〜40質量%の範囲であることが好ましく、1〜20質量%の範囲であることがより好ましい。ポリマー微粒子の添加量が1質量%より少ない場合には、ポリマー微粒子の添加による比重の低減の作用が現われずらい場合がある。また、ポリマー微粒子の添加量が40質量%より多い場合には、表示デバイス用粒子を作製する際における分散性等の製造性が劣る場合がある。
本発明の表示デバイス用粒子には、更に、抵抗調整剤が添加されることが好ましい。抵抗調整剤を添加することにより、粒子相互間の電荷交換を早くすることが可能となり、表示画像の早期安定化を達成することが可能となる。ここで抵抗調整剤とは、導電性の微粉末のことを意味し、特に、電荷交換や、電荷の漏洩を適度に生じる導電性の微粉末であることが好ましい。抵抗調整剤を共存させることにより、長期にわたる粒子間摩擦や、粒子−基板表面間摩擦による粒子の荷電量の増大、いわゆるチャージアップを回避することが可能となる。
抵抗調整剤としては、体積抵抗率が1×106Ωcm以下、好ましくは、1×104Ωcm以下の無機微粉末が好適に挙げられる。具体的には、例えば、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、各種導電性酸化物でコートされた微粒子、例えば、酸化スズコートされた酸化チタン等などが挙げられる。抵抗調製剤としては、無色、低着色力、又は、含まれる粒子全体の色と同系色のものであることが好ましい。これらの用語の意義については、帯電制御剤のところで説明したものと同様である。抵抗調整剤の添加量としては、着色粒子の色を妨げない範囲であれば問題無く、0.1〜10質量%程度が好ましい。
本発明の表示デバイス用粒子の粒子径としては、一概には言えないが、良好な画像を得るためには、体積平均粒子径が、1〜100μm程度が好ましく、3〜30μm程度がより好ましい。また、粒度分布はシャープであることが好ましく、単分散であることがより好ましい。
[表示デバイス用粒子の製造方法]
本発明の表示デバイス用粒子の製造は、懸濁重合、乳化重合、分散重合などを利用した湿式製法を利用して行なわれる。具体的には、既述したようなpHが3.5以下のカーボンブラックと含窒素化合物とを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも含むものであれば特に限定されない。なお、油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程で得られた乳化液から最終的に表示デバイス用粒子となり得る母粒子が形成される(所謂乳化工程)。
なお、本発明の表示デバイス用粒子の製造方法に用いられる油相溶液は、pHが3.5以下のカーボンブラックと含窒素化合物とを少なくとも分散させたものであるが、実用上は、これに表示デバイス用粒子を構成する樹脂成分のモノマーを含んでいることが好ましく、また、必要に応じて帯電制御剤等の各種添加剤や、モノマーや含窒素化合物を溶解させるための溶媒を含んでいてもよい。
この油相溶媒は、上述したような各種成分を混合後、ボールミル粉砕等を利用して混合・攪拌することにより調整される。また、調整直後の酸性カーボンブラックの分散状態は、含窒素化合物の働きにより長時間に渡って安定して維持されるため、油相溶媒のポットライフが長い。このため、工業的に表示デバイス用粒子を多量に製造する場合に、油相溶媒を造り溜しておくことができ、柔軟な生産が可能である上に、表示デバイス用粒子の品質バラツキも抑制することが可能である。
また、表示デバイス用粒子の形状を制御するために、例えば特開平10−10775号公報に記載されているような湿式製法を利用することが好ましい。この湿式製造方法は、溶媒に樹脂を溶解させ、さらに色材を添加した油相の組成物を、無機分散剤の存在下で水系媒体(水相)中に分散させて粒子を形成する、所謂、懸濁重合法を利用したものであり、モノマーと相溶性のある(溶媒と相溶性のない、もしくは、少ない)重合性のない有機溶媒を添加して懸濁重合をおこない、粒子を作製し、この粒子を乾燥させる工程で、有機溶媒を除去させる乾燥方法を適宜選択する方法である。この乾燥方法としては、後述するような凍結乾燥を利用することが好ましい。
なお、乳化工程に使用される装置としては、一般に乳化機、分散機として市販されているものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、ウルトラタラックス(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミクサー(特殊機化工業社製)、ナショナルクッキングミキサー(松下電器産業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKパイプラインホモミクサー、TKホモミックラインフロー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、クレアミックス(エムテクニック社製)、フィルミックス(特殊機化工業社製)等のバッチ、連続両用乳化機、マイクロフルイダイザー(みづほ工業社製)、ナノメーカー、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVゴウリン(ゴウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等を挙げることができる。
なお、乳化工程を利用して本発明の表示デバイス用粒子を作製する場合には、乳化助剤(分散安定剤)としては、従来、難溶性の微粉末状の無機化合物、例えば、CaCO3、BaSO4、CaSO4、MgCO3、BaCO3、Ca(PO42のような難溶性塩類;珪藻土、タルク、珪酸、粘土のような無機高分子、金属酸化物の粉末を用いることができる。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、澱粉などの水溶性高分子を、上述の無機分散安定剤と共に併用することができる。
これらの無機分散安定剤は、その粒子の表面がカルボキシル基を有する重合体で被覆されていることが好ましく、その被覆により、安定して粒子を製造することができる。カルボキシル基を有する重合体としては、VPO法等による数平均分子量で1000〜200000程度のものが使用できる。
使用されるカルボキシル基を有する重合体の具体例としては、アクリル酸系樹脂、メタクリル酸系樹脂、フマール酸系樹脂、マレイン酸系樹脂等が代表的なものとしてあげられ、これらを構成するモノマーであるアクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸等の単独重合体及びそれらと他のビニルモノマーとの共重合体も使用することができる。また、そのカルボキシル基は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等の金属塩であってもよい。
これらの無機分散安定剤は、平均粒子径が1〜1000nmの範囲のものが用いられ、特に好ましくは5〜100nmの範囲のものである。また、これらの無機分散剤は、表示デバイス粒子100重量部に対し、1〜500重量部の範囲で用いられ、特に好ましくは10〜300重量部の範囲である。
また、分散安定剤として高分子分散剤を用いることもできる。高分子分散剤としては、親水性のものが好ましく、特にカルボキシル基を有する高分子分散剤が好ましく、さらにヒドロキシプロポキシ基、メトキシ基等の親油基でない基を有する高分子分散剤であればより好ましく使用できる。具体的にはカルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースをあげることができ、特にカルボキシメチルセルロースが好ましい。これらセルロースのエーテル化度は0.6〜1.5、平均重合度は50〜3000のものを使用できる。また、そのカルボキシル基は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等の金属塩であってもよい。これらの高分子分散剤は、水系媒体の粘度が20℃で1〜10000mPa・sとなるように用いられ、特に好ましくは1〜2000mPa・sの範囲である。
また、上述したような湿式製法においては必要に応じて、表示デバイス用粒子を構成する樹脂や含窒素化合物を溶解させるために溶剤を用いることができる。溶剤としては樹脂を溶解させ、水と混和しない物が望ましく具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素系溶剤等が挙げられる。これらの溶媒は、ポリマーを溶解できるものであって、かつ、水に溶解する割合が0〜30重量%程度のものであることが好ましい。また、工業的に表示デバイス用粒子を量産するに当たり、安全性、コスト及び生産性をも考慮すると、溶媒としてはシクロヘキサンが特に好ましい。
なお、溶媒を用いた場合には、乳化液中で粒子を形成した後に、乳化液から溶媒を除去する工程を設けることが好ましい。この溶媒除去工程では、乳化液中に形成された粒子の凝集を抑制するために乳化液中の溶媒を凍結乾燥により除去することにより行なう。凍結乾燥は、−10℃ないし−200℃の範囲で行うことができる。好ましくは、−30℃ないし−180℃の範囲である。また、凍結乾燥は、圧力40Pa以下で行うが、特に13Pa以下で行うのが好ましい。
さらに、上述したような湿式製法を経て作製された粒子には、通常、乾燥処理が施される。この乾燥工程においては、真空乾燥機、パドル式乾燥機、振動流動乾燥機、チューブドライヤー、棚段乾燥機、フラッシュドライヤー等の気流式乾燥機等の公知の乾燥機を用いることができる。短時間で粒子を乾燥させるためには、フラッシュドライヤー等の気流式乾燥機を用いることが好ましい。
乾燥して得られた粒子は、そのまま表示デバイス用粒子として利用することもできるが、粒度分布を調整するために、分級操作により、粒度分布を調整することができる。例えば、各種振動篩、超音波篩、空気式篩、及び湿式篩、遠心力の原理を使用したローター回転式分級機、風力分級機等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独、又は、多数組み合わせることにより、所望の粒度分布に調整できる。特に精密に調整する場合は、湿式篩を使用するのが好ましい。
なお、上述したような湿式製法において、粒子の形状を揃える為に、得られた粒子に熱処理を施すことも好適に行うことができる。
また、湿式製法のみならず、従来公知な溶融混練、粉砕、分級法などで得られた粒子に機械的な衝撃力(例えば、ハイブリダイザー(奈良機械製作所)、オングミル(ホソカワミクロン)、θコンポ−ザー(徳寿工作所)等)を加える方法や、加熱させる方法や、特開2000−292971号公報に記載されているような小粒子を凝集させ、合一させ、所望の粒子径に増大させる方法等も粒子の形状を揃える方法として利用することができる。
(画像表示媒体および画像形成装置)
本発明の画像表示媒体は、対向配置された一対の基板と、該一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からなる粒子群と、を少なくとも含み、前記2種類以上の粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、かつ、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色彩を有する画像表示媒体において、前記正負に帯電し得る粒子のいずれか一方の極性に帯電する粒子が本発明の表示デバイス用粒子(すなわち黒色粒子)からなるものである。
従って、本発明の画像表示媒体は、この黒色粒子により黒色画像が形成されるため黒色画像表示部の光学反射濃度を高くすることができ、光学反射濃度を1.20以上とすることも容易である。
−2種類以上の粒子からなる粒子群−
本発明の画像表示媒体に用いられる2種類以上の粒子からなる粒子群は、そのうちの少なくとも1種類(第1の粒子)が正に、他の少なくとも1種類(第2の粒子)が負に帯電し得る性質を有し、かつ、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色彩を有する。
なお、上記説明においては、正に帯電する第1の粒子と、負に帯電する第2の粒子とが、それぞれ1種類ずつであることを前提とした表現を用いたが、両者はそれぞれ1種類のみであっても2種類以上であってもよい(以下、第1の粒子及び第2の粒子、つまり正負に帯電し得る双方の粒子の総称を「表示粒子」と称する場合がある)。
本発明の画像表示媒体において、表示粒子の一方は、黒色であるが、他方は白色であることことが好ましい。言い換えれば、黒色以外の表示粒子は、白色系の色材を含むことが好ましい。黒色以外の表示粒子を白色にすることにより、黒色粒子の着色力、濃度コントラストを向上することができる。この時、黒色以外の粒子を白色にするための白色系の色材としては、酸化チタンが好ましい。また、表示粒子が既述したようにポリマー微粒子を用いたものである場合には、このポリマー微粒子を中空粒子にすることで、白色度をより高めることができ、より高いコントラストを期待することもできる。
なお、本発明の画像表示媒体は、黒色以外の表示粒子が白色であることに制限されるものではない。また、表示粒子においては、そのうち一方が正に、他方が負に帯電し得る性質を有するように調整する必要があるが、異なる種類の粒子が衝突したり、摩擦されたりすることで帯電するときには、両者の帯電列の位置関係により、一方が正に、他方が負にそれぞれ帯電する。このため、例えば、表示粒子に添加する帯電制御剤を適宜選択することにより、この帯電列の位置を適切に調整することができる。
表示粒子の粒度としては、例えば、白色粒子と黒色粒子の粒子径、及び分布をほぼ同等にすることで、いわゆる2成分現像剤のような大粒子径粒子が小粒子径粒子に囲まれるという付着状態が回避されるので、高い白色濃度及び黒色濃度が得られる。
また用いられる2種類の表示粒子の粒度分布の変動係数は、15%以下程度が好ましく、特に好ましくは、単分散がよい。小粒子径粒子は大粒子径粒子の周囲に付着して大きな粒子本来の色濃度を下げることがある。また、コントラストは白黒色粒子の混合比によっても変化することがある。表示粒子の表面積が同等になる程度の混合比率が望ましい。これから大きくずれると比率の多い粒子の色が強くなることがる。
−基板−
基板は、対向配置された一対のものであり、該一対の基板間の空隙には前記表示粒子が封入される。本発明において、基板とは、導電性を有する板状体(導電性基板)であり、画像表示媒体としての機能を持たせるためには、一対の基板のうち少なくとも一方が透明な透明導電性基板であることが必要となる。その際は、当該透明導電性基板が表示基板となる。
導電性基板としては、基板自体が導電性であっても、絶縁性の支持体表面を導電化処理したものであってもよく、また、結晶であるか非晶質であるかは問わない。基板自体が導電性である導電性基板としては、アルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、クロム等の金属及びその合金結晶、Si,GaAs,GaP,GaN,SiC,ZnOなどの半導体を挙げることができる。
絶縁性の支持体としては、高分子フィルム、ガラス、石英、セラミック等を挙げることができる。絶縁性の支持体の導電化処理は、上記基板自体が導電性である導電性基板の具体例で挙げた金属又は金、銀、銅等を、蒸着法、スパッター法、イオンプレーティング法などにより成膜して行うことができる。
透明導電性基板としては、絶縁性の透明支持体の片面に透明電極が形成された導電性基板、又はそれ自体導電性を有する透明支持体が用いられる。それ自体導電性を有する透明支持体としては、ITO、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を挙げることができる。
絶縁性の透明支持体としては、ガラス、石英、サファイア、MgO,LiF,CaF2等の透明な無機材料、また、弗素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ等の透明な有機樹脂のフィルム又は板状体、更にまた、オプチカルファイバー、セルフォック光学プレート等が使用できる。
上記透明支持体の片面に設ける透明電極としては、ITO、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を用い、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の方法により形成したもの、あるいはAl,Ni,Au等の金属を蒸着やスパッタリングにより半透明になる程度に薄く形成したものが用いられる。
これら基板において、対向する側の表面は、前記粒子の帯電極性に影響を及ぼすので、適切な表面状態の保護層を設けることも好ましい態様である。保護層は、主に基板への接着性、透明性、及び帯電列、更には低表面汚染性の観点から選択することができる。具体的な保護層の材料としては、例えばポリカーボネート樹脂、ビニルシリコーン樹脂、フッ素基含有樹脂等を挙げることができる。樹脂の選択は、使用する粒子の主モノマーの構成、及び、粒子との摩擦帯電の差が小さいものが選択される。
なお、以上に説明したような本発明の画像表示媒体への画像の形成は、画像表示媒体を構成する一対の基板間に、画像に応じた電界を発生させる電界発生手段を備えた画像形成装置を利用して行なうことができる。
−本発明の画像形成装置の実施の形態−
以下、図面を参照して本発明の画像表示媒体を用いた、本発明の画像形成装置について詳細に説明する。なお、同様の機能を有すものは全図面通して同じ符号を付し、その説明を省略する場合がある。
−第1実施形態−
図1は、本発明の画像形成装置の一例(第1の実施形態)を示す概略構成図である。
第1の実施形態に係る画像形成装置12は、図1に示すように電圧印加手段201を備えている。画像表示媒体10は、画像が表示される側の表示基板14と、これに対向する非表示基板16との間に、これら2つの基板の外周を封止するようにスペーサ204が設けられ、表示基板14、非表示基板16およびスペーサ204で仕切られた隙間に表示粒子として黒色粒子18及び白色粒子20とが封入されている。表示基板14及び非表示基板16の対向面には、後述するように透明電極205が付されているが、非表示基板16の対向面に設けられた透明電極205は接地されており、表示基板14の対向面に設けられた透明電極205は電圧印加手段201と接続されている。
次に、画像表示媒体10の詳細について説明する。
画像表示媒体10を構成する表示基板14及び非表示基板16には、例えば、サイズが50×50×1.1mmで、対向面に透明電極205としてITO透明電極が設けられた7059ガラス基板を使用することができる。表示基板14及び非表示基板16の対向面に設けられた透明電極205の表面にはポリカーボネート樹脂層206(厚さ5μmのポリカーボネート樹脂(PC−Z)からなる層)が設けられている。
スペーサ204としては、40×40×0.3mmのシリコンゴムプレートの中央部を15×15mmの正方形に切り抜いて空間を形成したものを利用することができる。
画像表示媒体10の作製に際してはこのシリコンゴムプレートを非表示基板16の対向面側上に設置する。次に、表示粒子として、例えば、体積平均粒子径20μmの酸化チタン含有の球状白色粒子20と、体積平均粒子径20μmのカーボン含有球状黒色粒子18、とを質量比2対1の割合で混合し、この混合粒子約15mgを非表示基板16の対向面側上に設置されたシリコンゴムプレートの正方形に切り抜かれた部分にスクリーンを通して振るい落とす。その後、このシリコンゴムプレートに表示基板14の対向面側を密着させ、両基板間をダブルクリップで加圧保持して、シリコンゴムプレートと両基板とを密着させ、画像表示媒体10を形成する。なお、黒色粒子18としては本発明の表示デバイス用粒子が用いられる。
−第2実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第2実施形態を詳細に説明する。
図2は、本発明の画像形成装置の他の例(第2の実施形態)を示す概略構成図であり、単純マトリックスを用いた画像表示媒体10に画像を形成するための画像形成装置12について示したものである。
帯電性の異なる複数の(不図示の)表示粒子群が封入された画像表示媒体10の平面方向には、縦および横方向の電圧を制御する電極403An及び404Bn(nは正数)が単純マトリックス構造となるように配置されている。電極403Anは、波形発生装置405B及び電源405Aにより構成された電界発生装置405の電源405Aに接続されており、電極404Bnは、波形発生装置402B及び電源402Aにより構成された電界発生装置402の電源402Aに接続されている。また、電極404Bn、電源405A、電極403Anはシーケンサー406に接続されている。
画像の表示に際しては、電界発生装置402、或いは、電界発生装置405により、各電極403An、404Bnに電位を発生させ、シーケンサ406によって電極の電位駆動タイミングを制御して、各電極の電圧の駆動を制御し、片方の面の電極403A1〜Anには1行単位で表示粒子が駆動できる電界を付与し、他方の面の電極404B1〜Bnには画像情報に応じた電界を面内同時に付与させることができる。
図3〜図5は、図2に示す画像形成装置12の任意の面での画像形成部(画像表示媒体10)の模式断面図の例を示したものである。
表示粒子18、20は、電極面あるいは基板面に接触しており、基板14または基板16の少なくとも一方の面は透明で表示粒子18,20の色を外部から透過してみることができるものである。電極403A,404Bは、図3に示すように、基板14および16が向き合う面側に埋めこまれて一体化していてもよく、図4に示すように基板14、16の内部に埋めこまれて一体化してもよく、図5のように表示基板14および非表示基板16が向き合う面と反対側の面から少し離れた位置に、表示基板14および非表示基板16と分離して設けられてもよい。
画像形成装置12に適宜電界の設定を行なうことにより、単純マトリックス駆動による表示が可能になる。なお、表示粒子18、20は電界に対して移動のしきい値を持つものであれば駆動は可能であり、表示粒子18、20の帯電極性、帯電量、などの制限を受けるものではない。
−第3実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第3実施形態を詳細に説明する。図6は本発明の画像形成装置の他の例(第3の実施形態)を示す概略構成図であり、具体的には印字電極を用いた画像形成装置について示したものである。
図6に示す画像形成装置12は、印字電極11と、この印字電極に対向配置されアースに接続された対向電極26から構成されている。
印字電極11と対向電極26との間は画像表示媒体10が矢印B方向に搬送可能である。画像表示媒体10は一対の基板(表示基板14および非表示基板16)、この基板間に封入された表示粒子18,20から構成され、矢印B方向への搬送に際しては、非表示基板16側が対向電極26と近接ないし接触し、表示基板側が、印字電極11に近接するように搬送される。なお、印字電極11は、基板13と、基板13の表示基板14側に設けられた電極15とからなり、印字電極11は不図示の電源に接続されている。
次に、印字電極11の表示基板14側に設けられた電極15の配置や形状について説明する。図7は、印字電極に設けられた電極パターンの例について示す模式図であり、図6において、印字電極11の電極15が設けられた面を、非表示基板16側から表示基板14方向へと見た場合について示したものである。
電極15は、図7(A)に示すように、表示基板14の片側の面に画像表示媒体10の搬送方向(図中矢印B方向)に対して略直交する方向(すなわち、主走査方向)に沿って画像の解像度に応じて所定間隔に1列に並べられている。電極15は、図7(B)に示すように正方形でもよいし、図7(C)に示すようにマトリックス状に配置されていてもよい。
次に、印字電極の詳細について説明する。図8は、印字電極の概略構成図について示したものである。
各電極15には、図8に示すように、AC電源17AとDC電源17Bとが接続制御部19を介して接続されている。接続制御部19は、一端が電極15に接続され、かつ、他端がAC電源17Aに接続されたスイッチ21Aと、一旦が電極15に接続され、かつ、他端がDC電源17Bに接続されたスイッチ21Bからなる複数のスイッチで構成されている。このスイッチ21A、21Bは制御部60によりオンオフ制御され、AC電源17A及びDC電源17Bと電極15とを電気的に接続する。これにより、交流電圧や直流電圧、又は交流電圧と直流電圧とを重畳した電圧を印加することができる。
次に、第3の実施形態における作用を説明する。
まず、画像表示媒体10が図示しない搬送手段により図中矢印B方向へ搬送され、印字電極11と対向電極26との間に搬送されると、制御部60は、接続制御部19に指示して全てのスイッチ21Aをオンさせる。これにより、すべての電極15にAC電源17Aから交流電圧が印加される。
ここで画像表示媒体10は、電極を持たない一対の基板内の空間に2種類以上の表示粒子群が封入された媒体である。交流電圧が電極15に印加されると、画像表示媒体10内の黒色粒子18及び白色粒子20が表示基板14と非表示基板16との間を往復運動する。これにより、表示粒子同士の摩擦や表示粒子と基板との摩擦により黒色粒子18及び白色粒子20は摩擦帯電され、例えば、黒色粒子18がプラスに帯電され、白色粒子20は帯電されないか、又はマイナスに帯電される。
なお、以下では、白色粒子20はマイナスに帯電されるものとして説明する。そして、制御部60は、接続制御部19に指示して画像データに応じた位置の電極15に対応するスイッチ17Bのみをオンさせ、画像データに応じた位置の電極15に直流電圧を印加させる。例えば、非画像部に直流電圧を印加し、画像部には直流電圧を印加しないようにする。これにより、電極15に直流電圧が印加されていた場合、図6に示すように印字電極11が表示基板14と対向する部分にあったプラスに帯電された黒色粒子18は、電界の作用により非表示基板16側へ移動する。また、非表示基板16側にあったマイナスに帯電された白色粒子20は電界の作用により表示基板14側へ移動する。従って、表示基板14側には白色粒子20のみが現れるため、非画像部に対応する部分に画像は表示されない。
一方、電極15に直流電圧が印加されていない場合、印字電極11が表示基板14と対向する部分にあったプラスに帯電された黒色粒子18は、電界の作用に表示基板14側にそのまま維持される。また、非表示基板16側にあったプラスに帯電された黒色粒子18は電界の作用により表示基板14側へ移動する。従って、表示基板14側には黒色粒子18のみが現れるため、画像部に対応する部分に画像が表示される。
これにより、表示基板14側には黒色粒子18のみが現れるため、画像部に対応する部分に画像が表示される。このようにして、画像に応じて黒色粒子18及び白色粒子20が移動し、表示基板14側に画像が表示される。なお、白色粒子20が帯電されていない場合、黒色粒子18のみが電界の影響を受けて移動する。画像が表示されない部位での黒色粒子18は非表示基板16に移動し、表示基板14側からは白色粒子20によって隠蔽されるため画像の表示は可能である。また、画像表示媒体10の基板間に発生していた電界が消失した後も、表示粒子固有の付着力により表示された画像は維持される。また、これらの表示粒子は、基板間に電界が発生すれば再び移動することができるため、画像形成装置12により繰り返し画像を表示させることができる。このように、空気を媒体として帯電した表示粒子を電界により移動させるため、安全性が高い。また、空気は粘性抵抗が低いため、高速応答性を満足させることもできる。
−第4実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第4実施形態を詳細に説明する。図9は本発明の画像形成装置の他の例(第4の実施形態)を示す概略構成図であり、静電潜像担時体を用いる画像形成装置について示したものである。
図9に示す画像形成装置12は、矢印A方向に回転可能なドラム状の静電潜像担持体24と、これに対向配置された矢印C方向に回転可能なドラム状の対向電極26とから主に構成されており、静電潜像担持体24と、対向電極26との間を矢印B方向に一対の基板間に表示粒子を封入した画像表示媒体10が挿通可能である。
静電潜像担持体24の周囲には、対向電極26が設けられた側のほぼ反対側に、静電潜像担持体24に近接するように帯電装置80が配置されており、帯電装置80の矢印A方向側の静電潜像担持体24表面に静電潜像が形成可能なように光ビーム走査装置82が配置されており、これら3つの部材により静電潜像形成部22が構成されている。静電潜像担持体24としては、感光体ドラム24を使用することができる。
感光体ドラム24は、ドラム状にしたアルミニウムやSUSなどの導電性基体24Aの外周側に光導電層24Bを形成したもので、光導電層24Bとしては公知の種々の材料を使用することができる。たとえばα−Si、α−Se、As2Se3などの無機光導電性材料や、PVK/TNFなどの有機光導電性材料を用いることができ、これらはプラズマCVDや蒸着法やディッピング法などにより形成することができる。
また必要に応じて電荷輸送層やオーバーコート層等を形成してもよい。また、導電性基体24Aは接地されている。帯電装置80は、静電潜像担持体24の表面を所望の電位に一様に帯電するものである。帯電装置80は、感光体ドラム24の表面を任意の電位に帯電させられるものであればよく、本実施の形態では電極ワイヤに高電圧を印加し、静電潜像担持体24との間でコロナ放電を発生させて、感光体ドラム24の表面を一様に帯電するコロトロンを使用したものとする。
この他にも、導電性のロール部材、ブラシやフィルム部材等を感光体ドラム24に接触させ、これに電圧を印加して感光体ドラム表面を帯電するものなど、公知の種々の帯電器を使用することができる。
光ビーム走査装置82は、帯電された静電潜像担持体24の表面を画像信号に基づいて微小スポット光を照射し、静電潜像担持体24上に静電潜像を形成するものである。光ビーム走査装置82は、画像情報にしたがって感光体ドラム24表面に光ビームを照射し、一様に帯電された感光体ドラム24上に静電潜像を形成するものであればよく、本実施の形態では光ビーム走査装置82内に設けられたポリゴンミラー84、折り返しミラー86、図示しない光源やレンズ等を備えた結像光学系により、所定のスポット径に調整されたレーザビームを画像信号に応じてオンオフさせながらポリゴンミラー84によって感光体ドラム24の表面を光走査させるROS(RasterOutputScanner)装置とする。この他にもLEDを所望の解像度に応じて並べたLEDヘッド等を使用してもよい。
対向電極26は、例えば弾性を有した導電性ロール部材で構成されている。これにより、画像表示媒体10とより密着させることができる。また、対向電極26は、静電潜像担持体24と図中矢印B方向へ図示しない搬送手段により搬送される画像表示媒体10を挟んで対向した位置に配置されている。対向電極26は、直流電圧電源28が接続されている。対向電極26は、この直流電圧電源28によりバイアス電圧VBが印加される。この印加するバイアス電圧VBは、例えば図10に示すように、静電潜像担持体24上の正の電荷が帯電した部分の電位をVH、帯電されていない部分の電位をVLとした場合、両者の中間の電位となるような電圧とする。
次に、第4実施形態における作用を説明する。
静電潜像担持体24が図9において矢印A方向に回転開始されると、静電潜像形成部22により静電潜像担持体24上に静電潜像が形成される。一方、画像表示媒体10は、図示しない搬送手段により図中矢印B方向へ搬送され、静電潜像担持体24と対向電極26との間に搬送される。ここで、対向電極26は図10に示すようなバイアス電圧VBが印加されており、対向電極26と対向する位置の静電潜像担持体24の電位はVHとなっている。このため、静電潜像担持体24の表示基板14と対向する部分が正の電荷で帯電されていた場合(非画像部)で、かつ表示基板14の静電潜像担持体24と対向する部分に黒色粒子18が付着していた場合には、正に帯電している黒色粒子18は、表示基板14側から非表示基板16側へ移動し、非表示基板16に付着する。これにより、表示基板14側には白色粒子20のみが現れるため、非画像部に対応する部分に画像は表示されない。
一方、静電潜像担持体24の表示基板14と対向する部分が正の電荷で帯電されていない場合(画像部)で、かつ非表示基板16の対向電極26と対向する部分に黒色粒子18が付着していた場合には、対向電極26と対向する位置の静電潜像担持体24の電位はVLとなっているので、帯電された黒色粒子18は、非表示基板16側から表示基板14側へ移動し、表示基板14に付着する。これにより、表示基板14側には黒色粒子18のみが現れるため、画像部に対応する部分に画像が表示される。
このようにして、画像に応じて黒色粒子18が移動し、表示基板14側に画像が表示される。なお、画像表示媒体10の基板間に発生していた電界が消失した後も、粒子固有の付着力及び粒子と基板間の鏡像力により表示された画像は維持される。また、黒色粒子18及び白色粒子20は、基板間に電界が発生すれば再び移動することができるため、画像形成装置12により繰り返し画像を表示させることができる。
このように、対向電極26にバイアス電圧が印加されているため、黒色粒子18が表示基板14、非表示基板16の何れの基板に付着している場合であっても黒色粒子18を移動させることができる。このため、黒色粒子18を予め一方の基板側に付着させておく必要がない。また、コントラスト及び尖鋭度の高い画像を形成することができる。更に、空気を媒体として帯電した粒子を電界により移動させるため、安全性が高い。また、空気は粘性抵抗が低いため、高速応答性を満足させることもできる。
以上、図面を参照して本発明の画像表示媒体を用いた、本発明の画像形成装置の実施形態について説明したが、本発明の画像形成装置は、これら実施形態に限定されるわけではなく、所望に応じた構成とすることができる。また、表示粒子の色の組合せを黒(すなわち、本発明の表示デバイス用粒子の色)、および白としたが、この組合せに限定されるわけではなく、白色の表示粒子の代りに、黒色以外の他の有彩色の表示粒子を、必要に応じて、適宜選択することができる。
以下、本発明を、実施例を挙げて更に具体的に説明する。ただし、以下の実施例のみに、本発明は限定されるものではない。
(白色粒子の作製)
−分散液Aの調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液Aを調製した。
<組成>
・メタクリル酸シクロヘキシル:64質量部
・酸化チタン(白色顔料):30質量部
(一次粒子径0.3μm、タイペークCR63:石原産業製)
・ポリマー微粒子(中空粒子):5質量部
(一次粒子径0.3μm、SX866(A):JSR製)
・帯電制御剤:1質量部
(SBT−5−0016:オリエント化学工業製)
−分散液Bの調製−
下記下記組成を混合し、分散液Aと同様にボールミルにて微粉砕して分散液Bを調製した。
<組成>
・炭酸カルシウム:40質量部
・水:60質量部
−混合液Cの調製−
下記組成を混合し、超音波機で脱気を10分間行い、ついで乳化機で攪拌して混合液Cを調製した。
<組成>
・分散液B:7.0g
・20%食塩水:50g
次に、分散液A35gと、ジビニルベンゼン1gと、重合開始剤V601(ジメチル2,2’−アゾビス2−メチルプロピオナート、和光純薬製)0.35gとを秤量して充分混合し、超音波機で脱気を10分行った。この混合液を上記混合液Cの中に入れ、乳化機で乳化を実施した。 続いて、この乳化液を瓶に入れ、シリコーン詮をした後、注射針を使用して減圧脱気を充分行い、窒素ガスで封入する。次に、70℃で10時間反応させ粒子を得た。得られた微粒子粉をイオン交換水中に分散させ、塩酸水で炭酸カルシウムを分解させ、ろ過を行った。その後、充分な蒸留水で洗浄し、目開き:10μm、15μmのナイロン篩にかけ、粒度を揃えた。これを乾燥させ、平均粒子径12.56μmの白色粒子を得た。
(黒色粒子1の作製)
分散液Aの代わりに、下記分散液A1を用いた以外は、上記の白色粒子の作製と同様にして、黒色粒子1を作製した。得られた黒色粒子1の平均粒子径は12.5μmであった。
−分散液A1の調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A1を調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート:87.2質量部
・ジエチルアミノエチルメタクリレート:1.8質量部
・カーボンブラック:10質量部
(♯2650、三菱化学社製)
・帯電制御剤:1重量部
(COPY CHARGE PSY VP2038:クラリアントジャパン製)
(黒色粒子2の作製)
分散液Aの代わりに、下記分散液A2を用いた以外は、上記の白色粒子の作製と同様にして、黒色粒子2を作製した。得られた黒色粒子2の平均粒子径は12.7μmであった。
−分散液A2の調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A2を調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート:87.2質量部
・ジエチルアミノエチルメタクリレート:1.8質量部
・カーボンブラック:10質量部
(MA−100、三菱化学社製)
・帯電制御剤:1重量部
(COPY CHARGE PSY VP2038:クラリアントジャパン製)
(黒色粒子3の作製)
分散液Aの代わりに、下記分散液A3を用いた以外は、上記の白色粒子の作製と同様にして、黒色粒子3を作製した。得られた黒色粒子3の平均粒子径は12.8μmであった。
−分散液A3の調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A3を調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート:87.2質量部
・ジメチルアミノエチルメタクリレート:1.8質量部
・カーボンブラック:10質量部
(Black Peals L、Cabot社製)
・帯電制御剤:1重量部
(COPY CHARGE PSY VP2038:クラリアントジャパン製)
(黒色粒子6の作製)
分散液Aの代わりに、下記分散液A6を用いた以外は、上記の白色粒子の作製と同様にして、黒色粒子6を作製した。得られた黒色粒子6の平均粒子径は12.8μmであった。
−分散液A6の調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A6を調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート:87.2質量部
・カーボンブラック:10質量部
(♯2650、三菱化学社製)
・帯電制御剤:1重量部
(COPY CHARGE PSY VP2038:クラリアントジャパン製)
(黒色粒子7の作製)
分散液Aの代わりに、下記分散液A7を用いた以外は、上記の白色粒子の作製と同様にして、黒色粒子7を作製を試みたが、重合時にクリーム状となり、黒色粒子を得ることはできなかった。
−分散液A7の調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A7を調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート:87.2質量部
・ジエチルアミノエチルメタクリレート:1.8質量部
・カーボンブラック:10質量部
(ELFLEX 8、Cabot社製)
・帯電制御剤:1重量部
(COPY CHARGE PSY VP2038:クラリアントジャパン製
(黒色粒子8の作製)
分散液Aの代わりに、下記分散液A8を用いた以外は、上記の白色粒子の作製と同様にして、黒色粒子8を作製した。得られた黒色粒子8の平均粒子径は13.8μmであった。
−分散液A8の調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A8を調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート:87.2質量部
・カーボンブラック:10質量部
(MA−100S、三菱化学社製)
・帯電制御剤:1重量部
(COPY CHARGE PSY VP2038:クラリアントジャパン製)
(黒色粒子9の作製)
分散液Aの代わりに、下記分散液A9を用いた以外は、上記の白色粒子の作製と同様にして、黒色粒子9を作製した。得られた黒色粒子9の平均粒子径は12.8μmであった。
−分散液A9の調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A9を調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート:87.2質量部
・ジエチルアミノエチルメタクリレート:1.8質量部
・カーボンブラック:10質量部
(#20、三菱化学社製)
・帯電制御剤:1重量部
(COPY CHARGE PSY VP2038:クラリアントジャパン製)
[評価]
<ポットライフの評価>
ボールミルで所定の時間分散後に得られた黒色粒子1〜9作製に用いた分散液A1〜A9(油相溶液)について、分散液調整直後から60分間静置した後の分散液の分散状態を目視で観察した。結果を表1に示す。なお、表1に示す評価結果は以下の基準に基づくものである。
○:分散している
×:分離している
<光学反射濃度の評価>
次に、上述したようにして作製して得られた白色粒子と黒色粒子と組み合わせて用い、図1に示すような構成を有する画像表示媒体および画像形成装置を以下に説明するようにして作製した。
−画像表示媒体/装置の作製−
白色粒子と黒色粒子を質量比2:1で混合したものを、対向配置された基板(表示基板14および非表示基板16)の間の空隙に所定量封入し、定法により画像表示媒体10を作製し、さらに、この画像表示媒体10に近接するように印字電極11を配置して画像形成装置12を作製した。なお、各々の実施例/比較例で用いた黒色粒子の種類を表1に示す。
−光学反射濃度の測定−
次に、画像表示媒体10の表示基板14の透明電極205に直流電圧100Vを印加すると、非表示基板16側にあった負極性に帯電された白色粒子20の一部が電界の作用により表示基板14側へ移動し初め、直流電圧200Vを印加すると表示基板14側へ多くの白色粒子が移動して表示濃度はほぼ飽和する。この時、正極性に帯電された黒色粒子は非表示基板16側へ移動して白黒画像表示がされた。このとき、黒色画像表示部分の光学反射濃度をカラー反射濃度計(Color reflection densitometerX−RITE404A)により測定した。結果を表1に示す。
なお、このあと、電圧を0Vとしても表示基板上の粒子は移動せず、白黒画像の表示濃度に変化はなかった。
Figure 2005181387
表1からわかるように、いずれの実施例においても光学反射濃度は比較例3、4と比べて十分に高く、また、黒色粒子の作製に用いた分散液のポットライフも十分であることが確認された。
一方、比較例においては、光学反射濃度が不充分であったり、黒色粒子の作製に際し重合時にクリーム状に固化してしまうため、粒子の作製自体ができなかったりすることが確認された。また、黒色粒子の作製に用いた分散液のポットライフが短いため、工業的な量産にも余り適していないことがわかった。
本発明の画像形成装置の一例(第1の実施形態)を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の他の例(第2の実施形態)を示す概略構成図である。 図2に示す画像形成装置12の任意の面での画像形成部(画像表示媒体10)の模式断面図の一例を示したものである。 図2に示す画像形成装置12の任意の面での画像形成部(画像表示媒体10)の模式断面図の他の例を示したものである。 図2に示す画像形成装置12の任意の面での画像形成部(画像表示媒体10)の模式断面図の他の例を示したものである。 本発明の画像形成装置の他の例(第3の実施形態)を示す概略構成図である。 印字電極の電極のパターンを示す模式図である。 印字電極の概略構成図である。 本発明の画像形成装置の他の例(第4の実施形態)を示す概略構成図である。 静電潜像担持体及び対向電極における電位を示す図である。
符号の説明
10 画像表示媒体
11 印字電極
12 画像形成装置
13 印字電極11の表示基板14側の面
14 表示基板
15 電極
16 非表示基板
17A AC電源
17B DC電源
18 表示粒子(黒色粒子)
19 接続制御部
20 表示粒子(白色粒子)
22 静電潜像形成部
24 静電潜像担持体(感光体ドラム)
24A 導電性基体
24B 光導電層
26 対向電極
28 直流電圧電源
60 制御部
80 帯電装置
82 光ビーム走査装置
84 ポリゴンミラー
86 折り返しミラー
204 スペーサ
205 透明電極
206 ポリカーボネート層
402 電界発生装置
402A 電源
402B 波形発生装置
403 電極An
404 電極Bn
405 電界発生装置
405A 電源
405B 波形発生装置
406 シーケンサー

Claims (10)

  1. 正または負に帯電し得る性質、及び、カーボンブラックを含み、前記カーボンブラックを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも経て作製される表示デバイス用粒子において、
    前記カーボンブラックのpHが3.5以下であり、前記油相溶液が窒素原子を含有する化合物を含むことを特徴とする表示デバイス用粒子。
  2. 前記窒素原子を含む化合物が、アミノ基を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示デバイス用粒子。
  3. 前記窒素原子を含む化合物が、反応性基を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示デバイス用粒子。
  4. 前記窒素原子を含む化合物が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の表示デバイス用粒子。
    Figure 2005181387
    〔但し、一般式(1)において、nは0以上の整数、Raは反応性基、R1およびR2は、水素原子またはアルキル基を表す。〕
  5. 前記カーボンブラックの粒子径が、25nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示デバイス用粒子。
  6. 前記カーボンブラックのDBP吸収量が、94(cm3/100g)以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示デバイス用粒子。
  7. カーボンブラックを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも含む表示デバイス用粒子製造方法において、
    前記カーボンブラックのpHが3.5以下であり、前記油相溶液が窒素原子を含有する化合物を含むことを特徴とする表示デバイス用粒子製造方法。
  8. 対抗配置された一対の基板と、該一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からならる粒子群と、を少なくとも含み、前記2種類以上の粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、かつ、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色である画像表示媒体において、
    前記正負に帯電し得る粒子のいずれか一方の極性に帯電する粒子が、pHが3.5以下のカーボンブラックを含み、前記カーボンブラックと窒素原子を含有する化合物とを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも経て作製される黒色粒子であることを特徴とする画像表示媒体。
  9. 前記黒色粒子により表示される黒色画像の光学的反射濃度が、1.20以上であることを特徴とする請求項8に記載の画像表示媒体。
  10. 対抗配置された一対の基板と、該一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からならる粒子群と、を少なくとも含み、
    前記2種類以上の粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、
    前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色であり、前記正負に帯電し得る粒子のいずれか一方の極性に帯電する粒子が、pHが3.5以下のカーボンブラックを含み、前記カーボンブラックと窒素原子を含有する化合物とを少なくとも分散させた油相溶液と、水相溶液とを混合・攪拌する工程を少なくとも経て作製される黒色粒子である画像表示媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記一対の基板間に、画像に応じた電界を発生させる電界発生手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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