JP3033449B2 - 火花点火式内燃エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents
火花点火式内燃エンジンの燃焼制御装置Info
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Description
御装置に係り、特に排気浄化触媒の窒素酸化物浄化能力
復活機能を備えた装置に関する。
空燃比を理論空燃比(14.7)よりも燃料希薄側(リ
ーン側)の目標値(例えば、22)に制御して、エンジ
ンの燃費特性等を改善する空燃比制御方法が知られてい
る。このようなリーン空燃比制御方法においては、従来
の三元触媒では窒素酸化物(NOx)が充分に浄化でき
ないという問題がある。
(酸化雰囲気)においてエンジンから排出されるNOx
を吸着し、吸着したNOxを炭化水素(HC)過剰状態
(還元雰囲気)で還元させる特性を利用して大気へのN
Ox排出量を低減させる、所謂NOx触媒が知られてい
る。このNOx触媒では、リーン空燃比制御時にNOx
を吸着させることになるが、リーン燃焼運転を連続して
行うと触媒の吸着量に限度があるために吸着が飽和量に
達するとエンジンから排出されるNOxの大部分が大気
に排出されることになる。そこで、NOx触媒の吸着量
が飽和に達する前、あるいは達したタイミングで、空燃
比を理論空燃比またはその近傍値に制御するリッチ空燃
比制御に切換えて排気ガスに未燃焼ガスを多く含ませ、
この還元雰囲気でNOxの還元を開始するようにしてい
る。
リッチ燃焼運転に切り換えるタイミングとしては、リー
ン空燃比制御を開始してからの経過時間を計時し、所定
時間が経過した時点でリッチ空燃比制御に切り換える方
法が、特開平5−133260号公報により知られてい
る。この空燃比制御方法では、リッチ空燃比制御により
触媒に吸着されていたNOxの還元が終了すると再びリ
ーン空燃比制御に戻され、リーン燃焼運転と理論空燃比
運転またはリッチ燃焼運転とを交互に繰り返すことによ
って、NOx量の低減を図るようにしている。
同一吸気量に対して出力トルクが理論空燃比運転より低
下するため、加速運転のような出力トルクが必要となる
場合においては、リーン燃焼運転から高トルクの得られ
る理論空燃比運転またはリッチ燃焼運転に切り換えるよ
うにしている。従って、リーン燃焼運転が長時間に亘っ
て連続せず、NOxの吸着量が飽和に達する前にリッチ
燃焼運転に切換えられることが多く、上述の公報に開示
される空燃比制御のように、強制的に理論空燃比運転ま
たはリッチ燃焼運転に切換えるような状況は比較的少な
い。
てから所定時間が経過し、NOxの吸着量が飽和量に達
すると、強制的に理論空燃比運転またはリッチ燃焼運転
に切換えられ、NOxの還元が開始されることになり、
この空燃比の切換時には、燃費が悪化するという問題が
生じる。また、空燃比をリッチ化する場合はHCの排出
量が増え、HC低減という面からしても強制的な空燃比
の切り換えが頻繁に行なわれることは好ましいことでは
ない。
になされたもので、その目的とするところは、リーン燃
焼運転を継続させながら、燃費を悪化させることなく、
NOx排出量の低減が可能な内燃エンジンの燃焼制御装
置を提供することにある。
を達成するために、請求項1の発明は、火花点火式内燃
エンジンの排気通路に配設され、リーン燃焼運転時に排
気ガス中の窒素酸化物を吸着させる一方、吸着させた窒
素酸化物を前記火花点火式内燃エンジンから排出される
未燃焼ガス存在のもとに還元することにより、大気中へ
の窒素酸化物の排出量を低減する排気浄化触媒を備えた
火花点火式内燃エンジンの燃焼制御装置において、前記
排気浄化触媒に吸着する窒素酸化物の吸着量が飽和量に
達したか否かを判定する吸着飽和判定手段と、前記吸着
飽和判定手段により前記排気浄化触媒に吸着する窒素酸
化物の吸着量が飽和量に達したと判定されるとリーン燃
焼運転のもとで前記火花点火式内燃エンジンの燃焼状態
を悪化させることにより前記火花点火式内燃エンジンか
ら前記排気浄化触媒に排出される前記未燃焼ガスの量を
増加させる未燃焼ガス増加手段とを備えることを特徴と
する。
気通路に設けられた排気浄化触媒に吸着する窒素酸化物
の吸着量が吸着飽和判定手段により飽和量と判定された
とき、リーン空燃比とされるリーン燃焼運転を保持した
状態のままに、未燃焼ガス増加手段によって内燃エンジ
ンの燃焼状態が悪化させられ、内燃エンジンから排気浄
化触媒に排出される未燃焼ガスの量が増加させられる。
そして、この未燃焼ガスに含まれた炭化水素によって排
気浄化触媒に吸着した窒素酸化物が還元され、これによ
り、燃費の低下なく、排気浄化触媒の浄化能力が復活
し、窒素酸化物の排出量が常に低く抑えられる。
手段は、前記火花点火式内燃エンジンの燃焼状態の悪化
を所定時間に亘って継続することを特徴とする。これに
より、内燃エンジンの燃焼状態が所定時間に亘り悪化さ
せられ、排気浄化触媒に吸着した窒素酸化物が充分に還
元される。請求項3の発明では、前記未燃焼ガス増加手
段は前記火花点火式内燃エンジンの燃焼状態を悪化させ
てからの前記火花点火式内燃エンジンの累積回転数を検
出するエンジン回転数検出手段を有し、前記所定時間
は、前記エンジン回転数検出手段により検出される前記
火花点火式内燃エンジンの累積回転数が所定回転数に達
するまでの時間であることを特徴とする。
化は、内燃エンジンの累積回転数が所定回転数に達する
まで継続され、排気浄化触媒に吸着した窒素酸化物が充
分に還元される。好ましくは、前記未燃焼ガス増加手段
は、前記内燃エンジンを失火させることにより前記内燃
エンジンの燃焼状態を悪化させるのがよい。
ことによって内燃エンジンの燃焼状態が悪化し、排気浄
化触媒に排出される未燃焼ガスの量が良好に増加させら
れる。この際、前記未燃焼ガス増加手段は、前記内燃エ
ンジンの点火を間欠的に中断することにより前記内燃エ
ンジンを断続的に失火させるのがよい。
に中断され、容易に内燃エンジンの失火が断続的に引き
起こされる。また、前記未燃焼ガス増加手段は、前記内
燃エンジンの空燃比を燃焼限界よりも大きいリーン空燃
比にすることにより前記内燃エンジンを所定の確率で断
続的に失火させるのがよい。
限界よりも大きいリーン空燃比にされ、容易に内燃エン
ジンの失火が所定の頻度で断続的に引き起こされる。ま
た、前記未燃焼ガス増加手段は、排気ガスを吸気系に還
流させるEGR装置を含み、このEGR装置により所定
量の排気ガスを還流させることによって前記内燃エンジ
ンを失火させるのがよい。
が所定量還流されると、混合ガス中の酸素量が減少し、
容易に内燃エンジンの失火が引き起こされる。また、前
記未燃焼ガス増加手段は、前記内燃エンジンの複数の気
筒のうち一部の気筒を失火させるのがよい。これによ
り、内燃エンジンの複数の気筒のうち一部の気筒のみが
失火させられ、内燃エンジンの運転状態は他の気筒によ
り滑らかに安定的に維持されたまま排気浄化触媒に吸着
した窒素酸化物が還元される。
は、前記排気浄化触媒からの窒素酸化物排出量を推定す
る窒素酸化物排出量推定手段を有し、該窒素酸化物排出
量推定手段により推定される窒素酸化物排出量が所定値
を越えたとき、前記排気浄化触媒の窒素酸化物吸着量が
飽和量に達したと判定するのがよい。これにより、排気
浄化触媒からの窒素酸化物排出量が良好に推定され、こ
の推定される窒素酸化物排出量が所定値を越えると、排
気浄化触媒の窒素酸化物吸着量が飽和量に達したとみな
され、このとき内燃エンジンの燃焼状態が悪化させられ
る。
焼運転の継続時間を計時するリーン燃焼運転計時手段を
有し、該リーン燃焼運転計時手段により計時されるリー
ン燃焼運転時間が所定値を越えたとき、前記排気浄化触
媒の窒素酸化物吸着量が飽和量に達したと判定するのが
よい。これにより、リーン燃焼運転の継続時間が計時さ
れ、この計時されるリーン燃焼運転時間が所定値を越え
ると、排気浄化触媒の窒素酸化物吸着量が飽和量に達し
たとみなされ、このとき内燃エンジンの燃焼状態が悪化
させられる。
焼運転中の負荷情報量を積算するリーン燃焼運転積算手
段を有し、該リーン燃焼運転積算手段により求められる
総負荷情報量が所定値を越えたとき、前記排気浄化触媒
の窒素酸化物吸着量が飽和量に達したと判定するのがよ
い。これにより、リーン燃焼運転時の内燃エンジンの負
荷情報量が積算され、この積算された総負荷情報量が所
定値を越えると、排気浄化触媒の窒素酸化物吸着量が飽
和量に達したとみなされ、このとき内燃エンジンの燃焼
状態が悪化させられる。
あるのがよい。これにより、燃料噴射量を積算すること
によって容易に総負荷情報量を求めることができる。
説明する。先ず、実施例1について説明する。図1は、
本発明に係る燃焼制御装置を示す概略構成図である。同
図において、符号1は自動車用エンジン、例えば、火花
点火式の直列4気筒ガソリンエンジン(以下、単にエン
ジンと記す)であり、燃焼室を始め吸気系や点火系等
が、リーン燃焼、つまり空燃比が理論空燃比(14.
7)よりも大きい値の燃料希薄混合気の燃焼が可能に設
計されている。
に燃料噴射弁3が取り付けられた吸気マニホールド4を
介し、エアクリーナ5、吸入空気量を検出するエアフロ
ーセンサ6、スロットルバルブ7、ISCバルブ8等を
備えた吸気管9が接続されている。エアフローセンサ6
としては、カルマン渦式エアフローセンサ等が好適に使
用される。また、排気ポート10には、排気マニホール
ド11を介して、空気過剰率λ(空燃比情報)を検出す
る空燃比センサ(リニアO2 センサ等)12の取り付け
られた排気管14が接続され、この排気管14には、排
気浄化触媒13を介して、図示しないマフラーが接続さ
れている。
三元触媒13bとの2つの触媒を備えており、NOx触
媒13aの方が三元触媒13bよりも上流側に配設され
ている。NOx触媒13aは、酸化雰囲気においてNO
x(窒素酸化物)を吸着させ、HC(炭化水素)の存在
する還元雰囲気では、NOxをN2 (窒素)等に還元さ
せる機能を持つものである。NOx触媒13aとして
は、例えば、Pt とランタン、セリウム等のアルカリ希
土類からなる触媒が使用されている。一方、三元触媒1
3bは、HC、CO(一酸化炭素)を酸化させるととも
に、NOxを還元する機能をもっており、この三元触媒
13bによるNOxの還元は、理論空燃比(14.7)
付近において最大に促進される。
15に供給された空気と燃料との混合ガスに点火するた
めの点火プラグ16が配置されている。また、符号18
は、カムシャフトと連動するエンコーダからクランク角
同期信号θCRを検出するクランク角センサ、符号19は
スロットルバルブ7の開度θTHを検出するスロットルセ
ンサ、符号20は冷却水温TW を検出する水温センサ、
符号21は大気圧Paを検出する大気圧センサ、符号2
2は吸気温度Taを検出する吸気温センサである。尚、
エンジン回転速度Neは、クランク角センサ18が検出
するクランク角同期信号θCRの発生時間間隔から演算さ
れる。また、エンジン負荷Leは、スロットルセンサ1
9により検出されるスロットル開度θTHや燃料噴射量等
から演算される。
4間には、排気再循環(EGR)のための還流通路26
が接続されており、排気マニホールド11側から吸気マ
ニホールド4側への排気ガスの循環が可能となってい
る。この還流通路26には、EGR弁27が設けられて
おり、このEGR弁27が開弁することにより、還流通
路26内の排気ガスの一部が吸気マニホールド4に戻さ
れて燃焼室15に再供給されることになる。通常、この
ように排気ガスが吸気側に再循環されると、燃焼温度が
低下することになり、これによりNOx発生量が抑えら
れる等の効果を奏する。
の制御プログラムを内蔵した記憶装置(ROM、RA
M、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タ
イマカウンタ等を備えたECU(電子制御ユニット)2
3が設置されており、後述の失火制御を含めた燃焼制御
装置の総合的な制御を行っている。ECU23の入力側
には、上述した各種センサ類が接続されており、これら
センサ類からの検出情報が入力する。一方、出力側に
は、上述の燃料噴射弁3や点火ユニット24等が接続さ
れており、各種センサ類からの検出情報に基づいて演算
された燃料噴射量や点火時期等の最適値が出力されるよ
うになっている。点火ユニット24は、ECU23から
の指令により、各気筒の点火プラグ16に高電圧を出力
する。
置の失火制御を、図2乃至図8を参照して説明する。図
2に示すフローチャートは、ECU23が実行する失火
制御手順を示し、クランク角センサ18から供給される
クランク角同期信号θCRの発生毎(例えば、クランク角
180°CA毎)に割り込み実行される。この失火制御
は、酸化雰囲気であるリーン燃焼運転時に、NOx触媒
13aのNOx吸着能力が略飽和状態となったとき、エ
ンジン本体1の所定の気筒に吸入される混合ガスへの点
火を所定の周期で間引きにより中断して失火させ、これ
により燃焼状態を悪化させ、このとき発生する未燃焼ガ
スをNOx触媒13aに供給して、NOx触媒13aに
吸着したNOxをこの未燃焼ガスに含まれる未燃HCに
よって還元し除去しようとするものである。
Ox排出量QNTの演算を行う(窒素酸化物排出量推定手
段)。NOx排出量QNTの演算では、図3および図4に
示すサブルーチンを実行し、NOx触媒13aからのN
Ox排出量QNTを空燃比センサ12からの検出情報等に
基づいて推定する。このように、NOx排出量QNTを求
めることによって、NOx触媒13aのNOx吸着量を
良好に推定することができる。以下、サブルーチンのフ
ローチャートに沿ってNOx排出量演算手順を説明す
る。
ジン本体1の排気ポート10から排出される排出NOx
量QNOを求めるステップであり、先ず、ステップS60
では、ECU23に記憶され、図5に示すマップから空
気過剰率λ、つまり空燃比情報に応じたエンジン排出N
Ox濃度値DN を読み取る。尚、この読み取り値DNは
実測値ではなく、事前の実験で予め設定された値である
ため、推定値として扱われる。
燃比情報)は、値1.0が理論空燃比(14.7)に対
応しており、空気過剰率λが値1.0より大の範囲で
は、空燃比が希薄(リーン)であることを意味し、逆に
値1.0より小の範囲では、空燃比が濃厚(リッチ)で
あることを意味している。このマップでは、空気過剰率
λの値が1.0よりも少し大きいとき、すなわち空燃比
が理論空燃比よりも多少リーン側の値となったときに、
エンジン排出NOxの濃度DN が最大値をとるようにな
っており、濃度DN の値が最大値となる前後において
は、濃度DN は空気過剰率λに対して略一定の勾配をも
って変化するようになっている。
報)は、空燃比センサ12によって検出された実測値に
基づく値でもよいし、エンジン運転状態に応じて予め設
定された目標空燃比に対応する値でもよく、空気過剰率
λに代えて、空燃比あるいは当量比であってもよい。エ
ンジン排出NOx濃度値DN の読み取りが終わると、次
にステップS62を実行する。ステップS62は、各種
の補正係数値を演算するステップであり、このステップ
ではECU23は、例えば、ECU23に記憶され、図
6に示すような関係のマップから点火時期等による補正
係数値KIgを読み取る。
すると燃焼は緩慢となり、燃焼温度があまり高くならな
いため、エンジン排出NOxの発生量が減少する。この
ため、NOx排出量は、点火時期を遅角させる場合には
その補正が必要となり、図6に示すマップから点火時期
に応じた補正係数KIgを設定するようにして、エンジン
排出NOx量QNOを適正値に補正するようにしている。
時期が進角側の所定値のときに基準値1.0をとり、遅
角側に変化するにつれて減少するようになっている。従
って、エンジン排出NOx量QNOは、点火時期の遅角量
に応じて小になる側に補正される。尚、ステップS62
において演算される補正係数としては、点火時期のほか
に、EGR量、吸気温度、湿度等に基づく係数があり、
必要に応じてこれらの補正係数値を求めるようにすれば
よい。
エアフローセンサ6からの検出値Aair とエンジン回転
速度Neとに基づいて、一気筒当たりの、すなわち、前
回計測時(クランク角180°CA手前)から今回計測
時までの吸入空気量Qaを求める。このとき、エアフロ
ーセンサ6の検出値Aair は大気圧および吸気温に影響
されることから、この検出値Aair は、大気圧センサ2
1および吸気温センサ22からの検出信号Pa、Taに
よって補正される。尚、吸入空気量Qaは、エンジン回
転速度Neと吸気圧Pb等からも求めることができ、そ
の演算方法については特に限定されない。
たエンジン排出NOx濃度DN 、吸入空気量Qaおよび
補正係数KIg等から、クランク角同期信号θCR検出毎の
エンジン排出NOx量QNOを求めるステップであり、次
式(1) により算出する。 QNO=k1 ×KIg×Qa×DN …(1) ここに、k1 はその他の補正係数であり、例えば、EG
R量、湿度等に応じ、補正係数KIgと同様に設定され
る。
検出毎のエンジン排出NOx量QNOが求められたら、次
にステップS70に進む。ステップS70は、ステップ
S66で求めたクランク角同期信号θCR検出毎のエンジ
ン排出NOx量QNOの積分値、すなわち排気浄化触媒1
3を通過するエンジン排出NOx量QNOの今回の累積値
SQN(i+1)を次式(2) から算出するステップである。
の累積値を示す。ステップS74は、上記のステップS
70で求めたエンジン排出NOx量の累積値SQN(i+1)
に基づいて、エンジン排出NOxが排気浄化触媒13を
通過する際、NOx触媒13aが吸着するNOxの吸着
率KNOX を求めるステップである。ここでは、ECU2
3に記憶され、累積値SQN(i+1)と吸着率KNOX が図7
に示すような関係にあるマップからこの吸着率KNOX を
読み取る。
式(3) に示すような指数関数で近似させることができ、
累積値SQN(i+1)がゼロのときには最大値1.0とな
り、累積値SQN(i+1)が大きくなるにつれて所定値KN1
(例えば、値0.1)に漸近するようになる。 KNOX ≒(1−KN1)×exp〔(−k2 )×SQN(i+1)〕+KN1 …(3) ここに、k2 は補正係数(定数)である。
よらず、この式(3) から演算によって求めるようにして
もよい。ステップS76では、ECU23は、排気浄化
触媒13の三元触媒13bによるNOxの浄化率KCAT
の推定値を図8に示すマップから読み取る。同図に示す
ように、この三元触媒13bによるNOxの浄化率KCA
T は、空気過剰率λが1.0の理論空燃比付近の狭い範
囲において極端に大きくなり、λ値1.0において最大
値KC2(例えば、値0.95)となる。λ値1.0付近
の狭い範囲から前後に外れると、浄化率KCAT の値は急
激に小さくなり、所定値KC1(例えば、値0〜0.1)
に漸近する。通常、リーン燃焼運転時においては、空気
過剰率λは値1.0よりもかなり大きな値(例えば、値
1.5)をとることが多いことから、このときの浄化率
KCAT は所定値KC1とみなすことができる。
の浄化は、理論空燃比付近でのみ効力を発揮するように
なっている。このことから、マップを用いずに、空気過
剰率λの値1.0の前後の所定範囲(例えば、0.95
≦λ≦1.05)においては、浄化率KCAT を0.95
とみなし、また、値1.0の前後の所定範囲外(例えば
λ<0.95、1.05<λ)では値0とみなして浄化
率KCAT の値を推定するようにしてもよい。
ず、以上のようにして推定されたエンジン排出NOx量
QNO、NOx触媒13aのNOx吸着率KNOX および三
元触媒13bのNOx浄化率KCAT に基づいて、NOx
排出率{(1−KNOX )×(1−KCAT )}を求める。
そして、このNOx排出率の値と、ステップS66にお
いて算出したエンジン排出NOx量QNOの値を次式(4)
に代入し、クランク角同期信号θCR検出毎の触媒排出N
Ox量QNTを算出する。これにより、大気中に放散され
るNOx量が実測値に略等しく推定される。
触媒13bの浄化率KCAT が所定値KC1に維持された状
態において、NOx触媒13aへのNOxの吸着が進行
しNOx吸着率KNOX が低下すると、全体としてのNO
x浄化能力が下落して触媒排出NOx量QNTが増加する
ことを示している。
の推定が終了したら、図2のフローチャートに戻り、次
にステップS12を実行する。ステップS12では、上
述のように求めた触媒排出NOx量の推定値QNTが、所
定の閾値QNT0 より大か否かを判別する(吸着飽和判定
手段)。閾値QNT0 は、例えば、法規で定められたNO
x制限値を基準にして設定されている。判別結果がNo
(否定)の場合には、NOx吸着量が未だ飽和状態に達
しておらず、大気に排出されるNOx量が許容量以下で
あると判定でき、失火運転(未燃焼ガス増加手段)は実
施せずにステップS24に進み、後述する失火回数Nmi
s の値をゼロとする(Nmis =0)。
(肯定)で、触媒排出NOx量QNTが閾値QNT0 よりも
大きい場合には、NOx触媒13aの吸着能力は飽和状
態とみなすことができ、次にステップS14に進んで失
火運転を開始する。この失火運転は、予め設定された所
定の一気筒(例えば、第1気筒)の点火プラグ16への
電圧供給、つまり点火を所定の周期で間引き、これによ
り混合ガスを燃焼させないようにして失火が引き起こさ
れるようにするものである。
チンの実行回数、すなわちクランク角同期信号θCRの発
生回数(以下、θCR発生回数という)Nが所定の失火周
期に対応する所定回数N0 (例えば、50回)に達した
か否かを判別する。判別結果がNo(否定)でθCR発生
回数Nが未だ所定回数N0 に達していない場合には、次
にステップS15に進み、θCR発生回数Nに値1をカウ
ントアップする(N=N+1)。一方、判別結果がYe
s(肯定)でθCR発生回数Nが所定回数N0 (50回)
に達した場合には、点火の間引きを行うべきタイミング
と判定でき、次にステップS16に進んで点火の間引き
を実施する。
の一気筒(第1気筒)の点火プラグ16への電圧供給指
令を点火ユニット24に出力せず、この気筒の点火を間
引きにより一回中断して失火を起こさせる。これによ
り、燃焼室15内の混合ガスは燃焼することなく排気ポ
ート10から未燃焼ガスとしてNOx触媒13aに向け
て排出されることになり、この未燃焼ガスに含まれる未
燃HCがNOx触媒13aに吸着したNOxを還元する
ことになる。
火の間引きを実施したため、所定回数N0 にまでカウン
トアップされたθCR発生回数Nを値1にリセットする。
さらに、失火回数Nmis に値1をカウントアップし、点
火の間引きによる失火が行われた回数をカウントする。
ステップS20では、失火回数Nmis が所定値Nmis0を
越えたか否かを判別する。この所定値Nmis0は、点火の
間引きによる失火が繰り返され、NOx触媒13aに吸
着したNOxが充分に還元されたとみなせる失火回数の
値(例えば、50回)に予め設定されている。
の場合には、未だNOx触媒13aに吸着したNOxが
充分に還元されていないと判定でき、失火運転を継続す
る。一方、ステップS20の判別結果がYes(肯定)
で失火回数Nmis が所定値Nmis0(50回)を越えた場
合には、NOx触媒13aに吸着したNOxを完全に還
元するのに必要な期間は経過したと判定でき、次にステ
ップS22に進む。
別結果によりNOx触媒13aからNOxが完全に除去
され、NOx触媒13aのNOx吸着能力が復活したと
みなせることから、前述したステップS10のNOx排
出量QNTの演算において積算していたエンジン排出NO
x量の累積値SQN(i+1)を一旦ゼロにリセットする。こ
のように、エンジン排出NOx量の累積値SQN(i+1)を
ゼロにすることにより、次回、ステップS10が実行さ
れ、図3および図4のサブルーチンが実行されたときに
は、NOx吸着率KNOX の値は1.0に戻され、触媒排
出NOx量QNTの推定値は一旦ゼロになる。従って、次
のステップS12が実行されたときには、その判別結果
はNo(否定)となるため、失火運転を実施せずステッ
プS24に進むことになる。そして、ステップS24で
は、一旦所定値Nmis0を越えた失火回数Nmis をゼロに
リセットし、次回の失火運転に備える。
は、失火制御が実行されると、積算される触媒排出NO
x量QNTの値が所定の閾値QNT0 を越える毎に、所定の
失火周期で所定回数に亘り所定の一気筒(第1気筒)の
点火が間引きされ、断続的に未燃焼ガスがNOx触媒1
3aに供給される。これにより、NOxがNOx触媒1
3aから充分に還元除去され、NOx触媒13aのNO
x吸着能力が良好に復活することになる。
れない未燃焼ガスは、基本となる空燃比がO2 を多く含
むリーン空燃比であることから三元触媒13bによって
充分に酸化され大気中には排出されることはない。次
に、実施例2について説明する。実施例2では、図1に
示す燃焼制御装置において、空燃比を燃焼限界よりも大
きいリーン空燃比(オーバリーン空燃比)として失火さ
せるような失火制御を実施する。
前述したとおりであるため、ここでは説明を省略し、以
下、その作用について、図9に示す失火制御のフローチ
ャートに基づいて説明する。同図に示すように、先ず、
ステップS30において、実施例1の場合と同様にし
て、図3および図4のサブルーチンの実行によりNOx
排出量QNTの演算を行う(窒素酸化物排出量推定手
段)。そして、ステップS32において、触媒排出NO
x量QNTが所定の閾値QNT0 を越えたか否かの判別を行
う(吸着飽和判定手段)。これらのステップS30およ
びステップS32の実行内容については前述したとおり
であり、ここでは説明を省略する。
の場合には、ステップS42に進み、失火回数Nmis の
値をゼロにする(Nmis =0)。一方、ステップS32
の判別結果がYes(肯定)の場合には、ステップS3
4に進み、失火運転(未燃焼ガス増加手段)を開始す
る。ステップS34では、予め決定された所定の一気筒
(例えば、第1気筒)に供給される混合ガスの空燃比に
ついて、次式(5) の演算に基づいて空燃比補正を行い、
空燃比をオーバリーン空燃比AFT に設定する。
AFがその補正値である。このオーバリーン空燃比AF
T は、燃焼限界よりも大きいリーン空燃比に設定され、
点火プラグ16によって混合ガスに点火しても着火し難
いような空燃比である。しかしながら、空燃比が大きす
ぎると常に燃焼が起こらないことになり、エンジン本体
1の運転を継続させることができなくなってしまう。そ
こで、このような運転状態の極度の悪化を防止するため
に、ここでは所定の確率、つまり所定の頻度で失火が起
こるようなオーバリーン空燃比AFT を設定している。
この所定の確率は、例えば0.02に定められている。
そして、補正値DAFは、実験等に基づき、この確率
(0.02)に応じた頻度の失火が実現されるオーバリ
ーン空燃比AFT となるよう設定されている。この確率
0.02は50回の点火に対して1回失火するような頻
度のものである。
と、ECU23からの指令により、燃料噴射弁3から噴
射される燃料量は絞られ、オーバリーン空燃比AFT に
応じただけの燃料が供給されることになる。このとき、
燃料供給量を少なくするだけではなく、同時に排気再循
環(EGR)を利用して所定量の排気ガスを吸気ポート
2側に還流させるようにする。このようにEGRによっ
て排気ガスを還流させると、混合ガス中の酸素量を容易
に減少させて失火を発生させ易くなる。そこで、このス
テップでは、EGR弁27を所定の開度だけ開弁し、所
定量の排気ガスを吸気ポート2に再循環させるようにす
る。
燃比AFT にすることによって所定の確率(0.02)
で失火が起こると、未燃焼ガスがNOx触媒13aに向
けて排出される。そして、この未燃焼ガスに含まれる未
燃HCによってNOx触媒13aに付着したNOxが還
元され除去されることになる。次のステップS36で
は、失火回数Nmis をカウントする。ここでは、上述し
たように、失火が所定の確率(0.02)の頻度で発生
することから、当該ルーチン50回の実行に対して値1
がカウントアップされるよう、当該ルーチン1回の実行
毎、すなわちクランク角同期信号θCRの発生毎ではその
1/50、つまり値0.02をカウントする。
数Nmis が所定値Nmis0を越えたか否かを判別する。こ
の所定値Nmis0は、実施例1の場合と同様にして、NO
x触媒13aに吸着したNOxが充分に還元されたとみ
なせる失火回数の値(例えば、50回)に設定される。
ステップS38の判別結果がNo(否定)の場合には、
未だNOx触媒13aに吸着したNOxが充分に還元さ
れていないと判定でき、失火運転を継続する。一方、ス
テップS38の判別結果がYes(肯定)で失火回数N
mis が所定値Nmis0(50回)を越えた場合には、失火
運転の継続時間は充分であり、NOx触媒13aに吸着
したNOxは完全に還元されたと判定でき、次にステッ
プS40に進む。
AFT に設定していた空燃比を通常のリーン空燃比AF
0 に戻し、開弁していたEGR弁27を閉弁あるいは通
常の開度に戻す。そして、ステップS38の判別結果に
よりNOx触媒13aからNOxが完全に除去され、N
Ox触媒13aのNOx吸着能力が復活したとみなせる
ことから、ステップS30のNOx排出量QNTの演算に
おいて積算していたエンジン排出NOx量の累積値SQ
N(i+1)を一旦ゼロにリセットして失火運転を終了する。
値SQN(i+1)がゼロにされると、次回、ステップS30
が実行されたときには、実施例1の場合と同様に、NO
x吸着率KNOX の値が1.0に戻され、これにより触媒
排出NOx量QNTは一旦ゼロとなる。従って、次にステ
ップS32が実行されたときには、その判別結果はNo
(否定)となり、この場合には失火運転を実施せず、ス
テップS24において失火回数Nmis をゼロにリセット
し、次回の失火運転に備える。
行されると、積算される触媒排出NOx量QNTの値が所
定の閾値QNT0 を越える毎に、所定の一気筒(第1気
筒)の空燃比がオーバリーン空燃比AFT にされ、所定
頻度で所定回数に亘って失火が発生し、未燃焼ガスがN
Ox触媒13aに断続的に供給される。これにより、N
Ox触媒13aからNOxが充分に還元除去され、NO
x触媒13aのNOx吸着能力が良好に復活する。
発生しNOx還元に使用されない未燃焼ガスは、基本と
なる空燃比がO2を多く含むリーン空燃比であるため三
元触媒13bによって充分に酸化され大気中に排出され
ることはない。以上、実施例1および実施例2に基づき
詳細に説明したように、エンジン本体1の失火制御を実
施し、所定の一気筒(第1気筒)について、所定の周期
あるいは頻度で所定回数に亘り失火させる失火運転を行
うことによって、新たに燃料を供給あるいは増量するこ
となくNOx触媒13aに充分な未燃HCを供給でき
る。従って、燃料供給量の増量等に伴うエンジン本体1
の急激な出力変動を起こすことなく、エンジン本体1を
リーン燃焼運転に保持し、エンジン本体1の運転状態を
安定させたまま、燃費を悪化させることなくNOx触媒
13aに吸着したNOxを充分に還元除去し、NOx触
媒13aのNOx吸着能力を良好に復活させることがで
きる。
ために、空燃比をオーバリーン空燃比AFT に設定する
とともに、EGRによって所定量の排気ガスを還流させ
るようにしたが、EGRを使用せず空燃比をオーバリー
ン空燃比AFT に設定するだけでも充分な効果を得るこ
とができる。さらに、EGRによる排気ガスの還流だけ
であっても良好に失火を発生させることができる。尚、
この場合には、排気ガスの還流量を多めに設定するのが
よい。
は、失火回数Nmis 、すなわちクランク角同期信号θCR
の発生回数の累積値に基づいて、失火を発生させる期
間、つまり失火運転の継続時間を設定するようにした
が、このクランク角同期信号θCRの発生回数はエンジン
本体1の累積回転数に比例したものであるため、θCR発
生回数からエンジン本体1の累積回転数を演算し(エン
ジン回転数検出手段)、このエンジン本体1の累積回転
数に基づいて失火発生期間を設定するようにしてもよ
い。さらに、失火運転開始からの時間をECU23内の
タイマカウンタによって計時し、この計時時間が所定時
間経過するまでの間を失火運転の継続時間とするように
してもよい。
所定の一気筒(例えば、第1気筒)としたが、必ずしも
所定の一気筒(第1気筒)に限定する必要はなく、複数
の気筒でも、また、失火させる気筒をECU23により
制御して一気筒毎に順次移行させ、全ての気筒において
順番に失火が行われるようにしてもよい。また、上記実
施例では、NOx排出量QNTを演算し、この演算値が所
定の閾値QNT0 となったときに、NOx触媒13aに吸
着したNOx吸着量が飽和量に達したと推定し、失火運
転を開始するようにしたが、リーン燃焼運転開始からの
時間をECU23内のタイマカウンタによって計時し
(リーン燃焼運転計時手段)、この計時時間が予め設定
した所定時間値を越えたときに、NOx触媒13aのN
Ox吸着量が飽和量に達したと推定して失火運転を実施
するようにしてもよいし、リーン燃焼運転中の燃料噴射
量を積算し(リーン燃焼運転積算手段)、この燃料噴射
量の積算値が所定値を越えたときに、NOx触媒13a
のNOx吸着量が飽和量に達したと推定して失火運転を
実施するようにしてもよい。
リンエンジンを使用するようにしたが、本発明の燃焼制
御装置は、気筒数や形式にかかわらずいかなる火花点火
式内燃エンジンに対しても適用可能である。
の発明の燃焼制御装置によれば、火花点火式内燃エンジ
ンの排気通路に配設され、リーン燃焼運転時に排気ガス
中の窒素酸化物を吸着させる一方、吸着させた窒素酸化
物を火花点火式内燃エンジンから排出される未燃焼ガス
存在のもとに還元することにより、大気中への窒素酸化
物の排出量を低減する排気浄化触媒を備えた火花点火式
内燃エンジンの燃焼制御装置において、排気浄化触媒に
吸着する窒素酸化物の吸着量が飽和量に達したか否かを
判定する吸着飽和判定手段と、吸着飽和判定手段により
排気浄化触媒に吸着する窒素酸化物の吸着量が飽和量に
達したと判定されるとリーン燃焼運転のもとで火花点火
式内燃エンジンの燃焼状態を悪化させることにより火花
点火式内燃エンジンから排気浄化触媒に排出される未燃
焼ガスの量を増加させる未燃焼ガス増加手段とを備える
ようにしたので、排気浄化触媒に吸着する窒素酸化物の
吸着量が飽和量と判定されたときには、リーン燃焼運転
下において燃料供給量を増加させずに内燃エンジンの燃
焼状態を悪化させることで、内燃エンジンをリーン燃焼
運転状態に保持したままに容易に未燃焼ガスの量を増加
させることができ、この未燃焼ガスに含まれた炭化水素
によって排気浄化触媒に吸着した窒素酸化物を良好に還
元除去できる。従って、燃費を低下させることなく排気
浄化触媒の浄化能力を復活させ、窒素酸化物の排出量を
常に低く抑えることができる。
未燃焼ガス増加手段は、火花点火式内燃エンジンの燃焼
状態の悪化を所定時間に亘って継続するようにしたの
で、内燃エンジンの燃焼状態を所定時間に亘り悪化さ
せ、排気浄化触媒に吸着した窒素酸化物を充分に還元す
ることができる。請求項3の発明の燃焼制御装置によれ
ば、未燃焼ガス増加手段は火花点火式内燃エンジンの燃
焼状態を悪化させてからの火花点火式内燃エンジンの累
積回転数を検出するエンジン回転数検出手段を有し、所
定時間は、エンジン回転数検出手段により検出される火
花点火式内燃エンジンの累積回転数が所定回転数に達す
るまでの時間であるようにしたので、内燃エンジンが所
定回転数に達するまで内燃エンジンの燃焼状態の悪化を
継続でき、排気浄化触媒に吸着した窒素酸化物を充分に
還元できる。
エンジンを失火させることにより内燃エンジンの燃焼状
態を悪化させるようにするのがよく、これにより容易に
未燃焼ガスを発生させることができる。この際、未燃焼
ガス増加手段は、内燃エンジンの点火を間欠的に中断す
ることにより内燃エンジンを断続的に失火させるように
するのがよく、これにより内燃エンジンの運転状態を安
定させたまま容易に未燃焼ガスを発生させることができ
る。
ンの空燃比を燃焼限界よりも大きいリーン空燃比にする
ことにより内燃エンジンを所定の確率で断続的に失火さ
せるようにするのがよく、これにより内燃エンジンの運
転状態をより安定させたまま容易に未燃焼ガスを発生さ
せることができる。また、未燃焼ガス増加手段は、排気
ガスを吸気系に還流させるEGR装置を含み、このEG
R装置により所定量の排気ガスを還流させることによっ
て内燃エンジンを失火させるようにするのがよく、これ
により排気ガスの還流を利用して燃焼を悪化させ、容易
に未燃焼ガスを発生させることができる。
ンの複数の気筒のうち一部の気筒を失火させるようにす
るのがよく、これにより、内燃エンジンの運転状態を安
定させたまま、運転フィーリングを悪化させることなく
未燃焼ガスを発生させ、排気浄化触媒に吸着した窒素酸
化物を良好に還元除去できる。また、好ましくは、吸着
飽和判定手段は、排気浄化触媒からの窒素酸化物排出量
を推定する窒素酸化物排出量推定手段を有し、該窒素酸
化物排出量推定手段により推定される窒素酸化物排出量
が所定値を越えたとき、排気浄化触媒の窒素酸化物吸着
量が飽和量に達したと判定するのがよく、これにより、
窒素酸化物の吸着飽和量達成時点は、排気浄化触媒への
吸着量を直接求めなくても、排気浄化触媒からの窒素酸
化物排出量によって容易に判定することができる。
転の継続時間を計時するリーン燃焼運転計時手段を有
し、該リーン燃焼運転計時手段により計時されるリーン
燃焼運転時間が所定値を越えたとき、排気浄化触媒の窒
素酸化物吸着量が飽和量に達したと判定するのがよく、
これにより、窒素酸化物の吸着飽和量達成時点は、リー
ン燃焼運転の継続時間によっても容易に判定することが
できる。
転中の負荷情報量を積算するリーン燃焼運転積算手段を
有し、該リーン燃焼運転積算手段により求められる総負
荷情報量が所定値を越えたとき、排気浄化触媒の窒素酸
化物吸着量が飽和量に達したと判定するのがよく、これ
により、窒素酸化物の吸着飽和量達成時点は、リーン燃
焼運転時の内燃エンジンの負荷情報量の積算値によって
も容易に判定することができる。
のがよく、これにより、窒素酸化物の吸着飽和量達成時
点は、リーン燃焼運転時の燃料噴射量の積算値に基づい
て容易に判定することができる。
略構成図である。
実施例1の失火制御ルーチンのフローチャートである。
のフローチャートの一部である。
NT演算サブルーチンのフローチャートの残部である。
ジン排出NOx濃度DN の関係を示すマップである。
KIgの関係を示すマップである。
それに応じて設定されるNOx触媒の吸着率KNOX の関
係を示すマップである。
触媒のNOx浄化率KCAT の関係を示すマップである。
実施例2の失火制御ルーチンのフローチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 火花点火式内燃エンジンの排気通路に配
設され、リーン燃焼運転時に排気ガス中の窒素酸化物を
吸着させる一方、吸着させた窒素酸化物を前記火花点火
式内燃エンジンから排出される未燃焼ガス存在のもとに
還元することにより、大気中への窒素酸化物の排出量を
低減する排気浄化触媒を備えた火花点火式内燃エンジン
の燃焼制御装置において、 前記排気浄化触媒に吸着する窒素酸化物の吸着量が飽和
量に達したか否かを判定する吸着飽和判定手段と、 前記吸着飽和判定手段により前記排気浄化触媒に吸着す
る窒素酸化物の吸着量が飽和量に達したと判定されると
リーン燃焼運転のもとで前記火花点火式内燃エンジンの
燃焼状態を悪化させることにより前記火花点火式内燃エ
ンジンから前記排気浄化触媒に排出される前記未燃焼ガ
スの量を増加させる未燃焼ガス増加手段と、 を備えることを特徴とする火花点火式内燃エンジンの燃
焼制御装置。 - 【請求項2】 前記未燃焼ガス増加手段は、前記火花点
火式内燃エンジンの燃焼状態の悪化を所定時間に亘って
継続することを特徴とする、請求項1記載の火花点火式
内燃エンジンの燃焼制御装置。 - 【請求項3】 前記未燃焼ガス増加手段は、前記火花点
火式内燃エンジンの燃焼状態を悪化させてからの前記火
花点火式内燃エンジンの累積回転数を検出するエンジン
回転数検出手段を有し、前記所定時間は、前記エンジン
回転数検出手段により検出される前記火花点火式内燃エ
ンジンの累積回転数が所定回転数に達するまでの時間で
あることを特徴とする、請求項2記載の火花点火式内燃
エンジンの燃焼制御装置。
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