JP2005180282A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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徳久 中川
衛 ▲吉▼岡
Mamoru Yoshioka
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Abstract

【課題】 燃料供給停止運転からの復帰時において、排気通路に残留していた空気が排気浄化触媒に排出される場合であっても、NOxの排出量が増大することを抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】 制御装置1は、複数のシリンダ11〜16と、シリンダ11〜16それぞれから排出される排気ガスを集合して排出する排気通路と、排気通路から排出される排気ガスを浄化する排気浄化触媒26R,26Lとを有するエンジン10と、所定の燃料カット条件が満足された場合に、エンジン10に対する燃料供給を一時的にカットさせると共に、燃料カット運転からの復帰時に、排気浄化触媒26R,26Lの吸蔵酸素量に応じて空燃比をリッチ化するECU40とを備える。ECU40は、燃料カット運転からの復帰時に、接続された排気通路の容積が最も大きい1番シリンダ11から燃料供給を再開する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来から、燃料供給停止運転からの復帰時に目標空燃比をリッチにして排気浄化触媒内を酸化雰囲気から還元雰囲気に戻すことにより、燃料噴射再開時におけるNOx排出量を低減する燃料噴射制御装置が知られている。このような燃料噴射制御装置として、加速に伴って燃料噴射を再開させるときに、燃料供給停止時間が長かったときほど燃料の増量補正量を大きく設定する燃料噴射制御装置が下記特許文献1に記載されている。
特開2000−130221号公報(第2−4頁、第2図)
燃料停止運転中、エキゾーストマニホールドやエキゾーストパイプ等の排気通路及び排気浄化触媒内は空気で満たされている。そのため、排気浄化触媒内は酸化雰囲気になっている。上記燃料噴射装置により燃料噴射が再開された場合、最初に復帰されたシリンダに接続されている排気通路及び排気浄化触媒内は還元雰囲気となるが、燃料噴射が再開されていないシリンダの排気通路には空気が残留している。順次、これらのシリンダに対して燃料噴射が再開された場合、排気通路に残留していた空気が排気浄化触媒に排出され、排気浄化触媒内が再び酸化雰囲気に戻されることにより、NOxの排出量が増大する。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、燃料供給停止運転からの復帰時において、排気通路に残留していた空気が排気浄化触媒に排出される場合であっても、NOxの排出量が増大することを抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、複数のシリンダと、複数のシリンダそれぞれに接続され、複数のシリンダそれぞれから排出される排気ガスを集合して排出する排気通路と、排気通路に接続され、排気通路から排出される排気ガスを浄化する排気浄化触媒とを有する内燃機関と、所定の燃料供給停止条件が満足された場合に、内燃機関に対する燃料供給を一時的に停止させると共に、燃料供給停止運転からの復帰時に、排気浄化触媒の吸蔵酸素量に応じて空燃比をリッチ化する制御手段とを備え、制御手段が、燃料供給停止運転からの復帰時に、接続された排気通路の容積が最も大きいシリンダから燃料供給を再開することを特徴とする。
本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、接続された排気通路の容積が最も大きいシリンダから燃料供給が再開されるので、他のシリンダから燃料供給が再開される場合と比較して、排気ガス排出後に排気通路内に残留する空気量を減少させることができる。このため、他のシリンダに対して順次燃料噴射が再開された場合、排気浄化触媒に排出される空気量が少なくなるので、排気浄化触媒内が酸化雰囲気に戻されることを抑制することが可能となる。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、複数のシリンダと、複数のシリンダそれぞれに接続され、複数のシリンダそれぞれから排出される排気ガスを集合して排出する排気通路と、排気通路に接続され、排気通路から排出される排気ガスを浄化する排気浄化触媒とを有する内燃機関と、所定の燃料供給停止条件が満足された場合に、内燃機関に対する燃料供給を一時的に停止させると共に、燃料供給停止運転からの復帰時に、排気浄化触媒の吸蔵酸素量に応じて空燃比をリッチ化する制御手段とを備え、制御手段が、燃料供給停止運転からの復帰時に、燃料供給が再開されるシリンダごとにリッチ化の度合を補正することを特徴とする。
複数のシリンダそれぞれに接続されている排気通路の容積が異なる場合、各排気通路内に残留している空気量も異なる。このため、燃料停止運転からの復帰時に各シリンダに対して同量の燃料が供給された場合、排気浄化触媒に排出される排気ガスの空燃比がシリンダごとに異なる。
本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、燃料供給が再開されるシリンダごとにリッチ化の度合が補正されるので、それぞれの排気通路内に残留している空気量が異なる場合であっても排気浄化触媒に排出される排気ガスの空燃比のばらつきを抑制することが可能となる。
なお、シリンダごとにリッチ化の度合を補正する際に、制御手段が、燃料供給が再開されるシリンダと排気浄化触媒とをつなぐ排気通路内に残留している空気量が多いほどリッチ化の度合を大きくすることが好ましい。
この場合、排気通路内の残留空気量が多いほどリッチ化の度合を大きくすることにより、各シリンダから排出される排気ガスの空燃比のばらつきを抑制することが可能となる。
さらに、制御手段が、燃料供給が再開されるシリンダにおいて、燃料供給再開後の最初の燃料供給時にのみリッチ化の度合を補正することが好適である。
このようにすれば、排気通路内に残留していた空気が排出された後はリッチ化度合の補正が行われないので、燃料消費量の悪化を抑制することが可能となる。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、シリンダに吸入される吸入空気量を検出する吸気量検出手段を備え、燃料供給停止運転からの復帰時に、吸入空気量が少ないほどリッチ化の度合を大きくすることが好ましい。
空燃比が同一であれば、吸入空気量が少ないほど燃料量が少なくなる。一方、排気浄化触媒内を還元雰囲気に戻すために必要とされる燃料量は一定である。そのため、吸入空気量が少ない場合には排気浄化触媒内の雰囲気を還元雰囲気に戻すまでの時間が長くなる。
本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、吸入空気量が少ないほどリッチ化の度合が大きくされるので、排気浄化触媒内が還元雰囲気に戻されるまでの時間を短縮することが可能となる。
本発明によれば、燃料供給停止運転からの復帰時において、排気通路に残留していた空気が排気浄化触媒に排出される場合であっても、排気浄化触媒内が酸化雰囲気に戻されることを抑制することができるので、NOxの排出量が増大することを抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。
まず、本実施形態に係る制御装置1の構成について、図1を参照しつつ説明する。図1は、実施形態に係る制御装置1の全体構成を示す図である。
本実施形態の制御装置1は、内燃機関であるエンジン10を制御するものである。エンジン10は、V型6気筒エンジンであり、右バンク10R及び左バンク10Lを備えている。エンジン10の右バンク10Rには、1番シリンダ11、3番シリンダ13及び5番シリンダ15が形成されている。また、左バンク10Lには2番シリンダ12、4番シリンダ14及び6番シリンダ16が形成されている。
エンジン10は、各シリンダ11〜16に配設された点火プラグ17によってシリンダ11〜16内の混合気に対して点火を行うことにより駆動力を発生する。エンジン10の燃焼に際して、外部から吸入された空気は吸気管20を通り、インテークマニホールド21に取り付けられたインジェクタ22から噴射された燃料と混合され、混合気としてシリンダ11〜16内に吸入される。シリンダ11〜16の内部とインテークマニホールド21との間は、吸気バルブによって開閉される。
吸気管20には、シリンダ11〜16内に吸入される吸入空気量を調節するスロットルバルブ23が配設されている。スロットルバルブ23には、その開度を検出するスロットルポジションセンサ41が接続されている。また、スロットルバルブ23は、スロットルモータ24と連結されており、スロットルモータ24の駆動力によって開閉される。スロットルバルブ23の近傍には、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ42も配設されている。このように本実施形態では、スロットルバルブ23の開度が電子制御される電子制御スロットルバルブが採用されている。さらに、吸気管20上には、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ43も取り付けられている。
エンジン10の右バンク10Rに形成された1番、3番、5番シリンダ11,13,15の内部で燃焼された混合気は、排気ガスとしてエキゾーストマニホールド25Rに排気される。また、エンジン10の左バンク10Lに形成された2番、4番、6番シリンダ12,14,16の内部で燃焼された混合気は、排気ガスとしてエキゾーストマニホールド25Lに排気される。シリンダ11〜16の内部とエキゾーストマニホールド25R,25Lとの間は、排気バルブによって開閉される。
エキゾーストマニホールド25R,25Lそれぞれには、排気浄化触媒26R,26Lが接続されている。エンジン10の右バンク10Rに形成された1番、3番、5番シリンダ11,13,15から排出される排気ガスは、エキゾーストマニホールド25Rにより集合され、排気浄化触媒26Rにより浄化される。また、エンジン10の左バンク10Lに形成された2番、4番、6番シリンダ12,14,16から排出される排気ガスは、エキゾーストマニホールド25Lにより集合され、排気浄化触媒26Lにより浄化される。
なお、排気ガスの集合は、必ずしもエキゾーストマニホールドにより行われる必要はない。例えば、シリンダから排出された排気ガスをエキゾーストマニホールドにより並列に排気浄化触媒に導き、排気浄化触媒入口において集合されるような構成としてもよい。
本明細書において排気通路とは、排気バルブと排気浄化触媒26R,26L入口との間の通路をいう。具体的にはシリンダヘッドに形成されたエキゾーストポート18R,18L及びエキゾーストポート18R、18Lそれぞれに接続されたエキゾーストマニホールド25R,25Lが排気通路に該当する。
また、排気通路の容積とは、各シリンダ11〜16についてのエキゾーストポート18R,18L及びエキゾーストマニホールド25R,25Lの容積、即ち排気バルブから排気浄化触媒26R,26L入口までの通路の容積をいう。したがって、エキゾーストポート18R,18Lの形状が同一であり、且つエキゾーストマニホールド25R,25Lの内径が同一であれば、エキゾーストマニホールド25R,25Lの管長が長いシリンダほど排気通路の容積は大きくなる。例えば、本実施形態では、1番シリンダ11の排気通路が最も容積が大きく、2番シリンダ12、3番シリンダ13、4番シリンダ14、5番シリンダ15、6番シリンダ16の順に排気通路の容積が小さくなる。
排気浄化触媒26R,26Lそれぞれには、エキゾーストパイプ27R,27Lが接続されている。エキゾーストパイプ27Rとエキゾーストパイプ27Lとは集合部28で集合される。集合部28の下流側にはマフラ29が配設されている。
なお、排気浄化触媒の数及び配置は本実施形態に限られるものではなく、例えば、集合部28の下流側に1つの排気浄化触媒を配設してもよい。
エンジン10のクランクシャフト近傍には、クランクシャフトの位置を検出するクランクポジションセンサ44が取り付けられている。クランクポジションセンサ44の出力からは、クランクアングルやエンジン回転数等を求めることができる。
点火プラグ17、インジェクタ22、スロットルモータ24、スロットルポジションセンサ41、アクセル開度センサ42、エアフローメータ43、クランクポジションセンサ44やその他のセンサ類は、エンジン10を総合的に制御する電子制御装置(以下「ECU」という)40と接続されており、ECU40からの信号に基づいて制御され、あるいは、検出結果をECU40に対して送出している。
また、ECU40には、排気浄化触媒26R,26Lそれぞれの上流側に取り付けられた空燃比センサ45R,45Lも接続されている。空燃比センサ45R,45Lは、その取付位置における排気ガス中の酸素濃度から排気空燃比を検出する。そして、空燃比センサ45Rにより検出される排気空燃比に基づいて右バンク10Rの空燃比が制御され、空燃比センサ45Lにより検出される排気空燃比に基づいて左バンク10Lの空燃比が制御される。
空燃比センサ45R,45Lとしては、排気空燃比をオン−オフ的に検出するOセンサが用いられる。なお、空燃比センサ45R,45Lとして、排気空燃比をリニアに検出することのできるリニア空燃比センサを用いてもよい。また、空燃比センサ45R,45Lは、所定の温度(活性化温度)以上とならなければ正確な空燃比の検出を行えないため、早期に活性化温度に昇温されるように、ECU40を介して供給される電力によって昇温される。
ECU40は、その内部に演算を行うマイクロプロセッサ、このマイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM及びバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM等を有している。
そして、ECU40の内部には、所定の燃料カット条件が満足された場合にエンジン10に対する燃料供給をカット(停止)する燃料カット部40A、燃料供給を再開するか否かを判断する復帰判断部40B、及び、燃料カット運転からの復帰時に排気浄化触媒26R,26Lの吸蔵酸素量に応じて混合気の空燃比をリッチに制御するリッチ制御部40C等が構築されている。即ち、ECU40は制御手段として機能する。
また、ECU40では、排気浄化触媒26R,26Lに吸蔵されている酸素吸蔵量の演算、エンジン10に吸入される混合気の空燃比制御及び空燃比学習等が実行される。
ここで、排気浄化触媒26R,26Lの酸素吸蔵作用について説明する。排気浄化触媒26R,26Lは、コージェライトを主成分とするハニカム構造を有した三元触媒である。このハニカム構造体の表面にはアルミナ(Al2O3)やジルコニア(ZrO2)等のコート材からなる担体層が形成され、この担体層には白金−ロジウム(Pt−Rh)系の貴金属触媒物質が担持されている。
この排気浄化触媒26R,26Lは、流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比のときに未燃成分(HC,CO)を酸化し、同時に窒素酸化物(NOx)を還元する機能を有する。また、排気浄化触媒26R,26Lは、上記セリア等の成分を担持することにより、流入する排気ガス中の酸素分子を吸蔵(吸着、貯蔵)及び放出する性質(酸素吸蔵機能)を有していて、この酸素吸蔵機能により、空燃比が理論空燃比からある程度ずれても、HC,CO及びNOxを浄化することができる。すなわち、排気浄化触媒26R,26Lは排気空燃比がリーンとなって流入する排気ガスに過剰の酸素及び窒素酸化物NOxが多量に含まれると、過剰な酸素を吸蔵すると共に窒素酸化物NOxから酸素を奪って(NOxを還元して)酸素を吸蔵し、これによりNOxを浄化する。また、排気浄化触媒26R,26Lは、排気空燃比がリッチになって流入する排気ガスに炭化水素HCや一酸化炭素CO等の未燃成分が多量に含まれると、内部に吸蔵している酸素分子をこれらの未燃成分に与えて同未燃成分を酸化し、これによりCO,HCを浄化する。
したがって、排気浄化触媒26R,26Lが酸素を吸蔵し得る限界まで酸素を吸蔵していると、排気空燃比がリーンとなったときに酸素を吸蔵することができないので、酸素吸蔵機能を利用したNOx浄化に寄与できなくなる。一方、排気浄化触媒26R,26Lが酸素を放出しきっていて酸素を全く吸蔵していなければ排気空燃比がリッチとなったときに酸素を放出することができないので、酸素吸蔵機能を利用したHC,CO浄化に寄与できなくなる。このため、排気浄化触媒26R,26Lに流入する排気ガスの空燃比が過渡的にリーン又はリッチとなった場合であっても、上述した浄化すべき成分を充分に浄化できるように、酸素吸蔵量を精度良く推定すると共に、酸素吸蔵量を所定の値に維持するように空燃比制御を行うことが望ましい。
(第1復帰処理)
次に、図2を参照して本実施形態に係る制御装置1の動作について説明する。ここで、図2は、燃料カット運転からの第1復帰処理の処理手順を示すフローチャートである。この復帰処理は、エンジン10の回転に同期して実行される。
ステップS100では、燃料カット運転からの復帰要求があるか否かについての判断が行われる。ここで、復帰要求がある場合にはステップS102に処理が移行する。一方、復帰要求がない場合には、ステップS106において燃料カット運転が継続して実行される。その後、処理から一旦抜ける。
ステップS102では、クランクポジションセンサ44の出力から求められたクランクアングルデータが読み込まれる。
続くステップS104では、ステップS102において読み込まれたクランクアングルデータに基づいて、燃料噴射が実行されるシリンダが復帰を許可されているシリンダであるか否かの判断が行われる。ここで、燃料カット運転からの復帰は、接続されている排気通路の容積が最も大きいシリンダ、即ち、本実施形態では1番シリンダ11から行われる。
ステップS104が否定された場合、即ち燃料噴射が実行されるシリンダが1番シリンダ11ではない場合には、ステップS106において燃料カット運転が継続して実行される。その後、処理から一旦抜ける。
一方、ステップS104が肯定された場合、即ち燃料噴射が実行されるシリンダが1番シリンダ11である場合には、ステップS108に処理が移行する。
ステップS108では、1番シリンダ11に対して燃料噴射が実行される。なお、燃料カット運転復帰時に排気浄化触媒26R,26Lの吸蔵酸素量が所定値以上である場合には、吸蔵酸素量が所定値未満となるまで、混合気の空燃比がリッチになるように燃料噴射量が制御される。
1番シリンダ11から燃料噴射が再開された後は、所定の燃料噴射順序に従って各シリンダ11〜16に対して燃料噴射が実行される。ここで、エンジン10の燃料噴射順序は、1番シリンダ11、2番シリンダ12、3番シリンダ13、4番シリンダ14、5番シリンダ15、6番シリンダ16の順である。
図3に、燃料カット復帰処理における(a)燃料カット実行フラグ、(b)クランクアングルデータ、(c)燃料噴射信号のタイミングチャートを示す。
図3に示されるように、燃料カット復帰要求があった場合、クランクアングルデータに基づいて1番シリンダ11の燃料噴射タイミングであるか否かが判断される。1番シリンダ11以外のシリンダの燃料噴射タイミングであると判断された場合には、1番シリンダ11の燃料噴射タイミングになるまで燃料カット運転が継続される。燃料カット運転が継続されている間、燃料カット実行フラグはONのまま保持される。
そして、1番シリンダ11の燃料噴射タイミングになったときに、燃料噴射が再開され、燃料カット運転からの復帰が行われる。燃料噴射が再開されるタイミングで燃料カット実行フラグがOFFされる。1番シリンダ11に対して燃料噴射が再開された後は、所定の燃料噴射順序に従って順次燃料噴射が実行される。
図4及び図5を参照して、従来の制御装置による燃料カット運転復帰時における排気浄化触媒26Rの状態変化、及び、本実施形態に係る制御装置1による燃料カット運転復帰時における排気浄化触媒26Rの状態変化について説明する。図4は、従来の制御装置による燃料カット運転復帰時における排気浄化触媒の状態変化を説明する図である。また、図5は、実施形態に係る制御装置1による燃料カット運転復帰時における排気浄化触媒の状態変化を示す図である。ここでは、右バンク10Rの排気浄化触媒26Rについて説明する。左バンク10Lの排気浄化触媒26Lについては、排気浄化触媒26Rの場合と同一又は同様であるので、ここでは説明を省略する。
まず、図4を参照して従来の制御装置による燃料カット運転復帰時における排気浄化触媒26Rの状態変化について説明する。
燃料カット運転中、エキゾーストポート18R、エキゾーストマニホールド25R及び排気浄化触媒26Rは空気で満たされており、排気浄化触媒26R内は酸素過剰状態、即ち酸化雰囲気にある(図4(a)参照)。
次に、燃料カット復帰要求により、例えば5番シリンダ15から燃料噴射が再開された場合、5番シリンダ15の排気通路(図4(b)の斜線部分参照)及び排気浄化触媒26Rにリッチの排気ガスが排出され、排気浄化触媒26R内は還元雰囲気となる。このとき、1番シリンダ11及び3番シリンダ13の排気通路には多量の空気が残留している。
左バンク10Lの6番シリンダ16に対して燃料噴射が実行された後、Rバンク10Rの1番シリンダ11に対して燃料噴射が実行される。このとき、1番シリンダ11から排出される排気ガスによって1番シリンダ11の排気通路に残留していた多量の空気(図4(c)の斜線部分参照)が排気浄化触媒26Rに押し出される。排気浄化触媒26Rに排出された空気によって、排気浄化触媒26R内が再び酸化雰囲気に戻される。そのため、NOxの排出量が増大する。
次に、図5を参照して本実施形態に係る制御装置1による燃料カット運転復帰時における排気浄化触媒26Rの状態変化について説明する。
燃料カット運転中、エキゾーストポート18R、エキゾーストマニホールド25R及び排気浄化触媒26Rは空気で満たされており、排気浄化触媒26R内は酸素過剰状態、即ち酸化雰囲気にある(図5(a)参照)。
燃料カット復帰要求により燃料噴射が再開される場合、制御装置1によれば、排気通路の容積が最も大きいシリンダ、即ち1番シリンダ11から燃料噴射が再開される。1番シリンダ11から燃料噴射が再開された場合、1番シリンダ11の排気通路(図5(b)の斜線部分参照)及び排気浄化触媒26Rにリッチの排気ガスが排出され、排気浄化触媒26R内は還元雰囲気となる。このとき、3番シリンダ13及び5番シリンダ15の排気通路の一部には空気が残留しているが、その量は少量である。
左バンク10Lの2番シリンダ12に対して燃料噴射が実行された後、Rバンク10Rの3番シリンダ13に対して燃料噴射が実行される。このとき、3番シリンダ13から排出される排気ガスによって3番シリンダ13の排気通路の一部に残留していた空気(図5(c)の斜線部分参照)が排気浄化触媒26Rに押し出される。しかし、排気浄化触媒26Rに排出される空気量が少量であるので、排気浄化触媒26Rへの影響が少ない。そのため、NOxの排出量が増大することを抑制することができる。
このように、本実施形態によれば、排気通路の容積が最も大きい1番シリンダ11から燃料供給が再開されるので、他のシリンダから燃料供給が再開される場合と比較して、1番シリンダ11の排気ガス排出後に他の排気通路内に残留する空気量を減少させることができる。このため、他のシリンダに対して順次燃料噴射が再開された場合、排気浄化触媒26Rに排出される空気量が少なくなるので、排気浄化触媒26R内が酸化雰囲気に戻されることを抑制することができる。これにより、燃料カット運転復帰時のNOx排出量の増大を抑制することが可能となる。また、このとき、左バンク10Lについては2番シリンダ12から燃料噴射が再開されるので、右バンク10Rの場合と同様に燃料カット運転復帰時のNOx排出量の増大を抑制することができる。
(第2復帰処理)
次に、図6を参照して制御装置1による燃料カット運転からの第2復帰処理の処理手順について説明する。ここで、図6は、燃料カット運転からの第2復帰処理の処理手順を示すフローチャートである。この復帰処理は、エンジン10の回転に同期して実行される。
本処理手順が上記第1復帰処理の処理手順と異なるのは、上記第1復帰処理の処理手順に対して、燃料カット運転からの復帰要求が強制的なものであるか否かについての判断が行われるステップ(ステップS202)が追加されている点である。ここで、例えば、燃料カット運転中にアクセルペダルが踏込まれた場合には加速応答遅れを回避するために燃料カット運転からの強制的な復帰が行われる。この場合、1番シリンダ11の燃料噴射タイミングまで燃料カット運転を継続することなく、即座に燃料噴射が再開される。なお、その他の処理手順については、上記第1復帰処理の処理手順と同一又は同様であるので、ここでは説明を省略する。
処理ステップに基づいて説明すると、ステップS202では、燃料カット運転からの復帰要求が強制的なものであるか否かについての判断が行われる。ステップS202が肯定された場合、即ち復帰要求が強制的なものであると判断された場合には、ステップS210において燃料噴射が実行される。この場合、燃料噴射が再開されるシリンダは、復帰許可シリンダである1番シリンダ11に限られない。そのため、本ステップが実行されるときに燃料噴射タイミングが設定されているシリンダから燃料噴射が再開される。
一方、復帰要求が強制的なものではないと判断された場合、即ち自然復帰の場合には、ステップS204に処理が移行する。ステップS204〜S210の処理内容については、上記第1復帰処理の処理手順におけるステップS102〜S108と同一であるので、ここでは説明を省略する。
本実施形態によれば、強制的な復帰要求があった場合には、1番シリンダ11の燃料噴射タイミングが来るまで燃料カット運転が継続されることなく、即座に燃料噴射が再開される。そのため、加速応答遅れ等を回避することが可能となる。
(第3復帰処理)
次に、図7を参照して制御装置1による燃料カット運転からの第3復帰処理の処理手順について説明する。ここで、図7は、燃料カット運転からの第3復帰処理の処理手順を示すフローチャートである。この復帰処理は、エンジン10の回転に同期して実行される。
本処理手順が上記第2復帰処理の処理手順と異なるのは、上記第2復帰処理の処理手順に対して、エンジン回転数が読み込まれるステップ(ステップS304)及びエンジン回転数が所定値以上であるか否かについての判断が行われるステップ(ステップS306)が追加されている点である。なお、その他の処理手順については、上記第2復帰処理の処理手順と同一又は同様であるので、ここでは説明を省略する。
ステップS304では、クランクポジションセンサ44の出力から求められたエンジン回転数が読み込まれる。
続くステップS306では、ステップS304で読み込まれたエンジン回転数が所定値(例えば、1200rpm)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、エンジン回転数が所定値より低い場合には、ステップS314において燃料噴射が実行される。この場合、燃料噴射が再開されるシリンダは、復帰許可シリンダである1番シリンダ11に限られない。そのため、本ステップが実行されるときに燃料噴射タイミングが設定されているシリンダから燃料噴射が再開される。
一方、エンジン回転数が所定値以上である場合には、ステップS308に処理が移行する。ステップS308〜S314の処理内容については、上記処理手順におけるステップS204〜S210と同一であるので、ここでは説明を省略する。
燃料カット運転からの復帰が遅れた場合、ショックやエンジンストールが発生する恐れがある。本実施形態によれば、エンジン回転数が所定値より低下した場合には、1番シリンダ11の燃料噴射タイミングが来るまで燃料カット運転が継続されることなく、即座に燃料噴射が再開される。そのため、ショックやエンジンストールの発生を回避することが可能となる。
なお、ステップS304では、エンジン回転数に代えて、所定時間におけるエンジン回転数の低下量を用いてもよい。この場合、所定時間におけるエンジン回転数の低下量が所定値より大きいときにはすぐに燃料噴射が再開される。
(第4復帰処理)
次に、図8を参照して制御装置1による燃料カット運転からの第4復帰処理の処理手順について説明する。ここで、図8は、燃料カット運転からの第4復帰処理の処理手順を示すフローチャートである。この復帰処理は、エンジン10の回転に同期して実行される。
ステップS400では、燃料カット運転からの復帰要求があるか否かについての判断が行われる。ここで、復帰要求がない場合には、ステップS402において燃料カット運転が継続して実行される。一方、復帰要求がある場合にはステップS404に処理が移行する。
ステップS404では、燃料カット運転復帰時のリッチ制御要求があるか否かについての判断が行われる。ここで、リッチ制御要求がない場合、すなわち排気浄化触媒26R,26Lの吸蔵酸素量が所定値未満である場合には、空燃比のリッチ制御が実行されることなく、通常の燃料噴射量に基づいて燃料噴射が実行される(ステップS406)。一方、リッチ制御要求がある場合、すなわち排気浄化触媒26R,26Lの吸蔵酸素量が所定値以上である場合には、ステップS408に処理が移行する。
ステップS408では、右バンク10Rに形成されているシリンダ、即ち1番シリンダ11、3番シリンダ13又は5番シリンダ15の燃料噴射タイミングであるか否かについての判断が行われる。ここで、1番、3番又は5番シリンダ11,13,15の燃料噴射タイミングであるときにはステップS412に処理が移行する。
一方、1番、3番、5番シリンダ11,13,15以外のシリンダの燃料噴射タイミングであると判断された場合には、ステップS410において、左バンク処理が実行される。ここで、左バンク処理は、後述するステップS412〜420における右バンク処理と同一又は同様であるので、ここでは説明を省略する。
ステップS412では、右バンク10Rにおいて、燃料カット運転復帰後の最初の燃料噴射であるか否かについての判断が行われる。ここで、復帰後最初の燃料噴射であると判断された場合にはステップS414に処理が移行する。一方、復帰後最初の燃料噴射ではないと判断された場合にはステップS418に処理が移行する。
ステップS412が肯定された場合、即ち右バンク10Rにおいて、燃料カット運転復帰後の最初の燃料噴射である場合にはステップS414において初回噴射補正処理が実行される。ここで、図9を参照して初回噴射補正処理の処理手順について説明する。図9は、初回噴射補正処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS500では、燃料カット運転復帰時に最初に燃料噴射が行われるシリンダが1番シリンダ11であるか否かについての判断が行われる。ここで、1番シリンダ11から燃料噴射が再開されると判断された場合にはステップS502に処理が移行する。一方、1番シリンダ11以外から燃料噴射が再開されると判断された場合にはステップS504に処理が移行する。
ステップS502では、1番シリンダ11から燃料噴射が再開される場合における1番、3番及び5番シリンダ11,13,15それぞれの初回噴射補正量が設定される。そして、初回噴射補正量が設定された後、図8のステップS416に処理が移行する。
この場合、1番シリンダ11の初回噴射補正量は、3番シリンダ13及び5番シリンダ15の補正量より大きい値、即ち排気空燃比がよりリッチになる値に設定される。また、3番シリンダ13と5番シリンダ15の初回噴射補正量は同一の値に設定される。
1番シリンダ11から燃料噴射が再開される場合、1番シリンダ11の排気通路に残留している空気量がもっとも多い(図10(a)の斜線部分参照)。また、1番シリンダ11から排気ガスが排出された後に3番シリンダ13の排気通路の一部に残留する空気量と、1番及び3番シリンダ11,13から排気ガスが排出された後に5番シリンダ15の排気通路の一部に残留する空気量とは略同一である。そのため、初回噴射補正量は、上述したように設定される。
ステップS500が否定された場合、ステップS504では、燃料カット運転復帰時に最初に燃料噴射が行われるシリンダが3番シリンダ13であるか否かについての判断が行われる。ここで、3番シリンダ13から燃料噴射が再開されると判断された場合にはステップS506に処理が移行する。一方、3番シリンダ13以外、すなわち5番シリンダ15から燃料噴射が再開されると判断された場合にはステップS508に処理が移行する。
ステップS506では、3番シリンダ13から燃料噴射が再開される場合における1番、3番及び5番シリンダ11,13,15それぞれの初回噴射補正量が設定される。そして、初回噴射補正量が設定された後、図8のステップS416に処理が移行する。
この場合、3番シリンダ13の初回噴射補正量は、1番シリンダ11及び5番シリンダ15の補正量より大きい値、即ち排気空燃比がよりリッチになる値に設定される。また、1番シリンダ11の初回噴射補正量は、5番シリンダ15の補正量より大きい値に設定される。
3番シリンダ13から燃料噴射が再開される場合、3番シリンダ13の排気通路に残留している空気量がもっとも多い(図10(b)の斜線部分参照)。また、3番シリンダ13から排気ガスが排出された後に5番シリンダ15の排気通路の一部に残留する空気量と、3番及び5番シリンダ13,15から排気ガスが排出された後に1番シリンダ11の排気通路の一部に残留する空気量とでは、1番シリンダ11の排気通路の一部に残留する空気量の方が多い。そのため、初回噴射補正量は、上述したように設定される。
ステップS504が否定された場合、ステップS508では、5番シリンダ15から燃料噴射が再開される場合における1番、3番及び5番シリンダ11,13,15それぞれの初回噴射補正量が設定される。そして、初回噴射補正量が設定された後、図8のステップS416に処理が移行する。
この場合、5番シリンダ15の初回噴射補正量は、1番シリンダ11の初回噴射補正量より小さい値に設定され、且つ、3番シリンダ13の初回噴射補正量より大きい値に設定される。
5番シリンダ15から燃料噴射が再開される場合、5番シリンダ15の排気通路に残留している空気量(図10(c)の斜線部分参照)は、5番シリンダ15から排気ガスが排出された後に1番シリンダ11の排気通路の一部に残留する空気量より少ない。また、5番シリンダ15の排気通路に残留している空気量は、5番及び1番シリンダ15,11から排気ガスが排出された後に3番シリンダ13の排気通路の一部に残留する空気量より多い。そのため、初回噴射補正量は、上述したように設定される。
図8に戻って説明を続けると、続くステップS416では、吸入空気量等に基づいて求められる基本燃料噴射量に対してステップS414で設定された初回噴射補正量が乗算され、補正後の燃料噴射量が算出される。そして、算出された補正後の燃料噴射量に応じてインジェクタ22が駆動されて燃料噴射が実行される。
ステップS412が否定された場合、即ち、右バンク10Rにおいて燃料カット運転復帰後の最初の燃料噴射ではないと判断された場合、ステップS418では、燃料噴射が実行されるシリンダにおいて燃料カット運転復帰後の最初の燃料噴射であるか否かについての判断が行われる。ここで、当該シリンダにおいて復帰後最初の噴射であると判断された場合には、上記ステップS416に処理が移行し、基本燃料噴射量に対してステップS414で設定された初回噴射補正量が乗算され補正後の燃料噴射量が算出される。そして、算出された補正後の燃料噴射量に応じてインジェクタ22が駆動されて燃料噴射が実行される。
一方、当該シリンダにおいて復帰後最初の燃料噴射ではないと判断された場合、即ち当該シリンダにおいて2度目以降の燃料噴射であると判断された場合にはステップS420に処理が移行する。
ステップS420では、初回噴射補正が行われることなく、排気浄化触媒26R,26Lの吸蔵酸素量に基づいて通常のリッチ制御が実行される。
本実施形態によれば、燃料カット運転からの復帰時に、排気通路内の残留空気量に応じて初回噴射補正量が設定され空燃比のリッチ化度合が補正される。そのため、シリンダ11〜16それぞれの排気通路内に残留している空気量が異なる場合であっても、排気浄化触媒26R,26Lそれぞれに排出される排気ガスの空燃比のリーン化及びばらつきを抑制することができる。これにより、NOxの排出量を低減することが可能となる。
また、本実施形態によれば、燃料カット運転復帰時において、各シリンダ11〜16における最初の燃料噴射時のみ初回噴射補正が実行される。この場合、排気通路内に残留していた空気が排出された後はリッチ化度合の補正が行われないので、燃料消費量の悪化を抑制することが可能となる。
(第5復帰処理)
次に、図11を参照して制御装置1による燃料カット運転からの第5復帰処理の処理手順について説明する。ここで、図11は、燃料カット運転からの第5復帰処理の処理手順を示すフローチャートである。この復帰処理は、エンジン10の回転に同期して実行される。
ステップS600では、燃料カット運転からの復帰要求があるか否かについての判断が行われる。ここで、復帰要求がない場合には、ステップS602において燃料カット運転が継続して実行される。一方、復帰要求がある場合にはステップS604に処理が移行する。
ステップS604では、燃料カット運転復帰時のリッチ制御要求があるか否かについての判断が行われる。ここで、リッチ制御要求がない場合、すなわち排気浄化触媒26R,26Lの吸蔵酸素量が所定値未満である場合には、空燃比のリッチ制御が実行されることなく、通常の燃料噴射量に基づいて燃料噴射が実行される(ステップS606)。一方、リッチ制御要求がある場合、すなわち排気浄化触媒26R,26Lの吸蔵酸素量が所定値以上である場合には、ステップS608に処理が移行する。
ステップS608では、エアフローメータ43により検出されたエンジン10の吸入空気量が読み込まれる。
続くステップS610では、ステップS608において読み込まれた吸入空気量に応じて吸入空気量補正が実行される。例えば、ECU40には吸入空気量と吸入空気量補正値との関係を定めたマップ(吸入空気量補正マップ)が記憶されており、吸入空気量に基づいて吸入空気量補正マップが検索されることにより吸入空気量補正値が算出される。なお、吸入空気量補正マップは、吸入空気量が少ないほど補正値が大きくなるように、即ちリッチ度合いが大きくなるように設定されている。
続くステップS610では、ステップS608において算出された吸入空気量補正値に基づいて混合気の空燃比がリッチになるように燃料噴射量が補正される。そして、補正後の燃料噴射量に応じてインジェクタ22が駆動されて燃料噴射が実行される。
本実施形態によれば、吸入空気量が少ないほど吸入空気量補正値が大きくされることによりリッチ化の度合が大きくされる。そのため、補正が行われない場合と比較して、排気浄化触媒26R,26L内が還元雰囲気に戻されるまでの時間を短縮することが可能となる。したがってNOxの排出量を低減することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、エンジン10は、V型6気筒エンジンに限られず、V型12気筒エンジン、直列6気筒エンジン、直列4気筒エンジン又は水平対向4気筒エンジン等さまざまな形式のエンジンを用いることができる。
実施形態に係る制御装置の全体構成を示す図である。 燃料カット運転からの第1復帰処理の処理手順を示すフローチャートである。 燃料カット運転からの復帰処理における(a)燃料カット実行フラグ、(b)クランクアングルデータ、(c)燃料噴射信号のタイミングチャートである。 従来の制御装置による燃料カット運転復帰時における排気浄化触媒の状態変化を説明する図である。 実施形態に係る制御装置による燃料カット運転復帰時における排気浄化触媒の状態変化を示す図である。 燃料カット運転からの第2復帰処理の処理手順を示すフローチャートである。 燃料カット運転からの第3復帰処理の処理手順を示すフローチャートである。 燃料カット運転からの第4復帰処理の処理手順を示すフローチャートである。 初回噴射補正処理の処理手順を示すフローチャートである。 シリンダごとの初回噴射補正量を説明するための図である。 吸入空気量補正処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1…制御装置、10…エンジン、11…1番シリンダ、12…2番シリンダ、13…3番シリンダ、14…4番シリンダ、15…5番シリンダ、16…6番シリンダ、17…点火プラグ、20…吸気管、21…インテークマニホールド、22…インジェクタ、23…スロットルバルブ、24…スロットルモータ、25R,25L…エキゾーストマニホールド、26R,26L…排気浄化触媒、27R,27L…エキゾーストパイプ、29…マフラ、40…ECU、40A…燃料カット部、40B…復帰判断部、40C…リッチ制御部、41…スロットルポジションセンサ、42…アクセル開度センサ、43…エアフローメータ、44…クランクポジションセンサ、45R,45L…空燃比センサ。

Claims (5)

  1. 複数のシリンダと、前記複数のシリンダそれぞれに接続され、前記複数のシリンダそれぞれから排出される排気ガスを集合して排出する排気通路と、前記排気通路に接続され、前記排気通路から排出される排気ガスを浄化する排気浄化触媒とを有する内燃機関と、
    所定の燃料供給停止条件が満足された場合に、前記内燃機関に対する燃料供給を一時的に停止させると共に、燃料供給停止運転からの復帰時に、前記排気浄化触媒の吸蔵酸素量に応じて空燃比をリッチ化する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、燃料供給停止運転からの復帰時に、接続された前記排気通路の容積が最も大きいシリンダから燃料供給を再開する、ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 複数のシリンダと、前記複数のシリンダそれぞれに接続され、前記複数のシリンダそれぞれから排出される排気ガスを集合して排出する排気通路と、前記排気通路に接続され、前記排気通路から排出される排気ガスを浄化する排気浄化触媒とを有する内燃機関と、
    所定の燃料供給停止条件が満足された場合に、前記内燃機関に対する燃料供給を一時的に停止させると共に、燃料供給停止運転からの復帰時に、前記排気浄化触媒の吸蔵酸素量に応じて空燃比をリッチ化する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、燃料供給停止運転からの復帰時に、燃料供給が再開されるシリンダごとにリッチ化の度合を補正する、ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御手段は、燃料供給停止運転からの復帰時に、燃料供給が再開されるシリンダと前記排気浄化触媒とをつなぐ排気通路内に残留している空気量が多いほどリッチ化の度合を大きくする、ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、燃料供給が再開されるシリンダにおいて、燃料供給再開後の最初の燃料供給時にのみリッチ化の度合を補正する、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記シリンダに吸入される吸入空気量を検出する吸気量検出手段を備え、
    燃料供給停止運転からの復帰時に、前記吸入空気量が少ないほどリッチ化の度合を大きくする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017180170A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 マツダ株式会社 エンジンの排気装置
WO2020162002A1 (ja) * 2019-02-04 2020-08-13 ヤマハ発動機株式会社 鞍乗型車両

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