JP4760157B2 - 画像表示媒体及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、繰り返し書き換えが可能な画像表示媒体及び画像形成装置に関するものである。
従来より、繰り返し書き換えが可能な画像表示媒体として、Twisting Ball Display(2色塗り分け粒子回転表示)、電気泳動、磁気泳動、サーマルリライタブル媒体、メモリ性を有する液晶などの表示技術が提案されている。前記表示技術は、画像のメモリ性には優れるが、表示面を紙のような白色表示とすることができず、コントラストが低いという問題があった。
一方、上記のような問題を解決するトナーを用いた表示技術として、導電性着色トナーと白色粒子を対向する電極基板間に封入して、非表示基板の電極内側表面に設けた電荷輸送層を介して導電性着色トナーへ電荷を注入し、電荷注入された導電性着色トナーが非表示基板に対向して位置する表示基板側へ電極基板間の電界により移動し、導電性着色トナーが表示側の基板内側へ付着して導電性着色トナーと白色粒子とのコントラストにより画像表示する表示技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
本表示技術は、画像表示媒体が全て固体で構成されており、白と黒(色)の表示を原理的に100%切り替えることができる点で優れている。しかし、上記技術では、非表示基板の電極内側表面に設けた電荷輸送層に接しない導電性着色トナー、また、他の導電性着色トナーから孤立している導電性着色トナーが存在し、これらの導電性着色トナーは、電荷が注入されないために電界によって移動せずにランダムに基板内に存在するため、コントラストが低いという問題がある。
一対の基板と、印加された電界により前記基板間を移動可能に前記基板の間に封入されると共に、色及び帯電特性が異なる複数種類の粒子群と、を含む画像表示媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この提案によれば高い白色度とコントラストが得られる。この提案の粒子の構成は初期において白色濃度、黒色濃度および濃度コントラストに優れるが、長期にわたって繰返し書き換えたときに、画像濃度が低下して濃度コントラストが低下したり、画像の均一性が低下して画像むらを生じたりすることがあった。また、長時間使用において、透明基板の汚染が進行し、コントラストの低下、表示光沢度の低下が生じ、視認性が低下することがあった。
長時間使用しても、繰り返し表示安定性を確保するために、対向する基板と粒子から構成された画像表示装置において、対向する基板間に表示自体には関与せず粒子の移動をサポートする僅かの量の新たな成分である潤滑性フィラーを添加することにより、安価で、かつ、安定性向上と駆動電圧低減の両立を達成する手法が報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、これらフィラーは、長時間の表示粒子の相互衝突による摩擦等により粒子表面に固着してしまい、表示粒子の帯電性を低下させてしまい、表示画像濃度を低下させてしまう。
また、表示粒子として、粒子に低付着性の樹脂(シリコーン樹脂、フッ素樹脂など)を溶解した溶液を噴霧することによって作製した樹脂コーティング粒子を用いることにより、粒子の凝集が防止され、安定性に優れる画像が容易に得られる方法が報告されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかるに、この手段では、粒子表面に均一に樹脂をコーティングすることが困難であり、また、粒子表面の帯電制御が困難である。特に粒子サイズが小さくなればなるほど容易ではない。また、これらに使用する樹脂は、架橋構造をとることが出来ないため、表示基板間での粒子衝突、移動により、容易に被覆樹脂が剥がれ落ちてしまう欠陥があった。
特願2000−165138号公報 特開2003−241234号公報 特開2004−255408号公報 Japan Hardcopy'99 論文集、p249−252
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、長期にわたって繰返し書き換えても、画像濃度の変化が小さくまた画像濃度が均一であり、安定した濃度コントラストの画像表示が可能な画像表示媒体及びそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、
<1> 対向配置された一対の基板と、前記一対の基板間の空隙に空気を媒体として封入された少なくとも2種類の表示粒子を含む粒子群と、を有し、前記表示粒子の少なくとも1種類が外部刺激により正に、他の少なくとも1種類が外部刺激により負に帯電し得る性質を示し、かつ、前記外部刺激により正又は負に帯電し得る表示粒子が相互に異なる色を示す画像表示媒体であって、前記表示粒子の少なくとも1種類が、重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分と、ビニル単量体と、の共重合体を含有する画像表示媒体である。
<2> 前記表示粒子の形状係数SF1が100〜120である<1>に記載の画像表示媒体である。
<3> 前記表示粒子が、無機酸化物微粒子を含有する<1>又は<2>に記載の画像表示媒体である。
<4> 前記表示粒子の1種類が、白色である<1>乃至<3>のいずれか1つに記載の画像表示媒体である。
<5> 前記白色の表示粒子が、酸化チタンを含有する<4>に記載の画像表示媒体である。
<6> 前記粒子群に含まれる少なくとも2種類の表示粒子の比重が互いに異なる<1>乃至<5>のいずれか1つに記載の画像表示媒体である。
<7> 対向配置された一対の基板と、前記一対の基板間の空隙に空気を媒体として封入された少なくとも2種類の表示粒子を含む粒子群と、を有し、前記表示粒子の少なくとも1種類が外部刺激により正に、他の少なくとも1種類が外部刺激により負に帯電し得る性質を示し、かつ、前記外部刺激により正又は負に帯電し得る表示粒子が相互に異なる色を示し、前記表示粒子の少なくとも1種類が、重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分と、ビニル単量体と、の共重合体を含有する画像表示媒体と、前記一対の基板間に、画像情報に応じた電界を発生させる電界発生手段と、を備えた画像形成装置である。
本発明によれば、長期にわたって繰返し書き換えても、画像濃度の変化が小さくまた画像濃度が均一であり、安定した濃度コントラストの画像表示が可能な画像表示媒体及びそれを用いた画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の画像表示媒体及びそれを用いた画像形成装置について詳細に説明する。
<画像表示媒体>
本発明の画像表示媒体は、対向配置された一対の基板と、前記一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類の表示粒子を含む粒子群と、を有し、前記表示粒子の少なくとも1種類が外部刺激により正に、他の少なくとも1種類が外部刺激により負に帯電し得る性質を示し、かつ、前記外部刺激により正又は負に帯電し得る表示粒子が相互に異なる色を示す画像表示媒体であって、前記表示粒子の少なくとも1種類が、重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分と、ビニル単量体と、の共重合体を含有するものである。
一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類の表示粒子は所定の割合で攪拌用の容器中に混合され攪拌される。この機械的な攪拌混合の過程で粒子間および粒子と容器内壁との間で摩擦帯電がなされて各表示粒子は帯電すると考えられる。その後、混合された表示粒子は所定の体積充填率になるように基板間の空隙に封入される。基板間の空隙に封入された表示粒子は基板間に印加される直流電圧の極性切替、あるいは交流電圧の印加により、電界に従って基板間を往復する(イニシャライズ)。この過程においても、各表示粒子は粒子間および表示粒子と基板表面層との間で衝突して摩擦帯電すると考えられる。
この際、表示粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電する。正及び負に帯電した表示粒子はクーロン引力により粒子間付着し凝集粒子を形成しようとするが、このイニシャライズ工程の最後に印加された電界の方向に従って表示粒子は分離してそれぞれ一方の基板に付着する。次に、画像信号に応じて電界を印加することにより正及び負に帯電した表示粒子は電界に従って分離・移動してそれぞれ異なる基板に付着する。すなわち、外部から印加される電界により個々の荷電粒子に働く静電気力が表示粒子間のクーロン力や表示粒子と基板表面層間の鏡像力や接触電位差による力よりも勝れば、各粒子は分離してそれぞれ反対側の基板へ移動し付着すると考えられる。
基板上に付着した表示粒子は基板表面層との間に生じる鏡像力や、表示粒子と基板との間のファンデルワールス力により基板に付着固定されると考えられる。ここで、表示粒子の帯電性が高い場合は粒子間の凝集力が高くなり分離し難くなる。さらに帯電性の高い表示粒子は基板表面との付着性が高くなり印加された電界で移動せず基板表面に固定する確率が高まる。さらに帯電性の高い凝集粒子を分離した場合には局所的に放電が生じるおそれもあり、表示粒子の帯電性が不安定になると考えられる。
一方、表示粒子の帯電性が低く、表示粒子間にほとんど帯電性の差がない場合には、各粒子は外部電界による静電気力ではほとんど分離せずにゆるく凝集した状態を保つ。以上より、異なる極性の表示粒子が外部電界により分離するためには、適当な帯電量を有し逆極性帯電性粒子が少ないという摩擦帯電特性を各粒子が持つことが重要である。
電界の極性を切り替えて繰返し表示粒子の移動を行なった場合、粒子間の摩擦や表示粒子−基板表面間の摩擦により、表示粒子の帯電性が増大して、粒子間凝集が発生したり、表示粒子が基板表面層に固着して分離できなくなる現象がみられた。また、表示粒子の衝突により、粒子破壊が発生し、微粉が発生していることが明らかになった。この画像むらを生じた粒子群の帯電量は高い値から低い値までブロードになっていた。表示粒子の初期の動作状態を保つには表示粒子の帯電特性の変化が小さいこと、表示粒子表面の耐衝撃性、耐汚染性があること、および、万一衝突により微粉が発生した場合、微粉の基板面からの移動・除去が重要であると考えられる。
表示粒子の帯電を制御する手法として、表示粒子表面に無機酸化物微粒子、樹脂微粒子を存在させて、帯電を制御する方法があるが、表示粒子の衝突及びこすれにより、これら微粒子の相手側表示粒子への移行、及び/又は、透明電極基板への移行による帯電量の低下、粉体流動性の変化による、表示コントラストの低下が引き起こされることがある。
このような表示粒子表面と微粉末との位置関係の変化を回避することは、表示粒子の帯電性の維持や流動性の維持に重要である。
この課題を解決するには、微粉の発生を抑えること、粉体流動性の向上、表示粒子間付着力、表示粒子−基板間の付着力を低減させることが重要である。これにより、粉体流動性の向上に伴う摩擦帯電分布の均一化、安定性、及び、表示における異帯電粒子の分離速度(表示応答速度)、表示コントラストを向上させることができる。
本発明者らは鋭意検討した結果、表示粒子の少なくとも1種類が、重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分とビニル単量体との共重合体を含有することにより上記課題を解決することができ、長期にわたって繰り返し書き換えても、画像濃度の変化が小さくまた画像濃度が均一であり、安定した濃度コントラストの画像表示が可能な画像表示媒体を得られることに想到した。
以下、本発明の画像表示媒体の構成要素について説明する。
−表示粒子−
本発明に用いられる表示粒子は、樹脂と着色剤とを少なくとも含有し、粒子群を構成する表示粒子の少なくとも1種類が、重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分とビニル単量体との共重合体を樹脂として含有する。以下、重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分とビニル単量体との共重合体を含有する表示粒子を「本発明に係る表示粒子」と、それ以外の表示粒子を「他の表示粒子」と称する。
重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分とビニル単量体との共重合体を樹脂として含有する本発明に係る表示粒子は、表面エネルギーが低く流動性に優れる。粒子の表面エネルギーが低いため、粒子表面の耐汚染性向上を達成することができ、また、基板表面への汚染レベルを低減させることが可能となる。
本発明に係る表示粒子は、重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分(以下、これをシラン系モノマーと称することがある。)とビニル単量体との共重合体を含有する。ビニル単量体としては、α、β−モノエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル(以下、これをエステル系モノマーと称することがある。)、及びアルケニルベンゼンよりなる群から選ばれる少なくとも一種が好ましく用いられる。
前記エステル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸と炭素数が1〜18からなるアルカノールとのエステルなどが挙げられる。代表的なものとして、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられる。
また、前記アルケニルベンゼンとして代表的なものには、スチレン、α-メチルスチレンまたは、ビニルトルエンなどが挙げられる。
この他、これらのエステル系モノマー及び/又はアルケニルベンゼンと共重合可能な単量体である(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸及びイタコン酸などの各種α、β-モノエチレン性不飽和カルボン酸類の使用も可能である。その他諸特性(帯電性、耐汚染性)付与のために、N原子含有のメタクリル酸2−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸、2−ジメチルアミノエチル、F原子含有のメタクリル酸2−パーフルオロデシルエチル等を使用することができる。
前記シラン系モノマーとして代表的なものには、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルビス−β−メトキシ−エトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス−β−メトキシ−エトキシシラン、又は、γ−メタクリルオキシピロピルトリメトキシシラン等のジ或いはトリアルコキシシラン系化合物などが挙げられる。本発明に係る表示粒子に含有される樹脂には、ビニル単量体100質量部に対して、シラン系モノマーが0.1〜20質量部含有されることが好ましく0.5〜15質量部がさらに好ましく、1〜10質量部が特に好ましい。
前記ビニル単量体及びシラン系モノマーとともに、任意の架橋剤を必要に応じて用いることができる。架橋材としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等のジエチレン性不飽和カルボン酸エステル、N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル等のジビニル化合物、3個以上のビニル基を有する化合物をあげることが出来る。
これらの架橋剤は、単独又は複数組み合わせてもちいることが出来る。架橋剤は、ビニル系単量体100質量部に対して、通常、0〜10質量部の割合で用いられる。
他の表示粒子に含有される樹脂は特に限定されるものではなく、例えば、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、
スチレン樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、オレフィン樹脂、シリコーン樹脂、塩ビ樹脂等の汎用の樹脂が使用できる。好ましくは、スチレン樹脂、およびスチレン共重合体樹脂、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸エステル樹脂、およびその共重合体、オレフィン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂等が挙げられる。
本発明の画像表示媒体においては、表示粒子の1種類に本発明に係る表示粒子が用いられていればよいが、全ての表示粒子が本発明に係る表示粒子であることが好ましい。
表示粒子に含有される着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、磁性粉、その他、有機、無機系の黒色材、ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタン、亜鉛華、鉛白、硫化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム等の白顔料、その他、有彩色の色材としては、フタロシアニン系、キナクリドン系、アゾ系、縮合系、不溶性レーキ顔料、無機酸化物系の染顔料を使用することができる。具体的には、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デユポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3、等を代表的なものとして例示することができる。
表示粒子への着色剤の添加量は、着色剤の比重を、1としたとき、1〜60質量%が好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。
本発明に用いられる表示粒子には、帯電性を制御するために必要に応じて帯電制御剤を含有させてもよい。帯電制御剤としては、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが使用でき、例えば、セチルピリジルクロライド、P−51、P−53(オリエント化学工業社製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、また、酸化金属微粒子、又は、各種カップリング剤により表面処理された酸化金属微粒子をあげることができる。本使用においては、無色のもの、或いは、着色力の低いものが好ましい。表示粒子への添加量は、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がさらに好ましい。
本発明に用いられる表示粒子には、必要に応じて抵抗調整剤を含有させてもよい。
抵抗調製剤としては、1×106Ωcm以下の無機微粉末をあげることができ、たとえば、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、各種導電性酸化物でコートされた微粒子、例えば、酸化スズコートされた酸化チタン等などをあげることができる。本使用においては、無色のもの、或いは、着色力の低いものが好ましい。表示粒子への添加量としては、着色粒子の色を妨げない範囲、即ち0.1質量%〜10質量%が好ましい。
本発明に用いられる表示粒子としては、懸濁重合、乳化重合、分散重合などで作成される湿式製法による球状粒子や、従来の粉砕分級法による不定形粒子、もしくは、これら粒子の形状を揃える為に、熱処理をほどこしたもの等を挙げることができる。
本発明においては、上述の単量体、着色剤及びラジカル重合開始剤並びに必要に応じて用いられる架橋剤、帯電制御剤、抵抗調整剤及びその他の添加剤を分散機にて十分に分散させ、これをあらかじめ無機酸化物微粒子を分散させた水性媒体中でホモジナイザー等の乳化機において乳化懸濁させ、これを加熱し、重合、洗浄、粒度調整を行い得られる粒子が好ましい。
本発明で用いられるラジカル重合開始剤としては、例えば、メチルエチルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、アセチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−イソプロピルペルオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルペルオキシイソフタレート等の過酸化物類;2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物があげられる。
ラジカル重合開始剤の含有量としては、0.01〜10質量部、好ましくは、0.1〜5質量部、より好ましくは、0.1〜3質量部の範囲で使用できる。
水性媒体中に分散させる無機酸化物微粒子としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等の平均一次粒子径が、0.01〜5μm、好ましくは、0.01〜1μmの微粒子が選択される。但し、上述の単量体、着色剤等の乳化粒子以下の大きさであることが必要である。添加量は、上述の単量体成分の1質量%〜30質量%で使用するのが好ましい。無機酸化物微粒子は、各種シランカップリング剤等で表面処理されていてもよい。これら表面処理無機酸化物微粒子を水中に分散させるために、各種界面活性剤、アルコール類等を添加させて、使用することができる。これらは、水による洗浄、加熱による方法等で、簡単に除去されるものであるのが好ましい。
水性媒体中に無機酸化物微粒子を存在させることにより、乳化粒子相互の凝集防止、水中での安定化をはかることが可能となり、また、最終的に製造された表示粒子表面にこれら無機酸化物微粒子が固着することにより、微小突起を形成させることが可能となり、表示粒子の粉体流動性が大幅に向上する。また、表示粒子に無機酸化物微粒子を含有させることができるため、表示粒子の帯電量を安定化できる。
その他の添加剤としては、色相に影響のない範囲で所望の表示粒子径よりも小さい有機ポリマー微粒子、例えば、架橋PMMA粒子、架橋スチレンーアクリル粒子等が挙げられる。また、表示粒子の比重を調整するために、使用する着色剤にインパクトのない程度の同程度の色彩をもつ無機顔料を使用することもできる。
水性媒体中には、分散体を安定化させるため、及び、乳化懸濁により形成された粒子安定化のために、必要に応じてノニオン系(非イオン系)、カチオン系、アニオン系界面活性剤等を添加してもよい。
前記界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン系界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でもイオン系界面活性剤が好ましく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤がより好ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類、スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
前記カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;などが挙げられる。
前記非イオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
表示粒子の粒度分布を調整するために、分級操作を施してもよい。例えば、各種振動篩、超音波篩、空気式篩、及び湿式篩、遠心力の原理を使用したローター回転式分級機、風力分級機等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの操作を単独、または、複数組み合わせることにより、所望の粒度分布に調整できる。表示粒子の粒度分布を特に精密に調整する場合は、湿式篩を使用するのが好ましい。
本発明においては、異なる粒度分布を有する表示粒子の少なくとも2種類を適当な配合により混合、調整することができる。これにより粒子間隙を埋めることが可能となり、表示濃度が向上する。また、駆動電圧の低下に効果がある。
本発明における表示粒子の形状としては、真球にちかいものであることが望ましい。真球に近い粒子とすれば、粒子相互間の接触は、ほぼ点接触となり、また、表示粒子と基板の内側表面との接触もほぼ点接触となり、粒子相互間および表示粒子と基板内側表面とのファンデルワールス力に基つく付着力が小さくなる。従って、基板内側表面が誘導体であっても、電界により帯電粒子が基板内を円滑に移動できると考えられる。具体的には、表示粒子の形状係数SF1が100〜120であることが好ましく、100〜115であることがさらに好ましく、100〜110であることが特に好ましい。
なお、本発明において形状係数SF1とは下記式で定義される値をいう。
SF1=100×π×ML2/4A
上記式において、SF1は形状係数を、MLは粒子の絶対最大長を、Aは粒子の投影面積を表す。ML及びAは、例えば、ルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いて計測可能である。
本発明においては、表示粒子の1種類が、白色であることが望ましい。少なくとも1種類の表示粒子を白色にすることで、他の表示粒子の着色力、濃度コントラストを向上することができる。また、当該白色の表示粒子は、酸化チタンを含有することが好ましい。着色剤として酸化チタンを使用することにより、可視光の波長の範囲において隠蔽力を高くでき、より一層のコントラストを向上できる。
特に、白色の表示粒子の粒度分布を他粒子よりも広くすることにより、表示基板面への粒子の埋まりが改善され、さらに隠蔽性が向上し、更なるコントラスト向上が図られる。酸化チタンの種類としてはいくつかの種類が知られているが、好ましくはルチル型酸化チタンである。
また、粒子群に含まれる少なくとも2種類の表示粒子の比重が互いに異なるようにしてもよい。これにより粉体の流動性の向上および、粉体の衝撃エネルギーの緩和による繰り返し表示維持性の向上をはかることができる。
−基板−
本発明の画像表示媒体では、対向配置された一対の基板が用いられ、この一対の基板間の空隙に表示粒子が封入される。
なお、外部刺激として電界を用いて正または負に帯電しうる表示粒子の帯電状態を制御する場合には、基板として導電性を有する板状体(導電性基板)が用いられる。この場合、画像表示媒体としての機能を持たせるためには、一対の基板のうち少なくとも一方が透明な透明導電性基板であることが必要となる。なお、この際、画像表示媒体の透明導電性基板が設けられた側が画像表示面となる。
導電性基板としては、基板自体が導電性であっても、絶縁性の支持体表面を導電化処理したものであってもよく、また、結晶であるか非晶質であるかは問わない。基板自体が導電性である導電性基板としては、アルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、クロム等の金属及びその合金結晶、Si、GaAs、GaP、GaN、SiC、ZnOなどの半導体を挙げることができる。
絶縁性の支持体としては、高分子フィルム、ガラス、石英、セラミック等を挙げることができる。絶縁性の支持体の導電化処理は、上記基板自体が導電性である導電性基板の具体例で挙げた金属又は金、銀、銅等を、蒸着法、スパッター法、イオンプレーティング法などにより成膜して行うことができる。
透明導電性基板としては、絶縁性の透明支持体の片面に透明電極が形成された導電性基板、又はそれ自体導電性を有する透明支持体が用いられる。それ自体導電性を有する透明支持体としては、ITO(Indium−Tin Oxide)、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を挙げることができる。
絶縁性の透明支持体としては、ガラス、石英、サファイア、MgO、LiF、CaF2等の透明な無機材料、また、弗素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ等の透明な有機樹脂のフィルム又は板状体、更には、オプチカルファイバー、セルフォック光学プレート等が使用できる。
上記透明支持体の片面に設ける透明電極としては、ITO、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を用い、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の方法により形成したもの、或いはAl、Ni、Au等の金属を蒸着やスパッタリングにより半透明になる程度に薄く形成したものが用いられる。
なお、基板同士が対向する側の表面(以下、「対向面」と略す場合がある)は、前記表示粒子の帯電極性に影響を及ぼす場合がある。このため、対向面には適切な表面状態の保護層を設けることも好ましい。
この保護層は、主に基板対向面への表示粒子の接着性及び帯電列や、基板の透明性、更には、対向面表面の汚染防止の観点から選択することができる。具体的な保護層の材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ビニルシリコーン樹脂、フッ素基含有樹脂等を挙げることができる。樹脂の選択は、使用する表示粒子の表面を構成する材料や、表示粒子との摩擦帯電の差が小さいものが選択される。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、上述した本発明の画像表示媒体と、該表示媒体に係る一対の基板間に、画像情報に応じた電界を発生させる電界発生手段と、を備えたものである。
以下、図面を参照して本発明の画像表示媒体を用いた、本発明の画像形成装置の実施の形態について詳細に説明する。なお、同様の機能を有すものは全図面を通して同じ符号を付し、その説明を省略する場合がある。
−第1実施形態−
図1は、本発明の画像形成装置の一例(第1の実施形態)を示す概略構成図である。
第1の実施形態に係る画像形成装置12は、図1に示すように電圧印加手段201を備えている。画像表示媒体10は、画像が表示される側の表示基板14と、これに対向する非表示基板16との間に、これら2つの基板の外周を封止するようにスペーサ204が設けられ、表示基板14、非表示基板16およびスペーサ204で仕切られた隙間に表示粒子として黒色粒子18及び白色粒子20が封入されている。表示基板14及び非表示基板16の対向面には、後述するように透明電極205が付されているが、非表示基板16の対向面に設けられた透明電極205は接地されており、表示基板14の対向面に設けられた透明電極205は電圧印加手段201と接続されている。
次に、画像表示媒体10の詳細について個々の構成を具体例を挙げて説明する。
画像表示媒体10を構成する表示基板14及び非表示基板16には、例えば、サイズが50×50×1.1mmで、対向面に透明電極205としてITO透明電極が設けられた7059ガラス基板を使用することができる。表示基板14及び非表示基板16の対向面に設けられた透明電極205の表面にはポリカーボネート樹脂層206(厚さ5μmのポリカーボネート樹脂(PC−Z)からなる層)が設けられている。
スペーサ204としては、40×40×0.3mmのシリコンゴムプレートの中央部を15×15mmの正方形に切り抜いて空間を形成したものを利用することができる。
画像表示媒体10の作製に際してはこのシリコンゴムプレートを非表示基板16の対向面側上に設置する。次に、表示粒子として、例えば、体積平均粒子径20μmの酸化チタン含有の球状白色粒子20と、体積平均粒子径20μmのカーボン含有球状黒色粒子18、とを質量比3対2の割合で混合し、この混合粒子約15mgを非表示基板16の対向面側上に設置されたシリコンゴムプレートの正方形に切り抜かれた部分にスクリーンを通して振るい落とす。その後、このシリコンゴムプレートに表示基板14の対向面側を密着させ、両基板間をダブルクリップで加圧保持して、シリコンゴムプレートと両基板とを密着させ、画像表示媒体10を形成する。
なお、黒色粒子18および白色粒子20の少なくともいずれか一方は本発明に係る表示粒子が用いられる。
−第2実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第2実施形態を詳細に説明する。
図2は、本発明の画像形成装置の他の例(第2の実施形態)を示す概略構成図であり、単純マトリックスを用いた画像表示媒体10に画像を形成するための画像形成装置12について示したものである。
帯電性の異なる複数の(不図示の)表示粒子群が封入された画像表示媒体10の平面方向には、縦および横方向の電圧を制御する電極403An及び404Bn(nは正数)が単純マトリックス構造となるように配置されている。電極403Anは、波形発生装置402B及び電源402Aにより構成された電界発生装置402の電源402Aに接続されており、電極404Bnは、波形発生装置405B及び電源405Aにより構成された電界発生装置405の電源405Aに接続されている。また、電極404Bn、電源405A、電極403Anはシーケンサー406に接続されている。
画像の表示に際しては、電界発生装置402、或いは、電界発生装置405により、各電極403An、404Bnに電位を発生させ、シーケンサ406によって電極の電位駆動タイミングを制御して、各電極の電圧の駆動を制御し、片方の面の電極403A1〜Anには1行単位で表示粒子が駆動できる電界を付与し、他方の面の電極404B1〜Bnには画像情報に応じた電界を面内同時に付与させることができる。
図3〜図5は、図2に示す画像形成装置12の任意の面での画像形成部(画像表示媒体10)の模式断面図の例を示したものである。
表示粒子18、20は、電極面あるいは基板面に接触しており、基板14または基板16の少なくとも一方の面は透明で表示粒子18,20の色を外部から透過してみることができるものである。電極403A,404Bは、図3に示すように、基板14および16が向き合う面側に埋めこまれて一体化していてもよく、図4に示すように基板14、16の内部に埋めこまれて一体化してもよく、図5のように表示基板14および非表示基板16が向き合う面と反対側の面から少し離れた位置に、表示基板14および非表示基板16と分離して設けられてもよい。
画像形成装置12に適宜電界の設定を行なうことにより、単純マトリックス駆動による表示が可能になる。なお、表示粒子18、20は電界に対して移動のしきい値を持つものであれば駆動は可能であり、表示粒子18、20の色、帯電極性、帯電量、などの制限を受けるものではない。
−第3実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第3実施形態を詳細に説明する。図6は本発明の画像形成装置の他の例(第3の実施形態)を示す概略構成図であり、具体的には印字電極を用いた画像形成装置について示したものである。
図6に示す画像形成装置12は、印字電極11と、この印字電極に対向配置されアースに接続された対向電極26から構成されている。
印字電極11と対向電極26との間は画像表示媒体10が矢印B方向に搬送可能である。画像表示媒体10は一対の基板(表示基板14および非表示基板16)、この基板間に封入された表示粒子18,20から構成され、矢印B方向への搬送に際しては、非表示基板16側が対向電極26と近接ないし接触し、表示基板側が、印字電極11に近接するように搬送される。
なお、印字電極11は、基板13と、基板13の表示基板14側に設けられた電極15とからなり、印字電極11は不図示の電源に接続されている。
次に、印字電極11の表示基板14側に設けられた電極15の配置や形状について説明する。図7は、印字電極に設けられた電極パターンの例について示す模式図であり、図6において、印字電極11の電極15が設けられた面を、非表示基板16側から表示基板14方向へと見た場合について示したものである。
電極15は、図7(A)に示すように、表示基板14の片側の面に画像表示媒体10の搬送方向(図中矢印B方向)に対して略直交する方向(すなわち、主走査方向)に沿って画像の解像度に応じて所定間隔に1列に並べられている。電極15は、図7(B)に示すように正方形でもよいし、図7(C)に示すようにマトリックス状に配置されていてもよい。
次に、印字電極の詳細について説明する。図8は、印字電極の概略構成図について示したものである。
各電極15には、図8に示すように、AC電源17AとDC電源17Bとが接続制御部19を介して接続されている。接続制御部19は、一端が電極15に接続され、かつ、他端がAC電源17Aに接続されたスイッチ21Aと、一旦が電極15に接続され、かつ、他端がDC電源17Bに接続されたスイッチ21Bからなる複数のスイッチで構成されている。
このスイッチ21A、21Bは制御部60によりオンオフ制御され、AC電源17A及びDC電源17Bと電極15とを電気的に接続する。これにより、交流電圧や直流電圧、又は交流電圧と直流電圧とを重畳した電圧を印加することができる。
次に、第3の実施形態における作用を説明する。
まず、画像表示媒体10が図示しない搬送手段により図中矢印B方向へ搬送され、印字電極11と対向電極26との間に搬送されると、制御部60は、接続制御部19に指示して全てのスイッチ21Aをオンさせる。これにより、すべての電極15にAC電源17Aから交流電圧が印加される。
ここで画像表示媒体10は、電極を持たない一対の基板内の空間に2種類以上の表示粒子群が封入された媒体である。
交流電圧が電極15に印加されると、画像表示媒体10内の黒色粒子18及び白色粒子20が表示基板14と非表示基板16との間を往復運動する。これにより、表示粒子同士の摩擦や表示粒子と基板との摩擦により黒色粒子18及び白色粒子20は摩擦帯電され、例えば、黒色粒子18がプラスに帯電され、白色粒子20は帯電されないか、又はマイナスに帯電される。なお、以下では、白色粒子20はマイナスに帯電されるものとして説明する。
そして、制御部60は、接続制御部19に指示して画像データに応じた位置の電極15に対応するスイッチ17Bのみをオンさせ、画像データに応じた位置の電極15に直流電圧を印加させる。例えば、非画像部に直流電圧を印加し、画像部には直流電圧を印加しないようにする。
これにより、電極15に直流電圧が印加されていた場合、図6に示すように印字電極11が表示基板14と対向する部分にあったプラスに帯電された黒色粒子18は、電界の作用により非表示基板16側へ移動する。また、非表示基板16側にあったマイナスに帯電された白色粒子20は電界の作用により表示基板14側へ移動する。従って、表示基板14側には白色粒子20のみが現れるため、非画像部に対応する部分に画像は表示されない。
一方、電極15に直流電圧が印加されていない場合、印字電極11が表示基板14と対向する部分にあったプラスに帯電された黒色粒子18は、電界の作用に表示基板14側にそのまま維持される。また、非表示基板16側にあったプラスに帯電された黒色粒子18は電界の作用により表示基板14側へ移動する。従って、表示基板14側には黒色粒子18のみが現れるため、画像部に対応する部分に画像が表示される。
これにより、表示基板14側には黒色粒子18のみが現れるため、画像部に対応する部分に画像が表示される。
このようにして、画像に応じて黒色粒子18及び白色粒子20が移動し、表示基板14側に画像が表示される。なお、白色粒子20が帯電されていない場合、黒色粒子18のみが電界の影響を受けて移動する。画像が表示されない部位での黒色粒子18は非表示基板16に移動し、表示基板14側からは白色粒子20によって隠蔽されるため画像の表示は可能である。また、画像表示媒体10の基板間に発生していた電界が消失した後も、表示粒子固有の付着力により表示された画像は維持される。また、これらの表示粒子は、基板間に電界が発生すれば再び移動することができるため、画像形成装置12により繰り返し画像を表示させることができる。
このように、空気を媒体として帯電した表示粒子を電界により移動させるため、安全性が高い。また、空気は粘性抵抗が低いため、高速応答性を満足させることもできる。
−第4実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第4実施形態を詳細に説明する。図9は本発明の画像形成装置の他の例(第4の実施形態)を示す概略構成図であり、静電潜像担時体を用いる画像形成装置について示したものである。
図9に示す画像形成装置12は、矢印A方向に回転可能なドラム状の静電潜像担持体24と、これに対向配置された矢印C方向に回転可能なドラム状の対向電極26とから主に構成されており、静電潜像担持体24と、対向電極26との間を矢印B方向に一対の基板間に表示粒子を封入した画像表示媒体10が挿通可能である。
静電潜像担持体24の周囲には、対向電極26が設けられた側のほぼ反対側に、静電潜像担持体24に近接するように帯電装置80が配置されており、帯電装置80の矢印A方向側の静電潜像担持体24表面に静電潜像が形成可能なように光ビーム走査装置82が配置されており、これら3つの部材により静電潜像形成部22が構成されている。
静電潜像担持体24としては、感光体ドラム24を使用することができる。感光体ドラム24は、ドラム状にしたアルミニウムやSUSなどの導電性基体24Aの外周側に光導電層24Bを形成したもので、光導電層24Bとしては公知の種々の材料を使用することができる。たとえばα−Si、α−Se、As2Se3などの無機光導電性材料や、PVK/TNFなどの有機光導電性材料を用いることができ、これらはプラズマCVDや蒸着法やディッピング法などにより形成することができる。また必要に応じて電荷輸送層やオーバーコート層等を形成してもよい。また、導電性基体24Aは接地されている。
帯電装置80は、静電潜像担持体24の表面を所望の電位に一様に帯電するものである。帯電装置80は、感光体ドラム24の表面を任意の電位に帯電させられるものであればよく、本実施の形態では電極ワイヤに高電圧を印加し、静電潜像担持体24との間でコロナ放電を発生させて、感光体ドラム24の表面を一様に帯電するコロトロンを使用したものとする。この他にも、導電性のロール部材、ブラシやフィルム部材等を感光体ドラム24に接触させ、これに電圧を印加して感光体ドラム表面を帯電するものなど、公知の種々の帯電器を使用することができる。
光ビーム走査装置82は、帯電された静電潜像担持体24の表面を画像信号に基づいて微小スポット光を照射し、静電潜像担持体24上に静電潜像を形成するものである。光ビーム走査装置82は、画像情報にしたがって感光体ドラム24表面に光ビームを照射し、一様に帯電された感光体ドラム24上に静電潜像を形成するものであればよく、本実施の形態では光ビーム走査装置82内に設けられたポリゴンミラー84、折り返しミラー86、図示しない光源やレンズ等を備えた結像光学系により、所定のスポット径に調整されたレーザビームを画像信号に応じてオンオフさせながらポリゴンミラー84によって感光体ドラム24の表面を光走査させるROS(RasterOutputScanner)装置である。この他にもLEDを所望の解像度に応じて並べたLEDヘッド等を使用してもよい。
対向電極26は、例えば弾性を有した導電性ロール部材で構成されている。これにより、画像表示媒体10とより密着させることができる。また、対向電極26は、図中矢印B方向へ図示しない搬送手段により搬送される画像表示媒体10を挟んで静電潜像担持体24と対向した位置に配置されている。対向電極26は、直流電圧電源28が接続されている。対向電極26は、この直流電圧電源28によりバイアス電圧VBが印加される。この印加するバイアス電圧VBは、例えば図10に示すように、静電潜像担持体24上の正の電荷が帯電した部分の電位をVH、帯電されていない部分の電位をVLとした場合、両者の中間の電位となるような電圧とする。
次に、第4実施形態における作用を説明する。
静電潜像担持体24が図9において矢印A方向に回転開始されると、静電潜像形成部22により静電潜像担持体24上に静電潜像が形成される。一方、画像表示媒体10は、図示しない搬送手段により図中矢印B方向へ搬送され、静電潜像担持体24と対向電極26との間に搬送される。
ここで、対向電極26は図10に示すようなバイアス電圧VBが印加されており、対向電極26と対向する位置の静電潜像担持体24の電位はVHとなっている。このため、静電潜像担持体24の表示基板14と対向する部分が正の電荷で帯電されていた場合(非画像部)で、かつ表示基板14の静電潜像担持体24と対向する部分に黒色粒子18が付着していた場合には、正に帯電している黒色粒子18は、表示基板14側から非表示基板16側へ移動し、非表示基板16に付着する。これにより、表示基板14側には白色粒子20のみが現れるため、非画像部に対応する部分に画像は表示されない。
一方、静電潜像担持体24の表示基板14と対向する部分が正の電荷で帯電されていない場合(画像部)で、かつ非表示基板16の対向電極26と対向する部分に黒色粒子18が付着していた場合には、対向電極26と対向する位置の静電潜像担持体24の電位はVLとなっているので、帯電された黒色粒子18は、非表示基板16側から表示基板14側へ移動し、表示基板14に付着する。これにより、表示基板14側には黒色粒子18のみが現れるため、画像部に対応する部分に画像が表示される。
このようにして、画像に応じて黒色粒子18が移動し、表示基板14側に画像が表示される。なお、画像表示媒体10の基板間に発生していた電界が消失した後も、粒子固有の付着力及び粒子と基板間の鏡像力により表示された画像は維持される。また、黒色粒子18及び白色粒子20は、基板間に電界が発生すれば再び移動することができるため、画像形成装置12により繰り返し画像を表示させることができる。
このように、対向電極26にバイアス電圧が印加されているため、黒色粒子18が表示基板14、非表示基板16の何れの基板に付着している場合であっても黒色粒子18を移動させることができる。このため、黒色粒子18を予め一方の基板側に付着させておく必要がない。また、コントラスト及び尖鋭度の高い画像を形成することができる。更に、空気を媒体として帯電した粒子を電界により移動させるため、安全性が高い。また、空気は粘性抵抗が低いため、高速応答性を満足させることもできる。
以上、図面を参照して本発明の画像表示媒体を用いた、本発明の画像形成装置の実施形態について説明したが、本発明の画像形成装置は、これら実施形態に限定されるわけではなく、所望に応じた構成とすることができる。また、表示粒子の色の組合せを黒、白としたが、この組合せに限定されるわけではなく、所望色彩を有する表示粒子を、必要に応じて、適宜選択することができる。
なお、以上に図面を用いて説明した画像形成装置における表示粒子の少なくとも1種類は、本発明に係る表示粒子である。
以下、本発明を、実施例を挙げて更に具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。なお、以下の実施例及び比較例においては、既述した第1の実施形態に係る画像表示媒体および画像形成装置(図1に示す画像表示媒体および画像形成装置)を用いた。このとき、各部材の大きさ、材質等も既述した場合と同様とした。
<白粒子−1(本発明に係る表示粒子)の作製>
−分散液A1の調製−
下記成分を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A1を調製した。
<組成>
メタクリル酸シクロヘキシル 61質量部
ジビニルジメトキシシラン 1質量部
酸化チタン1(白色顔料) 35質量部
(一次粒子径0.3μm、タイペークCR63:石原産業社製)
中空粒子(一次粒子径:0.3μm) 3質量部
(SX866(A):JSR社製)
帯電制御剤(SBT−5−0016:オリエント工業社製) 1質量部
−炭カル分散液B1の調製−
下記成分を混合し、上記と同様にボールミルにて微粉砕して炭カル分散液B1を調製した。
<組成>
炭酸カルシウム 40質量部
酸化チタン微粒子:STT−30A(チタン工業株式会社) 10質量部
水 60質量部
−混合液C1の調製−
下記成分を混合し、超音波機で脱気を10分間おこない、ついで乳化機で攪拌して混合液C1を調製した。
<組成>
炭カル分散液B1 8.5g
20%食塩水 50g
次に、分散液A1:35gとジメタクリル酸エチレングリコール1g、重合開始剤AIBN:0.35gを秤量した後、充分混合し、超音波機で脱気を2分おこなった。これを前記混合液C1に加え、乳化機で乳化を実施した。次にこの乳化液をビンにいれ、シリコーン詮をし、注射針を使用し、減圧脱気を充分行い、窒素ガスで封入した。この状態で65℃で15時間反応させ粒子を作製した。得られた微粒子粉をイオン交換水中に分散させ、塩酸水で炭酸カルシウムを分解させ、ろ過を行った。その後充分な蒸留水で洗浄し、未分級の白粒子を得た。ついで、目開き:10μm、15μmのナイロン篩にかけ、粒度を揃えた。これを乾燥させ、体積平均粒子径13μm、比重1.7の白粒子を得た。このときの粒度分布d10vol/d90volは1.2であった。粒度分布は市販のコールターカウンター(コールターカウンター社製)2で測定した。
<白粒子−2(他の表示粒子)の作製>
−分散液A2の調製−
下記成分を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A2を調製した。
<組成>
メタクリル酸シクロヘキシル 61質量部
酸化チタン1(白色顔料) 35質量部
(一次粒子径0.3μm、タイペークCR63:石原産業社製)
中空粒子(一次粒子径:0.3μm) 3質量部
(SX866(A):JSR社製)
帯電制御剤(SBT−5−0016:オリエント工業社製) 1質量部
−炭カル分散液B2の調製−
下記成分を混合し、上記と同様にボールミルにて微粉砕して炭カル分散液B2を調製した。
<組成>
炭酸カルシウム 40質量部
水 60質量部
−混合液C2の調製−
下記成分を混合し、超音波機で脱気を10分間おこない、ついで乳化機で攪拌して混合液C2を調製した。
<組成>
炭カル分散液B2 8.5g
20%食塩水 50g
次に、分散液A2:35gとジメタクリル酸エチレングリコール1g、重合開始剤AIBN:0.35gを秤量した後、充分混合し、超音波機で脱気を2分おこなった。これを前記混合液C2に加え、乳化機で乳化を実施した。次にこの乳化液をビンにいれ、シリコーン詮をし、注射針を使用し、減圧脱気を充分行い、窒素ガスで封入した。この状態で65℃で15時間反応させ粒子を作製した。得られた微粒子粉をイオン交換水中に分散させ、塩酸水で炭酸カルシウムを分解させ、ろ過を行った。その後充分な蒸留水で洗浄し、未分級の白粒子を得た。ついで、目開き:10μm、15μmのナイロン篩にかけ、粒度を揃えた。これを乾燥させ、体積平均粒子径13μm、比重1.8の白粒子を得た。このときの粒度分布d10vol/d90volは1.2であった。
<黒粒子−1(本発明に係る表示粒子)の作製>
下記成分を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A3を調製した。
メタクリル酸メチルモノマー 89質量部
メタクリル酸ジエチルアミノエチルモノマー 0.3質量部
マイクロリスブラック(チバスペシャリティケミカルズ製) 10質量部
ビニルトリス−β−メトキシエトキシシラン 1質量部
−炭カル分散液B3の調製−
下記成分を混合し、上記と同様にボールミルにて微粉砕して炭カル分散液B3を調製した。
<組成>
炭酸カルシウム 40質量部
シリカ微粒子R130(日本アエロジル) 10質量部
水 60質量部
分散液A1の代わりに分散液A3を、炭カル分散液B1の代わりにB3を用いた以外は上述の白粒子−1の作製の場合と同様にして黒粒子未分級品を作製した。粒度調整は、目開き:10μm、15μmのナイロン篩にかけ、粒度を揃えた。これを乾燥させ、体積平均粒子径13μm、比重1.2の黒粒子を得た。このときの粒度分布d10vol/d90volは、1.2であった。
<黒粒子−2(他の表示粒子)の作製>
下記成分を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液A4を調製した。
メタクリル酸メチルモノマー 89質量部
メタクリル酸ジエチルアミノエチルモノマー 0.3質量部
マイクロリスブラック(チバスペシャリティケミカルズ製) 10質量部
−炭カル分散液B4の調製−
下記成分を混合し、上記と同様にボールミルにて微粉砕して炭カル分散液B4を調製した。
<組成>
炭酸カルシウム 40質量部
水 60質量部
分散液A1の代わりに分散液A4を、炭カル分散液B1の代わりにB4を用いた以外は上述の白粒子−1の作製の場合と同様にして黒粒子未分級品を作製した。粒度調整は、目開き:10μm、15μmのナイロン篩にかけ、粒度を揃えた。これを乾燥させ、体積平均粒子径13μm、比重1.2の黒粒子を得た。このときの粒度分布d10vol/d90volは、1.2であった。
(実施例1)
表示粒子18、20として、白粒子−1と黒粒子−1とを、それぞれ白粒子:黒粒子の配合比率(質量比)を6:5となるように混合した所定量の粒子混合物(粒子群)を用いて、第1の実施の形態に係る画像表示媒体及び画像形成装置を作製した。
次に、透明電極205に直流電圧100Vを印加すると、非表示基板16側にあった負極性に帯電された白色粒子20の一部が電界の作用により表示基板14側へ移動し初め、直流電圧200Vを印加すると表示基板14側へ多くの白色粒子20が移動して表示濃度はほぼ飽和した(以下、表示濃度が飽和する電圧を「駆動電圧」と略す)。この時、正極性に帯電された黒色粒子18は非表示基板16側へ移動して白黒画像表示がされた。このあと、電圧を0Vとしても表示基板上の粒子は移動せず、白黒画像の表示濃度に変化はなかった。
また、繰り返し表示前後の画質(濃度ムラおよび反射濃度)の経時的な安定性を評価するために、下記駆動条件Aにより繰り返し表示を行なった後、さらに駆動条件Bによる繰り返し表示を行ない、駆動条件Aによる繰り返し表示後(初期)及び駆動条件Bによる繰り返し表示後(繰り返し後)の反射濃度並びに駆動条件Bによる繰り返し表示後(繰り返し後)の濃度ムラを下記基準に基づき評価した。評価結果を表1に示す。
−反射濃度−
反射濃度は、マクベス濃度計(RD914)により測定をした。黒濃度と白濃度の差を評価した、評価基準は以下の通りである。
反射濃度
○: 0.8以上
△: 0.7〜0.8未満
×: 0.7未満
−濃度ムラ−
濃度ムラは、下記基準に基づき表示部を目視による官能評価により、評価した。
○:比較的均一に画像全般にわたり、濃度差が見えない。
△:近くでみると濃度ムラが若干見られるが、1m離してみると目立たないレベル。
×:1m離してみても濃度ムラが認識される。
(1)駆動条件A
表示基板14−非表示基板16間の電圧の極性切り替え間隔:1秒
印加電圧:駆動電圧に設定
極性切り替え:1800サイクル
(2)駆動条件B
表示基板14−非表示基板16間の電圧の極性切り替え間隔:0.1秒
印加電圧:駆動電圧に設定
極性切り替え:20000サイクル
(実施例2)
表示粒子18、20として、白粒子−1、黒粒子−2とを、それぞれ白粒子:黒粒子の配合比率(質量比)を6:5となるように混合した所定量の粒子混合物を用いて、第1の実施の形態に係る画像表示媒体及び画像形成装置を作製した。次に、実施例1と同様にして評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例3)
表示粒子18、20として、白粒子−2と黒粒子−1とを、それぞれ白粒子:黒粒子の配合比率(質量比)を6:5となるように混合した所定量の粒子混合物を用いて、第1の実施の形態に係る画像表示媒体及び画像形成装置を作製した。次に、実施例1と同様にして評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例)
表示粒子18、20として、白粒子−2と黒粒子−2とを、それぞれ白粒子:黒粒子の配合比率(質量比)を6:5となるように混合した所定量の粒子混合物を用いて、第1の実施の形態に係る画像表示媒体及び画像形成装置を作製した。次に、実施例1と同様にして評価を行なった。結果を表1に示す。
Figure 0004760157
表1から示す結果からわかるように実施例では、表示画像の濃度ムラおよび反射濃度の経時劣化は少なく、長期の繰り返し表示を行なった後でも良好な画像を得ることができた。一方、比較例では、表示画像の濃度ムラおよび反射濃度が経時的に劣化し、長期の繰り返し表示を行なった後の画質は濃度ムラも著しく、反射濃度の低下も見られた。
本発明の画像形成装置の一例(第1の実施形態)を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の他の例(第2の実施形態)を示す概略構成図である。 図2に示す画像形成装置12の任意の面での画像形成部(画像表示媒体10)の模式断面図の一例を示したものである。 図2に示す画像形成装置12の任意の面での画像形成部(画像表示媒体10)の模式断面図の他の例を示したものである。 図2に示す画像形成装置12の任意の面での画像形成部(画像表示媒体10)の模式断面図の他の例を示したものである。 本発明の画像形成装置の他の例(第3の実施形態)を示す概略構成図である。 印字電極の電極のパターンを示す模式図である。 印字電極の概略構成図である。 本発明の画像形成装置の他の例(第4の実施形態)を示す概略構成図である。 静電潜像担持体及び対向電極における電位を示す図である。
符号の説明
10 画像表示媒体
11 印字電極
12 画像形成装置
13 基板
14 (表示)基板
15 電極
16 (非表示)基板
17A AC電源
17B DC電源
18 表示粒子(黒色粒子)
19 接続制御部
20 表示粒子(白色粒子)
22 静電潜像形成部
24 静電潜像担持体(感光体ドラム)
24A 導電性基体
24B 光導電層
26 対向電極
28 直流電圧電源
60 制御部
80 帯電装置
82 光ビーム走査装置
84 ポリゴンミラー
86 折り返しミラー
204 スペーサ
205 透明電極
206 ポリカーボネート層
402 電界発生装置
402A 電源
402B 波形発生装置
403 電極An
404 電極Bn
405 電界発生装置
405A 電源
405B 波形発生装置
406 シーケンサー

Claims (7)

  1. 対向配置された一対の基板と、前記一対の基板間の空隙に空気を媒体として封入された少なくとも2種類の表示粒子を含む粒子群と、を有し、前記表示粒子の少なくとも1種類が外部刺激により正に、他の少なくとも1種類が外部刺激により負に帯電し得る性質を示し、かつ、前記外部刺激により正又は負に帯電し得る表示粒子が相互に異なる色を示す画像表示媒体であって、
    前記表示粒子の少なくとも1種類が、重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分と、ビニル単量体と、の共重合体を含有する画像表示媒体。
  2. 前記表示粒子の形状係数SF1が100〜120である請求項1に記載の画像表示媒体。
  3. 前記表示粒子が、無機酸化物微粒子を含有する請求項1又は2に記載の画像表示媒体。
  4. 前記表示粒子の1種類が、白色である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像表示媒体。
  5. 前記白色の表示粒子が、酸化チタンを含有する請求項4に記載の画像表示媒体。
  6. 前記粒子群に含まれる少なくとも2種類の表示粒子の比重が互いに異なる請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像表示媒体。
  7. 対向配置された一対の基板と、前記一対の基板間の空隙に空気を媒体として封入された少なくとも2種類の表示粒子を含む粒子群と、を有し、前記表示粒子の少なくとも1種類が外部刺激により正に、他の少なくとも1種類が外部刺激により負に帯電し得る性質を示し、かつ、前記外部刺激により正又は負に帯電し得る表示粒子が相互に異なる色を示し、前記表示粒子の少なくとも1種類が、重合性不飽和二重結合及びアルコキシシラン基を少なくとも含有する単量体成分と、ビニル単量体と、の共重合体を含有する画像表示媒体と、
    前記一対の基板間に、画像情報に応じた電界を発生させる電界発生手段と、
    を備えた画像形成装置。
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