JP2005176920A - ユニットケア用配膳車及びこれを用いたユニットケア方法 - Google Patents

ユニットケア用配膳車及びこれを用いたユニットケア方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ユニットケアにおいて、車椅子の者を含めた入居者全員に簡単な調理の機会を与
えることによって痴呆の進行防止等に役立つとゝもに、一つの空間を談話室,食堂及びデ
イルーム等として兼用することができ、入居者同士が互いに安心できる「なじみの場所」
や「なじみの関係」の形成に寄与するユニットケア用配膳車を提供する。
【解決手段】介護施設において実施されるユニットケアに用いる配膳車であって、調理台
11とその両側に設けた脚部12からなる机状本体10と、調理台11の上面に埋設した
電磁調理器20と、車椅子生活者の足が入るスペースを確保しつつ背面が調理台11の正
面側を向くように机状本体10の両脚部12の間に取り付けた棚部30と、机状本体10
の両脚部12に設けたキャスター13とを備えたとしてある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特別養護老人ホーム,老人保健施設等の介護施設を複数のユニットに分けて
家庭的・人間的な介護を目指すユニットケアに好適なユニットケア用配膳車及びこれを用
いたユニットケア方法に関し、特に、車椅子生活者の使用に配慮したユニットケア用配膳
車及びこれを用いたユニットケア方法に関する。
従来の特別養護老人ホーム,老人保健施設等の介護施設では、10人前後の介護スタッ
フが50名以上の入居者を集団で介護する、いわゆる大規模ケアが一般的であり、これら
の施設における食事は、調理室で一括調理した人数分の料理を配膳車により大食堂まで搬
送し、テーブル上に配膳された料理を入居者が一斉に食するというものであった。
そして、大人数の料理を調理室から大食堂に効率よく搬送するとゝもに、料理を適温に
保持するため、従来から種々の配膳車が提案されている(下記特許文献6を除く特許文献
1〜5参照、特許文献6については後述する)。従来の配膳車は、いずれも調理済の料理
の保温又は再加熱を目的とするもので、配膳車の内部に設けた多段の棚部に電磁誘導加熱
コイルを内蔵するとゝもに、食器の裏面に磁性材料からなる発熱体(例えば金属泊)を付
設した構成となっていた。
このような構成からなる従来の配膳車によれば、料理を盛り付けた前記食器をトレイに
載せ、該トレイを前記棚部に収納した後100Vの交流電力をインバーターにより20〜
50kHzの高周波電力に変換し、これを前記電磁誘導加熱コイルに供給することによっ
て前記食器の発熱体に渦電流を発生させ、ジュール熱で該食器内の料理を加熱することが
できる。これにより、調理室から大食堂のテーブルに配膳するまでの間料理を保温又は再
加熱することができ、調理から数時間が経過しても入居者は暖かい料理を食べられる。
特開2003−382626号公報(第3,4頁、図1〜5) 特開2002−355129号公報(第4〜6頁、図1〜7) 特開2002−308107号公報(第4,5頁、図1〜3) 特開2001−15257号公報(第3,4頁、図1〜4) 特開2000−229040号公報(第3,4頁、図1〜4) 実開昭63−202331号公報(第3,4頁、第1図,第2図)
近年、宅老所やグループホームなどの小規模なケアが効果を上げており、従来の流れ作
業的な大規模ケアを見直し、特別養護老人ホームや老人保健施設等の介護施設に小規模な
ケアを取り入れたユニットケアが注目されている。
ここで、ユニットケアについて簡単に説明すると、ユニットケアとは、介護施設を複数
のユニット(生活単位)に分けて家庭的・人間的な介護を目指すものであり、例えば、定
員50名の特別養護老人ホームを4つのユニットに分け、1ユニットを10〜15人で構
成する。各ユニット毎に、談話室,食堂,キッチン,トイレなどの公共スペースと、居室
(入居者の個人部屋)の個人スペースとを備える。各ユニットを2,3人の介護スタッフ
が担当し、大家族規模の集団で一般家庭の日常生活に近い内容の介護を行う。
かかるユニットケアでは各ユニット毎にキッチンを備え、毎食事の調理や配膳などを入
居者と介護スタッフが協力して行うこととしている。これは調理や配膳といった作業を行
うことが入居者の痴呆の進行防止に役立つとゝもに、互いのコミュニケーションの機会と
なり、また調理中の臭いや音が入居者の食欲を増進させる働きがあるからである。
したがって、ユニットケアでは、従来の大規模ケアのように調理室で一括調理した人数
分の料理を大食堂のテーブルに配膳し、入居者全員が一斉に食べるといった流れ作業的な
食事は行われない。このため、従来のような50人分以上の料理を保温又は再加熱しなが
ら一度に搬送する大型の配膳車はユニットケアで使用することができず、また使用する必
要もないという問題がある。
一方、ユニットケアにおいて、入居者に調理させることが痴呆の進行防止等に役立つこ
とは上述の通りであるが、入居者全員に調理させることができないという問題がある。す
なわち、一般家庭用のキッチンでは設備と面積に制限があり、1ユニットを構成する10
〜15人の入居者全員が該キッチンを使って調理することはできず、また男性入居者など
元々高度な調理ができない者もいるからである。
さらに、ユニットケアでは、各ユニット毎に談話室,食堂及びデイルーム等といった公
共スペースを備えなければならないが、これらを別々の部屋とすると空間的には贅沢とい
えるが、入居者同士が孤立してしまい、互いに安心できる「なじみの場所」や「なじみの
関係」が形成されにくいという問題がある。これと逆に、生活の核となる一つの空間を談
話室,食堂及びデイルーム等として兼用することができれば、入居者同士が同じ空間,同
じ時間を共有する機会が増え、互いに安心できる「なじみの場所」や「なじみの関係」が
形成されやすくなる。
これに加え、特別養護老人ホームや老人保健施設等の介護施設では、車椅子の入居者が
多数共棲しており、入居者の使用する設備は車椅子に座ったままでの使用を考慮した設計
でなければならない。
なお、実開昭63−202331号公報では、配膳車の側面にオーブントースターを配
設し、給食直前に配膳車において調理・加工を行い、受給者に美味新鮮な食事を提供する
ことができる配膳車が提案されている。
しかしオーブントースターでは、可能な調理が「焼く」の一部に限定され(例えば、ト
ーストやグラタン等を焼くことはできるが、焼き肉,焼きそば,お好み焼き等を焼くこと
はできない)、毎食事の多種多様なメニューに対応して「煮る」「焚く」「炒める」「揚
げる」とった一般的な調理ができないといった問題がある。また、ガス又は電気のいずれ
のオーブントースターも高温の熱源により調理を行うものであるから、痴呆症のお年寄り
などを含む介護施設の入居者に使用させるには安全性に問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ユニットケアにおいて、車椅子
の者を含めた入居者全員に簡単な調理の機会を与えることによって痴呆の進行防止等に役
立つとゝもに、一つの空間を談話室,食堂及びデイルーム等として兼用することができ、
入居者同士が互いに安心できる「なじみの場所」や「なじみの関係」の形成に寄与するユ
ニットケア用配膳車及びこれを用いたユニットケア方法を提供することを目的としたもの
である。
上記の目的を達成するために、本発明に係るユニットケア用配膳車は、介護施設におい
て実施されるユニットケアに用いる配膳車であって、調理台とその両側に設けた脚部から
なる机状本体と、前記調理台の上面に埋設した電磁調理器と、車椅子生活者の足が入るス
ペースを確保しつつ背面が前記調理台の正面側を向くように前記机状本体の両脚部の間に
取り付けた棚部と、前記机状本体の両脚部に設けたキャスターとをそれぞれ備えた構成と
してある。
好ましくは、前記机状本体の調理台の上面の高さを約700mm以下するとゝもに、該調
理台の下面の高さを約600mm以上とし、更に、前記棚部の下に車椅子のフットレストに
載せた車椅子生活者の両足が納まる間隙部を形成した構成とする。
より好ましくは、少なくとも、前記机状本体の調理台の正面及び四隅と、前記棚部の背
面側の下端縁とをアールにした構成とし、また、前記棚部の正面に引き戸を設けた構成と
する。
上記目的を達成するために、本発明のユニットケア用配膳車を用いたユニットケア方法
は、前記車椅子生活者の食事メニューに調理を必要とする少なくとも一品を含み、食事の
ときに前記ユニットケア用配膳車を搬送して食卓の近傍に配置し、前記車椅子生活者各人
又は車椅子生活者のうちの担当者或いは介護スタッフが、前記調理を必要とする食品を前
記ユニットケア用配膳車の電磁調理器で調理することとしてある。
本発明のユニットケア用配膳車によれば、該配膳車の天板を兼ねる調理台の上面に電磁
調理器を配設した構成としたので、煮る,焚く,炒める,揚げる,(フライパンなどの上
で)焼くといった本格的なものから、電磁誘導加熱が可能な食器に入れたスープやみそ汁
を個別に温め直す程度の極めて簡単なものまで、痴呆の段階や調理能力の程度に応じて入
居者自身に安全に調理させることができる。
特に、前記配膳車の本体を前記調理台と両脚部からなる机状としたことで、前記調理台
の下に車椅子に座った状態の足が入るスペースを確保することができ、車椅子に座ったま
まで前記調理台又は電磁調理器に体を近づけて調理することが可能となる。
一般的な車椅子のシート高が450mm前後であるのに対し、前記調理台の上面の高さを
約700mm以下としたことで、平均的な身長のお年寄りが車椅子に座った状態の胸の位置
よりも前記調理台を低くすることができる。これにより、車椅子に座ったままでも前記調
理台の上での調理ないし前記電磁調理器を用いた調理がしやすくなる。
同じく、一般的な車椅子のシート高が450mm前後であるのに対し、前記調理台の下面
の高さを約600mm以上としたことで、平均的な身長のお年寄りが車椅子に座った状態の
膝が前記調理台に当たらなくなる。
前記棚部の下に車椅子のフットレストに載せた両足が納まる間隙部を形成したことで、
前記調理台の下に棚部を設けても、車椅子に座った状態の膝までが入るスペースを確保で
きれば、足先が該棚部に当たらない。これにより、前記調理台の奥行きをさほど大きくす
ることなく、車椅子に座った状態の足の収容スペースと食事又は食材の収納スペースとの
両立を図ることができる。
少なくとも、少なくとも、前記机状本体の調理台の正面及び四隅と、前記棚部の背面側
の下端縁とをアールとしたことにより、本ユニットケア用配膳車を車椅子に座った状態で
使用する場合の接触や衝突に対するの安全を図っている。
前記棚部に開き戸を設けた場合は、前記棚部から車椅子を少し離して該開き戸を開かせ
るためのスペースを確保しなければならず、車椅子から手を伸ばさなければ前記開き戸を
開くことができず、前記棚部から食事又は食材を取り出す作業が極めて煩雑となる。これ
に対し、本発明では、前記棚部に引き戸を設けたことで、車椅子を前記棚部に横付けして
引き戸を開閉させることができ、車椅子に座ったままで食事又は食材を容易に取り出すこ
とができる、といった諸効果がある。
一方、本発明のユニットケア用配膳車を用いたユニットケア方法によれば、前記ユニッ
トケア用配膳車を食卓の近傍に搬送して入居者自身に調理を行わせることができるので、
入居者に家庭的・人間的な介護を施すことができるとゝもに、互いのコミュニケーション
の機会をつくることができ、入居者の痴呆進行防止にも役立つ。また、全く調理ができな
い入居者でも、他の入居者等の調理中の臭いや音によって食欲が増進される。
また、各ユニットごとにキッチン付きの食堂を設ける必要がなくなるので、一つの空間
を談話室,食堂及びデイルーム等として兼用することができ、入居者同士が互いに安心で
きる「なじみの場所」や「なじみの関係」の形成に役立つ、といった諸効果がある。
先ず、本発明の一実施形態に係る配膳車について、図1乃至図7を参照しつつ以下に説
明すると、図において、1はユニットケア用配膳車で、机状本体10と電磁調理器20及
び棚部30から主に構成されており、前記机状本体10は主としてステンレス製の調理台
11の両側に一対のコ字形又は逆コ字形の脚部12,12を取り付けた構成としてある。
前記両脚部12,12の下部にはその四隅近傍に四つのキャスター13,13,13,
13を備えており、各キャスター13はそれぞれストッパ13aを有している。また、本
実施形態では、図2に示すように、各キャスタ13を含めた調理台11の上面の高さL
を700mm,調理台11の下面の高さLを600mmとしてある。
また、前記調理台11の左正面側には電磁調理器20が埋設してあり、該電磁調理器2
0は結晶ガラス製のトッププレート21の下に図示しない2つの電磁誘導加熱コイルを内
蔵した構成となっている。これら電磁誘導加熱コイルの位置を示すべく、トッププレート
21の各電磁誘導加熱コイルに対応する位置にはそれぞれ2つの円形マーク21aが表示
してある。
前記調理台11の正面には電磁調理器20のコントロールパネル22が配設してあり、
該コントロールパネル22には前記電磁誘導加熱コイルの入スイッチ22a,切スイッチ
22b及び加熱温度を調整するためのアップ・ダウンスイッチ22c・22dがそれぞれ
設けてある。これらスイッチ22a〜22dはいずれもお年寄りが操作しやすいように大
型のタッチパネル式としてある。
また、前記アップ・ダウンスイッチ22c・22dの上部には、前記電磁誘導加熱コイ
ルの加熱レベルを示すインジケータランプ22eが設けてあり、前記電磁誘導加熱コイル
の出力状況が一目で分かるようになっている。そして、前記コントロールパネル22の隣
には、包丁などの調理道具、箸やスプーン及びフォークといった食器、調味料等を収納す
るための引き出し14が設けてあり、該引き出し14は車椅子Kに座った人Mがコントロ
ールパネル22の正面に位置するとき、該車椅子Kに当たることなく、右手で簡単に引き
出すことができるようになっている。
一方、前記調理台11の下部で両脚部12,12の間には、各ユニットを構成する入居
者の食事又は食材等の収納が可能な棚部30が取り付けてある。具体的に、該棚部30に
はトレイに載せた8人分の食事を各棚板31上に収納することができ、各棚板31を適宜
取り外せば、未調理の食材を収納することもできる。
このような棚部30を調理台11の下部背面側に配置することにより、該調理台11の
下部正面側に車椅子Kに座った入Mの足Fが入るスペースを確保している。また、棚部3
0の下には、図2に示すように、車椅子KのフットレストKに載せた両足Fが納まる間
隙部32が形成してある。その結果、図6に示すように、調理台11の下に棚部30を設
けても、車椅子Kに座った状態の膝までが入るスペースさえ確保できれば、足先が該棚部
30に当たることがない。これにより、前記調理台11の奥行きをさほど大きくすること
なく、車椅子Kに座った状態の足Fの収容スペースと食事又は食材の収納スペースとの両
立を図ることができる。
また、棚部30には引き戸33が設けてある。ここで棚部30に開き戸を設けた場合に
は、棚部30から車椅子Kを少し離して該開き戸を開かせるためのスペースを確保しなけ
ればならず、車椅子Kから手を伸ばさなければ前記開き戸を開くことができず、棚部30
から食事又は食材を取り出す作業が極めて煩雑となる。これに対し、本実施形態では、棚
部30に引き戸33を設けたことで、図7に示すように、車椅子Kを棚部30に横付けし
て引き戸33を開閉させることができ、車椅子Kに座ったままで食事又は食材を容易に取
り出すことができる。
さらに、棚部30は、剛性を得るための縦横のフレーム(図示せず)以外の構成部品に
合成樹脂を多用することによって軽量化を図り、ユニットケア用配膳車1を容易に搬送す
ることができるようにしてある。また、従来の配膳車と異なり、棚部30の内部には料理
を保温するための加熱器機や電源などの設備を一切装備してない。
そして又、本ユニットケア用配膳車1では、車椅子Kに座った状態の入が調理を行うと
きに頻繁に接触すると考えられる調理台11の正面側と四隅の角部、棚部30の背面側の
下端縁をはじめ、全ての角部を面取りしてアールRにした構成としてある。これにより、
本ユニットケア用配膳車1を車椅子Kに座った状態で使用する場合の接触や衝突に対する
の安全を図っている。これに加え、電磁調理器20の背面には、配膳車1を走行させるた
めのハンドルバー23が固定してある。該ハンドルバー23は金属製の丸棒であり、調理
を行うときにタオル掛などとして利用することができる。
上記構成からなる本実施形態のユニットケア用配膳車1によれば、該配膳車1の天板を
兼ねる調理台11の上面に電磁調理器20を配設した構成としたので、煮る,焚く,炒め
る,揚げる,(フライパンなどの上で)焼くとった本格的なものから、電磁誘導加熱が可
能な食器に入れたスープやみそ汁を個別に温め直す程度の極めて簡単なものまで、痴呆の
段階や調理能力の程度に応じて入居者自身に安全に調理させることができる。
特に、本ユニットケア用配膳車1の本体10を調理台11と両脚部12,12からなる
机状としたことで、調理台11の下に車椅子Kに座った状態での人Mの足Fが入るスペー
スを確保することができ、車椅子Kに座ったままで調理台11又は電磁調理器20に体を
近づけて調理することが可能となる。
また、一般的な車椅子のシート高が450mm前後であるのに対し、調理台11の上面の
高さLを約700mm以下としたことで、平均的な身長のお年寄りが車椅子に座った状態
の胸の位置よりも調理台11を低くすることができる。これにより、車椅子に座ったまま
でも調理台11の上での調理ないし電磁調理器20を用いた調理がしやすくなる。
同じく、一般的な車椅子のシート高が450mm前後であるのに対し、調理台11の下面
の高さLを約600mm以上としたことで、平均的な身長のお年寄りが車椅子に座った状
態の膝が調理台11に当たらなくなる、といった諸効果がある。
なお、本発明の配膳車は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上記
ユニットケア用配膳車1は、電磁誘導加熱コイルを二つ備えた電磁調理器20を搭載した
構成としたが、この場合は200Vの電源を必要とするので、電磁誘導加熱コイルを一つ
として100V電源で使用できるようにしてもよい。
次に、本ユニットケア用配膳車1を用いたユニットケア方法の実施形態について、図8
を参照しつつ説明すると、例えば、1ユニットを12人の入居者と3人の介護スタッフで
構成し、該ユニットを更に6人ずつの2グループに分ける。1グループに1人又は1.5
人の介護スタッフと6人掛けのテーブル40及び本ユニットケア用配膳車1を一台宛う。
また、食事のメニューは魚のソテー41,サラダ42,御飯43,みそ汁44,デザート
45と仮定する。
本ユニットケア用配膳車1では水を使う作業ができないため、まず、図示しない共用の
キッチンで野菜や果実を洗う、魚を下ろす、米を磨ぐといった下拵えを済ませる。当該下
拵えのうち、野菜や果実の水洗い及び米を磨ぐ作業は比較的痴呆の程度の重い入居者にも
担当させることができる。また、魚を下ろす作業は包丁を使用するので比較的痴呆の程度
の軽い入居者に担当させ、介護スタッフ1人が付き添う。
次いで、上記下拵えした食材,食器及びトレーを本ユニットケア用配膳車1の棚部30
に収納し、食卓まで搬送する。ユニット内に調理のできない入居者がいる場合は、当該入
居者にこれらの搬送作業を担当させることが望ましい。この場合も介護スタッフ1人が付
き添う。
本ユニットケア用配膳車1をテーブル40の近傍まで搬送したならば、電磁調理器20
によって米を炊くとゝもにみそ汁を作る。これと平行して、前記調理台11の上にまな板
を置き、包丁でみそ汁の具になる豆腐,わかめ,ねぎやサラダ42に用いる野菜を刻み、
また、デザート45になる果実を切り分ける。その後、これらサラダ42とデザート45
を食器に盛り付け、1人前ずつトレーに載せてテーブル40上の各人の席に配膳する。当
該調理及び配膳は1〜3人の入居者に担当させ、介護スタッフ1人が付き添う。包丁を使
う作業以外はある程度痴呆の進行した入居者に担当させることもできる。
次いで、ユニットケア用配膳車1の電磁調理器20及びフライパン50を使って魚のソ
テー41を調理する。ここで、痴呆性のお年寄りでも何十年も自分がしてきた食事の支度
や簡単な調理ができるのは経験的事実であり、魚のソテー41は入居者各人に順番に調理
させることが好ましい。また、極めて痴呆の程度の重い入居者や料理をしたことがない男
性入居者がいる場合は、これら入居者の分を調理可能な他の入居者が代わって調理しても
よい。この場合も過度の加熱や火傷を防止するために介護スタッフ1人が付き添う。
このような本実施形態のユニットケア方法によれば、ユニットケア用配膳車1を食卓の
近傍に搬送して入居者自身に調理を行わせることができるので、入居者に家庭的・人間的
な介護を施すことができるとゝもに、互いのコミュニケーションの機会をつくることがで
き、入居者の痴呆進行防止にも役立つ。また、全く調理ができない入居者でも、他の入居
者等の調理中の臭いや音によって食欲が増進される。
また、各ユニットごとにキッチン付きの食堂を設ける必要がなくなるので、一つの空間
を談話室,食堂及びデイルーム等として兼用することができ、入居者同士が互いに安心で
きる「なじみの場所」や「なじみの関係」の形成に役立つ、といった諸効果がある。
なお、本発明のユニットケア方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。例
えば、既述した特許文献に開示されているように、食器の裏面に金属泊等の発熱体を貼付
すれば、入居者の好みに応じて個別にみそ汁44を暖め直すこともできる。また、電磁調
理器20は、魚の切り身をフライパン50などの上で「焼く」以外に、「煮る」「焚く」
「炒める」「揚げる」といった一般的な調理をすることもでき、朝昼晩の食事ごとに少な
くとも一品、簡単な調理を入居者にさせることができる。
本発明の一実施形態に係るユニットケア用配膳車の斜視図である。 同配膳車の正面図である。 同配膳車の平面図である。 同配膳車の右側面図である。 同配膳車の背面図である。 同配膳車を車椅子に乗った人が調理するために使用する状態を示す説明図である。 車椅子に乗った人が同配膳車から食材を取り出す状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るユニットケア用配膳車を用いたユニットケア方法の説明図である。
符号の説明
1 ユニットケア用配膳車
10 机状本体
11 調理台
12 脚部
13 キャスター
14 引き出し
20 電磁調理器
21 トッププレート
21a マーク
22 コントロールパネル
22a 入スイッチ
22b 切スイッチ
22c アップスイッチ
22d ダウンスイッチ
22e インジケータ
23 ハンドルバー
30 棚部
31 棚板
32 間隙部
33 引き戸
R アール

Claims (5)

  1. 介護施設において実施されるユニットケアに用いる配膳車であって、調理台とその両側に設けた脚部からなる机状本体と、前記調理台の上面に埋設した電磁調理器と、車椅子生活者の足が入るスペースを確保しつつ背面が前記調理台の正面側を向くように前記机状本体の両脚部の間に取り付けた棚部と、前記机状本体の両脚部に設けたキャスターとを備えたことを特徴とするユニットケア用配膳車。
  2. 前記机状本体の調理台の上面の高さを約700mm以下するとゝもに、該調理台の下面の高さを約600mm以上とし、更に、前記棚部の下に車椅子のフットレストに載せた両足が納まる間隙部を形成したことを特徴とする請求項1記載のユニットケア用配膳車。
  3. 少なくとも、前記机状本体の調理台の正面及び四隅と、前記棚部の背面側の下端縁とをアールで形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のユニットケア用配膳車。
  4. 前記棚部の正面に引き戸を設けたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載のユニットケア用配膳車。
  5. 前記車椅子生活者の食事メニューに調理を必要とする少なくとも一品を含み、食事のときに前記ユニットケア用配膳車を搬送して食卓の近傍に配置し、前記車椅子生活者各人又は車椅子生活者のうちの担当者或いは介護スタッフが、前記調理を必要とする食品を前記ユニットケア用配膳車の電磁調理器で調理することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載のユニットケア用配膳車を用いたユニットケア方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR200453334Y1 (ko) * 2010-06-22 2011-04-27 (주) 명지에프앤비 싱크대 상판 조립체 및 이를 포함하는 싱크대
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