JP2006068415A - アイランド型の厨房家具 - Google Patents

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Hideo Koyama
英雄 小山
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Abstract

【課題】 調理や後片づけなど目的に合わせて高さや大きさを自由に設定できる、厨房家具・ダイニングテーブルを提供する。
【解決手段】 部屋の中央に、シンクカウンター1と埋め込み型の電磁調理器を備えるクッキングダイニングテーブル2を隣接するように配置し、シンクカウンター1とクッキングダイニングテーブル2は昇降自在とした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、部屋の中央にシンク・加熱機器を配置する、いわゆるアイランド型の厨房家具に好適なもので、特に広いダイニングキッチン(DK)或いはリビングダイニングキッチン(LDK)において、シンクカウンターと埋込型の電磁調理器を備えるクッキングダイニングテーブルを隣接するように配置し、シンクカウンターとクッキングダイニングテーブルは上下昇降自在とするものである。
従来より、ダイニングキッチンやリビングダイニングキッチンのように開放的なキッチンスペースを備えた間取りでは、対面型キッチンや対話型キッチンと称されている、流しや加熱機器を含む厨房家具を壁面から部屋の中央に突き出すように配置して、部屋の中を向いて調理作業ができる厨房家具が提案され、市場に提供されている。そして、このような厨房家具に隣接してダイニングテーブルを配置したものが特許文献1、特許文献2及び特許文献3に示すように提案されている。
これに対して、アイランド型は、壁から離れ小島のように流しや加熱機器を含む厨房家具を配置するもので古くより提案はされ、販売されている。
従来のアイランド型の厨房家具では、流しや加熱機器は固定的に配置しているので、用途の拡がりがなく、調理台を同じ高さで一体に接続するか、或いは別途ダイニングテーブルを用意することになっていた。
アイランド型の厨房家具に隣接してダイニングテーブルを配置した例としては、非特許文献1に掲載されている。
一方調理作業では、予め所定量切断した食材、調味料、調理の途中で一時的に鍋に入れた儘冷ましたり、次の調理手順を待つために食材などを置く必要がある。さらには、調理済の料理を盛る大皿や銘々皿への盛り付けなどで広いスペースを必要とすることが多く、なるべく広い調理スペースを確保することが要請されていた。
一方、流し台を含む厨房家具では電動昇降式とすることが、特許文献4、特許文献5で提案されている。特許文献2は特に車椅子利用者に配慮したものと認められる。また、調理実習台では特許文献6で健常者、車椅子利用者の双方が利用できるように昇降自在としたものが提案されている。
リビングダイニングキッチンルーム用の厨房家具としては、非特許文献2として提示するようにダイニングカウンターに電磁調理器を組み込んでシンクカウンターに隣接配置したものが提案されている。
厨房家具の床からの高さは、一般的に80cmや85cmであり、ダイニングテーブルのそれは、70cm程度であるので、恒久的な段差が外観を損なうばかりか、座る場所によっては常に厨房家具が視線に入るので雰囲気を損なうことにもなりかねなかった。
意匠登録第1132898号公報 使用状態を示す参考図(2) 意匠登録第1133682号公報 使用状態を示す参考図(2) 意匠登録第1192797号公報 特開2001−112550公報 特開2003−111630公報 特開平9−98842号公報 図解インテリアコーディネータ用語辞典 株式会社井上書院 1993年9月20日 P184 NAISKITCHEN 総合カタログ2004.6.23現在 松下電工株式会社P21
従来では部屋の中を向いて作業できる対面型キッチンやアイランド型と称される厨房家具であっても、ダイニングテーブルを近接して配置することは一般的であるが調理における立ち作業と、椅子に座っての食事では床面からの高さに大きな違いがあって調理、片付けと食事は一緒のスペースとすることはできなかった。
そこで、コミュニケーションを必須とする大型LDKには適切ではなかった。
具体的には、次の課題があった。
(1)キッチンカウンターとダイニングテーブルに連続性(両者の高さ、位置関係)がなく、調理時に使用できるカウンター面が、短くかつ狭い。そのためキッチンに向かって調理できる人数が限られ、多人数での共同料理には向かない。
(2)盛り付けた料理等をダイニングテーブル側に移動する場合、高さの違いや離れているために、その都度持ち運ぶ必要が生じた。
(3)ダイニングテーブルが低いために、立って調理の下ごしらえをする場合に、腰が痛くなる。
(4)特に車椅子に乗る身障者や高齢者の場合、キッチンとダイニングテーブル間を移動すると、高さの違いによって作業がしにくい。
(5)ダイニングテーブルに座った場合、キッチンカウンターが高く目障りとなって圧迫感が生じる。
(6)ダイニングテーブルに座った場合、キッチンカウンターが高くリビング側への視界を遮る恐れがあり、リビング側の人との会話の支障となる。
(7)大型LDKルームに設置した場合、キッチンカウンターが高くダイニングテーブルが低いために空間の開放的雰囲気を損なう。
(8)テレビやパソコンなどの情報機器の設置場所がなく、キッチン側、ダイニング側から容易に見ることができなかった。
この発明は、このような従来技術の課題を解決すべく開発し、比較的広いダイニングキッチンやリビングダイニングキッチンに配置するのに好適なものである。請求項1の発明に係るアイランド型の厨房家具は、部屋の中央に、カランと排水口を備えたシンクカウンターと埋込型の電磁調理器を備えるクッキングダイニングテーブルを隣接するように平面視L型に配置し、シンクカウンターとクッキングダイニングテーブルは夫々独立して昇降自在としたことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、シンクカウンターに回転するように軸止したモニターを設けたことを特徴とするものである。
請求項1の発明では、台所における作業スペースはアイランド型としたことでシンクカウンターとクッキングダイニングテーブルの周辺に拡がり、しかも、夫々を昇降自在としたことで作業者の身長や作業動作に合わせた適切な高さ設定とすることで作業効率が良好となり、しかも、クッキングダイニングテーブルが調理台を兼用することができるのでシンクカウンターを中心に家族が集まって作業をすることができる。食事の際はシンクカウンターを下降させ全体をクッキングダイニングテーブルと同じ高さとすると、埋め込み型の平坦な電磁加熱機を採用することで、厨房家具の傍らで食事をしているという違和感を払拭できるのである。
加えて、シンクを引き出し式或いは蓋付きとすれば全く視線から外れることになり、カウンター面を広く使うことができる。
シンクカウンターとクッキングダイニングテーブルの昇降範囲を適切な範囲とすることにより、作業をするカウンターの高さを適宜設定できることになる。ちなみに、起立状態での作業の適切な高さは、身長の半分に5cmを加えた高さであるといわれる。
夫婦で調理する場合に、150cmの身長の妻はシンクカウンターを80cmに設定し、170cmの夫はクッキングダイニングテーブルを90cmに調整設定すれば、各々が快適な作業面の高さとなり、共同作業が負担でなくなる。(図7参照)
従来例と同じであるが、クッキングダイニングテ−ブルを低くして夫妻で共同作業する場合は、妻がシンク廻りで作業中に、夫は料理の下ごしらえ、主に手作業の細々した作業(大根おろし、ごますり、野菜の皮むき・へた取り、餃子の包み)と分担して会話を楽しみながら調理できることになる。(図8参照)また、クッキングダイニングテ−ブルを低くして子供がテーブルで宿題や予習勉強をしているのを見守りながら食事の準備をすることができる。(図9参照)
シンクカウンター及び又はクッキングダイニングテーブルを同じ高さで低くすれば、蕎麦打ちのように広いスペ−スを使って力を入れる作業スペ−スを確保できることになる。(図10参照)
シンクカウンタ−及びクッキングダイニングテーブルを同じ高さで立ち作業に適するよう高くすれば、広大で平坦な作業面が現出することになり、ゆとりをもって調理作業を行える。(図11参照)
クッキングダイニングテーブルを低くすることで、寸胴鍋で煮込み調理をすると、中が覗き込み易く、煮込み具合が分かり易く、併せて、皿への取り分けや盛り付けも安全にできることになる。さらにシンクカウンターを低くすれば車椅子に座っていてもシンクでの作業が行えるのである。(図12参照)
シンクカウンターとクッキングダイニングテーブルを平面視L型に配置したので、クッキングダイニングテーブルの周囲に家族が揃って座って食事をしてもシンクカウンターを同じ高さにしたり、若干高めにしてもシンクを収納してしまえば、シンクは視界に入らず雰囲気を損なうことがない。(図13参照)
請求項2の発明では、クッキングダイニングテーブルに隣接するシンクカウンターに軸止して回転するモニターを設置したので、モニターの向きを好みにしてテレビやパソコンなどの情報機器に繋げて楽しむことができるのである。
以下図面に示すこの発明の実施の形態に即して説明する。
図1は、この発明に係るアイランド型の厨房家具FをダイニングキッチンKに配置した例を示す斜視図である。
部屋の壁面に沿わせて、冷凍冷蔵庫R、引き出しやスライドする扉を備えた食器や食材などの収納庫B、中央にカウンターをもって電子レンジ・ト−スタ−・炊飯器等の家電製品をおく空間を備えるようにし、上部に下降する吊戸棚、カウンター直下に引き出し、最下部に引き出し式の食器洗浄機とごみ収納容器を並列するようにしたハッチ風のトールボックスCを並列するようにしてある。
アイランド型の厨房家具Fは、シンクカウンター1と埋込型の電磁調理器H、Hを備えるクッキングダイニングテーブル2を隣接するように配置し、シンクカウンター1とクッキングダイニングテーブル2は夫々独自に昇降自在としてある。
そして、クッキングダイニングテーブル2の上部には照明器具を兼ねたルーフフード3を吊り下げ、図示しないが室外に続く排気ダクトを巡らせるようにする。
クッキングダイニングテーブル2の周囲には椅子4を配置するようにする。
シンクカウンター1は、床面に置く薄板状の台板11と一体とした角筒12とからなる台輪13と、角筒12の外周に被せるようにした角筒14とその上に一体に設ける径の大きなシンク15を内蔵するようにしたカウンター16とからなる。
シンク15は引き出し式に内蔵し、シンク15の奥には繰出式のカラン15aを設け、シンク15の底には排水口15bを設けるようにしてある。給水管Wや排水管Dは角筒12、14内からに床面を貫通するようにしてある。
そこで、カウンター16の上面は常態では平坦面となる。17はナイフや調理器具を納める引き出しであり、18はカウンター16の一部を載せ台とする秤で食材などの重量を計り、モニター19に出力する。このモニター19は、パソコンやテレビ等の情報機器に繋げて画面としても用いることができるもので、回転するように軸止めするようにしてある。このようにモニター19が回転できるので、クッキングダイニングテーブル2側,シンクカウンター1側を問わず必要によって周囲からその画像を見ることができると共に、会話や作業の邪魔にならない位置にむけることができる。
クッキングダイニングテーブル2は、シンクカウンター1に近い箇所に複数の電磁調理器H、Hを埋設するようにして、トップは平坦面としてある。このクッキングダイニングテーブル2も、薄板状の台板21と一体にした角筒22とからなる台輪23、23と、この台輪23、23の外周に被せるようにした角筒24とその上に一体に設ける長方形の大きなテーブル25とからなるものである。
詳細な図示は省略するが、電動昇降させるには、従来公知の適宜の手段を採用することができる。昇降手段はシンクカウンター1及びクッキングダイニングテーブル2の夫々に別途独立して設けるようにするが、隣接するように配置するので、間に挟まれて怪我をしないように、接合箇所に手などの身体の部分が入り込まないような肉薄硬質のガードフィルム(プレート)を介在させたり、間に異物が存在するときにはセンサーで検知して昇降をストップする手段を設けるようにすることが望ましい。
シンクカウンター1及びクッキングダイニングテーブル2の側面上部には昇降手段のスイッチを設けるようにする。またクッキングダイニングテーブル2の電磁調理器H、Hに近接してオンオフスイッチを設けるようにする。
昇降範囲は、シンクカウター1は70cmから90cm程度、クッキングダイニングテーブル2は60cmから90cm程度と設定することが好ましい。起立状態での一般的に作業のし易い高さは、身長の半分プラス5cm程度と言われていることからシンクカウンター1の昇降範囲を設定した。勿論、この範囲から外れる人のために昇降範囲を変更することもできる。クッキングダイニングテーブル2はシンクカウンター1の低い高さよりさらに10cm程度低く設定した。
図示の例では、シンクカウンター1の平面形状を正方形に、クッキングダイニングテーブル2を平面ほぼ2倍半の大きさの長方形状として、全体として平面L型としてある。
クッキングダイニングテーブル2のシンクカウンター1側の短辺には二つの電磁調理器H、Hを配してシンクカウンター1の近い箇所に電磁調理器Hを配置するようにして作業性に配慮している。
また、クッキングダイニングテーブル2を下降させて食卓テーブルとするときに、椅子4を並べて近くに集うことができる。
この発明に係るアイランド型の厨房家具FをダイニングキッチンKに配置した斜視図である。 シンクカウンターの側面図である。 シンクの平面図である。 シンクの側面図である。 クッキングダイニングテーブルの平面図である。 クッキングダイニングテーブルの側面図である。 この発明に係るアイランド型の厨房家具の使用状態の概略図である。 この発明に係るアイランド型の厨房家具の使用状態の概略図である。 この発明に係るアイランド型の厨房家具の使用状態の概略図である。 この発明に係るアイランド型の厨房家具の使用状態の概略図である。 この発明に係るアイランド型の厨房家具の使用状態の概略図である。 この発明に係るアイランド型の厨房家具の使用状態の概略図である。 この発明に係るアイランド型の厨房家具の使用状態の概略図である。
符号の説明
F アイランド型の厨房家具
1 シンクカウンター
19 モニター
2 クッキングダイニングテーブル
3 ルーフフード
4 椅子

Claims (2)

  1. 部屋の中央に、カランと排水口を備えたシンクカウンターと埋込型の電磁調理器を備えるクッキングダイニングテーブルを隣接するように平面視L型に配置し、シンクカウンターとクッキングダイニングテーブルは夫々独立して昇降自在としたことを特徴とするアイランド型の厨房家具。
  2. シンクカウンターに回転するように軸止したモニターを設けたことを特徴とする請求項1記載の厨房家具。
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