JP2021065156A - 無線センサ装置および無線センサシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 容器内の液体を計測するための無線センサ装置を提供する。【解決手段】 無線センサ装置100は、基板10と、基板10上に設けられている、少なくとも1つのセンサ素子を備えているセンサ部20と、基板10上に設けられている、センサ部20に電気的に接続された無線通信用アンテナ30と、基板10および被測定物を収容する容器40と、を備える。これにより、通信ケーブルが不要となり、センサ部20によって容器40内に収容されている被計測物の温度、pH等を計測するとともに、通信ケーブルに妨害されることなく容器40内を外部から観察することができる。また、通信ケーブルが被計測物に接触したり通信ケーブルに付着した塵等が被計測物に落下することによって被計測物を汚染することを防ぐことができる。【選択図】 図1

Description

本開示は、容器内の液体等の温度等を計測する無線センサ装置および無線センサシステムに関する。
従来から、外部制御基板と容器内に配置したセンサ素子とを通信ケーブルで接続し、センサ素子と外部制御基板の間でデータ通信等の通信を行うように構成されるセンサ装置が知られている。従来技術のセンサ装置として、例えば細胞培養容器内の培養液の温度やpHを測定するためのセンサ装置が知られている。このセンサ装置では、センサ素子への給電や通信は、有線で行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−163594号公報
しかしながら、例えば、上記特許文献1に記載される従来技術では、細胞培養容器内にセンサ素子を配置する場合、給電やデータ通信等の通信は通信ケーブルで行われるので、センサ素子に接続された通信ケーブルを細胞培養容器上に這わせで配線しなければならず、通信ケーブルが細胞培養容器内を観測する妨げとなる。また、通信ケーブルが培養液に接触したり、通信ケーブルに付着した塵等が培養液に落下した場合、培養液を汚染するおそれがある。
そのため、細胞培養容器等の容器の内部を観測することが容易であり、また容器内に収められた培養液等の被計測物を汚染することなく温度等を計測することができるセンサ装置が求められている。
本開示の実施形態に係る無線センサ装置は、
基板と、
基板上に設けられている、少なくとも1つのセンサ素子を備えているセンサ部と、
前記基板上に設けられている、前記センサ部に電気的に接続された無線通信用アンテナと、
基板および被計測物を収容する容器と、を備えている構成である。
本開示の無線センサ装置は、センサ部と当該センサ部に電気的に接続された無線通信用アンテナとを備える。これによって、通信ケーブルが不要となり、センサ部によって容器内に収容されている液体等の被計測物の温度、pHなどを計測するとともに、通信ケーブルに妨害されることなく容器内を外部から観察者が観察することが可能となる。また、通信ケーブルが被計測物に接触したり、通信ケーブルに付着した塵等が被計測物に落下することによって、被計測物を汚染することを防ぐことができる。
また本開示の無線センサ装置は、基板が容器の底面に接触するように設けられる場合、基板が安定に容器内で支持されるので、容器内の被計測物に与える影響を低減することが可能となる。また、容器の底面側の外部に無線センサ装置に対して無線通信および無線給電を行う外部制御装置を設置する場合、無線センサ装置と外部制御装置との距離が小さくなることから、無線通信および無線給電を確実に行うことができる。
また本開示の無線センサ装置は、基板が円板状である場合、例えば、細胞培養用プレート、細胞培養用フラスコ、または細胞培養用ディッシュなどの、細胞の等法的な増殖に適した平面視において円形形状の収容空間を有する容器に、適切に使用することができる。
また本開示の無線センサ装置は、無線通信用アンテナが基板のセンサ部が配置された側に設けられている場合、基板と無線通信用アンテナとを可及的に薄い構造で形成することが可能となり、安価な製造コストで量産性に優れた無線センサ装置を提供することが可能となる。
また本開示の無線センサ装置は、無線通信用アンテナが基板のセンサ部が配置された側と反対側に設けられている場合、例えば基板のセンサ部が配置された側を被計測物側とし、基板の無線通信用アンテナが配置された側を容器の外部に向く側とすることができる。その結果、当該無線通信用アンテナを、容器外に設けられている外部制御装置の送信用無線アンテナに対して近接して配置することが可能となる。これによって、送信用無線アンテナと無線通信用アンテナ間で送受信される給電信号、制御信号、計測信号(データ信号)等の信号の減衰を抑えるとともに信号へのノイズの混入を低減し、無線通信用アンテナによって高い受信強度で信号を受信することが可能となる。
従って、本開示の無線センサ装置によれば、上述のような構成を有することによって、通信ケーブルに容器内部の観察に対する視界が妨げられず、安価な製造コストで簡便に容器内の被計測物を計測することが可能となる。また、通信ケーブルが被計測物に接触したり通信ケーブルに付着した塵等が被計測物に落下することによって被計測物を汚染することを防ぐことができる。
また、本開示の無線センサ装置は、安価に量産することができ、使い捨て製品として好適に実施することが可能である。例えば、細胞培養用の培養液中に無線センサ装置を配置する場合、無線センサ装置のセンサ部および無線通信用アンテナの金属部が、細胞増殖が進行するに伴って酸性化した培養液によって腐食し、金属イオンが培養液に溶け込み培養液を汚染するおそれがある。その場合、細胞の増殖数が所定の増殖数になった際に、無線センサ装置を取り出して使い捨てにすることができる。なお、所定の増殖数は、単位面積当たり、例えば1mm2当たり、1cm2当たり等の、細胞の数であってよい。また所定の増殖数は、単位体積当たり、例えば1mm3当たり、1cm3当たり等の、細胞の数であってよい。例えば、単位面積当たり1000個〜100000個程度、単位体積当たり100個〜100000個程度とすることができる。また、無線センサ装置に被計測物の成分、細胞等が付着して無線センサ装置の性能が劣化するおそれがある。その場合、無線センサ装置の感度が所定の感度以下になった際に、無線センサ装置を取り出して使い捨てにすることができる。従って、無線センサ装置を使い捨て製品として実施した場合には、無線センサ装置の洗浄および滅菌する手間を省き、夾雑物が培養液などの被計測物中に混入することを防ぐことが可能となる。
本開示の実施形態に係る無線センサ装置の構成を模式的に示す断面図およびブロック図である。 無線センサ装置の電気的構成を示すブロック回路図である。 本開示の実施形態に係る無線センサ装置の断面図である。 本開示の実施形態に係る無線センサ装置の断面図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態に係る無線センサ装置について説明する。
<無線センサ装置>
図1は、第1実施形態の無線センサ装置100の構成を模式的に示す断面図およびブロック図であり、図2は無線センサ装置100の電気的構成を示すブロック回路図である。本実施形態の無線センサ装置100は、基板10と、基板10上に設けられている、少なくとも1つのセンサ素子を備えているセンサ部20と、センサ部20に電気的に接続された無線通信用アンテナ30と、基板10および被計測物を収容する容器40と、を備える。センサ部20と無線通信用アンテナ30とは、互いに電気的に接続される。
基板10は、電気絶縁性を有する材料、例えばガラス、プラスチック、セラミックス等から成り、平面視における形状が四角形または円形の板状体によって実現される。また基板10は、外部から容器40の内部を観察しやすいように透光性を有するものがよい。しかし、基板10が容器40内部の底面に配置されている場合、外部上方から容器40の内部を観察できることから、基板10は黒色、褐色等の色に着色されたものであってもよい。
センサ部20および無線通信用アンテナ30は、基板10上に配置されているが、基板10の第1面(例えば、上面とする)または第2面(例えば、下面とする)に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等の薄膜形成法によって直接形成され配置されていてもよい。また、基板10の第1面または第2面に、酸化珪素(SiO2),窒化珪素(Si34)等から成る無機絶縁層、およびアクリル系樹脂,ポリカーボネート等から成る有機絶縁層等の絶縁層が、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等の薄膜形成法によって形成され配置されており、その絶縁層上にセンサ部20および無線通信用アンテナ30が配置されていてもよい。その場合、基板10の第1面、第2面、絶縁層上、複数の絶縁層の層間に、センサ部20および無線通信用アンテナ30を構成する、電極、配線、スルーホール等の接続導体、回路等を配置することができる。これにより、センサ部20、無線通信用アンテナ30および他の回路等を、基板10上に集積化して配置することができるとともに基板10の面積を小さくすることができる。また、複数の絶縁層の層間に電極、配線、スルーホール等の接続導体、回路等を配置した場合、被計測物が酸性の培養液等の腐食性のものであったとしても、被計測物の中に無線センサ装置100を高い耐腐食性をもって配置することができる。
センサ部20は、基板10上に設けられている、少なくとも1つのセンサ素子を備えている。センサ素子は、pHセンサ素子、温度センサ素子、電気抵抗センサ素子および撮像センサ素子のうちの少なくとも1種を含んでもよい。さらにセンサ部20は、圧力センサ素子、磁気センサ素子、湿度センサ素子、色度センサ素子、照度センサ素子等を含んでいてもよい。
無線通信用アンテナ30は、例えばループアンテナによって実現されてもよく、ダイポールアンテナによって実現されてもよい。基板10にはまた、RFIDチップ70、センサ制御部71およびセンサ読取り部72を備える。RFIDチップ70によって、複数のセンサ部20毎に識別して給電し、双方向に制御信号および検出信号を通信することができる。また無線通信用アンテナ30は、駆動制御部としての、RFIDチップ70、センサ制御部71およびセンサ読取り部72に、電力を供給する給電信号を受信する給電信号受信アンテナを兼ねていてもよい。この場合、無線センサ装置100を、その汚染等によって性能が劣化するなどの事情が生じない限り、継続的に使用可能とすることができる。またこの場合、無線通信用アンテナ30は、アンテナ長の調整が容易であり受信感度の高いループアンテナであることがよい。
駆動制御部としてのセンサ制御部71およびセンサ読取り部72に電力を供給するためには、例えば、図2に示すような構成を採用してもよい。即ち、RFIDチップ70とセンサ制御部71を接続する電力線に並列にコンデンサ等の蓄電部を接続し、給電信号を受信した無線通信用アンテナ30から蓄電部に給電信号を電荷として充電し、充電直後に、定期的に、または必要に応じて、蓄電部の電荷を放電させることによって、センサ制御部71およびセンサ読取り部72に電力を供給することができる。
センサ部20は、前述のセンサ素子を備える素子部73、各センサ素子を制御するセンサ制御部71と、各センサ素子から出力された検出信号を読み取るセンサ読取り部72とを有する。
容器40は、例えばシャーレ、フラスコ、マルチウェルプレート等から成る。容器40の形状、大きさ等は特には限定されないが、一般に細胞が増殖するのに適切なスペースを1つ以上有するものであればよい。例えば、シャーレであれば幅または直径が数cm〜数10cm程度、高さが数mm〜数cm程度であり、フラスコであれば幅または直径が数cm〜数10cm程度、高さが5cm〜数10cm程度であり、マルチウェルプレートであれば幅または直径が数cm〜数10cm程度、高さが0.5cm〜数cm程度である。容器40は、外部から内部が観察できるように、光学的に透明な材料、例えばプラスチック、ガラス等の材料から成る。
またマルチウェルプレートは、一つのウェルの平面視形状が円形、正方形等の四角形、五角形、六角形等の多角形等である。円形は細胞の等法的な増殖に適した形状であり、細胞が増殖しやすいという利点がある。六角形はウェルの最密配置に適した形状であり、マルチウェルプレートの小型化に有利である。
このように、容器40は、液体、例えば培養液を収容する役割を有する。より具体的には、容器40は、市販されている細胞培養容器を使用することができ、例えば、細胞培養用プレート、細胞培養用フラスコまたは細胞培養用ディッシュであってもよい。これらの細胞培養容器は、蓋を備え、透明な樹脂による射出成形品によって実現されてもよい。
容器40は、液体としての培養液を収容するための円筒型、逆部分円錐状等の形状の収容部を複数有することが好ましい。容器40は、その内側または外側に、細胞および培養培地を収容していない状態で無線センサ装置100が取り付けられており、その後細胞および培養液を供給されてもよく、細胞および培養液を収容した状態で無線センサ装置100が取り付けられてもよい。容器40は、細胞が十分に増殖すれば、無線センサ装置100を取り外すことができ、細胞および培養液を回収し、洗浄し、滅菌した後、再び無線センサ装置100を取り付けて使用することもできる。
細胞の種類は、特に限定されるものではなく、動物細胞、植物細胞、酵母細胞、細菌細胞等であってよい。動物細胞としては、筋肉細胞、肝臓等の内蔵細胞、リンパ球、単球及び顆粒球等の血液細胞、神経細胞、免疫細胞、iPS細胞(induced pluripotent stem cell)等がある。
これらの細胞は、組織由来の初代細胞であってよく、あるいは継代培養細胞であってもよい。なお、iPS細胞は、人間の皮膚等の体細胞に、数種類の遺伝子を導入し培養することによって、ES細胞(embryonic stem cell:胚性幹細胞)のように様々な組織および臓器の細胞に分化できる分化万能性(pluripotency)と、分裂増殖を経てもそれを維持できる自己複製能、即ちほぼ無限に増殖する能力と、を持たせた細胞である。
本実施形態の無線センサ装置100は、増殖能力の高いiPS細胞の増殖数の管理に好適に用いることができる。さらに、細胞は、大腸菌細胞などの原核細胞であってもよく、動物細胞、植物細胞などの真核細胞であってもよい。細胞は、例えば、正常細胞、または腫瘍細胞などの異常細胞であってもよく、遺伝子導入された細胞などの人工的に作製された細胞であってもよい。また、細胞は、生体組織の一部として培養される細胞であってもよい。細胞培養は、接着培養であってもよく、浮遊培養であってもよい。
被計測物は、細胞培養用の培養媒質であってよく、培養媒質は、培養液等の液体、ゲル,ゼリー状物,寒天等の半固体状物、固体状物であってよい。液体は、例えば、緩衝液、培養液であってよく、市販されている細胞培養培地を使用することができ、使用する細胞に応じて選択される。培養媒質は、微生物および細胞等の生物組織の培養において、培養対象に生育環境を提供するものであり、ブドウ糖等の炭素源、ペプトン,硫酸アンモニウム等の窒素源、アミノ酸、ビタミン、リン酸塩等の無機塩類などの栄養素の供給源となるものである。また、細胞の増殖に必要な足場(増殖の基礎部)を与えるものでもある。具体的には、培養媒質としては、細胞の培養に必要な上記の栄養成分を含む液体から成る液体媒質、またはその液体に寒天、ゼラチンなどを加えて固形化した固形媒質がある。また培養液は、例えば、哺乳類細胞を培養する場合にはダルベッコ改変イーグル培地であってもよい。培養液は、細胞を培養するために必要な成分をさらに含んでいてもよく、例えば、ウシ血清アルブミン、成長因子、アミノ酸、抗生物質などを含んでいてもよい。
基板10は、容器40の内部に設けられていてもよく、好ましくは容器40の底面に接触するように設けられていてもよい。これによって、基板10が容器40内の被計測物に与える影響を低減することが可能となる。また、容器40の底面側の外部に無線センサ装置100に対して無線通信および無線給電を行う外部制御装置82を設置する場合、無線センサ装置100と外部制御装置82との距離が小さくなることから、無線通信および無線給電を確実に行うことができる。
基板10は、容器40の外側または内側に容器40から外部に突出しない大きさおよび形状でもって設置可能であればよいが、円板状であることがよい。これによって、細胞培養用プレート、細胞培養用フラスコ、または細胞培養用ディッシュなどの細胞の等法的な増殖に適した円形形状である容器の内側において適切に使用することができる。また、無線通信用アンテナ30を渦巻き状のループアンテナとして基板10上に配置する場合、基板10の面積を小さくして無線通信用アンテナ30を配置することが容易になる。
このような構成によって、基板10は、センサ部20と当該センサ部20に電気的に接続された無線通信用アンテナ30とを備える。これによって、通信ケーブルが不要となり、センサ部20によって、容器40内に収容されている、例えば液体の温度、pHなどを計測するとともに、通信ケーブルに妨害されることなく容器40内を外部から観察者が観察することが可能となる。
また、基板10が容器40の底面に接触するように設けられることによって、基板10が安定に容器40内で支持されるとともに基板10の下面側は被計測物に接していないので、容器40内の液体等の被計測物に与える汚染等の影響を低減することが可能となる。また、容器40の底面側の外部に外部制御装置82が設けられている場合、無線通信用アンテナ30を外部制御装置82の送信用無線アンテナ52に対して近接して配置することが可能となる。これによって、送信用無線アンテナ52と無線通信用アンテナ30間で送受信される給電信号、制御信号、データ信号等の信号の減衰を抑えるとともに信号へのノイズの混入を低減し、無線通信用アンテナ30によって高い受信強度で信号を受信することが可能となる。また、基板10の第2面(容器40側の面)上の少なくとも一部に磁石、磁性層、シリコーン樹脂層等の粘着層などから成る第1吸着部材を配置し、容器40の底面上の第1吸着部材に対応する部位に磁石、磁性層、シリコーン樹脂層等の粘着層などから成る第2吸着部材を配置してもよい。その場合、基板10の容器40に対する位置固定が確実となり、容器40を運搬する際などに容器40が振動したとしても基板10が位置ずれを起こすことを抑えることができる。
また、基板10の第2面(容器40の底面側の面)上と容器40の底面上との少なくとも一方の少なくとも一部に、シリコーン樹脂(シリコーンゴム)層等の粘着層、またはプラスチックテープ等のテープに粘着剤を両面に塗布、印刷等して形成された両面テープなどから成る粘着部材が、配置されていてもよい。この場合も上記と同様の効果を奏する。さらにこの粘着部材は、透光性を有することがよい。これにより、容器の内部を外部から観察することが容易になる。なお、シリコーン樹脂の粘着力は、微細網目構造を有するシリコーン樹脂が、被粘着物の表面の微細な凹凸面に食い込む効果と、分子間力、ファンデルワールス力等の分子接触による吸着力と、によって生じる。また、粘着剤は、被粘着物の表面の微細な凹凸面に食い込む効果が高い点で好適である。
また、上記の第1吸着部材、第2吸着部材および粘着部材は、無線通信用アンテナ30および送信用無線アンテナ52の少なくとも一方に重ならない部位に配置されていることがよい。この場合、送信用無線アンテナ52と無線通信用アンテナ30との間で送受信される給電信号、制御信号、データ信号等の信号の減衰を抑えるとともに信号へのノイズの混入を低減し、無線通信用アンテナ30によって、高い受信強度で信号を受信することが可能となる。より好適には、上記の第1吸着部材、第2吸着部材および粘着部材は、無線通信用アンテナ30および送信用無線アンテナ52の双方に重ならない部位に配置されていることがよい。
また、基板10が円板状であることによって、例えば、細胞培養用プレート、細胞培養用フラスコ、または細胞培養用ディッシュなどの細胞の等法的な増殖に適した平面視において円形形状の収容空間を有する容器40に適切に使用することができる。また基板10は、楕円板状、長円板状等の円板状に近似した形状であってもよい。この場合、基板10が円板状である場合と同様の効果を奏する。円板状の基板10の収容に適した容器40の形状としては、細胞の等法的な増殖に適した円筒状、逆部分円錐状がよい。特に逆部分円錐状の容器40は、立体的かつ等法的な細胞の増殖に適している点で良い。
また本開示の無線センサ装置100は、無線通信用アンテナ30が基板10のセンサ部20が配置された側に設けられている場合、基板10と無線通信用アンテナ30とを可及的に薄い構造で形成することが可能となり、安価な製造コストで量産性に優れた無線センサ装置100を提供することが可能となる。
また本開示の無線センサ装置100は、無線通信用アンテナ30が基板10のセンサ部20が配置された側と反対側に設けられている場合、例えば基板10のセンサ部20が配置された側を被計測物側とし、基板10の無線通信用アンテナ30が配置された側を容器40の外部に向く側とすることができる。その結果、当該無線通信用アンテナ30を、容器40外に設けられている外部制御装置82の送信用無線アンテナ52に対して近接して配置することが可能となる。これによって、送信用無線アンテナ52と無線通信用アンテナ30間で送受信される給電信号、制御信号、データ信号等の信号の減衰を抑えるとともに信号へのノイズの混入を低減し、無線通信用アンテナ30によって高い受信強度で信号を受信することが可能となる。
本開示の無線センサ装置100は、外部制御装置82に備えられた送信用無線アンテナ52との間で無線通信および無線給電を行ってもよい。外部制御装置82は、さらに制御部62および電源部74を備える。これにより、無線センサシステムが構成される。
本開示の無線センサシステムは、容器40は、被計測物および無線センサ装置100をそれぞれ収容する複数の収容部を備えており、外部制御装置82は、複数の無線センサ装置100に対して同時的に無線給電および/または無線通信を行う構成であってもよい。この場合、無線センサ装置100の駆動制御、計測データの取得等に要する時間が大幅に短縮化され、効率的な運用が可能となる。複数の無線センサ装置100に対して同時的に無線給電および無線通信を行う場合、無線給電と無線通信を同時に行ってよい。この場合、例えば、振幅および周波数が一定の交流信号である無線給電信号に駆動制御信号等の無線通信信号を重畳させて合成信号を生成して送信用無線アンテナ52から発信し、無線通信用アンテナ30で受信した合成信号を駆動制御部によって分波して無線給電信号と無線通信信号に分離し、それぞれ利用することができる。また、ほぼ同時とみなせるような極めて短い時間、例えば10μsec(マイクロ秒)〜1000μsec程度の時間内に、無線給電と無線通信を時分割で行ってもよい。無線給電および無線通信は、外部制御装置82の送信用無線アンテナ52から発信した電波(電磁波)が無線通信用アンテナ30に電磁誘導による誘導電流を発生させることによって行われる。また、上記と逆方向の無線通信は、無線通信用アンテナ30から発信した電波(電磁波)が外部制御装置82の送信用無線アンテナ52に電磁誘導による誘導電流を発生させることによって行われる。
(第1実施形態)
図3は、第1実施形態の無線センサ装置101の概略構成を示す断面図である。なお、前述の実施形態と対応する部分には、同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。本実施形態の無線センサ装置101は、無線通信用アンテナ31を備える。この無線通信用アンテナ31は、基板11上のセンサ部21が配置された側に設けられている。即ち、無線通信用アンテナ31は、基板11の第1面(上面)11a上に設けられている。無線センサ装置101は容器41の内部の底面に接して配置されている。この構成により、基板11とセンサ部21と無線通信用アンテナ31とを備えた無線センサ装置101の厚みを、数10μm〜数1000μm程度と極めて薄くすることが可能となる。また、基板11の第1面11a上に同じ薄膜形成プロセスでもって一度にセンサ部21と無線通信用アンテナ31を形成することができるので、製造プロセスを簡略することができる。その結果、安価な製造コストで量産性に優れた無線センサ装置101を提供することが可能となる。また、無線センサ装置101の厚みが極めて薄いことから、容器41に収容される培養液等の被測定物の深さを浅く(体積を小さく)することができ、細胞培養用等の運用のコストを低減させることができるという効果も奏する。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態の無線センサ装置102の概略構成を示す断面図である。なお、前述の実施形態と対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。本実施形態の無線センサ装置102は、基板12のセンサ部22が配置された側と反対側に設けられている。即ち、無線通信用アンテナ32は、基板12の第2面(下面)12b上に設けられている。無線センサ装置102は容器42の内部の底面に接して配置されている。
このような構成を採用することによって、無線通信用アンテナ32を、容器42の底面側の外部に設けられている外部制御装置82の送信用無線アンテナ52に対して、数mm〜10mm程度の極めて短いアンテナ間距離Xでもって近接して配置することが可能となる。これによって、送信用無線アンテナ52から送信された電力および信号などの減衰を抑えるとともにそれらへのノイズの混入を低減し、無線通信用アンテナ32によって高い受信強度で受信することが可能となる。
以上のように本開示の無線センサ装置によれば、通信ケーブルによって容器の観察に対する視界が妨げられず、安価な製造コストで簡便に容器内の液体等の被計測物を計測することが可能となる。また、本開示の無線センサ装置は、安価な製造コストで量産することができ、使い捨て製品として好適に実施することが可能である。使い捨て製品として実施した場合には、無線センサ装置の洗浄および滅菌する手間を省き、夾雑物が培養液などの被計測物中に混入することを防ぐことが可能となる。
以上、本開示について詳細に説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、改良等が可能である。例えば、無線センサ装置は容器の底面側の外面に接して配置されていてもよく、その場合無線通信用アンテナを、容器の底面側の外部に設けられている外部制御装置の送信用無線アンテナに対してより近接して配置することが可能となる。これによって、送信用無線アンテナから送信された電力および信号など減衰をより抑えるとともにそれらへのノイズの混入をより低減し、無線通信用アンテナによってより高い受信強度で受信することが可能となる。また、例えば、無線センサ装置が酸性の培養液等の腐食性の被計測物に接することがないので、無線センサ装置の耐久性が高まり長寿命になる、という効果も奏する。また例えば、無線センサ装置は容器の内側の側面に配置されていてもよく、その場合透明な容器の上方および下方から容器の内部を観察(モニタリング)することが容易となる。また、基板は、その側面に酸化珪素(SiO2)、窒化珪素(Si34)等から成る保護層が配置されていてもよい。この場合、基板の側面が容器の内面等と接触した際に基板の側面、特に基板の角部に摩耗、欠け等の損傷が発生することを防ぐとともに容器内の培養液等の被計測物に基板の破片等の不要物が入り込むことを防ぐことができる。さらに、基板の側面に配置された保護層は、基板の第1面および第2面の少なくとも一方に延出する延出部を有していてもよい。これにより、基板の角部を保護する効果が向上する。また、基板の第1面および第2面の少なくとも一方に配置された絶縁層が基板の側面に延出して保護層となっている構成であってもよく、その場合も基板の角部を保護する効果が向上する。
10,11,12 基板
20,21,22 センサ部
30,31,32 無線通信用アンテナ
40,41,42 容器
100,101,102 無線センサ装置

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられている、少なくとも1つのセンサ素子を備えているセンサ部と、
    前記基板上に設けられている、前記センサ部に電気的に接続された無線通信用アンテナと、
    前記基板および被計測物を収容する容器と、を備えている、無線センサ装置。
  2. 前記基板は、前記容器の底面に接触するように設けられている、請求項1に記載の無線センサ装置。
  3. 前記基板は、円板状である、請求項1または2に記載の無線センサ装置。
  4. 前記無線通信用アンテナは、前記基板の前記センサ部が配置された側に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線センサ装置。
  5. 前記無線通信用アンテナは、前記基板の前記センサ部が配置された側と反対側に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線センサ装置。
  6. 前記センサ部は、前記センサ素子の駆動制御部を備えており、
    前記無線通信用アンテナは、前記駆動制御部に電力を供給する給電信号を受信する給電信号受信アンテナを兼ねている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の無線センサ装置。
  7. 前記センサ素子は、pHセンサ素子、温度センサ素子、電気抵抗センサ素子および撮像センサ素子のうちの少なくとも1種を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線センサ装置。
  8. 前記被計測物は、細胞培養用の培養媒質である請求項1〜7のいずれか1項に記載の無線センサ装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の無線センサ装置と、
    前記無線センサ装置に対して無線給電および無線通信をする外部制御装置と、を備えている、無線センサシステム。
  10. 前記容器は、前記被計測物および前記無線センサ装置をそれぞれ収容する複数の収容部を備えており、
    前記外部制御装置は、複数の前記無線センサ装置に対して同時的に無線給電および/または無線通信を行う請求項9に記載の無線センサシステム。
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