JPH10197526A - 生化学分析装置及びこれに用いる試験片並びに生化学分 析方法 - Google Patents

生化学分析装置及びこれに用いる試験片並びに生化学分 析方法

Info

Publication number
JPH10197526A
JPH10197526A JP9002117A JP211797A JPH10197526A JP H10197526 A JPH10197526 A JP H10197526A JP 9002117 A JP9002117 A JP 9002117A JP 211797 A JP211797 A JP 211797A JP H10197526 A JPH10197526 A JP H10197526A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
test piece
biochemical analyzer
light source
reagent
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9002117A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2953418B2 (ja
Inventor
Soichi Saito
総一 齋藤
Atsushi Saito
敦 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP9002117A priority Critical patent/JP2953418B2/ja
Publication of JPH10197526A publication Critical patent/JPH10197526A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2953418B2 publication Critical patent/JP2953418B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】小型かつ安価で、多項目の成分を同時に測定可
能な、検体間の干渉の無い生化学分析装置を提供する。 【解決手段】上下2つの筐体1a,1bの一方に面光源
2を内蔵させる。他方には密着型イメージセンサ3を内
蔵させる。試験片5を、面光源2と密着型イメージセン
サ3との間に紙面右側から左側に向けて挿入する。試験
片5は、試薬層を固定化した空洞(反応室6)を複数有
する。密着型イメージセンサ3は、試験片5の各各の反
応室に対応する位置に光電変換素子を備える。試験片5
の各各の反応室は、細孔により試験片の外部に通じてい
る。試験に際し、予め試験片5の一端を検体液に浸漬
し、毛細管現象により検体液を反応室6に導入した後、
試験片5を上下の筐体1a,1b間に挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体試料中の特定
成分を計測するのに用いられる生化学分析装置及びこれ
に用いる試験片並びに生化学分析方法に関し、特に、医
療や健康管理に用いられる複数の成分を同時に計測する
ための生化学分析装置とこれに用いる試験片及びこれら
を用いた分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】尿や血液などの体液中に含まれる成分の
多項目測定は、通常、検体液と試薬とを混合したときの
呈色反応を利用して行われる。その場合、大型の臨床検
査装置においては、多数の試験管に体液を分注して測定
が行われる。しかし、より簡便には、紙やドライフィル
ムなどに試薬が固定化された試験片を検体液に一定時間
浸漬した後、その試験片の呈色度合いを光源とフォトセ
ンサとにより読み取ることが行われる。このような簡易
型分析装置の一例(従来例1)が、例えば特開昭61−
65145号公報に開示されている。図11は、同公報
記載の分析装置の構造を示す模式的断面図である。図1
1を参照すると、装置本体には、試験片53をセットす
る受け台51と、その上部に上方に回転可能な支持体5
2とが設けられている。試験片53には、試薬の層54
が固定化されている。そして、試験片53をセットした
ときに試薬層54が位置する部分の下方の受け台内部に
は、ガラス板55を介して光量を測定するためのフォト
ダイオード56が設置されている。一方、これに対向す
る位置の支持体52内部には、光源である発光ダイオー
ド57が設けられている。試験片53は、5×120m
m程度の紙やプラスチック片に、5×5mm位の大きさ
の試薬層54が一つ又は複数、固定化されたものであ
る。試薬層54は、体液と混合すると呈色反応を示す色
素などの試薬からなる。尚、図示されてはいないが、外
光を遮断するためのカバーが、全体を覆うように設けら
れている。
【0003】この分析装置を用いた体液成分の測定は、
下記のようにして行われる。 (1)先ず、試験片53を体液に浸漬し、試薬と体液と
を反応させる。 (2)試験片53を体液から引き上げ、一定時間放置す
る。 (3)試験片53を受け台51にセットする。 (4)発光ダイオード57が点灯し、試薬層54を透過
した光量をフォトダイオード56が測定する。 (5)本体に設けられた演算部(図示せず)が、測定さ
れた光量から吸光度を求める。 (6)演算部が、吸光度から物質濃度を計算する。 このようにして、物質濃度が求められる。
【0004】この分析装置によれば、体液中の特定物質
濃度を簡単に定量できる。更に、適当な試薬を用いるこ
とにより、体液中に含まれるさまざまな成分を定量する
ことが可能である。しかし、この方法には、受け台51
などに検体が付着することに起因して、検体間の干渉が
発生する恐れがある。又、これを放置すると、悪臭を発
生するなどの弊害が生じる。そのため、受け台51を含
む測定系を着脱自在にして、洗浄可能とする工夫がなさ
れている。尚、以上の例では試験片53の透過光を測定
していたが、反射光を用いる方法も広く用いられてい
る。
【0005】これに対し、複数の成分を同時に測定でき
る簡易型の生化学分析装置に関しては、その一例(従来
例2)が、特開平5−18966号公報に開示されてい
る。図12(a),(b)は、上記公報記載の分析装置
の構成を模式的に示す断面図である。図12を参照する
と、この分析装置には、有底筒状の防水性ケース61の
底部付近に窓がある。この窓は、透明板62、試薬63
及びろ紙64からなる試薬部により、密閉されている。
また、内部には、光源である発光ダイオード65と受光
素子であるフォトダイオード66とが、枠体67に支持
され、嵌合固定されている。成分測定は、防水性ケース
61を検体液に浸漬し、従来例1におけると同様の原理
に基いて行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に
よる分析装置には、下記するような問題点があった。先
ず、従来例1における問題点は、受け台の洗浄のために
測定以外の労力を必要とすることである。この洗浄を分
析の度に毎回行うと、1回の分析に要する時間が著しく
長くなってしまう。一方、これを避けるために洗浄を省
略すると、検体間の干渉が発生し測定の精度が低下して
しまう。すなわち、簡易型分析装置の本来の利点であ
る、簡便性と正確性とを両立させることが困難である。
【0007】一方、従来例2における問題点は、小型化
が困難なことである。従来例2で例示される従来の装置
では、光学系のみで、最低10cm3 以上の体積が必要
である。これは、以下の理由による。 (1)光源(発光ダイオード65)からの放射光が受光
素子(フォトダイオード66)に直接入射しないよう
に、両者の間に一定の距離を設けなければならない。 (2)隣接する光学系どうしの間に隔壁を設けなければ
ならない。 (3)外光を遮るためのカバーが必要である。 (4)それぞれの部品を数mm角以下に小型化すること
ができない。
【0008】従来例2における小型化の困難性は、上記
の理由による。
【0009】更に、同時測定の項目数を多くしょうとす
ると、上記の小型化の困難性に加えて、コストの増大と
いう問題も付随してくる。測定項目の増加ごとに光源や
受光素子などの部品点数が増加し装置が大型化するのみ
ならず、部品自体のコストや管理、組立てに伴うコスト
が増大してしまうからである。
【0010】従って本発明は、小型かつ安価でありなが
ら、多項目の成分を同時に測定することが可能な生化学
分析装置と、これを用いた分析方法を提供することを目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の生化学分析装置
は、検体液中の特定物質によって呈色反応を生起する試
薬層を複数箇所に配置した試験片を用いて前記特定物質
の定量分析を行う生化学分析装置であって、前記試験片
の呈色度合いを光学的に検知するための光学系と、その
光学系を収納し前記試験片が挿入される筐体とを含んで
なる生化学分析装置において、前記光学系は、各各の試
薬層に光を照射するための光源と、前記光源から各各の
試薬層を透過し又は試薬層で反射された光を受光する光
検出部とを備え、前記光学系の光検出部に、各各の試験
層に対応する位置に光電変換素子が設けられた構造の密
着型イメージセンサを用いたことを特徴とする。
【0012】本発明の生化学分析装置に用いる試験片
は、板状体で内部には細孔によって外部に連通する空洞
を複数有し、各各の空洞には試薬が固定化され、各各の
空洞を形成する少なくとも一方の壁が透明であることを
特徴とする。
【0013】本発明の生化学分析装置に用いる光学系の
光源は面光源であり、より望ましくは有機EL素子であ
る。
【0014】本発明の生化学分析方法は、上記の試験片
を用い、試験片の前記空洞から遠い方の端部を検体液に
浸漬して検体液を毛細管現象によって空洞に導入した
後、試験片を空洞に近い端から光学測定系を有する装置
本体に挿入して、試薬と検体液とにより生起する呈色反
応に基いて検体液中の特定物質の定量を行うことを特徴
とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。
【0016】(実施の形態1)図1は、第1の実施の形
態による分析装置の構造を示す斜視図である。図1を参
照して、上下2つの筐体1a、1bがある。下側の筐体
1aには面光源2が内蔵され、上側の筐体1bには密着
型イメージセンサ3が内蔵されている。面光源2と密着
型イメージセンサ3との間に、厚さ1mm前後、縦横1
0〜30mm程度のポケット4が形成されており、ここ
に試験片5が挿入される。
【0017】試験片5にはその内部に複数の反応室6が
設けられており、測定の際、反応室6は面光源2と密着
型イメージセンサ3との間に載置される。挿入された試
験片5は、一方の端が本体の外側に数cm突出する。
【0018】図2に、図1中の切断線A−aにおける模
式的断面図を示し、図3に、図1中のB−b切断線にお
ける模式的断面図を示す。又、図4に、試験片5の構造
を斜視図でしめす。図2を参照すると、ポケット4に試
験片5が挿入されている。反応室6は、面光源2と密着
型イメージセンサ3との間に位置するように、ほぼ密着
した状態で挟持されている。この反応室6は、毛細管8
によって、試験片5の両端に連通している。毛細管8の
直径は0.1〜1mm程度である。反応室6には、試薬
7が、固定化されている。面光源2には厚さ数mm以内
のものを用い、その幅は全ての反応室6をカバーできる
ようにしておく。薄膜の有機EL素子などは薄くて発光
面積が大きくとれるので、面光源2に好適である。或い
は、近傍に設けた発光ダイオードなどの光を均一に拡散
させる拡散板を、面光源2としても良い。これらの光源
には、対象物質に応じた波長の光を選択透過させるフィ
ルターを適宜付加する。一般的な測定では、波長540
〜640nmの光がよく用いられる。
【0019】次に、密着型イメージセンサ3は、光電変
換素子を1次元または2次元のアレイ状に配置したもの
であり、対象物に密着させた状態でその光学情報を読み
とるデバイスである。この密着型イメージセンサ3とし
ては、ガラス基板に非晶質シリコン薄膜を用いて光電変
換素子とスイッチングトランジスタとを形成したものが
一般的であるが、Si基板を用いたものもある。本実施
の形態には、どちらも用いることができる。密着型イメ
ージセンサ3は、その長さは試験片5の幅に応じて決
り、各反応室6に対応する位置に光電変換素子が設けら
れる構造とする。これらのことから、密着型イメージセ
ンサ3の大きさは、幅1〜5mm、長さ10〜30mm
程度、厚さ1mm前後となる。反応室6の数は通常数十
個内外であるので、上記の大きさの中にこれに相当する
数の光電変換素子を作り込むことは技術的に極めて容易
である。
【0020】図3を参照すると、密着型イメージセンサ
3の画素である光電変換素子9が、各反応室6に対応す
る位置に設けられている。又、面光源2には遮光膜10
が設けられ、反応室6に対応する場所にのみ光を放射す
るようになっている。光を放射する部分には、500〜
700nmの範囲内の特定波長のみを透過するフィルタ
ー11が設けられている。以上の構成により、隣接する
反応室6を透過した光は、互いに干渉することなく光電
変換素子に到達する。上記の光電変換素子9および光放
射部の面積は、反応室6より小さいことが望ましい。こ
れは、反応室6から放射される光以外の光を光電変換素
子9に入射させないためである。尚、図3では光電変換
素子9の数を4としているが、これに限られるものでは
ない。
【0021】次に、試験片5の斜視図を示す図4を参照
して、試験片5は、透明基板12と透明カバー13とか
らなる。透明基板12の左端付近には凹部が形成され、
これが反応室6となっている。反応室6は、直径が1〜
3mm程度、深さは0.1〜1mm程度である。又、透
明基板12には反応室6に連通し基板の左端、右端に至
る溝14が設けられており、透明基板12と透明カバー
13とを貼り合わせることによって毛細管8が形成され
る。試験片5は使い捨てであるので、その材質は安価で
あることが望ましい。例えばポリエチレン、ポリプロピ
レンなどが好適である。それぞれの反応室6には、測定
しようとする検体液と混合されて呈色反応を示す試薬7
が固定化されている。一般的な尿検査で行われるブドウ
糖、蛋白質、潜血、ウロビリノーゲンを測定する場合に
用いられる試薬の例を、表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】以上の構成とすることにより、隔壁を設け
ることなく、また部品点数を全く増加させることなく、
厚さ1cm弱、幅数cmの空間に独立した多数の生化学
反応測定光学系を形成することができる。又、上記の構
成では面光源2と密着型イメージセンサ3とを試験片5
に密着させているので、外光を遮断するためのカバーも
不要である。尚、図示はしていないが、筐体1には必要
に応じて、信号処理回路、電源、表示部なども内蔵され
る。
【0024】以下に、本実施の形態の測定方法につい
て、説明する。図5(a),(b)はそれぞれ、検体液
15の吸引方法および試験片5の本体へのセット方法を
示す模式的断面図である。図5を参照して、検体液15
を吸引するには、試験片の中程より反応室6側(図中の
矢印)を把持し、逆側の端部のみを検体液15に浸漬す
る。すると、検体液15は毛細管現象によって、反応室
6まで吸引される。次いで、反応室に達した検体液は試
薬と反応し、吸光度が変化する。続いて、この試験片5
を反応室6側から本体に挿入する。試験片5が挿入され
ると本体の電源が点灯し、測定が開始される。
【0025】次に、装置の動作を図面を参照しながら、
説明する。図6は、本装置の構成を示すブロック図であ
る。図6を参照して、面光源2が、電源21に接続され
ている。光電変換素子9は、駆動回路22及び信号処理
回路23に接続されている。信号処理回路23は、表示
部24及び記録部25に接続されている。面光源2から
放射された光は試験片5で物質濃度に応じた分だけ吸収
され、光電変換素子9に入射する。そして、ここで光量
が電気信号に変換され、信号処理回路23に出力され
る。次いで信号処理回路23は、出力信号を物質濃度に
変換し表示部24や記録部25に出力する。
【0026】以上述べてきたように、本実施の形態は、
以下の作用効果を奏する。 (1)光学系の体積を1/10程度に小型化できる。 (2)測定項目を増やしても体積の増加がない。 (3)試薬の使用量を1/10程度に削減できる。 (4)組立が容易である。 (5)本体に検体が付着せず、洗浄が不要である。 (6)検体間の干渉がない。 (7)外光を遮るカバーが不要で、装置を小型化でき
る。
【0027】(実施の形態2)図7に、本発明の第2の
実施の形態による分析装置の模式的断面図を示す。本実
施の形態は、面光源2として島状に形成された有機EL
素子を用いることにより、面光源に遮光膜を不要とした
例を示す。図7を参照して、ガラスからなる基板16上
に、面光源としての有機EL素子17が、島状に形成さ
れている。その島状有機EL素子の位置は、反応室6に
対応する位置である。このような構成とすることによ
り、遮光膜10が不要になる。有機EL素子17には様
々なものがあり、各種の発光物質それぞれに固有の発光
帯を有する。生体計測に通常用いられる500〜700
nmの範囲の発光をするものには、例えばペリレン、ク
マリン、アルミニウム錯体などがあり、これらは分子構
造に若干の変更を加えることにより、細かく発光特性を
制御できる。そのため、各画素ごとに適当な発光特性を
有する有機EL素子17を形成することによって、波長
を選択するフィルターが不要になる。本実施の形態で
は、以上の理由により、部品のコスト及びその管理、組
立てのコストを削減できる。又、有機EL素子17は数
V程度の低電圧で駆動でき消費電力も極めて小さいの
で、分析装置全体を長時間、電池で動作させることが可
能になる。
【0028】(発明の実施の形態3)図8に、本発明の
第3の実施の形態による分析装置の模式的断面図を示
す。図8を参照して、筐体1の中に下から順に、光源と
しての有機EL素子17と、受光素子としての密着型イ
メージセンサ3とが設けられている。筐体1の側壁は密
着型イメージセンサ3の表面よりも高くされており、試
験片5は密着型イメージセンサ3の上部に、筐体の側壁
に嵌合される。
【0029】ここで用いられる密着型イメージセンサ3
では、光電変換素子9は遮光膜18の上部に形成され、
有機EL素子17から発せられた光が裏面から直接入射
しないようになっている。一方、試験片5は、一方の面
が不透光性基板19であり、他方の面が透明カバー13
の構造となっており、透明カバー13が密着型イメージ
センサ3に接触するようにして、筐体1の側壁に嵌合さ
れる。
【0030】本実施の形態において生化学測定を行う場
合、有機EL素子17から発せられた光は、反応室6内
にある試薬7と検体液15との反応生成物による吸収を
受けた後、光電変換素子9に入射する。そして、光電変
換素子9によって読み取られた特定波長の光量変化か
ら、検体液15の特定成分が定量される。尚、遮光膜1
8と反応室6の側壁が有るので隣接する素子間の光が干
渉し合うことは殆どないが、さらに厳密な測定を行うに
は、試験片5の表面を反応室6上面を除いて遮光膜で覆
うと良い。
【0031】本実施の形態の分析装置は、有機EL素子
17、密着型イメージセンサ3と回路との接続を筐体1
の片側だけで行えるので、構成が簡単で組立も容易であ
る。又、試験片5の不透光性基板19と筐体1によって
外光が完全に遮断されるので、遮光用のカバー等が不要
になり、部品点数の削減と装置の小型化を図ることがで
きる。更に、反応室6の底面に金属薄膜を形成しておけ
ば、光電変換素子9に入射する光量を増大させることが
できる。
【0032】(実施の形態4)図9に、本発明の第4の
実施の形態による分析装置の模式的平面図を示す。図9
を参照して、密着型イメージセンサ3には、非晶質シリ
コンからなる光電変換素子9と、非晶質または多結晶シ
リコンのスイッチングトランジスタ36に加えて、多結
晶シリコンからなる駆動回路22が内蔵されている。こ
の駆動回路22は、光電変換素子9やスイッチングトラ
ンジスタ36と同一のプロセスで形成できるので、駆動
回路22を内蔵することによる製造コストの増加は、殆
ど無い。このため、全体として2割程度のコストダウン
が可能になる。又、さらに集積化を行うことによって、
信号処理回路の一部も取り込むことも可能である。
【0033】(実施の形態5)図10に、本発明の第5
の実施の形態による分析装置の模式的斜視図を示す。図
示するように、本実施の形態には、試験片5の長辺の一
方にハンドル31が設けられている。このハンドル31
を把持して検体液の吸引や本体へのセットを行うことに
よって、老人や症状の重い病人でも容易に取り扱うこと
ができる。尚、ハンドル31は両側に付けても良い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、生化学
分析装置の光学系の光検出部に、各各の試験層に対応す
る位置に光電変換素子が設けられた構造の密着型イメー
ジセンサを用いている。又、呈色反応を行わせるための
試験片の構造を、板状体で内部には細孔によって外部に
連通する空洞を複数有し、各各の空洞には試薬が固定化
され、各各の空洞を形成する少なくとも一方の壁が透明
な構造としている。そして、分析に際しては、試験片の
空洞から遠い方の端部を検体液に浸漬して、検体液を毛
細管現象によって空洞に導入している。
【0035】これにより本発明によれば、検体間の干渉
なしに生化学分析が行え、装置の洗浄が不要になる。
【0036】又、装置全体を大幅に小型かつ安価にでき
る。
【0037】更に、消費電力を小さくすることができ、
長時間の携帯使用を可能にできる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による生化学分析装
置の構造を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中のA−a切断線における断面図である。
【図3】図1中のB−b切断線断面における断面図であ
る。
【図4】第1の実施の形態による試験片の斜視図であ
る。
【図5】第1の実施の形態による生化学分析方法を説明
するための断面図である。
【図6】第1の実施の形態による生化学分析装置の構成
を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による生化学分析装
置の構造を示す模式的断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態による生化学分析装
置の構造を示す模式的断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態による密着型イメー
ジセンサの構成を示す模式的平面図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態による試験片の斜
視図である。
【図11】従来の生化学分析装置の一例を示す模式的断
面図である。
【図12】従来の生化学分析装置の他の例を示す模式的
断面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 筐体 2 面光源 3 密着型イメージセンサ 4 ポケット 5 試験片 6 反応室 7 試薬層 8 毛細管 9 光電変換素子 10,18 遮光膜 11 フィルタ 12 透明基板 13 透明カバー 14 溝 15 検体液 16 基板 17 有機EL素子 19 不透光性基板 21 電源 22 駆動回路 23 信号処理回路 24 表示部 25 記録部 31 ハンドル

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体液中の特定物質によって呈色反応を
    生起する試薬層を複数箇所に配置した試験片を用いて前
    記特定物質の定量分析を行う生化学分析装置であって、
    前記試験片の呈色度合いを光学的に検知するための光学
    系と、その光学系を収納し前記試験片が挿入される筐体
    とを含んでなる生化学分析装置において、 前記光学系は、各各の試薬層に光を照射するための光源
    と、前記光源から各各の試薬層を透過し又は試薬層で反
    射された光を受光する光検出部とを備え、 前記光学系の光検出部に、各各の試験層に対応する位置
    に光電変換素子が設けられた構造の密着型イメージセン
    サを用いたことを特徴とする生化学分析装置。
  2. 【請求項2】 前記密着型イメージセンサの光電変換素
    子が設けられた面とは異なる面の側に前記光源を設け、
    前記光源から前記試薬層に照射された光の反射光を前記
    密着型イメージセンサで受光する構成であることを特徴
    とする請求項1記載の生化学分析装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の生化学分析装置に用い
    る試験片であって、板状体で内部には細孔によって外部
    に連通する空洞を複数有し、各各の空洞には試薬が固定
    化され、各各の空洞を形成する少なくとも一方の壁が透
    明であることを特徴とする生化学分析装置用の試験片。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の生化学分析装置に用い
    る試験片であって、板状体で内部には細孔によって外部
    に連通する空洞を複数有し、各各の空洞には試薬が固定
    化され、板状体の前記空洞を形成する一方の面が不透光
    性で、他方の面の少なくとも空洞の上部が透明であるこ
    とを特徴とする生化学分析装置用の試験片。
  5. 【請求項5】 前記密着型イメージセンサの光電変換素
    子に非晶質シリコンを用いたことを特徴とする請求項1
    記載の生化学分析装置。
  6. 【請求項6】 前記密着型イメージセンサが多結晶シリ
    コンを用いた駆動回路を内蔵することを特徴とする請求
    項1記載の生化学分析装置。
  7. 【請求項7】 前記光学系の光源が面光源であることを
    特徴とする請求項1記載の生化学分析装置。
  8. 【請求項8】 前記光学系の光源が有機EL素子である
    ことを特徴とする請求項1記載の生化学分析装置。
  9. 【請求項9】 前記光学系の光源が前記試薬層に対応す
    る位置に前記試薬層とほぼ同じ大きさにパターン化され
    た有機EL素子であることを特徴とする請求項8記載の
    生化学分析装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の有機EL素子の少なくとも
    一つが他と異なる発光特性を有することを特徴とする請
    求項9記載の生化学分析装置。
  11. 【請求項11】 板状体で内部には細孔によって外部に
    連通する空洞を複数有し、各各の空洞には試薬が固定化
    され、各各の空洞を形成する少なくとも一方の壁が透明
    な構造の試験片を用い、 前記試験片の前記空洞から遠い方の端部を検体液に浸漬
    して、検体液を毛細管現象によって前記空洞に導入し、 前記試験片を、前記空洞に近い端から、光学測定系を有
    する装置本体に挿入して、 前記試薬と前記検体液とにより生起する呈色反応に基い
    て検体液中の特定物質の定量を行うことを特徴とする生
    化学分析方法。
JP9002117A 1997-01-09 1997-01-09 生化学分析装置 Expired - Fee Related JP2953418B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9002117A JP2953418B2 (ja) 1997-01-09 1997-01-09 生化学分析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9002117A JP2953418B2 (ja) 1997-01-09 1997-01-09 生化学分析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10197526A true JPH10197526A (ja) 1998-07-31
JP2953418B2 JP2953418B2 (ja) 1999-09-27

Family

ID=11520417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9002117A Expired - Fee Related JP2953418B2 (ja) 1997-01-09 1997-01-09 生化学分析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2953418B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004354388A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Bayer Healthcare Llc 試験センサ及び同センサを製造する方法
JP2005172533A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Asahi Kasei Pharma Kk 試験用具及び測定方法
KR100538389B1 (ko) * 2002-04-08 2005-12-22 대한제당 주식회사 화학 반응기용 형광 표지의 검출용 감광 다이오드
US7113875B2 (en) 2002-03-28 2006-09-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Humoral testing unit and a humoral testing apparatus
JP2007528491A (ja) * 2004-03-05 2007-10-11 バイエル・ヘルスケア・エルエルシー 画像システムアレイを有するハンディ型光学診断装置
JP2008096426A (ja) * 2006-09-13 2008-04-24 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 検査素子及び検査容器
US7460222B2 (en) 2002-11-22 2008-12-02 Roche Diagnostics Operations, Inc. Measuring device for the optical analysis of a test strip
US7850909B2 (en) 2002-09-26 2010-12-14 Arkray, Inc. Analytical tool
KR101035230B1 (ko) * 2009-03-19 2011-05-18 주식회사 엑스엘 바이오 광검출부를 이용한 시료측정장치
US7969569B2 (en) 2006-10-16 2011-06-28 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Method for detecting trace substance using organic electroluminescent device
US8303908B2 (en) 2002-10-28 2012-11-06 Arkray, Inc. Analyzing tool and device
EP2617834A1 (en) 2012-01-22 2013-07-24 ARKRAY, Inc. Method for producing dry reagent, dry reagent, and analysis tool using same
JP2014098645A (ja) * 2012-11-15 2014-05-29 Oem System Co Ltd 体液成分分析装置および体液成分分析方法
US8951483B2 (en) 2006-09-13 2015-02-10 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Examination element and examination container
WO2015173916A1 (ja) * 2014-05-14 2015-11-19 株式会社オーイーエムシステム 体液成分分析装置および体液成分分析方法
JP2019516996A (ja) * 2016-05-23 2019-06-20 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 流体サンプルアナライザ

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7113875B2 (en) 2002-03-28 2006-09-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Humoral testing unit and a humoral testing apparatus
KR100538389B1 (ko) * 2002-04-08 2005-12-22 대한제당 주식회사 화학 반응기용 형광 표지의 검출용 감광 다이오드
US7850909B2 (en) 2002-09-26 2010-12-14 Arkray, Inc. Analytical tool
US8303908B2 (en) 2002-10-28 2012-11-06 Arkray, Inc. Analyzing tool and device
US7460222B2 (en) 2002-11-22 2008-12-02 Roche Diagnostics Operations, Inc. Measuring device for the optical analysis of a test strip
US8506903B2 (en) 2003-05-29 2013-08-13 Bayer Healthcare Llc Test sensor and method for manufacturing the same
JP2004354388A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Bayer Healthcare Llc 試験センサ及び同センサを製造する方法
US8153081B2 (en) 2003-05-29 2012-04-10 Bayer Healthcare Llc Test sensor and method for manufacturing the same
JP4626938B2 (ja) * 2003-12-10 2011-02-09 旭化成ファーマ株式会社 試験用具及び測定方法
JP2005172533A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Asahi Kasei Pharma Kk 試験用具及び測定方法
JP2007528491A (ja) * 2004-03-05 2007-10-11 バイエル・ヘルスケア・エルエルシー 画像システムアレイを有するハンディ型光学診断装置
JP2008096426A (ja) * 2006-09-13 2008-04-24 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 検査素子及び検査容器
US9341577B2 (en) 2006-09-13 2016-05-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Examination element and examination container
US8951483B2 (en) 2006-09-13 2015-02-10 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Examination element and examination container
US7969569B2 (en) 2006-10-16 2011-06-28 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Method for detecting trace substance using organic electroluminescent device
KR101035230B1 (ko) * 2009-03-19 2011-05-18 주식회사 엑스엘 바이오 광검출부를 이용한 시료측정장치
EP2617834A1 (en) 2012-01-22 2013-07-24 ARKRAY, Inc. Method for producing dry reagent, dry reagent, and analysis tool using same
US8999662B2 (en) 2012-01-22 2015-04-07 Arkray, Inc. Method for producing dry reagent, dry reagent, and analysis tool using same
JP2014098645A (ja) * 2012-11-15 2014-05-29 Oem System Co Ltd 体液成分分析装置および体液成分分析方法
WO2015173916A1 (ja) * 2014-05-14 2015-11-19 株式会社オーイーエムシステム 体液成分分析装置および体液成分分析方法
JP2019516996A (ja) * 2016-05-23 2019-06-20 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 流体サンプルアナライザ
US11519845B2 (en) * 2016-05-23 2022-12-06 Siemens Healthineers Nederland B.V. Device for use in fluid sample analysis

Also Published As

Publication number Publication date
JP2953418B2 (ja) 1999-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2953418B2 (ja) 生化学分析装置
US10383606B1 (en) Toilet based urine analysis system
EP1942332B1 (en) Measuring device, measuring apparatus and method of measuring
KR101257299B1 (ko) 휴대형 배뇨 분석용 디지털 리더기
EP2810044B1 (en) Mechanical washing and measuring device for performing analyses
WO2015130233A1 (en) Urinalysis device for quantitative urinalysis
US20180231470A1 (en) Multiple analyte detection systems and methods of detecting multiple analytes
CA2778773A1 (en) Devices, methods, and kits for determining analyte concentrations
EP0855591A2 (en) Improvements in or relating to sensors
KR20190059307A (ko) 분석 테스트 장치
CN110892247B (zh) 用于执行光学和电化学测定的设备、系统和方法
CN110869745B (zh) 用于执行光学测定的设备、系统和方法
CN110869746B (zh) 利用通用电路系统执行光学和电化学测定的技术
WO2001069248A2 (en) An immunoassay diagnostic probe and its use
EP0357625B1 (en) Assay apparatus and use thereof
US20080044842A1 (en) Biological Test Strip
JPH04372861A (ja) 液面検出装置
JPS6319520A (ja) 液面検出装置
CN101233408A (zh) 测定仪器、测定装置和测定方法
JP2008039546A (ja) 攪拌装置およびそれを備えた測定装置
WO2002065105A1 (en) Swabbing and assaying structures
JP2010271040A (ja) サンプリング方法、測定方法及び測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990615

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees