JP2005172533A - 試験用具及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 血球分離可能部を有し、血液中の特定成分について、診療の現場で全血検体を血液滴下部に滴下するだけで容易に血漿成分を分離し、迅速、簡便、安価に精度良く測定ができる試験用具、測定方法を提供する。
【解決手段】血液中の特定成分に作用する酵素を含有する試験片と血球分離可能な血液滴下部が毛細管で連結された試験用具を用いて測定を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、血球分離可能な血液滴下部を有し、血液中の特定成分について、診療の現場で迅速、簡便、安価に精度良く測定ができる試験用具及び測定方法に関する。さらに、具体的には血液中の糖化アルブミンを、迅速、簡便、安価に精度良く測定できる試験用具及び測定方法に関する。
糖尿病の診断、管理及び予防を行う上で、糖化タンパク質の測定は非常に重要である。中でも糖化ヘモグロビン及び糖化アルブミンは、血糖コントロール状態を正確に反映することから、臨床の現場でなくてはならない指標として多用されている。これらの糖化タンパク質の定量法としては、通常電気泳動法、イオン交換クロマトグラフィ法、アフィニティクロマトグラフィ法、免疫法及び酵素法が知られている。近年では、大量の検体を迅速、正確、かつ、安価に測定できることから酵素法が多用され始めている。酵素法としては糖化たんぱく質に存在するケトアミンを測定する方法がもっとも多く用いられており、本発明者等もケトアミンオキシダーゼを用いた糖化アルブミンの測定方法を開発してきた(特許文献1、2、3、非特許文献1)。
これまで知られている糖化アルブミン中のケトアミンを測定する方法は、大型の生化学自動分析計を用いた方法が主流である。しかし、生化学自動分析装置は高価であり、少量の検体しか分析する必要のない診療所や中小規模の病院で使用することは困難であった。更に、糖化アルブミンの測定は、検体が血漿、血清であるため、診療現場では、測定前に、採取した血液から遠心分離等の血球分離作業が必要となり、同様に困難であった。
そこで診療現場では安価、かつ、簡便に糖化アルブミンを測定する試験用具が望まれてきたが、これまで糖化アルブミンの酵素法を用い、全血を検体とし、試験用具内で血漿、血清を分離した試験用具は知られていない。
特開2001−54398号公報 特開2001−204495号公報 国際公開第02/061119号パンフレット Kouzuma et.al. An enzymatic method for the measurement of glycated albumin in biological sample. Clinica Chimica Acta 324 (2002) 61-71
本発明は、血液中の特定成分について、診療の現場で迅速、簡便、安価に精度良く測定ができる試験用具、測定方法を提供することを目的としたものであり、さらに具体的には、血球分離可能な血液滴下部を有し血液中の糖化アルブミンを、測定できる試験用具、測定方法を提供することにある。
血球を分離する方法として、遠心分離操作以外では、血球分離膜を用いる方法がある。一般的な血球分離膜は、加圧あるいは減圧など外部から何らかの力を加えないと血漿が膜を通過しない。本発明者らの検討によると、膜に全血を載せただけでは全く血漿成分が得られないことが分かった。吸引装置を用いるなどすれば膜を通過するのは明らかであるが、これは装置の大型化、複雑化を招き、診療の現場で簡便に扱える装置にすることは困難である。
そこで本発明者らは、前記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、血球分離可能な血液滴下部と試験片を毛細管で連結することにより、毛細管力により簡便に血漿成分が分離され、血漿成分が試験片へと導かれることを見出した。更に本発明者らは、酵素/試薬を保持した試験片により血漿中の特定成分を検出できること、試験片上の反応は加熱冷却により制御できること、試験片上をカバーすることにより検体や試薬の蒸発、吸湿を防ぐこと、毛細管力に寄与している通気孔が試験片への検体量の制御機構にも使えること、試験片の発色は白色の光学反射層を利用した反射光の測定により簡便に行えることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の構成を有する。
(1)血液中の特定成分を測定可能な試験片を備えた試験用具であって、試験片と毛細管で連結した血球分離可能部を有することを特徴とする試験用具。
(2)試験片が、血液中の特定成分と反応する酵素を含むことを特徴とする上記(1)に記載の試験用具。
(3)血液中の特定成分と反応する酵素は、糖化アルブミンと反応する酵素であることを特徴とする上記(2)に記載の試験用具。
(4)糖化アルブミンと反応する酵素がプロテアーゼ及び糖化アミノ酸に作用する酵素である上記3に記載の試験用具。
(5)試験片を複数有し、少なくとも、糖化アルブミンと反応する酵素を含む試験片と、アルブミンと反応する試薬を含む試験片とを備えている上記(1)又は(2)に記載の試験用具。
(6)さらに、糖化アミノ酸を含む試験片を備えている上記(5)に記載の試験用具。
(7)試験片の反応を温度制御する手段をさらに備えていることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の試験用具。
(8)試験片の上面にカバーを有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の試験用具。
(9)カバーが透明であることを特徴とする上記(8)に記載の試験用具。
(10)試験片上の反応物を検出する検出手段を備えていることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の試験用具。
(11)白色の光学反射板を試験片の下面に配置してなることを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載の試験用具。
(12)毛細管中の液体の流れを制限する制御手段を含むことを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載の試験用具。
(13)制御手段が、試験片に対する液体の流れに先行して毛細管から通気を行うために試験片毎に配置された通気孔であり、かつ、通気孔が試験片から所定の位置に配置されることにより試験片へ分配される液量を制御しうることを特徴とする上記(12)に記載の試験用具。
(14)以下の工程を含む血液成分の測定方法。
1)滴下された血液から血球を分離除去する工程と、
2)血球が分離除去された血液を毛細管現象を利用して試験片に導く工程と、
3)試験片上で血液中の特定成分と試験片に含まれる成分が反応する工程と
4)反応物を検出する工程と
(15)試験片は、血液中の特定成分と反応する酵素を含む上記(14)に記載の血液成分の測定方法。
(16)試験片は、血液中の少なくとも糖化アルブミンと反応する酵素を含む試験片とアルブミンと反応する試薬を含む試験片とを含む上記(15)に記載の血液成分の測定方法。
(17)反応物の検出は比色法によることを特徴とする上記(14)〜(16)のいずれかに記載の血液成分の測定方法。
(18)反応物の検出を反射光を用いて測定することを特徴とする上記(14)〜(17)のいずれかに記載の血液成分の測定方法。
(19)血液中の特定成分の濃度/割合を決定するための方法において、以下の工程を含む方法。
1)血液を請求項1〜13のいずれかに記載の試験用具に滴下して、一定の反応物を前記試験用具上に形成する工程
2)前記反応物を検出する工程
3)前記検出した反応物を前記血液中の成分の濃度に対して関連付ける工程
4)得られた前記濃度から求めたい成分の割合を計算する工程
本発明の試験用具及び測定方法を用いることにより、診療の現場で、全血を滴下部に滴下するだけで簡便に血漿を分離することができ、血漿中の特定成分、特に糖化アルブミンを迅速、簡便、安価に精度良く測定することが可能になる。
以下、この発明の構成及び好ましい形態について更に詳しく説明する。
<試験用具の構成材料>
本発明に用いることができる血球分離可能部としては、血球分離膜を用いることができる。血球分離膜の材質は、特に限定されないが、例えばセルロース、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリスルホン、ポリアミドなどのポリマー素材やガラス繊維などが挙げられる。簡便には一般に市販されているポリエチレン製膜やポリスルホン製膜などが使用可能である。血液が血球分離膜を通過することで、血液から血球が分離されることになる。
本発明に使用しうる試験片としては、シート状の物であればどの様な試験片を用いても良いが、例えば紙、不織布、セルロース誘導体,ガラスファイバー等を主成分とする濾紙状体等を用いることができる。また、その性質としては、吸水性を有し、試薬、酵素類を保持できる物であれば何れの物を用いても良い。試験片の厚みとしては、0.1mmから2mm程度であれば良く、0.2mm〜1mm程度がより好ましい。試験片の面積としては、1試料を測定するためには0.01cm〜2cm程度の面積があれば良く、0.05cm〜1cmがより好ましい。
また、支持体の材料としては、公知のものでもよいが、具体的には、
ポリスチレン,ポリエステル,ポリエチレンテレフタレート、酢酸セルロースなどの高分子プラスチックを主成分とするフィルム,シート、板状成形品等が好ましく、光学的には反応測定時に支持体を反射層として用いるため、光非透過性のもの、例えば白色ポリエチレンテレフタレート(PET)等が望ましい。
また、カバーの材料も公知のものでもよいが、具体的には、ポリエステル,酢酸セルロース,ポリカーボネート,ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンなどを主成分とするフィルム又はシート状の物が好ましく、光学的には測定用の照射光に対して妨害の少ない光透過性の物が好ましい。例えば透明PETフィルムなどが好適に用いられる。
<試験片の作製及び用いる試薬>
試験片へ試薬及び酵素類を保持させるには、必要な組成から成る液状の試薬を作成し、その液に試験片を、例えば、室温好ましくは冷蔵にて、0.1分〜1日、好ましくは1分から8時間程度浸し、乾燥させればよい。
乾燥方法は、常圧あるいは減圧条件で、温度は、例えば4℃〜60℃程度で1分〜2日程度行えばよいが、好ましくは、酵素類が失活しにくい4℃〜30程度が好ましい。更に好ましくは、13〜17℃の低温、10%以下の低湿度の冷風を当てることにより、より効率よく安全に試験紙を製造することができ好ましい。
本発明に用いることができるプロテアーゼはアルブミンに作用して糖化アミノ酸若しくは糖化アミノ酸を含むペプチドを切り出すプロテアーゼであればいかなるプロテアーゼを用いても良い。また、酵素は目的とする活性が発現すれば精製物であっても非精製物であっても良い。
本発明に使用し得るプロテアーゼの好ましい例としては、例えば、トリプシン(Tripsin)、キモトリプシン(Chymotripsin)等の動物由来のプロテアーゼ、パパイン(Papain)、ブロメライン(Bromelain)等の植物由来のプロテアーゼ及び微生物由来のプロテアーゼ等が挙げられる。
微生物由来のプロテアーゼの例としては、ズブチリシン(Subtilisin)等に代表されるバチルス(Bacillus)属由来プロテアーゼ、プロテアーゼタイプ-XIII(シグマ社製)等に代表されるアスペルギルス(Aspergillus)由来プロテアーゼ、PD酵素(キッコーマン社製)等に代表されるペニシリウム(Penicillium)由来プロテアーゼ、プロナーゼ(Pronase) 等に代表されるストレプトマイセス(Streptomyces)由来プロテアーゼ、エンドプロテイナーゼLys-c(シグマ社製)等に代表されるリソバクター(Lysobacter)由来プロテアーゼ、プロテイナーゼA(Proteinase A;シグマ社製) 等に代表される酵母(Yeast)由来プロテアーゼ、プロテイナーゼK(Proteinase K;シグマ社製)等に代表されるトリチラチウム(Tritirachium)由来プロテアーゼ、アミノペプチダーゼT(Aminopeptidase T;ベーリンガー・マンハイム社製)等に代表されるサーマス(Thermus)由来プロテアーゼ、エンドプロテイナーゼAsp-N(EndoproteinaseAsp-N;和光純薬社製)等に代表されるシュードモナス(Pseudomonus)由来プロテアーゼ、リジルエンドペプチダーゼ(Lysylendopeputidase和光純薬社製)等に代表されるアクロモバクター(Achromobacter)由来プロテアーゼが挙げられる。これらの具体的な例は1例に過ぎず、なんら限定されるものではないが、測定対象が糖化アルブミンである場合にはバチルス属及びストレプトマイセス属の微生物由来プロテアーゼがヒトアルブミンに対する作用が大きい為好ましい。
プロテアーゼの活性測定法は、カゼインフォリン法を用いた。活性の定義は、1分間、37℃において1μgのチロシンに相当する発色を1Uとした。
また、本発明におけるプロテアーゼの使用に関しては、プロテアーゼを単独で使用することはもちろんであるが、他のエンドプロテアーゼ、または他のエキソプロテアーゼを同時に使用しても良い。
本発明に使用しうる糖化アミノ酸に作用する酵素としては、糖化アミノ酸のケトアミン構造を認識して作用するデヒドロゲナーゼ、キナーゼ、オキシダーゼ等があげられるが、もっとも安価に大量に入手できるオキシダーゼが好ましい。
また、糖化アミノ酸に作用する酵素としては、糖化アミノ酸又は糖化アミノ酸を含むペプチドのごとき低分子糖化アミンに良好に作用する酵素であれば如何なるものを用いても良い。目的とする測定対象が糖化アルブミンである場合には、εアミノ基が糖化されたアミノ酸に効率的に作用する酵素が好ましく、εアミノ基が糖化されたアミノ酸に特異的に作用しαアミノ基が糖化されたアミノ酸には実質的に作用しない酵素が最も好ましい。
また安定性の高いεアミノ基及びαアミノ基が糖化された糖化アミノ酸の両方に良く作用する酵素を用いて測定しても良い。さらに、αアミノ基が糖化されたアミノ酸に特異的に作用する酵素を用いて、αアミノ基が糖化されたアミノ酸のみを消去し、安定性の高いεアミノ基及びαアミノ基が糖化された糖化アミノ酸の両方に良く作用する酵素を用いてεアミノ基が糖化されたアミノ酸のみを測定しても良い。
特異性の点から、最も好ましいケトアミン構造を認識する酵素の例としては、εアミノ基が糖化されたアミノ酸には作用せずαアミノ基が糖化されたアミノ酸に特異的な酵素、例えばフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ(FAOD):コリネバクテリウム(Corynebacterium) 属由来(FERM P-8245)があげられる。一方、εアミノ基及びαアミノ基が糖化された糖化アミノ酸両方に良く作用する酵素であり、安定性が高い酵素としてはギベレラ(Gibberella)属またはアスペルギルス(Aspergillus)属(例えばIFO-6365、-4242、-5710等)由来フルクトサミンオキシダーゼ、カンジダ(Candida )属由来フルクトシルアミンデグリカーゼ、ペニシリウム(Penicillium)属(例えばIFO-4651、-6581、-7905、-5748、-7994、-4897、-5337等)由来フルクトシルアミノ酸分解酵素、フサリウム(Fusarium)属(例えばIFO-4468、-4471、-6384、-7706、-9964、-9971、-31180、-9972 等)由来、アクレモニウム(Acremonium)属由来又はデブリオマイゼス(Debaryomyces)属由来ケトアミンオキシダーゼ等のケトアミン構造を認識する酵素が挙げられる。さらに好ましい例としては、プロテアーゼと共存した状態でも十分な活性を有する、遺伝子組み替えケトアミンオキシダーゼ(旭化成社製)が挙げられる。
αアミノ基が糖化されたアミノ酸には作用しないが、εアミノ基が糖化されたアミノ酸に特異的な酵素としては、遺伝子改変で作成された遺伝子改変ケトアミンオキシダーゼ(旭化成社製)が挙げられる。
糖化アミノ酸に作用する酵素の活性は糖化Zリジン若しくは糖化バリン(ハシバらの方法に従って合成、精製した。(Hashiba H,J.Agric.FoodChem.24:70,1976))より、37℃、1分間に1μmolの過酸化水素を生成する酵素量を1Uと定義した。
プロテアーゼ及び糖化アミノ酸に作用する酵素を含む試薬を試験片に保持させる場合のこれらの酵素を含む試薬液中の各酵素の濃度はそれぞれ125U/ml以上、0.25mU以上の濃度が好ましい。試験片に試薬を保持させるには、前記濃度の試薬1mlに5cm×5cmの試験片を浸す程度で良く、この場合全ての試薬が吸収されたとすると試験片1cmあたりのプロテアーゼ含有量は5U/ml以上、糖化アミノ酸に作用する酵素の量は10mU以上となる。また、プロテアーゼの濃度は、試験片1cmあたりのプロテアーゼ含有量が5U/ml以上であればいくらでも良いが、バッククラウンドの上昇やコストを考えると、試験片1cmあたり10KU以下が好ましい。また、糖化アミノ酸に作用する酵素の濃度は、1cmあたり10mU/ml以上であればいくらでも良いが、コストを考えると試験片1cmあたりのプロテアーゼ含有量は50U/ml以下が好ましい。
プロテアーゼ及び糖化アミノ酸に作用する酵素を含む液状試薬のpHは、使用する酵素の至適pHを考慮し、反応が効率よく進行するようにpHを選択すればよい。例えば、プロテアーゼにプロテアーゼタイプXXVII (シグマ社製)を用いた場合には、本酵素はpH7〜10付近で蛋白質分解活性が強いことから、反応のpHは7 〜10が好ましい。また、糖化アミノ酸に作用する酵素として遺伝子改変ケトアミンオキシダーゼ(旭化成社製)を用いた場合には、最大活性の50%以上の活性を示す領域がpH6.5〜10と広いことから、反応のpHは6.5〜10が好ましい。このようにプロテアーゼ及び糖化アミノ酸に作用する酵素の反応pHを比較すると、液状試薬のpHとしては、両者の活性の強いpH7〜10を選択することができる。
また、プロテアーゼ及び糖化アミノ酸に作用する酵素を含有する試験片には、反応を色に変える発色系の試薬を同時に保持させておくと検出がしやすい。
検出を助ける発色系の試薬成分としては、例えば糖化アミノ酸に作用する酵素としてデヒドロゲナーゼを用いた場合には例えば補酵素であるNAD等を用いることができ、その場合は生成される還元型補酵素である還元型NADをその極大吸収波長域である340nm付近の波長で検出すればよい。また各種ジアフォラーゼ、またはフェナジンメトサルフェート等の電子キャリアー及びニトロテトラゾリウム、WST−1、WST−8(以上、同人化学研究所社製)に代表される各種テトラゾリウム塩等の発色試薬を用いる事もでき、生じた還元型補酵素を色に変換して検出してもよい。またこれ以外の公知の方法により直接あるいは間接的に測定してもよい。
またオキシダーゼを用いた場合、例えば、ケトアミンオキシダーゼを用いた場合には、反応により過酸化水素及びグルコソンが生成し、過酸化水素及びグルコソンを検出できる公知の成分を用いることができる。
上記過酸化水素の量を検出できる成分としては、例えばパーオキシダーゼ等を用いて色素等を生成し、比色、発光、蛍光等に変換し検出すればよい。
過酸化水素の発色系は、パーオキシダーゼの存在下で4−AA若しくは3−メチル−2−ベンゾチアゾリノンヒドラゾン(MBTH)等のカップラーとフェノール等の色原体との酸化縮合により色素を生成するトリンダー試薬、パーオキシダーゼの存在下で直接酸化、呈色するロイコ型試薬(N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4−ビス(ジメチルアミノ)ビフェニルアミン(DA64)、10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン(DA67);以上、和光純薬社製等)等を用いることが出来る。
タンパク質発色試薬としては公知のタンパク質を測定する方法を用いた試薬であれば如何なるタンパク質発色試薬を用いても良いが、例えばタンパク質がアルブミンの場合にはブロモクレゾールグリーン(BCG)、ブロモクレゾールパープル(BCP)、ブロモフェノールブルー、メチルオレンジ、又は2-(4-ヒドロキシベンゼンアゾ)安息香酸(HABA)等のアルブミン特異的な色素を用いるかアルブミン抗体を用いた発色試薬を用いればよい。
試験片に保持させる前の溶液状態の試薬の例としては、例えばHABAを用いる場合、選択できるpHはpH3〜10であり、好ましくはpH4〜9である。HABAの濃度としては、0.001%〜10%、好ましくは0.01%〜5%であれば良い。この場合検出に用いる波長は480〜550nm付近である。また同様にBCPを用いる場合には、選択できるpHはpH4〜8、好ましくは4.5〜7.5であり、好ましくは着色を抑える界面活性剤、例えばBrij35等を0.01%〜5%好ましくは0.05%〜3%共存させれば良い。BCPの濃度としては0.0001〜0.2%、好ましくは0.0005〜0.1%であり、検出に用いることができる波長は600nm付近である。
<試験用具の作製>
本発明の血液中の特定成分を測定可能な試験片、及び該試験片と毛細管で連結した血球分離可能部を有することを特徴とする試験用具としては、少なくとも血液中の特定成分と反応する試験片が構成要素に含まれていればいかなる試験用具を用いても良い。例えば、本発明の試験用具の血球分離可能部は、血液滴下部と、血液分離膜と、血液滴下部から一定量の血液を血液分離膜を介して吸引しうる毛細管とからなる。また、試験片は、血液中の特定成分と反応する酵素を含有する。
試験用具への毛細管の形成は公知の方法で行えば良いが、例えば厚さ0.01mm〜1mm、幅0.5mm〜10cm、長さ1mm〜10cm程度のフィルムを3枚使用し、1枚のフィルムに1本の幅0.01mm〜1cmの溝を形成し、上下から溝の無いフィルムで挟むことにより毛細管を形成する方法などがある。フィルムは公知技術により張り合わせることができ、簡便には光学測定を妨害しない両面テープなどで容易に貼り合わせる事ができる。この時、上部のフィルムに直径0.05mm〜8cmの血液滴下孔、直径0.05mm〜5mmの円形の通気孔を開け、上部のフィルムと中部のフィルムの間には、血液滴下孔に対応する位置に血球分離膜を配置し、また、毛細管の溝の途中に試験片が配置される構造が望ましい。
より具体的な構成の1例を図1に示す。5は上部フィルムからなるカバー材であり、6は中部フィルムからなる中板、7は、下部のフィルムからなる支持体を兼ねた光学反射板7である。カバー材5には、血液滴下孔12が1箇所、試験片1と同数の通気孔3が設けられている。中板6には試験片の数に対応した溝が血液滴下孔に対応する位置から放射状に例えばこの例では4本形成されている。1は試験片であり、毛細管上で、血液滴下孔と通気孔との間の経路に位置している。中板6の溝、カバー材5、支持体を兼ねた光学反射板7によって毛細管4を形成している。8はペルチェ素子で、9はこれを用いた温度制御装置である。10は光学検出部である。
このように構成された試験用具において、血液の特定成分が試験片上で酵素と反応し検出されるまでの作用を説明する。測定対象である血液が血液滴下孔12から滴下されると、毛細管4の吸引力により、血液はその真下に配置された血球分離膜2を通過し、ここで血球が分離除去され、残りの成分だけが毛細管の流れ方向に配置されている試験片1へと導かれる。そして、血液成分が試験片に到達すると、そこで試験片上の酵素と反応し、反応物を生成する。反応生成物は、各試験片の上部に設けられた検出部10により、測定が行われる。
上部フィルムには、毛細管の先端に対応する位置に通気孔が設けられているため、試験片への液体の流れに先行して毛細管から通気が行われる。そして、この通気孔を試験片から所定の位置に配置することにより、試験片へ分配される液量を制御することが可能となる。すなわち、試験片から通気孔までの距離を短くすれば分配量は少なく、反対に試験片からの距離を遠くすれば分配量を多くすることができる。
試験片の上面には、試験片からの試薬類の蒸発を防止するためにカバーを設けることが望ましい。また、そのカバーは、試験片上の反応物を光学測定する際に、測定の妨害をしないよう透明なカバーであることが望ましい。例えば透明PETフィルムなどが好適に用いられる。
試験片と検体の組み合わせについて説明する。図1の構成は、主に1検体の血液について複数種類の試験片を用いて複数成分の測定が可能である。例えば、1つの血液に対して糖化アルブミンと反応する酵素を含む試験片、アルブミンと反応する試薬を含む試験片、糖化アミノ酸を含む試験片の3種類を試験用具にセットし、これらの3つを同時に測定し、測定結果から血液中の糖化アルブミンの割合を算出することができる。また、他の構成としては、例えば、血液分離可能部を複数設け、それぞれについて1成分、あるいは複数成分の測定をすることもできる。
<検出手段>
反応の検出は試薬の発色した試験片に対して光をあて、その反射光を検出することが最も簡便であるが、これ以外の方法を用いても良い。例えば照射する光源としてはUVランプやハロゲンランプ等の通常の透過率測定に用いる光源はもちろんであるが、発行ダイオード、レーザーなどを使用することができる。光の照射角度は何れでも良いが、反射光の検出は検出面に対して45°あるいは垂直が好ましい。検出はフォトダイオードや市販の積分球等を用いれば簡便に行う事ができる。
更に、光学測定の効率を上げるために、試験片下部に光学反射層を配置した構成が好ましい。光学反射層としては、光非透過性のもの、例えば白色PET等が望ましい。
検出された反射光は、濃度が既知の糖化タンパク質の感度と比較することにより、糖化タンパク質濃度に換算すれば良い。一般的には、試験紙のロットにより感度は一定であるから、ロット毎に濃度が既知の糖化タンパク質濃度における感度をあらかじめ測定しておき、これらをもとに換算できるようにしておけば良い。
<温度制御手段>
試験片は、通常、乾燥しているが、検体の水分により試薬成分が溶解し、反応が自動的に進行する。反応の温度は、通常、室温であるが、保温あるいは加熱機能を持つ温度制御手段を備えることにより、反応性、再現性が良くなる。
例えば、フィルターの下部には、温度制御装置を設けることができる。試験片上の反応は主に酵素反応であるから、温度管理を適切に行うことでより効率的に反応が進行し、精度の良い測定が可能となる。特に、各試験片の反応温度が異なる場合には、試験片毎に独立した温度制御を行うことが望ましい。そのような温度制御手段としては、公知の加熱、または冷却装置を使うことができるが、精度が良く小型の温度制御装置としてはペルチェ素子を使うことが望ましい。
なお、光学検出は試験片の下から行ってもよい。この場合の構成について説明する。試験片の下には、光透過性のフィルターが支持体を兼ねて配置され、試験片の上には、光反射板がカバーを兼ねて配置される。温度制御装置を設ける場合は、カバーの上部に設けることが望ましい。
本発明に使用しうる試料としては、測定対象物質が血清中に存在する場合、たとえば糖化アルブミン等を測定する場合には、全血、血清、血漿を用いることができるが、診療現場で迅速に測定する目的から、全血を用いることが好ましい。
次に、本発明の実施例を詳しく述べるが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
<糖化アルブミン測定試薬試験片の作製>
糖化アルブミン測定試薬試験片は、厚さ0.4mm、50mm×50mmのろ紙(ワットマン社製クロマトグラフィ用ろ紙)を、下記組成のうち酵素濃度を変化させた試薬に室温にて5分間浸し、その後、37℃20分間風乾し、糖化アルブミン測定試薬試験片を作製した。乾燥後、室温にて2時間処理した後、乾燥剤と共に遮光密閉し、使用時まで冷蔵保存した。
50mM トリス緩衝液 pH7.5
2000U/ml プロテアーゼタイプXXVII(シグマ社製)
4mM 4−アミノアンチピリン(4-AA;同仁化学研究所社製)
2mM N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3- スルホプロピル)-m-トルイジン
(TOOS;同人化学研究所社製)
4000mU/ml ケトアミンオキシダーゼ (旭化成社製)
4U/ml パーオキシダーゼ(ロシュ社製)
<糖化アミノ酸測定試薬試験片の作製>
糖化アミノ酸測定試薬試験片は、下記組成の試薬を用い、上記糖化アルブミン検出試薬試験片の作製と同じ方法で作製し、保存した。
50mM トリス緩衝液 pH7.5
4mM 4−アミノアンチピリン(4-AA;同仁化学研究所社製)
2mM N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3- スルホプロピル)-m-トルイジン
(TOOS;同人化学研究所社製)
4000mU/ml ケトアミンオキシダーゼ (旭化成社製)
4U/ml パーオキシダーゼ(ロシュ社製)
<アルブミン測定試薬試験片の作製>
アルブミン測定試薬試験片は下記組成の試薬を用い、糖化アルブミン検出試薬試験片の作製と同じ方法で作製し、保存した。
50mM クエン酸緩衝液 pH4.0
1% Brij 35(和光純薬社製)
0.03% ブロモクレゾールグリーン(和光純薬社製)
<試験用具の作製>
図1を用いて試験用具の構成を説明する。実施例1で作製した各試験片1を直径4mmの大きさで4枚切り出した。血球分離膜2には、ポリスルフォンからなるフィルターを用い、直径10mmの大きさで1枚切り出した。試験用具は3枚のフィルムが重ねられた状態で構成されている。
上部のフィルムはカバー材5であり、中部のフィルムは中板6、下部のフィルムは支持体を兼ねた光学反射板7である。カバー材5は、厚さ0.2mmの透明PETフィルム(30mm×40mm)であり、直径8mmの血液滴下孔12が1箇所、試験片1と同数の直径1mmの通気孔3が設けられている。カバー材の下には中板6が配置されている、中板は厚さ0.4mmのPETフィルム(30mm×40mm)であり、試験片の数に対応した幅1mmの溝が血液滴下孔に対応する位置から放射状に4本形成されている。更に、試験片と血球分離膜に対応する位置に円形の保持部(図示せず)が設けられている。試験片の位置は毛細管上にあり、血液滴下孔と通気孔との間の経路になるように配置した。
さらに、中板6の下部には、支持体及び光学反射板7が配置されている。これは、厚さ0.6mmの白色PETフィルム(30mm×40mm)からなり、透明フィルムのカバー材5とともに中板を挟み込む形で毛細管4を形成している。なお、これら3枚のフィルムは両面テープで接着されている。
また、試験用具の下部にはペルチェ素子8からなる温度制御装置9が設けられ、各試験片をそれぞれ所望の温度に制御可能である。
<糖化アルブミンの測定>
健常者5検体、糖尿病患者5検体の全血検体を用いて糖化アルブミンの割合の測定を行った。糖化アルブミン濃度、糖化アミノ酸濃度及びアルブミン濃度は、ルシカGA用のキャリブレーター(旭化成社製)を別途測定して各濃度に換算した。検出部10には発光ダイオードを用いたデジタルファイバーセンサー11(キーエンス社製)を用い、検体滴下後の反射光を10分間測定し、記録した。
糖化アルブミンの割合は、全アルブミン濃度に対する糖化アルブミン濃度の割合のことであり、以下の式で表すことができる。
糖化アルブミンの割合(%)
=糖化アルブミン濃度(g/L)÷アルブミン濃度(g/L)×100
ここで、アルブミン濃度は、測定したアルブミン濃度を用い、糖化アルブミン濃度は、測定した糖化アルブミン濃度から測定した糖化アミノ酸濃度を差し引いたものを用いることで糖化アルブミン濃度を算出することができる。このようにして求めた糖化アルブミンの割合を表1の左欄に示す。
これから、血球分離膜により全血中の血球等の不要物質が除かれるため、本発明の試験用具を用いて全血検体から直接、糖化アルブミンを測定可能であることがわかる。
さらに、同じ全血検体を遠心分離後、ルシカGA試薬(旭化成製)を用いて自動分析装置で測定した結果(表1の右欄)ともよく一致しており、本発明の測定装置を用いて正確に測定が可能であることが明らかである。
Figure 2005172533
<試薬の蒸発に対する透明フィルムカバーの影響>
血球分離膜を用いずに、試験片の上面がカバーされた通常型と、試験片の上面に直径3mmの穴を開けた開放型の2種類の試験用具を実施例2の手順で作製した。
サンプルには、ルシカGA用キャリブレータH(旭化成社製)を用い、化学天秤中、室温にて、8μLを毛細管に直接吸わせて試験片に吸収させた。吸収させた瞬間を0秒とし、以後600秒まで30秒毎に重量を測定し、0秒時の重量からの残存重量%を計算した。結果を図2に示す。これから明らかなように、カバー無しの試験片では、10分間に40%も蒸発が進むのに対し、カバー有りの試験片では、10%しか蒸発しなかった。
従って、試験片の上面をカバーすることにより、測定中の試薬の蒸発を30%減少させることができ、より正確な測定が可能となることが明らかとなった。
<測定温度の影響>
検体にはルシカGA用のキャリブレーター(旭化成社製)を用い、反応温度を30℃、40℃、45℃、50℃に設定し、反射率の経時変化を測定した。結果を図3に示す。これから明らかなように、測定時温度30℃〜45℃までは、温度の上昇と共に試験片上の反応速度が加速しており、温度制御による安定した測定が可能となることが明らかとなった。
本発明は診療現場で迅速、簡便、安価に精度良く血液検体の測定が可能であり、臨床診断の分野で好適に利用できる。
本発明の試験用具の構成の1例を示す斜視図である。 本発明の実施例4に基づく本発明のグリコアルブミンの測定に於けるカバーの影響を示すグラフである。 本発明の実施例5に基づく本発明のグリコアルブミンの測定に於ける測定温度の影響を示すグラフである。
符号の説明
1 試験片
2 血球分離膜
3 通気孔
4 毛細管(溝)
5 カバー材
6 中板
7 支持体を兼ねた光学反射板7
8 ペルチェ素子
9 温度制御部
10 検出部
11 センサー
12 血液滴下孔

Claims (19)

  1. 血液中の特定成分を測定可能な試験片を備えた試験用具であって、試験片と毛細管で連結した血球分離可能部を有することを特徴とする試験用具。
  2. 試験片が、血液中の特定成分と反応する酵素を含むことを特徴とする請求項1に記載の試験用具。
  3. 血液中の特定成分と反応する酵素は、糖化アルブミンと反応する酵素であることを特徴とする請求項2に記載の試験用具。
  4. 糖化アルブミンと反応する酵素がプロテアーゼ及び糖化アミノ酸に作用する酵素である請求項3記載の試験用具。
  5. 試験片を複数有し、少なくとも、糖化アルブミンと反応する酵素を含む試験片と、アルブミンと反応する試薬を含む試験片とを備えている請求項1又は2に記載の試験用具。
  6. さらに、糖化アミノ酸を含む試験片を備えている請求項5に記載の試験用具。
  7. 試験片の反応を温度制御する手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の試験用具。
  8. 試験片の上面にカバーを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の試験用具。
  9. カバーが透明であることを特徴とする請求項8に記載の試験用具。
  10. 試験片上の反応物を検出する検出手段を備えていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の試験用具。
  11. 白色の光学反射板を試験片の下面に配置してなることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の試験用具。
  12. 毛細管中の液体の流れを制限する制御手段を含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の試験用具。
  13. 制御手段が、試験片に対する液体の流れに先行して毛細管から通気を行うために試験片毎に配置された通気孔であり、かつ、通気孔が試験片から所定の位置に配置されることにより試験片へ分配される液量を制御しうることを特徴とする請求項12に記載の試験用具。
  14. 以下の工程を含む血液成分の測定方法。
    (1)滴下された血液から血球を分離除去する工程
    (2)血球が分離除去された血液を毛細管現象を利用して試験片に導く工程
    (3)試験片上で血液中の特定成分と試験片に含まれる成分が反応する工程
    (4)反応物を検出する工程
  15. 試験片は、血液中の特定成分と反応する酵素を含む請求項14に記載の血液成分の測定方法。
  16. 試験片は、血液中の少なくとも糖化アルブミンと反応する酵素を含む試験片とアルブミンと反応する試薬を含む試験片とを含む請求項15に記載の血液成分の測定方法。
  17. 反応物の検出は比色法によることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の血液成分の測定方法。
  18. 反応物の検出を反射光を用いて測定することを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の血液成分の測定方法。
  19. 血液中の特定成分の濃度/割合を決定するための方法において、以下の工程を含む方法。
    (1)血液を請求項1〜13のいずれかに記載の試験用具に滴下して、一定の反応物を前記試験用具上に形成する工程
    (2)前記反応物を検出する工程
    (3)前記検出した反応物を前記血液中の成分の濃度に対して関連付ける工程
    (4)得られた前記濃度から求めたい成分の割合を計算する工程

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