JP2005175056A - 窒化物半導体基板および窒化物半導体レーザ素子 - Google Patents

窒化物半導体基板および窒化物半導体レーザ素子 Download PDF

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Abstract

【課題】
劈開性に優れた低転位の窒化物半導体基板、主レーザ光のFFPにリップルの乗らない良好な単一モードとなる窒化物半導体レーザ素子を提供することである。
【解決手段】
第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板において、前記窒化物半導体基板の第1の主面には、n型不純物を含有している第1の領域と、前記第1の領域とは異なるn型不純物を含有している第2の領域とを有する。
第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の第1の主面上に積層された窒化物半導体層と、前記窒化物半導体層にストライプ状のリッジ導波路とを備えた窒化物半導体レーザ素子において、前記窒化物半導体基板の第1の主面には、n型不純物を含有している第1の領域と、前記第1の領域とは異なるn型不純物を含有している第2の領域とを有し、少なくとも前記第1の領域又は第2の領域の上部に光導波路を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、窒化物半導体素子を成長させるための基板、およびファーフィールドパターン(以下、FFPと示す。)が良好である窒化物半導体(InxAlyGa1-x-yN、0≦x、0≦y、x+y≦1)よりなるレーザ素子に関する。
本出願人は、FFPが単一モードとなる窒化物半導体レーザ素子を提案している(特許文献1)。その技術としては、基板上に、井戸層と障壁層とを有する多重量子井戸構造の活性層を有する窒化物半導体を積層した窒化物半導体レーザ素子において、前記窒化物半導体の一層であるn型コンタクト層と基板との間に活性層の井戸層よりもバンドギャップエネルギーが小さいアンドープのInGa1−dN(0<d<1)からなる光吸収層を有するものである。
活性層で発光した光の一部がn型クラッド層から漏れだし、基板よりも屈折率が大きいn型コンタクト層の中を導波することがある。その導波した光が、n型コンタクト層の端面から放出される弱い光となり、本来レーザ光の出射端面である共振面から放出される主レーザ光に重なるために主レーザ光にノイズ(リップル)が乗り、光ファイバーやレンズへ結合する際に支障を来している。そこで、前記光吸収層によって主レーザ光以外のn型コンタクト層端面から放出される光を吸収し、ガウシアン形状とするものである。
例えば、基板上に部分的に形成されたSiO2膜を介して選択成長された転位の少ない窒化物半導体層を成長させた窒化物半導体基板の上に、光吸収層としてIn0.15Ga0.85Nを0.2μmの膜厚で成長させ、更にその上にn型コンタクト層、n型クラッド層、活性層等を積層してなる窒化物半導体レーザ素子とするものである。このようなレーザ素子構造とすることで、導波路領域から放出される主レーザ光以外に光閉じ込め層として機能するn型クラッド層から基板側に漏れ出した光を光吸収層で吸収させている。そのため、光導波路から放出される主レーザ光のFFPを良好なガウシアン形状とする。
特開2000−196199号公報
窒化物半導体素子を成長させるための基板としては、窒化物半導体から成る基板であれば格子定数や熱膨張係数差を問題としないために好ましい。ここで、窒化物半導体素子とは、発光素子や受光素子、その他の電子デバイス等である。しかしながら、窒化物半導体から成る単体基板は未だに実用化されていない。その理由は、窒化物半導体素子の素子特性を向上させるには基板の表面に発生する転位を低減することが必要であり、またウェハー状の基板からチップ化するための劈開を再現性よく行うには基板の表面凹凸を緩和することが必要となるが、この両方の特性を満たす基板が存在しないからである。
また前記窒化物半導体レーザ素子は、窒化物半導体から成る積層体に光吸収層を余分に追加する構造である。光吸収層はInを含有する組成であるため、この上に積層させる他の層の組成によっては結晶性を低下させてしまう。
また、p電極とn電極とをウェハーの同一面上に形成するには、チップサイズが大きくなるがn電極を窒化物半導体基板の裏面側に形成した対向電極構造のレーザ素子とすることができればチップサイズが小さくなり、ウェハー内でのチップの形成数が大幅に増加する。しかしながら、未だに基板の裏面側に良好なオーミック特性を示すn電極を形成する窒化物半導体レーザ素子は量産化されていない。
そこで、本発明の目的の1つは、劈開性に優れた低転位の窒化物半導体基板を提供することである。また本発明の他の目的の1つは、主レーザ光のFFPにリップルの乗らない良好なガウシアン形状となる単一モードの窒化物半導体レーザ素子を提供することである。更には対向電極構造の窒化物半導体素子を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板において、前記窒化物半導体基板の第1の主面には、n型不純物を含有している第1の領域と、前記第1の領域とは異なるn型不純物を含有している第2の領域とを有する構成とする。
上記構成とすることで、異なるn型不純物を含有している第1の領域及び/又は第2の領域において安定したn型半導体基板とすることができ、低転位であって、劈開性に優れた基板となる。その理由は第1の領域にドープするn型不純物が不均一になりやすい為、均一にドープすることが出来るn型不純物であって、且つ第1の領域とは異なるn型不純物を第2の領域に形成するためである。
ここで、前記窒化物半導体基板とは、窒化物半導体のみから形成された単体基板であることが好ましいが、窒化物半導体に異種基板を部分的に備えている基板であっても構わない。窒化物半導体にはGaNやAlN等がある。異種基板にはサファイア、SiC、Si等がある。前記窒化物半導体基板における第1の主面と第2の主面とは対向面であることが好ましい。
また前記第1の主面は、C面、A面又はM面であることが好ましい。この構成によって良好な劈開面を得られる。
前記第1の領域と第2の領域とは、交互にストライプ形成されていることが好ましい。この構成によって光吸収効率を向上させることができる。
前記第1の領域に含有されているn型不純物は、酸素であることが好ましい。この構成によって導波路からの漏れ光を吸収する効果を有する。
前記第2の領域に含有されているn型不純物は、ケイ素、又は亜鉛であることが好ましい。更に好ましくは、前記第2の領域には前記n型不純物の他に、酸素を含有していることが好ましい。この構成によって導波路からの漏れ光を吸収する効果を有する。
本発明は、上記目的を達成するために第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の第1の主面上に積層された窒化物半導体層と、前記窒化物半導体層にストライプ状のリッジ導波路とを備えた窒化物半導体レーザ素子において、前記窒化物半導体基板の第1の主面には、n型不純物を含有している第1の領域と、前記第1の領域とは異なるn型不純物を含有している第2の領域とを有し、少なくとも前記第1の領域又は第2の領域の上部に光導波路を有する構成とする。
上記構成とすることで、異なるn型不純物を含有している第1の領域及び/又は第2の領域において窒化物半導体基板側に漏れた光の一部を吸収させることができる。その理由は異なるn型不純物を含有しているため、異なる不純物準位が存在し、導波路からの漏れ光を吸収しやすくなったからである。
また、前記窒化物半導体レーザ素子において、前記第1の領域と第2の領域とは、交互にストライプ形成されていることを特徴とする。光導波路の下方にはn型不純物が含有されている第1の領域又は第2の領域を有する構成であって、更に該第1の領域と第2の領域が交互にストライプ形成されていることで、光導波路の直下のみならず、その近傍においても光吸収作用を有する構成となる。その理由は、異なる不純物準位が連続して存在することになり、光吸収効率がより高くなるからである。また、光導波路の方向と第1の領域及び第2の領域から構成されるストライプ方向とが平行であることが好ましい。これによって共振器長に関係なく均一に光閉じ込めができるからである。また前記ストライプ構造とすることで、光導波路となる共振器長やリッジ幅に関係なく、基板側に漏れ出した光を吸収してFFPの乱れを防止することができる。具体的には、上記構成によって、光出力が100mW以上であって、且つ単一モードの窒化物半導体レーザ素子を実現することができる。
前記窒化物半導体レーザ素子において、前記第1の領域に含有されているn型不純物は、酸素であることを特徴とする。第1の領域に含有されているn型不純物が酸素であることによって波長が365nm以下の紫外領域から650nm以上の赤色に至る領域の光を吸収することになり好ましい。
前記窒化物半導体レーザ素子において、前記第2の領域に含有されているn型不純物は、ケイ素、又は亜鉛であることが好ましい。この構成によって紫外から黄色に至る領域の光を吸収する効果を有する。更に好ましくは、前記第2の領域には前記n型不純物の他に、酸素を含有していることである。これにより赤色までの領域の光を吸収することができる。
前記窒化物半導体レーザ素子において、前記第2の領域のストライプ幅は、1〜100μmであることが好ましい。これによって、第2の領域内に光導波路を形成することができる。また、窒化物半導体基板の第2の主面側に電極を形成する領域を確保することができる。
前記光導波路は、前記第1の領域及び第2の領域の上部にあることを特徴とする。この構成によって導波路からの漏れ光を効率よく吸収する効果を有する。
前記窒化物半導体レーザ素子において、窒化物半導体基板の第2の面には電極を有することを特徴とする。前記窒化物半導体基板には少なくとも2以上のn型不純物が含有されているため、該基板は導電性を示す。そのため、第2の主面に電極を形成することができ、この構成によって対向電極構造をした窒化物半導体レーザ素子を提供することができる。
前記電極はTi、Mo、V、Wから選ばれる少なくとも1つを含有することを特徴とする。前記第2の主面に形成する電極の材料にこれらの材料を選択することによって『窒化物半導体基板と該電極とのオーミック特性が得られる。また、窒化物半導体基板と電極との密着性も良くチップ化等の工程で電極が剥がれることを抑制する』効果を有する。
ここで、前記窒化物半導体基板における第2の主面には、(000−1)面、及びC面を備えていることが好ましい。この構成によって基板に掛かる応力を緩和することができる。
また本発明は、上記目的を達成するために、第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の第1の主面上に積層された窒化物半導体層と、前記窒化物半導体層にストライプ状のリッジ導波路とを備えた窒化物半導体レーザ素子において、前記窒化物半導体基板の第1の主面には凹凸部を有し、該凹部を埋め込み層で被覆しており、前記凹部領域の埋め込み層と凸部領域とは異なるn型不純物を含有しており、且つ且つ前記凹部領域又は凸部領域の上部に光導波路を有することを特徴とする。この構成によって光吸収の効率を高めることができる。
前記窒化物半導体レーザ素子において、前記凹部領域の埋め込み層は凸部領域よりもn型不純物の濃度が高いことを特徴とする。この構成によって基板のバルク抵抗を低くする効果を有する。
前記窒化物半導体レーザ素子において、前記凹部領域である埋め込み層と凸部領域とは、交互にストライプ形成されていることを特徴とする。この構成によって光吸収の効率をさらに高める効果を有する。
前記窒化物半導体レーザ素子において、前記凸部領域に含有されているn型不純物は、酸素であることを特徴とする。この構成によって紫外から赤色に至る領域の光を吸収する効果を有する。
前記凹部領域である埋め込み層のストライプ幅は、1〜100μmであることを特徴とする。この構成によって光吸収の効率を調整することができる。
前記凹部領域である埋め込み層の深さは、0.2〜100μmであることを特徴とする。この構成によって光吸収の効率を高めることができる。
前記凹部領域である埋め込み層に含有されているn型不純物は、ケイ素、又は亜鉛であることが好ましい。更に好ましくは、前記凹部領域である埋め込み層には前記n型不純物の他に、酸素を含有していることである。
また前記第1の主面は、C面、A面又はM面であることが劈開性に優れるため好ましい。更に好ましくは、前記第1の主面は、少なくとも(000−1)面を有する。
前記光導波路は、前記第1の領域及び第2の領域の上部にあることを特徴とする。この構成によって、導波路からの漏れ光を効率よく吸収する効果を有する。
前記窒化物半導体レーザ素子は、窒化物半導体基板の第2の主面に電極を有する構造とすることが好ましい。これによって、大電流の投入が可能となる。また前記電極はTi、Mo、V、Wから選ばれる少なくとも1つを含有することでオーミック特性をよくすることができる。
前記窒化物半導体基板における第2の主面には、(000−1)面、及びC面である(0001)面を備えていることを特徴とする。
前記窒化物半導体レーザ素子において、前記窒化物半導体基板には低転位領域を有する。該低転位領域は、少なくとも光導波路の直下に形成されていることが好ましい。これによって、窒化物半導体レーザの信頼性を向上させることができる。
また本発明は、上記目的を達成するために、第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の第1の主面上に積層された窒化物半導体層と、前記窒化物半導体層にストライプ状のリッジ導波路とを備えた窒化物半導体レーザ素子において、前記窒化物半導体基板の第1の主面には、光吸収作用を有する第1の領域と、前記第1の領域よりも転位が少ない第2の領域とを有し、少なくとも前記第1の領域又は第2の領域の上部に光導波路を有することを特徴とする。上記構成とすることで、リップルを抑制することでFFPの形状を良好にすることができる。その理由は導波路からの漏れ光を効率よく吸収するからである。
本発明の窒化物半導体基板によれば、該基板上に成長させる窒化物半導体素子の結晶性を良好にすることができる。更には窒化物半導体基板の劈開性を向上させることで窒化物半導体素子を成長させた後のチップ化を再現性よく実現することができる。
本発明の窒化物半導体レーザ素子によれば、レーザ光のFFPがリップルの発生を抑制した良好な単一モードが実現することができる。また、縦方向のモードホップも抑制することができる。単一モードのレーザ光が得られることで、レーザ光を理想的なガウシアン形状に近づけられ、レーザビームやレンズ設計が容易となる。
更に本発明では良好なオーミック特性を示す対向電極構造をした窒化物半導体素子を提供することができる。窒化物半導体レーザ素子であれば、接触抵抗を低減した対向電極構造の窒化物半導体レーザ素子であって、接触抵抗率は1.0E−3Ωcm以下となる。
前記窒化物半導体基板の第1の領域は転位密度が1×10/cm以下、好ましくは5×10/cm以下である。この低転位領域の上部にリッジを形成し光導波路を有することで寿命特性を向上させることができる。
[第1の実施形態]
本発明の窒化物半導体基板は、第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板において、前記窒化物半導体基板の第1の主面には、n型不純物を含有している第1の領域と、前記第1の領域とは異なるn型不純物を含有している第2の領域とを有するものである。このような第1の領域及び第2の領域を有する前記基板の表面をウェットエッチング、ドライエッチング、又はCMP処理をすることで、第1の主面を鏡面にすることや、第1の主面に任意の凹凸部を形成することができる。
前記窒化物半導体基板とは、III族元素であるB、Ga、Al、In等と窒素との化合物であって、例えばGaN、AlNである。その他には3元や4元の混晶化合物があり、AlGaNやInAlGaN等である。更に、窒化物半導体基板にはn型不純物以外にはp型不純物をドープしたものを含む。本実施形態では窒化物半導体基板としてGaNを一例に示すが本発明はこれに限定されない。
前記窒化物半導体基板は、前記第1の領域と第2の領域とは、交互にストライプ形成されていることで、窒化物半導体基板の内部に発生する応力を緩和させる作用がはたらくため、該基板上に応力緩和層を形成することなく窒化物半導体素子を膜厚5μm以上で積層することが可能となる。そのため、該基板の用途を薄膜で積層される窒化物半導体素子の成長用基板に限定する必要はなくなり、発光素子や受光素子、またはHEMTやFET等の電子デバイス等を積層することができる。ここで、上記ストライプは、破線状に形成されているものを含む。例えば、前記第1の領域及び第2の領域において、少なくとも部分的に破線状を形成したものである。
第1の領域はストライプ幅を1μm以上500μm以下とする。前記第1の領域のストライプ幅は、好ましくは200μm以上500μm以下であり、より好ましくは300μm以上400μm以下である。また第2の領域のストライプ幅は1μm以上100μm以下、好ましくは10μm以上40μm以下とする。これは窒化物半導体基板のサイズによって限定されるものではない。また窒化物半導体基板の外周形状は特に限定されず、ウェハー状であっても、矩形状等であってもよい。
更に好ましくは、前記第1の領域及び第2の領域が上記に示す範囲内の幅でストライプを交互に形成されており、且つストライプ幅の比(第1の領域/第2の領域)を3以上とする。更に好ましくは前記ストライプ幅の比を3以上100以下とすることで光吸収の効率を高めることができる。
前記窒化物半導体基板は、前記第1の領域に含有されているn型不純物は、酸素であることによって、紫外から赤色に至る領域の光を吸収することができる。
前記窒化物半導体基板において、第2の領域に含有されているn型不純物は、ケイ素、又は亜鉛であることが好ましい。更に好ましくは、前記第2の領域には前記n型不純物の他に、酸素を含有していることである。
ここで、前記窒化物半導体基板の第1の領域に含有される酸素の不純物濃度は、1×1017cm−3〜1×1020cm−3である。また第2の領域に含有されるn型不純物の不純物濃度は、1×1017cm−3以上、好ましくは5×1017cm−3以上1×1019cm−3以下である。
前記窒化物半導体素子を成長させるための窒化物半導体基板の膜厚は50μm以上1mm以下とするが、好ましくは50μm以上500μm以下とする。この範囲であれば、窒化物半導体素子を形成した後の劈開が再現性よくすることができる。また窒化物半導体基板の膜厚が50μm未満であればデバイス工程でのハンドリングが困難となる。
前記窒化物半導体基板は、第1の主面に極性が異なる結晶成長面を有するものであってもよい。例えば、第1の主面は(0001)面であって、その他には(000−1)面を有する。また前記第1の主面に対向した面である第2の主面には第1の主面と極性が反転した結晶成長面を有する。
前記第2の主面には少なくとも2以上の異なる結晶成長面を有し、具体的には(000−1)面や(11−20)面、(10−15)面、(10−14)面、(11−24)面等を有することが好ましい。このような窒化物半導体基板であれば、第1の領域内には該第1の領域内で発生した応力や歪みからのみ影響を受けるのであって、隣接する第2の領域内で発生した応力や歪みからの影響を受けることはない。そのため、該基板上に成長させた窒化物半導体素子は、素子内にかかる応力を抑制しており、劈開時におけるダメージに耐えることが可能である。
前記窒化物半導体基板は、2軸結晶法による(0002)回折X線ロッキングカーブの半値幅(Full Width at Half Maximum)が2分以下、好ましくは1分以下である。貫通転位等が少ない低欠陥である窒化物半導体基板であれば、該基板上に成長させる窒化物半導体層の活性層又は発光層にはクラック等を抑制して成長させることができる。そのため高出力レーザ素子や高輝度LED等を実現できるからである。
前記窒化物半導体基板は、例えばハライド気相成長法(以下、HVPE法)により形成される。まず、サファイアやSiC、GaAs等の異種基板上に窒化物半導体から成るバッファ層を成長する。このとき、バッファ層の成長温度は900℃以下とする。次に前記基板上に窒化物半導体を100μm以上に厚膜成長する。ここで窒化物半導体の成長面は第1の主面である。その後、前記異種基板を研磨、電磁波照射(エキシマレーザー照射等)、又はCMP等により除去する。異種基板を除去することで露出した窒化物半導体基板の露出面側を第2の主面となる。以上より窒化物半導体基板101を得ることができる。
前記窒化物半導体基板の第1の主面に第1の領域及び第2の領域を形成するには、前記窒化物半導体にn型不純物をドープしながら成長させる。これによって、n型不純物を含有する領域として第1の領域を形成することができる。
次に第2の領域を形成する。該第2の領域は、異種基板を除去する前に形成してもよく、異種基板を除去した後に形成してもよい。第2の領域を形成する方法は、前記第1の主面において第1の領域以外の表面に、第1の領域とは異なるn型不純物をイオン注入することで形成することができる。その他の第2の領域の形成方法としては、前記窒化物半導体基板の表面に凹部を形成し、その後、該凹部を第1の領域とは異なるn型不純物をドープしながら再成長させることで形成される。以上より異なるn型不純物を含有した第1の領域と第2の領域とを有する窒化物半導体基板を形成することができる。
前記第2の領域を凹部形成した後、埋め込み層を再成長により形成する方法であれば、前記窒化物半導体基板は、凸部にはn型不純物を含有しており、且つ凹部を再成長させた埋め込み層には凸部に含有されているn型不純物とは異なるn型不純物が含有されている基板となる。ここで、凹部に埋め込み層を再成長させることで形成した第2の領域のストライプ幅は1μm以上100μm以下である。また、凹部領域である埋め込み層の深さは0.2μm以上100μm以下である。
第1の領域と第2の領域とを交互にストライプ形成する場合には、窒化物半導体の成長時にn型不純物をドープした第1の領域を形成する。次に、第2の領域を形成するための領域をエッチングによりストライプ状に凹部形成する。ここで、ストライプ状に凹凸が形成されており、凸部にはn型不純物がドープされた第1の領域が形成される。前記凹部領域を第1の領域とは異なるn型不純物をドープしながら窒化物半導体を再成長させることで第1の領域と第2の領域とが交互にストライプ形成された窒化物半導体基板となる。
前記窒化物半導体基板には、第1の領域a、第2の領域bの他に第3の領域cを有するものであってもよい(図7)。ここで、第3の領域とは転位の集中領域であるか、又は他の領域とは違う結晶成長面を有する領域である。第2の領域を埋め込み層で形成するには、断面形状が垂直溝(i)、三角溝(ii)、テーパー溝(iii)、U字溝(iv)、台形溝(v)等で形成することが好ましい。これらの断面形状で溝を形成することで第2の領域の転位を低減することができる。また、第2の領域となる基板表面のn型不純物濃度をより均一にすることができる。
ここで、異種基板を除去した面は前記窒化物半導体基板の第2の主面とする。該除去面は窒化物半導体の(000−1)面等である。次に、異種基板の除去工程で発生するダメージ層の除去や、(000−1)面以外の傾斜面を形成すること、又表面の面粗さを調整することは、研磨やドライエッチング、ウェットエッチング、その他にはケミカルメカニカルポリッシュ(以下、CMPという。)によって行う。前記窒化物半導体基板の2軸結晶法による(0002)回折X線ロッキングカーブの半値幅が3分以内、さらに望ましくは2分以内の窒化物半導体とすれば、異種基板を除去する工程においても、窒化物半導体にダメージを与えにくく、50μm以上の窒化物半導体を良好な結晶性を保ったまま基板として得ることができる。
[第2の実施形態]
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の第1の主面上に積層された窒化物半導体層と、前記窒化物半導体層にリッジ形状のストライプ及び光導波路を構成する共振面とを備えた窒化物半導体レーザ素子において、前記窒化物半導体基板の第1の主面には、n型不純物を含有している第1の領域と、前記第1の領域とは異なるn型不純物を含有している第2の領域とを有し、少なくとも前記第1の領域又は第2の領域の上部に光導波路を有するものである。
前記第1の領域と第2の領域を形成することで、基板側である下方に漏れる光を可視光領域の広範囲で吸収することができる。これらの領域上部に光導波路を有することで横方向に漏れる光を効率よく吸収することができる。活性層を含む光導波路から放出される主レーザ光の波長に依存しない。また、光導波路から漏れた光を吸収する機能を持たせた光吸収層を前記窒化物半導体基板上に積層する必要はなく、窒化物半導体層の全体膜厚も薄膜にすることができる。
前記窒化物半導体基板の第1の主面において、第1の領域に含有されているn型不純物は、酸素である。また第1の領域と第2の領域とは、交互にストライプ形成されていることが好ましい。第1の領域はストライプ幅を1μm以上500μm以下とする。前記第1の領域のストライプ幅は100μm以上、好ましくは200μm以上、より好ましくは300μm以上である。また第2の領域のストライプ幅は1μm以上40μm以下、好ましくは10μm以上30μm以下とする。これは窒化物半導体基板のサイズによって限定されるものではない。また窒化物半導体基板の外周形状は特に限定されず、ウェハー状であっても、矩形状等であってもよい。
更には、前記窒化物半導体基板において第1の領域と第2の領域が前記範囲のストライプ幅で交互に形成されており、且つストライプ幅の比(第1の領域/第2の領域)を3以上とする。更に好ましくは前記ストライプ幅の比を5以上100以下とする。これにより窒化物半導体レーザ素子の共振面を劈開で形成する場合であっても、劈開を容易に且つ再現性よく行うことができ、また共振面をクラックの発生を抑制した鏡面とすることができる。
前記窒化物半導体レーザ素子を成長させるための窒化物半導体基板の膜厚は50μm以上500μm以下とし、好ましくは50μm以上150μm以下とする。この範囲であれば、窒化物半導体レーザ素子を形成した後の劈開が再現性よくすることができる。また窒化物半導体基板の膜厚が50μm未満であればデバイス工程でのハンドリングが困難となる。
前記窒化物半導体基板は、第1の主面には極性が異なる結晶成長面を2以上有するものであってもよい。例えば、第1の主面は(0001)面であって、その他には(000−1)面を有する。また前記第1の主面に対向した面である第2の主面には第1の主面と極性が反転した結晶成長面を有する。このような基板の表面をウェットエッチング、ドライエッチング、又はCMP処理をすることで、第1の主面上に任意の凹凸部を形成することができる。
上記に示すような部分的に結晶成長面を異なる面としている窒化物半導体基板であれば、該基板に発生する応力や歪みを解消するため好ましい。具体的には前記窒化物半導体基板内には第1の主面と第2の主面とを有し、該第1の主面を(0001)面とし、また第2の主面を(0001)面と異なる結晶成長面とする。第2の主面は(000−1)面や(11−20)面、(10−15)面、(10−14)面、(11−24)面等である。また第2の主面には少なくとも2以上の異なる結晶成長面を有し、第1の領域を(000−1)面とすれば、第2の領域は(0001)面等になる。
このような窒化物半導体基板であれば、第1の領域内には該第1の領域内で発生した応力や歪みからのみ影響を受けるのであって、隣接する第2の領域内で発生した応力や歪みからの影響を受けることはない。そのため、第1の領域の上部にリッジ形状のストライプを有する窒化物半導体レーザ素子は、リッジ内にかかる応力を抑制しており、劈開時におけるダメージに耐えることが可能である。
前記第1の領域と第2の領域とは交互にストライプ形成されていれば、窒化物半導体基板内に応力を緩和させる作用がはたらく。これは、該ストライプを破線状で形成したものであっても同様である。そのため、該基板上に応力緩和層を形成することなく窒化物半導体素子を膜厚5μm以上で積層することが可能となる。第1の領域は幅100μm以上であって、第2の領域は幅1μm以上とする。第1の領域は少なくとも(0001)面を有し、第2の領域は(000−1)面であることが応力緩和には好ましい。ここで、第1の領域は(0001)面の他に(11−20)面等を有するものであってよい。
また、凹部溝を窒化物半導体基板の裏面に有することで、該凹部溝によってFFPのリップルを抑制する効果を有します。そのためレーザ光のビーム形状が改善され、光ディスクや光ピックアップ等の用途を実現することができる。更には、前記基板の裏面に形成したn電極の剥がれ防止効果がある。
また、上記窒化物半導体とは、III族元素であるB、Ga、Al、In等と窒素との化合物であるGaN、AlN、その他に3元や4元の混晶化合物である。更に、n型不純物やp型不純物をドープしたものを含む。該窒化物半導体の結晶構造としてGaNを一例に示す。前記窒化物半導体基板の表面にオフ角を形成したり、エッチング等で研削することで該表面に新たに露出した面を形成してもよい。前記オフ角が0.02°以上90°以下であることが好ましい。
リッジ形状のストライプを有する窒化物半導体レーザ素子の特性は、窒化物半導体の結晶性に依存する。特にリッジ部分は窒化物半導体の結晶性が顕著に影響する。例えば、窒化物半導体の劈開時にリッジ部分に割れ筋等が存在すれば、連続発振時に該割れ筋からの劣化が急速に進み、長時間の連続発振が可能なレーザ素子を実現することは困難である。本発明は、各領域内でのみ応力を有しているため、劈開時には、劈開方向と異なる方向に窒化物半導体結晶が割れることを抑制することができる。また第2の主面内に凹部溝を形成することで、該第2の主面にn電極を形成することが容易になる。また凹部溝を形成することで、共振面に端面保護膜やミラーを形成することが容易になる。
前記窒化物半導体基板の第2の主面には電極が形成されていることが好ましい。該電極は、少なくともTi、Ni、Au、Pt、Al、Pd、W、Rh、Ag、Mo、V、Hfから成る群より選ばれる少なくとも1つを有する。また該電極はn電極であることが好ましい。該電極は、多層構造であって窒化物半導体と接する第1の層はTi、W、Mo、V、Hfから成る群より選ばれる少なくとも1つである。対向電極構造の窒化物半導体素子においては、窒化物半導体内では縦方向にのみ電流が流れるため、大電流を投入することが可能となるが、窒化物半導体と電極との界面での劣化やオーミック特性等が新たな課題となる。そこで、本発明では、電極を多層構造として窒化物半導体の(0001)面や(000−1)面、又はそれ以外の面とのオーミック特性等に優れた電極として前記Ti、W、Mo、V、Hf等を用いる。また前記電極における多層構造の最上層はPtまたはAuであることで電極からの放熱性を向上させることが可能となり好ましい。
窒化物半導体レーザ素子のウェハー状態からチップ化までの各工程を以下に説明するが、本発明は以下に限定させるわけではない。
(第1の工程)
実施形態1で形成された第1の領域aと第2の領域bとを有する前記窒化物半導体基板101上に窒化物半導体層200を成長させる。窒化物半導体層はInを含有する活性層を有する分離光閉じ込め型(SCH)構造を形成する。活性層よりバンドギャップの大きい光ガイド層で活性層の両サイドを挟んで光導波路を構成している。
前記窒化物半導体層200の一実施形態としては、下地層201としてノンドープAlGa1−xN(0≦x≦1)、n側コンタクト層202としてn型不純物ドープAlGa1−xN(0≦x≦1)、n側クラッド層203としてn型不純物ドープAlGa1−xN(0≦x≦1)、n側光ガイド層204としてAlGa1−xN(0≦x≦1)をn側層として成長する。前記活性層205としては、InAlGa1−x−yN(0<x≦1、0≦y<1、0<x+y≦1)で表される。Al含有量を高くすることで紫外域の発光が可能となる。また長波長側の発光も可能であり360nm〜580nmまでが発光可能となる。また、活性層205を量子井戸構造で形成すると発光効率が向上する。単一量子井戸構造または多重量子井戸構造である。発光層となる井戸層にはInを含むが、障壁層はInを含まなくてもよい。ここで、井戸層の組成はInの混晶が0<x≦0.5である。井戸層の膜厚としては、30〜200オングストロームであり、障壁層の膜厚としては、50〜300オングストロームである。次に、p側電子閉じ込め層206としてp型不純物ドープAlGa1−xN(0≦x≦1)、p側光ガイド層207としてAlGa1−xN(0≦x≦1)、p側クラッド層208としてp型不純物ドープAlGa1−xN(0≦x≦1)、p側コンタクト層209としてp型不純物ドープAlGa1−xN(0≦x≦1)から成るp側層を形成することで窒化物半導体層としている。前記n側コンタクト層202、前記p側電子閉じ込め層207は省略可能である。
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、前記活性層の両側に光ガイド層を形成したSCH(Separate Confinement Heterostructure)構造とすることが好ましい。更に、その両側にn型クラッド層、p型クラッド層を形成する。クラッド層には屈折率の低い窒化物半導体層を設けて光閉じ込めをする。クラッド層はキャリア閉じ込め効果もある。また、電極とのオーミック接触を得るためにn型コンタクト層とp型コンタクト層を有する構造とする。
前記活性層の多重量子井戸構造は、障壁層から始まり井戸層で終わっても、障壁層から始まり障壁層で終わっても、井戸層から始まり障壁層で終わっても、また井戸層から始まり井戸層で終わってもよい。好ましくは障壁層から始まり、井戸層と障壁層とのペアを2〜8回繰り返してなるもの、好ましくは井戸層と障壁層とのペアを2〜3回繰り返してなるものがしきい値を低くし寿命特性を向上させるのに好ましい。
n型クラッド層、p型クラッド層は組成比が異なる2層からなる超格子構造であっても構わない。n型及びp型クラッド層の総膜厚としては、0.4〜10μmであり、この範囲であると順方向電圧(Vf)を低減するために好ましい。また前記クラッド層の全体のAlの平均組成は、0.02〜0.1である。この値は、クラックの発生を抑制し且つレーザ導波路との屈折率差を得るのに好ましい。
n型不純物のドープ量は、1×1017/cm3〜5×1019/cm3である。n型不純物がこの範囲でドープされていると抵抗率を低くでき且つ結晶性を損なわない。またp型不純物のドープ量は、1×1019/cm3〜1×1021/cm3である。p型不純物がこの範囲でドープされていると結晶性を損なわない。
前記下地層は、AlGa1−aN(0≦a≦0.5)であることが好ましい。これにより、窒化物半導体層の表面上に発生する転位(貫通転位等)やピットを低減させることができる。前記n側コンタクト層202は単一層構造、または多層積層構造である。多層で成長させるには、超格子構造としては第1の層であるAlGa1−xN(0≦x≦1)と第2の層であるAlGa1−yN(0≦y≦1)との積層構造とする。また、第2の層はアンドープであってもよい。前記窒化物半導体基板101はn型不純物ドープした基板であるので、前記n側コンタクト層は省略可能である。
前記n型不純物としてはSi、Ge、Sn、S、O、Ti、Zr、Cd等が挙げられ、またp型不純物としてはMgの他にBe、Zn、Mn、Ca、Sr等が挙げられる。不純物の濃度は5×1016/cm3以上1×1021/cm3以下の範囲でドープされることが好ましい。不純物の濃度は1×1021/cm3よりも多いと窒化物半導体層の結晶性が悪くなって、逆に出力が低下する傾向がある。これは変調ドープの場合も同様である。前記窒化物半導体層は有機金属化学気相成長(MOCVD)法、やハライド気相エピタキシャル成長(HVPE)法、分子線エピタキシー(MBE)法等の気相成長法を用いて成長させる。
(第2の工程)
次に、n側コンタクト層202を露出させ、該露出部にn電極210を形成する。光導波路領域を構成するためにストライプ状のリッジ導波路を形成する。該リッジ導波路は第1の領域a又は第2の領域b上に形成される。本実施形態では、リッジ導波路を第2の領域b上に形成する(図1)。前記窒化物半導体層200の最上層であるp側コンタクト層の表面にSiOよりなる保護膜を形成して、RIE(反応性イオンエッチング)を用いてエッチングすることでリッジが形成される。リッジのストライプ幅は1.0μm〜50.0μmとする。シングルモードのレーザ光とする場合のリッジのストライプ幅は1.0μm〜2.0μmとするのが好ましい。また、本発明では電流は縦方向に流すため、大電流を投入することが可能となる。そこでリッジ幅を10μm以上とすることができるので、150mW以上の出力が可能となる。リッジストライプの高さ(エッチングの深さ)は、p側光ガイド層を露出する範囲であればよい。大電流を流すことでリッジ以下では電流が急激に横方向に広がる。そのため、リッジを形成するためのエッチング深さはp側光ガイド層208まであるのが好ましい。
リッジを形成するエッチング手段としては、ウエットエッチングやドライエッチング等が用いられる。例えばRIE(反応性イオンエッチング)のようなドライエッチングを用いることができ、この場合、窒化物半導体をエッチングするには他のIII−V族化合物半導体で用いられているCl2やCCl4、SiCl4のような塩素系のガスが用いられる。
次に、ストライプ状のリッジ導波路を形成した後、埋め込み膜220をリッジの両サイドに形成する。前記埋め込み膜の材料はSiO、その他にTi、Zr、V、Nb、Hf、Ta等の酸化物である。その後、リッジ最表面であるp側コンタクト層及び埋め込み膜の上にp電極230を形成する。p電極は例えばNi/Auである。以上より、窒化物半導体基板の第1の主面上にp電極とn電極が形成された窒化物半導体レーザ素子の構造となる。
また、上記のような幅の狭いストライプを形成した後、側面に保護膜240を形成する。その後、p電極230の上にpパッド電極250を形成する。またn電極210の上にnパッド電極260を形成する。pパッド電極及びnパッド電極には、保護膜240との密着性の良好な材料を用いる。これによって劈開時に生じるpパッド電極やp電極の剥離を防止することができる。前記保護膜はSiOが好ましい。また前記パッド電極はNi、Ti、Au、Pt等の金属からなる積層体とすることが好ましい。
(第3の工程)
その後、ストライプ状の電極に垂直な方向であって、窒化物半導体基板のM面(11−00)で第2の主面側からスクライブによりバー状に分割する。
ここで、第1の領域aと第2の領域bとが交互にストライプ状に形成された窒化物半導体基板においては、ストライプ状に延びた第2の領域に対して垂直方向に第2の主面側からバー状に分割する。ウェハーをバー状に分割する方法は、ブレードブレイク、ローラーブレイク、又はプレスブレイクによって第2の主面側からバー状に分割する。
窒化物半導体レーザ素子をチップ化した後の形状は矩形状であって、該矩形状の共振面の幅は500μm以下、好ましくは400μm以下とする。前記レーザ素子を矩形状にチップ化した後にも窒化物半導体基板には第1の領域と第2の領域とを有する。これによりFFPのリップルを抑制することができる。
また、窒化物半導体基板の第2の主面側に予め凹部溝を劈開補助溝として形成すれば、容易にバー状に劈開することができる。
ここで劈開により形成された共振面に反射ミラーを形成することもできる。反射ミラーはSiOやZrO、TiO、Nb等から成る誘電体多層膜である。前記劈開によって形成された共振面であれば、反射ミラーを再現性よく形成することができる。
更にバー状となった窒化物半導体基板を電極のストライプ方向に平行に分割して窒化物半導体レーザ素子をチップ化する。以上より、得られる窒化物半導体レーザ素子はFFPのリップルを抑制した長寿命等の特性を有する。
[第3の実施形態]
本実施形態ではp電極とn電極とが対向電極構造となる窒化物半導体レーザ素子を形成する。
前記第2の実施形態と同様に窒化物半導体基板上に窒化物半導体層を積層した後、ストライプ状のリッジ導波路を形成する(図2)。その後、埋め込み膜をリッジの両サイドに形成する。前記埋め込み膜の材料はSiO、その他にTi、Zr、V、Nb、Hf、Ta等の酸化物である。その後、リッジ最表面であるp側コンタクト層及び埋め込み膜の上にp電極を形成する。p電極は例えばNi/Au/Pt、Ni/Au等である。また、上記のような幅の狭いストライプを形成した後、側面に保護膜を形成する。その後、p電極230の上にpパッド電極を形成する。
次に、前記窒化物半導体基板101の第2の主面にn電極をCVDやスパッタ、蒸着等で形成する。n電極の膜厚としては10000Å以下、好ましくは6000Å以下とする。n電極を多層構造とする場合には、具体的には第1の層をV、又はTi、Mo、W等とする。ここで第1の層の膜厚は500Å以下とする。また第1の層をWとすれば300Å以下とすることが良好なオーミック特性を得ることができ好ましい。第1の層をVとすれば耐熱性が向上するため好ましい。ここで、Vの膜厚は50Å以上300Å以下、好ましくは70Å以上200Åとすることで良好なオーミック特性を得ることができる。
前記n電極がTi/Alであれば膜厚は10000Å以下であって、例えば膜厚は100Å/5000Åとなる。またn電極としては窒化物半導体基板の第2の主面側からTi/Pt/Auの順に積層すれば膜厚は60Å/1000Å/3000Åである。その他のn電極としては窒化物半導体基板の第2の主面側からTi/Mo/Pt/Auとすれば、例えばTi(60Å)/Mo(500Å)/Pt(1000Å)/Au(2100Å)となる。n電極がTi/Hf/Pt/Auであれば、例えばTi(60Å)/Hf(60Å)/Pt(1000Å)/Au(3000Å)となり、Ti/Mo/Ti/Pt/Auであれば、Ti(60Å)/Mo(500Å)/Ti(500Å)/Pt(1000Å)/Au(2100Å)の順に積層することができる。またはW/Pt/Au、W/Al/W/Au等であれば上記特性を示す。その他のn電極としては、窒化物半導体基板の第2の主面側からHf/Al、Ti/W/Pt/Au、Ti/Pd/Pt/Au、Pd/Pt/Au、Ti/W/Ti/Pt/Au、Mo/Pt/Au、Mo/Ti/Pt/Au、W/Pt/Au、V/Pt/Au、V/Mo/Pt/Au、V/W/Pt/Au、Cr/Pt/Au、Cr/Mo/Pt/Au、Cr/W/Pt/Au等がある。またn電極を形成した後、300℃以上でアニールしてもよい。
前記n電極は、矩形状に形成される。n電極は前記第2の主面側に、後工程である窒化物半導体基板をバー化するためのスクライブ工程においてスクライブラインとなる領域を除く範囲にパターン形成される。更にメタライズ電極(省略可能)もn電極と同様のパターン形状でn電極上に形成されると、スクライブし易くなり劈開性が向上する。メタライズ電極としてはTi−Pt−Au−(Au/Sn)、Ti−Pt−Au−(Au/Si)、Ti−Pt−Au−(Au/Ge)、Ti−Pt−Au−In、Au/Sn、In、Au/Si、Au/Ge等を用いることができる。
また、前記窒化物半導体基板の第2の主面には段差を形成してもよい。これにより(000−1)面以外の傾斜面を露出することができる。例えば(000−1)面以外の面を意味する面指数等は一面に指定されず、(10−15)、(10−14)、(11−24)面等である。(000−1)面以外の傾斜面は、n極性を示す面における表面積の0.5%以上であることが好ましい。より好ましくは1%以上20%以下である。前記0.5%未満であれば、接触抵抗が高くなりオーミック特性を示さない。
まず(000−1)面にRIE等のドライエッチングで凹凸段差を形成する。ここで、段差とは界面段差が0.1μm以上であって、段差形状はテーパー形状や逆テーパー形状である。また、前記段差の平面形状のパターンはストライプ状、格子状、島状、円状や多角形状、矩形状、くし形状、メッシュ形状から選ばれる凸部及び/又は凹部を有する。例えば、円状の凸部を形成すれば、該円状凸部の直径幅は5μm以上とする。また、凹部溝部の幅は少なくとも3μm以上の領域を有すると電極の剥がれ等がなくなり好ましい。(000−1)面以外の傾斜面を露出するには、オフ角を0.2〜90°の範囲で形成してもよい。前記窒化物半導体基板の第2の主面はn電極を形成する面であるため、(000−1)面、及び(000−1)面以外の面を有することでオーミック特性を向上させることができる。ここで得られる窒化物半導体レーザ素子は、信頼性の高い窒化物半導体レーザ素子とする事ができる。
前記窒化物半導体レーザ素子はn電極を形成した後、ストライプ状の電極に垂直な方向であって、窒化物半導体基板のM面(11−00)で第2の主面側からスクライブによりバー状に分割する。スクライブ方法には、ブレードブレイク、ローラーブレイク、又はプレスブレイク等がある。前記n電極は、窒化物半導体基板の第2の主面に部分的、又は全面に形成されていればよく、前記第1の主面における第1の領域及び第2の領域の下に形成されていても構わない。
窒化物半導体レーザ素子をチップ化した後の形状は矩形状であって、矩形状の共振面の幅は500μm以下、好ましくは400μm以下とする。
ここで共振面に反射ミラーを形成することもできる。更にバー状のウェハーを電極のストライプ方向に平行に分割して窒化物半導体レーザ素子をチップ化する。この窒化物半導体レーザ素子のストライプ状のリッジ導波路は第1の領域a上に形成する場合(図2)と、第2の領域b上に形成する場合(図3)がある。窒化物半導体基板の第1の領域上にストライプ状のリッジ導波路を有する場合には、複数のリッジ導波路を有する窒化物半導体レーザ素子やワイドリッジ導波路を有する窒化物半導体レーザ素子に用いることが好ましい。第1の領域は50μm以上の広範囲において不純物濃度が均一だからである。一方、窒化物半導体基板の第2の領域上にストライプ状のリッジ導波路を有する場合には、レーザ光のFFPをよりガウシアン形状とすることができる。
[第4の実施形態]
本実施形態では窒化物半導体層のリッジ側をヒートシンクへの実装面とする(図4)。その他の構成は実施形態3と同様とする。pパッド電極の上に、ワイヤーではなく、外部電極等と接続させるためのメタライズ層(バンプ)を形成したフェイスダウン構造とする。ここで、pパッド電極をメタライズ層と併用してもよい。メタライズ層(図示されていない)としては、Ag、Au、Sn、In、Bi、Cu、Zn等の材料から成る。前記窒化物半導体基板を用いることでフェイスダウン構造の窒化物半導体素子を再現性よく提供することができる。また本実施形態の構造であれば、放熱性がよく信頼性が向上する。
[その他の実施形態]
上記に示した実施形態の他の窒化物半導体レーザ素子の構造としては、p側コンタクト上にのみp電極を形成したものがある(図5)。この構造であれば、埋め込み層とp電極が密着していないため、埋め込み層とp電極との界面で電極が剥がれることがなくなる。
また、ストライプ状のリッジ導波路をした窒化物半導体レーザ素子とは構造が異なる窒化物半導体レーザ素子としては、電流狭窄層を有するレーザ素子がある(図6)。該電流狭窄層とは、選択的に電流を流す機能を有する層である。具体的な組成としてはAlNである。電流狭窄層は活性層とp側コンタクト層との間にあればよく、好ましくはpガイド層に形成されている。電流狭窄層同士の間隔は0.5μm〜3μmである。電流狭窄層の膜厚は100Å〜1μmである。
また、本発明の実施はMOVPE(有機金属気相成長法)、、HVPE(ハライド気相成長法)、MBE(分子線気相成長法)等、窒化物半導体を成長させるのに知られている全ての方法を適用できる。
[実施例]
以下の本発明の一実施の形態である窒化物半導体レーザ素子の実施例を示す。しかし本発明はこれに限定されない。
[実施例1]
サファイア、SiC、Si、GaAs等の異種基板を用いて、温度を500℃にして、トリメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH3)を用い、GaNよりなるバッファ層を200オングストロームの膜厚で成長させる。バッファ層成長後、温度を1050℃にして、同じくGaNよりなる下地層を4μmの膜厚で成長させる。この下地層は保護膜を部分的に表面に形成して、次に窒化物半導体基板の選択成長を行うための下地層として作用する。
下地層の成長後、ウェハーを反応容器から取り出し、この下地層の表面に、ストライプ状のフォトマスクを形成し、CVD装置によりストライプ幅10〜300μm、ストライプ間隔(窓部)5〜300μmのSiO2よりなる保護膜を形成する。
(窒化物半導体基板101)
保護膜を形成した後、ウェハーをHVPE(ハイドライド気相成長法)装置に移送し、原料にGaメタル、HClガス、及びアンモニアを用い、n型不純物として酸素をドーピングしながらGaNよりなる窒化物半導体を400μmの膜厚で成長させる。このようにHVPE法で保護膜の上に窒化物半導体を成長させながら100μm以上のGaN厚膜を成長させると結晶欠陥は二桁以上少なくなる。ここで、異種基板等を研磨、CMP又はレーザ照射等により剥離したGaN(400μm)を窒化物半導体基板とする。
ここで該基板には低転位であって、酸素がドープされている第1の領域が存在する。次に第1の主面上にストライプ幅が100μm以下であるストライプ溝を形成する。該ストライプ溝をMOCVD法によってSiをドープしたGaNによって埋め込み層を成長する。該埋め込み層は第2の領域となる。以上より第1の主面は(0001)面であって、第1の領域aのストライプ幅を100μm以上とする。第1の領域aと第2の領域bとはストライプ状に交互に形成されている。光導波路は該第1の領域の上部に形成する。
(n側コンタクト層202)
次に、アンモニアとTMG、不純物ガスとしてシランガスを用い、窒化物半導体基板1の上に、1050℃でSiを3×1018/cm3ドープしたGaNよりなるn側コンタクト層5を4μmの膜厚で成長させる。なお、このn側コンタクト層は窒化物半導体基板にn型の不純物がドーピングされていれば省略可能である。
(クラック防止層)
次に、TMG、TMI(トリメチルインジウム)、アンモニアを用い、温度を800℃にしてIn0.06Ga0.94Nよりなるクラック防止層(図示されていない)を0.15μmの膜厚で成長させる。なお、このクラック防止層は省略可能である。
(n側クラッド層203)
続いて、1050℃でTMA(トリメチルアルミニウム)、TMG、アンモニアを用い、アンドープAl0.16Ga0.84Nよりなる層を25オングストロームの膜厚で成長させ、続いてTMAを止めて、シランガスを流し、Siを1×1019/cm3ドープしたn型GaNよりなる層を25オングストロームの膜厚で成長させる。それらの層を交互積層して超格子層を構成し、総膜厚2μmの超格子よりなるn側クラッド層を成長させる。なお、このn側クラッド層は単層でも超格子層と単層をあわせた構造でもよい。
(n側光ガイド層204)
続いて、シランガスを止め、1050℃でアンドープGaNよりなるn側光ガイド層を0.17μmの膜厚で成長させる。このn側光ガイド層にn型不純物をドープしても良い。
(活性層205)
次に、温度を800℃にして、SiドープIn0.05Ga0.95Nよりなる障壁層を100オングストロームの膜厚で成長させ、続いて同一温度で、アンドープIn0.2Ga0.8Nよりなる井戸層を40オングストロームの膜厚で成長させる。障壁層と井戸層とを2回交互に積層し、最後に障壁層で終わり、総膜厚380オングストロームの多重量子井戸構造(MQW)の活性層を成長させる。
(p側キャップ層206)
次に、温度を1050℃に上げ、TMG、TMA、アンモニア、Cp2Mg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用い、p側光ガイド層11よりもバンドギャップエネルギーが大きい、Mgを1×1020/cm3ドープしたp型Al0.3Ga0.7Nよりなるp側キャップ層を300オングストロームの膜厚で成長させる。該p側キャップ層は省略可能である。
(p側光ガイド層207)
続いてCp2Mg、TMAを止め、1050℃で、バンドギャップエネルギーがp側キャップ層10よりも小さい、アンドープGaNよりなるp側光ガイド層を0.14μmの膜厚で成長させる。
(p側クラッド層208)
続いて、1050℃でアンドープAl0.16Ga0.84Nよりなる層を25オングストロームの膜厚で成長させ、続いてCp2Mg、TMAを止め、アンドープGaNよりなる層を25オングストロームの膜厚で成長させ、総膜厚0.4μmの超格子層よりなるp側クラッド層を成長させる。
(p側コンタクト層209)
最後に、1050℃で、p側クラッド層の上に、Mgを1×102020/cm33ドープしたp型GaNよりなるp側コンタクト層を150オングストロームの膜厚で成長させる。
以上のようにして窒化物半導体を成長させたウェハーを反応容器から取り出し、最上層のp側コンタクト層の表面にSiO2よりなる保護膜を形成して、RIE(反応性イオンエッチング)を用いSiCl4ガスによりエッチングする。以上よりリッジ形状のストライプを形成する。ここで、ストライプ状のリッジ導波路は前記第1の領域aの上部に形成する。次に、リッジ形状のストライプをZrOから成る埋め込み層220で保護する。
次に、p側コンタクト層及び埋め込み層の上の表面にNi/Auよりなるp電極230を形成する。p電極を形成した後、Si酸化膜(SiO2)からなる保護膜240をp電極の上に0.5μmの膜厚で、スパッタリング成膜により形成する。
次に、保護膜で覆われていない露出しているp電極20上に連続して、Ti(1000オングストローム)/Au(8000オングストローム)で形成し、pパッド電極250を形成する。
pパッド電極を形成した後、窒化物半導体基板の第2の主面にはV/Pt/Auよりなるn電極210を形成する。
以上のようにして、n電極とp電極及びpパッド電極とを形成したウェハー状の窒化物半導体基板の第2の主面側に凹部溝を形成する。該凹部溝は深さを10μmとする。また共振面と平行方向に50μm、垂直方向に15μmの幅とする。次に、前記凹部溝を劈開補助線として窒化物半導体基板のn電極の形成面側からバー状に劈開し、劈開面(11−00面、六角柱状の結晶の側面に相当する面=M面)を共振面とする。
次に共振器面にSiO2とTiO2よりなる誘電体多層膜を形成し、最後にp電極に平行な方向で、バーをチップ化することで窒化物半導体レーザ素子(図2)とする。なお共振器長は300〜1000μmとする。ここで窒化物半導体レーザ素子の共振面側の左右の角には凹部溝を有する。該凹部溝は深さを10μmであって、共振面と平行方向に30μm、垂直方向に10μmの幅である。
このレーザ素子をヒートシンクに設置し、p電極をワイヤーボンディングして、室温でレーザ発振を試みたところ、発振波長400〜420nm、閾値電流密度2.9kA/cm2において室温で良好な連続発振を示す。更に、共振面を劈開により形成しても、劈開傷がなく、光出力がCW120mW、動作温度が70℃の状態で寿命が1万時間と、特に寿命特性の良いレーザ素子を再現性良く製造することができる(図8)。
[実施例2]
実施例1において、窒化物半導体基板101を作製する際にHVPE装置において原料にシランガスを加え、ケイ素(Si)又は酸素(O)を1×1018/cm3ドープしたGaNよりなる窒化物半導体基板を500μmの膜厚で成長させる。なおSi濃度は1×1017/cm3〜5×1019/cm3の範囲とすることが望ましい。窒化物半導体基板の成長後、実施例1と同様にしてサファイア基板、バッファ層等をレーザ照射又は研磨により除去し、窒化物半導体基板101とする。その他は同様の条件で窒化物半導体レーザ素子を形成することで効率良く実施例1と同等の特性を有するレーザ素子が得られる。
本発明の窒化物半導体基板は、レーザ素子や発光ダイオード(LED)等の発光素子、又は太陽電池や光センサー等の受光素子、あるいはトランジスタ等の電子デバイスに利用することができる。また本発明の窒化物半導体レーザ素子は、全てのデバイス、例えば、光ディスク、光通信システム、又は印刷機、測定器等に利用することができる。
本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である。 本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である。 本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である。 本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である。 本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である。 本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である 本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体基板の模式的断面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の寿命試験の測定結果である。
符号の説明
101・・・窒化物半導体基板
201・・・下地層
210・・・n電極
220・・・埋め込み層
230・・・p電極
250・・・pパッド電極
260・・・nパッド電極

Claims (23)

  1. 第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板において、
    前記窒化物半導体基板の第1の主面には、n型不純物を含有している第1の領域と、前記第1の領域とは異なるn型不純物を含有している第2の領域とを有することを特徴とする窒化物半導体基板。
  2. 前記第1の領域と第2の領域とは、交互にストライプ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体基板。
  3. 前記第1の領域に含有されているn型不純物は、酸素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化物半導体基板。
  4. 前記第2の領域に含有されているn型不純物は、ケイ素、又は亜鉛であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の窒化物半導体基板。
  5. 前記第2の領域には前記n型不純物の他に、酸素を含有していることを特徴とする請求項4に記載の窒化物半導体基板。
  6. 第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の第1の主面上に積層された窒化物半導体層と、前記窒化物半導体層にストライプ状のリッジ導波路とを備えた窒化物半導体レーザ素子において、
    前記窒化物半導体基板の第1の主面には、n型不純物を含有している第1の領域と、前記第1の領域とは異なるn型不純物を含有している第2の領域とを有し、少なくとも前記第1の領域又は第2の領域の上部に光導波路を有することを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
  7. 前記第1の領域と第2の領域とは、交互にストライプ形成されていることを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  8. 前記第1の領域に含有されているn型不純物は、酸素であることを特徴とする請求項6又は7に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  9. 前記第2の領域に含有されているn型不純物は、ケイ素、又は亜鉛であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  10. 前記第2の領域には前記n型不純物の他に、酸素を含有していることを特徴とする請求項9に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  11. 前記光導波路は、前記第1の領域及び第2の領域の上部にあることを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  12. 前記窒化物半導体基板における第2の主面には電極を有することを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  13. 第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の第1の主面上に積層された窒化物半導体層と、前記窒化物半導体層にストライプ状のリッジ導波路とを備えた窒化物半導体レーザ素子において、
    前記窒化物半導体基板の第1の主面には凹凸部を有し、該凹部を埋め込み層で被覆しており、前記凹部領域の埋め込み層と凸部領域とは異なるn型不純物を含有しており、且つ前記凹部領域又は凸部領域の上部に光導波路を有することを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
  14. 前記凹部領域の埋め込み層は凸部領域よりもn型不純物の濃度が高いことを特徴とする請求項13に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  15. 前記凹部領域である埋め込み層と凸部領域とは、交互にストライプ形成されていることを特徴とする請求項13に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  16. 前記凸部領域に含有されているn型不純物は、酸素であることを特徴とする請求項13に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  17. 前記凹部領域である埋め込み層のストライプ幅は、1〜100μmであることを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  18. 前記凹部領域である埋め込み層の深さは、0.2μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項13乃至17のいずれかに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  19. 前記凹部領域である埋め込み層に含有されているn型不純物は、ケイ素、又は亜鉛であることを特徴とする請求項13乃至18のいずれかに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  20. 前記凹部領域である埋め込み層には前記n型不純物の他に、酸素を含有していることを特徴とする請求項19に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  21. 前記光導波路は、前記第1の領域及び第2の領域の上部にあることを特徴とする請求項13に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  22. 前記窒化物半導体基板における第2の主面には電極を有することを特徴とする請求項13に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  23. 第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の第1の主面上に積層された窒化物半導体層と、前記窒化物半導体層にストライプ状のリッジ導波路とを備えた窒化物半導体レーザ素子において、
    前記窒化物半導体基板の第1の主面には、光吸収作用を有する第1の領域と、前記第1の領域よりも転位が少ない第2の領域とを有し、少なくとも前記第1の領域又は第2の領域の上部に光導波路を有することを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。

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