以下に本発明の実施の形態を示す。本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
なお、本明細書でいう半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指すものとする。
本実施の形態を、図1(A)〜図1(B)、図2(A)〜図2(B)、図3(A)〜図3(B)、図4(A)〜図4(B)、図5、図6、図7(A)〜図7(B)、図8、図9(A)〜図9(C)、図10(A)〜図10(C)、図11(A)〜図11(B)、図12、図13、図14、図15(A)〜図15(B)、図16(A)〜図16(E)、図17、図18、図19、図20を用いて説明する。
尿検査用の容器111、例えば有底筒状体物、具体的には紙コップの内部に貼り付けられた検査用の検査素子101は(図1(A)参照)、ポリイミド等の樹脂からなる基板102と基板上に設けられたチップ105と、銅などの導電体からなるアンテナ103と、基板上に設けられた発光素子(発光ダイオード(LED))104と、チップ105上に設けられた透光性の保護膜107と、保護膜107上に設けられた試薬部108と、試薬部108上に設けられた吸湿部109とからなる(図1(B)参照)。なお図1(B)では、チップ105を保護する透光性のパシベーション膜106を設けているが、保護膜107があるので、パシベーション膜106を形成しなくてもよい。
なお吸湿部109に用いられる吸湿材は、検体、本実施の形態では液体を吸湿するものであれば材料であればよく、例えば樹脂や多孔体などが挙げられる。
従来使用した尿検査用の紙コップ内部(好ましくは底部)に、検査用の検査素子を貼り付ける。紙コップ内に収集された尿(検体)を検査素子の上面に設けられた試験紙が反応し、その反応を検査素子に搭載されたフォトセンサによって読み取り、検査結果のデータを無線交信可能な半導体装置に送り、検査素子に搭載された無線交信可能な半導体装置が情報を電子化し無線交信可能な半導体装置に内蔵されたメモリに、一時蓄積する。リーダで読み取った情報は、リーダに一時保存され、尿自動検査装置に送信される(パケット通信)。さらに分析装置を通過し分析結果を付与された情報は、各患者ごとに分けられたデータベースに加えられる。
近年様々なメーカから尿試験紙が販売されているがそれぞれ判定値が異なることから、日本臨床検査標準協議会(JCCCS)の尿検査標準化委員会は、尿検査紙の糖、蛋白、潜血の標準化を進めている。本検査装置の上記の基準を用いた検査装置とすることが好ましい。
また試験紙や試薬部、あるいはフォトセンサの感度等を変えれば、尿検査だけではなく、様々な液体の検査及びデータ化が可能である。例えば、血液検査、水質検査など、様々な分野に援用でき、検査の迅速化と効率化を図ることが可能となる。
チップ105内には、センサとしてフォトセンサ(光電変換装置)202、無線交信可能な半導体装置201、光源として発光ダイオード(LED)203が設けられており(図2(A)参照)、必要であればそれぞれの素子に電源を供給する手段として、RF(Radio Frequency)バッテリ204を配置してもよい(図2(B)参照)。なお、LED104とLED203は、いずれか一方を設ければよい。ただし後述のようにLED104及びLED203は設けなくてもよい。
図2(A)では、同一平面上にフォトセンサ202、無線交信可能な半導体装置201、LED203を配置する。また図2(B)では、同一平面上にフォトセンサ202、無線交信可能な半導体装置201、LED203、バッテリ204を配置する。一方、それぞれの素子を別々の基板に形成し、それらを貼り合わせて形成してもよい。図3(A)に、無線交信可能な半導体装置201、フォトセンサ202、LED203を貼り合わせたチップ105、図3(B)に、無線交信可能な半導体装置201、フォトセンサ202、LED203、バッテリ204を貼り合わせたチップ105を示す。無線交信可能な半導体装置201、フォトセンサ202、LED203、バッテリ204の積層の順番は図3(A)あるいは図3(B)に示すものでなくてもよい。各基板に貫通孔を設け、導電材料によって各基板を電気的に接続させる。またLED203は面発光させてもよい。
またLED104及びLED203はフォトセンサ202が検知できるほど十分な光が得られた場合は設けなくてもよい。あるいは容器111の底面、あるいは全面を透光性の材料で形成し、検査素子101の外部に設けられた光源からの光を、容器111の透光性の材料で形成された領域を介して取り込み、フォトセンサ202による検知を行ってもよい。
図4(A)〜図4(B)、図5、図7(A)〜図7(B)、図8、図9(A)〜図9(C)、図10(A)〜図10(C)、図11(A)〜図11(B)、を用いて、フォトセンサ202について説明を行う。本実施の形態のフォトセンサ202は、フォトダイオード303と、フォトダイオード303の出力電流(光電流)を増幅する増幅回路301を有している。図4(A)は、フォトセンサ202の上面図、図4(B)は回路図を示している。なお必要であればその他の処理回路307、例えば出力電流を処理して無線交信可能な半導体装置201に送るための信号に変換する処理回路、フォトダイオード303の出力を読み取る信号処理回路と、前記信号処理回路の出力を外部装置に出力する通信回路等を設けてもよい。
本実施の形態では、増幅回路301としてカレントミラー回路を用い、その基本構成として、参照側の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor(TFT))304と増幅側のTFT305を設ける。
図4(B)では、カレントミラー回路301を構成するTFT304のゲート電極は、カレントミラー回路301を構成するもう1つのTFT305のゲート電極に電気的に接続され、更にTFT304のソース電極またはドレイン電極の一方であるドレイン電極(「ドレイン端子」ともいう)に電気的に接続されている。
TFT304のドレイン端子は、フォトダイオード303、TFT305のドレイン端子、及び高電位電源VDDに電気的に接続されている。
TFT304のソース電極またはドレイン電極の他方であるソース電極(「ソース端子」ともいう)は、低電位電源VSS及びTFT305のソース端子に電気的に接続されている。
図4(B)では、カレントミラー回路301を構成するTFT305のゲート電極は、TFT304のゲート電極及びドレイン端子に電気的に接続されている。
また、TFT304及びTFT305のゲート電極は互いに接続されているので共通の電位が印加される。
図4(B)では2個のTFTによる、カレントミラー回路の例を図示している。この時、TFT304とTFT305が同一の特性を有する場合、参照電流と出力電流の比は、1:1の関係となる。
出力値をn倍とするための回路構成を図7(A)及び図7(B)に示す。図7(A)の回路構成は、図4(B)のTFT305をn個にしたものに相当する。図7(A)に示すようにnチャネル型TFT304とnチャネル型TFT305の比を1:nにすることで、出力値をn倍とすることが可能となる。これは、TFTのチャネル幅Wを増加させ、TFTに流すことのできる電流の許容量をn倍とすることと同様の原理である。
例えば、出力値を100倍に設計する場合、nチャネルTFT304を1個、nチャネル型TFT305を100個並列接続することで、目標とした電流を得ることが可能となる。
図7(A)中の回路318i(回路318a、回路318b、等)の詳細な回路構成を図7(B)に示す。
図7(B)の回路構成は、図4(B)及び図7(A)の回路構成を基にしており、同じ素子は同じ符号で表されている。すなわち、TFT305iのゲート電極は、端子319iに電気的に接続されており、またTFT305iのドレイン端子は、端子320iに電気的に接続されている。またTFT305iのソース端子は、端子321iに電気的に接続されている。
なお図7(A)中の回路318a、回路318b、等を、説明するために、そのうちの1つである回路318iを図7(B)に示している。回路318iは図4(B)及び図7(A)の回路構成を基にしているので、図7(B)の符号において「i」の付いている符号は、図4(B)の「i」の付いていない符号と同じものである。すなわち、例えば図4(B)のTFT305と図7(B)のTFT305iは同じものである。
したがって図7(A)においては、nチャネル型TFT305は、n個のnチャネル型TFT305a、305b、305i、等から構成されていることとなる。これによりTFT304に流れる電流がn倍に増幅されて出力される。
尚、図7(A)及び図7(B)において図4(B)と同じものを指示している場合は、同じ符号で示してある。
また、図4(B)はカレントミラー回路301を、nチャネル型TFTを用いた等価回路として図示したものであるが、このnチャネル型TFTに代えてpチャネル型TFTを用いてもよい。
増幅回路をpチャネル型TFTで形成する場合は、図8に示す等価回路となる。図8に示すように、カレントミラー回路333はpチャネル型TFT331及び332を有している。なお図4(B)と図8で同じものは同じ符号で示している。
図4(B)のTFT304及び305を含むカレントミラー回路301及びフォトダイオード303を含む回路の断面図を図5に示す。
図5において、基板210、下地絶縁膜212、ゲート絶縁膜213を示している。
また、接続電極285、端子電極281、TFT304のソース電極またはドレイン電極282、及びTFT305のソース電極またはドレイン電極283は、高融点金属膜と低抵抗金属膜(アルミニウム合金または純アルミニウムなど)との積層構造となっている。ここでは、ソース電極またはドレイン電極282及び283は、チタン膜(Ti膜)とアルミニウム膜(Al膜)とTi膜とを順に積み重ねた三層構造とする。
図5における、接続電極285、端子電極281、TFT304のソース電極またはドレイン電極282、及びTFT305のソース電極またはドレイン電極283は、高融点金属膜と低抵抗金属膜との積層構造となっている。
このような低抵抗金属膜として、アルミニウム合金または純アルミニウムなどが挙げられる。また本実施の形態では、このような高融点金属膜と低抵抗金属膜との積層構造として、チタン膜(Ti膜)とアルミニウム膜(Al膜)とTi膜とを順に積み重ねた三層構造とする。
また、高融点金属膜と低抵抗金属膜との積層構造の代わりに、単層の導電膜により形成することもできる。このような単層の導電膜として、チタン(Ti)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ネオジウム(Nd)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層膜、或いは、これらの窒化物、例えば、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタル、窒化モリブデンからなる単層膜を用いることができる。
また図5においては、nチャネル型TFT304及び305は1つのチャネル形成領域を含む構造(本明細書では「シングルゲート構造」という)のトップゲート型TFTの例を示しているが、チャネル形成領域が複数ある構造にしてオン電流値のバラツキを低減させてもよい。
また、オフ電流値を低減するため、nチャネル型TFT304及び305に低濃度ドレイン(Lightly Doped Drain(LDD))領域を設けてもよい。LDD領域とは、チャネル形成領域と、高濃度に不純物元素を添加して形成するソース領域またはドレイン領域との間に低濃度に不純物元素を添加した領域のことであり、LDD領域を設けると、ドレイン領域近傍の電界を緩和してホットキャリア注入による劣化を防ぐという効果がある。
また、ホットキャリアによるオン電流値の劣化を防ぐため、nチャネル型TFT304及び305を、ゲート絶縁膜を介してLDD領域をゲート電極と重ねて配置させた構造(本明細書では「GOLD(Gate−drain Overlapped LDD)構造」と呼ぶ)としてもよい。
GOLD構造を用いた場合、LDD領域ゲート電極と重ねて形成しなかった場合よりも、さらにドレイン領域近傍の電界を緩和してホットキャリア注入による劣化を防ぐ効果がある。このようなGOLD構造とすることで、ドレイン領域近傍の電界強度が緩和されてホットキャリア注入を防ぎ、劣化現象の防止に有効である。
またカレントミラー回路301を形成するTFT304及びTFT305は、トップゲート型TFTだけでなく、ボトムゲート型TFT、例えば逆スタガ型TFTでもよい。
また、配線215はTFT304のドレイン配線(ドレイン電極とも呼ぶ)またはソース配線(ソース電極とも呼ぶ)と接続している。また、層間絶縁膜216、層間絶縁膜217、接続電極285を有している。なお、層間絶縁膜217は、CVD法により形成される酸化珪素膜を用いることが好ましい。層間絶縁膜217をCVD法で形成する酸化珪素膜とすると固着強度が向上する。
また、端子電極250は、配線215と同一工程で形成され、端子電極281は接続電極285と同一工程で形成されている。
また、端子電極221は、半田264で基板260の電極261に実装されている。また、端子電極222は端子電極221と同一工程で形成され、半田263で基板260の電極262に実装されている。
以下に、図5に示す、フォトダイオード303、並びにTFT304及び305を有するカレントミラー回路301を含む半導体装置を作製する工程について、図5、図9(A)〜図9(C)、図10(A)〜図10(C)、図11(A)〜図11(B)を用いて説明する。
まず、基板(第1の基板210)上に素子を形成する。ここでは基板210として、ガラス基板の一つであり市販されている無アルカリガラス基板を用いる。
次いで、プラズマCVD法で下地絶縁膜212となる窒素を含む酸化珪素膜(膜厚100nm)を形成し、さらに大気にふれることなく、半導体膜例えば水素を含む非晶質珪素膜(膜厚54nm)を積層形成する。また、下地絶縁膜212は酸化珪素膜、窒化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜を用いた積層してもよい。例えば、下地絶縁膜212として、酸素を含む窒化珪素膜を50nm、さらに窒素を含む酸化珪素膜を100nm積層した膜を形成してもよい。なお、窒素を含む酸化珪素膜や窒化珪素膜は、ガラス基板からのアルカリ金属などの不純物拡散を防止するブロッキング層として機能する。
次いで、上記非晶質珪素膜を固相成長法、レーザ結晶化方法、触媒金属を用いた結晶化方法などにより結晶化させて、結晶構造を有する半導体膜(結晶性半導体膜)、例えば多結晶珪素膜を形成する。ここでは、触媒元素を用いた結晶化方法を用いて多結晶珪素膜を得る。重量換算で10ppmのニッケルを含む溶液をスピナーを用いて非晶質珪素膜表面に添加する。なお、スピナーで添加する方法に代えてスパッタ法でニッケル元素を全面に散布する方法を用いてもよい。次いで、加熱処理を行い結晶化させて結晶構造を有する半導体膜(ここでは多結晶珪素膜)を形成する。ここでは熱処理(500℃、1時間)の後、結晶化のための熱処理(550℃、4時間)を行って多結晶珪素膜を得る。
次いで、多結晶珪素膜表面の酸化膜を希フッ酸等で除去する。その後、結晶化率を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修するためのレーザビームの照射を行う。
なお、非晶質珪素膜をレーザ結晶化方法で結晶化して結晶性半導体膜を得る場合、もしくは結晶構造を有する半導体膜を得た後結晶粒内に残される欠陥を補修するためにレーザ照射を行う場合には、以下に述べるレーザ照射方法で行えばよい。
レーザ照射は、連続発振型のレーザビーム(CWレーザビーム)やパルス発振型のレーザビーム(パルスレーザビーム)を行うことができる。ここで用いることができるレーザビームは、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザなどの気体レーザ、単結晶のYAG、YVO4、フォルステライト(Mg2SiO4)、YAlO3、GdVO4、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y2O3、YVO4、YAlO3、GdVO4に、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザビームの基本波、及びこれらの基本波の第2高調波から第4高調波のレーザビームを照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。例えば、Nd:YVO4レーザ(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。このときレーザのエネルギー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。
なお、単結晶のYAG、YVO4、フォルステライト(Mg2SiO4)、YAlO3、GdVO4、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y2O3、YVO4、YAlO3、GdVO4に、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、Arイオンレーザ、Krイオンレーザ、またはTi:サファイアレーザは、連続発振をさせることが可能であり、Qスイッチ動作やモード同期などを行うことによって10MHz以上の発振周波数でパルス発振をさせることも可能である。10MHz以上の発振周波数でレーザビームを発振させると、半導体膜がレーザによって溶融してから固化するまでの間に、次のパルスが半導体膜に照射される。従って、発振周波数が低いパルスレーザを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるため、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。
媒質としてセラミック(多結晶)を用いると、短時間かつ低コストで自由な形状に媒質を形成することが可能である。単結晶を用いる場合、通常、直径数mm、長さ数十mmの円柱状の媒質が用いられているが、セラミックを用いる場合はさらに大きいものを作ることが可能である。
発光に直接寄与する媒質中のNd、Ybなどのドーパントの濃度は、単結晶中でも多結晶中でも大きくは変えられないため、濃度を増加させることによるレーザの出力向上にはある程度限界がある。しかしながら、セラミックの場合、単結晶と比較して媒質の大きさを著しく大きくすることができるため大幅に出力が向上する。
さらに、セラミックの場合では、平行六面体形状や直方体形状の媒質を容易に形成することが可能である。このような形状の媒質を用いて、発振光を媒質の内部でジグザグに進行させると、発振光路を長くとることができる。そのため、増幅が大きくなり、大出力で発振させることが可能になる。また、このような形状の媒質から射出されるレーザビームは射出時の断面形状が四角形状であるため、丸状のビームと比較すると、線状ビームに整形するのに有利である。このように射出されたレーザビームを、光学系を用いて整形することによって、短辺の長さ1mm以下、長辺の長さ数mm〜数mの線状ビームを容易に得ることが可能となる。また、励起光を媒質に均一に照射することにより、線状ビームは長辺方向にエネルギー分布の均一なものとなる。
この線状ビームを半導体膜に照射することによって、半導体膜の全面をより均一にアニールすることが可能になる。線状ビームの両端まで均一なアニールが必要な場合は、その両端にスリットを配置し、エネルギーの減衰部を遮光するなどの工夫が必要となる。
なお、レーザ照射を大気中、または酸素雰囲気中で行う場合は、レーザビームの照射により表面に酸化膜が形成される。
次いで、上記レーザビームの照射により形成された酸化膜に加え、オゾン水で表面を120秒処理して合計1〜5nmの酸化膜からなるバリア層を形成する。このバリア層は、結晶化させるために添加した触媒元素、例えばニッケル(Ni)を膜中から除去するために形成する。ここではオゾン水を用いてバリア層を形成したが、酸素雰囲気下の紫外線の照射で結晶構造を有する半導体膜の表面を酸化する方法や酸素プラズマ処理により結晶構造を有する半導体膜の表面を酸化する方法やプラズマCVD法やスパッタ法や蒸着法などで1〜10nm程度の酸化膜を堆積してバリア層を形成してもよい。また、バリア層を形成する前にレーザビームの照射により形成された酸化膜を除去してもよい。
次いで、バリア層上にスパッタ法にてゲッタリングサイトとなるアルゴン元素を含む非晶質珪素膜を10nm〜400nm、ここでは膜厚100nmで成膜する。ここでは、アルゴン元素を含む非晶質珪素膜は、シリコンターゲットを用いてアルゴンを含む雰囲気下で形成する。プラズマCVD法を用いてアルゴン元素を含む非晶質珪素膜を形成する場合、成膜条件は、モノシランとアルゴンの流量比(SiH4:Ar)を1:99とし、成膜圧力を6.665Paとし、RFパワー密度を0.087W/cm2とし、成膜温度を350℃とする。
その後、650℃に加熱された炉に入れて3分の熱処理を行い触媒元素を除去(ゲッタリング)する。これにより結晶構造を有する半導体膜中の触媒元素濃度が低減される。炉に代えてランプアニール装置を用いてもよい。
次いで、バリア層をエッチングストッパとして、ゲッタリングサイトであるアルゴン元素を含む非晶質珪素膜を選択的に除去した後、バリア層を希フッ酸で選択的に除去する。なお、ゲッタリングの際、ニッケルは酸素濃度の高い領域に移動しやすい傾向があるため、酸化膜からなるバリア層をゲッタリング後に除去することが望ましい。
なお、触媒元素を用いて半導体膜の結晶化を行わない場合には、上述したバリア層の形成、ゲッタリングサイトの形成、ゲッタリングのための熱処理、ゲッタリングサイトの除去、バリア層の除去などの工程は不要である。
次いで、得られた結晶構造を有する半導体膜(例えば結晶性珪素膜)の表面にオゾン水で薄い酸化膜を形成した後、フォトマスクを用いてレジストからなるマスクを形成し、所望の形状にエッチング処理して島状に分離された半導体膜(本明細書では「島状半導体領域」という)231及び232を形成する(図9(A)参照)。島状半導体領域を形成した後、レジストからなるマスクを除去する。
次いで、必要があればTFTのしきい値を制御するために微量な不純物元素(ホウ素またはリン)のドーピングを行う。ここでは、ジボラン(B2H6)を質量分離しないでプラズマ励起したイオンドープ法を用いる。
次いで、フッ酸を含むエッチャントで酸化膜を除去すると同時に島状半導体領域231及び232の表面を洗浄した後、ゲート絶縁膜213となる珪素を主成分とする絶縁膜を形成する。ここでは、プラズマCVD法により115nmの厚さで窒素を含む酸化珪素膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成する。
次いで、ゲート絶縁膜213上に金属膜を形成した後、ゲート電極234及びゲート電極235、配線214及び配線215、端子電極250を形成する(図9(B)参照)。
また、ゲート電極234及びゲート電極235、配線214及び配線215、端子電極250として、チタン(Ti)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ネオジウム(Nd)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層膜、或いは、これらの窒化物、例えば、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタル、窒化モリブデンからなる単層膜を用いることができる。
また、上記の単層膜の代わりに積層膜を用いてもよい。例えば、ゲート電極234及びゲート電極235、配線214及び配線215、端子電極250として、窒化タンタル及びタングステン(W)をそれぞれ30nm、370nm積層した膜を用てもよい。
次いで、島状半導体領域231及び島状半導体領域232への一導電型を付与する不純物の導入を行って、TFT305のソース領域またはドレイン領域237、及びTFT304のソース領域またはドレイン領域238の形成を行う。本実施の形態ではnチャネル型TFTを形成するので、n型の不純物、例えばリン(P)、砒素(As)を島状半導体領域231及び島状半導体領域232に導入する(図9(C)参照)。
次いで、CVD法により酸化珪素膜を含む第1の層間絶縁膜(図示しない)を50nm形成した後、それぞれの島状半導体領域に添加された不純物元素を活性化処理する工程を行う。この活性化工程は、ランプ光源を用いたラピッドサーマルアニール法(RTA法)、或いはYAGレーザまたはエキシマレーザを裏面から照射する方法、或いは炉を用いた熱処理、或いはこれらの方法のうち、いずれかと組み合わせた方法によって行う。
次いで、水素及び酸素を含む窒化珪素膜を含む第2の層間絶縁膜216を、例えば10nmの膜厚で形成する。
次いで、第2の層間絶縁膜216上に絶縁物材料から成る第3の層間絶縁膜217を形成する(図10(A)参照)。第3の層間絶縁膜217はCVD法で得られる絶縁膜を用いることができる。本実施の形態においては密着性を向上させるため、第3の層間絶縁膜217として、900nmの膜厚で形成した窒素を含む酸化珪素膜を形成する。
次に、熱処理(300〜550℃で1〜12時間の熱処理、例えば窒素雰囲気中410℃で1時間)を行い、島状半導体膜を水素化する。この工程は第2の層間絶縁膜216に含まれる水素により島状半導体膜のダングリングボンドを終端させるために行うものである。ゲート絶縁膜213の存在に関係なく島状半導体膜を水素化することができる。
また第3の層間絶縁膜217として、シロキサンを用いた絶縁膜、及びそれらの積層構造を用いることも可能である。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造で構成される。置換基として、少なくとも水素を含む化合物(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フッ素を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む化合物と、フッ素とを用いてもよい。
第3の層間絶縁膜217としてシロキサンを用いた絶縁膜、及びそれらの積層構造を用いた場合は、第2の層間絶縁膜216を形成後、島状半導体膜を水素化するための熱処理を行い、次に第3の層間絶縁膜217を形成することもできる。
次いで、レジストからなるマスクを形成し、第1の層間絶縁膜、第2の層間絶縁膜216及び第3の層間絶縁膜217またはゲート絶縁膜213を選択的にエッチングしてコンタクトホールを形成する。そして、レジストからなるマスクを除去する。
なお、第3の層間絶縁膜217は必要に応じて形成すればよく、第3の層間絶縁膜217を形成しない場合は、第2の層間絶縁膜216を形成後に第1の層間絶縁膜、第2の層間絶縁膜216及びゲート絶縁膜213を選択的にエッチングしてコンタクトホールを形成する。
次いで、スパッタ法で金属積層膜を成膜した後、レジストからなるマスクを形成し、選択的に金属膜をエッチングして、配線284、接続電極285、端子電極281、TFT304のソース電極またはドレイン電極282、TFT305のソース電極またはドレイン電極283を形成する(図10(B)参照)。
図10(B)では、配線284、接続電極285、端子電極281、TFT304のソース電極またはドレイン電極282、及びTFT305のソース電極またはドレイン電極283を、単層の導電膜から形成している。
このような単層として、耐熱性及び導電率等の点からチタン膜(Ti膜)が好ましい。またチタン膜に変えて、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ネオジウム(Nd)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層膜、或いは、これらの窒化物、例えば、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタル、窒化モリブデンからなる単層膜を用いることができる。配線284、接続電極285、端子電極281、及びTFT304のソース電極またはドレイン電極282、及びTFT305のソース電極またはドレイン電極283を単層膜にすることにより、作製工程において成膜回数を減少させることが可能となる。
また、配線219、接続電極220、端子電極251、TFT304のソース電極またはドレイン電極241、及びTFT305のソース電極またはドレイン電極242に保護電極を設けた場合について図10(C)に示す。
まず配線219、接続電極220、端子電極251、TFT304のソース電極またはドレイン電極241、及びTFT305のソース電極またはドレイン電極242のそれぞれの下層導電膜は、高融点金属膜と低抵抗金属膜(アルミニウム合金または純アルミニウムなど)との積層構造となっている。ここでは、配線219、ソース電極またはドレイン電極241及び242の下層導電膜は、チタン膜(Ti膜)とアルミニウム膜(Al膜)とTi膜とを順に積み重ねた三層構造とする。
さらに配線219、接続電極220、端子電極251、TFT304のソース電極またはドレイン電極241、及びTFT305のソース電極またはドレイン電極242を覆うように、それぞれ保護電極218、保護電極245、保護電極248、保護電極246及び保護電極247が形成されている。
光電変換層303をエッチングする際に、配線219は、覆っている保護電極218によって保護される。保護電極218の材料は、光電変換層303をエッチングするガス(またはエッチャント)に対して光電変換層303よりもエッチング速度の小さい導電材料であることが好ましい。加えて、保護電極218の材料は、光電変換層303と反応して合金とならない導電材料であることが好ましい。なおその他の保護電極245、保護電極248、保護電極246及び保護電極247も保護電極218と同様の材料及び作製工程により形成される。
例えば、後に形成される光電変換層(代表的にはアモルファスシリコン)と反応して合金になりにくい導電性の金属膜(チタン(Ti)またはモリブデン(Mo)など)を成膜した後、レジストからなるマスクを形成し、選択的に導電性の金属膜をエッチングして配線284を覆う保護電極218を形成する。ここではスパッタ法で得られる膜厚200nmのTi膜を用いる。なお、同様に接続電極285、端子電極281、TFT304のソース電極またはドレイン電極282、TFT305のソース電極またはドレイン電極283も導電性の金属膜で覆われ、それぞれ保護電極245、248、246、247が形成される。従って、導電性の金属膜は、これらの電極における2層目のAl膜が露呈されている側面も覆い、導電性の金属膜は光電変換層へのアルミニウム原子の拡散も防止できる。
次に第3の層間絶縁膜217上に、p型半導体層303p、i型半導体層303i及びn型半導体層303nを含む光電変換層303を形成する。
p型半導体層303pは、13属の不純物元素、例えばホウ素(B)を含んだアモルファスシリコン膜をプラズマCVD法にて成膜して形成すればよい。
図11(A)では、配線284に光電変換層303の最下層、本実施の形態ではp型半導体層303pと接している。
また保護電極を形成する場合は、配線284及び保護電極218は光電変換層303の最下層、本実施の形態ではp型半導体層303pと接することとなる。
p型半導体層303pを形成したら、さらにi型半導体層303i及びn型半導体層303nを順に形成する。これによりp型半導体層303p、i型半導体層303i及びn型半導体層303nを有する光電変換層303が形成される。
i型半導体層303iとしては、例えばプラズマCVD法でアモルファスシリコン膜を形成すればよい。またn型半導体層303nとしては、15属の不純物元素、例えばリン(P)を含むアモルファスシリコン膜を形成してもよいし、アモルファスシリコン膜を形成後、15属の不純物元素を導入してもよい。
またp型半導体層303p、i型半導体層303i、n型半導体層303nとして、アモルファス半導体膜だけではなく、セミアモルファス半導体膜を用いてもよい。
次いで、全面に絶縁物材料(例えば珪素を含む無機絶縁膜)からなる封止層224を厚さ(1μm〜30μm)で形成して図11(A)の状態を得る。ここでは絶縁物材料膜としてCVD法により、膜厚1μmの窒素を含む酸化珪素膜を形成する。CVD法による絶縁膜を用いることによって密着性の向上を図っている。
次いで、封止層224をエッチングして開口部を設けた後、スパッタ法により端子電極221及び端子電極222を形成する。端子電極221及び端子電極222は、チタン膜(Ti膜)(100nm)と、ニッケル膜(Ni)膜(300nm)と、金膜(Au膜)(50nm)との積層膜とする。こうして得られる端子電極221及び端子電極222の固着強度は5Nを超え、端子電極として十分な固着強度を有している。
以上の工程で、半田接続が可能な端子電極221及び端子電極222が形成され、図11(B)に示す構造が得られる。
次いで、得られたフォトセンサを基板260の実装面に実装する。なお、端子電極221と電極261、並びに端子電極222と電極262との接続には、それぞれ半田264及び半田263を用い、予め基板260の電極261及び262上にスクリーン印刷法などによって形成しておき、半田と端子電極を当接した状態にしてから半田リフロー処理を行って実装する。半田リフロー処理は、例えば不活性ガス雰囲気中、255℃〜265℃程度の温度で約10秒行う。また、半田の他に金属(金、銀等)で形成されるバンプ、または導電性樹脂で形成されるバンプ等を用いることができる。また、環境問題を考慮して鉛フリーはんだを用いて実装してもよい(図5参照)。
以上のようにして、光電変換層303を含む光電変換装置、カレントミラー回路301を有する半導体装置を得ることが可能である。
次いで、図6、図12、図13を用いて、本実施の形態の無線交信可能な半導体装置201の構成と動作について説明する。
始めに構成について説明する。図6に示すように、本発明の無線交信可能な半導体装置(RFID、IDチップ、ICチップ、ICタグ、IDタグ、無線チップ、ともいう)201は、アンテナ917、高周波回路914、電源回路915、リセット回路911、整流回路906、復調回路907、アナログアンプ908、クロック発生回路903、変調回路909、信号出力制御回路901、CRC(Cyclic Redundancy Code(巡回冗長コード))回路902およびメモリ回路900の回路ブロックを有する。また、電源回路915は、整流回路913および保持容量912の回路ブロックを有する。さらに、図12に示すように、メモリ回路900は、メモリセルアレイ920、列デコーダ921および行デコーダ922を有する。
ここで、アンテナ917は、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、及び八木アンテナのいずれのアンテナも用いることができる。
また、アンテナ917において無線信号を送受信する方式は、電磁結合方式、電磁誘導方式、及び電波方式のいずれであってもよい。
次に、本発明の無線交信可能な半導体装置201の動作について説明する。図13に示すように、質問器(リーダ/ライタともいう)343に電気的に接続されたアンテナユニット342から無線信号が送信される。無線信号には質問器343から無線交信可能な半導体装置201への命令が含まれている。
アンテナ917により受信された無線信号は高周波回路914を介して各回路ブロックに送られる。高周波回路914を介して電源回路915に送られた信号が整流回路913に入力される。
ここで、整流回路913は無線信号の極性を整える作用を持っている。当該信号は整流され、さらに保持容量912により平滑化される。そして、高電源電位(VDD)が生成される。
また、アンテナ917により受信された無線信号は高周波回路914を介して整流回路906にも送られる。当該信号は整流され、復調回路907により復調される。復調された信号は、アナログアンプ908により増幅される。
さらに、アンテナ917により受信された無線信号は高周波回路914を介してクロック発生回路903にも送られる。クロック発生回路903に送られた信号は分周されて基本クロック信号となる。ここで、基本クロック信号は各回路ブロックに送られ、信号のラッチ、信号の選択等で用いられる。
前記アナログアンプ908により増幅された信号および前記基本クロック信号は、コード抽出回路904に送られる。コード抽出回路904では、前記アナログアンプ908により増幅された信号から、前記質問器343から無線交信可能な半導体装置201へ送られた命令を抽出する。また、コード判定回路905を制御する信号も作成している。
前記コード抽出回路904により抽出された命令は、コード判定回路905に送られる。コード判定回路905では、前記質問器343からどのような命令が送られてきたのかを判別する。また、CRC回路902、メモリ回路900、信号出力制御回路901を制御する役割も有している。
こうして、前記質問器(リーダ/ライタともいう)343からどのような命令が送られてきたのかを判別し、判別された命令により、CRC回路902、メモリ回路900、信号出力制御回路901を動作させる。そして、メモリ回路900に記憶または書き込まれたデータを含んだ信号を出力する。
メモリ回路900にはあらかじめ記憶されたデータを有しており、かつ、フォトセンサ202からのデータが書き込まれる。あらかじめ記憶されたデータとは、検査のためのシリアル番号や、患者の個人情報等のデータ等であってもよい。フォトセンサ202からのデータとは、後述する試薬部108の発光あるいは発色の変化、発光あるいは発色の程度を分析処理したデータであってもよい。
メモリ回路900はメモリセルアレイ920、列デコーダ921および行デコーダ922を有している。
また、信号出力制御回路901は、メモリ回路900に記憶または書き込まれたデータを含んだ信号を、ISO等の規格に則った符号化方式で符号化した信号に変える役割ももっている。
最後に、前記符号化された信号にしたがって、変調回路909により、アンテナ917に送られてきている信号に変調をかける。
変調をかけられた信号は、質問器343に電気的に接続されたアンテナユニット342で受信される。そして、受信された信号は質問器343で解析され、本発明の無線交信可能な半導体装置201のデータを認識することができる。
本発明を用いて作成されたICを用いた無線通信が可能な無線交信可能な半導体装置201を用いた無線通信システムでは、無線交信可能な半導体装置201と公知の構成の質問器343、質問器に電気的に接続されたアンテナ、及び質問器を制御する制御用端末を用いることができる。無線交信可能な半導体装置201と質問器に電気的に接続されたアンテナとの通信方式は、単方向通信または双方向通信であって、空間分割多重化方式、偏波面分割多重化方式、周波数分割多重化方式、時分割多重化方式、符号分割多重化方式、直交周波数分割多重化方式のいずれも用いることができる。
前記無線信号は、搬送波を変調した信号である。搬送波の変調は、アナログ変調またはデジタル変調であって、振幅変調、位相変調、周波数変調、及びスペクトラム拡散のいずれであってもよい。
また、搬送波の周波数は、サブミリ波である300GHz〜3THz、ミリ波である30GHz〜300GHz、マイクロ波である3GHz〜30GHz、極超短波である300MHz〜3GHz、超短波である30MHz〜300MHz、短波である3MHz〜30MHz、中波である300kHz〜3MHz、長波である30kHz〜300kHz、及び超長波である3kHz〜30kHzのいずれの周波数も用いることができる。
また、図2(B)及び図3(B)に示されるように、本実施の形態のチップ105は、バッテリ204を有していてもよい。本実施の形態に用いられるバッテリについて、図14、図15(A)〜図15(B)、図16(A)〜図16(E)、図17、図18、図19、図20を用いて以下に説明する。
本明細書において、アンテナと、アンテナが受信した電磁波により生ずる起電力をバッテリに充電する回路と、該起電力を充電する媒体とを備えたバッテリをRFバッテリ又は無線電池とも呼ぶ。
また、本明細書において、バッテリとは、二次電池又は蓄電池とよばれるもので、外部電源から得た電気的エネルギーを化学的エネルギーの形に変化して蓄え、必要に応じて再び電力として取り出す装置をいう。また、コンデンサとは、絶縁した二つの導体が近接し、二つの導体の一方が正、他方が負の電荷を帯びることでその電気間の引力により電荷が蓄えられる装置をいう。
なお、本明細書においてバッテリとは、充電することで連続使用時間を回復することができるものである。なおバッテリとしては、その用途により異なるが、薄膜なシート状や径の小さい筒状に形成された電池を用いることが好ましく、例えばリチウム電池、好ましくはゲル状電解質を用いるリチウムポリマー電池や、リチウムイオン電池等を用いることで、小型化が可能である。勿論、充電可能な電池であればなんでもよく、ニッケル水素電池、ニカド電池、有機ラジカル電池、鉛蓄電池、空気二次電池、ニッケル亜鉛電池、銀亜鉛電池などの充電放電可能な電池であってもよいし、また大容量のコンデンサなどを用いても良い。
本実施の形態のバッテリとして用いることのできる大容量のコンデンサとしては、電極の対向面積が大きいものであることが望ましい。活性炭、フラーレン、カーボンナノチューブなど比表面積の大きい電極用材料を用いた電解二重層コンデンサを用いることが好適である。コンデンサは電池に較べ構成が単純であり薄膜化や積層化も容易である。電気二重層コンデンサは蓄電機能を有し、充放電の回数が増えても劣化が小さく、急速充電特性にも優れているため好適である。
図14において、内部アンテナ回路411は外部アンテナ回路415によって発生した無線信号を受信する。内部アンテナ回路411によって受信した信号は整流回路412に入力され、直流に変換される。充電回路413は整流回路412の電力をもとに電流を発生させ、バッテリ407に充電を行う。充電制御回路414はバッテリ407が過充電にならないように監視をおこない、充電量が増えた場合には充電回路413を制御し、充電量を抑える。なお、充電回路413は、例えば電圧制御回路(レギュレータとも言う)とスイッチ回路とにより構成することができる。なお、スイッチ回路をダイオードにすることにより、充電制御回路を省略する構成としてもよい。また、電圧制御回路は、電圧及び電流制御回路や定電流源回路であってもよい。
なお、内部アンテナ回路411と外部アンテナ回路415として、例えば図15(A)に示すようなアンテナ501、共振容量502によって構成されるアンテナ回路503を用いることができる。また、整流回路412は、内部アンテナ回路411及び外部アンテナ回路415が受信する電磁波により誘導される交流信号を直流信号に変換する回路であればよい。例えば、図15(B)に示すように、ダイオード504、ダイオード505、平滑容量506によって構成することができる。
なお、本実施の形態において内部アンテナ回路411で受信する無線信号として、例えば、125kHz、13.56MHz、915MHz、2.45GHzなどの周波数帯の信号を用いることができる。勿論、内部アンテナ回路で受信される信号の周波数はこれに限定されず、例えば、サブミリ波である300GHz〜3THz、ミリ波である30GHz〜300GHz、マイクロ波である3GHz〜30GHz、極超短波である300MHz〜3GHz、超短波である30MHz〜300MHz、短波である3MHz〜30MHz、中波である300kHz〜3MHz、長波である30kHz〜300kHz、及び超長波である3kHz〜30kHzのいずれの周波数も用いることができる。
また、内部アンテナ回路411と外部アンテナ回路415との間で送受信される信号は、搬送波を変調した信号である。搬送波の変調方式は、アナログ変調であってもデジタル変調であってよく、振幅変調、位相変調、周波数変調、及びスペクトラム拡散のいずれであってもよい。望ましくは、振幅変調、または、周波数変調にするとよい。また、無線信号として携帯電話の中継局の電波(800〜900MHz帯、1.5GHz、1.9〜2.1GHz帯等)、帯携帯電話から発振される電波、電波時計の電波(40kHz等)、家庭用の交流電源のノイズ(60Hz等)等の外部から無作為に受信される信号を利用することも可能である。また、内部アンテナ回路411として、それぞれ長さや形状の異なるアンテナを用いた複数のアンテナ回路を設けることによって、バッテリ407の充電に様々な無線信号を利用することができる。
また、内部アンテナ回路411及び外部アンテナ回路415に設けられるアンテナの形状は、これらの無線信号を受信しやすい長さや形状で設ける。また、これらの電波を複数受信する場合には、長さや形状の異なるアンテナを含む複数のアンテナ回路を設けることが好ましい。
また、内部アンテナ回路411又は外部アンテナ回路415に設けられるアンテナの形状についても特に限定されない。つまり、内部アンテナ回路411又は外部アンテナ回路415に適用する信号の伝送方式は、電磁結合方式、電磁誘導方式又はマイクロ波方式等を用いることができる。伝送方式は、実施者が適宜使用用途を考慮して選択すればよく、伝送方式に伴って最適な長さや形状のアンテナを設ければよい。
例えば、伝送方式として、電磁結合方式又は電磁誘導方式(例えば、13.56MHz帯)を適用する場合には、電界密度の変化による電磁誘導を利用するため、アンテナとして機能する導電膜を輪状(例えば、ループアンテナ)、らせん状(例えば、スパイラルアンテナ、ヘリカルアンテナ)に形成する。
また、伝送方式としてマイクロ波方式(例えば、UHF帯(860〜960MHz帯)、2.45GHz帯等)を適用する場合には、信号の伝送に用いる電波の波長を考慮してアンテナとして機能する導電膜の長さや形状を適宜設定すればよく、アンテナとして機能する導電膜を例えば、線状(例えば、ダイポールアンテナ)、平坦な形状(例えば、パッチアンテナ)等に形成することができる。また、アンテナとして機能する導電膜の形状は線状に限られず、電磁波の波長を考慮して曲線状や蛇行形状またはこれらを組み合わせた形状で設けてもよい。
ここで、内部アンテナ回路411又は外部アンテナ回路415に設けるアンテナの形状の一例を図16に示す。例えば、図16(A)に示すように様々な回路等が設けられた回路素子522の周りに一面のアンテナ523を配した構造を取っても良い。ただし回路素子522とは、無線交信可能な半導体装置201の各素子から、内部アンテナ回路411あるいは外部アンテナ回路415を除いたものを示している。
また、図16(B)に示すように様々な回路等が設けられた回路素子522の周りに細いアンテナ523を回路素子522の周りを回るように配した構造をとってもよい。また、図16(C)に示すように様々な回路等が設けられた回路素子522に対して、高周波数の電磁波を受信するためのアンテナ523の形状をとってもよい。また、図16(D)に示すように様々な回路等が設けられた回路素子522に対して180度無指向性(どの方向からでも同じく受信可能)なアンテナ523での形状をとってもよい。また、図16(E)に示すように、様々な回路等が設けられた回路素子522に対して、棒状に長く伸ばしたアンテナ523の形状をとってもよい。内部アンテナ回路411又は外部アンテナ回路415はこれらの形状のアンテナを組み合わせて用いることができる。
また、図16(A)〜図16(E)において、様々な回路等が設けられた回路素子522とアンテナとの接続については特に限定されない。例えば、アンテナ523と回路等が設けられた回路素子522をワイヤボンディング接続やバンプ接続を用いて接続する、あるいは回路素子522の一部を電極にしてアンテナ523に貼り付けるという方法を取ってもよい。この方式ではACF(anisotropic conductive film;異方性導電性フィルム)を用いて回路素子522をアンテナ523に貼り付けることができる。また、アンテナ523に必要な長さは受信に用いる周波数によって異なる。例えば周波数が2.45GHzの場合、半波長ダイポールアンテナを設けるなら約60mm(1/2波長)、モノポールアンテナを設けるなら約30mm(1/4波長)の長さとするとよい。
なお、内部アンテナ回路411は複数の周波数帯の電磁波を受信可能なマルチバンドアンテナ構造であってもよい。例えば、図17に示すように内部アンテナ回路が複数のアンテナ回路によって形成されていてもよい。図17に示す構造において、基板1701上に、第1のアンテナ回路1705a、第2のアンテナ回路1705b、第3のアンテナ回路1705cと、制御回路を有する回路素子1702と、バッテリ1703とを有している。なお、第1のアンテナ回路1705a、第2のアンテナ回路1705b、第3のアンテナ回路1705cと回路素子1702に設けられた制御回路とは電気的に接続されている。なお、1706はバッテリを充電するための電磁波を送信するための送信機であり、表示部等に設けられている。
第1のアンテナ回路1705a、第2のアンテナ回路1705b、第3のアンテナ回路1705cにより受信された電波は、回路素子1702に形成された制御回路における整流回路を介してバッテリ1703に入力され、バッテリ1703が充電される。
ここでは、送信機1706から送信された電波を第1のアンテナ回路1705aで受信し、外部の無線信号1707を第2のアンテナ回路1705b、1705cで受信している例を示している。また、第1のアンテナ回路1705a、第2のアンテナ回路1705b、第3のアンテナ回路1705cの接続関係については特に限定されず、例えば、全てのアンテナが電気的に接続されていてもよいし、それぞれが電気的に接続せず独立に設けられていてもよい。
なお、バッテリ1703の充電に用いられる第1のアンテナ回路1705a、第2のアンテナ回路1705b、第3のアンテナ回路1705cのアンテナの長さや形状は図17に示した構造に限られない。ここでは、第2のアンテナ回路1705b、第3のアンテナ回路1705cのアンテナとして、長さの異なる線状のアンテナ(ダイポールアンテナ)を設けた例を示したが、例えば、ダイポールアンテナとコイル状のアンテナを組み合わせて用いてもよいし、ダイポールアンテナとパッチアンテナを組み合わせて用いてもよい。このように、バッテリ1703の充電に用いられるアンテナとして、長さや形状の異なるものを複数設けることによって、様々な無線信号を受信することができるため、充電効率を向上させることができる。特に、パッチアンテナとダイポールアンテナ等の形状の異なるアンテナを組み合わせて設けることによって(例えば、パッチアンテナの周囲に折り返しダイポールアンテナを設ける)、限られたスペースを有効に活用することが可能となる。本実施の形態で示す電子ペンは、3つのアンテナ回路1705a、1705b、1705cを設けた例を示したが、これに限られず、1つのアンテナ回路又は3つ以上のアンテナ回路を設けた構成としてもよい。
また、例えば、第1のアンテナ回路1705aと送信機1706間で送受信される信号として、125kHz、13.56MHz、915MHz、2.45GHzなどの周波数帯の信号を用いることができ、それぞれISO規格などが設定される。勿論、第1のアンテナ回路1705aと送信機1706間で送受信される信号の周波数はこれに限定されず、例えば、サブミリ波である300GHz〜3THz、ミリ波である30GHz〜300GHz、マイクロ波である3GHz〜30GHz、極超短波である300MHz〜3GHz、超短波である30MHz〜300MHz、短波である3MHz〜30MHz、中波である300kHz〜3MHz、長波である30kHz〜300kHz、及び超長波である3kHz〜30kHzのいずれの周波数も用いることができる。また、第1のアンテナ回路1705aと送信機1706間で送受信される信号は、搬送波を変調した信号である。搬送波の変調方式は、アナログ変調であってもデジタル変調であってよく、振幅変調、位相変調、周波数変調、及びスペクトラム拡散のいずれであってもよい。望ましくは、振幅変調、または、周波数変調にするとよい。
また、第2のアンテナ回路1705b、1705cのアンテナで受信する外部の無線信号1707として、例えば、携帯電話の中継局の電波(800〜900MHz帯、1.5GHz、1.9〜2.1GHz帯等)、帯携帯電話から発振される電波、電波時計の電波(40kHz等)、家庭用の交流電源のノイズ(60Hz等)、他のリーダ/ライタ等から無作為に生じている電波等を利用することができる。外部の無線信号を受信してバッテリの充電を無線で行うことによって、バッテリを充電するための充電器等を別途必要としないため、より低コストで電子ペンを作製することができる。また、図17に示すように、それぞれ長さや形状の異なるアンテナを用いた複数のアンテナ回路を設けることによって、バッテリ1703の充電用として様々な無線信号を利用することができる。また、第2のアンテナ回路1705b、第3のアンテナ回路1705cに設けられるアンテナの形状は、これらの無線信号を受信しやすい長さや形状で設けるとよい。また、図17では、第1のアンテナ回路は送信機1706からの電磁波を受信する形態としたが、これに限定されず全てのアンテナ回路で外部の無線信号を受信してバッテリを充電する形態としてもよい。
なお、図17では、同一の基板1701上に複数のアンテナ回路1705a、1705b、1705c、回路素子1702及びバッテリ1703を設けた例を示したが、図17に示す構造に限られることはなく、それぞれを別々の基板上に設けてもよい。
次いで、図14に示すバッテリ407として薄膜状のバッテリの構成例について説明する。本実施の形態では、リチウムイオン電池を用いた場合のバッテリの構成例を図18に示す。
図18は薄膜状のバッテリの断面模式図である。まず、基板7101上に電極となる集電体薄膜7102を成膜する。集電体薄膜7102は負極活物質層7103と密着性がよく、抵抗が小さいことが求められ、アルミニウム、銅、ニッケル、バナジウムなどを用いることができる。次に集電体薄膜7102上に負極活物質層7103を成膜する。一般には酸化バナジウム(V2O5)などが用いられる。次に負極活物質層7103上に固体電解質層7104を成膜する。一般にはリン酸リチウム(Li3PO4)などが用いられる。次に固体電解質層7104上に正極活物質層7105を成膜する。一般にはマンガン酸リチウム(LiMn2O4)などが用いられる。コバルト酸リチウム(LiCoO2)やニッケル酸リチウム(LiNiO2)を用いても良い。次に正極活物質層7105上に電極となる集電体薄膜7106を成膜する。集電体薄膜7106は正極活物質層7105と密着性がよく、抵抗が小さいことが求められ、アルミニウム、銅、ニッケル、バナジウムなどを用いることができる。なお、リチウムイオン電池は、ニッカド電池、鉛電池などと比べて、メモリ効果がなく、電流量を大きく取ることができる。
また、上記集電体薄膜7102、負極活物質層7103、固体電解質層7104、正極活物質層7105、集電体薄膜7106の薄膜層は、スパッタ技術を用いて形成しても良いし、蒸着技術を用いても良い。また集電体薄膜7102、負極活物質層7103、固体電解質層7104、正極活物質層7105、集電体薄膜7106の厚さは0.1μm〜3μmが望ましい。
次に以下に充電時、放電時の動作を説明する。充電時には、正極活物質からリチウムがイオンとなって離脱する。そのリチウムイオンは固体電解質層を介して負極活物質に吸収される。このときに、正極活物質から外部へ電子が放出される。
また放電時には、負極活物質からリチウムがイオンとなって離脱する。そのリチウムイオンは固体電解質層を介して、正極活物質に吸収される。このとき負極活物質層から外部に電子が放出される。この様にして薄膜二次電池は動作する。
なお、再度集電体薄膜7102、負極活物質層7103、固体電解質層7104、正極活物質層7105、集電体薄膜7106の薄膜層を重ねて形成することで、より大きい電力の充放電が可能になるため好適である。
本実施の形態のバッテリは厚さ10μm以下程度の薄膜状であり、且つ充放電可能なバッテリであるため、本実施の形態のバッテリを用いることにより小型で軽量な検査素子を作製することができる。
バッテリとして充電可能な電池を使用する場合、一般に、充放電の制御が必要である。つまり、充電をおこなう際に過充電にならないように、充電状況をモニターしながら充電を行う必要がある。本実施の形態において、充電制御をおこなうための回路について説明する。図19に、図14に示した充電回路413、充電制御回路414、バッテリ407のブロック図を示す。
図19に示す例では充電回路413は定電流源回路425、スイッチ回路426から構成され、充電制御回路414、バッテリ407と接続されている。なお、図19に示す充電回路は一例であり、この様な構成に限定されるものではなく、他の構成であっても良い。本実施の形態は定電流によって、バッテリ407に充電をおこなっているが、定電流だけの充電ではなく、途中で定電圧充電に切り替えても良い。定電流を用いない別の方式であっても良い。また、以下の回路を構成するトランジスタは薄膜トランジスタであっても良いし、単結晶基板上のトランジスタや有機トランジスタであっても良い。
図20は図19の回路をさらに詳細にしたものである。以下に動作を説明する。定電流源回路425、スイッチ回路426、充電制御回路414は高電位電源線776、低電位電源線777を電源線として用いている。図19では低電位電源線777をGND線として用いているが、GND線には限定されず他の電位であっても良い。
定電流源回路425はトランジスタ752〜761、抵抗751、762によって構成されている。高電位電源線776より抵抗751を介してトランジスタ752、753に電流が流れ、トランジスタ752、753がオン(ON)する。
トランジスタ754、755、756、757、758は帰還型の差動アンプを構成し、トランジスタ756のゲート電位はトランジスタ752ゲート電位とほぼ同じとなる。トランジスタ761のドレイン電流はトランジスタ757のゲート電位と低電位電源線777の差電位を抵抗762の抵抗値で割った値となる。その電流をトランジスタ759、760によって構成されるカレントミラー回路に入力し、カレントミラー回路の出力電流をスイッチ回路426に供給する。定電流源回路425は本構成に限定されず他の構成を用いても良い。
スイッチ回路426はトランスミッションゲート765、インバータ763,764から構成され、インバータ764の入力信号によって定電流源回路425の電流をバッテリ407に供給するか、否かを制御する。スイッチ回路はこの構成に限定されず他の構成を用いても良い。
充電制御回路414はトランジスタ766〜774、抵抗775によって構成される。高電位電源線776より抵抗775を介してトランジスタ773、774に電流が流れ、トランジスタ773、774がオン(ON)する。トランジスタ768、769、770、771、772は差動型のコンパレーターを構成している。トランジスタ770のゲート電位がトランジスタ771のゲート電位より低い場合、トランジスタ768のドレイン電位はほぼ高電位電源線776の電位とほぼ等しくなり、トランジスタ770のゲート電位がトランジスタ771のゲート電位より高い場合、トランジスタ768のドレイン電位はトランジスタ770のソース電位とほぼ等しくなる。
トランジスタ768のドレイン電位が高電位電源線とほぼ等しい場合、トランジスタ767、766で構成されるバッファを介して、充電量制御回路はロウを出力する。トランジスタ768のドレイン電位がトランジスタ770のソース電位とほぼ等しい場合、トランジスタ767、766で構成されるバッファを介して、充電量制御回路はハイを出力する。
充電制御回路414の出力がロウの場合、バッテリ407にはスイッチ回路426を介して電流が供給される。また、充電制御回路414の出力がハイの場合は、スイッチ回路426はオフ(OFF)して、バッテリ407に電流は供給されない。トランジスタ770のゲートはバッテリ407に接続されているため、バッテリ407が充電され、その電位が充電制御回路414のコンパレータのしきい値を超えると、充電が停止する。本実施の形態ではコンパレータのしきい値をトランジスタ773のゲート電位で設定しているが、この値に限定するものではなく、他の電位であっても良い。一般に設定電位は用途とバッテリの性能によって適宜決められるものである。なお、バッテリへの充電回路の構成は、この構成に限定されるものではない。
図1(B)で示す、チップ105内に形成された、フォトセンサ202、無線交信可能な半導体装置201、バッテリ204は、上述の様にして形成される。
図1(B)に示すように、吸湿部109が尿に浸されると、それは試薬部108へと到達する。その後LED104またはまたはLED203を発光させ、試薬部108の発光または発色の変化、あるいは発光または発色の程度をフォトセンサ202で検出し、無線交信可能な半導体装置201内に記憶させ、かつ無線交信可能な半導体装置201に搭載された回路において分析処理を行う。その後、アンテナ103により、分析処理された検査データを、質問器343を介して外部のデータベース345等に送信する。そして検査データはデータベース345に蓄積される。
アンテナ103は、アンテナ917、内部アンテナ回路411、外部アンテナ回路415のそれぞれと、電気的に接続されていてもよい。あるいは、アンテナ103は、アンテナ917、内部アンテナ回路411、外部アンテナ回路415のいずれか1つもしくは複数と兼ねていてもよい。
本実施の形態の検査素子101は、上記の通り、尿検査の紙コップ内部(側部や底部)に貼り付けるものであるから、その大きさを超えない範囲であれば、チップサイズに制限はない。
また試薬部108及び吸湿部109の周囲に接着部を設け着脱可能とすることで、検査素子101の再利用が可能である。