JP2005179658A - 難燃性樹脂組成物とそれを用いた成形部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(b)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物主体のランダム共重合体の水素添加物、及び(c)ポリプロピレン樹脂、並びに必要に応じて(a1)エチレン−α−オレフィン共重合体、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、またはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(a3)エチレン−プロピレン共重合体ゴムの(a1)〜(a3)から選ばれた1種以上の樹脂、及び(d)不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体で変性した樹脂を含有する熱可塑性樹脂成分(A)対して、(e)有機パーオキサイド、(f)(メタ)アクリレート系および/またはアリル系架橋助剤、並びに金属水和物(B)を含有し、部分架橋されてなる難燃性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
より詳しくは、本発明は、電気・電子機器の内部ないしは外部配線に使用される絶縁電線、電気ケーブル、電気コードや光ファイバ心線、光ファイバコードなどの被覆材として、または電源コード等のモールド材料、チューブ、シートとして好適な難燃性樹脂組成物およびそれを用いた配線材その他の成形部品に関し、加工後に架橋設備等の特殊な設備を必要とせずに耐熱性、柔軟性、耐外傷性、圧接加工性に優れた難燃性樹脂組成物およびそれを用いた配線材その他の成形部品に関するものである。
このため、これらの配線材に使用される被覆材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)コンパウンドや、分子中に臭素原子や塩素原子を含有するハロゲン系難燃剤を配合したポリオレフィンコンパウンドが主として使用されていた。
しかし、これらを適切な処理をせずに廃棄し、埋立てた場合には、被覆材料に配合されている可塑剤や重金属安定剤が溶出したり、また適切な燃焼条件や排気処理条件を設定せずに燃焼した場合には、被覆材料に含まれるハロゲン化合物から有害ガスが発生したり外界へ排出されたりすることがあり、近年、この問題が議論されている。
このため、環境に影響をおよぼすことが懸念されている有害な可塑剤や重金属の溶出や、ハロゲン系ガスなどの発生の恐れがないノンハロゲン難燃材料で被覆した配線材の検討が行われている。
OA機器、オーディオ、パソコン等に使用する電線では、電線を複数本一度に加工しうる圧接加工性が求められる。圧接加工する際には電線を、プラスチック製のストレインリリーフ部で固定することが行われるが、この場合に金属製の端子と圧接加工する際、金属製の端子が接触した部分の電線の被覆層のみをきれいに破ること、かつ、被覆層が圧接刃に接触した際に余分に裂けて導体露出しないことが必要とされる。またストレインリリーフ部に固定する際には電線の被覆層がつぶれると、固定が不十分となる。さらに電線を通す際の水平保持性の点から、被覆層には高い硬度や電線の張りが要求される。
また、熱可塑性エラストマーを使用した電線と固定部材とが長時間接触していると、電線の被覆に含まれているゴム用軟化剤が固定部材に移行してしまい、劣化を促進する場合があった。しかし軟化剤の移行を防止するために、軟化剤を使用せずに熱可塑性エラストマーを使用した電線を製造したところ、押出負荷が増大してしまい、電線を製造することが困難であった。
(1)(b)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とするランダム共重合体の水素添加物5〜95質量%、及び(c)ポリプロピレン樹脂5〜95質量%、並びに必要に応じて(a1)エチレン−α−オレフィン共重合体、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、またはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(a3)エチレン−プロピレン共重合体ゴムの(a1)〜(a3)から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂90質量%以下、及び(d)不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性した樹脂70質量%以下を含有する熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対して、(e)有機パーオキサイド0.001〜1質量部、(f)(メタ)アクリレート系および/またはアリル系架橋助剤0.003〜2.5質量部、並びに金属水和物(B)50〜300質量部の割合で含有し、前記金属水和物(B)は、
(i)前記金属水和物(B)が50質量部以上100質量部未満の場合は、前記熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対してシランカップリング剤で前処理された金属水和物が25質量部以上;
(ii)前記金属水和物(B)が100質量部以上300質量部以下の場合は、金属水和物(B)の少なくとも1/4が、シランカップリング剤で前処理された金属水和物である組成の混合物であって、前記熱可塑性樹脂成分(A)の溶融温度以上で加熱・混練し、有機パーオキサイドの存在下で部分架橋されてなることを特徴とする難燃性樹脂組成物、
(2)前記(a)ランダム共重合体の水素添加物において、水素添加により生じる直鎖α−オレフィン単位構造のモル数がエチレン単位構造のモル数の1/2以上である(1)に記載の熱可塑性樹脂組成物、
(3)前記架橋助剤(f)が、一般式
で表される(メタ)アクリレート系架橋助剤であることを特徴とする(1)、(2)のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物、
(4)前記金属水和物(B)が水酸化マグネシウムであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物、
(5)シランカップリング剤が、末端にビニル基、(メタ)アクロイル基、アミノ基、エポキシ基からなる群のいずれか1種を有するシラン化合物であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物、
(7)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形部品、
(8)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物において、(a1)エチレン−α−オレフィン共重合体、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、またはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(a3)エチレン−プロピレン共重合体ゴムで(a1)〜(a3)から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂、(b)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とするランダム共重合体の水素添加物、(c)ポリプロピレン樹脂、(d)不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性した樹脂、(e)有機パーオキサイド、(f)(メタ)アクリレート系および/またはアリル系架橋助剤、並びに金属水和物(B)を同時に、前記樹脂成分(a)〜(d)の溶融温度以上で加熱・混練し、部分架橋処理することを特徴とする難燃性樹脂組成物の製造方法、および
(9)(1)〜(5)のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物において、第一工程として(b)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とするランダム共重合体の水素添加物、(c)ポリプロピレン樹脂、(a1)エチレン−α−オレフィン共重合体、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、またはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(a3)エチレン−プロピレン共重合体ゴムで(a1)〜(a3)から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂、並びに(d)不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性した樹脂を加熱・混練して熱可塑性樹脂成分(A)を得た後に、第二工程でこの樹脂成分(A)と(e)有機パーオキサイド、(f)(メタ)アクリレート系および/またはアリル系架橋助剤、並びに金属水和物(B)を、前記熱可塑性樹脂成分(A)の溶融温度以上で加熱・混練し、部分架橋処理することを特徴とする難燃性樹脂組成物の製造方法
を提供するものである。
また、本発明の成形物品である配線材は、軟化剤を使用せずに製造することができ、機械特性、難燃性及び耐熱性に優れるとともに、柔軟性に優れている。
さらに、本発明の配線材の被覆層は、圧接時に圧接刃と接触した箇所が裂けることなく、また部分架橋物であるので、被覆材料として再溶融可能な材料であることから、現行の被覆材料である架橋物で被覆した配線材と比較して、リサイクル性に富む配線材の提供を可能とするものである。
以上から、本発明の配線材は、環境問題を考慮した電気・電子機器用配線材、例えば電源ケーブルなどとして非常に有用なものである。
また、本発明の難燃性樹脂組成物は、このような配線材や、光ファイバ心線、光ファイバコード等の被覆材料として、また成形部品の材料として、電源プラグ、コネクターさらにはチューブやテープ基材としても好適なものである。
まず、本発明の難燃性樹脂組成物の各成分について説明する。
(A)熱可塑性樹脂成分
熱可塑性樹脂成分(A)は、(b)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とするランダム共重合体の水素添加物、及び(c)ポリプロピレン樹脂を含有し、さらに必要に応じて(a1)エチレン−α−オレフィン共重合体、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、またはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(a3)エチレン−プロピレン共重合体ゴムの(a1)〜(a3)から選ばれた1種以上の樹脂、及び(d)不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性した樹脂を含有していてもよい。
本発明の(a1)成分としては、エチレン−α−オレフィン共重合体を用いる。
エチレン−α−オレフィン共重合体(a1)は、好ましくは、エチレンと炭素数4〜12のα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィンの具体例としては、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。
本発明におけるエチレン−α−オレフィン共重合体としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン・ブタジエンゴム(EBR)及びメタロセン系触媒の存在下に重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。この中でもメタロセン系触媒の存在下に重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。その製法としては、特開平6−306121号公報や特表平7−500622号公報などに記載されている公知の方法を用いることができる。
このようなメタロセン系触媒存在下に重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体が、高い引張強度、引裂強度、衝撃強度などを有することから、金属水和物を高充填する必要があるノンハロゲン難燃材料(配線材の被覆材料)に使用した場合、高充填された金属水和物による機械特性の低下を小さくすることができるという利点がある。
反面、メタロセン系触媒を用いて重合したエチレン−α−オレフィン共重合体を用いる場合、通常のエチレン−α−オレフィン共重合体を用いる場合と比べて、溶融粘度の上昇や溶融張力の低下がおこり、成形加工性に問題が生ずる。この点については、メタロセン系触媒として非対称な配位子を用いて長鎖分岐を導入し(Constrained Geometory CatalysticTechnology)、または重合の際に2つの重合槽を連結することで分子量分布に2つのピークをつくる(Adavnced PerformanceTerpolymer)ことで、その成形加工性を改良したものもある。
また、エチレン−α−オレフィン共重合体(a1)としては、メルトフローレート(以下、MFRと記す)(ASTM D−1238に準拠)が0.5〜30g/10分のものが好ましい。
本発明の(a2)成分としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(例えばエチレン−アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体など)の少なくとも1種が用いられる。このうち、さらに難燃性を向上させるためには、エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用するのが好ましい。
さらに、難燃性を向上させるためには、エチレン以外の共重合成分の含有量が23質量%以上であることが好ましく、より好ましくは25質量%以上、さらに好ましくは28質量%以上である。例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体の場合、酢酸ビニル(VA)成分含有量が23質量%以上であるものが好ましい。またMFRは流動性の面から0.1g/10分以上、強度保持の面から30g/10分以下が好ましい。
本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物中のベース樹脂に使用されるエチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM)はエチレンとプロピレンのゴム状共重合体である。ここでエチレン−プロピレン共重合体ゴムとはエチレン成分含量が通常85〜40質量%程度のものをいう。エチレン、プロピレン以外の第三成分として不飽和基を有する繰返し単位を重合体にもたせたエチレン−プロピレンターポリマー(EPDM)もあるが本発明においては二重結合をもたないEPMを用いる必要がある。EPDMを用いた場合は、本発明の目的である優れた柔軟性と伸びが損なわれるためである。EPMは単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
エチレン−プロピレン共重合体ゴムのムーニー粘度、ML1+4(100℃)は好ましくは10〜120、より好ましくは40〜100である。ムーニー粘度が10未満の場合は、得られるエラストマー組成物のゴム弾性が劣ることがある。また120を越えたものを用いると成形加工性が悪くなることがあり、特に成形品の外観が悪化する。
用いられるエチレン−プロピレン共重合体ゴムの質量平均分子量は50,000〜1,000,000が好ましく、さらには70,000〜500,000の範囲が好ましい。質量平均分子量が50,000未満の場合は、得られる組成物はゴム弾性が劣ることがある。また、質量平均分子量が1,000,000を越えるものを用いると成形加工性が悪くなり特に成形品の外観が悪化することがある。
本発明の熱可塑性樹脂成分(A)においては、(a1)〜(a3)成分は必ずしも必須ではないが含有させるのが好ましい。(a1)〜(a3)成分の合計が樹脂成分100質量%中、0〜90質量%であり、好ましくは10〜86質量%、さらに好ましくは20〜83質量%である。(a1)〜(a3)成分を含有させる場合、(a1)〜(a3)成分の少なくとも1種が用いられ、それぞれ単独で使用してもよいし、これらを混合して使用してもよい。
本発明の(b)成分は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのランダム構造を主体とする共重合体の水素添加物であって、芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレンなどがあり、1種または2種以上が選ばれ、中でもスチレンが好ましい。
また共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどがあり、1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエンが好ましい。
また、水素添加量として共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合の少なくとも90%が水素添加されたものが好ましい。
この理由は(b)成分と共に混合される樹脂との混和性が、直鎖α−オレフィン単位構造の直鎖が長いほど高くなり、圧接加工性を高めるためである。また、エチレン単位構造モル数に対して、直鎖α−オレフィン単位構造のモル数が多いほうが、結晶性ポリプロピレンとの混和性がよくなり、圧接加工性、機械特性、加熱変形性に優れた効果を持つ。
また、(b)成分の数平均分子量は5,000〜1,000,000程度が好ましく、さらに好ましくは10,000〜800,000であり、多分散度(Mw/Mn)の値が10以下が好ましい。また、ASTM D1238に準じた230℃、荷重21.18Nでのメルトフローレートは12g/10分以下が好ましく、さらに好ましくは6g/10分以下が好ましい。
上記(b)成分として、例えば、JSR(株)からダイナロン1320P(商品名)が販売されている。
本発明では、(b)成分の配合量は、熱可塑性樹脂成分(A)中、5〜95質量%であり、好ましくは6〜85質量%、さらに好ましくは7〜75質量%である。
本発明に用いることのできるポリプロピレン樹脂としては、ホモポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体や、プロピレンと他の少量のα−オレフィン(例えば1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等)との共重合体が挙げられる。
ここで、プロピレン−エチレンランダム共重合体とはプロピレン系の結晶性ランダム共重合体を指し、プロピレン−エチレンブロック共重合体とは、結晶性ポリプロピレン成分(ホモポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレンと他の少量のα−オレフィンとの共重合体)とエチレンとプロピレン、及び/又はα−オレフィンとの共重合ゴム成分とからなる混和物を指す。
この(c)成分のポリプロピレン樹脂は、本発明において熱可塑性樹脂成分(A)を加熱混練して部分架橋物として製造するに際して、その一部を加熱混練後に配合することもできる。
加熱混練前に樹脂成分(A)として配合したポリプロピレン樹脂は、その後の加熱混練で、(e)成分である有機パーオキサイドの存在により熱分解して適度に低分子量化する。
加熱混練前に配合するポリプロピレン樹脂としては、MFR(ASTM−D−1238、L条件、230℃)が好ましくは0.1〜50g/10分、より好ましくは0.2〜30g/10分、さらに好ましくは0.3〜20g/10分のものを用いる。ポリプロピレン樹脂のMFRが0.1g/10分未満では、熱処理後でもポリプロピレン樹脂の分子量が低下せず、得られる樹脂組成物の成形性が悪くなることがあり、一方、MFRが50g/10分を越えると、低分子量となりすぎて、得られる樹脂組成物のゴム弾性が悪化することがある。
加熱混練後に配合する場合のポリプロピレン樹脂としては、被覆層を形成する押出し時の条件に合致するものであればよく、MFRが好ましくは1〜200g/10分、より好ましくは5〜150g/10分、更に好ましくは8〜100g/10分のものを用いる。加熱混練後に配合する場合、ポリプロピレン樹脂のMFRが1g/10分未満では、得られる樹脂組成物の成形性が悪くなることがあり、MFRが200g/10分を越えると、得られる樹脂組成物のゴム弾性が悪化することがある。
本発明の(d)成分である不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性した樹脂としては、例えばポリエチレン(直鎖状ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン)、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体や、プロピレンと他の少量のα−オレフィン(例えば1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等)との共重合体)等のポリオレフィン樹脂や、スチレン系共重合体(例えばスチレン−エチレン・ブテン−ブチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、スチレン−ブタジエン・ブテン−スチレン共重合体(SBBS)等の水添共重合体やスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)等の非水添共重合体等が挙げられるが、中でも水添共重合体が好ましい)が挙げられる。本発明において、(d)成分は、これらの樹脂を不飽和カルボン酸やその誘導体(以下、これらを併せて不飽和カルボン酸等という)および(メタ)アクリル酸またはその誘導体(以下、これらを併せて(メタ)アクリル酸等という)からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性した樹脂である。変性に用いられる不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水フマル酸などを挙げることができる。変性に用いられる(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ、(メタ)アクリル酸の誘導体としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどを挙げることができる。
樹脂の変性は、例えば、樹脂と不飽和カルボン酸等、(メタ)アクリル酸等の少なくともいずれか一つを有機パーオキサイドの存在下に加熱、混練することにより行うことができる。マレイン酸、もしくは(メタ)アクリル酸による変性量は通常0.1〜7質量%程度である。
本発明の(d)成分である不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性される樹脂は必ずしも必須成分ではないが、上記の効果を付加するためには加えた方が好ましい。(d)成分の配合量は、熱可塑性樹脂成分(A)中、0〜70質量%である。この(d)成分の配合量が多すぎると、電線の押し出し特性が大幅に低下することがある。プロピレン系の変性樹脂では押出特性の低下は起こりにくいが、エチレン系の変性樹脂では押出特性の低下が起こり易いので、エチレン系の変性樹脂の場合は0〜30質量%がより好ましい。(a3)成分のエチレン−プロピレン共重合体ゴムを使用する場合は、非常に押出特性の低下が起こり易いので、(d)成分の配合量は(A)中、0〜15質量%がより好ましい。
本発明で用いられる有機パーオキサイドとしては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイドなどを挙げることができる。
これらのうち、臭気性、着色性、スコーチ安定性の点で、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3が最も好ましい。
有機パーオキサイド(e)の配合量は、熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対して、0.001〜1.0質量部の範囲であり、好ましくは0.01〜0.5質量部である。有機パーオキサイドをこの範囲内に選定することにより、架橋が進みすぎることがないので、ブツも発生することなく押し出し性に優れた部分架橋組成物が得られる。
本発明の難燃性樹脂組成物またはそれに用いる熱可塑性樹脂成分(A)の製造においては、有機パーオキサイドの存在下で架橋助剤を介して芳香族ビニル系熱可塑性エラストマーおよびエチレン−αオレフィン共重合体との間で部分架橋構造を形成する。その際使用される架橋助剤としては、一般式
で表される(メタ)アクリレート系架橋助剤が挙げられる。
ここで(メタ)アクリレート系架橋助剤とはアクリレート系およびメタアクリレート系架橋助剤をさす。具体的には、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートが挙げられる。
その他にもジアリルフマレート、ジアリルフタレート、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレートのような末端にアリル基を有するものを使用することができる。
以上の中でも特にnが1〜6の(メタ)アクリレート系架橋助剤が好ましく、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタアクリレート、テトラエチレングリコールジメタアクリレートを挙げることができる。
特に、本発明においては、トリエチレングリコールジメタクリレートが、取扱いやすく、他の成分との相溶性が良好であり、かつパーオキサイド可溶化作用を有し、パーオキサイドの分散助剤として働くため、加熱混練時の架橋効果が均一かつ効果的で、硬さとゴム弾性のバランスのとれた部分架橋熱可塑性樹脂が得られるため、最も好ましい。このような化合物を使用することにより、架橋不足にも架橋過度にもならず、加熱混練時に均一かつ効率的な部分架橋反応が期待できる。
本発明において用いられる金属水和物としては、特に限定はしないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの水酸基あるいは結晶水を有する化合物を単独もしくは2種以上組み合わせて使用することができる。これらの金属水和物のうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。金属水和物は少なくとも一部がシランカップリング剤で処理されていることが必要であるが、表面処理されていない無処理の金属水和物や脂肪酸等他の表面処理剤で処理した金属水和物を適宜併用することができる。
このようなシランカップリング剤の中でも、末端にエポキシ基および/またはビニル基、(メタ)アクロイル基、アミノ基を有するシランカップリング剤が好ましく、さらに末端にエポキシ基および/またはビニル基、(メタ)アクロイル基を有するものが好ましい。これらは1種単独でも、2種以上併用して使用してもよい。
また、上記以外にも、予め脂肪酸やリン酸エステルなどで表面の一部が前処理された水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムに、さらにビニル基やエポキシ基等の官能基を末端に有するシランカップリング剤を用い表面処理を行った金属水和物なども用いることができる。
本発明において、(i)金属水和物が50質量部以上100質量部未満の場合は、熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対してその25質量部以上を、また(ii)金属水和物が100質量部以上の場合はその少なくとも1/4をシランカップリング剤で前処理した金属水和物とすることにより、高い強度を保持しつつ、柔軟性に優れた材料を得ることが可能になる。
さらに熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対して、金属水和物が50〜300質量部であるが、(i)金属水和物が50質量部以上100質量部未満の場合は、熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対してその25質量部以上を、また(ii)金属水和物が100質量部以上300質量部以下の場合はその少なくともその1/2をシランカップリング剤で前処理した金属水和物とすることにより、加えて耐外傷性に優れ、高強度で端末加工性に優れた材料、電線を得ることができる。
シランカップリング剤で処理された金属水和物が作用する機構についても詳細はまだ明確ではないが、以下のように考えられる。すなわちシランカップリング剤で処理することにより金属水和物表面に結合したシランカップリング剤は、一方のアルコキシ基が金属水和物と結合し、もう一方の末端に存在するビニル基やエポキシ基をはじめとする各種の反応性部位は(a1)〜(a3)成分、(b)成分、(d)成分の未架橋部分と結合する。これにより、押し出し成形性を損なうことなく金属水和物を大量に配合することが可能になるとともに、樹脂と金属水和物の密着性が強固になり、機械強度および耐摩耗性が良好で、傷つきにくい難燃性樹脂組成物が得られる。
本発明で用いるメラミンシアヌレート化合物は、粒径が細かい物が好ましい。本発明で用いるメラミンシアヌレート化合物の平均粒径は好ましくは10μm以下、より好ましくは7μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。また、分散性の面から表面処理されたメラミンシアヌレート化合物が好ましく用いられる。
本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物としては、例えば「MCA−0」、「MCA−1」(いずれも商品名、三菱化学(株)製)や、Chemie Linz Gmbhより上市されているものがある。また脂肪酸で表面処理されたメラミンシアヌレート化合物、シラン表面処理したメラミンシアヌレート化合物としては、「MC610」、「MC640」(いずれも商品名、日産化学工業(株)製)などが挙げられる。
本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物として、例えば以下のような構造のメラミンシアヌレートを挙げることができる。
本発明で用いるホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛は平均粒子径が5μm以下が好ましく、3μm以下がさらに好ましい。
本発明で用いることのできるホウ酸亜鉛として、具体的には例えば、「アルカネックスFRC−500(2ZnO/3B2O3・3.5H2O)」、「アルカネックスFRC−600」(いずれも商品名、水澤化学工業(株)製)などがある。またスズ酸亜鉛(ZnSnO3)、ヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnSn(OH)6)として、「アルカネックスZS」、「アルカネックスZHS」(いずれも商品名、水澤化学工業(株)社製)などがある。
本発明においてホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛またはヒドロキシスズ酸亜鉛の配合量は、熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対して0.5〜20質量部、好ましくは2〜15質量部である。その量が少なすぎると難燃性向上の効果が発現せず、多すぎると力学的強度、特に伸びが低下し、電線としたときの外観が悪くなる。
酸化防止剤としては、4,4’−ジオクチル・ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物などのアミン系酸化防止剤、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ビス(2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、2−メルカプトベンヅイミダゾールおよびその亜鉛塩、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル−チオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤などが挙げられる。
さらに難燃(助)剤、充填剤としては、カーボン、クレー、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、三酸化アンチモン、シリコーン化合物、石英、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボンなどが挙げられる。
添加する場合、シリコーン化合物は、熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対して、好ましくは0.5〜15質量部配合される。0.5質量部より少ないと難燃性や滑性に対して実質的に効果がなく、15質量部を越えると電線・コード・ケーブルの外観が低下したり、押出成形速度が低下し量産性が悪くなる場合がある。
滑剤としては、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石けん系などが挙げられる。
成分(a)〜(d)、金属水和物(B)、並びに成分(e)及び成分(f)を加え、加熱混練する。混練温度は、好ましくは160〜240℃であり、混練温度や混練時間等の混練条件は、樹脂成分(a)〜(d)が溶融し、有機パーオキサイドが作用して必要な部分架橋が実現できるに十分な程度に、適宜設定できる。混練方法としては、ゴム、プラスチックなどで通常用いられる方法であれば満足に使用でき、装置としては例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサーあるいは各種のニーダーなどが用いられる。この工程により、各成分が均一に分散された難燃性樹脂組成物を得ることができる。
配合される金属水和物のうちシランカップリング剤で処理した金属水和物は予めシランカップリング剤で処理しておくことが重要である。予め表面処理を行った金属水和物を使用することにより、難燃性を確保するだけの十分な量の金属水和物を配合することが可能となり、特に機械強度および耐摩耗性が良好で、傷つきにくい難燃性樹脂組成物が得られる。
このように成分(a)〜成分(d)を予め加熱混練してミクロな分散をさせてから、成分(e)、(f)および金属水和物(B)を加えて加熱混練してもよい。この場合も表面処理した金属水和物を使用する場合には、配合する前に予め表面処理を終えておく必要がある。
本発明の難燃性樹脂組成物を配線材の被覆材として使用する場合には、好ましくは押出被覆により、導体の外周に形成した少なくとも1層の前記本発明の難燃性樹脂組成物からなる被覆層を有すること以外、特に制限はない。例えば、導体としては軟銅の単線又は撚線などの公知なものの中から任意のものを用いることができる。また、導体としては裸線の他に、錫メッキしたものやエナメル被覆絶縁層を有するものを用いてもよい。
本発明の成形物品である配線材は、軟化剤が配合されていないが本発明の難燃性樹脂組成物を、汎用の押出被覆装置を用いて、導体周囲や絶縁電線周囲に押出被覆することにより製造することができる。このときの押出被覆装置の温度は、シリンダー部で約180℃、クロスヘッド部で約200℃程度にすることが好ましい。本発明においては、難燃性樹脂組成物に軟化剤が配合されていないが、容易に押出被覆することができる。
本発明の配線材においては、導体の周りに形成される絶縁層(本発明の難燃性樹脂組成物からなる被覆層)の肉厚は特に限定しないが通常0.15mm〜5mm程度である。
架橋を行う場合の方法として、常法による電子線照射架橋法や化学架橋法が採用できる。
電子線架橋法の場合は、本発明の難燃性樹脂組成物を押出成形して被覆層とした後に常法により電子線を照射することにより架橋をおこなう。電子線の線量は1〜30Mradが適当であり、効率よく架橋をおこなうために、被覆層を構成する難燃性樹脂組成物に、トリメチロールプロパントリアクリレートなどのメタクリレート系化合物、トリアリルシアヌレートなどのアリル系化合物、マレイミド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を架橋助剤として配合してもよい。
化学架橋法の場合は、難燃性樹脂組成物に有機パーオキサイドを架橋剤として配合し、押出成形して被覆層とした後に常法により加熱処理により架橋をおこなう。
またシートやチューブ等についても電線被覆と同様な方法で押し出し可能である。また電線と同様、化学架橋法や電子線架橋法により架橋を行ってもよい。
また、本発明の成形部品として、例えば電線部品等の射出成形品を得る場合は、シリンダー温度220℃程度、ヘッド温度230℃程度で射出成形可能である。射出成形装置としては通常のPVC樹脂等の成形に用いられている射出成形機を用いることにより、成形可能である。
本発明の成形物品である光ファイバ心線は、用途によってはさらに周囲に被覆層を設けないでそのまま使用される。
なお、本発明の光ファイバ心線またはコードは本発明の難燃性樹脂組成物を被覆層として、光ファイバ素線または心線の外周に被覆されたものすべてを包含し、特にその構造を制限するものではない。被覆層の厚さ、光ファイバ心線に縦添えまたは撚り合わせる抗張力繊維の種類、量などは、光ファイバコードの種類、用途などによって異なり、適宜に設定することができる。
図1は、光ファイバ素線1の外周に直接、難燃性樹脂組成物からなる被覆層2を設けた本発明による光ファイバ心線の一実施例の断面図である。
図2は、複数の抗張力繊維4を縦添えした1本の光ファイバ心線3の外周に被覆層5を形成した本発明による光ファイバコードの一実施例の断面図である。
図3は、2本の光ファイバ心線3および3の外周にそれぞれ複数の抗張力繊維4を縦添えし、さらにその外周に被覆層6を形成した本発明の光ファイバコード(光ファイバ2心コード)のもう一つの実施例の断面図である。
実施例1〜26、比較例1〜8
(a1)成分としてエチレン−1−ヘキセン共重合体、(a2)成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、(a3)成分としてエチレン−プロピレン共重合体ゴムを、(b)成分としてスチレン−ブタジエンランダム共重合体の水素添加物を、(c)成分としてブロックポリプロピレン、(d)成分としてマレイン酸変性ポリエチレン、アクリル酸変性ポリプロピレンを用いて熱可塑性樹脂成分(A)とした。
(e)成分の有機パーオキサイドとして2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサンを、(f)成分の架橋助剤としてトリエチレングリコールジメタクリレートを、(B)成分として、シランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウム又は脂肪酸で表面処理された水酸化マグネシウムを用いた。
ただし、比較例2、3、5では、(b)成分のランダム共重合体の水素添加物に代えて(一部の場合も含む)スチレン系のブロック共重合体を配合した。また、パラフィンオイルを配合した。
上記の各成分を表1〜5に示すような配合量(質量部で示す)とし組成物を調製した。
実施例11においては、熱可塑性樹脂成分を室温にてドライブレンドし、バンバリーミキサーを用いて170℃で溶融混練した後、ペレット化を行った。その後、有機パーオキサイド、架橋助剤、金属水和物と共に2軸押出し機により220℃にて混練をして、排出し、難燃性樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物から、プレスにより、各実施例、比較例に対応する1mm、3mm厚のシートを作成し、比重(3mmシート)、硬度(3mmシート)、及びJIS K 6723に基づいて、引張特性(最大応力(MPa)、最大伸び(%)、100%のび時の応力(MPa)(1mmシート)を測定した。硬度に関しては、実施例1〜11および24〜26並びに比較例1〜4および8については、ショア硬度A,15秒を、実施例12〜23及び比較例5〜7については、ショア硬度D,5秒を採用した。
測定の結果を表1〜5に示した。
また、実施例12〜23及び比較例5〜7については、電線製造用の押出被覆装置を用いて、導体(導体径:0.95mmφ錫メッキ軟銅撚線 構成:7本/0.16mmφ)上に、あらかじめ溶融した絶縁被覆用の表3に示した組成の樹脂組成物を押出被覆して、各実施例及び比較例に対応する外径0.98mmの絶縁電線を製造した。
実施例12〜14及び比較例5〜7については、引張特性(引張り強さ、伸び)、難燃性(垂直燃焼試験、水平燃焼試験)、圧接電線の特性(ストレインリリーフ、圧接刃)を評価し、その結果を表3に併せて示した。
実施例15〜23については、引張特性(引張り強さ、伸び)、難燃性(垂直燃焼試験、水平燃焼試験)、圧接電線の特性(ストレインリリーフ、圧接刃)、テープに対する接着性、外観を評価し、その結果を表4に併せて示した。
水平燃焼は、各絶縁電線について、JIS C 3005に規定される水平燃焼試験を行ない、30秒以内で自消したものを合格とし、30秒以内に自消しなかったものを不合格として示した。
垂直燃焼は、各絶縁電線について、UL1581に規定される垂直燃焼試験を行ない、5本燃焼して全数合格を「合格」、1本でも不合格を「不合格」として示した。ただし本試験において不合格であっても水平燃焼グレードとして使用することは可能である。
外観は、絶縁電線の外径変動の有無や表面の状態を目視で調査し、これらが良好であったものを○、外径が変動しており不安定なもの、表面に肌荒れが発生したものを×で示した。
放置後のテープとの接着については、電線に住友3M製のScotch Brand Tapeを貼り付け40℃2週間放置した後のテープのはがれやすさを確認した。初期及び放置後にはがれにくいものには○、初期状態または放置後に簡単にとれてしまうものには×を記した。
圧接性はMOLEXの15ピンのMIIIコネクタを使用し、電線をハンドプレス機で加工し圧接部の観察により評価を行った。
ストレインリリーフは被覆の盛り上がりがリリーフ部の矢尻以下にあるもののピン数が12ピン以上のものを○(矢尻を超えるものが3ピン以下のもの)、被覆の盛り上がりがリリーフ部の矢尻以下にあるもののピン数が12ピンより少ないもの(矢尻を超えるものが3ピンより多いもの)の電線を×とした。
圧接刃は圧接部で被覆に割れが1本も生じなかったものを○、1本でも割れた電線を×とした。
(A)熱可塑性樹脂成分
(a1)成分:エチレン−α−オレフィン共重合体
種類:エチレン−1−ヘキセン共重合体
商品名:KF−370
製造会社:日本ポリケム社
密度:903kg/m3 MFR:3.5g/10分(190℃、荷重21.18N)
種類:エチレン−1−ヘキセン共重合体
商品名:KS−240
製造会社:日本ポリケム社
密度:880kg/m3 MFR:2.2g/10分(190℃、荷重21.18N)
種類:エチレン−ヘキセン共重合体
商品名:KF−360
製造会社:日本ポリエチレン(株)
密度:898kg/m3 MFR:3.5g/10分(190℃、荷重21.18N)
(a2)成分:エチレン−酢酸ビニル共重合体
種類:エチレン−酢酸ビニル共重合体
商品名:EV−180 製造会社:三井デュポンポリケミカル(株)
VA成分含有量:33質量%
MFR:0.5g/10分(190℃、荷重21.18N)
種類:エチレン−酢酸ビニル共重合体
商品名:V−527−4 製造会社:三井デュポンポリケミカル(株)
VA成分含有量:17質量%
MFR:0.8g/10分(190℃、荷重21.18N)
種類:エチレン−アクリル酸エチル共重合体
商品名:A−714 製造会社:三井デュポンポリケミカル(株)
EA成分含有量:25質量%
MFR:0.5g/10分(190℃、荷重21.18N)
種類:エチレン−酢酸ビニル共重合体
商品名:ウルトラセンYX21K 製造会社:東ソー(株)
VA成分含有量:42質量%
MFR:0.4g/10分(190℃、荷重21.18N)
(a3)エチレン−プロピレン共重合体ゴム
種類:エチレン−プロピレン共重合体ゴム
商品名:EP07P 製造会社:JSR(株)
エチレン成分含有量:73質量%
ムーニー粘度 M1+4(100℃):70
種類:スチレン−ブタジエンランダム共重合体の水素添加物
商品名:ダイナロン1320P 製造会社:JSR(株)
スチレン成分含有量:10質量%、
1−ブテン単位構造56.9モル%、エチレン単位構造39.0モル%
重量平均分子量:30万、 水素添加率:90%以上、Mw/Mn:1.1
エチレン単位構造とα−オレフィン単位構造とのモル比:0.7
MFR:3.5g/10分(230℃、荷重21.18N)
(比較例)芳香族ビニル−共役ジエンのブロック共重合体の水素添加物
種類:スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体(SEPS)
商品名:セプトン4077 製造会社:クラレ社
スチレン成分含有量:30質量%、 イソプレン成分含有量:70質量%
重量平均分子量:32万、 水素添加率:90%以上
(c)ポリプロピレン樹脂
種類:ブロックポリプロピレン
商品名:BC8
製造会社:JPO
MFR:1.8g/10分(230℃、21.18N)、DSC融点:162℃
ゴム成分量(沸騰p-キシレンに溶解後、室温まで放冷したときの可溶分)15質量%
種類:ランダムポリプロピレン
商品名:FW3E
製造会社:日本ポリプロ(株)
MFR:7g/10分(230℃、21.18N)、DSC融点:140℃
種類:マレイン酸変性ポリエチレン
商品名:アドマーXE070 製造会社:三井化学(株)
種類:アクリル酸変性ポリプロピレン
商品名:ポリポンドP1002 製造会社:ユニロイヤル社
MFR:20g/10分(230℃、21.18N)、変性率:6質量%
種類:マレイン酸変性EBR
商品名:タフマーMH7010 製造会社:三井化学(株)
種類:マレイン酸変性スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(SEBS)
商品名:クレイトンM1913
製造会社:クレイトンポリマージャパン(株)
(e)有機パーオキサイド
種類:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサン
商品名:パーヘキサ25B 製造会社:日本油脂(株)
(f)架橋助剤
種類:トリエチレングリコールジメタクリレート
商品名:NKエステル3G 製造会社:新中村化学社
種類:1,9−ノナンジオールジメタクリレートと、2−メチル−1,8−オクタンジオールジメタクリレートとの15:85(質量比)混合物
商品名:NKエステルIND 製造会社:新中村化学工業(株)
種類:シランカップリング剤で表面処理した水酸化マグネシウム
商品名:キスマ5L 製造会社:協和化学工業(株)
種類:無処理水酸化マグネシウム
商品名:キスマ5 製造会社:協和化学工業(株)
種類:脂肪酸処理水酸化マグネシウム
商品名:キスマ5B 製造会社:協和化学工業(株)
種類:パラフィンオイル
商品名:ダイアナプロセスオイルPW−90 製造会社:出光興産(株)
種類:シリコンコンセントレート(LDPE/シリコンガム=50/50(M/M))
商品名:BY27−022
製造会社:東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)
フェノール系酸化防止剤
種類:ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)
商品名:イルガノックス1010
製造会社:チバ・スペシャルティケミカルズ(株)
光安定剤
種類:ヒンダートアミン
商品名:チヌビン−111FDL
製造会社:チバ・スペシャルティケミカルズ(株)
滑剤
種類:ポリエチレンワックス
商品名:ACポリエチレンNo.6 製造会社:ヘキスト社
シランカップリング剤
種類:末端にアミノ基を有するシランカップリング剤
商品名:TSL8331 製造会社:GE東芝シリコーン社
種類:末端にメタクロイル基を有するシランカップリング剤
商品名:TSL8370 製造会社:GE東芝シリコーン社
比較例1は水平燃焼性に、比較例2〜4はテープとの接着に問題があり、比較例6、7は圧接電線の特性がいずれも満足できるものではない。また、比較例4、5、7は電線被覆層の破断伸びが小さく、比較例5、7はシートの伸びに問題がある。また、比較例5は電線の圧接部で割れが生じた。また、比較例8は(c)成分を含有しないものであり、加熱処理後の引張特性が劣るものとなっている。
これに対し、実施例1〜26の難燃性樹脂組成物を用いた絶縁電線は、機械特性、柔軟性、耐外傷性、耐熱性、圧接加工性、難燃性に優れたものであった。
2 被覆層
3 光ファイバ心線
4 抗張力繊維
5 被覆層
6 被覆層
Claims (9)
- (b)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とするランダム共重合体の水素添加物5〜95質量%、及び(c)ポリプロピレン樹脂5〜95質量%、並びに必要に応じて(a1)エチレン−α−オレフィン共重合体、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、またはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(a3)エチレン−プロピレン共重合体ゴムの(a1)〜(a3)から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂90質量%以下、及び(d)不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性した樹脂70質量%以下を含有する熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対して、(e)有機パーオキサイド0.001〜1質量部、(f)(メタ)アクリレート系および/またはアリル系架橋助剤0.003〜2.5質量部、並びに金属水和物(B)50〜300質量部の割合で含有し、前記金属水和物(B)は、
(i)前記金属水和物(B)が50質量部以上100質量部未満の場合は、前記熱可塑性樹脂成分(A)100質量部に対してシランカップリング剤で前処理された金属水和物が25質量部以上;
(ii)前記金属水和物(B)が100質量部以上300質量部以下の場合は、金属水和物(B)の少なくとも1/4が、シランカップリング剤で前処理された金属水和物である組成の混合物であって、
前記熱可塑性樹脂成分(A)の溶融温度以上で加熱・混練し、有機パーオキサイドの存在下で部分架橋されてなることを特徴とする難燃性樹脂組成物。 - 前記(b)のランダム共重合体の水素添加物において、水素添加により生じる直鎖α−オレフィン単位構造のモル数がエチレン単位構造のモル数の1/2以上である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記金属水和物(B)が水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物。
- 前記シランカップリング剤が、末端にビニル基、(メタ)アクロイル基、アミノ基、エポキシ基からなる群のいずれか1種を有するシラン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物を導体、または光ファイバ素線および/または光ファイバ心線の外側に被覆層として有することを特徴とする成形物品。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形部品。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物において、(a1)エチレン−α−オレフィン共重合体、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、またはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(a3)エチレン−プロピレン共重合体ゴムで(a1)〜(a3)から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂、(b)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とするランダム共重合体の水素添加物、(c)ポリプロピレン樹脂、(d)不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性した樹脂、(e)有機パーオキサイド、(f)(メタ)アクリレート系および/またはアリル系架橋助剤、並びに金属水和物(B)を同時に、前記樹脂成分(a)〜(d)の溶融温度以上で加熱・混練し、部分架橋処理することを特徴とする難燃性樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物において、第一工程として(b)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とするランダム共重合体の水素添加物、(c)ポリプロピレン樹脂、(a1)エチレン−α−オレフィン共重合体、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、またはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(a3)エチレン−プロピレン共重合体ゴムで(a1)〜(a3)から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂、並びに(d)不飽和カルボン酸またはその誘導体および(メタ)アクリル酸またはその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種で変性した樹脂を加熱・混練して熱可塑性樹脂成分(A)を得た後に、第二工程でこの樹脂成分(A)と(e)有機パーオキサイド、(f)(メタ)アクリレート系および/またはアリル系架橋助剤、並びに金属水和物(B)を、前記熱可塑性樹脂成分(A)の溶融温度以上で加熱・混練し、部分架橋処理することを特徴とする難燃性樹脂組成物の製造方法。
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