JP2005179231A - 液体口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 エタノールを含有する液体口腔用組成物に、非イオン界面活性剤、トリ脂肪酸グリセリル、多価アルコール及び水からなる平均粒径50〜500nmのエマルジョンを配合したことを特徴とするエタノール由来の刺激を抑えた液体口腔用組成物。
【効果】 本発明によれば、清涼感や口臭予防実感を付与しながら、エタノール由来の刺激を抑えた安定性の良好な液体口腔用組成物、更に、油溶性の有効成分の滞留性も向上する液体口腔用組成物が提供される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、エタノールを含有する液体口腔用組成物に関し、特にエタノールに由来する刺激が緩和された液体口腔用組成物に関する。
従来、洗口剤等の液体口腔用組成物は、清涼感の補助、べたつき改善の目的のためエタノールが配合されているが、同時にエタノールの配合により刺激が強い、ピリピリするという不快感を生み、その使用を中止する使用者も多く見受けられる。そのような状況から、近年、エタノール未配合の液体口腔用組成物も普及してきたが、それら製品の使用での清涼感や口臭予防実感はどうしてもエタノール配合洗口剤と比較すると劣るものだった。また、洗口後、口中内がべたつき、使用感が悪いという不具合があった。
これまで、口中清涼剤ではキシリトールを1〜20重量%配合することにより、使用中、使用後の刺激や辛さが著しく減少することが見出されているが、使用量の多い液体歯磨剤、液状歯磨剤、洗口剤、マウスウォッシュ等では、その効果が特に刺激の点で弱まることが分かっていた(特許文献1参照)。また、エタノールとマスティックを併用することにより、刺激が少なく、使用性に優れた口腔用組成物も提案されているが、マスティックはヒノキ様の特異な味を有しているため、香料の制約を生じるという不具合があった(特許文献2参照)。従って、清涼感や口臭予防実感を付与しながら、エタノール由来の刺激を抑えた液体口腔用組成物の開発が望まれてきた。
特開2000−178152号公報 特開2003−12483号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、清涼感や口臭予防実感を付与しながら、エタノール由来の刺激を抑えた液体口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、エタノールを配合した液体口腔用組成物を乳化することにより、エタノール由来の刺激を抑え、かつ清涼感や口臭予防実感は損なわないことを見出した。しかしながら、乳化型口腔用組成物は安定性を保つことが難しく、室温長期はもとより、高温あるいは低温に置かれていると短期間で層分離し、配合直後の状態を維持できないという欠点があった。
そこで、更に検討を重ねた結果、あらかじめ非イオン界面活性剤、トリ脂肪酸グリセリル、多価アルコール、水からなるエマルジョンを特定の粒径に調製し、これをエタノール含有液体口腔用組成物に適宜添加することにより、清涼感や口臭予防実感を付与しながら、エタノール由来の刺激を抑えた液体口腔用組成物が得られ、更に安定性も良好であることを知見し、本発明をなすに至った。
更に、本発明の液体口腔用組成物は、特に油溶性の有効成分をエマルジョン中に取り込んだ場合、口腔粘膜にエマルジョンが滞留することにより、有効成分の滞留性も向上することを知見した。
従って、本発明は、エタノールを含有する液体口腔用組成物に、非イオン界面活性剤、トリ脂肪酸グリセリル、多価アルコール及び水からなる平均粒径50〜500nmのエマルジョンを配合したことを特徴とするエタノール由来の刺激を抑えた液体口腔用組成物を提供する。この場合、前記エマルジョンが油溶性有効成分を含有することができる。
本発明によれば、清涼感や口臭予防実感を付与しながら、エタノール由来の刺激を抑えた安定性の良好な液体口腔用組成物、更に、油溶性の有効成分の滞留性も向上する液体口腔用組成物が提供される。
本発明の液体口腔用組成物には、特に清涼感の補助と洗口後のべたつき改善を目的としてエタノールが配合される。この場合、エタノールの配合量は、組成物全体の5〜25%(質量百分率、以下同じ)、特に7〜20%であることが好ましい。配合量が少なすぎると、その配合効果に劣り、またこのような低含量では、低刺激であって、本発明の課題から外れる場合がある。また、多すぎても、その配合効果がそれ以上の向上が期待できない上、後述するエマルジョンが崩壊する場合がある。
本発明の液体口腔用組成物には、非イオン界面活性剤、トリ脂肪酸グリセリル、多価アルコール、水、更に必要により油溶性有効成分からなるエマルジョンを配合する。
ここで、界面活性剤としては、ショ糖モノ及びジラウレート等の脂肪酸基の炭素数が12〜18であるショ糖脂肪酸エステル、ラウリン酸デカグリセリル、ミリスチン酸デカグリセリル、ステアリン酸モノグリセライド等の脂肪酸グリセライド、ミリスチル酸ジエタノールアミド、酸化エチレンの平均重合度が10〜100モルのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、酸化エチレンの平均重合度が10〜100モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、酸化エチレンの平均重合度が6〜50モルのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系のもの及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどを単独又は組み合わせて用いることができ、好ましくはモノミリスチン酸デカグリセリルとポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを用いる。通常配合量は、エマルジョン中、1〜30%として用いることができる。1%未満では油成分が分離し、逆に30%を超えるとゲル化を生じる場合がある。
また、トリ脂肪酸グリセリルとしては、トリカプリル酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル等の炭素鎖長6〜12のトリ脂肪酸グリセリルなどを1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、特に好ましくはトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリルを用いる。通常配合量は、エマルジョン中、10〜70%、好ましくは40〜60%用いることができる。10%未満ではエマルジョンが形成できず、逆に70%を超えると油臭くなり嗜好性が悪くなる。
更に、多価アルコールとして、ソルビット、グリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、マルチトール、マルトース、スクロース、フラクトース、ラクチトール、エリスリトール、パラチノース、パラチニット、グルコース、イソシトール、トレハロース等の1種又は2種以上を合計で、組成物中、1〜30%、好ましくは10〜20%用いることができる。1%未満では界面活性剤の均一溶解が煩雑になり、逆に30%を超えると油成分が分離する場合がある。
また、本発明の液体口腔用組成物に添加するエマルジョン中に配合する油溶性有効成分としては、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール等の非カチオン性殺菌剤、酢酸dl−α−トコフェノール等のビタミンE類、塩酸ピリドキシン等のビタミンB類等が挙げられ、エマルジョン中の配合量としては0.005〜20%、より好ましくは0.05〜10%である。
エマルジョンの調製方法は、所定量の界面活性剤、多価アルコール及び半量の水をホモミキサーで撹拌後、トリ脂肪酸グリセリルを加え、エマルジョンを形成させ、最後に残りの水を加えて調製し、その後、作製したエマルジョンを高圧ホモジナイザーを用いて剪断力の違いにより平均粒径を調節する方法が好ましく採用し得る。好ましい平均粒径は50〜500nm、より好ましくは100〜300nmである。平均粒径が上記範囲外であると、保存安定性等に劣り、本発明の目的を達成できない。このように調製したエマルジョンを液体口腔用組成物に所定量添加することにより、目的の液体口腔用組成物が得られる。なお、かかるエマルジョンとして、市販品、例えば日光ケミカルズ製NET−TE50等を使用することができる。また、エマルジョンの平均粒径の測定法は、実施例に記載の方法による。
エマルジョンの配合量としては、組成物全体の0.1〜20%、より好ましくは1〜10%である。0.1%未満では効果が確認できず、逆に20%を超えるとべたつきが増し、嗜好性が悪くなるおそれがある。
本発明の液体口腔用組成物は、液体歯磨剤、液状歯磨剤、洗口剤、マウスウォッシュ等として調製されるものであるが、本発明の液体口腔用組成物は、上記成分以外にその剤型に応じて適宜な任意成分を配合することができる。
具体的には、緩衝剤として、フタル酸、リン酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸及び炭酸並びにそれらのカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩、リボ核酸及びその塩類、更に水酸化ナトリウム、ホウ砂、塩酸炭酸水素塩などの1種又は2種以上を用いることができ、本発明の液体口腔用組成物は、通常pH5〜10に調整される。
アミノ酸として、グリシン、DL−アラニン、L−アラニン、L−アスパラギン酸ナトリウム、DL−セリン、L−セリン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−グルタミン酸ナトリウムなどの1種又は2種以上を用いることができる。
有効成分として、塩化セチルピリジニウム、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等のカチオン性殺菌剤、トラネキサム酸、イプシロン−アミノカプロン酸などの抗炎症剤、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素、リテックエンザイム等の酵素、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一錫等のフッ化物、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アラントイン、アズレン、塩化リゾチーム、アスコルビン酸等のビタミンC類、塩化ナトリウム、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン塩類、グリチルレチン酸類、ヒドロコレステロール、クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、タイム、オウゴン、チョウジ、ハマメリス等の植物抽出物、グルコン酸銅、カロペプタイド、ポリリン酸ナトリウム、水溶性無機リン酸化合物、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ラウロイルサルコシンナトリウム、歯石防止剤、歯垢防止剤、硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、及び例えば青色1号、緑色3号、黄色4号、赤色105号など安全性の高い水溶性色素等を添加することができる。なお、これらの任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
界面活性剤として、エマルジョンの安定性に影響を与えない範囲において、ショ糖モノ及びジラウレート等の脂肪酸基の炭素数が12〜18であるショ糖脂肪酸エステル、ラウリン酸デカグリセリル、ステアリン酸モノグリセライド等の脂肪酸グリセライド、ミリスチル酸ジエタノールアミド、酸化エチレンの平均重合度が10〜100モルのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、酸化エチレンの平均重合度が10〜100モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のエステル系非イオン界面活性剤、酸化エチレンの平均重合度が6〜50モルのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系のもの及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のブロックポリマー型のエーテル系非イオン界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシネート、ラウロイルメチルタウリン、アシルアミノ酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル・ナトリウム、アルキルリン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの酢酸ベタイン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩などのイミダゾリン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−L−アルギネート塩等のアミノ酸型界面活性剤などを単独又は組み合わせて用いることができ、通常配合量は0.05〜5%として用いることができる。
また、清掃助剤として、沈降性シリカ、ジルコノシリケート、アルミノシリケート、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム等を合計で1〜10%用いることもできる。
更に任意の成分として、例えばサッカリン、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、ネオヘスペリジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル、アスパルテーム、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロキシカルコン、ペリラルラクチン、ショ糖、果糖、サクラミン酸ナトリウム等の甘味料、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、低級脂肪酸モノグリセライド、p−ヒドロキシメチルベンゾイックアシッド、p−ヒドロキシエチルベンゾイックアシッドなどの防腐剤を合計で0.001〜1%、好ましくは0.01〜0.5%用いることができる。
香料としては、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、シナモン油、クローブ油、タイム油、セージ油、カルダモン油、ローズマリー油、マジョラム油、レモン油、オレンジ油、フェンネル油、ナツメグ油、ラベンダー油、パラクレス油等の天然精油、及びl−メントール、l−カルボン、アネトール、1,8−シネオール、メチルサリシレート、オイゲノール、チモール、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、シトラール、カンファー、ボルネオール、ピネン、スピラントール等の上記天然精油中に含まれる香料成分、また、エチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキサナール、ヘキセナール、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、ベンツアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、フラネオール、マルトール、エチルマルトール、ガンマ/デルタデカラクトン、ガンマ/デルタウンデカラクトン、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、メンチルラクテート、エチレングリコール−l−メンチルカーボネート等の香料成分、更には、いくつかの香料成分や天然精油を組み合わせてなる、アップル、バナナ、ストロベリー、ブルーベリー、メロン、ピーチ、パイナップル、グレープ、マスカット、ワイン、チェリー、スカッシュ、コーヒー、ブランデー、ヨーグルト等の調合フレーバーの1種又は2種以上を、好ましくは組成物中0.00001〜3%の範囲で使用することができる。
上記成分はいずれも本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。容器としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ガラス等を用いることができるが、これらに限定されることはなく、ポリプロピレン、ポリエチレン等も使用可能である。
以下、実験例及び実施例と比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例で香料Aの組成は下記の通りである。また、下記例で、特にことわらない限り、%は質量%を示す。
香料A
香料原料 配合量
l−メントール 50.0%
ペパーミント油 15.0
スペアミント油 2.0
カシア油 1.0
ユーカリ油 1.0
セージ油 1.0
ウィンターグリーン油 4.0
カルダモン油 0.5
タイム油 2.0
コリアンダー油 1.0
クローブ油 0.5
レモン油 4.0
オレンジ油 2.0
シネオール 5.0
アネトール 5.0
バニラアブソリュート 0.5
N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド 5.0
エタノール 残
合計 100.0%
[エマルジョンの調製]
モノミリスチン酸デカグリセリル 10%
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 50
グリセリン 15
水 25
合計 100%
上記組成の日光ケミカルズ製NET−TE50を使用した。油溶性有効成分のトリクロサン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、IRGACARE MP)、イソプロピルメチルフェノール(大阪化成(株)製、ビオゾール)、酢酸dl−α−トコフェノール(ロシュ・ビタミン・ジャパン(株)製、酢酸トコフェノール)を配合する場合は、上記組成95〜99%に有効成分を1〜5%添加し、合計100%とし、撹拌後、口腔用組成物に所定量配合した。
[比較例エマルジョンの調製]
モノラウリン酸デカグリセリル 10%
オリーブ油 50
グリセリン 15
水 25
合計 100%
グリセリン、半量の水、モノラウリン酸デカグリセリルを予備撹拌後、オリーブ油を加え、ホモミキサーで撹拌し、最後に残りの水を加え、調製した。
[平均粒径測定方法]
大塚電子(株)製、光散乱光度計DLS−700を用いて、セルにエマルジョンを入れ、25℃での平均粒径を測定した。
[使用テスト1]
表1に示した液体口腔用組成物について、被検者10名で官能評価及び保存安定性を評価した。
(1)官能評価:サンプル10mLを口に含み30秒間すすいだ後、洗口後の刺激について比較例1を対照にして下記の3段階で評価し、10名の平均点を算出した。
洗口後の刺激
3:比較例1と比較して刺激の低減が認められた
2:比較例1と比較してやや刺激の低減が認められた
1:比較例1と比較して同等以上の刺激が認められた
(2)官能評価:サンプル10mLを口に含み30秒間すすいだ後、洗口後のべたつきについて比較例5を対照にして下記の3段階で評価し、10名の平均点を算出した。
洗口後のべたつき
3:比較例5と比較して顕著にべたつきが少ない
2:比較例5と比較してべたつきが少ない
1:比較例5と比較して同等以上のべたつきがある
(3)保存安定性:50℃、1ヶ月保存後の液体口腔用組成物におけるエマルジョンの状態を25℃、1ヶ月保存品を標準品として下記の3段階で評価した。
3:標準品と比較してほとんど変化が認められない
2:標準品と比較してニゴリの増大が認められる
1:標準品と比較してエマルジョンの崩壊、分離が認められる
Figure 2005179231
[使用テスト2]
表2に示した液体口腔用組成物について、サンプル10mLを口に含み、30秒間すすいだ吐出液中に含まれるイソプロピルメチルフェノール濃度を液体クロマトグラフ法により測定し、得られたイソプロピルメチルフェノール濃度と配合濃度及び吐出液量から口腔内残存率を算出した。
液体クロマトグラフ測定サンプルは、吐出液を60vol%のエタノールで50mLとし、試料溶液とした。測定は、45℃の恒温下、移動層として水/アセトニトリル/酢酸混液(600mL/400mL/10mL)を毎分1mLの条件でODSカラム(4mm×25cm)を用いて約20分に溶出する波長280nmの吸光度面積からイソプロピルメチルフェノール濃度を算出した。
Figure 2005179231
以下、処方例を示す。なお、下記例で、エマルジョンは、先に述べたエマルジョンの調製に従って得られたものを使用した。
[実施例9]液体歯磨剤
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.0%
エタノール 10
クエン酸 0.1
クエン酸3ナトリウム 0.3
色素(青色1号) 0.001
グリセリン 2
キシリトール 5
エマルジョン(粒径200nm) 3
香料A 0.1
水 残
合計 100.0%
[実施例10]液体歯磨剤
ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 0.2%
塩化セチルピリジニウム 0.05
イプシロン−アミノカプロン酸 0.05
エタノール 7
クエン酸 0.05
クエン酸3ナトリウム 0.3
グリセリン 4
キシリトール 4
エマルジョン(粒径200nm、トリクロサン1%配合) 5
香料A 0.1
水 残
合計 100.0%
[実施例11]液体歯磨剤
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 2.0%
プロピレングリコール 1
グリセリン 8
エタノール 5
サッカリンナトリウム 0.01
クエン酸 0.01
クエン酸3ナトリウム 0.3
デキストラナーゼ 0.5
DL−アラニン 0.2
フッ化ナトリウム 0.05
カラギーナン 0.1
エマルジョン(粒径200nm) 1
香料A 0.1
水 残
合計 100.0%
[実施例12]洗口剤
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.3%
塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム 0.05
塩化セチルピリジニウム 0.05
トラネキサム酸 0.05
エタノール 15
ステビアエキス 0.05
クエン酸 0.01
クエン酸3ナトリウム 0.3
フッ化ナトリウム 0.02
ソルビット 6
エマルジョン(粒径200nm、酢酸dl−α−トコフェノール1%配合) 5
香料A 0.1
水 残
合計 100.0%
[実施例13]洗口剤
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5%
トリクロサン 0.05
エタノール 10
キシリトール 3
ラウリル硫酸ナトリウム 0.15
クエン酸 0.01
クエン酸3ナトリウム 0.2
グリセリン 3
エマルジョン(粒径200nm、イソプロピルメチルフェノール5%配合) 5
香料A 0.1
水 残
合計 100.0%
[実施例14]洗口剤
ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 0.2%
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・ 0.05
DL−ピロリドンカルボン酸塩
エタノール 15
塩化セチルピリジニウム 0.05
イプシロン−アミノカプロン酸 0.05
酢酸ピリドキシン 0.03
ペパーミント油 0.06
サッカリンナトリウム 0.05
クエン酸 0.08
トリポリリン酸ナトリウム 0.5
ポリエチレングリコール 1
グリセリン 4
リン酸水素二ナトリウム 0.3
エマルジョン(粒径200nm) 15
香料A 0.1
水 残
合計 100.0%
[実施例15]マウスウォッシュ
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.2%
塩化セチルピリジニウム 0.05
エタノール 25
グリセリン 10
クエン酸ナトリウム 0.3
エマルジョン(粒径200nm、トリクロサン3%配合) 20
香料A 0.1
水 残
合計 100.0%

Claims (2)

  1. エタノールを含有する液体口腔用組成物に、非イオン界面活性剤、トリ脂肪酸グリセリル、多価アルコール及び水からなる平均粒径50〜500nmのエマルジョンを配合したことを特徴とするエタノール由来の刺激を抑えた液体口腔用組成物。
  2. 前記エマルジョンが油溶性有効成分を含有する請求項1記載の液体口腔用組成物。
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